JP2707287B2 - 静電像現像用キャリア及びその製造方法 - Google Patents

静電像現像用キャリア及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等に
用いられる静電像現像用キャリア及び製造方法に関する
ものである。
〔発明の背景〕
一般に、電子写真法においては、光導電性材料よりな
る感光層を有する潜像担持体すなわち感光体に均一な静
電荷を与えた後、画像露光を行い、該感光体の表面に静
電潜像を形成し、この静電潜像を現像剤で現像してトナ
ー画像を形成する。形成したトナー画像は紙等の転写材
に転写し、加熱或は加圧などにより定着した複写画像を
形成する。
静電潜像を現像する方法としては、湿式現像法と、乾
式現像法とが知られており、その中乾式現像法に用いら
れる現像剤としては、一般にトナー中に磁性体を含有す
る磁性トナーのみよりなる1成分系現像剤と、磁性体を
含有しない非磁性トナーと磁性を有するキャリアとより
なる2成分系現像剤とが知られている。
2成分系現像剤に用いられるキャリアとしては、キャ
リアの耐久性、摩擦帯電性等の向上を図ることができる
ことから、磁性体粒子の表面を樹脂でコーティングした
コーティングキャリアが賞用されている。
このようなコーティングキャリアとしては、コーティ
ング用樹脂を溶剤に溶解した塗布液を気体等の流動相中
で磁性体粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して
得られたスプレーコーティングキャリアが最もよく用い
られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記スプレーコーティングの技術にお
いては、溶剤を用いるためキャリア粒子が相互融合し、
その結果キャリアが大径化し所望の粒度分布のキャリア
の収率が大幅に減少する。又乾燥工程を必要とし、キャ
リアの製造に相当に長い時間を要し、生産性が低い問題
点がある。更に樹脂被覆率の増大、磁性粒子の小径化に
伴い、生産性は更に低下する。これに対して、時間短縮
による生産性向上手段として、塗布液におけるコーテ
ィング用樹脂の濃度を高くし、或いはスプレーノズル
の本数を多くすることが考えられる。しかしながら、上
記の場合には、塗布液が磁性体粒子に付着した際、高
粘度のため滑らか展延せず、ムラのあるコーティングと
なり、その結果キャリアの耐久性が低下する。又、磁性
体粒子同志が一度接触すると容易に粘着、融合し、キャ
リアの収率が大幅に減少する。
又上記の場合には、スプレーノズルの本数の増加に
も限度があるうえ、一度にスプレーされる塗布液量が多
くなると、磁性体粒子の融合率が高くなり、上記と同様
の問題点がある。一方、融合を防止するために、流動相
中にアジテータと称される剪断力を付与する機構を備え
る技術もあるが、アジデータにより融合物を強制的に解
砕すると表面状態が粗く不均一となり、その結果キャリ
アの耐久性が低下する。
更に、スプレーコートは、コーティング時間が長く、
又、溶剤の回収、焼却の必要があって、製造が容易でな
い。
又、被覆層を形成する樹脂の溶剤溶解性が要求され、
樹脂の選択範囲が狭く、成膜性の良好な樹脂の選択に障
害となる。
又、溶剤を蒸発させる際に、キャリア表面上に細孔が
発生し、キャリア表面が均一とならない。又、融合しや
すく、目的に合った粒径のキャリアを得ることが難し
く、収率も悪い。
又、スプレーされて飛散した原料の一部は層形成に使
われず、原料が無駄になると共に、このような未被覆材
が粉状となって、静電的にキャリア表面に付着して、現
像時に悪影響を与える。
これに対して、スプレーコーティングによらないコー
ティング技術が開発されている(特開昭54−35735号、
同55−118047号、同63−37358号、同63−37359号、同63
−37360号等参照)。
これらに開示されるコーティングは、キャリア芯材と
ポリマー微粒子を機械的に混合し、キャリア芯材の表面
をポリマー微粒子で静電的に色接させ被覆層を形成し、
その後該ポリマー微粒子を熱で鎔融して固着させるか、
又は、溶剤で溶解して固着させることでキャリア芯材の
表面に樹脂層を被覆する。
しかし、上記コーティング技術は、固定化に際して、
芯材上に包接させた樹脂を鎔融させるので、樹脂粒子ど
うしが接着したり、樹脂粒子を介して芯材どうしが接着
融合して、目的の粒径分布のキャリアを得るために収率
が悪化するという問題がある。
又、融点近傍或いは融点以上で芯材の表面を樹脂層で
被覆するので冷却工程に時間がかかり、更にはブロッキ
ングした被覆キャリアをほぐし、単一粒子にする解砕工
程が必要となり、生産効率が著しく低下する。
更に得られたキャリアは部分的に樹脂被覆されたもの
であり、完全に樹脂被覆されたキャリに比べ、高温高湿
における帯電安定性が悪いという問題がある。
更に樹脂の融点近傍或いはそれ以上で芯材に樹脂層を
被覆するので、樹脂の変質があり、又それを起こさせな
い不活性雰囲気にする必要があり、生産装置が著しく複
雑なものになる。
一方、芯材上に包接させた樹脂を溶剤で溶解させる場
合には、上記したスプレーコートの場合と同様に、樹脂
の選択の幅が狭い。溶剤の回収、焼却、融合等の当の問
題がある。
〔発明の目的〕
本発明は、前記各種問題点を解決し、樹脂被覆層を有
するキャリアを作成するに当り、 本発明の第1の目的は、樹脂被覆層を構成する樹脂を
広い範囲で選択でき、しかも、樹脂被覆層を強固に固着
できて、膜はがれが生じにくく、耐久性があって経時的
に安定した電荷付与性を有し、カブリ、クリーニング不
良の起きない静電像現像用キャリアを提供することにあ
る。
本発明の第2の目的は、溶剤の回収等の処理を要せ
ず、簡単な手段により、短時間で製造することができ、
しかも、融合や細孔を生じにくく、目的の粒径分布のキ
ャリアを高収率で得ることができる静電像現像用キャリ
アを提供することにある。
本発明の第3の目的は、コーティングに寄与しない未
被覆材の発生が少なく、従って、この未被覆材が遊離し
てキャリア表面に静電的に付着することにより生じる障
害を防止できる静電像現像用キャリアを提供することに
ある。
本発明の第4の目的は、解解工程が不必要で、短時間
で簡単な手段により、しかも高い収率で製造することが
できる静電像現像用キャリアを提供することにある。
本発明の第5の目的は、高温高湿においても安定した
静電性能が得られ環境依存性のない静電像現像用キャリ
アを提供することにある。
〔問題を解決するための手段〕
前記した本発明の目的は、磁性体からなる静電像現像
用キャリアの芯材粒子と、メチルメタクリレートを組成
重量比において30〜90wt%有し、ガラス転移点が60〜13
0℃である樹脂粒子とを均一混合し、前記樹脂粒子の弾
性率が3×106〜2×1010dyne/cm2となる品温におい
て、繰返し衝撃力を加えて前記芯材粒子に前記樹脂粒子
を乾式コーティングする製造した静電像現像用キャリア
の製造方法及び該製造方法によって静電像現像用キャリ
アによって達成される。
尚本発明の態様においては、乾式コーティングに用い
る共重体樹脂としては、メチルメタクリレートとスチレ
ン系モノマー及び/又はアクリレート系モノマーを共重
合させたものが好ましい。
又、前記ガラス転移点Tgは示差走査熱量測定法(DS
C)に拠って求めた。具体的には試料約10mgを10℃/min
の昇温速度で過熱し、ベースラインと吸熱ピークの傾線
の交点から求められる。測定器としては「DSC−20」
(セイコー電子工業製)等が挙げられる。
弾性率はFT−レオスペクトラ((株)レオロジ製)を
用いて圧縮型テストフィックチャを用いて求めた。
更に本発明にいう品温とは、芯材に樹脂粒子を付着し
てなる粒子が、衝撃力を付与されて流動する粒子集団中
に、温度測定プローブを挿入して、該プローブに粒子を
ランダムに接触させて得られる、粒子の近似的な表面温
度の平均値をいう。
温度測定プローブは、熱電対、測温抵抗体等からな
り、その起電力、抵抗値等を電気的に測定することによ
り、温度を測定することができる。熱電対としては、例
えば、クロメル−アルメル熱電対が挙げられる。
本発明における品温の測定は、長さ10cm、直径6.4mm
のステンレス(SUS304)製カバー付きのクロメル−アル
メル熱電対(林電工(株)製)を用い、その端部を装置
側壁より、5cm挿入して測定を行う。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明を具体的に説明する。
樹脂粒子としては重量平均粒径が、磁性体粒子を基準
にして、相対的にその1/200以下、好ましくは1/500以下
であるが、実用的には0.001〜1μm、好ましくは0.01
〜0.15μmの樹脂粒子を用いる。樹脂粒子の重量平均粒
径が1μmを超えるときには、磁性体粒子表面での樹脂
粒子の展延が難しく、乾式コーティング処理が困難とな
る。又、0.001μm未満では粉体の分散性が悪くなる。
また樹脂粒子を得るために用いられるモノマーとして
は、メタクリレート系モノマー、スチレン系モノマーア
クリレート系モノマーから選ばれる。
本発明に用いるスチレン系モノマーの具体例として
は、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−ブ
チルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−ヘキシル
スチレン、p−オクチルスチレン、p−ノニルスチレ
ン、p−デシルスチレン、p−ドデシルスチレン、p−
メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロル
スチレン、3,4−ジクロルスチレン等を挙げることがで
きる。
アクリレート系モノマーの具体例としては、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウ
リル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステ
アリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェ
ニル、α−クロロアクリル酸メチル等のアクリル酸エス
テル類を挙げることができる。
メタクリレート系モノマーの具体例としては、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタク
リル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチル等のメタクリル酸エステル等を挙げることが
できる。
本発明の実施態様においては、芯材粒子の被覆にもち
いる共重体はメチルメタクリレートを必須的に含有し、
共重合体組成重量比において、30〜90wt%であることが
必要である。90wt%を超えると機械的強度が低下し、30
wt%未満であると成膜性不良で殊に芯材との接着性が悪
い。
即ち、本発明の規定する範囲を逸脱すると被覆層の割
れ、剥離を生ずる。更に適正で安定な摩擦帯電性に乏し
くなる。
磁性体粒子の材料としては、磁場によってその方向に
強く磁化する物質、例えば鉄、フェライト、マグネタイ
トをはじめとする鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性を
示す金属或いはこれらの金属を含む合金又は化合物等を
用いることができる。
尚、フェライトとは、ここでは鉄を含有する磁性酸化
物を総称しており、MO・Fe2O3の化学式で示されるフェ
ライトであり、上記化学式において、Mは2価の金属を
表し、具体的には、ニッケル、銅、亜鉛、マンガン、マ
グネシゥム、リチウム等を表す。
磁性体粒子としては、重量平均粒径が10〜200μmの
磁性体粒子を用いる。重量平均粒径が過小のときには、
得られるコーティングキャリアが小径となり、感光体へ
のキャリア付着が生じやすく、その結果画質が劣化す
る。一方重量平均粒径が過大のときには、得られるコー
ティングキャリアが比表面積の小さな大径となり、トナ
ーに適正な摩擦帯電を与えるには、トナー濃度の厳密な
制御が必要になり、トナー濃度制御系が高価となる。ま
たコーティングキャリアを現像剤担持体上に均一にしか
も高い密度で担持させることが困難となり、その結果キ
ャリアに付着して現像空間に搬送されるトナー量が不安
定となって現像性が悪くなり、画質の劣化を招来する。
前記重量平均粒径10〜200μmの磁性体粒子と、重量
平均粒径が該磁性体粒子の1/200以下である樹脂粒子と
を混合撹拌して均一な混合状態とし、この混合物に衝撃
力を繰返して付与することにより、磁性体粒子の表面に
樹脂粒子を延展付着させてコーティングキャリアを作成
する。
磁性体粒子と樹脂粒子との混合重量比は、キャリア芯
材の磁性体粒子の100重量部に対して樹脂粒子を0.1〜10
重量部、好ましくは0.5〜4重量部を使用する。
本発明においては前記混合物を高速撹拌型混合機に入
れ、弾性率3×106〜2×1010dyne/cm2を与える前記樹
脂に適応した品温において乾式コーティングを行う。
一般に樹脂類は、弾性率が高いガラス領域から、加熱
と共に弾性率の低下を起し、ガラス領域から弾性率が数
オーダ低下する転移領域に入る。この転移領域はほぼTg
±30℃以内である。更に加熱によってゴム領域に入り、
続いて流動性を示す流動領域に入る。
本発明に係るTgが60〜130℃の共重合物は弾性率2×1
010〜3×106dyne/cm2を示す温度範囲で乾式コーティン
グを行なう。
本発明の適用に当って、ガラス領域では塑性変形が起
り難く、乾式コーティングは進みにくい。転移領域は本
発明に最も好ましい領域であってスムースに乾式コーテ
ィングが進行する。更に進んでゴム領域に入ると樹脂粒
子の凝集が起り、これを介してキャリア粒子の融合が起
る。流動領域に入るとキャリア粒子の融合が著しく発生
し、かつ被膜形成性が甚だ悪化する。
又、品温はTg+50℃未満に保つことが好ましく、これ
を過るとキャリア粒子の融合が著しく多くなる。
磁性体粒子と樹脂粒子との混合物に加える衝撃力は、
樹脂粒子が粉砕されない大きさであればよく、例えばト
ナーの製造において粉砕磁に通常必要とされる機械的エ
ネルギーの1/5〜1/10程度の大きさの衝撃力であればよ
い。
キャリアの重量平均粒径は磁性体粒子に対応した適正
な範囲内にあることが好ましい。即ち、キャリアの重量
平均粒径が過小のときには、感光体へのキャリア付着が
生じやすくなって画質が劣化する。一方重量平均粒径が
過大のときには、比表面積が小さくなるため、トナーを
適正に摩擦帯電させることが困難となり、キャリアを現
像剤担持体上に均一にしかも高い密度で担持させること
が困難となり、現像性が悪化する。
又、特性の揃ったキャリアとするためには、キャリア
の粒度分布は狭いことが好ましい。
尚、磁性体粒子、樹脂粒子等の重量平均粒径は、「マ
イクロトラック・Type 7981−OX」(リーズ・アンド・
ノースラップ(LEEDS & NORTHRUP)社製、或いは「コ
ールタ・model N4シリーズ」((株)日科機製)を用い
て測定されたものである。
また、本発明に用いられるトナーとしては、無機微粒
子、特にシリカ微粒子を添加混合したトナーを用いるこ
とが好ましい。このようなトナーと本発明の特定のキャ
リアを用いた現像剤においては、長期間の使用において
も、摩擦帯電性が安定化する。また、現像剤の流動性を
向上することができて、摩擦帯電効率に優れ、多数回使
用しても、現像剤の混合不良によりカブリを発生するこ
とがなく、高い画像濃度を提供できる。
前記シリカ微粒子としては、その一次粒子径が5mμ〜
2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμである
ことが好ましい。このシリカ微粒子の使用割合は、トナ
ーの0.01〜5wt%であることが好ましい。
シリカの微粉末の具体例としては、種々の市販品があ
るが、特に微粒子の表面に疎水性基を有するものが好ま
しく、例えば「アエロジルR−972」、「アエロジルR
−974」、「アエロジルR−805」、「アエロジルR−81
2」、(以上、アエロジル社製)等を好ましく用いるこ
とができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例 1 平均粒径100μmの球形フェライト粒子 100重量部 メチルメタクリレート/ブチルアクリレート/ブチル
メタクリレート(重量比80/10/10)共重合体 (平均粒
径0.1μm,Tg=71℃) 15重量部 とを混合し、樹脂粒子がフェライト粒子表面上に均一に
付着した混合物を得た。
続いて、当該混合物を高速撹拌型造粒機で品温65〜85
℃にて、衝撃力を繰返し付与して、被覆層を形成した
後、冷却し、樹脂被覆キャリアを得た。融合粒は発生し
なかった。
弾性率 2×109dyne/cm2〜3×107dyne/cm2(65〜85
℃) 次に下記実施例、比較例において、記載した事項、条
件のみ異なり、他は全く実施例1と同様にして、夫々の
キャリアを作成した。
実施例 2 メチルメタクリレート/スチレン=85/15(重量比)
共重合体(平均粒径0.1μm,Tg=111℃) 品温100〜120℃、(1×109dyne/cm2〜9×107dyne/c
m2) 実施例 3 メチルメタクリレート/スチレン=60/40(重量比)
共重合体(平均粒径0.1μm,Tg=111℃) 品温95〜115℃、(3×109dyne/cm2〜1×108dyne/c
m2) 実施例 4 メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート=85/1
5(重量比)共重合体(平均粒径0.15μm,Tg=70℃) 品温60〜85℃、(2×109dyne/cm2〜1×107dyne/cm2) 実施例 5 実施例1において品温40〜60℃(2×1010〜2×109d
yne/cm2)にて衝撃力を付与した。
実施例 6 実施例1において品温80〜95℃(5×107dyne/cm2
3×106dyne/cm2)にて衝撃力を繰返し付与した。
比較例(1) 実施例1において、品温125〜135℃(106dyne/cm2
満) 得られた樹脂被覆キャリアの表面な粗く、不均一であ
った。融合粒の発生が多く、80メッシュ(177μm)の
篩で、融合粒物をのぞいたところ、融合率82%であり、
収率が非常に悪い結果となった。又装置撹拌羽根に融着
が発生した。
比較例(2) 比較例1の品温を更に上げ、樹脂の軟化点(184℃)
近傍の170〜190℃とした。撹拌羽根及び装置内壁への融
着が夥しく製品の回収は不可能であった。
比較例(1),(2)より、弾性率3×106dyne/cm2
未満の領域においては樹脂粒子の粘着性が著しく増加
し、融合率が著しく増大する。このため収率が著しく低
い。
比較例(3) ポリメチルメタクリレート粒子(0.4μm,Tg=123℃) 品温110〜140℃(4×109dyne/cm2〜2×107dyne/cm2) 比較例(4) スチレン/ブチレンアクリレート=85/15(重量比)
共重合体0.5μm,Tg=62℃ 品温50〜75℃(5×109dyne/cm2〜8×106dyne/cm2) 前記に得た各キャリアにつき融合率及び被覆率を表1
に示す。
<現像剤の調整> 上記実施例及び比較例として作成したキャリア97重量
部と、シリカ微粒子「R−972」(アエロジル社製;粒
径16mμ)の0.8重量%を添加混合した「U−Bix5070」
(コニカ製)用トナー3重量部とを、YGG混合機で100rp
m、20分間混合して現像剤を調合した。
<現像剤の評価> 上記調合した各現像剤は「U−Bix5000」(コニカ
製)改造機を用いて、温度33℃,相対湿度80%の環境条
件下に実写評価を実施し、表2,3に示した。
本発明のキャリアは20000コピーの実写後も現像剤の
特性変化がなく初期画像レベルを維持し、20000コピー
以上の耐久性があることが明確になった。
一方、比較例のキャリアは初期よりバックグランドの
白地部分にカブリが多く、実用限度外(濃度0.02以上)
であった。
これらはキャリア表面に遊離付着している未固定の樹
脂粒子によるものと考えられ、いずれも100コピー以内
で消失した。
しかし、比較例(3)、(4)においてはいずれも10
000コピー前後より再びカブリを発生し、20000コピーで
は実用限度外であった。20000コピー終了後、実施例キ
ャリアが被覆率の低下を示さないのに対して比較例
(3)、(4)では表4のようにいずれも著しい被覆率
の低下を示した。SEMによる表面観察により、膜の割れ
及び膜剥離が認められた。
いずれも芯材との密着性及び機械的強度が不十分であ
る。又、比較例(3)及び(4)ではトナー飛散による
機内汚れが発生した。Q/Mの絶対値が小さいことが要因
と思われる。
<評価方法> 更に、キャリアの造粒物の発生の有無、被覆効率、み
かけ比抵抗及びトナー摩擦帯電量は、以下のようにして
求めた。
1.融合率 キャリアの造粒物の有無;80メッシュ(177μm)の篩上
回収物の有無で確認。
2.被覆効率 より得た。
3.比抵抗 見掛け比抵抗;電極面積1cm2、荷重1kgの条件でキャリ
ア層1cmにて100Vを印加し、そこに流れる電流値より換
算した。測定は、ランニングスタート時は製造されたキ
ャリアを用い、ランニングスタート後はトナーをブロー
オフにより取り除いたキャリアを用いた。
4.Q/M トナー摩擦帯電量;評価用画像を実写した後、現像機の
スリーブ上よりサンプリングした現像剤より通常のブロ
ーオフ法により求めた。
5.被覆率 被覆樹脂層をメチルエチルケトンで溶解除去した重量
法により求めた。
〔発明の効果〕 本発明の静電像現像用キャリアによれば、簡単な手段
により短時間でしかも高い収率で製造することができ、
かつ耐久性が優れていて安定した摩擦帯電性が発揮され
る。
即ち、特定の粒径の磁性体粒子及び樹脂粒子を用い、
乾式コーティングによりキャリアが得られるため、洗
浄、乾燥等の処理が不要となり、コーティングに要する
時間が大幅に短縮され、融合率が小さく、その結果磁
性体粒子に対応した粒度分布のキャリアの収率が高い。
又溶剤回収装置、溶剤燃焼装置等の処理設備が不要と
なり、生産コストを低減し、樹脂粒子を用いた磁性体
粒子被覆効率が上がり、原料を効率的に利用することが
でき、磁性体粒子の表面に樹脂粒子が付着して展延さ
れるため、耐剥離性、耐久性が優れ、安定した摩擦帯電
性が発揮され、溶剤に難溶解の樹脂をも用いることが
可能となって、樹脂の選択範囲が格段に広くなり、種々
の特性を有するコーティングキャリアを得ることができ
る。被覆樹脂がキャリア表面を完全に被覆しているた
めに高温高湿でも安定した摩擦帯電性が発揮され、環境
依存性のないコーティングキャリアを得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−37359(JP,A) 特開 昭63−128365(JP,A) 特開 昭63−37360(JP,A) 特開 平1−108558(JP,A) 特開 昭61−184553(JP,A) 特開 昭61−176603(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体からなる静電像現像用キャリアの芯
    材粒子と、メチルメタクリレートを組成重量比において
    30〜90wt%含有し、ガラス転移点が60〜130℃である樹
    脂粒子とを均一混合し、前記樹脂粒子の弾性率が3×10
    6〜2×1010dyne/cm2となる品温において、繰り返し衝
    撃力を加えて前記芯材粒子に前記樹脂を乾式コーティン
    グした静電像現像用キャリア。
  2. 【請求項2】前記樹脂が前記メチルメタクリレートとス
    チレン系モノマー及び/又はアクリレート系モノマーを
    共重合させた樹脂粒子であることを特徴とする請求項1
    に記載の静電現像用キャリア。
  3. 【請求項3】磁性体からなる静電像現像用キャリアの芯
    材粒子と、メチルメタクリレートを組成重量比において
    30〜90wt%含有し、ガラス転移点が60〜130℃である樹
    脂粒子とを均一混合し、前記樹脂粒子の弾性率が3×10
    6〜2×1010dyne/cm2となる品温において、繰り返し衝
    撃力を加えて前記芯材粒子に前記樹脂粒子を乾式コーテ
    ィングする静電像現像用キャリアの製造方法。
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