JP2706435C - - Google Patents

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JP2706435C
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circuit conductor
insulating substrate
power
conductor
power circuit
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、信号用の小電流が流れる回路導体と電力用の大電流が流れる回路導
体とを備えた回路基板に関するものである。 【0002】 【従来技術とその課題】 従来から、絶縁基板の片面に信号用の回路導体を、他面に電力用の回路導体を
形成した複合回路基板は公知である。従来のこの種の複合回路基板は一般に、絶
縁基板の片面に信号回路用の薄い銅箔を張り付け、他面に電力回路用の厚い銅箔
を張り付けて、各々をパターンエッチングすることにより形成されている。しか
しこのような回路基板では、銅箔の厚さがエッチング可能な厚さに制限されるた め、電力回路の場合、電流容量を大きくするためには導体幅を大きくしなければ
ならず、回路をコンパクトに構成することが困難である。 【0003】 また電力用の回路導体にスルーホールを形成する場合には、通常の信号用回路
導体の場合と同様、絶縁基板に形成した穴の内面に無電解メッキにより導体層を
形成することになるが、このようなスルーホールでは導体層の厚さを厚くするこ
とが困難であるため、大電流を通電することができない。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明は、上記のような従来技術の課題を解決した回路基板を提供するもので
、その構成は、絶縁基板面に、信号用の回路導体と電力用の回路導体を設けた回
路基板において、前記電力用の回路導体は導電性金属板を所要のパターンに加工
したものを絶縁基板に固定することにより形成されており、前記電力用回路導体
はサイリスタ、パワートランジスタ又は整流器等の電力用素子の端子部を接続す
るためのスルーホール部を有し、このスルーホール部は、電力用回路導体から絞
り出した内部が貫通する直管状の筒形突起を前記絶縁基板の孔に挿通することに
より形成されており、前記筒形突起は直管状を保ったままその先端部絶縁基板
の裏面から突出していると共に、筒形突起の内部は貫通状態に保たれていること
を特徴とするものである。 【0005】 【作用】 この回路基板では、導電性金属板を所要のパターンに加工したものを電力用の
回路導体としているので、その厚さを自由に選定でき、大電流用の回路導体をコ
ンパクトに形成できる。またその回路導体の一部を筒形に絞り出すことにより形
成した筒形突起をスルーホール部の導体としているので、導体肉厚の厚いスルー
ホール部が得られ、電流容量を十分大きくとることが可能である。 【0006】 さらに電力用回路導体の筒形突起は、内部が貫通する直管状に形成され、かつ
その先端部が絶縁基板の裏面から突出しているので、筒形突起に部品の端子部を 挿通して締付け接続しても絶縁基板に締付け力がほとんどかからず、絶縁基板の
損傷を防止できる。 【0007】 【実施例】 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。図1ないし図3は本
発明の一実施例に係る複合回路基板を示すもので、1はガラスエポキシ等からな
る絶縁基板、2A、2Bはその両面に設けられた信号用の回路導体、3はその片
面に設けられた電力用の回路導体である。 【0008】 信号用の回路導体2A、2Bは従来同様、絶縁基板1の両面に張り付けた例え
ば厚さ35μm程度の銅箔をそれぞれ所要のパターンにエッチングすることによ
り形成されており、また両面の回路導体2A、2Bを導通させるスルーホール部
4も穴の内面メッキにより形成されている。 【0009】 一方、電力用の回路導体3は例えば厚さ1mm程度の銅板または銅合金板を所
要のパターンに打抜き加工し、必要に応じ全面に半田メッキまたは錫メッキを施
したものを、絶縁基板1に半田付けすることにより形成されている。打抜き成形
された回路導体3を絶縁基板1に半田付けするには、信号用の回路導体2Aを形
成するときに電力用の回路導体3と同じパターンの銅箔5を残しておき、その上
に半田層を設けて回路導体3を半田付けすればよい。なお電力用の銅箔5を設け
ない場合は、電力用の回路導体3は絶縁基板1に直接、接着剤等により固定する
こともできる。この際、回路導体3は全面接着してもよいし、後述する筒形突起
部だけで固定することもできる。 【0010】 また電力用の回路導体3のスルーホール部6は、その回路導体3の一部をいわ
ゆるバーリング加工により筒形に絞り出して筒形突起7を形成し、その筒形突起
7を絶縁基板1の穴に挿通することにより形成されている(図2参照)。図2か
ら明らかなように筒形突起7は、内部が貫通する直管状に形成され、かつその先
端部は絶縁基板1の裏面から突出している。そして絶縁基板1の裏面に突出した 筒形突起7の先端部の周囲は、絶縁基板1の裏面に信号用の回路導体2Bと共に
形成されたランド部8に半田付けされている。9はその半田付け部である。この
スルーホール部6には例えばサイリスタ、パワートランジスタあるいは整流器な
どの電力用素子の端子部が接続される。また前述の信号用の回路導体2A、2B
は例えばサイリスタやパワートランジスタの制御信号を流すのに使用される。 【0011】 この複合回路基板のように筒形突起7が直管状で、その先端部が絶縁基板1の
裏面に突出していると、スルーホール部6に前記のような部品の端子部を挿通し
てネジで締付け接続するときに、締付け力を筒形突起7で確実に受け止めること
ができ、絶縁基板に締付け力がほとんどかからなくなるので、絶縁基板1の損傷
を確実に防止できる。 【0012】 また絶縁基板1の裏面に突出した筒形突起7の先端部の周囲が、絶縁基板1の
裏面のランド部8に半田付けされていると、電力用回路導体3は筒形突起7の部
分で絶縁基板1の両面に確実に固定される。このため、部品をねじで締付け接続
する際に筒形突起7に加わる捻じり力(特に一つの電力用回路導体3に筒形突起
7が一つしかない場合にこの捻じり力が問題となりやすい)、部品取り付け後に
部品を介して筒形突起に加わる外力(引き抜き力等)、あるいはヒートサイクル
により加わる歪み力等により、電力用回路導体3が絶縁基板1から剥離するのを
より確実に防止することができる。 【0013】 【発明の効果】 以上説明したように本発明に係る回路基板においては、電力用の回路導体が導
電性金属板を所要のバターンに加工したものから成っているので、その厚さを十
分厚くすることができ、しかも電力用回路導体のスルーホール部もメッキではな
くその回路導体から絞り出した筒形突起により形成されているので、スルーホー
ル部の導体肉厚も十分厚くすることができる。したがって従来より電力用回路導
体の電流容量を格段に大きくでき、しかもコンパクトな回路基板を構成できる。 【0014】 また電力用回路導体の筒形突起は、直管状で、その先端部が絶縁基板の裏面か
ら突出しているので、これにサイリスタ、パワートランジスタ又は整流器等の電
力用素子の端子部をねじで締め付けるときに、絶縁基板に締付け力がかからず、
絶縁基板の損傷を防止できる。さらに、ねじの締付け力で絶縁基板の厚さが経時
的に薄くなることもないので、端子部のねじの弛みを防止でき、長期にわたって
信頼性の高い接続状態を維持できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施例に係る複合回路基板の要部を示す平面図。 【図2】 図1のA−A線における断面図。 【図3】 図1の複合回路基板の底面図。 【符号の説明】 1:絶縁基板 2A、2B:信号用の回路導体 3:電力用の回路導体 6:スルーホール部 7:筒形突起 8:ランド部 9:半田付け部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 絶縁基板(1)面に、信号用の回路導体と電力用の回路導体(3)を設けた回
    路基板において、 前記電力用の回路導体(3)は導電性金属板を所要のパターンに加工したもの
    を絶縁基板(1)に固定することにより形成されており、 前記電力用回路導体(3)はサイリスタ、パワートランジスタ又は整流器等の
    電力用素子の端子部を接続するためのスルーホール部(6)を有し、 このスルーホール部(6)は、電力用回路導体(3)から絞り出した内部が貫
    通する直管状の筒形突起(7)を前記絶縁基板(1)の孔に挿通することにより
    形成されており、 前記筒形突起(7)は直管状を保ったままその先端部絶縁基板(1)の裏面
    から突出していると共に、筒形突起(7)の内部は貫通状態に保たれていること
    を特徴とする回路基板。

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