JP2711108B2 - 静電像現像用キャリア - Google Patents

静電像現像用キャリア

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JP2711108B2
JP2711108B2 JP63164263A JP16426388A JP2711108B2 JP 2711108 B2 JP2711108 B2 JP 2711108B2 JP 63164263 A JP63164263 A JP 63164263A JP 16426388 A JP16426388 A JP 16426388A JP 2711108 B2 JP2711108 B2 JP 2711108B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、帯電した静電像をトナー粒子で顕像化する
際に用いる静電像現像用キャリヤに関し、特に、トナー
粒子に電荷を適正かつ安定に付与し得る摩擦帯電制御層
を芯材上に有する静電像現像用キャリヤに関する。
[発明の背景] トナーとキャリヤとからなる2成分系現像剤は、トナ
ーの帯電極性および帯電量を相当程度制御することがで
き、また、トナーに付与することができる色彩の選択の
範囲が広いという利点がある。
この種の現像剤において、キャリヤは、トナーに対す
る摩擦帯電性の制御、キャリヤの劣化防止、感光体表面
の損傷防止、現像剤の長寿命化と記録画質維持のために
芯材を樹脂で被覆しているものが多い。その一つとし
て、トナー粒子に電荷を適正かつ安定に付与するため
に、芯材上に摩擦帯電制御層を被覆したコーテッドキャ
リヤがある。
この種のコーテッドキャリヤには、芯材上に摩擦帯電
制御層を直接被覆した単層のものの他、キャリヤの粉体
特性等を考慮して芯材上に複数の層を被覆してなる多層
のコーテッドキャリヤが提案されている。(特開昭61−
110159号公報、同61−110160号公報、同62−39880号公
報等参照)。
ところで、摩擦帯電制御層を構成する樹脂は、一般的
に、キャリヤ芯材との密着性が悪いものが多く、特に、
摩擦帯電制御層として良好な特性を有するフッ素系樹脂
は、この傾向が顕著で、コーティングする際の成膜性も
悪い。そこで、耐表面汚染性が良好でかつ芯材との密着
性を改善するものとして、上層がフッ素化アルキル系重
合体、下層が常温でゴム弾性を有するアクリル系重合体
からなるキャリヤが提案されているが、フッ素樹脂の帯
電的影響を無くすために含有量も少なく帯電体としての
機能はない(特開昭62−39879号公報参照)。
[発明が解決しようとする課題] 上記摩擦帯電制御層を被覆したキャリヤは、単層およ
び多層のいずれもが、目的の層を構成する樹脂を溶剤に
溶解したポリマー液をスプレーコートすることにより成
膜を行っている。そのため、次のような問題点があっ
た。
第1に、スプレーコートは、コーティング時間が長
く、また、溶剤を回収したり、また燃焼させる必要があ
って、製造が容易でない。
第2に、被覆層を形成する樹脂を溶剤に溶解するため
に、樹脂に溶剤溶解性が要求され、樹脂の選択範囲が狭
く、成膜性が良好である樹脂を選ぶ時に障害となる。
第3に、溶剤を蒸発させる際に、キャリヤ表面上に細
孔が発生し、キャリヤ表面が均一とならない。また、造
粒が発生しやすく、目的に合った粒系のキャリヤを得る
ことが難しく、収率も悪い。
第4に、スプレーされて飛散した原料の一部は層形成
に使われず、原料が無駄になると共に、このような未被
覆材が粉状となって、静電的にキャリヤ表面に付着し
て、現像時に悪影響を与える。
これに対して、最近、単層コーティングについてでは
あるが、スプレーコーティングによらないコーティング
技術が開発されつつある(特開昭63−37358号公報、同6
3−37359号公報、同63−37360号公報等参照)。
これらに開示されるコーティングは、キャリヤ芯材と
ポリマー微粒子を機械的に混合し、キャリヤ芯材の表面
にポリマー微粒子を付着させ被覆層を形成し、不活性雰
囲気下で、その後該ポリマー微粒子を熱で溶融して固定
化するか、または、溶剤で溶解して固定化することで、
キャリヤ芯材の表面に樹脂層を被覆する。
しかし、上記コーティング技術は、固定化に際して、
芯材上に付着させた樹脂を溶融させるので、樹脂粒子ど
うしが接着したり、樹脂粒子を介して芯材どうしが接着
して、造粒を生じ、目的の粒径分布のキャリヤを得るた
めの収率が悪化するという問題がある。また、内側の層
を構成する樹脂の融点が外側の層を構成する樹脂粒子の
融点より低い場合、外側の層を固定する際に、内側の層
を構成する樹脂が先に溶融してしまうため、外側の層の
固定が困難となる問題がある。
一方、芯材上に付着させた樹脂を溶剤で溶解させる場
合には、上記したスプレーコートの場合と同様に、樹脂
の選択の幅が狭くなること、溶剤の回収等が必要である
こと、造粒等の問題がある。また、内側の層を構成する
樹脂が外側の層を構成する樹脂の固定化に使用する溶剤
に可能であると、外側の層の固定時に内側の層も溶解し
てしまうため、層構造を固定化することが困難となる。
このように、上記した特開昭63−37358号公報等に開
示されているコーティング技術は、多層コートキャリヤ
の形成には適当ではなく、採用しがたい。
本発明は、摩擦帯電層を有するキャリヤを得るに際し
て生ずる上記各種問題点を解決すべくなされたものであ
る。
本発明の第1の目的は、摩擦帯電制御層を構成す樹脂
を広い範囲で選択でき、しかも、摩擦帯電制御層を強固
に固着できて、膜はがれが生じにくく、耐久性があって
経時的に安定した電荷付与性を有する静電像現像用キャ
リヤを提供することにある。
本発明の第2の目的は、溶剤の回収等の処理を要せ
ず、簡単な手段により、短時間で製造することができ、
しかも、造粒や細孔を生じにくく、目的の粒径分布のキ
ャリヤを高収率で得ることができる静電像現像用キャリ
アを提供することにある。
本発明の第3の目的は、コーティングに寄与しない未
被覆材の発生が少なく、従って、この未被覆材が遊離し
てキャリヤ表面に静電的に付着することにより生じる傷
害を防止できる静電像現像用キャリヤを提供することに
ある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、本発明は、 トナーを摩擦帯電させるための摩擦帯電制御層で芯材
を被覆した静電像現像用キャリヤであって、 前記摩擦帯電制御層の下地として、乾式コーティング
により前記芯材の表面上に付着展延された前記第一樹脂
粒子からなる中間層を有し、 前記摩擦帯電制御層は、乾式コーティングにより前記
中間層の表面上に、トナーを摩擦帯電させるための第二
樹脂粒子を付着展延させることにより形成されたことを
特徴とする静電像現像用キャリヤを提供する。
すなわち、芯材上に中間層を有し、該中間層上に摩擦
帯電制御層を有する静電像現像用キャリヤにおいて、中
間層および摩擦帯電制御層を乾式コーティングによって
被着固定させてなることを特徴とする。
上記静電像現像用キャリヤの中間層は前記第一樹脂粒
子と前記芯材との混合物に機械的エネルギーを繰り返し
付与する乾式コーティングにより形成され、且つ、上記
静電像現像用キャリヤの中間層の摩擦帯電制御層は、前
記第二樹脂粒子と前記中間層が形成された芯材との混合
物に機械的エネルギーを繰り返し付与する乾式コーティ
ングにより形成されることが望ましい。
特に、上記中間層および摩擦帯電制御層の各々が180
℃を上限とする品温の範囲で、衝撃力または剪断力等の
機械的エネルギーを付与して乾式コーティングされたも
のであることが好ましい。上記乾式コーティングが、11
0℃を上限とする品温の範囲で、衝撃力または剪断力等
の機械的エネルギーを付与してなされたものであればさ
らに好ましい。
ここで、本発明にいう品温とは、芯材に樹脂粒子を付
着してなる粒子が、衝撃力を付与されて流動する粒子集
団中に、温度測定プローブを挿入して、該プローブに粒
子をランダムに接触させて得られる、粒子の近似的な表
面温度の平均値をいう。温度測定プローブは、熱電対、
測温抵抗体等からなり、その起電力、抵抗値等を電気的
に測定することにより、温度を測定することができる。
熱電対としては、例えば、クロメル−アルメル熱電対が
挙げられる。
本発明において品温の測定は、長さ10cm、直径6.4mm
のステンレス(SUS304)製カバー付きのクロメル−アル
メル熱電対(林電工株式会社製、T40−K2−6.4−100−
U−304−KX−G−3000)を用い、その端部を、後述す
る第1図に示す装置におけるリサイクル用配管内に、該
配管のR部の肘の上部側から、挿入深さ5cmで、先端が
管断面のほぼ中央に位置するように挿入して測定を行な
う。
本発明に用いられるキャリヤの芯材としては、ガラス
ビーズなどの無機粉末、アルミニウム粉末、鉄粉末およ
びニッケル粉末などの金属粉末、酸化鉄、フェライトお
よびマグネタイトなどの金属酸化物粉末ならびにカルボ
ニウム鉄粉末のような有機金属粉末等、通常のコートキ
ャリヤの芯材として使用されている材料を用いることが
できる。
本発明においては、これらの中でも、特に鉄粉末、フ
ェライト粉末等の磁性体粒子を用いた場合に有効性が高
い。
なお、フェライトとは、ここでは鉄を含有する磁性酸
化物を総称しており、MO・Fe2O3の化学式で示されるス
ピネル型フェライトに限定されない。なお、上記化学式
において、Mは2価の金属を表し、具体的には、ニッケ
ル、銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム、リチウム等を
表す。
芯材は、通常は、芯材上に中間層および摩擦帯電制御
層を被覆してなるキャリヤ粒子の粒子径を10〜500μm
とすることができるように、粒子径が決定される。芯材
としては、その粒子径が一定の範囲内にあるものが好ま
しく、通常は、上記の芯材を分級して用いる。また、芯
材の粒子の形状には、特に制限はない。ただし、得られ
るキャリヤの粉体特性を考慮すると、球状あるいは楕円
体状のものが望ましい。
鉄粉末、フェライト粉末等の磁性体粒子の大きさは、
重量平均粒径が20〜200μmの範囲が好ましく、30〜120
μmの範囲であればなお好ましい。20μmより小さい場
合は、キャリヤが潜像担持体へ付着する現像が発生し易
くなる。一方、200μmより大きい場合は、きめの粗い
画像となる。
また、上記第一樹脂粒子及び第二樹脂粒子(以下、単
に樹脂粒子と呼ぶ)は、重量平均粒径が上記磁性体粒子
の1/10以下のものを用いることが好ましい。小さいもの
ほど均一な膜成形が容易になる利点がる。樹脂粒子は、
いかなる形状であってもよく、また、その表面は、平滑
でも凹凸があってもよい。
磁性体粒子と樹脂との混合比率は、磁性体の比重等に
よっても異なり、一概に規定することはできないが、例
えば、磁性体粒子と中間層を構成する樹脂との混合重量
比は、0.5重量%〜2.0重量%程度が好ましい。また、中
間層を被着固定した磁性体粒子と摩擦帯電制御層を構成
する樹脂との混合重量比は、これも一概にいえないが、
例えば、0.5重量%〜3.0重量%程度が好ましい。
磁性体粒子と樹脂粒子との混合物に加える衝撃力は、
磁性体粒子と樹脂粒子が粉砕されない大きさであればよ
い。これは、摩擦帯電層のコーティングに際しても同様
である。例えば、トナーの製造において粉砕時に通常必
要とされる機械的エネルギーの1/5〜1/10程度の大きさ
の衝撃力であればよい。
磁性体粒子としては、上記したように、重量平均粒径
が20〜200μmの磁性体粒子を用いる。当該重量平均粒
径が過小のときには、得られるコーテッドキャリヤが小
径なものとなるので、潜像担持体へのキャリヤ付着が生
じやすくなり、その結果、画質が劣化し、さらには潜像
担持体を損傷する。一方、重量平均粒径が過大のときに
は、得られるコーテッドキャリヤが大径なものとなるの
で、比表面積が小さくなる。その結果、トナーを適正に
摩擦帯電させるためには、トナー濃度を厳密に制御する
ことが必要とされ、トナー濃度コントロールシステムの
コストが高価となり、また、コーテッドキャリヤを現像
剤担持体上に均一に、しかも、高い密度で担持させるこ
とが困難となり、その結果、キャリヤに付着して現像空
間に搬送されるトナー量が不安定となって現像性が悪く
なり、画質の劣化を招来する。
前述のごとく、得られるキャリヤの粉体特性を考慮す
ると、磁性体粒子は球状あるいは楕円体状のものが望ま
しい。さらに詳しくは、磁性体粒子はその円形度が、0.
7以上であることが望ましい。このような円形度の高い
磁性体粒子を用いるときには、得られるコーテッドキャ
リヤが円形度の高いものとなるので、キャリヤの流動性
が高くなり、その結果、適正な量のトナーを現像空間に
安定に搬送することが可能となって一層優れた現像性が
発揮される。
ここで、円形度とは、次式で定義されるものをいう。
この円形度は、例えば画像解析装置(日本アビオニク
ス社製)を用いて測定することができる。
本発明の静電像現像用キャリヤは芯材上に被覆される
層が、2層以上であるものに適用され、何層構造とする
かは、キャリヤの種類によって任意である。
本発明でいう中間層は、芯材とその外側で被覆層を形
成する摩擦帯電制御層とにはさまれる層を指称する。中
間層は少なくとも1層以上であればよく、何層構造とす
るかは、キャリヤの種類により任意である。また、中間
層が多層で構成される場合、中間層に摩擦帯電制御層を
含んでもよい。もっとも、その場合でも、最外層は摩擦
帯電制御層であることが望ましい。
本発明の好ましい態用は、2層構造である。すなわ
ち、芯材上に1層の中間層を有し、中間層上に最外層と
して摩擦帯電制御層を1層有するキャリヤである。
中間層には、成膜性が良好であることが要求される。
すなわち、芯材と摩擦帯電制御層が中間層によって強固
に結合されることにより、摩擦帯電制御層が均一にな
る。従って、調整されるキャリヤは、粒径分布が狭く、
均一な粒径を有する。
また、中間層には芯材の特性をキャリヤ表面に顕在化
させない遮蔽効果があることが要求される。この遮蔽効
果によりキャリヤは、連続使用における画像形成性能が
顕著に改良される。
本発明において、中間層を被着固定した芯材の比抵抗
が、1×1012Ω・cm以上であることが好ましく、この値
が1×1013Ω・cm以上であることがさらに好ましい。
比抵抗を上記の値にすることは、中間層により芯材が
完全に被覆されたことを意味し、芯材の特性が中間層に
より完全に遮蔽されてキャリヤ粒子の特性上に影響をお
よぼさない。したがって、芯材の電気伝導性などの特性
に関わりなく、キャリヤが常に一定の特性を有するよう
になる。
比抵抗を上記の値以上にするためには、芯材の表面に
均一な中間層を形成するのが望ましい。こうした均一な
中間層の上に後述の摩擦帯電制御層を形成することによ
り、芯材と摩擦帯電制御層とが中間層によって強固に結
合されるからである。さらに、摩擦帯電制御層も均一に
なる。したがって、本発明のキャリヤを用いて調製され
る静電潜像現像剤は、製造の際の粒子径の分布が狭く、
均一な粒子径を有するようになる。その上、機械的な耐
久性が良好であり、連続使用の際の耐久性も良好とな
る。
中間層を形成する樹脂成分としては、芯材およびその
外側の層である摩擦帯電制御層に対する密着性が良好で
あって、電気絶縁性の高い樹脂を使用する。本発明の場
合、溶剤に溶解しない樹脂でも使用できる。
このような中間層を形成する樹脂の例としては、スチ
レン系樹脂(スチレン単独重合体、スチレンとアルキル
(メタ)アクリレートとの共重合体等)エポキシ系樹脂
(ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの共重合体
等)、アクリル系樹脂(ポリメタクリル酸メチル等)、
ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂、LLDPE、
ポリブタジエン系樹脂等)、ポリウレタン系樹脂(ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル・ポリウレタン樹脂等)、
含窒素ビニル系共重合体(ポリビニルピリジン等)、ポ
リエステル系樹脂(エチレングリコールなどのジオール
トマレイン酸あるいはフタル酸などの二価有機カルボン
酸などとから製造される重合体等)ポリアミド系樹脂
(6ナイロン、6−6ナイロン等)、ポリカーボネート
(フタル酸ポリエチレン等)、セルロース誘導体(ニト
ロセルロース、アルキルセルロース等)およびシリコン
樹脂を挙げることができる。
特にキャリヤの中間層を形成する樹脂としては、スチ
レンおよびアクリル系樹脂が好ましい。
スチレンおよびアクリル系樹脂は、芯材および本発明
において好ましく用いられるフッ素系樹脂との密着性が
良好であるので、得られるキャリヤの機械的強度が向上
すると共に、他の樹脂を用いた場合よりも帯電付与性が
安定化する。さらに、高温高湿条件下(例えば、温度;3
0℃、湿度;80%)で静電潜像現像剤用キャリヤを長時
間、保存あるいは使用しても、キャリヤの帯電付与性の
変動が殆どなく、さらに、粉体特性の低下が少ない。
前記中間層を形成するスチレン系樹脂としては、例え
ば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、ト
リメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレ
ン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルス
チレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオ
クチルスチレンなどのアルキルスチレン、フルオロスチ
レン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチ
レンおよびヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン、
ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチ
レンなどのスチレン系単量体の単独重合体およびメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレートからなるアルキル(メタ)
アクリレート系単量体の単独重合体およびこれらの共重
合体が挙げられる。
中間層を形成する樹脂粒子のガラス転移点は40℃〜12
0℃のものが好ましく、50〜100℃のものが特に好まし
い。
本発明のキャリヤは、上記の中間層の上に摩擦帯電制
御を有する。
摩擦帯電制御層を形成する樹脂としては、溶剤に可溶
なものに限らず使用でき、例えば、(メタ)アクリレー
ト系樹脂、スチレン系樹脂、窒素含有ビニル系樹脂およ
びフッ素系樹脂、シリコン樹脂等を用いることができ
る。
以下、フッ素系樹脂の好ましい態様を述べるが、これ
に限定されるものではない。
フッ素系樹脂としては、フッ化ビニリデン−テトラフ
ルオロエチレン系共重合体および/またはフッ化アルキ
ル(メタ)アクリレート系共重合体が好適である。これ
らのフッ素系樹脂は、単独で使用することもできるし、
また、両者を組み合わせて使用することもできる。
ただし、フッ素系樹脂を使用する場合、この層におけ
るフッ素原子を有する繰り返し単位(例えば、フッ化ビ
ニリデン−テトラフルオロエチレン系共重合体を用いる
場合には、フッ化ビニリデン繰り返し単位およびテトラ
フルオロエチレン繰り返し単位の両者、また、フッ化ア
ルキル(メタ)アクリレート系共重合体を用いる場合に
は、フッ化アルキル(メタ)アクリレート繰り返し単
位)の含有率を50重量%より多くすることが好ましく、
さらに好ましくは55重量%以上である。
フッ素原子を有する繰り返し単位の含有率を50重量%よ
りも多くすることにより、静電潜像現像剤用キャリヤの
初期帯電量を通常10〜40μc/gの範囲内にすることがで
き、キャリヤの帯電付与性がより一層安定する。
本発明のキャリヤにおいて、フッ素系樹脂の芯剤に対
する含有率は0.2〜3重量%が好ましく、0.5〜2重量%
がさらに好ましく、1〜2重量%がもっとも好ましい。
摩擦帯電制御層の厚さは、好ましくは0.05μm以上、
さらに好ましくは、0.1〜2.0μmである。
摩擦帯電制御層のフッ素樹脂の含有率はキャリヤの機
械的強度等を向上させるため、70重量%以上が好まし
く、さらに好ましくは75重量%以上である。
フッ素系樹脂としてフッ化アルキル(メタ)アクリレ
ート系重合体を用いる場合、フッ素原子を含有する繰り
返し単位であるフッ素化アルキル(メタ)アクリレート
繰り返し単位の例としては、次式[I]で表わされる繰
り返し単位を挙げることができる。
ただし、式[I]において、R1は、水素原子またはメ
チル基を表わし、R2は、少なくとも一つの水素原子がフ
ッ素原子で置換されたアルキル基を含むアルコール化合
物の水酸基の水素が離脱した残基である。
R2で表わされる残基を形成し得るアルコール化合物の
例としては、 炭素数1〜18のパーフルオロアルコール(パーフルオ
ロメタノール、パーフルオロエタノール、パーフルオロ
プロパノール、パーフルオロブタノール、パーフルオロ
ペンタノール、パーフルオロヘキサノール、パーフルオ
ロヘプタノール、パーフルオロオクタノール、パーフル
オロデカノール、パーフルオロステアリルアルコール
等); 次式で表わされる1,1−ジヒドロパーフルオロアルコ
ールもしくはトリヒドロパーフルオロアルコール、 CF2X(CF2)nCH2OH (ただし、nは、通常、0もしくは1〜16の整数であ
り、Xは、水素原子もしくはフッ素原子のいずれかであ
る。具体例として、1,1−ジヒドロパーフルオロエタノ
ール、1,1−ジヒドロパーフルオロプロパノール、1,1−
ジヒドロパーフルオロヘキサノール、1,1−ジヒドロパ
ーフルオロオクチルアルコール、1,1−ジヒドロパーフ
ルオロラウリルアルコールおよび1,1−ジフルオロステ
アリルアルコールならびに1,1,2−トリフルオロエタノ
ール、1,1,3−トリフルオロプロパノール、1,1,4−トリ
フルオロブタノール、1,1,5−トリフルオロペンタノー
ルおよび1,1,18−トリフルオロステアリルアルコールが
挙げられる。); 次式で表わされるテトラヒドロパーフルオロアルコー
ル、 CH3(CF2)n(CH2CH2)(CF2)mOH (ただし、通常、nは0もしくは1〜15の整数であり、
mは、0もしくは1である。具体例としては、1,1,2,2
−テトラヒドロパーフルオロエタノール、1,1,2,2−テ
トラヒドロパーフルオロプロパノール、1,1,2,2−テト
ラヒドロパーフルオロヘキサノール、1,1,2,2−テトラ
ヒドロパーフルオロオクチルアルコール、1,1,2,2−テ
トラヒドロパーフルオロラウリルアルコール、1,1,2,2
−テトラフルオロステアリルアルコールおよび2,2,3,3
−テトラフルオロプロパノールが挙げられる。); その他のフルオロアルコール(2,2,3,3,4,4−テトラ
フルオロプロパノール、1,1,ω−トリヒドロパーフルオ
ロヘキサノール、1,1,ω−トリヒドロパーフルオロオク
タノール、1,1,1,3,3,3−へキサフルオロ−2−プロパ
ノール等); フッ化アセチルアルコール(3−パーフルオロノニル
−2−アセチルプロパノール、3−パーフルオロラウリ
ル−2−アセチルプロパノール等); N−フルオロアルキルスルホニル−N−アルキルアミ
ノアルコール(N−パーフルオロヘキシルスルホニル−
N−メチルアミノエタノール、N−パーフルオロヘキシ
ルスルホニル−N−ブチルアミノエタノール、N−パー
フルオロオクチルスルホニル−N−メチルアミノエタノ
ール、N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−エチ
ルアミノエタノール、N−パーフルオロオクチルスルホ
ニル−N−ブチルアミノエタノール、N−パーフルオロ
デシルスルホニル−N−メチルアミノエタノール、N−
パーフルオロデシルスルホニル−N−エチルアミノエタ
ノール、N−パーフルオロデシルスルホニル−N−ブチ
ルアミノエタノール、N−パーフルオロラウリルスルホ
ニル−N−メチルアミノエタノール、N−パーフルオロ
ラウリルスルホニル−N−エチルアミノエタノールおよ
びN−パーフルオロラウリルスルホニル−N−ブチルア
ミノエタノール等)を挙げることができる。
特にフッ化アルキル(メタ)アクリレート(メタ)ア
クリレート繰り返し単位としては、以下に記載するもの
が望ましい。
ただし、上記式においてR1は、前記と同様である。
本発明のキャリヤで用いられるフッ素系樹脂は、上記
のフッ化ビニリデン繰り返し単位とテトラフルオロエチ
レン繰り返し単位のみからなるフッ化ビニリデン−テト
ラフルオロエチレン共重合体あるいは、フッ化アルキル
(メタ)アクリレート繰り返し単位を単独で含む共重合
体であってもよいし、さらに他の繰り返し単位を含むも
のであってもよい。ただし、フッ素系樹脂中における上
記のフッ素原子を含有する繰り返し単位(フッ化ビニリ
デン繰り返し単位およびテトラフルオロエチレン繰り返
し単位の合計)の含有率が、50重量%以上であることが
好ましく、さらに好ましくは55重量%以上である。
フッ素系樹脂中における上記の繰り返し単位の含有率
が50重量%より低いと、他の繰り返し単位の種類などに
よって、キャリヤの帯電付与性が変動することがある。
本発明において、上記のフッ化ビニリデン繰り返し単
位およびテトラフルオロエチレン繰り返し単位と共にフ
ッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン系共重合体を
形成することができる他の繰り返し単位の例としては、
またフッ化アルキル(メタ)アクリレート繰り返し単位
を共にフッ化アルキル(メタ)アクリレート系共重合体
を形成することができる他の繰り返し単位の例として以
下のものがある。
脂肪族オレフィンから誘導される繰り返し単位(エチ
レン、プロピレン、ブテン−1等)、ハロゲン化脂肪族
オレフィンから誘導される繰り返し単位、塩化ビニル、
臭化ビニル、ヨウ化ビニル、1,2−ジクロルエチレン、
1,2−ジブロモエチレン、1,2−ジヨウ化エチレン、塩化
イソプロペニル、塩化アリル、臭化アリル等)、共役ジ
エン系脂肪族ジオレフインから誘導される繰り返し単位
(1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、
2,4−ヘキサジエン、3−メチル−2,4−ヘキサジエン
等)、芳香族ビニル系化合物から誘導される繰り返し単
位(スチレン、メチルスチレン等)、含窒素ビニル系化
合物から誘導される繰り返し単位(2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン、2−ビニル−6−メチルピリ
ジン、2−ビニル−5−メチルピリジン、4−ブテニル
ピリジン、4−ペンチルピリジン、N−ビニルピリジ
ン、4−ビニルヒドロピペリジン、4−ビニルジヒドロ
ピペリジン、N−ビニルヒドロピペリジン、N−ビニル
ピロール、2−ビニルピロリン、N−ビニルピロリジ
ン、2−ビニルピロリジン、N−ビニル−2−ピロリド
ン、N−ビニルカルバゾール等)を挙げることができ
る。これらは、単独で使用することもでき、また二種以
上を組合せて用いることもできる。
上記の繰り返し単位としては、芳香族ビニル系化合物
から誘導される繰り返し単位、スチレン繰り返し単位、
メチルスチレン繰り返し単位あるいは(メタ)アクリル
酸メチル繰り返し単位が好ましい。
本発明の静電像現像用キャリヤは、例えば、以下のよ
うな方法により製造することができる。
先ず、磁性体粒子と樹脂粒子を、例えば、通常の攪拌
装置等により混合攪拌して均一に混合し、得られた混合
物を、例えば、通常の衝撃式粉砕装置を改良した装置等
に移し、当該装置を通常の粉砕を行うときの、たとえ
ば、1〜20分間にわたり繰り返して付与することによ
り、磁性体粒子の表面に中間層となる樹脂粒子を被着固
定させて、本発明のキャリヤの中間体を得る。
次いで、この中間体(樹脂粒子を被着固定した磁性体
粒子)と、摩擦帯電制御層を構成する樹脂とを、例え
ば、上記と同様に、通常の攪拌装置等により混合攪拌し
て均一に混合し、得られた混合物を、例えば、通常の衝
撃式粉砕装置を改良した装置等に移し、当該装置を通常
の粉砕を行なうときの、例えば、1〜20分間にわたり繰
り返して付与することにより、中間体の表面に摩擦帯電
制御層を被着固定させて、最終目的物であるコーテッド
キャリヤを得る。
第1図に本発明の乾式コーティングに好ましく用いら
れる装置の一例を示す。
同図において、11は原料投入弁、12は原料投入シェー
ト、13は製品排出弁、14は製品排出シュート、15は回転
盤(ローター)、16は回転盤15上に設けられたブレー
ド、17はステーター、18はリサイクル用配管、19はジャ
ケット(冷却あるいは加温可能)、20はケーシング、21
はクロメル−アルメル熱電対を温度測定プローブとする
品温計である。また、リサイクル用配管18、投入および
排出シュート12、14部分をジャケット製造とし、冷却あ
るいは加温する構造としてもよい。
この装置において、例えば、中間層のコーティングに
あっては、原料投入弁11より封入された磁性体粒子と樹
脂粒子の混合物が、回転盤15、ブレード16により回転分
散されながら、回転盤15、ブレード16およびステータ17
との衝突や粒子同志の衝突により、衝撃力を与えられ、
樹脂粒子が磁性体粒子の表面に付着展延され、さらに、
リサイクル用配管18を循環しながら、このような衝撃力
を繰り返しうけることにより、乾式コーティングが達成
される。同図において、矢印は、原料粒子等の軌跡を示
す。
上記第1図に示す装置において、衝撃は、樹脂粒子が
溶融しない温度において行なうことが好ましい。すなわ
ち、180℃を上限とする品温が好ましく、110℃を上限と
する品温がさらに好ましい。
品温が180℃より高い温度を超えるとしだいに樹脂粒
子の粘着性が高くなり、その結果、樹脂粒子どうしが凝
集し塊状化しやすくなる。そして、温度が高くなるほど
磁性体粒子どうしが樹脂粒子により結合されて造粒する
ようになり、樹脂粒子が溶融し始める温度に達すると、
磁性体粒子の表面に樹脂粒子を均一に固着させることが
困難となる。
また、上記第1図に示す装置は、摩擦帯電制御層をコ
ーティングする際にも用いることができる。この場合、
衝撃は、上記中間層のコーティングにおける温度範囲で
行なわれることが好ましい。
本発明のキャリヤの中間層および摩擦帯電制御層の合
計の層厚は、キャリヤの種類により任意であるが、5μ
m以下が好ましく、3μm以下がさらに好ましく、被覆
する樹脂粒子も1μm以下であることが好ましい。
本発明のキャリヤと共に用いるトナー粒子は、正また
は負帯電性の樹脂および/または色材を含む正または負
帯電性トナー粒子である。
本発明のキャリヤとトナー粒子の混合重量比は、任意
であるが、トナー粒子:キャリヤ=1:99〜10:90が好ま
しく、2:98〜8:92がさらに好ましい。
キャリヤとトナー粒子の混合は、常法に従って行なう
ことができる。
[作用効果] 本発明は、芯材に対し、中間層を構成する樹脂粒子を
衝撃力により乾式コーティングした後、さらに、摩擦帯
電制御層を構成する樹脂粒子を衝撃力により乾式コーテ
ィングする。
乾式コーティングに際し、例えば中間層の場合、樹脂
粒子を芯材と混合することにより、樹脂粒子が芯材表面
に静電気力等により付着する。この状態で衝撃力および
剪断力等の機械的エネルギーを付与すると、衝撃のエネ
ルギーにより樹脂粒子と芯材とが強固に固着する。この
メカニズムは、必ずしも明らかではないが、メカノケミ
カル的な作用によるものと考えられる。これは、摩擦帯
電制御層についても同様と考えられる。
このような乾式コーティングによれば、摩擦帯電制御
層を強固に固着できるので、膜はがれが生じにくくな
り、キャリヤの耐久性を向上することができる。従っ
て、経時的に安定した帯電付与性を有する静像現像用キ
ャリヤを得ることができる。
また、本発明は、各層を被着固定する際に、樹脂粒子
を溶融させないので、溶融に伴なう造粒を生じることが
ない。しかも、溶剤も使用しないので、これによる造粒
や、細孔の発生もない。従って、所望の粒径分布のキャ
リヤを高収率で得ることができる。
本発明のキャリヤを形成する乾式コーティングには、
溶剤を用いないので、溶剤の回収等の処理を要せず、簡
単な手段により製造ができる。また、混合、攪拌という
簡単な操作でコーティングでき、スプレー、溶剤の蒸発
といった時間のかかる操作を要しないので、短時間で製
造することができる。
さらに、本発明では、被着すべき樹脂の粒子を、芯材
表面または中間層上に静電的に付着させた後、衝撃力を
付与するので、被覆すべき樹脂粒子が飛散せず、従っ
て、原料が無駄にならず、また、未被覆材の生成が少な
いので、未被覆材がキャリヤに付着することによる傷害
を防止できる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発
明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(キャリヤの製造) 実施例−1 フェライトキャリヤDFC−150(同和鉄粉社製、体積平
均粒径80μm、以下、D50=80μmと表示する。)1000
重量部、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート
共重合樹脂微粒子(D50=0.4μm)15重量部を、YGG混
合機((株)ヤヨイ製)で5分間混合し、オーダードミ
クスチャーを形成した。混合物をハイブリダイザーNHS
−1型(奈良機械製)を第1図のように改造した装置を
用いて、室温において衝撃力を回転数7000rpmにて5分
間繰り返し付与し、中間層を乾式コーティングにより芯
材に被着固定した。
その時の品温は80℃から90℃の範囲で推移した。
引き続き、中間層を被着固定させた芯材1000重量部、
摩擦帯電制御層を構成するフッ化ビニリデン−テトラフ
ルオロエチレン共重合樹脂10重量部(フッ化ビニリデン
繰り返し単位とテトラフルオロエチレン共重合体繰り返
し単位のモル比は80:20 D50=0.5μm)をYGG混合機
((株)ヤヨイ製)で5分間混合した後、混合物をハイ
ブリダイザーNHS−1型(奈良機械製)改造機を用い
て、室温にて衝撃力を回転数7000rpm(周速87.5m/sec)
にて5分間繰り返し付与し、摩擦帯電制御層を乾式コー
ティングにより被着固定させた多層静電像現像用キャリ
ヤを得た。
実施例−2 摩擦帯電制御層として、次式(a)で示す繰り返し単
位から構成されるフッ化アルキル(メタ)アクリレート
系重合体 を用いた以外はすべて実施例−1と同様にして、中間層
および摩擦帯電制御層を乾式コーティングにより被着固
定させた多層静電現像用キャリヤを得た。
実施例−3 摩擦帯電制御層として、次式(b)で示す繰り返し単
位から構成されるフッ化アルキル(メタ)アクリレート
系重合体 を用いた以外はすべて実施例−1と同様にして、中間層
および摩擦帯電制御層を乾式コーティングにより被着固
定させた多層静電現像用キャリヤを得た。
実施例−4 フェライトキャリヤ(富士電気化学製D50=45μm)1
000重量部、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレ
ート共重合体微粒子(ガラス転移点88℃、D50=0.15μ
m)20重量部をYGG混合機((株)ヤヨイ製)で5分間
混合し、オーダードミクスチャーを作成した。混合物を
ハイブリダイザーNHS−1型(奈良機械製)改造機を用
いて、室温において衝撃力を回転数5000rpm(周速62.5m
/sec)にて5分間繰り返し付与し、中間層を乾式コーテ
ィングを使用することにより芯材に被着固定した。
その時の品温は65℃から70℃の範囲で推移した。
引き続き、中間層を被着固定させた芯材に1000重量
部、摩擦帯電制御層を構成する次式(a)で示す繰り返
し単位から構成されるフッ化アルキル(メタ)アクリレ
ート系重合体 20重合部をYGG混合機((株)ヤヨイ製)で5分間混合
した後、混合物をハイブリダイザーNHS−1型(奈良機
械製)改造機を用いて、室温において衝撃力を回転数70
00rpm(周速87.5m/sec)にて3分間繰り返し付与し、摩
擦帯電制御層を乾式コーティングにより被着固定させた
多層静電像現像用キャリヤを得た。
実施例−5 摩擦帯電制御層として、フッ化ビニリデン−テトラフ
ルオロエチレン共重合体(D50=0.5μm)とメチルメタ
クリレート樹脂を(D=0.4μm)を重量比で7:3にブレ
ンドした樹脂粒子を用いた以外は実施例−4と同様にし
て、中間層を芯材に被着固定した。引き続き、衝撃力を
5分間繰り返し付与する以外は実施例−4と同様にして
摩擦帯電制御層を乾式コーティングにより被着固定した
多層静電像現像用キャリヤを得た。
比較例−1 実施例−1で用いたメチルメタクリレート−ブチルメ
タクリレート15重量部をトルエン230重量部に溶解した
液を、転動流動コーティング装置スピラコーター(岡田
精工製)にて、実施例−1で用いてフェライトキャリヤ
DFC−150(同和鉄粉製、D50=80μm)1000重量部にス
プレーコートを行い、中間層が塗布された芯材を得た。
塗布時間は28分間であった。
実施例−1で用いたフッ化ビニリデン−テトラフルオ
ロエチレン10重量部をアセトン160重量部に溶解した液
を、上記中間層が塗布されたキャリヤに、転動流動コー
ティング装置スピラコーター(岡田精工製)にてスプレ
ーコートを行い、摩擦帯電制御層が塗布された多層静電
像現像用キャリヤを得た。
塗布時間は10分間であり、本キャリヤを得るに要した
時間は合計38分であつた。
比較例−2 実施例−4で用いたメチルメタクリレート−ブチルメ
タクリレート共重合体微粒子(ガラス転移点88℃、D50
=0.15μm)20重量部をトルエン380重量部に溶解した
液を、転動流動コーティング装置スピラコーター(岡田
精工製)を使用して、実施例−4で用いたフェライトキ
ャリヤ(富士電気化学製、D50=45μm)1000重量部に
スプレーコートを行い、中間層が塗布された芯材を得
た。
塗布時間は35分間であった。
実施例−2および4で用いたフッ化アルキル(メタ)
アクリレート系重合体、化合物(a)20重量部をアセト
ン180重量部に溶解した液を、上記中間層が塗布された
キャリヤに、転動流動コーティング装置スピラコーター
(岡田精工製)にてスプレーコートを行い、摩擦帯電制
御層が塗布された多層静電像現像用キャリヤを得た。
塗布時間は12.5分間であり、本キャリヤを得るに要し
た時間は、合計47.5分であった。
(トナーの構造) ポリエステル樹脂としてUXK−120P(花王(株)社
製)100重量部、カーボンブラックとしてリーガル660R
(キャボット社製)10重量部および低分子量ポリプロピ
レンとしてビスコール660P(三洋化成工業製)3重量部
をボールミルを用いて混合し、混練、粉砕、分級し次い
で、これに疎水性シリカ微粉末、アエロジルR−972を
0.4重量%、疎水性二酸化チタン微粉末T−805を0.4重
量%およびステアリン酸亜鉛0.2重量%を添加して、平
均粒径11μmのトナーを得た。
(現像剤の製造) トナー粒子の含有率が4重量%になるように、各実施
例および比較例で製造したキャリヤと上記トナー粒子と
を混合し、静電潜像現像剤を製造した。
(現像剤の評価) 電荷発生物質としてアントアントロン系顔料を用い、
電荷輸送物質としてカルバゾール誘導体を用いてなる負
帯電性二層構造有機感光体を搭載してなる電子写真複合
機(U−Bix1550、コニカ(株)製)改造機を使用し
て、実施例1〜5および比較例1〜2で製造したキャリ
ヤを含む多層静電潜像現像剤を用いて初期帯電量、初期
画像、最終画像、連続複写枚数(耐久性)、キャリヤ作
成時間、収率、白粉発生の有無について調べた。結果を
表−1にまとめた。
なお、表−1における用語の意味は次の通りである。
「帯電量」は、ブローオフ法により測定した現像剤1g
当りの摩擦帯電量の値である。
「Dmax」は、最高画像濃度を表わし、原画の画像濃度
を1.3としたときの現像画像の相対濃度で表記した。
「カブリ」は、原画画像の濃度を0としたときの現像
画像の相対濃度により表記した。
「耐久性」は、20℃、50〜60%RHの環境下で行なっ
た。連続複写枚数とは、現像画像のカブリの値が0.03以
上になるかもしくはDmaxの値が0.7以下になったときの
複写枚数である。なお、複写枚数が「30000枚以上」と
は、30000枚の複写によっても、カブリの値およびDmax
の値のいずれもが上記の限界値に至らなかったことを意
味する。
「収率」は、芯材としてDFC−150(同和鉄粉製、D50
=80μm)を用いたものは100メッシュの篩で、芯材と
してフェライトキャリヤ(富士電気化学製、D50=45μ
m)を用いたものは200メッシュの篩で、造粒物を除去
して求めた。
「白粉量」は、製造したキャリヤ20gを15ccのメタノ
ールとサンプル管に入れ、ウェーブローターで20分間攪
拌し、その上澄みの透過率を測定して求めた。
さらに、実施例−6〜8にて本発明を説明する。
実施例−6 実施例−1において、ハイブリダイザーNHS−1型
(奈良機械製)改造機を、高速攪拌混合機LMA−5型
(奈良機械製)とし、主攪拌羽根1000rpm、造粒羽根300
0rpm、品温が80℃の条件で10分間処理し、多層静電像現
像用キャリヤを得た。
実施例−7 実施例−6において、品温を120℃の条件とした以外
は同様にして多層静電像現像用キャリヤを得た。
実施例−8 実施例−6において、品温を190℃の条件とした以外
は同様にして多層静電像現像用キャリヤを得た。
これらのキャリヤは前述と同様に、トナーの製造、現
像剤の製造、現像剤の評価を行なった。結果を表−2に
示す。
表−1より明らかなように、本発明の多層静電像現像
キャリヤは初期帯電量が良好な範囲内にあるため、初期
画像が非常に鮮明であり、繰り返し使用による画像の低
下が少なく、充分なランニング性能を有している。そし
て、キャリヤ作成時間は、キャリヤ仕込量を2倍に増加
しても乾式コートの場合はキャリヤ作成時間は変わらな
いのに対し、比較例−1,2におけるスプレーコートの場
合は2倍のキャリヤ作成時間を要した。さらに、収率も
高い。また、本発明のキャリヤは白粉発生がないのに対
して、比較例は白粉が発生している。
表−2より明らかなように、本発明の多層静電像現像
キャリヤは乾式コーティングにおいて、衝撃力および剪
断力等の機械的エネルギーを付与するに際して、品温は
180℃を上限とすることが好ましく、さらに好ましくは1
10℃を上限とする。また、荷電制御剤を併用することが
好ましい。
【図面の簡単な説明】
第1図は改造型ドライコーティング装置の構成を示す断
面図である。 11…原料投入弁 12…原料投入シュート 13…製品排出弁 14…製品排出シュート 15…回転盤 16…ブレード 17…ステータ 18…リサイクル用配管 19…ジャケット 20…ケーシング 21…品温計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−37359(JP,A) 特開 昭55−118047(JP,A) 特開 昭63−228174(JP,A) 特開 平1−108558(JP,A) 特開 昭54−24637(JP,A) 特開 平1−96662(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナーを摩擦帯電させるための摩擦帯電制
    御層で芯材を被覆した静電像現像用キャリヤであって、 前記摩擦帯電制御層の下地として、乾式コーティングに
    より前記芯材の表面上に付着展延された第一樹脂粒子か
    らなる中間層を有し、 前記摩擦帯電制御層は、乾式コーティングにより前記中
    間層の表面上に、トナーを摩擦帯電させるための第二樹
    脂粒子を付着展延させることにより形成されたことを特
    徴とする静電像現像用キャリヤ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の静電像現像用キャリヤであ
    って、 前記中間層は、前記第一樹脂粒子と前記芯材との混合物
    に機械的エネルギーを繰り返し付与する乾式コーティン
    グにより形成され、 前記摩擦帯電制御層は、前記第二樹脂粒子と前記中間層
    が形成された芯材との混合物に機械的エネルギーを繰り
    返し付与する乾式コーティングにより形成されたことを
    特徴とする静電像現像用キャリヤ。
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