JP2699248B2 - 密着性に優れた黒色めっき鋼板 - Google Patents
密着性に優れた黒色めっき鋼板Info
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- JP2699248B2 JP2699248B2 JP5020751A JP2075193A JP2699248B2 JP 2699248 B2 JP2699248 B2 JP 2699248B2 JP 5020751 A JP5020751 A JP 5020751A JP 2075193 A JP2075193 A JP 2075193A JP 2699248 B2 JP2699248 B2 JP 2699248B2
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- Japan
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- chromate
- steel sheet
- film
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黒色めっき鋼板に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、黒色めっき鋼板としては、薄鋼板
の上にZn−Ni合金めっき層、その合金めっき層上部
に硝酸イオンを添加した陰極処理によるZn−Ni−微
量Cr合金めっき層の黒色皮膜、その黒色皮膜上部にク
ロメートおよび有機樹脂皮膜を有し、クロメート付着量
を90〜100mg/m2 としたものが一般的である。
の上にZn−Ni合金めっき層、その合金めっき層上部
に硝酸イオンを添加した陰極処理によるZn−Ni−微
量Cr合金めっき層の黒色皮膜、その黒色皮膜上部にク
ロメートおよび有機樹脂皮膜を有し、クロメート付着量
を90〜100mg/m2 としたものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】黒色めっき鋼板は通常
のめっき鋼板と比較して多層構造を有するため、各皮膜
および皮膜間の密着性を確保するための操業管理が重要
である。というのは、僅かな操業条件の変動に密着性品
位が左右されやすく、特に図1に示すようにクロメート
2間、クロメート・有機樹脂皮膜間3で剥離しやすいこ
とが分かっているからである。密着性不良を起こす原因
としては、クロメート付着量過多によるクロメートの凝
集破壊、各皮膜の乾燥不足による皮膜の硬化不足等が考
えられる。本発明は、密着性に優れた黒色めっき鋼板を
提供することを目的とする。
のめっき鋼板と比較して多層構造を有するため、各皮膜
および皮膜間の密着性を確保するための操業管理が重要
である。というのは、僅かな操業条件の変動に密着性品
位が左右されやすく、特に図1に示すようにクロメート
2間、クロメート・有機樹脂皮膜間3で剥離しやすいこ
とが分かっているからである。密着性不良を起こす原因
としては、クロメート付着量過多によるクロメートの凝
集破壊、各皮膜の乾燥不足による皮膜の硬化不足等が考
えられる。本発明は、密着性に優れた黒色めっき鋼板を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、薄鋼板
の上にZn−Ni合金めっき層、その合金めっき層上部
に硝酸イオンを添加した陰極処理によるZn−Ni−微
量Cr合金めっき層の黒色皮膜、その黒色皮膜上部にク
ロメートおよび有機樹脂皮膜を有し、クロメート付着量
を90mg/m2 以下としたことを特徴とする密着性に
優れた黒色めっき鋼板である。
の上にZn−Ni合金めっき層、その合金めっき層上部
に硝酸イオンを添加した陰極処理によるZn−Ni−微
量Cr合金めっき層の黒色皮膜、その黒色皮膜上部にク
ロメートおよび有機樹脂皮膜を有し、クロメート付着量
を90mg/m2 以下としたことを特徴とする密着性に
優れた黒色めっき鋼板である。
【0005】
【作用】本発明の鋼板は、図1に示すように薄鋼板7を
母材とする。具体的には、家電向けの冷間圧延鋼板を使
用する。Zn−Ni合金めっき層6は、Znが80〜9
0%程度、Niが10〜20%程度で、付着量は20g
/m2 前後である。黒色皮膜5はZn−Ni−微量Cr
合金めっきで形成され、約1g/m2 の付着量を有す
る。クロメート2は付着量90mg/m2 以下であり、
塗布型クロメート法により付与する。最表層に位置する
有機樹脂皮膜4はロールコーターで1〜3μm塗布す
る。
母材とする。具体的には、家電向けの冷間圧延鋼板を使
用する。Zn−Ni合金めっき層6は、Znが80〜9
0%程度、Niが10〜20%程度で、付着量は20g
/m2 前後である。黒色皮膜5はZn−Ni−微量Cr
合金めっきで形成され、約1g/m2 の付着量を有す
る。クロメート2は付着量90mg/m2 以下であり、
塗布型クロメート法により付与する。最表層に位置する
有機樹脂皮膜4はロールコーターで1〜3μm塗布す
る。
【0006】本発明の鋼板は、クロメート付着量過多に
よるクロメートの凝集破壊を回避するためのクロメート
付着量管理、各皮膜の乾燥不足による皮膜の硬化不足を
回避するための板温管理により密着性向上を図るもので
ある。上述のように、クロメートでの密着性不良はクロ
メート付着絶対量が過剰になることにより凝集破壊を誘
発し、皮膜硬度が低下するために生じる。したがって、
クロメート付着量の上限管理が必要となる。適正付着量
は90mg/m2 以下であり、できれば30〜50mg
/m2 が好ましい。また、各皮膜の乾燥不足による皮膜
剥離については、有機樹脂の塗布前後の板温不足により
生じる比率が高く、有機樹脂塗布セクション入側および
焼付炉出側の温度が重要となる。有機樹脂塗布セクショ
ン入側適正温度は60℃以上であり、できれば70℃以
上が好ましい。更に、焼付炉出側の適正板温は150℃
以上であり、できれば160℃以上が好ましい。
よるクロメートの凝集破壊を回避するためのクロメート
付着量管理、各皮膜の乾燥不足による皮膜の硬化不足を
回避するための板温管理により密着性向上を図るもので
ある。上述のように、クロメートでの密着性不良はクロ
メート付着絶対量が過剰になることにより凝集破壊を誘
発し、皮膜硬度が低下するために生じる。したがって、
クロメート付着量の上限管理が必要となる。適正付着量
は90mg/m2 以下であり、できれば30〜50mg
/m2 が好ましい。また、各皮膜の乾燥不足による皮膜
剥離については、有機樹脂の塗布前後の板温不足により
生じる比率が高く、有機樹脂塗布セクション入側および
焼付炉出側の温度が重要となる。有機樹脂塗布セクショ
ン入側適正温度は60℃以上であり、できれば70℃以
上が好ましい。更に、焼付炉出側の適正板温は150℃
以上であり、できれば160℃以上が好ましい。
【0007】
【実施例】図2はクロメート付着量と密着性との相関を
示す図である。同図は実操業時におけるEGL出側コイ
ル単位で調査したものであり、横軸は各コイルを示し、
縦軸は黒色めっき鋼板の単位面積当たりのクロメート付
着量を示す。また、図中の丸印はエリクセン8mm押出
後のテープ剥離試験における密着性試験結果を示してお
り、○は密着性合格を、●は密着性不良を表している。
示す図である。同図は実操業時におけるEGL出側コイ
ル単位で調査したものであり、横軸は各コイルを示し、
縦軸は黒色めっき鋼板の単位面積当たりのクロメート付
着量を示す。また、図中の丸印はエリクセン8mm押出
後のテープ剥離試験における密着性試験結果を示してお
り、○は密着性合格を、●は密着性不良を表している。
【0008】同図より、クロメート付着量90mg/m
2 以上において密着性不良が多発していることが分か
る。よって、密着性に優れた黒色めっき鋼板を製造する
ためには、クロメート付着量は90mg/m2 以下にす
る必要がある。
2 以上において密着性不良が多発していることが分か
る。よって、密着性に優れた黒色めっき鋼板を製造する
ためには、クロメート付着量は90mg/m2 以下にす
る必要がある。
【0009】
【発明の効果】黒色めっき鋼板の密着性品位低下の原因
となるクロメート付着量過多によるクロメートの凝集破
壊、各皮膜の乾燥不足による皮膜の硬化不足を、クロメ
ート付着量管理ならびに有機樹脂塗布セクション入側お
よび焼付炉出側の板温管理により解決できる。
となるクロメート付着量過多によるクロメートの凝集破
壊、各皮膜の乾燥不足による皮膜の硬化不足を、クロメ
ート付着量管理ならびに有機樹脂塗布セクション入側お
よび焼付炉出側の板温管理により解決できる。
【図1】本発明の黒色めっき鋼板を示す図である。
【図2】クロメート付着量と密着性との相関を示す図で
ある。
ある。
1 黒色皮膜・クロメート間 2 クロメート 3 クロメート・有機樹脂皮膜間 4 有機樹脂皮膜 5 黒色皮膜 6 Zn−Ni合金めっき層 7 薄鋼板
Claims (1)
- 【請求項1】 薄鋼板の上にZn−Ni合金めっき層、
その合金めっき層上部に硝酸イオンを添加した陰極処理
によるZn−Ni−微量Cr合金めっき層の黒色皮膜、
その黒色皮膜上部にクロメートおよび有機樹脂皮膜を有
し、クロメート付着量を90mg/m2 以下としたこと
を特徴とする密着性に優れた黒色めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5020751A JP2699248B2 (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | 密着性に優れた黒色めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5020751A JP2699248B2 (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | 密着性に優れた黒色めっき鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06212443A JPH06212443A (ja) | 1994-08-02 |
JP2699248B2 true JP2699248B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=12035899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5020751A Expired - Fee Related JP2699248B2 (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | 密着性に優れた黒色めっき鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2699248B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10314021A1 (de) * | 2003-03-28 | 2004-10-21 | Daimlerchrysler Ag | Stoßfänger mit Einrollsicke |
CN103481585A (zh) * | 2003-12-01 | 2014-01-01 | 杰富意钢铁株式会社 | 黑色钢板 |
EA202090599A1 (ru) * | 2017-09-04 | 2020-07-31 | Ниппон Стил Корпорейшн | Резьбовое соединение для труб и способ изготовления резьбового соединения для труб |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61143594A (ja) * | 1984-12-14 | 1986-07-01 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 黒色化処理鋼板の製法 |
JPS62280376A (ja) * | 1986-05-30 | 1987-12-05 | Kawasaki Steel Corp | 交番電解法による黒色化度の高い表面処理鋼材の製造方法 |
-
1993
- 1993-01-14 JP JP5020751A patent/JP2699248B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06212443A (ja) | 1994-08-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970826 |
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