JP2700894B2 - 自動製パン機 - Google Patents

自動製パン機

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JP2700894B2
JP2700894B2 JP9923388A JP9923388A JP2700894B2 JP 2700894 B2 JP2700894 B2 JP 2700894B2 JP 9923388 A JP9923388 A JP 9923388A JP 9923388 A JP9923388 A JP 9923388A JP 2700894 B2 JP2700894 B2 JP 2700894B2
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敏夫 長坂
敏郎 畑中
恭一 斎藤
浩二 森岡
久 柿崎
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株式会社日立ホームテック
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はパン生地を効率良くこねられるねり容器とは
ねとを有した自動製パン機に関する。
従来の技術 従来の自動製パン機は第5図のようにパン生地をこね
るためにねり容器56の側面にこね棒58を設け、はね50と
の相乗効果でパン生地をこね上げる方法を取っていた。
そのためにパン生地をこね棒58に引っ張られて、こね棒
58と反対側の両コーナー部は第6図に示すように生地が
移動しないため、どうしてもこねられない粉が残る不都
合があった。
また、こね棒58をつけ忘れると水もれ、良い生地がこ
ねれない等の不都合があり、更にパンが焼き上がった時
点では、こね棒58を抜かないとパンが取り出せなかっ
た。清掃面でも洗浄を要する部品はねり容器6、はね5
0、こね棒58の3部品となり、更にこね棒58の挿入穴部5
3の清掃は非常にやりづらいものであった。
発明が解決しようとする課題 前記従来の技術によれば、こね棒58と反対側の両コー
ナー部にねれない粉が残り、焼き上げたパンのコーナー
にくっついて残り、見た目の悪さとおいしく食べられな
いという問題があった。
清掃面でも洗浄を要する部品点数が多く、挿入穴53の
清掃がやりづらいという問題もあった。更にこね棒58を
抜かないと焼き上がったパンは取り出せない等、操作面
でも面倒であった。
課題を解決するための手段 本発明はコーナー部の粉残りを防止するとともに清掃
性や操作性を良くするためにこね棒を廃止し、同等以上
のねり性能を確保するために、ねり容器の相対する側面
にリブを設けるとともに、ねり容器底部中央に突出した
シャフト(上)に略L字状のブレードを有するはねを嵌
着し、ブレードの上部内方に傾斜部を設けたものであ
る。またブレードの外方を正回転方向に対して遅れ角度
と、ブレードの肉厚は内方を外方と同等か又は外方より
薄く構成したものである。
作用 本発明においては、前記のように構成したので、はね
を回転するとブレードがねり容器のコーナー部に残る粉
を引き込みまんべんなく生地をねり上げ、ガス抜き時に
生地内にブレードをスムーズにくい込ませガス抜き効果
を増すとともに、焼き上げてパンを取り出した後の掃除
を容易にする作用をする。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面により説明する。
実施例の構成は第1図、第2図、第3図及び第4図に
示す通りである。1は本体ケース、2は外ふた、3は内
ふたであり、外ふた2を開いて本体ケース1上面を開口
できる。4は透明はガラス窓で外ふた2と内ふた3とで
挾んで固定してある。5は本体ケース1内に装着した中
ケースで、この中ケース5と内ふた3とで加熱室を構成
する。更に中ケース5の内部中央にはねり容器6が着脱
自在に載置されている。7はねり容器6底部中央に固定
した容器台である。8はねり容器6の側壁に設けたリブ
であり、相対する面に設けてある。9はシャフト(上)
であり、容器台7に回転自在に装着され、ねり容器6底
部を貫通し、ねり容器6内に突出している。10はシャフ
ト(上)9の上端部に着脱自在に嵌着したはねであり、
ねり容器6側を立上げた略L字形のブレード33を有して
おり、このブレード33の上部内方には傾斜部48が設けて
ある。さらに、ブレード33は外方を正回転方向に対して
遅れ角度としてあり、立上げ部の肉厚は内方(W1)を外
方(W2)と同等か外方より薄くしてある(第4図参
照)、11はシャフト(上)の下端部に固定されたカップ
リング(上)であり、受台26に回転自在に装着されたシ
ャフト(下)27の上端部に固定されたカップリング
(下)12と着脱自在に嵌合する。13は下ヒーターでねり
容器6の底部と、中ケース5の底部との間に固定され、
ねり容器6の底部の径よりやや大きい径を有している。
14は生地温センサーで、中ケース5底部よりバネにて付
勢し、ねり容器6底部に圧接している。15は中ケース5
の後部側壁30に装着したファンヒーターで、300W程度の
シーズヒーターをまずU字状に曲げ、次に略乙字状に曲
げたものであり、ファンケーシング16と中ケース5の側
壁30とで囲まれた送風路16cの吐出口16aの近房に取付固
定している。17はファンケーシング16と中ケース5の側
壁30とで囲まれた送風路16cの吸込口16bに対応して、回
転自在にファンモーター18のシャフトの先端部に固定し
たファンである。19はファンケーシング16側とファンモ
ーター18側とを遮熱する遮熱板である。20は本体ケース
1後部上方に載置した後カバーである。21はメインモー
ターで、回転力はプーリー(小)23、ベルト24、プーリ
ー(大)25を介してシャフト(下)27に伝達し、はね10
に伝える。28は操作パネルで、スイッチ(図示せず)が
設けてある。29は外ふたに設けた把手である。31は吐出
口16aに斜め上方に傾斜させた整流板であり、複数個あ
る。42は操作パネル28の下端部の最も温度変化の少ない
部位に設けた室温センサーである。43は受台26の下面に
刻設した複数個のくぼみであり、44はこのくぼみ43部に
固定した複数個の板バネであり、その先端部45がくぼみ
43の上方の水平に穿設した複数個の横穴部46および容器
台7下方に穿設してある掛止穴47に引掛かる。
上記構成において、その作用を説明する。
まず、ふたロック装置(図示せず)を解除して外ふた
2を開き、本体ケース1の外に取り出したねり容器6内
のシャフト9の上端にはね10を嵌着する。次に、パン作
りに必要な材料(小麦粉、イースト、塩、砂糖、スキム
ミルク、バター、水等)をねり容器6内に入れ、中ケー
ス5内に挿入し、ねり容器6底部の容器台7を受台26に
嵌合固定すると、受台26の複数のくぼみ43に挿入固定し
た板バネ44の先端部45が穴部46を通して容器台7の掛止
穴47に引掛かるので、ねり容器6は受台26に確実に固定
される。この時、カップリング(上)11とカップリング
(下)12とが連結する。
次に外ふた2を閉じ操作パネル28のスイッチを入れる
と、ねり容器6底部に圧接した生地温センサー14により
間接的に生地温を検知し、この時の検知温度が20℃以下
の低温の場合は、マイコン(図示せず)制御により下ヒ
ーター13が入る。検知温度が20℃以上になるとメインモ
ーター21が運転され、このメインモーター21の動力はプ
ーリー(小)23、ベルト24、プーリー(大)25を介して
シャフト(下)27に伝達され、更にカップリング(下)
12、カップリング(上)11、シャフト(上)9、はね10
に伝達されはね10が回転する。このはね10の回転により
容器6内に入れた材料が撹拌され、はね10のブレード33
とリブ8との間で次第にパン生地にねり上る。この時リ
ブ8と、ブレード33とのすき間Aは1〜10mmとわずかで
あり、パン生地はブレード33によりリブ8に圧接される
ので良い生地となり良いグルテンを生成する。またはね
10は第3図、第4図のように正逆回転するので、コーナ
ー部分に残っていた粉も次第に引き込んで生地としてし
まうので、コーナーの粉残りは解消されるものである。
この間ねり上げ時の生地温が30℃となる様下ヒーター1
3、ファンヒーター15への通電及びファンモーター18、
メインモーター21の動作はマイコンにより制御されてい
る。また、この時室温センサー42により室温を検知し、
ねり時間の制御を行う。室温が低い場合はねり時間を長
くし、また室温が高い場合はねり時間を短くする。これ
は、生地温を常に30℃に保つために成されるものであ
る。また室温が25℃以上の場合は、ねりによる温度上昇
分のみで生地温が30℃以上となってしまうので、ヒータ
ー13、15は投入せず、ファンモーター18のみ運転し、フ
ァン17による送風により気化熱を奪って冷却し、30℃を
保つ、しかし室温が30℃以上の場合は、冷却してもねり
による温度上昇分の方が大きく、30℃以上の温度となっ
てしまうので、ねり時間を短くして生地の発酵し過ぎを
防止するものである。
次の一次発酵の工程では、生地温の30℃を保つため下
ヒーター13をマイコン制御により入り切りする。この発
酵工程では生地の乾燥をは防ぐためファンモーター18、
ファンヒータ15は入れない。またこの時、室温センサー
42によりねり工程の場合と同様に室温を検知するので30
℃以上の場合は発酵時間を短く制御する。
次のガス抜き工程の場合は、メインモーター21が数秒
間運転されはね10が回転するので、イーストの発生する
ガスにより膨らんでいた生地はねり工程同様にねられる
ので、つぶれてガスが抜ける。この時はね10のブレード
33の内方上部には傾斜部48が設けてあるのでガス抜き時
に生地内にブレード33がスムーズにくい込むので、生地
をいためずガス抜きが確実に行なわれ、ムラ無く生地が
つぶされるので木目の細かいパンに仕上げることができ
るものである。
更に次の仕上げ発酵の場合は一次発酵の場合と同様に
マイコンにより制御される。
仕上げ発酵によりねり容器の上面以上に膨れ次に焼き
工程に移る。
焼き工程では、ねり容器6内のパン表面の焼き不足を
補うのと更に大きく膨らませる(ガマ伸びさせる)た
め、まず下ヒーター13を15分程度入れる。次にファンモ
ーター18、ファンヒータ15も投入して本焼きを40分行い
生地温センサー14が150℃を検知すると、パンの頭部が
こんがりとキツネ色に焼け全体に焼けむらなく焼き上る
ものである。この時ファンヒーター15はファンケーシン
グ16と中ケース5の側壁30とで挾まれて形成された送風
路16c内の吐出口16a部の取付固定されているので、周囲
への熱の逃げが少なく、効率良く温風や熱風を中ケース
5内に送り込むことができ、ねり容器6内の生地やパン
に有効的に熱を与えることができ、中ケース5内の温度
を速く目的の温度にすることができ、パンに熱を与えた
後の温風又は熱風がファン17より吸込口16bから吸込ま
れるので、ファンモーター18に与える熱的影響が少ない
ものであり効率良く温風又は熱風を循環することができ
るものである。ここで吐出口16aは斜め上方に向けて整
流板31を複数個設けてあるので、吐出口16aから吐出さ
れる熱風が上方の内ふた3に当たり反射されてパンの頭
部全体に吹き付けられるので、全体が均一に焼き上がる
ものである。また、焼き方式が熱風循環式のため加熱室
全体の温度を均一にすることができるので、ねり容器内
の部分もきれいに、しかも短時間のうちに焼き上がるも
のである。
パンが焼き上ると、直ちにヒーターへの通電を停止し
ファンモーター18のみを運転してファン17を回し冷却を
30分行ない焼き上りを報知する。パンは冷却することに
より約60℃程度まで冷まされるので、その後外ふた2を
開き中ケース5からねり容器全体を取り出し、ねり容器
6を逆さにし、数回振ってパンをねり容器6から取り出
す。この時パンやねり容器6は十分に冷却されているの
で、ふきんやミトン等を使って取り出す必要がなく、ま
たパンも食べ頃の温度に冷えているのですぐ食すること
ができるものである。また、この時はね10はシャフト9
に焼き付いてねり容器6内に残っているので、すぐ水又
はぬるま湯をねり容器6内に入れて、30分程度置くと、
焼き付いたパンの一部が水でふやけるので簡単に取り外
せるようになるものである。
発明の効果 本発明によれば、こね棒を無くし、ねり容器の相対す
る側面に複数のリブを設け、外形を略L字状としたブレ
ードを有するはねを容器底部にあるシャフト(止)に嵌
着したから、パン生地を最も効率良く練り上げることが
でき、良いグルテンの生成ができるので、おいしいパン
に仕上げることができ、ガス抜きにおいても、生地を痛
めず効率良くガスを抜くことができるものであり、また
ブレードに傾斜部を設けたから生地の中にブレードがス
ムーズにくい込み、ムラ無く生地がつぶされるので、木
目の細かいパンに仕上げることができるものである。さ
らにブレードの外方を正回転方向に対して遅れ角度と
し、ブレードの肉厚は内方を外方と同等か薄くしてある
から、ブレード部分にからんでいる生地ははねの回転力
により正回転時は外方に飛ばされるのでねり容器のコー
ナー部にある粉もまんべんなく生地内に引き込み、逆回
転時はねり容器の壁部より生地をはがしながら練るた
め、練れない粉が残るという不具合がなくなり、見栄え
の良いパンに仕上げることができるものである。
またパンを取り出す時も、こね棒が無いので、ねり容
器を取り出した後逆さにして数回振れば、簡単にパンを
取り出すことができるものである。
以上のように効率良くパン生地の練り、ガス抜きが行
なわれるので木目が細かく、おいしいパンが得られるも
のであり、パンの取り出しも簡単に行なえ、清掃面でも
ねり容器とはねのみ洗えば良く、取扱い性の向上も計れ
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す自動製パン機の正面断
面図、第2図は同はねの斜視図、第3図は同正回転の場
合の生地の動きを示す図、第4図は同逆回転の場合の生
地の動きを示す図、第5図は従来の自動製パン機の正面
断面図、第6図はその生地の動きを示す図である。 6……ねり容器、8……リブ、 9……シャフト(上)、10……はね、 33……ブレード、48……傾斜部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿崎 久 千葉県柏市新十余二3番地1 日立熱器 具株式会社内 審査官 種村 慈樹

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱室内に着脱自在に焼型兼用の水平方向
    の断面形状が略正方形のねり容器(6)を装着し、この
    ねり容器(6)の側壁に相対する面の内側に突出した複
    数のリブ(8)を設けるとともに、前記ねり容器(6)
    底部中央の内側に突出したシャフト(9)にねり容器
    (6)側を立上げた略L字状のブレード(33)を有する
    はね(10)を嵌着し、前記ブレード(33)の上部内方側
    に傾斜部(48)を設け、さらにはね(10)は正逆両回転
    可能となし、ブレード(33)の外方を正回転方向に対し
    遅れ角度としたことを特徴とする自動製パン機。
  2. 【請求項2】ブレード(33)の立上げ部の肉厚は内方を
    外方と同等か又は外方より薄く構成した請求項1記載の
    自動製パン機。
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