JP2708074B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2708074B2
JP2708074B2 JP61265241A JP26524186A JP2708074B2 JP 2708074 B2 JP2708074 B2 JP 2708074B2 JP 61265241 A JP61265241 A JP 61265241A JP 26524186 A JP26524186 A JP 26524186A JP 2708074 B2 JP2708074 B2 JP 2708074B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、低速段と高速段で入れ替わりに締結,解放
される少なくとも2個の摩擦係合要素を備えた自動変速
機の変速制御装置に関する。 従来の技術 車両用自動変速機は、クラッチ,ブレーキ等の摩擦係
合要素に油圧を送給して回転ドラム,ギヤ等の回転要素
を適宜選択することにより、変速比切換(変速)を車両
の運転状態に応じて自動的に行うものであり、たとえば
特開昭57−47056号に示されているように、装置,機器
の保護や快適な乗心地維持のためにこの摩擦係合要素へ
供給される液圧は適宜制御されるようになっている。 そして、自動変速機の変速制御として、たとえば特願
昭60−241166号に提案されているように、多数の摩擦係
合要素の中で、低速段(第2速)で締結し高速段(第3
速)で解放される低速段用摩擦係合要素としてバンドブ
レーキが設けられ、かつ前記低速段で解放し前記高速段
で締結される高速段用摩擦係合要素としてハイクラッチ
が設けられ、第2速から第3速へのシフトアップ時には
バンドブレーキの解放と共にハイクラッチが締結される
ようになったものがある。 前記バンドブレーキは締結圧室と解除圧室を備えたバ
ンドサーボを介して作動されるようになっており、締結
圧室に液圧供給されることでバンドブレーキは締結さ
れ、かつこの状態で解除室にも液圧供給されることによ
り前記バンドブレーキは解放されるようになっている。
一方、前記ハイクラッチは一般の液圧クラッチと同様に
液圧供給で締結され、かつ液圧排除で解除されるように
なっている。 従って、かかる従来の自動変速機ではバンドサーボの
解除圧室とハイクラッチとは共通の液圧供給回路を介し
て接続され、この液圧供給回路に液圧を供給することに
より、バンドブレーキの解放とハイクラッチの締結が略
同時に行われるようになっている。 即ち、このようにハイクラッチの締結時点までバンド
ブレーキの解放を待つことにより、該バンドブレーキに
よりギヤトレーンの空転を適度に防止するようになって
いる。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、かかる従来の自動変速機にあっては、
共通の液圧供給回路から単にバンドサーボおよびハイク
ラッチに液圧供給するようになっていたため、ハイクラ
ッチの締結タイミングとバンドブレーキの解放タイミン
グとの最適化を図るべくオリフィス等で作動液通過が調
整されているにもかかわらず、温度変化による作動液粘
度の変化や液圧変化等により、バンドブレーキの解放時
点とハイクラッチの締結時点のタイミングが微妙に異な
ってしまう。従って、バンドブレーキの解放時点が早す
ぎて空転期間が長くなりすぎたり、またこれとは逆にハ
イクラッチが締結された後にバンドブレーキが解放され
るなどして、変速ショックを効果的に低減することは不
可能となってしまうという問題点があった。 そこで、本発明は低速段用の摩擦係合要素と高速段用
の摩擦係合要素とをそれぞれ独立して解放および締結さ
せ、後者の高速段用摩擦係合要素の締結時点に応じて前
者の低速段用摩擦係合要素を独自に解放制御することに
より、低速段から高速段への変速時の変速ショックを大
幅に低減できるようにした自動変速機の変速制御装置を
提供することを目的とする。 問題点を解決するための手段 かかる目的を達成するために本発明の自動変速機の変
速制御装置は、第1図に示すように、複数のギヤからな
るギヤトレーンと、該ギヤトレーン中の動力伝達経路を
変更することにより変速を行う複数の摩擦係合要素とを
備え、これら摩擦係合要素には、所定の低速段から高速
段への変速にあたり夫々液圧作動され、前記低速段で締
結し前記高速段で解放される低速段用摩擦係合要素a
と、前記低速段で解放し前記高速段で締結される高速段
用摩擦係合要素bとを含んでなる自動変速機において、
前記低速段用,高速段用摩擦係合要素a,bへの液圧供給
を制御する第1,第2液圧アクチュエータc,dと、前記ギ
ヤトレーンの入,出力軸の回転数を個別に検出する入力
軸回転数センサgおよび出力軸回転数センサhと、これ
ら入,出力軸回転数センサg,hの出力信号に基づいてギ
ヤトレーンのギヤ比を算出してこれを監視し、該ギヤ比
の変化から前記高速段用摩擦係合要素bの実質的な締結
開始時期を検出して締結開始信号を出力する締結開始検
知手段eと、低速段から高速段への変速指令を受けて、
該変速指令から前記締結開始信号が得られるまでの間は
前記高速段用摩擦係合要素bに予め設定された所定の最
大圧を付与するとともに、締結開始信号が得られてから
変速終了までの間は前記最大圧よりも低い制御圧を付与
するべく前記第2液圧アクチュエータdに高速段用摩擦
係合要素bの締結信号を出力し、かつ前記締結開始検知
手段eからの締結開始信号を受けて、前記第1液圧アク
チュエータcに低速段用摩擦係合要素aを一気に解放す
る解放信号を出力する制御手段fとを設けることにより
構成してある。 作用 以上の構成により本発明の自動変速機の変速制御装置
は、低速段から高速段への変速時、先ず制御手段fから
第2液圧アクチュエータdに締結信号を出力して高速段
用摩擦係合要素bを締結作動する。そして、該高速段用
摩擦係合要素bが実質的な締結段階に入ると、これを締
結開始検知手段eがギヤ比変化から検知して制御手段f
から即座に第1液圧アクチュエータcに解放信号を出力
して、低速段用摩擦係合要素aを一気に解放することが
できる。従って、高速段用摩擦係合要素bの締結以前に
低速段用摩擦係合要素aが解放されて、ギヤトレーンに
空転状態が発生してしまうのを防止すると共に、高速段
用摩擦係合要素bの実質的な締結開始で低速段用摩擦係
合要素aが一気に解放されるため、両摩擦係合要素a,b
が同時に締結される状態を避けることができる。 実施例 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。 第2図は本発明の一実施例を示す自動変速機の変速制
御装置1の要部概略構成を示し、この変速制御装置1に
よって変速切換えされるギヤトレーン2としては第3図
に示すように構成されている。尚、このギヤトレーン2
の入力軸2aにはトルクコンバータ3を介してエンジン4
の回転が入力されるようになっており、かつ、出力軸2b
からはギヤトレーン2で適宜変速されたエンジン回転が
図外の駆動輪へと出力されるようになっている。 即ち、前記ギヤトレーン2は、サンギヤS1、ピニオン
P1、ピニオンキャリヤC1、リングギヤR1からなる第1遊
星歯車組5と、同様にサンギヤS2、ピニオンP2、ピニオ
ンキャリヤC2、リングギヤR2からなる第2遊星歯車組6
と、バンドブレーキF1、ハイクラッチF2、フォワードク
ラッチF3、オーバーランクラッチF4、ローリバースブレ
ーキF5およびリバースクラッチF6等の摩擦係合要素と、
フォワードワンウェイクラッチF7およびローワンウェイ
クラッチF8から構成されている。 前記ピニオンキャリヤC1はハイクラッチF2を介して入
力軸2aに適宜結合可能となり、かつサンギヤS1はバンド
ブレーキF1により適宜固定可能となると共に、リバース
クラッチF6により入力軸2aに適宜結合可能となってい
る。ピニオンキャリアC1は更にローリバースブレーキF5
により適宜固定可能にすると共に、ローワンウェイクラ
ッチF8を介して逆転を阻止するようになっている。リン
グギヤR1はピニオンキャリヤC2に一体に結合して出力軸
2bに駆動結合し、サンギヤS2を入力軸2aに結合する。リ
ングギヤR2はオーバーランクラッチF4を介して適宜ピニ
オンキャリヤC1に結合可能とするほか、フォワードワン
ウェイクラッチF7およびフォワードクラッチF3を介して
ピニオンキャリアC1に相関させてある。フォワードワン
ウェイクラッチF7はフォワードクラッチF3の結合状態で
リングギヤR2を逆転方向においてピニオンキャリヤC1
結合させるようになっている。 尚、本実施例にあっては、かかる各種摩擦係合要素
F1,F2,F3,F4,F5,F6は夫々単にオン・オフタイプのもの
として、つまり液圧供給されることにより締結されると
共に、液圧排除されることにより解放されるように構成
されている。そして、前記各種摩擦係合要素F1,F2,F3,F
4,F5,F6および各種ワンウェイクラッチF7,F8は、次表に
示すように種々の組合わせで作動させることにより、各
種変速段(後退および第1速、第2速、第3速、第4速
の前進)が得られるようになっている。 尚、同表中○印が締結状態を示し、無印は解放状態を
示し、更に△印はエンジンブレーキ作動時に締結状態と
なることを示している。また、この△印のようにオーバ
ーランクラッチF4が締結されている間、これに並置した
フォワードワンウエイクラッチF7は解放されるととも
に、ローリバースブレーキF5が締結されている間、これ
に並置したローワンウェイクラッチF8は解放されるよう
になっている。 ここで、前記表中第2速と第3速とを注目してみる
と、低速段側の第2速ではバンドブレーキF1が締結され
てハイクラッチF2が解放される一方、高速段側の第3速
では前記第2速の時とは逆に、バンドブレーキF1が解放
されてハイクラッチF2が締結されるようになっている。
従って、かかる第2速と第3速とに限って言及すれば、
バンドブレーキF1を低速段側摩擦係合要素、ハイクラッ
チF2を高速段側摩擦係合要素とすることができる。 そして、前記ギヤトレーン2には、第3図に示すよう
に、トルクコンバータ3を介して入力される入力軸2aの
回転数を検出する入力軸回転数センサ30と、ギヤトレー
ン2を介して出力される出力軸2bの回転数を検出する出
力軸回転数センサ31が設けられており、これらの各回転
センサ30,31での検出信号は後述するように第2図に示
すマイクロコンピュータ14の締結開始検知手段20に入力
されるようになっている。 前記第2図に示した変速制御装置1は、前記低速段側
摩擦係合要素としてのバンドブレーキF1と、前記高速段
側摩擦係合要素としてのハイクラッチF2とに作動液圧を
供給する回路を示し、10は前記バンドブレーキF1に接続
される第1液圧供給回路11に設けられる第1液圧アクチ
ュエータ、12は前記ハイクラッチF2に接続される第2液
圧供給回路13に設けられる第2液圧アクチュエータであ
る。 これら第1,第2液圧アクチュエータ10,12は、マイク
ロコンピュータ14からの駆動信号によって作動され、前
記バンドブレーキF1、ハイクラッチF2へ供給されるライ
ン圧を夫々独自に制御するようになっており、たとえば
前記第1,第2液圧アクチュエータ10,12としては、第4
図に示すような電磁比例式ソレノイドバルブ7が用いら
れている。 この電磁比例式ソレノイドバルブ7は、バルブボデイ
7a内にスプール7bおよびソレノイド7c駆動されるプラン
ジャ7dが収納され、該プランジャ7dの駆動により前記ス
プール7bはスプール7eの付勢力に抗して作動されるよう
になっている。 前記バルブボデイ7aにはインレットポート7f、アウト
レットポート7gおよびドレンポート7hが形成され、イン
レットポート7fは液圧供給回路11又は13のライン圧供給
側に接続されると共に、アウトレットポート7gは液圧供
給回路11又は13の摩擦係合要素F1又はF2側に接続される
ようになっている。 そして、図示するスプール7bの中立位置では前記アウ
トレットポート7gはインレットポート7fおよびドレンポ
ート7hと遮断され、かつ、この中立位置からスプール7b
が図中左方に移動した状態では、インレットポート7fと
アウトレットポート7gが連通されて摩擦係合要素F1又は
F2に作動液圧が供給されるようになっている。 ここで、前記ソレノイド7cを駆動する信号(液圧指令
信号)としては脈動駆動電流が用いられ、かかる液圧指
令信号の値(液圧指令値)に応じて前記スプール7bによ
るインレットポート7f,アウトレットポート7g間の絞り
量が変化され、たとえば第5図に示すように前記液圧指
令値に対する摩擦係合要素F1又はF2への出力液圧の特性
が決定されるようになっている。 尚、前記スプール7bは中立位置から図中右側に移動し
た状態では、アウトレットポート7gをドレンポート7hに
連通し、摩擦係合要素F1又はF2から作動液圧が排除され
るようになっている。 一方、前記入力軸回転数センサ30および出力軸回転数
センサ31の検出信号はマイクロコンピュータ14に内蔵さ
れた締結開始検知手段20にそれぞれ入力され、この締結
開始検知手段20でハイクラッチF2の実質的な締結開始が
検出されるようになっている。すなわち、前記入力軸回
転数センサ30および出力軸回転数センサ31の各回転数信
号からその入出力軸2a,2b間のギヤ比を求め、このギヤ
比が所定値よりも小さくなった時点を実質的な締結開始
時点として検出するようになっている。 また、前記マイクロコンピュータ14には制御手段21が
内蔵され、この制御手段21を介して前記第1,第2液圧ア
クチュエータ10,12に駆動信号が出力されるようになっ
ている。 以上の構成により本実施例の自動変換機の変速制御装
置1にあっては、バンドブレーキF1およびハイクラッチ
F2の締結,解放作動は、マイクロコンピュータ14から出
力される駆動信号で作動される第1,第2液圧アクチュエ
ータ10,12を介して行われるようになっている。即ち、
バンドブレーキF1,ハイクラッチF2は、第1,第2液圧ア
クチュエータ10,12が第1,第2液圧供給回路11,13を連通
してライン圧が導入されることにより締結され、かつ、
前記第1,第2液圧アクチュエータ10,12が前記液圧供給
回路11,13を遮断して、該液圧アクチュエータ10,12後流
の締結圧をドレンすることによって解放され、これら締
結,解放が前記表に沿って行われるようになっている。 特に、第2速から第3速へのシフトアップ時には、先
ず第6図に示すように変速指令信号が発せられると、第
2液圧アクチュエータ12には制御手段21からハイクラッ
チF2の締結信号が出力され、該ハイクラッチF2を締結す
る。一方、このハイクラッチF2が締結されるときは、入
力軸回転数センサ30および出力軸回転数センサ31からの
回転数信号に基づいて締結開始検知手段20がハイクラッ
チF2の締結状態を検出し、このハイクラッチF2が実質的
に締結開始されて前記第6図中に示すイナーシャフェー
ズ段階に入る時点で、第1液圧アクチュエータ10には制
御手段21からバンドブレーキF1の解放信号が出力され、
該バンドブレーキF1の一気の解放が行われ、変速ショッ
クの低減が行われるようになっている。 第7図はかかる第2速から第3速へのシフトアップ時
の変速制御を行うためのプログラムを実行するフローチ
ャートで、このルーチンはたとえばソフトタイマにより
5msec毎に割込み処理を行うようになっている。 尚、本フローの説明に入る前にSHIFTINGフラグについ
て述べておく。SHIFTING・bit0は他のルーチンによって
シフト判定を行い、変速を行う指令(あるいは変速中)
を示すフラグ、SHIFTIG・bit1は変速が終了したことを
判定するフラグ、SHIFTIG・bit2はハイクラッチF2への
油圧を最適値に制御することを示すフラグである。 次に前記フローチャートのフローに従って説明する。 まず、ステップ100においてSHIFTIG・bit0をチェック
し、SET(変換中)ならばステップ101へ、NO−SETなら
ばこのJOBは終了(Return)し、前回の状態を保持す
る。前記ステップ101では変速が終了したかどうかを判
定する。例えば本実施例では変速後のギヤ比と現在のギ
ヤ比を比較し、一致した場合は変速終了と判断し、SHIF
TIG・bit1をSETする。次に、ステップ102においてSHIFT
IG・bit1をチェックし、SETならば変速終了と判断して
ステップ103へ飛び、NO−SETならばステップ105へ進
む。ステップ103ではSHITIG・bit全てをクリアし、ステ
ップ104ではハイクラッチF2の目標液圧を最大(ライン
圧相当)にセットして、該ハイクラッチF2を完全に締結
させるようにし、ステップ114へ飛ぶ。 次に、ステップ105においてはSHIFTIG・bit2をチェッ
クし、SETならばハイクラッチF2の締結液圧を変速ショ
ック低減のために最適液圧にするサブルーチン113へ飛
び、NO−SETならばステップ120へ飛ぶ。このステップ12
0以降は本発明の要部であり、バンドブレーキF1を解放
するタイミングが検出される。 即ち、ステップ120では前記入,出力軸回転数センサ3
0,31で検出された信号に基づいて、入力軸回転数および
出力軸回転数を算出し、次にステップ121ではこれら各
回転数からギヤ比(=入力軸回転数/出力軸回転数)を
求める。尚、このときのギヤ比は第6図中に示すよう
に、変速指令信号に若干遅れて第2速から第3速に徐々
に変化されるようになっている。 次のステップ122では第2速から第3速へ向かってギ
ヤ比変化される時点を判定する。このギヤ比変化は前記
ステップ121で算出された現在のギヤ比が所定値(たと
えば第2速ギヤ比×0.98)より小さくなる時点を検出す
る。即ち、このようなギヤ比変化は、ハイクラッチF2
実質的に締結されることにより発生するものであり、従
って前記ギヤ比変化を検出することは、ハイクラッチF2
の実質的な締結時点を検出することになる。 従って、ステップ122で現在のギヤ比が前記所定値以
下となった場合(YES)は、ステップ110に飛んでSHIFTI
G・bit2をセットした後、ステップ111でバンドブレーキ
F1の目標液圧をゼロにセットして前記ステップ113の制
御に入る。このように、ステップ111でバンドブレーキF
1の目標液圧をゼロにセットすることにより、第1液圧
アクチュエータ10は瞬時にドレン側に切換えられ、バン
ドブレーキF1の締結圧は第6図中に示したように急激に
排除され、該バンドブレーキF1は一気に解放される。従
って、同図中に示したようにバンドブレーキF1はイナー
シャフェーズが始まる前に(トルクフェーズ中)に解放
されることになり、このため、第2速から第3速への変
速段階で急激なトルク変動が避けられることにより、変
速ショックの大幅な低減が図られることになる。 次に、ステップ122でギヤ比が所定値を越えていると
判断された場合は、ステップ112へ飛び、ピストンのス
トロークを更に進行させるため、ハイクラッチF2への目
標液圧を最大(ライン圧相当)にセットする。尚、この
液圧を最大にするのは時間短縮を図るために行われる。
そして、最後にステップ114では前述した各フローから
求められたハイクラッチF2への目標液圧から第2液圧ア
クチュエータ12へ送る指令値を換算し、制御手段21から
駆動信号を出力して本制御は終了する。 ここで、本実施例にあっては、バンドブレーキF1とし
て完全なオン・オフ式のもの、つまり液圧供給で締結さ
れ液圧排除で解放されるタイプのものを採用しているの
で、構成を簡単にすることができると共に液圧制御を簡
素化することができる。また、前記バンドブレーキF1
解放されるタイミングは、ハイクラッチF2の締結時点に
応じて独自に設定されるので、作動液温等による粘性の
影響を著しく低減することができるようになる。 発明の効果 以上説明したように本発明の自動変速機の変速制御装
置にあっては、低速段と高速段とで切換えられる低速段
用摩擦係合要素および高速段用摩擦係合要素の切換時点
の制御として、高速段用摩擦係合要素の実質的な締結開
始がギヤ比変化によって検出された直後に、低速段用摩
擦係合要素を一気に解放するようにしたので、作動液の
粘度変化やそれに伴う液圧変化の影響を受けることがな
くなって、ギヤトレーンの空転時間を極力短かくするこ
とができると共に、変速に伴うギヤ比変化の途中で低速
段用摩擦係合要素が解放されてしまうというような切換
タイミングのずれを大幅に少なくすることができる。従
って、低速段から高速段への変速時にはトルク変動を著
しく低減できることと相俟って、変速ショックの大幅な
低減を図ることができる。 特に、変速指令から高速段用摩擦係合要素の締結開始
検出までの間はその摩擦係合要素に予め設定した最大圧
を付与するとともに、締結開始検出から変速終了までの
間は最大圧よりも低い制御圧を付与するようにしたこと
により、その高速段用摩擦係合要素の締結動作を一段と
早めながら変速に伴うイナーシャフェーズ中の変速ショ
ックを軽減できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明にかかる自動変速機の変速制御装置の概
念を示すブロック図、第2図は本発明の一実施例を示す
要部概略構成図、第3図は本発明の変速制御装置が用い
られる自動変速機のギヤトレーンの一実施例を示す概略
構成図、第4図は本発明に用いられる液圧アクチュエー
タの一実施例を示す断面図、第5図は本発明に用いられ
る液圧アクチュエータでの制御液圧の特性図、第6図は
本発明の一実施例の制御態様を示すタイム線図、第7図
は本発明の変速制御装置の制御プログラムを実行する一
処理例を示すフローチャートである。 1……変速制御装置、2……ギヤトレーン、3……トル
クコンバータ、4……エンジン、5,6……遊星歯車組、1
0……第1液圧アクチュエータ、12……第2液圧アクチ
ュエータ、14……マイクロコンピュータ、20……締結開
始検知手段、21……制御手段、30……入力軸回転数セン
サ、31……出力軸回転数センサ、F1……バンドブレーキ
(低速段用摩擦係合要素)、F2……ハイクラッチ(高速
段用摩擦係合要素)。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.複数のギヤからなるギヤトレーンと、該ギヤトレー
    ン中の動力伝達経路を変更することにより変速を行う複
    数の摩擦係合要素とを備え、これら摩擦係合要素には、
    所定の低速段から高速段への変速にあたり夫々液圧作動
    され、前記低速段で締結し前記高速段で解放される低速
    段用摩擦係合要素と、前記低速段で解放し前記高速段で
    締結される高速段用摩擦係合要素とを含んでなる自動変
    速機において、 前記低速段用,高速段用摩擦係合要素への液圧供給を制
    御する第1,第2液圧アクチュエータと、 前記ギヤトレーンの入,出力軸の回転数を個別に検出す
    る入力軸回転数センサおよび出力軸回転数センサと、 これら入,出力軸回転数センサの出力信号に基づいてギ
    ヤトレーンのギヤ比を算出してこれを監視し、該ギヤ比
    の変化から前記高速段用摩擦係合要素の実質的な締結開
    始時期を検出して締結開始信号を出力する締結開始検知
    手段と、 低速段から高速段への変速指令を受けて、該変速指令か
    ら前記締結開始信号が得られるまでの間は前記高速段用
    摩擦係合要素に予め設定された所定の最大圧を付与する
    とともに、締結開始信号が得られてから変速終了までの
    間は前記最大圧よりも低い制御圧を付与するべく前記第
    2液圧アクチュエータに高速段用摩擦係合要素の締結信
    号を出力し、かつ前記締結開始検知手段からの締結開始
    信号を受けて、前記第1液圧アクチュエータに低速段用
    摩擦係合要素を一気に解放する解放信号を出力する制御
    手段と、 を設けたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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