JP2707978B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、特にLDD構造を有するMOSトランジスタの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタを含んだ半導体装置
では、例えばMOSトランジスタのゲート長を縮小する
こと等により微細化がなされている。ゲート長を短かく
することによりMOSトランジスタの電流駆動能力は上
昇するが、MOSトランジスタのソース・ドレイン領域
が高濃度不純物拡散層のみから形成されていると、チャ
ネル領域側のドレイン端における電界強度の上昇により
ホットキャリアの発生が激化し、このホットキャリアが
ゲート絶縁膜中に注入されやするなる。その結果、しき
い値電圧の変動,電流駆動能力の低下等のトランジスタ
特性の劣化が生じる。このホットキャリアの発生を抑制
するのに、通常、LDD構造が採用されている。
【0003】デザイン・ルールがサブミクロン・ルール
になると、LDD構造自体の微細な構造の検討が重要に
なってくる。通常のLDD構造では、LDD構造をなす
ソース・ドレイン領域の低濃度拡散層と高濃度拡散層と
の境界はゲート電極直下にはなく、ゲート電極の側面に
形成された絶縁膜からなるスペーサの直下には少なくと
も低濃度拡散層の一部が存在する。この構造から、まず
電流駆動能力における問題点が生ずる。このスペーサ直
下の部分に存在する低濃度拡散層は、ドレイン領域とソ
ース領域との間の相互コンダクタンスを低下されること
になり、電流駆動能力を低下させることになる。また、
LDD構造をなすソース・ドレイン領域の低濃度拡散層
と高濃度拡散層との境界の位置がスペーサ直下にある場
合、ゲート酸化膜へのホットキャリアの注入は低いがス
ペーサへはホットキャリアの注入が起り、トランジスタ
特性の劣化を充分に抑制することは困難になる。
【0004】これらの問題点を解決するのにゲート・オ
ーバーラップLDD構造がある。このゲート・オーバー
ラップLDD構造の一例は、特開平1−307266号
公報に開示されているように、通常のLDD構造と異な
り、低濃度拡散層も低濃度拡散層と高濃度拡散層との境
界の位置もゲート電極の直下に設けられている。
【0005】半導体装置の主要製造工程の断面図である
を参照すると、上記公開公報記載のゲート・オーバ
ーラップLDD構造を有するMOSトランジスタの製造
方法の要旨は、以下のようになっている。
【0006】まず、P型シリコン基板201表面の素子
分離領域にはフィールド酸化膜203が形成され、素子
形成領域にはゲート酸化膜222が形成される。ゲート
酸化膜222の形成前もしくは形成後に、しきい値制御
用のボロンのイオン注入が行なわれる。続いて、ゲート
電極223が形成される。このゲート電極223の幅
(ゲート長)はLである。その後、フィールド酸化膜2
03およびゲート電極223をマスクにして,P型シリ
コン基板201表面への垂線に対してθの角度で低濃度
のN型不純物のイオン注入が行なわれ、N型イオン注入
領域221aが形成される〔図(a)〕。
【0007】次に、全面に所要の膜厚の酸化シリコン膜
(図示せず)が形成される。この酸化シリコン膜が異方
性エッチングによりエッチバックされ、ゲート電極22
3の側面にスペーサ224が形成される。フィールド酸
化膜203,ゲート電極223およびスペーサ224を
マスクにして,P型シリコン基板201表面に対して概
ね垂直に高濃度のN型不純物のイオン注入が行なわれ、
さらに熱処理が施される。これら一連の処理により、N
+ 型拡散層225が形成され、上記N型イオン注入領域
221aはN- 型拡散層221bに変換され、これらN
- 型拡散層221bおよびN+ 型拡散層225からなる
ソース・ドレイン領域が形成される〔図(b)〕。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記公開公報記載のゲ
ート・オーバーラップLDD構造を有するMOSトラン
ジスタは、N+ 型拡散層225およびN- 型拡散層22
1bの境界がゲート電極223直下にあることなどか
ら、ドレイン領域とソース領域との間の相互コンダクタ
ンスの低下は確かに抑止される。しかしながら、N型イ
オン注入領域221aの形状(図(a)参照)から推
測されるように、ショート・チャネル効果が起りやすく
なるという危惧がある。これを検証するために、本発明
者は、このMOSトランジスタを以下の条件で作成した
場合について、シミュレーションを試みた。
【0009】P型シリコン基板201は(100)の面
方位を有し、P型不純物として5.0×1016cm-3
ボロンを含む。ゲート酸化膜222は熱酸化により形成
され、10nmの膜厚である。しきい値制御用のボロン
のイオン注入はゲート酸化膜222の形成前に行なわ
れ、その条件は30keV,4.0〜6.0×1012
-2である。ゲート電極223はN+ 型の多結晶シリコ
ン膜からなり、L=0.6μmである。70keV,
8.0×1013cm-2,θ≒50°の条件で砒素がイオ
ン注入され、上記N型イオン注入領域221aが形成さ
れる。スペーサ224の幅は約100nmである。70
keV,3.0×1015cm-2の条件で砒素のイオン注
入の後、窒素雰囲気で900℃,10分の熱処理を行な
い、N+ 型拡散層225(およびN- 型拡散層221
b)を形成する。
【0010】このときのドレイン端近傍の砒素のプロフ
ァイルは、図のようになる。ドレイン領域(およびソ
ース領域)のN+ 型拡散層225の側面および底面はN
- 型拡散層221bにより覆われており、このドレイン
領域のXj (接合の深さ)≒0.16μmである。N-
型拡散層221bとゲート電極223とのオーバーラッ
プは約0.16μmであり、N+ 型拡散層225とゲー
ト電極223とのオーバーラップは約0.1μmであ
る。このプロファイルから、2つの知見が得られる。ま
ず第1に、ゲート電極223直下におけるN- 型拡散層
221bの深さ方向での位置があまに変化していない。
すなわち、ソース領域側のN- 型拡散層221bとドレ
イン領域側のN- 型拡散層221bと間隔が深さ方向で
あまり変化しない。第2に、N- 型拡散層221bの端
部と、N+ 型拡散層225およびN- 型拡散層221b
の境界の位置との間隔が狭い。すなわち、この間の不純
物濃度勾配が高い。
【0011】ドレイン端近傍の砒素の上記プロファイル
の第1の特徴から、推測した事象が明かになる。ゲート
電極223に電圧が印加されて生じるチャネル領域の空
乏層に対して、ドレイン領域に電圧が印加されて生じる
空乏層が大きく影響し、例えばチャネル領域におけるゲ
ート酸化膜222から深い位置でパンチスルーが起りや
すなり、ショート・チャネル効果が増大する。さらに第
2の特徴から、ドレイン側の最も電界強度の高くなる位
置がゲート電極直下になり、ホットキャリアのゲート酸
化膜222への注入(従来の通常のLDD構造よりは改
善されているものの)の回避が充分とはいえなくなる。
【0012】従って本発明の半導体装置の製造方法の目
的は、ゲート・オーバーラップLDD構造を有し,特に
折れ曲ったゲート電極を有するMOSトランジスタにお
いて、ショート・チャネル効果を抑制し、ゲート絶縁膜
へのホットキャリアの注入を抑制することが容易になる
製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法は、一導電型のシリコン基板の表面の素子分離領
域および素子形成領域にフィールド酸化膜およびパッド
酸化膜を形成し、このフィールド酸化膜およびこのパッ
ド酸化膜の表面を覆う第1の所定膜厚の窒化シリコン膜
をこのシリコン基板の表面に形成する工程と、第1のフ
ォトレジスト膜からなる第1のフォトレジスト膜パター
ンをマスクにした窒化シリコン膜に対する選択的な異方
性エッチングにより、上記パッド酸化膜を介して上記素
子形成領域上を横断し,所定幅を有して第1の方向と第
2の方向とに折れ曲った所望の長さを有する溝を上記窒
化シリコン膜に形成する工程と、全面に所要の膜厚の第
2のフォトレジスト膜を形成し、少なくとも上記第1の
方向を有する部分の上記溝に対して開口部を有する第2
のフォトレジスト膜パターンを形成し、上記第1の所定
膜厚より薄い第2の所定膜厚になるまでこの第2のフォ
トレジスト膜パターンを異方性エッチングにより選択的
にエッチバックする工程と、上記第1の方向に直交し,
第1の方向を有する部分の上記溝の側壁に対して所定の
角度をなす方向から低濃度の逆導電型不純物をこのシリ
コン基板の表面にイオン注入し、上記第2のフォトレジ
スト膜パターンを除去する工程と、全面に所要の膜厚の
第3のフォトレジスト膜を形成し、少なくとも上記第2
の方向を有する部分の上記溝に対して開口部を有する第
3のフォトレジスト膜パターンを形成し、上記第1の所
定膜厚より薄い第2の所定膜厚になるまでこの第3のフ
ォトレジスト膜パターンを異方性エッチングにより選択
的にエッチバックする工程と、上記第2の方向に直交
し,第2の方向を有する部分の上記溝の側壁に対して上
記所定の角度をなす方向から低濃度の逆導電型不純物を
このシリコン基板の表面にイオン注入し、上記第3のフ
ォトレジスト膜パターンを除去する工程と、上記溝の底
面の上記パッド酸化膜を除去し、熱酸化によりゲート酸
化膜を形成する工程と、上記溝を埋設する姿態を有する
ゲート電極を形成する工程と、上記窒化シリコン膜を選
択的に除去し、全面に絶縁膜を形成し、この絶縁膜をエ
ッチバックして上記ゲート電極の側面にこの絶縁膜から
なるスペーサを形成する工程と、上記フィールド酸化
膜,スペーサおよびゲート電極をマスクにして、高濃度
の逆導電型不純物を上記素子形成領域にイオン注入する
工程とを有することを特徴とする。
【0014】好ましくは、上記第2および第3のフォト
レジスト膜パターンに対するエッチバックが、上記シリ
コン基板にRFバイアスを印加し,少なくとも酸素ガス
を含んだガスをエッチングガスに用いるマイクロ波励起
によるプラズマエッチングである。
【0015】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0016】半導体装置の製造工程の平面図である図
,図および図と、図,図あるいは図のXX
線での断面図である図と、N型イオン注入領域を形成
するための条件を説明するための断面模式図である図
とを併せてを参照すると、本発明の一実施例は、90°
に折れ曲ったゲート電極を有するMOSトランジスタと
製造方法であり、以下のようになっている。
【0017】まず(100)の面方位を有し,P型不
純物として5.0×1016cm-3のボロンを含むP型シ
リコン基板101表面の素子形成領域および素子分離領
域に、膜厚10nm程度のパッド酸化膜102およびフ
ィールド酸化膜103が形成される。次に、第1の所定
膜厚H0 (例えば0.42μm)の窒化シリコン膜10
4が全面に形成される。次に、第1のフォトレジスト膜
パターン(図示せず)をマスクにした異方性エッチング
により、窒化シリコン膜104が選択的にエッチングさ
れ、溝105が形成される。この溝105は、第1の方
向に平行な溝側壁155aa,155baと、第2の方
向に平行な溝側壁155ab,155bbとを有する。
第2の方向は第1の方向に直交している。溝側壁155
aaと溝側壁155abとは直接に直交し、溝側壁15
5baと溝側壁155bbとは直接に直交している。第
1の方向の部分の溝105の幅(溝側壁155aaと溝
側壁155baとの間隔)と第2の方向の部分の溝10
の幅(溝側壁155baと溝側壁155bbとの間
隔)とは、共に所定幅L0 (例えば0.6μm)である
〔図(a),図(a)〕。
【0018】上記第1のフォトレジスト膜パターンが除
去された後、全面に第2のフォトレジスト膜(図示せ
ず)が形成される。この第2のフォトレジスト膜は、溝
105を完全に埋設することが必要であり,上面が平坦
であることが必要である。この第2のフォトレジスト膜
がパターニングされ、第2のフォトレジスト膜パターン
131が形成される。この第2のフォトレジスト膜パタ
ーン131は、溝105の第2の方向のみの部分を覆
い,第1の方向のみの部分には形成されていない。溝
05の第1の方向と第2の方向とが交差する部分では、
溝側壁155aa並びに溝側壁155abの交点および
溝側壁155ba並びに溝側壁155bbの交点を結ぶ
線分の第2の方向側で,かつ溝側壁155baから溝側
壁155aa側に幅ΔL1 (この理由は次工程の説明の
中で述べる)の部分に、第2のフォトレジスト膜パター
ン131が形成されている〔図(b),図
(b)〕。
【0019】次に、上記フォトレジスト膜パターン13
1をO2 プラズマによる異方性エッチングによりΔH0
の厚さだけエッチバックし、第2の所定膜厚(H0 −Δ
0)を有するフォトレジスト膜パターン131aに変
換する。この異方性エッチングは、O2 ガスをマイクロ
波励起したプラスマエッチングであり、このままである
と等方性エッチングになるため、P型シリコン基板10
1にRFバイアスを印加している。なお、エッチングガ
スに数%のN2 ガスを添加するならば、フォトレジスト
膜パターンの側面が反応生成物の被膜により保護される
ため、さらに異方性に優れたエッチバックになる。この
フォトレジスト膜パターン131aと窒化シリコン膜1
04とをマスクにして、溝側壁155aa,155ba
に対してそれぞれθ(例えば50°)の角度から、70
keV,8.0×1013cm-2の砒素がイオン注入され
る。これにより、溝側壁155aa並びに溝側壁155
abの交点の近傍および溝側壁155ba並びに溝側壁
155bbの交点の近傍を含めて、溝側壁155aa,
155ba直下近傍のP型シリコン基板101表面に
は、N型イオン注入領域121aが形成される。このと
き、溝側壁155aa,155ba端部からそれぞれΔ
1 (≒0.1μm)の幅の領域では、窒化シリコン膜
104あるいはフォトレジスト膜パターン131aにマ
スクされずに直接にイオン注入される。ここで、H0
ΔH0 ,L0 ,ΔL0 ,ΔL1 およびθとの間には、t
anθ=ΔL1 /ΔH0 =(L0 −(ΔL0 +Δ
1 ))/(H0 −ΔH0 )という関係がある〔図
(a),図(c),図〕。
【0020】上記フォトレジスト膜パターン131aを
除去した後、フォトレジスト膜パターン131aと同様
の方法により、溝105の主として第1の方向の部分を
第2の所定膜厚(H0 −ΔH0 )で埋め込むフォトレジ
スト膜パターン132bを形成する。続いて、このフォ
トレジスト膜パターン132bをマスクにして、溝側壁
155ab,155bbに対してそれぞれ上記θ(≒5
0°)の角度から、70keV,8.0×1013cm-2
の砒素がイオン注入される。これにより、溝側壁155
aa並びに溝側壁155abの交点の近傍および溝側壁
155ba並びに溝側壁155bbの交点の近傍を含め
て、溝側壁155ab,155bb直下近傍のP型シリ
コン基板101表面には、N型イオン注入領域121b
が形成される〔図(b),図(d)〕。
【0021】上記フォトレジスト膜パターン132bを
除去した後105底面のパッド酸化膜102がエッ
チング除去され、熱酸化により膜厚10nm程度のゲー
ト酸化膜122が形成され、溝105を埋設する姿態を
有したゲート電極123が形成され、例えば熱燐酸によ
り窒化シリコン膜104が除去される。その後、全面に
膜厚0.1μm程度の酸化シリコン膜(図に明示せず)
が全面に形成され、この酸化シリコン膜がエッチバック
され、ゲート電極123の側面にこの酸化シリコン膜か
らなる幅0.1μm程度のスペーサ124が形成され
る。さらに、70keV,3.0×1015cm-2の条件
で砒素のイオン注入が行なわれ、窒素雰囲気で900
℃,10分の熱処理が行なわれる。これら一連の処理に
より、N+ 型拡散層125,N- 型拡散層121cが形
成される〔図,図(e)〕。
【0022】上記一実施例では、ゲート電極123とN
- 型拡散層121cとのオーバーラップはゲート酸化膜
122とP型シリコン基板101との界面で最大とな
り、そ の値は約0.18μm(約ΔL 0 の2倍)であ
る。ソース領域側のN - 型拡散層121cとドレイン領
域側のN - 型拡散層121cとの(チャネル領域での)
間隔は、上記特開平1−307266号公報記載のゲー
ト・オーバーラップLDD構造のMOSトランジスタと
異なり、上記界面から深くなるに従って広くなる。上記
界面におけるゲート電極123とN + 型拡散層125と
のオーバーラップは約0.04μmである。このゲート
電極123とN + 型拡散層125とのオーバーラップの
最大値は、この界面から約0.04μmの深さのとこに
あり、約0.06μmである。ゲート電極123近傍に
おけるドレイン領域(N - 型拡散層121c並びにN +
型拡散層125から構成されている)のX j は約0.1
6μmであるが、ゲート電極123から充分離れた位置
でのこのドレイン領域(N + 型拡散層125のみから構
成されている)のX j は約0.14μmである。イオン
注入条件等により数値的には異なるが、一連のシミュレ
ーションから、上記の傾向を有するには、θは40°〜
60°の範囲であればよい。ΔL 0 の上限は、L 0 の値
と目的とするチャネル長とから決まる。ΔL 0 の下限
は、N型イオン注入領域121a,121b形成のイオ
ン注入条件(θも含む),N + 型拡散層125等の形成
のイオン注入条件および熱処理条件,スペーサ121の
膜厚等から決まるが、上述の場合には正の値であること
が好ましい。本実施例の溝は直交する2つ方向を有して
いるが、これら2つの方向に45°で交差する4つの方
向を持ったゲート電極を有するMOSトランジスタに対
しても、本実施例の適用が可能である。このとき、N型
イオン注入領域の形成は(本実施例では2回であった
が)4回に分けて行なえばよい。また、本一実施例は
Pチャネル型MOSトランジスタ,CMOSトランジス
タ等の作成に適用できる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
の製造方法では、一導電型半導体基板の表面上に折れ曲
ったゲート電極の形成に先だって、全面に第1の所定膜
厚の窒化シリコン膜を形成し、この窒化シリコン膜にお
けるゲート電極形成領域に所定幅を有して第1の方向と
第2の方向とに折れ曲った所望の幅さを有する溝を設
け、少なくとも第1の方向を有する部分の溝に対して開
口部を有するフォトレジス ト膜パターンを形成し、第1
の所定膜厚より薄い第2の所定膜厚になるまでこの第2
のフォトレジスト膜パターンを異方性エッチングにより
選択的にエッチバックして、第1の方向に直交し,第1
の方向を有する部分の溝の側壁に対して所定の角度をな
す方向から低濃度の逆導電型不純物をこのシリコン基板
の表面にイオン注入して逆導電型低濃度拡散層を形成す
るためのイオン注入を行ない、第2の方向に対しても同
様の操作を行なっている。このため、ゲート電極の直下
において、ソース側の逆導電型低濃度拡散層とドレイン
側の逆導電型低濃度拡散層との間隔は、一導電型シリコ
ン基板とゲート絶縁膜との界面で最小となり、深くなる
ほど広くなる。
【0024】この結果、ドレイン領域とソース領域との
間の相互コンダクタンスの低下は回避される。また、ゲ
ート電極に電圧が印加されて生じるチャネル領域の空乏
層に対して、ドレイン領域に電圧が印加されて生じる空
乏層の影響は小さくなり、ショート・チャネル効果の抑
制が容易になる。さらに、ドレイン側の最も電界強度の
高くなる位置がゲート電極直下から充分に離れた位置で
あるため、ホットキャリアのゲート絶縁膜への注入の回
避が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の製造工程の平面図である。
【図2】上記一実施例の製造工程の平面図である。
【図3】上記一実施例の製造工程の平面図である。
【図4】上記一実施例の製造工程の断面図である。
【図5】上記一実施例の条件設定を説明するための断面
模式図である。
【図6】従来のゲート・オーバーラップLDD構造のM
OSトランジスタの製造工程の断面図である。
【図7】上記従来のゲート・オーバーラップLDD構造
のMOSトランジスタの問題点を説明するための図であ
り、このトランジスタのドレイン端近傍の砒素の濃度分
布を示す図である。
【符号の説明】
101,201 P型シリコン基板 102 パッド酸化膜 103,203 フィールド酸化膜 104 窒化シリコン膜 105 溝121a,121b ,221a N型イオン注入領域121c ,221b N- 型拡散層122 ,222 ゲート酸化膜123 ,223 ゲート電極124 ,224 スペーサ125 ,225 N+ 型拡散層 131,131a,132b フォトレジスト膜パタ
ーン 155aa,155ab,155ba,155bb
溝側壁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型のシリコン基板の表面の素子分
    離領域および素子形成領域にフィールド酸化膜およびパ
    ッド酸化膜を形成し、該フィールド酸化膜および該パッ
    ド酸化膜の表面を覆う第1の所定膜厚の窒化シリコン膜
    を該シリコン基板の表面に形成する工程と、 第1のフォトレジスト膜からなる第1のフォトレジスト
    膜パターンをマスクにした窒化シリコン膜に対する選択
    的な異方性エッチングにより、前記パッド酸化膜を介し
    て前記素子形成領域上を横断し,所定幅を有して第1の
    方向と第2の方向とに折れ曲った所望の長さを有する溝
    を前記窒化シリコン膜に形成する工程と、 全面に所要の膜厚の第2のフォトレジスト膜を形成し、
    少なくとも前記第1の方向を有する部分の前記溝に対し
    て開口部を有する第2のフォトレジスト膜パターンを形
    成し、前記第1の所定膜厚より薄い第2の所定膜厚にな
    るまで該第2のフォトレジスト膜パターンを異方性エッ
    チングにより選択的にエッチバックする工程と、 前記第1の方向に直交し,第1の方向を有する部分の前
    記溝の側壁に対して所定の角度をなす方向から低濃度の
    逆導電型不純物を該シリコン基板の表面にイオン注入
    し、前記第2のフォトレジスト膜パターンを除去する工
    程と、 全面に所要の膜厚の第3のフォトレジスト膜を形成し、
    少なくとも前記第2の方向を有する部分の前記溝に対し
    て開口部を有する第3のフォトレジスト膜パターンを形
    成し、前記第1の所定膜厚より薄い第2の所定膜厚にな
    るまで該第3のフォトレジスト膜パターンを異方性エッ
    チングにより選択的にエッチバックする工程と、 前記第2の方向に直交し,第2の方向を有する部分の前
    記溝の側壁に対して前記所定の角度をなす方向から低濃
    度の逆導電型不純物を該シリコン基板の表面にイオン注
    入し、前記第3のフォトレジスト膜パターンを除去する
    工程と、 前記溝の底面の前記パッド酸化膜を除去し、熱酸化によ
    りゲート酸化膜を形成する工程と、 前記溝を埋設する姿態を有するゲート電極を形成する工
    程と、 前記窒化シリコン膜を選択的に除去し、全面に絶縁膜を
    形成し、該絶縁膜をエッチバックして前記ゲート電極の
    側面に該絶縁膜からなるスペーサを形成する工程と、 前記フィールド酸化膜,スペーサおよびゲート電極をマ
    スクにして、高濃度の逆導電型不純物を前記素子形成領
    域にイオン注入する工程とを有することを特徴とする半
    導体装置の製造法。
  2. 【請求項2】 前記第2および第3のフォトレジスト膜
    パターンに対するエッチバックが、前記シリコン基板に
    RFバイアスを印加し,少なくとも酸素ガスを含んだガ
    スをエッチングガスに用いるマイクロ波励起によるプラ
    ズマエッチングであることを特徴とする請求項記載の
    半導体装置の製造方法。
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