JP2702914B2 - ズームレンズ系 - Google Patents

ズームレンズ系

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JP2702914B2 JP61312978A JP31297886A JP2702914B2 JP 2702914 B2 JP2702914 B2 JP 2702914B2 JP 61312978 A JP61312978 A JP 61312978A JP 31297886 A JP31297886 A JP 31297886A JP 2702914 B2 JP2702914 B2 JP 2702914B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はズームレンズ、特にその合焦方式に関し、レ
ンズ系内の一部のレンズ群の移動による所謂インナーフ
ォーカス又はリアフォーカス方式に関する。 〔従来の技術〕 近年ズームレンズの高性能化、高変倍化を計るため
に、最も物体側の前群を移動させて合焦を行う所謂前群
繰出し方式以外の様々な方式が提案されている。 前群繰出し合焦方式においては、合焦のために移動す
るレンズ群が最も物体側であるため、合焦レンズ群の有
効口径が極めて大きくなる傾向にあり、又自動合焦を行
うための合焦群の移動機構が大型化するために自動合焦
用には不利であるという欠点があったのである。これに
対し、一般に前群繰出し方式以外の合焦方式を採用する
場合には、焦点距離の変化に応じて合焦のための移動量
が変化してしまうため、合焦機構が極めて複雑となり構
造的に困難になるという問題があった。 これを解決する方法として、特開昭57−4018号公報等
に開示される如く、ズーミング機構とフォーカシング機
構とを連動させるようなフォーカシング用の新たなカム
を設けることによって、焦点距離の変化に応じて繰出し
量が変化しても構造的に焦点合せが可能とする構成が提
案されている。 一方、全く別の解決方法として、合焦群の繰出量が焦
点距離にかかわらずほぼ一定となるように合焦群の横倍
率がズーミングに伴って変化するような構成をとったも
のもある。この例として、特開昭58−202416号公報に開
示された構成の如く、3つの合焦群をズーミングのとき
とは別の一体的に、且つどの焦点距離でもほぼ同一量移
動させることで合焦を可能とした構成があり、また特開
昭58−211117号公報や特開昭58−211118号公報に開示さ
れる如く、2つの合焦群をズーミングとは別に、異なる
比率で移動させることで合焦を可能にする構成がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の合焦方式はいずれもズームレンズの前群繰出し
以外の方式として、前群繰出しによる合焦の諸問題点の
解決を計った実現性の高い方式であると言い得る。しか
しながら、いずれの方式においてもフォーカシングに際
しては合焦群の移動がズーミングの際の移動とは異なる
ために、フォーカシングを可能にするための全く別の機
構を設けることが必要であり、依然として複雑な構成に
ならざるを得なかった。 そこで、本発明の目的は、前群繰出し以外による合焦
であって、しかもより簡単な構成によって合焦を可能と
するズームレンズ系を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、変倍と合焦との両方の機能をもつレンズ群
を有するズームレンズ系であって、第1図に示す如く、
ズーミングに際して変倍に寄与する少なくとも3つのレ
ンズ群と、最も物体側のレンズ群以外のレンズ群からな
り変倍のときに所定の軌跡Gi(θ)、Gi+1(θ)上を移
動する合焦レンズ群GFとを有し、該合焦レンズ群の所定
の軌跡は、該合焦レンズ群が該所定の軌跡上を移動する
ことで全変倍域で合焦可能となるように構成される。そ
して、前記変倍に寄与する少なくとも3つのレンズ群の
変倍のための所定の移動軌跡を、該各レンズ群の光軸方
向の移動量を規定するための回転鏡筒の回転角を変数と
して表現するとき、前記変倍のための移動軌跡上におけ
る一定物体距離に対する該合焦レンズ群の合焦のための
回転移動量は、任意の変倍状態(任意の焦点距離)にお
いて等しく構成する。 このような第1図に示した構成について詳述するに、
レンズ系を構成するm個のレンズ群からなるものとし、
最も物体側に位置する第1レンズ群G1と、合焦群GFとし
のレンズ系の内部のレンズ群Gi,Gi+1、最終群として第
m群Gmのみを示している。そして、これらの各群は、任
意の焦点距離状態fAにおける無限遠合焦状態において
は、それぞれ光軸上の位置がA1,Ai,Ai+1,Amにあり、こ
の変倍状態において撮影距離Rの物体に合焦するため
に、合焦群GFとしてのレンズ群Gi,Gi+1がそれぞれの変
倍のための移動軌跡Gi(θ)、Gi+1(θ)に沿って移動
し、ARi,ARi+1の位置に移動する。このとき、第1レン
ズ群G1は光軸上の位置が固定され、図中ではAR1の位置
(光軸上での位置がA1に一致)として示され、また同様
に第mレンズ群Gmも光軸上の位置が固定され、図中では
ARmの位置(光軸上での位置がAmに一致)として示され
ている。 他方、或る焦点距離fBの焦点距離状態における無限遠
合焦状態においては、図示した全てのレンズ群がそれぞ
れの移動軌跡に沿って移動し、それぞれ、光軸上の位置
がB1,Bi,Bi+1,Bmになる。このとき、合焦群GFとしてレ
ンズ群Gi,Gi+1の光軸上の位置は、前記の焦点距離fAに
おいて撮影距離Rの物体に合焦した場合の軸上位置に合
致することになる。このような焦点距離fBにおける変倍
状態において、さらに近距離物体に合焦するためには、
合焦群GFとしてのレンズ群Gi,Gi+1をそれぞれの移動軌
跡に沿って移動させ、他のレンズ群の軸上位置を固定す
るようにすればよいのである。 尚、合焦群GFとしては、図示したレンズ群Gi,Gi+1
限らず、最も物体側レンズ群以外のその他のレンズ群、
例えば最終レンズ群としての第m群Gmを加えて構成する
ことも可能である。 〔作用〕 上記の如く、合焦のために光軸上を移動する合焦群が
ズーミングの際とフォーカシングの際とで共通の軌跡上
を移動するため、変倍のための移動軌跡を規定する回転
鏡筒としての所謂カム筒を、合焦のための移動を規制す
る部材として共用することができるため、鏡筒の構造が
極めて簡単になる。しかも、ズームレンズ系中の最も物
体側に位置するレンズ群以外の、レンズ系内部或いは後
方のレンズ群によって合焦がなされるため、レンズ系全
体を小型に構成し得ると共に、自動合焦のための機構も
簡単なものにできる。 以下に、このような本発明によるズームレンズ系の基
本構成について詳述する。 まず、一般的なズームレンズとして、合焦群がm個の
レンズ群から成る場合について考える。 第2図のように物体距離無限遠の状態から各群をそれ
ぞれΔX1、…ΔXi、…、ΔXmだけ移動させることによっ
て、撮影距離R(物体から所定像面までの距離)の物体
に合焦させるものとする。 ここで、第3図の如く、第m群Gmの物点がΔSmだけ像
側へ移動した時、第m群Gmを物体側にΔXmだけ移動させ
て合焦させた場合、次の関係式が成り立つ。 ただし βm:第m群の物体距離無限遠の際の横倍率 fm:第m群の焦点距離 次に、第4図を参考に第(m−1)群から第2群まで
について考える。これらの群中の任意の第i群Giについ
て、この群に対する物点がΔSiだけ像側へ移動したとき
に像点がΔS′だけ移動するように第i群GiがΔXi
け物体側へ移動したとすると、次の関係式が成り立つ。 次に、第5図を参考に最も物体側に位置する第1群G1
について考える。 ここで、第1群G1の前側焦点から物点までの距離を
x、第1群G1の後側焦点から像点までの距離をx′とす
るとき、 x1′=ΔS1′+ΔX1=ΔS2+ΔX1 x1=−(R−T−ΔX1) 但し、R:撮影距離 T:第1群の前側焦点から最終群による像点まで
の距離 が成り立つ。これらの値を所謂ニュートンの式 x′x=−f2 に代入し、物体が極端に近くないことを仮定し、 R−T−ΔX1≒R−T とおくと、次の関係式を得る。 一方、第i群G1の横倍率の変化量がこの群の横倍率β
に比べて微小の場合、即ち の場合、上記(2)式は次式のように近似できる同様に、最終群としての第m群Gmの横倍率の変化量がこ
の群自体による横倍率βに比べて微小の場合、即ち、 の場合に、(1)式は次式のように近似できる。 ここで、光線追跡式の定義から、 Si′=Si+1 であり、また(4)式、(5)式を使うと、(3)式は
以下の(6)式のようになる。 (R−T){β2 2β3 2ΔX1+(1−β2 2)β3 2ΔX2 +(1−β3 2)ΔX3+ΔS3′} =f1 2β2 2β3 2 ………(6) 上記の如き関係式に基づいて、順次第(m−1)群ま
でを計算してまとめると(7)式が得られる。 また、特定の群のフォーカシングの際の繰出量をΔXと
すると次の(8)式のように変形できる。 ただし、 Kj:特定の移動群に対する繰出量の比 β=0 上記の(7)式、(8)式がフォーカシング群がm個の
レンズ群から成る場合の合焦のための関係式である。 次に本発明となるフォーカシングの際に、移動する合
焦群を、それらの群自体の変倍のための移動軌跡に沿っ
て移動させるという本発明の場合について述べる。 いま、第1図のようにズームレンズ系中の任意のレン
ズ群Gi(第i群とする)がズーミングの際に移動する軌
跡を、このレンズ群の光軸方向の移動量を規定するため
の回転鏡筒の回転角θを変数として、Gi(θ)と定義す
る。 そして、この軌跡について以下の(9)式を定義す
る。 上記(7)式におけるΔXjは(9)式を使って(10)
式に変換できる。 (10)式を使って(7)式を書き直すと以下の(11)
式に変換できる。 本発明の如く、フォーカシングをズーミングにおける
移動曲線、即ち所謂ズームカムを利用して行なう場合、
変倍のための移動群が全てフォーカス群として移動する
と、任意の焦点距離で物点距離無限遠と有限距離Rの両
方において結像位置が同じにならなくてはならないとい
う矛盾を生じる。従って、フォーカシングに寄与しない
ズーミング専用のレンズ群を設定する必要がある。また
一方、前述の如く、ズームレンズの変倍率化あるいは自
動合焦化を計る場合、従来の前群繰出し方式ではレンズ
系の大型化を招くだけでなく、フォーカシングの際に駆
動系にかかる負荷が大きくなってしまう。 従って、フォーカシングに寄与しない変倍専用レンズ
群として、少なくとも物体側第1レンズ群を設定しなく
てはならない。以上のことから本発明によるズームレン
ズのフォーカシングを特徴ずける関係式として、 とおくことによって、以下の(12)式が得られる。 ここで、φ(θ)はフォーカシングによる繰出量に依
存する回転方向の変化量であり、一般にθの関数とみな
せる。 上記のごとく(12)式がフォーカシングをズームカム
を利用して行なう本発明の基本式であるが、一般にφが
θに依存するために焦点距離によってそれぞれのφ
(θ)の値を変えるような特別な機械的機構を設けない
限り、ある焦点距離で有限距離物体に合焦している状態
からズーミングして焦点距離を変えると、結像位置が変
化してしまうことになる。従がって。 φ=一定 となるように変倍に寄与する各レンズ群の移動軌跡(移
動曲線)を選ばねばならない。従って、上記の(12)式
と書ける。ズーミングによるレンズ全長の変化、即ち、
Tの値の変化が撮影距離Rに比べて小さければ R−T=一定 とおける。 つまり、合焦群のズーミングの際の移動軌跡がφの一
次関数である場合を考える。 このとき、(13)式は次式のようになる。 これを変形して Lj=定数と仮定してあるから一般には ここで、R−T=一定 を仮定してあるから、f1 2の値
がズーミングに伴って変化しなくてはならない。つまり
フォーカシングに寄与しない物体側レンズ群は少なくと
も2群より構成されズーミングに伴ってその合成焦点距
離が変化することが必要である。 次に の場合について検討するに、この場合、f1 2=一定 で
を満足する の値は存在するが非常に限定されてしまいズーミングの
自由度を小さくしてしまう。従って、この場合において
も、f1 2がズーミングによって変化するように設定する
ことが望ましい。即ち、合焦群より物体側に位置する変
倍専用群の合成焦点距離が、変倍と共に変化することが
望ましい。 以上のようにフォーカシングに寄与しない物体側レン
ズ群の合成焦点距離がズーミングに伴なって変化すれ
ば、フォーカシングにおける合焦群の移動量を規定する
φを一定にするような移動曲線を選ぶことができる。こ
の場合には任意の焦点距離で有限物体に合焦している状
態からズーミングしても結像位置が変化しないし、この
ような各レンズ群の移動を規定するためには、変倍のた
めの移動軌跡を設定した所謂カム筒としての回転鏡筒が
あればよいため、特別な機構を設ける必要性もなくな
る。 従って、(13)式は最終的に以下の如き(14)式に書
き換えられる。 以上より、合焦レンズ群よりも物体側に少なくとも2
群の変倍レンズ群を有し、ズーミングに伴って合成焦点
距離が変化し、合焦レンズ群において(14)式を満足す
るようなズーミングの移動曲線を採用することで、合焦
レンズ群それぞれの繰出し量が独立でかつズーミングに
伴なって変化しても特別な機構を設けることなく、ズー
ムカムをそのまま利用して合焦させることができる。 なお(14)式は近似を含む関係式であるから、実際に
は数値処理をして更に厳密な移動曲線を得ることが可能
でありまた理想的である。 〔実施例〕 以下に本発明によるズームレンズ系の実施例としての
近軸領域の解について説明する。 この実施例は焦点距離範囲が28.7mm〜131mmで、第6
図に示す如く、物体側から順に、正負正負正の5つのレ
ンズ群から成るズームレンズ系である。正屈折力の第1
レンズ群G1と負屈折力の第2レンズ群G2とはズーミング
時にのみ移動しフォーカシング時には固定され、合焦に
は関与しないレンズ群であり、変倍に際してその相対的
位置が変化し合成焦点距離を変える。正屈折力の第3レ
ンズ群G3と負屈折力の第4レンズ群G4及び正屈折力の第
5レンズ群G5は合焦レンズ群であり、ズーミングに際し
てはそれぞれ独立に移動し、フォーカシングに際しては
そのズーミング移動曲線上を移動することで合焦がなさ
れる。 本実施例の具体的移動形態について、第6図を用いて
詳述する。この第6図は、ズーミングの際の各レンズ群
の移動量を規定するための回転鏡筒の回転角θを縦軸
に、光軸上の位置を横軸にとって、各レンズ群の移動軌
跡を示したものである。ズーミングの際には全レンズ群
が光軸上を移動するものであり、最も物体側に位置する
第1レンズ群G1とその次に位置する第2レンズ群G2とが
ズーミングのためにのみ移動し、第3レンズ群G3、第4
レンズ群G4及び第5レンズ群G5が合焦群GFとしてフォー
カシングの際に移動する。そして、5つの各レンズ群
は、任意の焦点距離状態fAにおける無限遠合焦状態にお
いては、それぞれ光軸上の位置がA1,A2,A3,A4,A5にあ
り、この変倍状態において撮影距離Rの物体に合焦する
ために、合焦群GFとしての第3レンズ群G3、第4レンズ
群G4及び第5レンズ群G5がそれぞれの変倍のための移動
軌跡に沿って移動し、AR3,AR4,AR5の位置に移動する。
このとき、第1レンズ群G1は光軸上の位置が固定され、
図中ではAR1の位置(光軸上での位置がA1に一致)とし
て示され、また同様に第2レンズ群G2も光軸上の位置が
固定され、図中ではAR2の位置(光軸上での位置がA2
一致)として示されている。 ここで、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レ
ンズ群G5の近距離合焦状態におけるそれぞれの位置AR3,
AR4,AR5は、或る焦点距離fBの変倍状態での無限遠合焦
状態においける光軸上の位置B3,B4,B5に一致することと
なり、この時には、第1レンズ群G1の光軸上の位置は、
その移動軌跡上のB1となり、また第2レンズ群G2の光軸
上の位置もその移動軌跡上のB2となる。このような焦点
距離fBにおける変倍状態において、合焦群GFとしての第
3レンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レンズ群G5をそ
れぞれの移動軌跡に沿って移動させ、第1レンズ群G1
び第2レンズ群G2の軸上位置を固定することによって、
さらに近距離物体に合焦することが可能となる。 同様に、全系の合成焦点距離が最長の焦点距離fT(望
遠端)にある場合には、各レンズ群の位置は、図示した
T1,T2,T3,T4,T5にあり、この変倍状態において撮影距離
Rの物体に合焦するためには、合焦群GFとしての第3レ
ンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レンズ群G5がそれぞ
れの変倍のための移動軌跡に沿って移動し、TR3,TR4,T
R5の位置に移動すればよい。 ここで、任意の変倍状態における無限遠合焦状態から
所定の近距離物体への合焦状態に移行するために、合焦
群としての第3レンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レ
ンズ群G5にそれぞれ必要な移動を与えるための回転鏡筒
の回転量Φは、一定の撮影距離Rに対しては全変倍域に
わたって常に一定となるように構成されている。この値
を第6図中では、撮影距離R=1.5mに対する必要回転量
の意味で、定数φ1.5として示した。 尚、図中第3レンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レ
ンズ群G5の各移動軌跡に関しては広角端(全系の合成焦
点距離fW)でフォーカシングに必要な移動軌跡を確保す
るために、変倍のための各移動軌跡に沿って合焦用の軌
跡を延長したが、この部分軌跡は、他の変倍状態におい
てフォーカシングの際に必要な合焦群の回転量Φと等し
くなるように決定されているものであり、この延長部分
のみが合焦専用の移動軌跡となる。 以上の如き第6図に示した実施例の移動軌跡を示す数
値を表1に示した。この移動軌跡は、撮影距離R=1.5m
について解いた本発明の近軸解を表わしており、D12
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との主点間隔、D23
第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との主点間隔、D34
第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との主点間隔、D45
第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との主点間隔をそれぞ
れ表し、Bfはバックフォーカスを表し、TLは第1レンズ
群G1から像面までの主点間隔の和を表し、焦点距離f=
28.7〜131.0mmまでの8つのポジションにおける各値を
示した。 また、この近軸解による撮影距離R=1.5m、2.0m、3.
0m、5.0m、7.0m、10.0mにおける各レンズ群に必要な繰
出し量を表2に示した。なお、それぞれの撮影距離にお
ける繰出量は、焦点距離にかかわらず撮影距離Rにのみ
依存する共通の値φにより移動軌跡から決定される。
表2には、各撮影距離Rごとに移動量を規定する回転鏡
筒の回転角に対応する量φを、広角端から望遠端への
変倍に必要な回転鏡筒の全回転量Θに対する値として示
した。ここでは、合焦のための移動が物体側である場合
を正として示した。尚、本実施例は条件式(14)を満足
する近軸解ではなく、より厳密な方法から得られた近軸
解である。 このような本発明による実施例について、上記の各撮
影距離にそれぞれ合焦するために、各レンズ群に対し所
定の繰出量を与えた際の結像点の変位量を表3に示し
た。この表3からそれぞれの焦点距離、撮影距離で結像
点での変位量が極めて小さく、充分に焦点深度内に収ま
っていることがわかる。 上記の実施例では、第3レンズ群G3のフォーカシング
における移動量は、同一撮影距離Rに対してはどの焦点
距離fにおいても、フォーカシングのための移動量を規
定する回転鏡筒の回転量φと同様に、一定であるが、
本発明においては、前述した如く、φが一定でありさ
えすれば良く、フォーカシングの際の各レンズ群の移動
量は焦点距離の変化に伴って変わるように構成すること
も可能である。また、上記の実施例では、任意の焦点距
離状態において無限遠から近距離に合焦するために、合
焦レンズ群は全て移動軌跡上を広角端の方向に向かって
移動する構成であったが、合焦のための移動方向は、合
焦レンズ群の合成焦点距離fF、及び合焦レンズ群の担う
倍率βによってきまり、移動軌跡上を望遠端に向かっ
て移動する解も存在し得る。 〔発明の効果〕 以上の如く本発明によれば、前群繰出し以外による合
焦であって、フォーカシングに際して合焦群の移動軌跡
がズーミングの際の移動軌跡と同一であるために、フォ
ーカシングのための移動量を規定するための特別の機構
を設ける必要がなく、より簡単な構成によって合焦を可
能とするズームレンズ系が達成される。そして、このよ
うなズームレンズ系を自動合焦装置用のレンズとして用
いる場合には、ズーミング及びフォーカシングを簡単な
機構によって実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明によるズームレンズ系の基本原理を説明
する図、第2図乃至第5図は合焦系がm群から構成され
る場合の合焦の関係式を導くための説明図であり、第2
図はm群からなるレンズ系の合焦の様子を示す図、第3
図は最終レンズ群としての第mレンズ群における合焦の
様子を示す図、第4図は第2レンズ群から第(m−1)
レンズ群の中の任意のレンズ群における合焦の様子を示
す図、第5図は最も物体側に位置する第1レンズ群にお
ける合焦の様子を示す図、第6図は本発明による実施例
の移動軌跡を示す図である。 〔主要部分の符号の説明〕 G1……第1レンズ群 Gi……第iレンズ群 Gi+1……第(i+1)レンズ群 Gm……第mレンズ群 GF……合焦レンズ群 φ……合焦のための回転鏡筒の必要回転量

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.変倍と合焦との両方の機能をもつレンズ群を有する
    ズームレンズ系において、 ズーミングに際して変倍に寄与する少なくとも3つのレ
    ンズ群と、 最も物体側のレンズ群以外のレンズ群からなり、変倍の
    ときに所定の軌跡上を移動する合焦レンズ群とを有し、 該合焦レンズ群の所定の軌跡は、該合焦レンズ群が該所
    定の軌跡上を移動することで全変倍域で合焦可能となる
    ように構成され、 前記変倍に寄与する少なくとも3つのレンズ群の変倍の
    ための所定の移動軌跡を、該各レンズ群の光軸方向の移
    動量を規定するための回転鏡筒の回転角を変数として表
    現するとき、前記変倍のための移動軌跡上における一定
    物体距離に対する該合焦レンズ群の合焦のための回転移
    動量は、任意の変倍状態において等しいことを特徴とす
    るズームレンズ系。 2.前記ズームレンズ系は、合焦のための移動する前記
    合焦レンズ群より物体側に、変倍の際に互いに相対的に
    移動して合成焦点距離を変え得る少なくとも2つのレン
    ズ群を有していることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のズームレンズ系。 3.前記合焦のために移動する前記合焦レンズ群は少な
    くとも2つのレンズ群から構成され、変倍に際してはそ
    の合成焦点距離が変化することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のズームレンズ系。
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JPS5540851B2 (ja) * 1972-08-29 1980-10-21
JPS61286813A (ja) * 1985-06-14 1986-12-17 Canon Inc リヤ−フオ−カス式のズ−ムレンズ

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JPS63163808A (ja) 1988-07-07

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