JP2710403B2 - 圧延ロールのウォータージャケット式冷却方法およびその制御方法 - Google Patents

圧延ロールのウォータージャケット式冷却方法およびその制御方法

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JP2710403B2 JP10744089A JP10744089A JP2710403B2 JP 2710403 B2 JP2710403 B2 JP 2710403B2 JP 10744089 A JP10744089 A JP 10744089A JP 10744089 A JP10744089 A JP 10744089A JP 2710403 B2 JP2710403 B2 JP 2710403B2
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    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/06Lubricating, cooling or heating rolls
    • B21B27/10Lubricating, cooling or heating rolls externally

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は圧延ロールのウォータージャケット式冷却方
法とその冷却の制御方法に関する。
[従来の技術] 熱間圧延において、圧延時に被圧延材から圧延ロール
に大量の熱流束が発生し、ロールの熱疲労による肌荒れ
や、ロールの通板部分に熱膨張が生ずる。このためこれ
らによって生ずる表面疵や、平坦度不良を防止するた
め、圧延ロールの冷却が必要となる。
従来、圧延ロールの冷却は、圧延中に圧延ロールの表
面に冷却水をスプレイして、このスプレイされた冷却水
がロール表面に衝突し、ここで熱交換をすることによっ
て行われていた。このようなスプレイ式の冷却方法は、
10〜30kg/cm2の高圧水をノズルによりスプレイするの
で、冷却水がロールに接触する面積が限定される上に、
冷却水量が増加しも冷却面積に変化がなく、冷却効果の
大幅な増大が達成できないという問題点があった。
又、スプレイされて圧延ロールに衝突した冷却水は、
飛散して圧延中の被圧延材上に落下し、圧延温度を下げ
るために、エネルギの無駄が多いと共に、被圧延材の材
質制御を困難とするという問題点もあった。
更に、圧延ロールにスプレイされた後の冷却水は、温
水となって圧延機下方のスルースに落下し、デスケーリ
ングその他の冷却水及び油圧延後のオイルと共に回収さ
れて、水処理設備を経て循環使用されている。
従って、ロール冷却水だけ温度制御あるいは水質向上
の処理を行うことは不可能であり、このため、ロール冷
却水の温度制御及び水質の点から、被圧延材の品質向上
には限界があった。
これに対して、例えば、特公昭55−12322号公報に示
されるように、冷却水ジャケットを圧延ロール表面に沿
って設置し、この冷却水ジャケットの中央部に冷却水を
供給することによって、向流と並流を同時に起こして冷
却効果を向上させるようにした、いわゆる冷却水ジャケ
ット式のロール冷却方法が提案されている。
又、例えば実公昭58−52752号公報によって提案され
ているように、圧延ロール外周面に対して周囲をシール
した冷却水ジャケットに供給した冷却水を直接回収する
クローズドサイクルを形成して一方向に流し、これによ
って、冷却水の使用量の減少、冷却後の冷却水の被圧延
材上への漏水を防止するようにしたものもある。
又更に、上記のクローズドサイクルの冷却水ジャケッ
トを圧延ロールに設置したことを前提とした使用方法に
ついては、例えば、特開昭62−68612号によって提案さ
れており、この方法は、具体的には冷却水ジャケットと
ロール外周面上の間隙を2〜5mmとすると共に、該冷却
水ジャケット内での冷却水速度を5〜30m/secとするも
のである。
[発明が解決しようとする課題] 先行例の特開昭62−68612号に開示された発明をその
詳細な説明および図面より具体的に調べると第7図に明
記されているように、冷却水ジャケット内の水流方向は
圧延ロール周速の方向と一致するもののみ開示してお
り、これを一般に並流という。本発明者達は、先行例で
ある特開昭62−68612号が開示する発明における冷却水
速度を5〜30m/secを適正範囲とすることに疑問を感じ
た。なぜなら、ホットストリップの熱間を仕上圧延機で
は通常6または7スタンドの圧延機があり、入側からみ
て第1スタンドの圧延ロールの周速度に対して最終スタ
ンドの周速度は10倍程度も速くなるのに、両者を同様に
扱えるとはとても考えられないためである。
そこで、本発明者らは、後に詳述するような実験を行
ってみたところ、例えば冷却水速度30m/secでロール周
速度20m/secとし、並流条件で圧延ロールを冷却した場
合、圧延ロールの表層部温度は約240℃であり、従来の
スプレイ方式冷却の場合に180℃〜200℃であるのに対し
て60℃〜40℃も高いことが判明した。また、前実験にお
けるロール周速度を半分の10m/secとし、他は同じ条件
で実験したところ、圧延ロールの表層部温度は約218℃
となること確認した。従って、圧延ロールの周速度を取
り込んだ適正範囲を見い出して、従来のスプレイ方式よ
りも冷却能力の高い冷却水ジャケットの使い方を満つけ
出すことおよびそれを利用した冷却能力の調整方法の確
立が求められている。
[課題を解決する為の手段] 本発明は前記の課題を解決すべく種々の実験結果を整
理した知見に基づいてなされたものであって、圧延ロー
ルの従来以上の高冷却を達成する使い方、それによる冷
却調整方法および制御方法を提供することを目的とする
ものである。その具体的な手段は第1に、 「圧延ロールの外周の一部に冷却水ジャケットを設け、
その冷却水ジャケット内の圧延ロール外周上の間隙内を
その外周に沿って冷却水を一方向に流すことにより圧延
ロールを冷却する方法において、前記冷却水の圧延ロー
ルに対する相対速度を30m/秒超とすることを特徴とする
圧延ロールのウォータージャケット式冷却方法」を手段
とする使い方である。
第2に、 「上記第1の冷却方法において、圧延ロールの外周速度
を測定し、その外周速度の測定値に基づいて冷却水速度
を求め、その冷却水流速度に合わせて供給冷却水量又は
圧延ロール外周上の間隙量の内少なくとも一方を調整す
ることを特徴とする圧延ロールのウォータージャケット
式冷却方法」と、 「上記第1の冷却方法において、予め定められた圧延ロ
ールの速度パターンから圧延ロールの外周速度を求め、
その外周速度に基づいて冷却水流速度を求め、その冷却
水流速度に合わせて供給冷却水量又は圧延ロール外周上
の間隙量の内少なくとも一方を調整することを特徴とす
る圧延ロールのウォータージャケット式冷却方法」と、 「前記いずれかの冷却方法において、冷却水の流す方向
を圧延ロールの外周速度方向に対し向流方向とすること
を特徴とする圧延ロールのウォータージャケット式冷却
方法」 を手段とする調整方法である。
第3に、 「圧延ロールの外周の一部に、その外周上の間隙内をそ
の外周に沿って冷却水を流すことにより圧延ロールを冷
却する冷却水ジャケットを設け、その間隙内を流れる冷
却水の圧延ロール外周速度に対する相対速度を操作する
ことにより圧延ロールの冷却を制御する方法において、
圧延予定の圧延鋼帯に関する圧延条件に基づいて冷却水
の圧延ロールに対する相対速度の目標値を求めて、その
圧延前にその目標値を初期設定し、圧延中には圧延ロー
ルの外周速度を測定し、その外周速度に基づいて冷却水
流速度を算出し、その冷却水流速度に合わせて間隙量ま
たは供給冷却水量の少なくとも一方を操作することを特
徴とする圧延ロールのウォータージャケット式冷却の制
御方法」と、 又は「圧延ロールの外周の一部に、その外周上の間隙
内をその外周に沿って冷却水を流すことにより圧延ロー
ルを冷却する冷却水ジャケットを設け、その間隙内を流
れる冷却水の圧延ロール外周速度に対する相対速度を操
作することにより圧延ロールの冷却を制御する方法にお
いて、圧延予定の圧延鋼帯に関する圧延条件に基づいて
冷却水の圧延ロールに対する相対速度の目標値を求め
て、その圧延前にその目標値を初期設定し、圧延中には
圧延ロールの外周速度を予め定められた圧延ロールの速
度パターンから予測し、その外周速度に基づいて冷却水
流速度を算出し、その冷却水流速度に合わせて間隙量ま
たは供給冷却水量の少なくとも一方を操作することを特
徴とする圧延ロールのウォータージャケット式冷却の制
御方法」 を手段とする制御方法である。
[作用] 本発明者達は、圧延ロールに第3図および第7図に示
すように冷却水ジャケットおよび冷却水の供給・排出シ
ステムを設けて、圧延ロール外周面上の間隙を2〜9mm
の範囲で変更すると共に、その間隙内を流れる冷却水の
速度および圧延ロール周速度を種々変更し、更に冷却水
の流す方向を並流と向流(逆方向)に切替えた実験を行
った。この時の対象鋼帯は40mm厚×900mm幅の粗バーを2
mm厚×900mm幅に圧延した同一ロット材である。その実
験結果を整理して明確にしたのが第1図に示すもので、
縦軸は圧延ロールの外面から1mm下の点におけるロール
温度であり、横軸は冷却水流速度とロール周速度の相対
速度(=ロール周速度−冷却水速度)である。ただし、
ロール周速度の方向を正とするので並流では速度去とな
り、向流では速度和となる。尚、第1図に斜線で示され
るロール温度が180℃〜200℃の領域は従来のスプレイ方
式にて噴射圧力が約30kg/cm2で冷却した場合を表してい
る。
この冷却水ジャケットによる圧延ロールの冷却方法は
乱流熱伝達に相当し、例えばロール外周面上の間隙を2m
mで相対速度を30m/secの場合、レイノルズ数Reは80000
程度となる。一般に乱流熱伝達における熱伝達率は相対
速度のべき乗の関数とされており、たいへん複雑な関係
にあるものとされている。しかし、第1図をみると今度
の実験の範囲では、圧延ロール温度は相対速度そのもの
でほぼ明確に表現できることになる。そして相対速度が
30m/sec超にすると、従来のスプレイ冷却以上の高冷却
が得られることが判明した。前記の特開昭62−68612号
の場合、冷却水温度が5〜30m/secで圧延ロールの周速
度は当然零以上の並流のみなので、相対速度は最大30m/
secとなり、本発明の適正範囲とは重複しないことがわ
かる。
さて、冷却水の流速度は冷却水の供給冷却水量を圧延
ロール外面上の間隙をなす断面積で割った値まで基まる
ので、冷却水の流速度を調整するには、その供給冷却水
量またはその間隙の少なくとも一方を変更すればよいこ
とになる。供給冷却水量の調整は第3図に示すように、
冷却水の供給配管途中にフローコントロールバルブFVを
設けるかまたは冷却水の排出配管途中にフローコントロ
ールバルブFVを設けるとよい。ただしフローコントロー
ルバルブの特性として、そのバルブをある程度以上絞る
と正確な調整がしずらくなる。一方、間隙の調整は冷却
水ジャケットの位置調整によって行えるが、圧延ロール
には多少の偏心があり、かつ、冷却水ジャケットの曲率
面の中心点と圧延ロール外周面の中心点は多少ともずれ
ているのが一般的なことなので、間隙を1mm以下とする
と圧延ロールが冷却水ジャケットに接触したり、接触し
ない場合でも間隙量が位置によって大きく変化すること
になり均一な冷却ができなくなる。また間隙量を大きく
すれば供給冷却水量が一定な場合、冷却水量速度が低下
するので熱伝達率は相対速度に従って変化するので、向
流なら相対速度につれて低くなる。よって、間隙量を増
加すると冷却水の厚みが増すだけで冷却能力は低下する
ので調整に役立つ。その冷却水流速度の特性例を第2図
に表す。
実作業上では、その相対速度を一定に保つことによっ
て、圧延ロールの冷却能力を一定値に保ったり、熱間鋼
帯の長手方向の位置に応じてその相対速度を調整したり
することが実際の圧延作業上では求められる。一般に、
圧延ロールには発電機(タコジェネレータ)やパルス発
信機(パルスジェネレータ)なる速度計が装備されてお
り、その圧延ロールの外周速度の測定値に基づいて、目
標とする圧延ロールの温度又は冷却能力(熱伝達率でも
可)に応じた目標相対速度から冷却水速度を求め、その
計算冷却水速度を達成するように、供給冷却水量または
間隙量の少なくとも一方を調整する方法が適切であると
本発明者達は判断した。その目標とする圧延ロールの温
度又は冷却能力又はそれに応じた目標相対速度は、熱間
圧延鋼帯の圧延条件、圧延スケジュール(例えば圧下量
配分、鋼帯温度、速度配分)や、圧延スタンドの位置等
によって変化するものである。
従って、圧延ロールに冷却水ジャケットを設け、その
間隙内を流れる冷却水の相対速度を操作することにより
圧延ロールの冷却を制御する方法においては、次に圧延
予定の圧延鋼帯に関する圧延条件や圧延設備条件に基づ
いて、その冷却水の相対速度の目標値を求めて、その目
標値を初期設定し、圧延中には圧延ロールの外周速度を
測定し、その外周速度に基づいて冷却水流速度を算出
し、その冷却水流速度に合わせて、間隙量または供給冷
却水量の少なくとも一方を調整する制御方法が望ましい
ことを見い出した。また冷却水の流れ方向については、
次のような見解を得るに至った。
冷却水の流れ方向には、圧延ロールの周速度方向と一
致させた並流と、圧延ロールの周速度方向と逆にした向
流がある。相対速度を30m/秒超に維持する場合、圧延ロ
ールの周速度がその30m/秒以下であれば、冷却水の方向
は向流のみで良いことになる。ホットストリップの熱間
仕上圧延機の場合、一般に最終圧延スタンドでも圧延ロ
ール周速度は30m/秒に達しないので、通常は向流一辺倒
でよい。従って、冷却水の流れ方向は制御方法の中で切
換等を一切しないでよいことになる。
また、圧延ロールの周速度は、圧延前には圧延スケジ
ュールとして計算され、圧延速度パターンとして決定し
ており、圧延中には速度計にて実測する方法とその圧延
速度パターンから求める方法から定まる。従って、圧延
ロールの周速度の決定は初期設定には圧延スケジュール
を利用し、圧延中には、前記の実測による他に計算され
た圧延速度パターンから求める方式が採用でき、冷却制
御にも適用できる。
第4図に制御方法のフローチャート図を示す。次の圧
延予定鋼材について、一般的には前圧延材の終了直後に
圧延スケジュール例えば、圧下量、鋼帯温度等に基づい
て、所要冷却能力(つまりロール入熱・抜熱量計算)を
算出し、それに応じて冷却水ジャケット内の冷却水の圧
延ロールに対する相対速度を算出して制御システムの目
標相対速度に初期設定する。圧延を開始すると、圧延ロ
ールの周速度信号VRが入力され、目標相対速度値とその
圧延周速度値との偏差値を冷却水速度として算出し、そ
の冷却水速度に圧延ロール上の冷却水流の断面積を掛け
合わせて、冷却水量を決定し、その冷却水量に追従制御
して冷却水流速度をフローコントロールバルブ又は間隙
量を調整して制御する。この制御フローを鋼材の圧延
中、定周期毎繰り返し行うかあるいは、アナログ回路で
組んで常時動作させる。
一方、操作端の代表例について、第3図を参考にして
冷却水量の操作は、冷却水供給管内のフローコントロー
ルバルブFVを流量調節器FCにて指令を出して行う。そし
て、圧延ロール上の間隙量の操作は、冷却水ジャケット
内のバット体2に連結しているシリンダー10を動作させ
て行う。
[実施例] 本発明の代表的な実施例を第3図に示す。第3図は4
段圧延機の上下ワークロールWRの出側に冷却水ジャケッ
トWを設け、フローコントロールバルブFVを経由して冷
却水が6−Aの供給管より供給され、ワークロールWRと
バット体2の間の間隙を冷却水がワークロールの周方向
と向流で一方向に流れてワークロールを冷却し、冷却後
の冷却水は排水管6−Bを経てタンクに戻される。
冷却水の流速度の調整は、フローコントロールバルブ
FVにより供給冷却水量を操作して行い、一方、シリンダ
ー10の前後進によりバット体2の位置を操作して間隙量
を変更する。そして冷却制御方法は第4図の通りで冷却
水の流量調節器FCの指令でコントロールバルブFVを操作
して制御を行った。
圧延ロールの温度測定は第5図(イ)(ロ)に示すよ
うに、圧延ロールの軸方向の中央点の表層部に埋込みプ
ラグを埋込んで、表面をロール表面に合わせた。その埋
込プラグは同図(ロ)の拡大図のように圧延ロールと同
一材料の円筒ピース2方向より熱電対を表面から1.0mm
の2点に埋込んで、その熱電対を圧延ロール内の空洞を
経由してロール端部まで配線しそこにFMテレメーターを
設けて発信させ、受信器でその発信号を受けて記録し
た。記録はロール回転が高速な為に、直記式電磁オシロ
グラフにて行った。第6図に代表的な鋼材1本分の測温
チャート例を示す。ここで1つのひげ状の信号が圧延ロ
ールの1回転分を表し、最も高い点は、測温点が鋼材と
直接接し、離れる直前の点である。
第1図と同一ロットの対象鋼帯を対象として圧延ロー
ルの冷却実施例を第1表に整理して表す。ここで圧延ロ
ール周速度は、第4図および第6図に速度パターンとし
て示しているように圧延中に大きく変化するものである
ので、最高速度時の値を示している。それにつれて、所
要相対速度も冷却水速度も圧延ロールが最高速度時に対
応する値を示している。第1表より番号1〜4はすべて
ロール温度が195℃より低くなり、第1図のスプレイ冷
却と同様かまたはそれより優れた冷却を行っていること
が確認された。また、冷却水量を調整すると冷却水速度
が変わることが確認されると共に間隙量(ギャップ)を
調整しても冷却水速度が変わることが確認できた。
そして、第6図には、圧延ロールの冷却制御方法を第
4図に示す方法で、冷却水流速度の制御は第3図のよう
にFC−FVで実現した制御結果を示す。第6図は鋼材1本
分の圧延ロール表層部(表面下1mmの点で代表)での測
温チャートを上側に、下側には各時間に対応する圧延速
度のパターンを示す。制御結果、圧延ロール温度は、14
7±5℃にほぼ納まり、良好な制御がなされたことが確
認できた。
実施例では、4段型圧延機の場合を示したが、本発明
はそれに限定されず、中間ロールを有する5段型や6段
型の圧延機等の多段圧延機についても適用できることは
言うまでもない。圧延ロールは作業ロール(ワークロー
ル)に適用した例を示したが、作業ロールに限定される
ものではない。ただし熱負荷的には作業ロールが最も厳
しいので、本発明を適用する場合が最も多く、他の補助
ロール(バックアップロール)や中間ロールに適用する
こともある。
【図面の簡単な説明】
第1図は第3図に示す本発明の代表的な冷却水ジャケッ
トで圧延ロールを冷却した実験結果を表す圧延ロール温
度と冷却水の圧延ロールに対する相対速度の関係図であ
る。 第2図は第3図の冷却水ジャケットにおける冷却水流速
度と圧力を間隙量をパラメータとして表した関係図であ
る。 第3図は本発明の代表的実施例となる冷却装置の全体図
(一部断面図)である。 第4図は圧延ロールの冷却制御方法のフローチャート図
である。 第5図は実施例で使用した圧延ロールの温度測定センサ
ーの配置図である。 第6図は圧延ロールの冷却制御結果を表す実測チャート
例である。 第7図は先行例における冷却水ジャケット装置の全体図
である。 WJ……ウォータージャケット、WR……ワークロール、FV
……フローコントロールバルブ、FC……流量調整器、2
……パット体、6−A……供給管、6−B……排水管、
10……シリンダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 常田 弘 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社大分製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭62−68612(JP,A) 特公 昭55−12322(JP,B2) 実公 昭58−52752(JP,Y2)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延ロールの外周の一部に冷却水ジャケッ
    トを設け、その冷却水ジャケット内の圧延ロール外周上
    の間隙内をその外周に沿って冷却水を一方向に流すこと
    により圧延ロールを冷却する方法において、前記冷却水
    の圧延ロールに対する相対速度を30m/秒超とすることを
    特徴とする圧延ロールのウォータージャケット式冷却方
    法。
  2. 【請求項2】圧延ロールの外周速度を測定し、その外周
    速度の測定値に基づいて冷却水流速度を求め、その冷却
    水流速度に合わせて供給冷却水量又は圧延ロール外周上
    の間隙量の内少なくとも一方を調整することを特徴とす
    る請求項1に記載の圧延ロールのウォータージャケット
    式冷却方法。
  3. 【請求項3】予め定められた圧延ロールの速度パターン
    から圧延ロールの外周速度を求め、その外周速度に基づ
    いて冷却水流速度を求め、その冷却水流速度に合わせて
    供給冷却水量又は圧延ロール外周上の間隙量の内少なく
    とも一方の調整をすることを特徴とする請求項1に記載
    の圧延ロールのウォータージャケット式冷却方法。
  4. 【請求項4】前記冷却水の流す方向を圧延ロールの外周
    速度方向に対し向流方向とすることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項記載の圧延ロールのウォータージ
    ャケット式冷却方法。
  5. 【請求項5】圧延ロールの外周の一部に、その外周上の
    間隙内をその外周に沿って冷却水を流すことにより圧延
    ロールを冷却する冷却水ジャケットを設け、その間隙内
    を流れる冷却水の圧延ロール外周速度に対する相対速度
    を操作することにより圧延ロールの冷却を制御する方法
    において、圧延予定の圧延鋼帯に関する圧延条件に基づ
    いて冷却水の圧延ロールに対する相対速度の目標値を求
    めて、その圧延前にその目標値を初期設定し、圧延中に
    は圧延ロールの外周速度を測定し、その外周速度に基づ
    いて冷却水流速度を算出し、その冷却水流速度に合わせ
    て間隙量または供給冷却水量の少なくとも一方を操作す
    ることを特徴とする圧延ロールのウォータージャケット
    式冷却の制御方法。
  6. 【請求項6】圧延ロールの外周の一部に、その外周上の
    間隙内をその外周に沿って冷却水を流すことにより圧延
    ロールを冷却する冷却水ジャケットを設け、その間隙内
    を流れる冷却水の圧延ロール外周速度に対する相対速度
    を操作することにより圧延ロールの冷却を制御する方法
    において、圧延予定の圧延鋼帯に関する圧延条件に基づ
    いて冷却水の圧延ロールに対する相対速度の目標値を求
    めて、その圧延前にその目標値を初期設定し、圧延中に
    は圧延ロールの外周速度を予め定められた圧延ロールの
    速度パターンから予測し、その外周速度に基づいて冷却
    水流速度を算出し、その冷却水流速度に合わせて間隙量
    または供給冷却水量の少なくとも一方を操作することを
    特徴とする圧延ロールのウォータージャケット式冷却の
    制御方法。
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