JP2710385B2 - 易焼結性窒化アルミニウム粉末とその製造方法 - Google Patents

易焼結性窒化アルミニウム粉末とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は易焼結性窒化アルミニウム粉末及びその製造
方法に関する。
<従来の技術> 窒化アルミニウム焼結体は高い熱伝導率を有する絶縁
性セラミツクスであり、IC基板や高温構造材の用途に積
極的に活用されつつある。通常、窒化アルミニウム焼結
体は窒化アルミニウム粉末と焼結助剤とを混合し成形し
た後ホツトプレス法または常圧焼結法により焼成する
か、あるいは窒化アルミニウム粉末に焼結助剤、有機バ
インダーを添加混合後成形し脱バインダーを行なつたの
ち非酸化性ガス雰囲気中で常圧焼結又は加圧焼結して製
造することが知られている(特開昭61−183174号公
報)。
窒化アルミニウムは難焼結性であるので焼結助剤を添
加せずに焼成する場合や低温で焼成する場合には焼結体
密度が上がりにくいので熱伝導率や強度等に優れた特性
を十分に発揮することができない。特に低温で十分な緻
密化を達成することは窒化アルミニウム焼結体の製造コ
ストを大巾に低減することが出来るので、IC基板やパツ
ケージ等を製造する際、金属との同時焼成等の技術を展
開していく上で重要なポイントとなる。しかしながら、
現在の窒化アルミニウム粉末を用いて焼結助剤無添加で
緻密な焼結体を得るには1800℃以上の高温焼成か超高圧
下での焼成が必要である。焼結助剤を添加しても1800℃
以下の低温で十分緻密化させることは非常に難しいのが
現状である。また、窒化アルミニウム粉末の焼結性を向
上させる手段として粉末の比表面積から検討されたこと
もない。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、焼結性の優れた窒化アルミニウム粉
末を提供することにある。
<課題点を解決するための手段> 本発明者等は上記した従来技術の欠点を補うべく鋭意
工夫を重ねた結果、直接窒化法あるいは還元法等で得ら
れた窒化アルミニウム粉又は還元法等で得られた窒化ア
ルミニウム粉あるいはインゴツトを、非酸化性ガス雰囲
気中で比表面積が5m2/g以上になるまで摩砕し窒化アル
ミニウム粉末表面にメカノケミカル的活性を持たせるこ
とで焼結助剤を用いない焼成あるいは低温での焼成にお
いても十分緻密な窒化アルミニウム焼結体が得られるこ
とを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下を要旨とする易焼結性窒化
アルミニウム粉末とその製造方法である。
(1) BET法により測定した比表面積が5m2/g以上を有
し、かつCu−Kα線を用いたX線回折法による結晶子の
213面の半価巾が1.1deg以上であることを特徴とする易
焼結性窒化アルミニウム粉末。
(2) 窒化アルミニウムを非酸化性ガス雰囲気中で摩
砕処理することを特徴とする第1項記載の易焼結性窒化
アルミニウム粉末の製造方法。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる窒化アルミニウムは直接窒化法、還元
法あるいはその他の方法で得られた窒化アルミニウムで
あり粉末でも塊状でも全く問題はないが粉砕機の構造上
好ましくは粗粒の最大粒径が2mmを超えない程度のもの
である。
摩砕の程度は少しでも表面積が大きくなれば良い。好
ましくは摩砕後の窒化アルミニウム粉末のBET比表面積
が原料窒化アルミニウム粉末の比表面積の2倍以上とす
ることである。本発明により摩砕を行なつたものは焼結
助剤を添加することなく常圧焼結でき、焼結助剤を添加
すると更に低温での焼結が可能となる。これは多分に結
晶の格子不整及び部分的な非晶質化が進むと同時に新た
に形成された粒子面が現われていわゆるメカノケミカル
効果により活性化された粉末が得られた為と考えられ
る。
摩砕を空気中で行なつたり摩砕後の窒化アルミニウム
粉末を長時間空気にさらしたりすると活性化している面
が空気中の水分により加水分解されアルミナ水和物を生
成する。このアルミナ水和物の生成量が多い程焼結後の
窒化アルミニウム焼結体中に取り込まれる酸素量が増加
し、たとえ焼結性が向上されていても窒化アルミニウム
本来の高熱伝導特性を確保することができなくなる。摩
砕処理を行なう粉砕機としては摩砕効果を有する粉砕
機、例えばボールミル、振動ミル、アトライターミル等
であれば機種の制約を受けない。摩砕処理の雰囲気とし
ては、He、Ar、N2等の不活性雰囲気、H2、CO等の還元性
雰囲気、真空中等から選ばれた非酸化性ガス雰囲気であ
る。非酸化性ガス雰囲気の酸素濃度は1%以下が望まし
い。
次に成形、焼成について述べる。
成形はラバープレス法、金型プレス法、スリツプキヤ
スト法、ドクターブレード法等により行なう。成形圧力
はハンドリング等の点を考えると高い圧力をかけた方が
成形体は崩れにくく、また低温での焼結密度は高い圧力
で成形した場合の方が緻密化しやすい。これらにより得
られた成形体の焼成は1400℃以上の非酸化性雰囲気で行
なうことが好ましい。1400℃未満では窒化アルミニウム
粒子が結合しにくいので高強度・高熱伝導率等の特性は
得られない。焼成雰囲気としては、He、Ar、N2等の不活
性雰囲気、H2、CO等の還元性雰囲気、真空中等から選ば
れた非酸化性雰囲気である。窒化アルミニウムの特性を
生かすためにはある程度の強度と熱伝導率を得ることが
必要であり、好ましくは焼結体の相対密度が90%以上で
かつ熱伝導率が40W/mK(アルミナの約2倍)以上とする
ことである。これを達成するために1600℃以上で焼成す
るのが良い。焼結体の焼成装置としては抵抗加熱炉、高
周波炉等があげられるが何らこれらに制約されるもので
はない。
次に本発明の窒化アルミニウム粉末について説明す
る。
本発明の窒化アルミニウム粉末は、メカノケミカル効
果により表面性状が変化した比表面積の大なるものであ
り、BET法による比表面積が5m2/g以上のものである。ま
た、本発明の窒化アルミニウム粉末は、その表面におい
て摩砕により結晶子が破壊されているので、Cu−Kα線
によるX線回折強度が減少し半価巾が広がつているのが
特徴である。焼結性に関し顕著な効果が得られるのは21
3面のX線回折ピークにおける半価巾が1.1deg以上であ
る。半価巾が大きいことは窒化アルミニウム粉末自身の
格子歪が多いことを意味している。
〔実施例〕
以下本発明を実施例と比較例をあげてさらに具体的に
説明する。
実施例1 窒化アルミニウム粉(電気化学工業株式会社製「グレ
ードAP−10」比表面積4m2/g)500gをアトライターミル
で比表面積が8m2/gになるまで酸素濃度1%のN2雰囲気
下で乾式粉砕し成形用の粉末を得た。比表面積はBET法
にて測定した。この粉末のCu−Kα線を用いたX線回折
による213面の半価巾は1.3degであつた。この粉末を焼
結助剤を加えずそのまま2000kg/cm2の圧力で成形した。
得られた成形体を黒鉛抵抗炉にて1900℃で2Hr、N2雰囲
気下で焼成した。
実施例2 実施例1で用いた成形用の粉末を用い成形圧を400kg/
cm2とした以外は実施例1と全く同様の方法により実施
した。
実施例3 実施例1で用いた成形用の粉末を用い焼成温度を1750
℃で6Hrとした以外は実施例2と全く同様の方法により
実施した。
実施例4 実施例1で用いた成形用の粉末を用い焼結助剤として
Y2O3を2重量%添加しライカイ機で混合後焼成温度を16
80℃で6Hrとした以外は実施例2と全く同様の方法によ
り実施した。
実施例5 実施例1で粉砕に用いた窒化アルミニウム粉(電気化
学工業株式会社製「AP−1」)500gをアトライターミル
で比表面積が5m2/gになるまで酸素濃度1%のN2雰囲気
下で乾式粉砕し成形用の粉末を得た。この粉末のX線回
折による213面の半価巾は1.1degであつた。この粉末を
用いた以外は実施例4と全く同じ方法により実施した。
比較例1 実施例1で粉砕に用いた窒化アルミニウム粉を粉砕せ
ずにそのまま成形用の粉末として用いたこと以外は実施
例1と同様の方法により実施した。この粉砕していない
窒化アルミニウム粉のX線回折による213面の半価巾は
1.0degであつた。
比較例2 実施例1で用いた窒化アルミニウム粉を粉砕せずその
まま成形用の粉末として用いたこと以外は実施例4と同
様の方法により焼成した。
比較例3 実施例1と同様の方法で摩砕時間を減じて成形用粉末
を得た。この得られた粉末の比表面積は4.5m2/gであつ
た。またX線回折による213面の半価巾は1.1degであつ
た。この粉末を実施例4と同様の方法により焼成した。
比較例4 最大粒子径が200μm程度の粗粉をジエツトミルによ
る衝撃粉砕により粉砕し成形用粉末を得た。この粉末の
比表面積は5m2/gであつた。またX線回折による213面の
半価巾は1.0degであつた。この粉末を実施例4と同様の
方法により焼成した。
以上の実施例及び比較例によつて得られた焼結体につ
いて相対密度と熱伝導率を測定した。それらの結果を第
1表に示す。
(1)相対密度:窒化アルミニウム焼結体の理論密度を
計算して相対密度(%)=(焼結密度/理論密度)×10
0で算出した。
(2)熱伝導率:得られた焼結体を外径10mmφ厚み3mm
の円柱状に加工しレーザーフラツシユ法により測定し
た。熱伝導率測定機:真空理工(株)製TC−3000型 〔発明の効果〕 本発明の窒化アルミニウム粉末は焼結特性に優れたも
のであり焼成温度の低下および無助剤焼結等が可能とな
る。その結果、焼成フローのコスト低減、低温焼成が必
要な特殊なフロー等への対応が容易となる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】BET法により測定した比表面積が5m2/g以上
    を有し、かつCu−Kα線を用いたX線回折法による結晶
    子の213面の半価巾が1.1deg以上であることを特徴とす
    る易焼結性窒化アルミニウム粉末。
  2. 【請求項2】窒化アルミニウムを非酸化性ガス雰囲気中
    で摩砕処理することを特徴とする第1項記載の易焼結性
    窒化アルミニウム粉末の製造方法。
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