JP2700707B2 - ２連形穀類選別調整装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、穀類を選別室内で揚上させながら穀類中か
ら小穀粒や塵耗塵埃などの不純物を除去して精選調整す
ることができるようにした２連形穀類選別調整装置に関
する。

［従来の技術］ 従来は、選別室内に立設した網状選別筒には外周にら
せんを有する揚穀筒を内装してその間に揚上させながら
穀類を精選できるように構成した穀類選別調整装置にお
いて、本出願人が既に出願した特願平１−230017号に見
られるように、両選別室を並設したものは知られてい
る。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、そのような構造では、両選別室の内部
構造および選別機能がそれぞれ異なるものであって、両
選別室を通して同じ選別ができるものではなく、穀類の
品質の状況により、単一の選別室だけでは有効な精選が
できない、といった不具合を呈していた。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、そのような不具合を解決し、穀類の品質の
状況に応じて最適な精選を行なうことができるようにし
たもので、そのため、同様の選別室構造にして並設した
第１選別室と第２選別室の間には第１選別室の上部と第
２選別室の下部とを連通させる案内板を架設し、両選別
室の間に連通するよう配設した供給ホッパーの下部供給
口に仕切り案内板を移動自在に介装し、該仕切り案内板
の移動により前記供給ホッパーの供給口から供給される
穀類を両選別室の何れか一方の下部に選別的に案内する
よう構成したものである。

［作用］ したがって、穀類の品質の状況に応じて、供給ホッパ
ーから第１選別室へ供給して精選するとともに、さらに
第１選別室から第２選別室へ送給して有効に精選した
り、あるいは、仕切り案内板を切換えて供給ホッパーか
ら第２選別室へ直接に供給して有効に精選することがで
きることになる。

［実施例］ 次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は装置全体の側断面図を示し、それぞれ周壁６
を有する第１選別室Ａと第２選別室Ｂとを間隔をおいて
平行に立設し、機体の下部には、両側に吸引口7a 7aを
有して外方へ排塵筒7bを延出する吸引排塵機７を内装し
た吸塵室Ｃを装備するとともに、両選別室ABの下端部に
は前記吸塵室Ｃに連通する連通口88をそれぞれ形成し、
前記第１選別室Ａの上端部側方に設けた放出口９を、両
選別室ABの間に設けた中間室Ｄの上端部に連通連設し、
前記第２選別室Ｂの上端部側方に設けた放出口10を側方
の貯溜排出用タンク11の上部に連通連設して構成する。

また、両選別室ABの内部には周面全体に多数の横長小
孔12を有する網状選別筒１をそれぞれ立設するが、両選
別室ABの下端にそれぞれ固定した外筒13 13a（13aのみ
無孔）の内方には第１モータ14aおよび第２モータ14bに
よってそれぞれ回転駆動できる内筒1a 1b（1bのみ無
孔）を軸架するとともに、該内筒1a 1bの上端側外周に
設けた係合片15を前記網状選別筒１の下端部に係合して
連結し、網状選別筒１の上端部外周には４個の支持輪16
を当接し、網状選別筒１から内筒1aの内部にかけては、
外周にらせん2aを有して上端側をメタル17に軸支すると
ともに下端側から第１モータ14aおよび第２モータ14bに
よって回転駆動することができる揚穀筒２を軸架し、該
揚穀筒２の上端部外周には複数の跳出し羽根18を装着
し、前記外筒13 13aの受入口19および内筒1aの受入口20
を通して揚穀筒２の外周に穀粒を供給できるようにして
従来形構造同様に構成する。

前記中間室Ｄの下部には、前記第１選別室Ａの外筒13
の受入口19と第２選別室Ｂの外筒13aの受入口19とにそ
れぞれ連通する両供給樋21a 21bを逆Ｖ字状にして設
け、中間室Ｄの上部には、前記放出口９から前記供給樋
21bの上方に穀粒を案内することができる案内板３を架
設し、機体の外側部に連設した供給ホッパー４の下部供
給口が前記供給樋21aの上方にのぞむようにして、両供
給樋21a 21bの上方には仕切り案内板５を移動操作自在
にして架設するとともに、仕切り案内板５が供給樋21a
の上方側に移動すると、スイッチ22に当接して第１モー
タ14aを停止させることができるように装設して構成す
る。

したがって、仕切り案内板５を第１図に実線で示すよ
うに供給樋21b側に移動させておくと、供給ホッパー４
から供給される穀粒は供給樋21aから第１選別室Ａに流
れて、揚穀筒２と網状選別筒１の間を揚上されながら、
小穀粒や塵耗塵埃などの不純物は小孔12群から除去され
ることになって、そのまま下方の吸引排塵機７に吸引さ
れるとともに機外へ排塵されることになり、上方の放出
口９から排出される穀粒は案内板３により案内されて供
給樋21bから第２選別室Ｂに供給されるとともに、更に
揚上されながら同様に選別されて、放出口10からタンク
11へ送りこまれることになる。

また、穀粒の品質の状況に応じて、仕切り案内板５を
第１図に仮想線で示すように移動させると、スイッチ22
を作動して第１選別室Ａの第１モータ14aを停止させる
ことができることになり、供給ホッパー４に供給される
穀粒は仕切り案内板５に案内されて供給樋21bから第２
選別室Ｂに供給されることになり、第２選別室Ｂだけで
好適に選別できることになる。

［発明の効果］ このように本発明は、供給ホッパーから第１選別室へ
供給して精選するとともにさらに第２選別室へ送給して
して有効に精選したり、あるいは、仕切り案内板を切換
えて供給ホッパーから第２選別室へ直接に供給して第２
選別室だけで有効に精選することができることになり、
穀類の品質の状況に応じて最適に精選することができる
ことになり、穀粒が損傷したり非能率作業とならないよ
うにして精度良く有効に精選作業を行なうことができる
ことになり、簡単な構造にして好適に実施できる特長を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例である装置全体の側断面図、第
２図はその一部の平断面図、第３図は第１図の一部を分
解して示す斜視図である。 １……網状選別筒、2a……らせん ２……揚穀筒、Ａ……第１選別室 Ｂ……第２選別室、３……案内板 ４……供給ホッパー、５……仕切り案内板

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】選別室内に立設した網状選別筒には外周に
   らせんを有する揚穀筒を内装してその間を揚上させなが
   ら穀類を精選できるように構成した穀類選別調整装置に
   おいて、同様の選別室構造にして並設した第１選別室と
   第２選別室の間には第１選別室の上部と第２選別室の下
   部とを連通させる案内板を架設し、両選別室の間に連通
   するよう配設した供給ホッパーの下部供給口に仕切り案
   内板を移動自在に介装し、該仕切り案内板の移動により
   前記供給ホッパーの供給口から供給される穀類を両選別
   室の何れか一方の下部に選択的に供給案内するよう構成
   したことを特徴とする２連形穀類選別調整装置。