JP2708765B2 - 自動変速機 - Google Patents
自動変速機Info
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- JP2708765B2 JP2708765B2 JP63033119A JP3311988A JP2708765B2 JP 2708765 B2 JP2708765 B2 JP 2708765B2 JP 63033119 A JP63033119 A JP 63033119A JP 3311988 A JP3311988 A JP 3311988A JP 2708765 B2 JP2708765 B2 JP 2708765B2
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- speed
- gear
- engine
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特定の変速段でエンジンブレーキを利かせ
るためのクラッチが変速機構に設けられている自動変速
機に関するものである。
るためのクラッチが変速機構に設けられている自動変速
機に関するものである。
一般に自動変速機は、トルクコンバータと、遊星歯車
装置を用いた変速機構とを備え、変速機構に動力伝達経
路を切替えるための各種クラッチ、ブレーキ等の摩擦要
素が設けられ、これら摩擦要素が油圧制御回路により作
動されるようになっている。さらに上記変速機構には、
通常、変速機構の遊星歯車装置の1つの入力要素と入力
軸との間に、ワンウェイクラッチを介してエンジンから
上記入力要素への動力伝達のみ可能とする第1クラッチ
と、この第1クラッチおよびワンウェイクラッチと並列
に配置された第2クラッチとが設けられ、第2クラッチ
が締結されたときはエンジン側へ逆駆動が伝えられてエ
ンジンブレーキが利く状態となるように構成されている
(実開昭60−75748号公報)。
装置を用いた変速機構とを備え、変速機構に動力伝達経
路を切替えるための各種クラッチ、ブレーキ等の摩擦要
素が設けられ、これら摩擦要素が油圧制御回路により作
動されるようになっている。さらに上記変速機構には、
通常、変速機構の遊星歯車装置の1つの入力要素と入力
軸との間に、ワンウェイクラッチを介してエンジンから
上記入力要素への動力伝達のみ可能とする第1クラッチ
と、この第1クラッチおよびワンウェイクラッチと並列
に配置された第2クラッチとが設けられ、第2クラッチ
が締結されたときはエンジン側へ逆駆動が伝えられてエ
ンジンブレーキが利く状態となるように構成されている
(実開昭60−75748号公報)。
この種の自動変速機の変速機構においては、車両の前
進走行時には上記第1クラッチが締結状態に保たれると
ともに、変速段によって上記第2クラッチが締結状態と
開放状態とに切替えられるようになっている。つまり、
エンジンブレーキを必要とする変速段、例えばDレンジ
での3速等では、上記第2クラッチが締結されることに
よりエンジンブレーキが利く状態とされる。一方、Dレ
ンジでの1速、2速等の低速段では、逆トルクの伝達を
避けて変速時等におけるショックを緩和するため、上記
第2クラッチが開放されてエンジンブレーキが利かない
状態とされる。
進走行時には上記第1クラッチが締結状態に保たれると
ともに、変速段によって上記第2クラッチが締結状態と
開放状態とに切替えられるようになっている。つまり、
エンジンブレーキを必要とする変速段、例えばDレンジ
での3速等では、上記第2クラッチが締結されることに
よりエンジンブレーキが利く状態とされる。一方、Dレ
ンジでの1速、2速等の低速段では、逆トルクの伝達を
避けて変速時等におけるショックを緩和するため、上記
第2クラッチが開放されてエンジンブレーキが利かない
状態とされる。
上記のような従来の自動変速機によると、Dレンジで
の1速等の発進用変速段では、上記第2クラッチが開放
されることにより、エンジン側から遊星歯車装置の1つ
の入力要素への動力伝達は第1クラッチおよびワンウェ
イクラッチのみを通して行なわれることとなるが、とく
に発進直後等に低車速の状態でエンジン負荷が高くなっ
てエンジン出力トルクが増大したときは、エンジン側か
ら変速機構へ入力されるトルクに対して上記第1クラッ
チおよびワンウェイクラッチの容量が不足し、このため
充分にトルクを伝達しきれなくなる場合がある。このよ
うな事態を避けるには予め上記第1クラッチ等の容量を
大きくしておけばよいわけであるが、遊星歯車装置およ
び各種の摩擦要素が含まれている上記変速機構において
はスペース上等の制約があることから、第1クラッチの
容量を大きくすることが難しい。
の1速等の発進用変速段では、上記第2クラッチが開放
されることにより、エンジン側から遊星歯車装置の1つ
の入力要素への動力伝達は第1クラッチおよびワンウェ
イクラッチのみを通して行なわれることとなるが、とく
に発進直後等に低車速の状態でエンジン負荷が高くなっ
てエンジン出力トルクが増大したときは、エンジン側か
ら変速機構へ入力されるトルクに対して上記第1クラッ
チおよびワンウェイクラッチの容量が不足し、このため
充分にトルクを伝達しきれなくなる場合がある。このよ
うな事態を避けるには予め上記第1クラッチ等の容量を
大きくしておけばよいわけであるが、遊星歯車装置およ
び各種の摩擦要素が含まれている上記変速機構において
はスペース上等の制約があることから、第1クラッチの
容量を大きくすることが難しい。
この問題に対し、発進用変速段等の低速段でも上記第
2クラッチを締結すれば、この第2クラッチを通しても
動力が伝達されるので上記容量不足が補われる。しか
し、単純に低速段でも常に上記第2クラッチを締結する
と、例えば2速から1速への変速時等に逆トルクが伝達
されて変速ショックが生じる。
2クラッチを締結すれば、この第2クラッチを通しても
動力が伝達されるので上記容量不足が補われる。しか
し、単純に低速段でも常に上記第2クラッチを締結する
と、例えば2速から1速への変速時等に逆トルクが伝達
されて変速ショックが生じる。
本発明は上記の事情に鑑み、クラッチ個々の容量を増
大させることを要せず、かつ変速ショックを防止しつ
つ、低車速でエンジン負荷が高いときにもトルク伝達に
必要なクラッチ容量を確保することができる自動変速機
を提供することを目的とする。
大させることを要せず、かつ変速ショックを防止しつ
つ、低車速でエンジン負荷が高いときにもトルク伝達に
必要なクラッチ容量を確保することができる自動変速機
を提供することを目的とする。
本発明は、変速機構の入力軸と変速機構に含まれる遊
星歯車機構の中の1つの入力要素との間に、ワンウェイ
クラッチを介してエンジンから上記入力要素への動力伝
達のみ可能とする第1クラッチと、上記第1クラッチお
よびワンウェイクラッチと並列に配置され、締結するこ
とによりエンジンと上記入力軸との間の動力伝達を可能
にする第2クラッチとを備え、車両の前進走行時に上記
第1クラッチを締結し、かつ、エンジンブレーキを必要
とする特定の変速段で上記第クラッチを締結するように
した自動変速機において、上記特定の変速段以外の低速
段にある場合であって、エンジン側からの入力トルクに
対し、第1クラッチ及びワンウェイクラッチの容量不足
が生じるような所定の運転状態にあるときには上記第2
クラッチを締結し、上記特定の変速段以外であって高速
段にあるとき、及び上記特定の変速段以外の低速段にあ
る場合であって上記所定の運転状態にないときには上記
第2クラッチを切り離す第2クラッチ作動手段を設けた
ものである。
星歯車機構の中の1つの入力要素との間に、ワンウェイ
クラッチを介してエンジンから上記入力要素への動力伝
達のみ可能とする第1クラッチと、上記第1クラッチお
よびワンウェイクラッチと並列に配置され、締結するこ
とによりエンジンと上記入力軸との間の動力伝達を可能
にする第2クラッチとを備え、車両の前進走行時に上記
第1クラッチを締結し、かつ、エンジンブレーキを必要
とする特定の変速段で上記第クラッチを締結するように
した自動変速機において、上記特定の変速段以外の低速
段にある場合であって、エンジン側からの入力トルクに
対し、第1クラッチ及びワンウェイクラッチの容量不足
が生じるような所定の運転状態にあるときには上記第2
クラッチを締結し、上記特定の変速段以外であって高速
段にあるとき、及び上記特定の変速段以外の低速段にあ
る場合であって上記所定の運転状態にないときには上記
第2クラッチを切り離す第2クラッチ作動手段を設けた
ものである。
上記構成の自動変速機によると、上記特定変速段でエ
ンジンブレーキを利かせるために上記第2クラッチが締
結されるほかに、上記特定の変速段以外の低速段にある
場合であって、エンジン側からの入力トルクに対し、第
1クラッチ及びワンウェイクラッチの容量不足が生じる
ような運転状態のときに、上記第1クラッチに加えて第
2クラッチも締結されることにより、第1クラッチ側の
経路と第2クラッチ側の経路の双方を通してエンジンか
らの動力が伝達される状態となる。従ってこの状態で
は、上記両経路の各クラッチ容量を合せたものが全体の
クラッチ容量となり、実質的にクラッチ容量が大きくさ
れる。
ンジンブレーキを利かせるために上記第2クラッチが締
結されるほかに、上記特定の変速段以外の低速段にある
場合であって、エンジン側からの入力トルクに対し、第
1クラッチ及びワンウェイクラッチの容量不足が生じる
ような運転状態のときに、上記第1クラッチに加えて第
2クラッチも締結されることにより、第1クラッチ側の
経路と第2クラッチ側の経路の双方を通してエンジンか
らの動力が伝達される状態となる。従ってこの状態で
は、上記両経路の各クラッチ容量を合せたものが全体の
クラッチ容量となり、実質的にクラッチ容量が大きくさ
れる。
第1図は本発明の装置が適用される自動変速機の全体
構造を示している。この自動変速機は、エンジンの出力
軸1に連結されたトルクコンバータ2と、トルクコンバ
ータ2の出力側に配設された変速機構10とを有する。上
記トルクコンバータ2は、エンジンの出力軸1に固定さ
れたポンプ3と、タービン4と、一方向クラッチ6を介
して固定軸7上に設けられたステータ5とを備えてい
る。
構造を示している。この自動変速機は、エンジンの出力
軸1に連結されたトルクコンバータ2と、トルクコンバ
ータ2の出力側に配設された変速機構10とを有する。上
記トルクコンバータ2は、エンジンの出力軸1に固定さ
れたポンプ3と、タービン4と、一方向クラッチ6を介
して固定軸7上に設けられたステータ5とを備えてい
る。
上記変速機構10は、基端が上記エンジンの出力軸1に
固定されて先端がオイルポンプ40に連結されたオイルポ
ンプ駆動用中央軸12を備えるとともに、この中央軸12の
外方に、基端が上記トルクコンバータ2のタービン4に
連結された中空のタービン軸(変速機構の入力軸)13を
備え、このタービン軸13上には、ラビニヨ型の遊星歯車
装置14が設けられている。この遊星歯車装置14は、小径
サンギヤ15、大径サンギヤ16、ロングピニオンギヤ17、
ショートピニオンギヤ18およびリングギヤ19からなって
いる。この遊星歯車装置14に対して、次のような各種の
摩擦要素が組込まれている。
固定されて先端がオイルポンプ40に連結されたオイルポ
ンプ駆動用中央軸12を備えるとともに、この中央軸12の
外方に、基端が上記トルクコンバータ2のタービン4に
連結された中空のタービン軸(変速機構の入力軸)13を
備え、このタービン軸13上には、ラビニヨ型の遊星歯車
装置14が設けられている。この遊星歯車装置14は、小径
サンギヤ15、大径サンギヤ16、ロングピニオンギヤ17、
ショートピニオンギヤ18およびリングギヤ19からなって
いる。この遊星歯車装置14に対して、次のような各種の
摩擦要素が組込まれている。
エンジンから遠い側の側方において上記タービン軸13
と遊星歯車装置14の1つの入力要素である上記小径サン
ギヤ15との間には、フォワードクラッチ(第1クラッ
チ)20とコーストクラッチ(第2クラッチ)21とが並列
に配置されている。上記フォワードクラッチ20は、第1
のワンウェイクラッチ22を介してタービン軸13から小径
サンギヤ15への動力伝達のみを可能とするものである。
つまり、上記フォワードクラッチ20が締結されている状
態では、上記第1のワンウェイクラッチ22により、ター
ビン軸13に対する小径サンギヤ15の逆回転は阻止されて
正回転は許容されるようになっている。また、上記コー
ストクラッチ21は、タービン軸13と小径サンギヤ15との
間で相互の動力伝達が断続するものである。
と遊星歯車装置14の1つの入力要素である上記小径サン
ギヤ15との間には、フォワードクラッチ(第1クラッ
チ)20とコーストクラッチ(第2クラッチ)21とが並列
に配置されている。上記フォワードクラッチ20は、第1
のワンウェイクラッチ22を介してタービン軸13から小径
サンギヤ15への動力伝達のみを可能とするものである。
つまり、上記フォワードクラッチ20が締結されている状
態では、上記第1のワンウェイクラッチ22により、ター
ビン軸13に対する小径サンギヤ15の逆回転は阻止されて
正回転は許容されるようになっている。また、上記コー
ストクラッチ21は、タービン軸13と小径サンギヤ15との
間で相互の動力伝達が断続するものである。
上記コーストクラッチ21の半径方向外方には、上記大
径サンギヤ16に連結されたブレーキドラム23aとこのブ
レーキドラム23aに掛けられたブレーキバンド23bとを有
する2−4ブレーキ23が配置されており、この2−3ブ
レーキが締結されると大径サンギヤ16が固定されるよう
になっている。この2−4ブレーキ23の側方には、上記
ブレーキゴラム23aを介して大径サンギヤ16とタービン
シャフト13との間の動力伝達を断続する後進走行用のリ
バースクラッチ24が配置されている。また、上記遊星歯
車装置14の半径方向外方において遊星歯車装置14のキャ
リヤ14aと変速機構10のケース10aとの間には、上記キャ
リヤ14aとケース10aとを係脱するロー・リバースブレー
キ25が配置されるとともに、これと並列に第2のワンウ
ェイクラッチ26が配置されている。さらに、遊星歯車装
置14のエンジン側の側方には、上記キャリヤ14aと上記
タービン軸13の間の動力伝達を断続する3−4クラッチ
27が配置されており、この3−4クラッチ27の側方に、
リングギヤ19に連結されたアウトプットギヤ28が配置さ
れており、このギヤ28はアウトプットシャフト28aに取
付けられている。なお、29はエンジンの出力軸1とター
ビン軸13とをトルクコンバータ2を介さずに直結するた
めのロックアップクラッチである。
径サンギヤ16に連結されたブレーキドラム23aとこのブ
レーキドラム23aに掛けられたブレーキバンド23bとを有
する2−4ブレーキ23が配置されており、この2−3ブ
レーキが締結されると大径サンギヤ16が固定されるよう
になっている。この2−4ブレーキ23の側方には、上記
ブレーキゴラム23aを介して大径サンギヤ16とタービン
シャフト13との間の動力伝達を断続する後進走行用のリ
バースクラッチ24が配置されている。また、上記遊星歯
車装置14の半径方向外方において遊星歯車装置14のキャ
リヤ14aと変速機構10のケース10aとの間には、上記キャ
リヤ14aとケース10aとを係脱するロー・リバースブレー
キ25が配置されるとともに、これと並列に第2のワンウ
ェイクラッチ26が配置されている。さらに、遊星歯車装
置14のエンジン側の側方には、上記キャリヤ14aと上記
タービン軸13の間の動力伝達を断続する3−4クラッチ
27が配置されており、この3−4クラッチ27の側方に、
リングギヤ19に連結されたアウトプットギヤ28が配置さ
れており、このギヤ28はアウトプットシャフト28aに取
付けられている。なお、29はエンジンの出力軸1とター
ビン軸13とをトルクコンバータ2を介さずに直結するた
めのロックアップクラッチである。
この変速機構10は、それ自体で前進4段、後進1段の
変速段を有し、クラッチ20,21,24,27およびブレーキ23,
25を適宜作動させることにより所要の変速段を得ること
ができる。ここで、各変速段とクラッチ、ブレーキの作
動関係を第1表に示す。
変速段を有し、クラッチ20,21,24,27およびブレーキ23,
25を適宜作動させることにより所要の変速段を得ること
ができる。ここで、各変速段とクラッチ、ブレーキの作
動関係を第1表に示す。
この第1表および第1図から理解されるように、前進
走行用レンジであるD,2,1の各レンジではフォワードク
ラッチ20が締結され、この状態で2−4ブレーキ23と3
−4クラッチ27の状態が変えられることにより変速比が
変り、1速から4速までの状態が得られる。また、コー
ストクラッチ21は、変速段に応じて締結、開放が切替え
られる他に、後に詳述するような作動手段によりDレン
ジでの1速等では同一変速段内でも運転状態によって締
結、開放が切替えられる。このコーストクラッチ21が締
結状態のときは第1のワンウェイクラッチ22がロックさ
れる。なお、第2のワンウェイクラッチ26は、1速時に
キャリヤ14aの逆転を阻止する作用をなす。
走行用レンジであるD,2,1の各レンジではフォワードク
ラッチ20が締結され、この状態で2−4ブレーキ23と3
−4クラッチ27の状態が変えられることにより変速比が
変り、1速から4速までの状態が得られる。また、コー
ストクラッチ21は、変速段に応じて締結、開放が切替え
られる他に、後に詳述するような作動手段によりDレン
ジでの1速等では同一変速段内でも運転状態によって締
結、開放が切替えられる。このコーストクラッチ21が締
結状態のときは第1のワンウェイクラッチ22がロックさ
れる。なお、第2のワンウェイクラッチ26は、1速時に
キャリヤ14aの逆転を阻止する作用をなす。
第2図は、上記摩擦要素(各クラッチ、ブレーキ)2
0,21,23,24,25,27,29への油圧供給を制御する油圧制御
回路を示している。この油圧制御回路において、ポンプ
40によりリザーバタンク41から汲上げられた作動油の油
圧は、プレッシャレギュレータバルブ(PRV)42により
所定のタイン圧に調圧され、油路71を通ってマニュアル
バルブ43のポート43aに供給される。このマニュアルバ
ルブ43は、手動操作によってP、R、N、D、2、1の
各レンジにシフトされ、そのレンジ位置に応じ、上記ポ
ート43aと他のポート43b,43c,43dとの連通状態が切替え
られるようになっている。
0,21,23,24,25,27,29への油圧供給を制御する油圧制御
回路を示している。この油圧制御回路において、ポンプ
40によりリザーバタンク41から汲上げられた作動油の油
圧は、プレッシャレギュレータバルブ(PRV)42により
所定のタイン圧に調圧され、油路71を通ってマニュアル
バルブ43のポート43aに供給される。このマニュアルバ
ルブ43は、手動操作によってP、R、N、D、2、1の
各レンジにシフトされ、そのレンジ位置に応じ、上記ポ
ート43aと他のポート43b,43c,43dとの連通状態が切替え
られるようになっている。
上記マニュアルバルブ43がDレンジ等の前進走行用レ
ンジにシフトされたときは、上記ポート43aに連通する
状態となるポート43bから油路72,72aを経てフォワード
クラッチ20へライン圧が供給されることにより、フォワ
ードクラッチ20が締結状態に保たれるとともに、油路72
aの油圧がN−Dアキュムレータ54にも作用してその弁
体54aを図の左側に作動することにより、コーストクラ
ッチ21に通じる油路73と後記3−4SV53からN−Dアキ
ュムレータ54に至る油路74とが連通状態に保たれる。ま
た、上記ポート52bからの油圧は油路72,72bを経て1−2
SV(1−2シフトバルブ)51に送られる。
ンジにシフトされたときは、上記ポート43aに連通する
状態となるポート43bから油路72,72aを経てフォワード
クラッチ20へライン圧が供給されることにより、フォワ
ードクラッチ20が締結状態に保たれるとともに、油路72
aの油圧がN−Dアキュムレータ54にも作用してその弁
体54aを図の左側に作動することにより、コーストクラ
ッチ21に通じる油路73と後記3−4SV53からN−Dアキ
ュムレータ54に至る油路74とが連通状態に保たれる。ま
た、上記ポート52bからの油圧は油路72,72bを経て1−2
SV(1−2シフトバルブ)51に送られる。
上記1−2SV51は、1−2SL(1−2ソレノイドバル
ブ)101によりコントロールされて、1速と2速との間
等で切換作動され、2−4ブレーキ23の締結側油室に対
する油圧の供給、排除等を行なう。すなわち、1−2SL1
01がオフとされると、油路71aから導かれるライン圧が
パイロット圧として1−2SV51に作用することによりス
プール51aが図の左側に移動し、2−4ブレーキ23の締
結側油室を油路75a,75を介してドレン側に連通させる。
また1−2SL101がオンとされると、パイロット圧がドレ
ンされることによりスプール51aが図の右側に移動し、
油路72,72bより導かれるライン圧を油路75,75bより3−
4SV53を介して2−4ブレーキ23の締結側油室へ送る。
ブ)101によりコントロールされて、1速と2速との間
等で切換作動され、2−4ブレーキ23の締結側油室に対
する油圧の供給、排除等を行なう。すなわち、1−2SL1
01がオフとされると、油路71aから導かれるライン圧が
パイロット圧として1−2SV51に作用することによりス
プール51aが図の左側に移動し、2−4ブレーキ23の締
結側油室を油路75a,75を介してドレン側に連通させる。
また1−2SL101がオンとされると、パイロット圧がドレ
ンされることによりスプール51aが図の右側に移動し、
油路72,72bより導かれるライン圧を油路75,75bより3−
4SV53を介して2−4ブレーキ23の締結側油室へ送る。
一方、アニュアルバルブ43のポート43dからは油路76
を経て2−3SV(2−3シフトバルブ)52にライン圧が
送られる。この2−3SV52は、2−3SL(2−3ソレノイ
ドバルブ)102によりコントロールされて、2速と3速
との間等で切換作動され、3−4クラッチ27に対する油
圧の供給、排除等を行なうとともに、3−4SV53と協同
して2−4ブレーキ23の開放側油室に対する油圧の供
給、排除に関与する。すなわち、2−3SL102がオフとさ
れると、油路77から導かれるライン圧がパイロット圧と
して2−3SV52に作用することによりスプール52aが図の
左側に移動する。この状態では、上記油路76のライン圧
が、サーボコントロールバルブ55、2−3タイミングバ
ルブ56およびバイパスバルブ57が組込まれた回路を介
し、3−4クラッチ27に供給されるとともに、3−4SV5
3に接続された油路78にも送られる。また2−3SL102が
オンとされると、パイロット圧がドレンされることによ
りスプール52aが図の右側に移動する。この状態では、
3−4クラッチ27が油路79を介してドレン側に連通され
るとともに、3−4SV53に接続された油路78が3−2キ
ャパシティバルブ58および3−2タイミングバルブ59が
組込まれた回路を介してドレン側に連通される。
を経て2−3SV(2−3シフトバルブ)52にライン圧が
送られる。この2−3SV52は、2−3SL(2−3ソレノイ
ドバルブ)102によりコントロールされて、2速と3速
との間等で切換作動され、3−4クラッチ27に対する油
圧の供給、排除等を行なうとともに、3−4SV53と協同
して2−4ブレーキ23の開放側油室に対する油圧の供
給、排除に関与する。すなわち、2−3SL102がオフとさ
れると、油路77から導かれるライン圧がパイロット圧と
して2−3SV52に作用することによりスプール52aが図の
左側に移動する。この状態では、上記油路76のライン圧
が、サーボコントロールバルブ55、2−3タイミングバ
ルブ56およびバイパスバルブ57が組込まれた回路を介
し、3−4クラッチ27に供給されるとともに、3−4SV5
3に接続された油路78にも送られる。また2−3SL102が
オンとされると、パイロット圧がドレンされることによ
りスプール52aが図の右側に移動する。この状態では、
3−4クラッチ27が油路79を介してドレン側に連通され
るとともに、3−4SV53に接続された油路78が3−2キ
ャパシティバルブ58および3−2タイミングバルブ59が
組込まれた回路を介してドレン側に連通される。
また、3−4SV53は、3−4SL(3−4ソレノイドバル
ブ)103によりコントロールされて、3速と4速との間
等で切換作動され、2−4ブレーキ23の締結側油室に対
する油圧供給および開放側油室に対する油圧の供給、排
除に関与するとともに、コーストクラッチ21に対する油
圧の供給、排除を行なう。すなわち、3−4SL103がオフ
とされると、油路77aから導かれるライン圧がパイロッ
ト圧として3−4SV53に作用することによりスプール53a
が図の左側に移動する。この状態では、1−2SV51から
油路75,75bを通って3−4SV53に送られるライン圧が油
路80aを介して2−4ブレーキ23の締結側油室に供給さ
れ、かつ、2−3SVに接続された回路に通じる油路78と
2−4ブレーキ23の開放側油室に通じる油路81とが連通
されるとともに、マニュアルバルブ43のポート43bから
油路72,72cを通って3−4SV53に送られるライン圧が油
路74,N−Dアキュムレータ54および油路73を介してコー
ストクラッチ21に供給される。3−4SL103がオンとされ
ると、パイロット圧がドレンされることによりスプール
53aが図の右側に移動する。この状態では、1−2SV51か
ら3−4SV53に送られるライン圧が、オリフィスを有す
る油路80bを介して2−4ブレーキ23の締結側油室に供
給され、かつ、2−4ブレーキ23の開放側油室の油圧が
3−4キャパシティバルブ60を介してドレンされるとと
もに、コーストクラッチ21の油圧もドレンされる。
ブ)103によりコントロールされて、3速と4速との間
等で切換作動され、2−4ブレーキ23の締結側油室に対
する油圧供給および開放側油室に対する油圧の供給、排
除に関与するとともに、コーストクラッチ21に対する油
圧の供給、排除を行なう。すなわち、3−4SL103がオフ
とされると、油路77aから導かれるライン圧がパイロッ
ト圧として3−4SV53に作用することによりスプール53a
が図の左側に移動する。この状態では、1−2SV51から
油路75,75bを通って3−4SV53に送られるライン圧が油
路80aを介して2−4ブレーキ23の締結側油室に供給さ
れ、かつ、2−3SVに接続された回路に通じる油路78と
2−4ブレーキ23の開放側油室に通じる油路81とが連通
されるとともに、マニュアルバルブ43のポート43bから
油路72,72cを通って3−4SV53に送られるライン圧が油
路74,N−Dアキュムレータ54および油路73を介してコー
ストクラッチ21に供給される。3−4SL103がオンとされ
ると、パイロット圧がドレンされることによりスプール
53aが図の右側に移動する。この状態では、1−2SV51か
ら3−4SV53に送られるライン圧が、オリフィスを有す
る油路80bを介して2−4ブレーキ23の締結側油室に供
給され、かつ、2−4ブレーキ23の開放側油室の油圧が
3−4キャパシティバルブ60を介してドレンされるとと
もに、コーストクラッチ21の油圧もドレンされる。
このほかに油圧制御回路には、1レンジの1速時にマ
ニュアルバルブ43のポート43cからのライン圧を減圧し
た上で1−2SV51を介してローリバースブレーキ25に供
給するローリデューシングバルブ61、上記ローリバース
ブレーキ25への油圧供給の有無やアクセル開度等に応じ
てPRV42を制御することによりライン圧を調整するバル
ブ62〜65、ロックアップ用SL104のオン、オフに応じて
ロックアップクラッチ29の作動制御を行なうロックアッ
プコントロールバルブ66等が組込まれている。
ニュアルバルブ43のポート43cからのライン圧を減圧し
た上で1−2SV51を介してローリバースブレーキ25に供
給するローリデューシングバルブ61、上記ローリバース
ブレーキ25への油圧供給の有無やアクセル開度等に応じ
てPRV42を制御することによりライン圧を調整するバル
ブ62〜65、ロックアップ用SL104のオン、オフに応じて
ロックアップクラッチ29の作動制御を行なうロックアッ
プコントロールバルブ66等が組込まれている。
このような油圧制御回路によると、前進走行用レンジ
での変速比を決める2−4ブレーキ23と3−4クラッチ
27の状態は、1−2,2−3,3−4の各SL101〜103のオン,
オフに応じた1−2,2−3,3−4の各SV51〜53の状態によ
って定まる。つまり、上記2−4ブレーキ23は、締結側
油室に油圧が供給されるとともに開放側油室の油圧がド
レンされたときにのみ締結され、従って、1−2SL101が
オンで3−4SL103がオンとなった場合および1−2SL101
がオン、2−3SL102がオン、3−4SL103がオフとなった
場合に締結されて、それ以外の場合は開放される。ま
た、3−4クラッチ27は、2−3SL102がオフとなること
により油圧が供給された場合に締結され、2−3SL102が
オンとなることにより油圧がドレンされた場合に開放さ
れる。一方、エンジンブレーキに関係するコーストクラ
ッチ21は、3−4SL103がオフとなることにより油圧が供
給された場合に締結され、3−4SL103がオンとなること
により油圧がドレンされた場合に開放される。
での変速比を決める2−4ブレーキ23と3−4クラッチ
27の状態は、1−2,2−3,3−4の各SL101〜103のオン,
オフに応じた1−2,2−3,3−4の各SV51〜53の状態によ
って定まる。つまり、上記2−4ブレーキ23は、締結側
油室に油圧が供給されるとともに開放側油室の油圧がド
レンされたときにのみ締結され、従って、1−2SL101が
オンで3−4SL103がオンとなった場合および1−2SL101
がオン、2−3SL102がオン、3−4SL103がオフとなった
場合に締結されて、それ以外の場合は開放される。ま
た、3−4クラッチ27は、2−3SL102がオフとなること
により油圧が供給された場合に締結され、2−3SL102が
オンとなることにより油圧がドレンされた場合に開放さ
れる。一方、エンジンブレーキに関係するコーストクラ
ッチ21は、3−4SL103がオフとなることにより油圧が供
給された場合に締結され、3−4SL103がオンとなること
により油圧がドレンされた場合に開放される。
ここで、上記各SL101〜103のオン、オフの組合せにつ
いての8通りパターンと、これらのパターンによって定
まる2−4ブレーキ23、3−4クラッチ27の状態および
変速段と、コーストクラッチ21の状態およびエンジンブ
レーキの有無とを、第2表に示す。この表中、2−4ブ
レーキ23、3−4クラッチ27およびコーストクラッチ21
については○印が締結、×印が開放を表わしており、エ
ンジンブレーキについては○印がエンジンブレーキの利
く状態、×印がエンジンブレーキの利かない状態を表わ
している。なお、4速ではコーストクラッチ21が開放さ
れていても変速機構出力側からの逆駆動がピニオンギヤ
16,17およびキャリヤ14aを介してエンジン側に伝達され
るのでエンジンブレーキが利く状態となるが、それ以外
の変速段では、コーストクラッチ21が締結されたときエ
ンジンブレーキが利く状態、コーストクラッチが開放さ
れたときエンジンブレーキが利かない状態となる。
いての8通りパターンと、これらのパターンによって定
まる2−4ブレーキ23、3−4クラッチ27の状態および
変速段と、コーストクラッチ21の状態およびエンジンブ
レーキの有無とを、第2表に示す。この表中、2−4ブ
レーキ23、3−4クラッチ27およびコーストクラッチ21
については○印が締結、×印が開放を表わしており、エ
ンジンブレーキについては○印がエンジンブレーキの利
く状態、×印がエンジンブレーキの利かない状態を表わ
している。なお、4速ではコーストクラッチ21が開放さ
れていても変速機構出力側からの逆駆動がピニオンギヤ
16,17およびキャリヤ14aを介してエンジン側に伝達され
るのでエンジンブレーキが利く状態となるが、それ以外
の変速段では、コーストクラッチ21が締結されたときエ
ンジンブレーキが利く状態、コーストクラッチが開放さ
れたときエンジンブレーキが利かない状態となる。
第3図は上記油圧制御回路に対する電気的な制御系統
を示す。この図において、31はマイクロコンピュータ等
を用いたコントロールユニット(ECU)であり、このコ
ントロールユニット31から油圧制御回路の各ソレノイド
バルブ101〜104に制御信号が出力される。上記コントロ
ールユニット31には、シフトレバーの位置によってレン
ジを検出するセンサからのレンジ信号32、エンジンの吸
気通路に設けられたスロットル弁の開度を検出するセン
サからのスロットル開度信号(エンジン負荷に相当する
信号)33、トルクコンバータのタービン回転数を検出す
るセンサからのタービン回転数信号(車速に対応する回
転数の信号)34が入力される。さらに当実施例では、ホ
ールドモードを指定するホールド信号35もコントロール
ユニット31に入力される。このホールド信号は、Dレン
ジでは主に3速、2レンジでは主に2速、1レンジでは
主に1速というように、レンジ毎に特定変速段を保持す
るホールドモードを指定するものであり、運転者が所望
に応じてホールドモード指定スイッチを操作したときに
この信号35が与えられる。
を示す。この図において、31はマイクロコンピュータ等
を用いたコントロールユニット(ECU)であり、このコ
ントロールユニット31から油圧制御回路の各ソレノイド
バルブ101〜104に制御信号が出力される。上記コントロ
ールユニット31には、シフトレバーの位置によってレン
ジを検出するセンサからのレンジ信号32、エンジンの吸
気通路に設けられたスロットル弁の開度を検出するセン
サからのスロットル開度信号(エンジン負荷に相当する
信号)33、トルクコンバータのタービン回転数を検出す
るセンサからのタービン回転数信号(車速に対応する回
転数の信号)34が入力される。さらに当実施例では、ホ
ールドモードを指定するホールド信号35もコントロール
ユニット31に入力される。このホールド信号は、Dレン
ジでは主に3速、2レンジでは主に2速、1レンジでは
主に1速というように、レンジ毎に特定変速段を保持す
るホールドモードを指定するものであり、運転者が所望
に応じてホールドモード指定スイッチを操作したときに
この信号35が与えられる。
上記コントロールユニット31は、上記各信号32〜35に
応じて上記各ソレノイドバルブ101〜104を作動すること
により、各摩擦要素に対する油圧供給状態を制御して、
変速等の制御を行なう。つまり、ロックアップ状態とす
べきかどうかに応じてロックアップSL104を制御する一
方、各レンジ毎にスロットル開度およびタービン回転数
等により決定される変速段に応じ、1−2,2−3,3−4の
各SL101〜103を、第2表の中から選択されるパターンに
制御する。
応じて上記各ソレノイドバルブ101〜104を作動すること
により、各摩擦要素に対する油圧供給状態を制御して、
変速等の制御を行なう。つまり、ロックアップ状態とす
べきかどうかに応じてロックアップSL104を制御する一
方、各レンジ毎にスロットル開度およびタービン回転数
等により決定される変速段に応じ、1−2,2−3,3−4の
各SL101〜103を、第2表の中から選択されるパターンに
制御する。
とくにコーストクラッチ21に対しては、運転状態に応
じて定まる変速段がエンジンブレーキを必要とする特定
変速段である場合に締結状態とするとともに、この特定
変速段以外であって発進用変速段である場合にも、車速
に対応するタービン回転数とエンジン負荷に相当するス
ロットル開度とが第4図の領域Aにあるとき、つまりエ
ンジン側から入力トルクに対し第1クラッチ及びワンウ
ェイクラッチの容量不足が生じるような運転状態にある
ときに締結状態としてそれ以外の領域Bでは開放状態と
するように、3−4SL103を制御する。こうして上記コン
トロールユニット31と3−4SL103および3−4SV53によ
り、コーストクラッチ21に対する作動手段(第2クラッ
チ作動手段)が構成されている。上記領域Aは、タービ
ン回転数が所定値(例えば300rpm)以下で、かつ、スロ
ットル開度が所定値(例えばスロットル全開との比で2.
5/8)以上に設定されている。なお、タービン回転数お
よびスロットル開度が領域Aに突入する方向に変化する
場合と領域Aから脱する方向に変化する場合とに応じ、
第4図に実線と破線とで示すように領域A,Bの境界値に
ヒステリシスをもたせておいてもよい。
じて定まる変速段がエンジンブレーキを必要とする特定
変速段である場合に締結状態とするとともに、この特定
変速段以外であって発進用変速段である場合にも、車速
に対応するタービン回転数とエンジン負荷に相当するス
ロットル開度とが第4図の領域Aにあるとき、つまりエ
ンジン側から入力トルクに対し第1クラッチ及びワンウ
ェイクラッチの容量不足が生じるような運転状態にある
ときに締結状態としてそれ以外の領域Bでは開放状態と
するように、3−4SL103を制御する。こうして上記コン
トロールユニット31と3−4SL103および3−4SV53によ
り、コーストクラッチ21に対する作動手段(第2クラッ
チ作動手段)が構成されている。上記領域Aは、タービ
ン回転数が所定値(例えば300rpm)以下で、かつ、スロ
ットル開度が所定値(例えばスロットル全開との比で2.
5/8)以上に設定されている。なお、タービン回転数お
よびスロットル開度が領域Aに突入する方向に変化する
場合と領域Aから脱する方向に変化する場合とに応じ、
第4図に実線と破線とで示すように領域A,Bの境界値に
ヒステリシスをもたせておいてもよい。
上記コントロールユニット31により変速段等に応じて
前記第2表の中から選択されるソレノイドバルブの組合
せのパターンの具体例を第3表に示す。この表における
パターンのNO.は第2表に対応する。
前記第2表の中から選択されるソレノイドバルブの組合
せのパターンの具体例を第3表に示す。この表における
パターンのNO.は第2表に対応する。
この第3表の中のソレノイドバルブ組合せの基本パタ
ーンにおいては、Dレンジの3速と、2レンジの2速お
よび3速と、1レンジの1速および2速の各場合に、エ
ンジンブレーキを利かせるため、それぞれの変速段を達
成しつつコーストクラッチ21を締結状態とするパターン
が設定される一方、Dレンジの1速および2速と2レン
ジの1速の各場合は、それぞれの変速段を達成しつつコ
ーストクラッチ21を開放状態とするパターンが設定され
る。また、Dレンジと2レンジの各1速の場合は、上記
基本パターとは別に、前記領域Aで選択されるパターン
として、1速状態を達成しつつコーストクラッチ21を締
結状態とするパターン(NO.3)が設定される。さらに前
記ホールドモードが設定されたときは、主に3速が保持
されるDレンジでも発進可能にするため低速域では2速
とされるようになっているため、Dレンジであってホー
ルドモードが指定されているときは、上記基本パターン
とは別に、発進段である2速の場合に前記領域Aで選択
されるパターンとして、2速状態を達成しつつコースト
クラッチ21を締結状態とするパターン(NO.5)が設定さ
れる。
ーンにおいては、Dレンジの3速と、2レンジの2速お
よび3速と、1レンジの1速および2速の各場合に、エ
ンジンブレーキを利かせるため、それぞれの変速段を達
成しつつコーストクラッチ21を締結状態とするパターン
が設定される一方、Dレンジの1速および2速と2レン
ジの1速の各場合は、それぞれの変速段を達成しつつコ
ーストクラッチ21を開放状態とするパターンが設定され
る。また、Dレンジと2レンジの各1速の場合は、上記
基本パターとは別に、前記領域Aで選択されるパターン
として、1速状態を達成しつつコーストクラッチ21を締
結状態とするパターン(NO.3)が設定される。さらに前
記ホールドモードが設定されたときは、主に3速が保持
されるDレンジでも発進可能にするため低速域では2速
とされるようになっているため、Dレンジであってホー
ルドモードが指定されているときは、上記基本パターン
とは別に、発進段である2速の場合に前記領域Aで選択
されるパターンとして、2速状態を達成しつつコースト
クラッチ21を締結状態とするパターン(NO.5)が設定さ
れる。
上記コントロールユニット31による制御動作を第5図
のフローチャートによって説明する。
のフローチャートによって説明する。
このフローチャートでは、まずステップS1で、コント
ロールユニット31に入力される各信号32〜35を読込む。
次にステップS2で、レンジ信号32により、レンジ位置が
Dまたは2レンジのいずれかにあるか否かを判定し、そ
の判定がYESの場合はステップS3で、スロットル開度お
よびタービン回転数が第4図中の領域A内にあるか否か
を判定する。この場合、上記領域Aの回転数限界が300r
pm(車速に換算すると1速で3km/h、2速で5km/h)程度
に低く設定されていて、発進用変速段以外では領域Aと
なることはないので、発進用変速段かどうかを調べるこ
とは要しない。
ロールユニット31に入力される各信号32〜35を読込む。
次にステップS2で、レンジ信号32により、レンジ位置が
Dまたは2レンジのいずれかにあるか否かを判定し、そ
の判定がYESの場合はステップS3で、スロットル開度お
よびタービン回転数が第4図中の領域A内にあるか否か
を判定する。この場合、上記領域Aの回転数限界が300r
pm(車速に換算すると1速で3km/h、2速で5km/h)程度
に低く設定されていて、発進用変速段以外では領域Aと
なることはないので、発進用変速段かどうかを調べるこ
とは要しない。
ステップS2,S3のいずれかで判定がNOとなった場合
は、ステップS4で、そのときの運転状態(スロットル開
度およびタービン回転数)により決定される変速段に応
じ、第2表中の基本パターンの中から変速段に対応する
ソレノイドバルブ組合せパターンを選択する。
は、ステップS4で、そのときの運転状態(スロットル開
度およびタービン回転数)により決定される変速段に応
じ、第2表中の基本パターンの中から変速段に対応する
ソレノイドバルブ組合せパターンを選択する。
ステップS2およびステップS3の判定がともにYESとな
れば、Dまたは2レンジであって、かつ、運転状態が発
進用変速段とされるべき領域のうちの上記領域A内にあ
ることを意味する。この場合は、ステップS5でホールド
モードか否かを調べ、ホールドモードでないときはステ
ップS6で第2,第3表中のNO.3のパターンを選択し、ホー
ルドモードのとき(発進段が2速とされるとき)はステ
ップS7で第2,第3表中のNO.5のパターンを選択する。
れば、Dまたは2レンジであって、かつ、運転状態が発
進用変速段とされるべき領域のうちの上記領域A内にあ
ることを意味する。この場合は、ステップS5でホールド
モードか否かを調べ、ホールドモードでないときはステ
ップS6で第2,第3表中のNO.3のパターンを選択し、ホー
ルドモードのとき(発進段が2速とされるとき)はステ
ップS7で第2,第3表中のNO.5のパターンを選択する。
ステップS4,S6,S7のいずれかによるパターン選択に
続いてステップS8では、選択されたパターンとなるよう
にソレノイドバルブ101〜103を駆動する。
続いてステップS8では、選択されたパターンとなるよう
にソレノイドバルブ101〜103を駆動する。
以上のような当実施例の自動変換機によると、Dレン
ジの3速等のエンジンブレーキを必要とする特定変速段
でコーストクラッチ21が締結されるほかに、Dレンジや
2レンジでの発進用変速段で、運転状態が上記領域A内
にあるときは、その変速段を達成しつつコーストクラッ
チ21が締結される状態に制御される。従ってこのような
発進用変速段においてエンジンからの伝達されるべきト
ルクが大きくなる低車速高負荷の領域では、第1図中の
タービン軸13から小径サンギヤ15への動力伝達が、フォ
ワードクラッチ20が配置された経路とコーストクラッチ
21が配置された経路の双方を通して行なわれ、伝達され
るべきトルクに見合うようにクラッチ容量が大きくされ
ることとなる。
ジの3速等のエンジンブレーキを必要とする特定変速段
でコーストクラッチ21が締結されるほかに、Dレンジや
2レンジでの発進用変速段で、運転状態が上記領域A内
にあるときは、その変速段を達成しつつコーストクラッ
チ21が締結される状態に制御される。従ってこのような
発進用変速段においてエンジンからの伝達されるべきト
ルクが大きくなる低車速高負荷の領域では、第1図中の
タービン軸13から小径サンギヤ15への動力伝達が、フォ
ワードクラッチ20が配置された経路とコーストクラッチ
21が配置された経路の双方を通して行なわれ、伝達され
るべきトルクに見合うようにクラッチ容量が大きくされ
ることとなる。
また、Dレンジや2レンジで発進用変速段とされる運
転領域のうちでも上記領域A以外の領域では、前記基本
パターンに従った制御によりコーストクラッチ21が開放
される。この場合、エンジンから伝達されるべきトルク
は上記領域Aにある場合と比べて小さくなるので、フォ
ワードクラッチ20が配置された経路のみによっても充分
にトルク伝達が達成される。そしてこのようにコースト
クラッチ21が開放されることにより、2速から1速への
変速時等にはエンジンブレーキが利かない状態とされ
て、低速段での変速ショックを防止する作用は維持され
る。
転領域のうちでも上記領域A以外の領域では、前記基本
パターンに従った制御によりコーストクラッチ21が開放
される。この場合、エンジンから伝達されるべきトルク
は上記領域Aにある場合と比べて小さくなるので、フォ
ワードクラッチ20が配置された経路のみによっても充分
にトルク伝達が達成される。そしてこのようにコースト
クラッチ21が開放されることにより、2速から1速への
変速時等にはエンジンブレーキが利かない状態とされ
て、低速段での変速ショックを防止する作用は維持され
る。
なお、上記実施例では車速に対応する回転数と回転数
としてタービン回転数を用いており、発進段が1速か2
速かにかかわらず領域A内にあるか否かを判定すればよ
いものであるが、車速信号そのそのものを用いることも
でき、この場合は各発進段で車速を設定すればよい。
としてタービン回転数を用いており、発進段が1速か2
速かにかかわらず領域A内にあるか否かを判定すればよ
いものであるが、車速信号そのそのものを用いることも
でき、この場合は各発進段で車速を設定すればよい。
以上のように本発明は、車両の前進走行時に、ワンウ
ェイクラッチを介してエンジン側からの動力伝達を行な
う第1クラッチを締結し、かつ、エンジンブレーキを必
要とする特定の変速段で、上記第1クラッチおよびワン
ウェイクラッチと並列に配置された第2クラッチを締結
するようにした自動変速機において、上記特定の変速段
以外の低速段にある場合であって、エンジン側からの入
力トルクに対し第1クラッチ及びワンウェイクラッチの
容量不足が生じるような運転状態にあるときには上記第
2クラッチを締結するようにしているため、上記第2ク
ラッチを利用して、簡単な構造によりながら、エンジン
から伝達されるトルクが大きくなるときにそれに見合う
ようにクラッチ容量を大きくし、充分にトルク伝達を達
成することができる。しかも、上記特定変速段以外の変
速段にある場合であって、大きな伝達トルクを要しない
とき、すなわち、高速段にあるときや、低速段にあって
も低速高負荷領域にないときには、第2クラッチを切り
離すようにしているので、変速ショックを極力回避でき
る効果が得られる。
ェイクラッチを介してエンジン側からの動力伝達を行な
う第1クラッチを締結し、かつ、エンジンブレーキを必
要とする特定の変速段で、上記第1クラッチおよびワン
ウェイクラッチと並列に配置された第2クラッチを締結
するようにした自動変速機において、上記特定の変速段
以外の低速段にある場合であって、エンジン側からの入
力トルクに対し第1クラッチ及びワンウェイクラッチの
容量不足が生じるような運転状態にあるときには上記第
2クラッチを締結するようにしているため、上記第2ク
ラッチを利用して、簡単な構造によりながら、エンジン
から伝達されるトルクが大きくなるときにそれに見合う
ようにクラッチ容量を大きくし、充分にトルク伝達を達
成することができる。しかも、上記特定変速段以外の変
速段にある場合であって、大きな伝達トルクを要しない
とき、すなわち、高速段にあるときや、低速段にあって
も低速高負荷領域にないときには、第2クラッチを切り
離すようにしているので、変速ショックを極力回避でき
る効果が得られる。
第1図は本発明の一実施例についての自動変速機の変速
機構の概略を示す骨子図、第2図は変速機構に対する油
圧制御回路の回路構成説明図、第3図は油圧制御回路に
対する制御系統のブロック図、第4図は発進用変速段で
第2クラッチを締結状態とする領域を示す説明図、第5
図は制御動作を示すフローチャートである。 1…エンジンの出力軸、13…タービン軸(変速機構の入
力軸)、14…遊星歯車装置、18…小径サンギヤ(入力要
素)、20…フォワードクラッチ(第1クラッチ)、21…
コーストクラッチ、22…ワンウェイクラッチ、51…1−
2シフトバルブ、52…2−3シフトバルブ、53…3−4
シフトバルブ、101…1−2ソレノイドバルブ、102…2
−3ソレノイドバルブ、103…3−4ソレノイドバル
ブ、31…コントロールユニット。
機構の概略を示す骨子図、第2図は変速機構に対する油
圧制御回路の回路構成説明図、第3図は油圧制御回路に
対する制御系統のブロック図、第4図は発進用変速段で
第2クラッチを締結状態とする領域を示す説明図、第5
図は制御動作を示すフローチャートである。 1…エンジンの出力軸、13…タービン軸(変速機構の入
力軸)、14…遊星歯車装置、18…小径サンギヤ(入力要
素)、20…フォワードクラッチ(第1クラッチ)、21…
コーストクラッチ、22…ワンウェイクラッチ、51…1−
2シフトバルブ、52…2−3シフトバルブ、53…3−4
シフトバルブ、101…1−2ソレノイドバルブ、102…2
−3ソレノイドバルブ、103…3−4ソレノイドバル
ブ、31…コントロールユニット。
Claims (1)
- 【請求項1】変速機構の入力軸と変速機構に含まれる遊
星歯車機構の中の1つの入力要素との間に、ワンウェイ
クラッチを介してエンジンから上記入力要素への動力伝
達のみ可能とする第1クラッチと、上記第1クラッチお
よびワンウェイクラッチと並列に配置され、締結するこ
とによりエンジンと上記入力軸との間の動力伝達を可能
にする第2クラッチとを備え、車両の前進走行時に上記
第1クラッチを締結し、かつ、エンジンブレーキを必要
とする特定の変速段で上記第2クラッチを締結するよう
にした自動変速機において、上記特定の変速段以外の低
速段にある場合であって、エンジン側からの入力トルク
に対し第1クラッチ及びワンウェイクラッチの容量不足
が生じるような所定の運転状態にあるときには上記第2
クラッチを締結し、上記特定の変速段以外であって高速
段にあるとき、及び上記特定の変速段以外の低速段にあ
る場合であって上記所定の運転状態にないときには上記
第2クラッチを切り離す第2クラッチ作動手段を設けた
ことを特徴とする自動変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63033119A JP2708765B2 (ja) | 1988-02-16 | 1988-02-16 | 自動変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63033119A JP2708765B2 (ja) | 1988-02-16 | 1988-02-16 | 自動変速機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01210651A JPH01210651A (ja) | 1989-08-24 |
JP2708765B2 true JP2708765B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
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