JP2700620B2 - 電磁連結装置 - Google Patents
電磁連結装置Info
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- JP2700620B2 JP2700620B2 JP7049088A JP4908895A JP2700620B2 JP 2700620 B2 JP2700620 B2 JP 2700620B2 JP 7049088 A JP7049088 A JP 7049088A JP 4908895 A JP4908895 A JP 4908895A JP 2700620 B2 JP2700620 B2 JP 2700620B2
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- Japan
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- shaft
- fitted
- hub
- armature
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、励磁コイルが内設さ
れたヨークと、このヨーク側に磁気吸引されるアーマチ
ュアを支持するアーマチュアハブなどが、中心孔のうち
一方の開口部側を断面がD字状の輪郭となる嵌合孔とし
た円筒状の軸体上に配設された電磁クラッチや電磁ブレ
ーキなどの電磁連結装置に関するものである。
れたヨークと、このヨーク側に磁気吸引されるアーマチ
ュアを支持するアーマチュアハブなどが、中心孔のうち
一方の開口部側を断面がD字状の輪郭となる嵌合孔とし
た円筒状の軸体上に配設された電磁クラッチや電磁ブレ
ーキなどの電磁連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に事務機器などに組込まれて低速・
低負荷状態で使用されるマイクロ電磁クラッチやマイク
ロ電磁ブレーキなどの電磁連結装置は、励磁コイルが内
設されたヨークと、このヨーク側に磁気吸引されるアー
マチュアを板ばねで支持するアーマチュアハブなどを備
えており、これらヨークやアーマチュアハブなどには、
焼結合金材で円筒状に形成された軸体の外周面を軸受面
として、軸体が回転自在に嵌合されている。そして、こ
の軸体の中心孔には、断面がD字状の輪郭となる嵌合孔
が設けられており、回転軸に設けたD字状の面取り部を
この嵌合孔と嵌合させることにより、これら軸体と回転
軸とが一体に回転するようになっている。
低負荷状態で使用されるマイクロ電磁クラッチやマイク
ロ電磁ブレーキなどの電磁連結装置は、励磁コイルが内
設されたヨークと、このヨーク側に磁気吸引されるアー
マチュアを板ばねで支持するアーマチュアハブなどを備
えており、これらヨークやアーマチュアハブなどには、
焼結合金材で円筒状に形成された軸体の外周面を軸受面
として、軸体が回転自在に嵌合されている。そして、こ
の軸体の中心孔には、断面がD字状の輪郭となる嵌合孔
が設けられており、回転軸に設けたD字状の面取り部を
この嵌合孔と嵌合させることにより、これら軸体と回転
軸とが一体に回転するようになっている。
【0003】この種の電磁連結装置としては、図5に上
半部のみを破断した側面図で示された電磁クラッチがあ
る。この電磁クラッチ1は、軸線方向に2分割された軸
体2が、第1の部材としてのロータハブ3と第2の部材
としてのカラー4とで構成されている。このうちのロー
タハブ3は、焼結合金材により形成され、小径な円筒部
と大径な円筒部とからなり外周面が段状の形状になって
いる。またその中心孔も、小径真円部3aと大径真円部
3bとからなる段状の内周面に形成されている。なお、
3cは外周面の段差部を示している。
半部のみを破断した側面図で示された電磁クラッチがあ
る。この電磁クラッチ1は、軸線方向に2分割された軸
体2が、第1の部材としてのロータハブ3と第2の部材
としてのカラー4とで構成されている。このうちのロー
タハブ3は、焼結合金材により形成され、小径な円筒部
と大径な円筒部とからなり外周面が段状の形状になって
いる。またその中心孔も、小径真円部3aと大径真円部
3bとからなる段状の内周面に形成されている。なお、
3cは外周面の段差部を示している。
【0004】またカラー4は、樹脂材により形成され、
円筒部4aとフランジ部4bとからなり外周面が段状の
形状になっている。またその嵌合孔4cは、断面がD字
状の輪郭となる形状に形成されている。また更に、円筒
部4aの外周面には、ロータハブ3の大径真円部3bの
周壁に設けた溝3dと係合する複数個の回り止め用の突
起4dが形成されている。ロータハブ3とカラー4と
は、突起4dを溝3dに係合させて、フランジ部4bが
大径真円部3bの周壁の軸線方向の端面に対向するよう
にカラー4の円筒部4aをロータハブ3の大径真円部3
bに嵌合するとともに、これら部材を接着材で固着する
ことにより一体に形成されており、ロータハブ3の大径
な円筒部の外周面とカラー4の突起4dの外周面とは同
径に形成されている。
円筒部4aとフランジ部4bとからなり外周面が段状の
形状になっている。またその嵌合孔4cは、断面がD字
状の輪郭となる形状に形成されている。また更に、円筒
部4aの外周面には、ロータハブ3の大径真円部3bの
周壁に設けた溝3dと係合する複数個の回り止め用の突
起4dが形成されている。ロータハブ3とカラー4と
は、突起4dを溝3dに係合させて、フランジ部4bが
大径真円部3bの周壁の軸線方向の端面に対向するよう
にカラー4の円筒部4aをロータハブ3の大径真円部3
bに嵌合するとともに、これら部材を接着材で固着する
ことにより一体に形成されており、ロータハブ3の大径
な円筒部の外周面とカラー4の突起4dの外周面とは同
径に形成されている。
【0005】これらロータハブ3の大径な円筒部の外周
面とカラー4の突起4dの外周面は、環状溝内に励磁コ
イル5が内設された環状のヨーク6の中心孔に回転自在
に嵌合されており、ヨーク6の背面は、カラー4のフラ
ンジ部4bに当接されている。また、断面コ字形の環状
に形成されたロータ7が、ヨーク6の正面側に被冠され
るようにして、ロータハブ3の小径な円筒部の外周面に
一体の回転を可能に嵌合されている。またロータ7の内
周部の端面は、ロータハブ3の段差部3cに当接されて
いる。また更に、ロータハブ3の小径な円筒部の外周面
には、板ばね9により環状のアーマチュア8を支持する
アーマチュアハブ10が、内周部の端面をロータ7に当
接させて回転自在に嵌合されている。アーマチュアハブ
10の外周部には、駆動側の歯車と噛合う歯車10aが
形成されている。また、スナップリング11がロータハ
ブ3のリング溝に係合されており、このスナップリング
11とカラー4のフランジ部4bとにより、ヨーク6,
ロータ7,アーマチュアハブ10が軸体2に対して、軸
線方向への移動を規制されている。なお、ヨーク6の正
面とロータ7との間には、軸受部材として樹脂シートな
どが介在されている。
面とカラー4の突起4dの外周面は、環状溝内に励磁コ
イル5が内設された環状のヨーク6の中心孔に回転自在
に嵌合されており、ヨーク6の背面は、カラー4のフラ
ンジ部4bに当接されている。また、断面コ字形の環状
に形成されたロータ7が、ヨーク6の正面側に被冠され
るようにして、ロータハブ3の小径な円筒部の外周面に
一体の回転を可能に嵌合されている。またロータ7の内
周部の端面は、ロータハブ3の段差部3cに当接されて
いる。また更に、ロータハブ3の小径な円筒部の外周面
には、板ばね9により環状のアーマチュア8を支持する
アーマチュアハブ10が、内周部の端面をロータ7に当
接させて回転自在に嵌合されている。アーマチュアハブ
10の外周部には、駆動側の歯車と噛合う歯車10aが
形成されている。また、スナップリング11がロータハ
ブ3のリング溝に係合されており、このスナップリング
11とカラー4のフランジ部4bとにより、ヨーク6,
ロータ7,アーマチュアハブ10が軸体2に対して、軸
線方向への移動を規制されている。なお、ヨーク6の正
面とロータ7との間には、軸受部材として樹脂シートな
どが介在されている。
【0006】12は例えば複写機の紙送り機構に設けら
れた回転軸であって、その先端部12aは断面がD字状
に形成されており、この平面を有する先端部12aは、
カラー4の嵌合孔4cにしっくりと嵌合されていて、回
転軸12と軸体2とが一体に回転するように構成されて
いる。また、ヨーク6は、その背面に溶着された回り止
め板13を、機器の固定部側に突設された回り止めピン
14と係合させることにより回り止めされている。
れた回転軸であって、その先端部12aは断面がD字状
に形成されており、この平面を有する先端部12aは、
カラー4の嵌合孔4cにしっくりと嵌合されていて、回
転軸12と軸体2とが一体に回転するように構成されて
いる。また、ヨーク6は、その背面に溶着された回り止
め板13を、機器の固定部側に突設された回り止めピン
14と係合させることにより回り止めされている。
【0007】以上のように構成された電磁クラッチの動
作を説明する。歯車10aの噛合いにより駆動されてア
ーマチュアハブ10が回転しているときに励磁コイル5
が励磁されると、アーマチュア8が板ばね9のばね力に
抗してロータ7に磁気吸着される。そして、ロータ7お
よびこれと一体化された軸体2が回転するので、カラー
4の嵌合孔4cに先端部12aが嵌合された回転軸12
も回転する。この状態において励磁コイル5の励磁が解
かれると、アーマチュア8が板ばね9のばね力でロータ
7から離間するので、アーマチュアハブ10が軸体2の
ロータハブ3上で空転し、回転軸12への回転の伝達が
遮断される。
作を説明する。歯車10aの噛合いにより駆動されてア
ーマチュアハブ10が回転しているときに励磁コイル5
が励磁されると、アーマチュア8が板ばね9のばね力に
抗してロータ7に磁気吸着される。そして、ロータ7お
よびこれと一体化された軸体2が回転するので、カラー
4の嵌合孔4cに先端部12aが嵌合された回転軸12
も回転する。この状態において励磁コイル5の励磁が解
かれると、アーマチュア8が板ばね9のばね力でロータ
7から離間するので、アーマチュアハブ10が軸体2の
ロータハブ3上で空転し、回転軸12への回転の伝達が
遮断される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された従来の電磁クラッチにおいては、焼結合
金材のロータハブ3の形状が簡単となりその製造が容易
ではあるが、カラー4の円筒部4aをロータハブ3の大
径真円部3bに嵌合させて接着材で固着しているので、
組立て作業が面倒で長時間を要するといった課題が残さ
れていた。この発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、組立てが容易で生産性が良い安価な電磁連結装置を
提供することを目的としている。
うに構成された従来の電磁クラッチにおいては、焼結合
金材のロータハブ3の形状が簡単となりその製造が容易
ではあるが、カラー4の円筒部4aをロータハブ3の大
径真円部3bに嵌合させて接着材で固着しているので、
組立て作業が面倒で長時間を要するといった課題が残さ
れていた。この発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、組立てが容易で生産性が良い安価な電磁連結装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためにこの発明では、断面をD字状にした先端部を有
する回転軸と、この回転軸が挿入される中心孔のうち一
方の開口部側を、前記先端部が嵌合される断面がD字状
の輪郭となる嵌合孔とした軸体と、この軸体の外周面に
一体の回転を可能に嵌合されたロータと、このロータに
対する軸線方向の一方側となる前記軸体の外周面が回転
自在に嵌合されるとともに励磁コイルを内設したヨーク
と、前記ロータに対する軸線方向の他方側となる前記軸
体の外周面が回転自在に嵌合されたアーマチュアハブ
と、このアーマチュアハブに一体の回転を可能に支持さ
れるとともに前記励磁コイルの磁束により前記ロータに
磁気吸着されるアーマチュアとを備え、前記軸体を、前
記中心孔となる小径真円部とこの小径真円部と同中心と
なる大径真円部を有する焼結合金材製の第1の部材と、
円周方向に分割され弾性変形が可能な分割片からなり前
記大径真円部に嵌合される円筒部と、前記大径真円部の
周壁の軸線方向の端面に対向するフランジ部とからな
り、前記円筒部の中心孔を断面がD字状の輪郭となる前
記嵌合孔とした樹脂材製の第2の部材とで構成して、前
記第2の部材の分割片に一体に形成した回り止め用の突
起を、前記第1の部材の大径真円部の周壁に形成した溝
に係合するとともに、前記第2の部材の分割片に一体に
形成した抜け止め用の突起を、前記第1の部材の大径真
円部の周壁に形成した貫通孔に嵌合したことを特徴とす
る。
るためにこの発明では、断面をD字状にした先端部を有
する回転軸と、この回転軸が挿入される中心孔のうち一
方の開口部側を、前記先端部が嵌合される断面がD字状
の輪郭となる嵌合孔とした軸体と、この軸体の外周面に
一体の回転を可能に嵌合されたロータと、このロータに
対する軸線方向の一方側となる前記軸体の外周面が回転
自在に嵌合されるとともに励磁コイルを内設したヨーク
と、前記ロータに対する軸線方向の他方側となる前記軸
体の外周面が回転自在に嵌合されたアーマチュアハブ
と、このアーマチュアハブに一体の回転を可能に支持さ
れるとともに前記励磁コイルの磁束により前記ロータに
磁気吸着されるアーマチュアとを備え、前記軸体を、前
記中心孔となる小径真円部とこの小径真円部と同中心と
なる大径真円部を有する焼結合金材製の第1の部材と、
円周方向に分割され弾性変形が可能な分割片からなり前
記大径真円部に嵌合される円筒部と、前記大径真円部の
周壁の軸線方向の端面に対向するフランジ部とからな
り、前記円筒部の中心孔を断面がD字状の輪郭となる前
記嵌合孔とした樹脂材製の第2の部材とで構成して、前
記第2の部材の分割片に一体に形成した回り止め用の突
起を、前記第1の部材の大径真円部の周壁に形成した溝
に係合するとともに、前記第2の部材の分割片に一体に
形成した抜け止め用の突起を、前記第1の部材の大径真
円部の周壁に形成した貫通孔に嵌合したことを特徴とす
る。
【0010】
【作用】電磁連結装置は、ヨークに内設された励磁コイ
ルが励磁されると、その磁気吸引力により、アーマチュ
アが軸体に一体の回転を可能に嵌合されたロータに磁気
吸着され、アーマチュアハブの回転がロータに伝達され
る。また、軸体を構成する第1の部材の溝と第2の部材
の回り止め用の突起とが係合されているとともに、第2
の部材の嵌合孔に回転軸の先端部が一体の回転を可能に
嵌合されているので、ロータと一体化された軸体と回転
軸も回転する。励磁コイルの励磁が解かれると、アーマ
チュアはロータから離間するので、アーマチュアハブが
軸体上で空転して回転軸への回転の伝達は遮断される。
また、軸体の第1の部材と第2の部材の組立において
は、第2の部材の回り止め用の突起と第1の部材の大径
真円部の溝とを位置合わせするとともに、第2の部材の
抜け止め用の突起が形成された分割片を弾性変形させて
第1の部材の大径真円部内に嵌合することにより、回り
止め用の突起と大径真円部の溝が係合される。また更に
は、分割片の弾性復帰力により、抜け止め用の突起が大
径真円部の貫通孔に嵌合される。また、第2の部材のフ
ランジ部が大径真円部の周壁の軸線方向の端面と対向す
る。したがって、軸体を構成する第1の部材と第2の部
材との接着作業が省けて、これら部材の組立が容易にな
る。
ルが励磁されると、その磁気吸引力により、アーマチュ
アが軸体に一体の回転を可能に嵌合されたロータに磁気
吸着され、アーマチュアハブの回転がロータに伝達され
る。また、軸体を構成する第1の部材の溝と第2の部材
の回り止め用の突起とが係合されているとともに、第2
の部材の嵌合孔に回転軸の先端部が一体の回転を可能に
嵌合されているので、ロータと一体化された軸体と回転
軸も回転する。励磁コイルの励磁が解かれると、アーマ
チュアはロータから離間するので、アーマチュアハブが
軸体上で空転して回転軸への回転の伝達は遮断される。
また、軸体の第1の部材と第2の部材の組立において
は、第2の部材の回り止め用の突起と第1の部材の大径
真円部の溝とを位置合わせするとともに、第2の部材の
抜け止め用の突起が形成された分割片を弾性変形させて
第1の部材の大径真円部内に嵌合することにより、回り
止め用の突起と大径真円部の溝が係合される。また更に
は、分割片の弾性復帰力により、抜け止め用の突起が大
径真円部の貫通孔に嵌合される。また、第2の部材のフ
ランジ部が大径真円部の周壁の軸線方向の端面と対向す
る。したがって、軸体を構成する第1の部材と第2の部
材との接着作業が省けて、これら部材の組立が容易にな
る。
【0011】
【実施例】図1および図2・3・4はこの発明の実施例
としてこの発明を電磁スプリングクラッチに適用した例
を示し、図1は電磁スプリングクラッチの一部を破断し
た側面図、図2はカラーの側面図、図3は同じく正面
図、図4は同じく背面図である。図において、電磁スプ
リングクラッチ15は、全体を符号16で示す軸体を備
えており、この軸体16は、第1の部材としてのロータ
ハブ17と、第2の部材としてのカラー18とで構成さ
れ軸線方向に2分割されている。このうち円筒状に形成
されたロータハブ17は、焼結合金材により製造され大
径の円筒部17aを有する段状の外周面に形成されてお
り、その中心孔も、同中心とした小径真円部17bと大
径真円部17cとからなる段状の内周面に形成されてい
る。またカラー18は、樹脂材により製造され円筒部1
8aとフランジ部18bとからなる段状の外周面に形成
されており、このカラー18の中心孔は、断面がD字状
の輪郭となる形状の嵌合孔18cに形成されている。
としてこの発明を電磁スプリングクラッチに適用した例
を示し、図1は電磁スプリングクラッチの一部を破断し
た側面図、図2はカラーの側面図、図3は同じく正面
図、図4は同じく背面図である。図において、電磁スプ
リングクラッチ15は、全体を符号16で示す軸体を備
えており、この軸体16は、第1の部材としてのロータ
ハブ17と、第2の部材としてのカラー18とで構成さ
れ軸線方向に2分割されている。このうち円筒状に形成
されたロータハブ17は、焼結合金材により製造され大
径の円筒部17aを有する段状の外周面に形成されてお
り、その中心孔も、同中心とした小径真円部17bと大
径真円部17cとからなる段状の内周面に形成されてい
る。またカラー18は、樹脂材により製造され円筒部1
8aとフランジ部18bとからなる段状の外周面に形成
されており、このカラー18の中心孔は、断面がD字状
の輪郭となる形状の嵌合孔18cに形成されている。
【0012】また、円筒部18aは円周方向に4分割さ
れ弾性変形が可能な分割片からなり、半径方向で向かい
合う一対の分割片には、ロータハブ17の大径真円部1
7cの周壁に形成され、その軸線方向の端面に開口した
溝17dと係合する回り止め用の突起18dが一体に形
成されており、また円周方向にずれた位置において、半
径方向で向かい合う別の一対の分割片には、ロータハブ
17の大径真円部17cの周壁に形成された貫通孔17
eに嵌合される抜け止め用の突起18eが一体に形成さ
れている。そして、ロータハブ17とカラー18とは、
突起18eが形成された分割片を弾性変形させて大径真
円部17c内に円筒部18aを嵌合した後、位置合わせ
をした突起18dを溝17dに係合させる。また、フラ
ンジ部18bが大径真円部17cの周壁の軸線方向の端
面に対向するように、(実施例では、フランジ部18b
がヨーク21の背面に当接するように、)カラー18の
円筒部18aをロータハブ17の大径真円部17cに嵌
合するとともに、カラー18の突起18eを分割片の弾
性復帰力によりロータハブ17の貫通孔17e内に嵌合
することにより、ロータハブ17とカラー18とが一体
に固定されている。
れ弾性変形が可能な分割片からなり、半径方向で向かい
合う一対の分割片には、ロータハブ17の大径真円部1
7cの周壁に形成され、その軸線方向の端面に開口した
溝17dと係合する回り止め用の突起18dが一体に形
成されており、また円周方向にずれた位置において、半
径方向で向かい合う別の一対の分割片には、ロータハブ
17の大径真円部17cの周壁に形成された貫通孔17
eに嵌合される抜け止め用の突起18eが一体に形成さ
れている。そして、ロータハブ17とカラー18とは、
突起18eが形成された分割片を弾性変形させて大径真
円部17c内に円筒部18aを嵌合した後、位置合わせ
をした突起18dを溝17dに係合させる。また、フラ
ンジ部18bが大径真円部17cの周壁の軸線方向の端
面に対向するように、(実施例では、フランジ部18b
がヨーク21の背面に当接するように、)カラー18の
円筒部18aをロータハブ17の大径真円部17cに嵌
合するとともに、カラー18の突起18eを分割片の弾
性復帰力によりロータハブ17の貫通孔17e内に嵌合
することにより、ロータハブ17とカラー18とが一体
に固定されている。
【0013】ロータハブ17の外周面には、円板状に形
成されたロータ19が、大径の円筒部17aに隣接して
一体の回転を可能に嵌合されており、また、ロータハブ
17の外周面は、環状溝内に励磁コイル20が内設され
たヨーク21に回転自在に嵌合されており、ヨーク21
はその一端をカラー18のフランジ部18bに当接され
ている。なお、ヨーク21は3個の部材21a,21
b,21cに分割されており、励磁コイル20を内設し
たのち結合されている。
成されたロータ19が、大径の円筒部17aに隣接して
一体の回転を可能に嵌合されており、また、ロータハブ
17の外周面は、環状溝内に励磁コイル20が内設され
たヨーク21に回転自在に嵌合されており、ヨーク21
はその一端をカラー18のフランジ部18bに当接され
ている。なお、ヨーク21は3個の部材21a,21
b,21cに分割されており、励磁コイル20を内設し
たのち結合されている。
【0014】さらに、ロータハブ17の外周面には、段
状の外周面に形成されたアーマチュアハブ22が、内周
部端面をロータハブ17の大径の円筒部17aの側面に
当接させて回転自在に嵌合されており、このアーマチュ
アハブ22の外周部には、駆動側の歯車と噛合う歯車2
2aが形成されている。また、スナップリング23がロ
ータハブ17のリング溝に係合されており、このスナッ
プリング23と大径の円筒部17aとにより、アーマチ
ュアハブ22と軸体16とは、軸線方向への相互の移動
を規制されている。ヨーク21,ロータ19,軸体1
6,およびアーマチュアハブ22で囲まれた環状空間部
内には、円筒状に形成されたアーマチュア24とねじり
コイルばね25とが配設されていて、ねじりコイルばね
25の一端はアーマチュア24の溝内に固定されてお
り、ねじりコイルばね25の他端はアーマチュアハブ2
2側に圧入されている。
状の外周面に形成されたアーマチュアハブ22が、内周
部端面をロータハブ17の大径の円筒部17aの側面に
当接させて回転自在に嵌合されており、このアーマチュ
アハブ22の外周部には、駆動側の歯車と噛合う歯車2
2aが形成されている。また、スナップリング23がロ
ータハブ17のリング溝に係合されており、このスナッ
プリング23と大径の円筒部17aとにより、アーマチ
ュアハブ22と軸体16とは、軸線方向への相互の移動
を規制されている。ヨーク21,ロータ19,軸体1
6,およびアーマチュアハブ22で囲まれた環状空間部
内には、円筒状に形成されたアーマチュア24とねじり
コイルばね25とが配設されていて、ねじりコイルばね
25の一端はアーマチュア24の溝内に固定されてお
り、ねじりコイルばね25の他端はアーマチュアハブ2
2側に圧入されている。
【0015】26は例えば複写機の紙送り機構に設けら
れた回転軸であって、その先端部26aは断面がD字状
に形成されており、この平面を有する先端部26aは、
カラー18の嵌合孔18cにしっくりと嵌合されてい
て、回転軸26と軸体16とが一体に回転するように構
成されている。また、ヨーク21は、回り止め溝27を
機器の固定部側に突設された回り止めピン28と係合さ
せることにより回り止めされている。
れた回転軸であって、その先端部26aは断面がD字状
に形成されており、この平面を有する先端部26aは、
カラー18の嵌合孔18cにしっくりと嵌合されてい
て、回転軸26と軸体16とが一体に回転するように構
成されている。また、ヨーク21は、回り止め溝27を
機器の固定部側に突設された回り止めピン28と係合さ
せることにより回り止めされている。
【0016】以上のように構成された電磁スプリングク
ラッチ15は、歯車22aの噛合いにより駆動されてア
ーマチュアハブ22が回転しているときに、励磁コイル
20が励磁されると、磁束が発生してアーマチュア24
がロータ19に磁気吸着されるので、ねじりコイルばね
25がアーマチュアハブ22の回転により縮径してロー
タハブ17の大径の円筒部17aに巻付けられ、アーマ
チュアハブ22の回転がロータハブ17とカラー18を
通り回転軸26に伝達される。この状態において、励磁
コイル20の励磁が解かれ、アーマチュア24がロータ
19から離れると、ねじりコイルばね25が拡径される
ので、回転軸26への回転の伝達が遮断される。
ラッチ15は、歯車22aの噛合いにより駆動されてア
ーマチュアハブ22が回転しているときに、励磁コイル
20が励磁されると、磁束が発生してアーマチュア24
がロータ19に磁気吸着されるので、ねじりコイルばね
25がアーマチュアハブ22の回転により縮径してロー
タハブ17の大径の円筒部17aに巻付けられ、アーマ
チュアハブ22の回転がロータハブ17とカラー18を
通り回転軸26に伝達される。この状態において、励磁
コイル20の励磁が解かれ、アーマチュア24がロータ
19から離れると、ねじりコイルばね25が拡径される
ので、回転軸26への回転の伝達が遮断される。
【0017】なお、前記実施例においては、嵌合孔18
cをヨーク21側に設けた例を示したが、アーマチュア
ハブ22側の軸体16の開口部に嵌合孔18cを形成し
てもよい。さらにこの発明を電磁スプリングクラッチに
適用した例を示したが、他の電磁クラッチや電磁ブレー
キにも同様に実施することができ、同様の作用効果が得
られる。
cをヨーク21側に設けた例を示したが、アーマチュア
ハブ22側の軸体16の開口部に嵌合孔18cを形成し
てもよい。さらにこの発明を電磁スプリングクラッチに
適用した例を示したが、他の電磁クラッチや電磁ブレー
キにも同様に実施することができ、同様の作用効果が得
られる。
【0018】
【発明の効果】以上のようにこの発明では、軸体を、回
転軸が挿入される小径真円部とこの小径真円部と同中心
となる大径真円部を有する焼結合金材製の第1の部材
と、円周方向に分割され弾性変形が可能な分割片からな
り前記大径真円部に嵌合される円筒部と、前記大径真円
部の周壁の軸線方向の端面に対向するフランジ部とから
なり、前記円筒部の中心孔を断面がD字状の輪郭となる
嵌合孔とした樹脂材製の第2の部材とで構成して、前記
第2の部材の分割片に一体に形成した回り止め用の突起
を、前記第1の部材の大径真円部の周壁に形成した溝に
係合するとともに、前記第2の部材の分割片に一体に形
成した抜け止め用の突起を、前記第1の部材の大径真円
部の周壁に形成した貫通孔に嵌合した構造としたので、
焼結合金材の第1の部材の形状が簡単となりその製造が
容易であるばかりか、第1の部材と第2の部材の組立て
が容易となり生産性が向上するので、装置を安価に提供
することができる。また、軸体の外周面に接着材が付着
して軸受面としての作用が悪くなるなどの問題もなく、
品質面での信頼性も向上される。
転軸が挿入される小径真円部とこの小径真円部と同中心
となる大径真円部を有する焼結合金材製の第1の部材
と、円周方向に分割され弾性変形が可能な分割片からな
り前記大径真円部に嵌合される円筒部と、前記大径真円
部の周壁の軸線方向の端面に対向するフランジ部とから
なり、前記円筒部の中心孔を断面がD字状の輪郭となる
嵌合孔とした樹脂材製の第2の部材とで構成して、前記
第2の部材の分割片に一体に形成した回り止め用の突起
を、前記第1の部材の大径真円部の周壁に形成した溝に
係合するとともに、前記第2の部材の分割片に一体に形
成した抜け止め用の突起を、前記第1の部材の大径真円
部の周壁に形成した貫通孔に嵌合した構造としたので、
焼結合金材の第1の部材の形状が簡単となりその製造が
容易であるばかりか、第1の部材と第2の部材の組立て
が容易となり生産性が向上するので、装置を安価に提供
することができる。また、軸体の外周面に接着材が付着
して軸受面としての作用が悪くなるなどの問題もなく、
品質面での信頼性も向上される。
【図1】この発明に係る電磁連結装置の実施例であり、
電磁スプリングクラッチの一部を破断した側面図であ
る。
電磁スプリングクラッチの一部を破断した側面図であ
る。
【図2】カラーの側面図である。
【図3】カラーの正面図である。
【図4】カラーの背面図である。
【図5】従来の電磁クラッチの上半部のみを破断した側
面図である。
面図である。
16 軸体 17 ロータハブ17b 小径真円部 17c 大径真円部17d 溝 18 カラー18a 円筒部 18b フランジ部 18c 嵌合孔 18d 回り止め用の突起 18e 抜け止め用の突起 19 ロータ 20 励磁コイル 21 ヨーク22 アーマチュアハブ 24 アーマチュア26 回転軸 26a 先端部
Claims (1)
- 【請求項1】 断面をD字状にした先端部を有する回転
軸と、この回転軸が挿入される中心孔のうち一方の開口
部側を、前記先端部が嵌合される断面がD字状の輪郭と
なる嵌合孔とした軸体と、この軸体の外周面に一体の回
転を可能に嵌合されたロータと、このロータに対する軸
線方向の一方側となる前記軸体の外周面が回転自在に嵌
合されるとともに励磁コイルを内設したヨークと、前記
ロータに対する軸線方向の他方側となる前記軸体の外周
面が回転自在に嵌合されたアーマチュアハブと、このア
ーマチュアハブに一体の回転を可能に支持されるととも
に前記励磁コイルの磁束により前記ロータに磁気吸着さ
れるアーマチュアとを備え、前記軸体を、前記中心孔と
なる小径真円部とこの小径真円部と同中心となる大径真
円部を有する焼結合金材製の第1の部材と、円周方向に
分割され弾性変形が可能な分割片からなり前記大径真円
部に嵌合される円筒部と、前記大径真円部の周壁の軸線
方向の端面に対向するフランジ部とからなり、前記円筒
部の中心孔を断面がD字状の輪郭となる前記嵌合孔とし
た樹脂材製の第2の部材とで構成して、前記第2の部材
の分割片に一体に形成した回り止め用の突起を、前記第
1の部材の大径真円部の周壁に形成した溝に係合すると
ともに、前記第2の部材の分割片に一体に形成した抜け
止め用の突起を、前記第1の部材の大径真円部の周壁に
形成した貫通孔に嵌合したことを特徴とする電磁連結装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7049088A JP2700620B2 (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | 電磁連結装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7049088A JP2700620B2 (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | 電磁連結装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07217669A JPH07217669A (ja) | 1995-08-15 |
JP2700620B2 true JP2700620B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=12821350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7049088A Expired - Lifetime JP2700620B2 (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | 電磁連結装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2700620B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6742290B2 (en) | 2001-04-18 | 2004-06-01 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Snow removing machine |
-
1995
- 1995-02-13 JP JP7049088A patent/JP2700620B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6742290B2 (en) | 2001-04-18 | 2004-06-01 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Snow removing machine |
DE10215383B4 (de) * | 2001-04-18 | 2010-12-23 | Honda Giken Kogyo K.K. | Schneebeseitigungsmaschine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07217669A (ja) | 1995-08-15 |
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