JP2699206B2 - 高耐熱性グレーズド基板 - Google Patents

高耐熱性グレーズド基板

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Description

【発明の詳細な説明】 {産業上の利用分野〕 本発明は、表面平滑性、耐熱性を要求される電子材料
用に用いられるグレーズド基板、特にファクシミリのサ
ーマルヘッドやプリンタヘッド用基板として用いられる
グレーズド基板に関するものである。
〔従来の技術〕
グレーズド基板は、絶縁基板上に薄く均一に溶融した
ガラスを塗布してグレーズ層を形成したものであり、フ
ァクシミリのサーマルヘッドやプリンタヘッド用等に汎
用されているグレーズド基板の絶縁基板としては、主と
してアルミナ含有率が90〜97%のセラミックスからなる
アルミナ基板が多く用いられているが、その実用温度は
800℃未満である。
しかし、最近、印字速度が益々高速度化されるにつ
れ、温度の急激な上昇、降下という極めて厳しい条件に
さらされるようになって従来よりも更に高度な耐熱性が
要求されるようになり、かつまた、小型化、高精度化の
要求も厳しくなってきている。これらの要求に応えるべ
くグレーズ層の耐熱性向上、グレーズ層の薄層化及び段
付き・端面型グレーズド基板等基板の形状の改良が行わ
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕 グレーズ層の耐熱性向上のために高軟化点がガラスを
用いると、グレーズド基板の焼成温度を高くする必要が
あり、またグレーズ厚みの薄いグレーズ層表面はセラミ
ック基板の影響を受け易いので、焼成温度上昇とグレー
ズ層の薄層化によって平滑性の低下を来たし、また、焼
成によりグレーズ層が端部より引けていく、いゆる“ひ
け”が大きくなり、更には基板の反りが大きくなるとい
う問題を生ずる。これらのことは高精度化の要求に沿え
なくなる現象である。また、段付きグレーズド基板とし
た場合は段付き部でグレーズ層がはげるという問題も生
じている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記の如き課題を解決するために鋭意研究
を重ねた結果850℃以上の耐熱性を有するグレーズド基
板を提供することを目的とし、その概要は、アルミナ基
板として平均粒径2μm以下で含有率が98%以上のアル
ミナ粉末からなるセラミック基板を用い、グレーズ層を
形成するガラスとしては、屈伏点が700℃以上、軟化点
が900℃以上で、かつ、熱膨張係数が50×10-7〜75×10
-7/℃の範囲にあるガラスを、10〜50μmの厚さに被覆
してなる高耐熱性グレーズド基板を提供するものであ
る。
本発明においてアルミナ基板を構成するアルミナ粉末
として平均粒径を2μm以下の粒径を選定した理由は、
2μmより大きいとグレーズ層にうねりの発生を招き、
表面平滑性が悪くなるためであり、アルミナ含有率を98
%以上としたのは、98%未満の場合、その焼成によるグ
レーズ層の“ひけ”、基板の反りが共に大きくなり、う
ねりによって表面平滑性が悪くなるからである。
また、グレーズ層を構成するガラスの屈伏点を700℃
以上、軟化点を900℃以上としたのは、850℃以上の高温
で使用するための基板に適合した高耐熱グレーズ層とす
るためである。因みに上記より低い屈伏点と軟化点のガ
ラスを用いた場合は、基板を高耐熱化した効果を生じな
い。
また、更に、グレース層を構成するガラスの熱膨張係
数を50×10-7〜85×10-7/℃としたのは、本発明におけ
る上記の如き構成のアルミナ基板との熱膨張差が小さく
反りを発生しないためであり、この範囲を外れたもので
はアルミナ基板との熱膨張差が大きくなり過ぎて焼成に
よりうねりや反りを発生し易く、アルミナ基板あるいは
グレーズ層にクラックを発生し易い。
また、グレーズ層の厚さを10〜50μmとしたのは、グ
レーズ層の薄層化を図ったものであるが、10μm未満で
は平滑で引けのないグレーズ層を形成することが困難で
あるためである。なお、50μmより厚くした場合はアル
ミナ基板によるグレーズ層表面への影響を受けにくく、
特に薄膜グレーズ層とした基板本来の改良の効果が不明
瞭となる。
〔作用〕 上記の如くアルミナ基板におけるアルミナ含有率を98
%以上となるようにフリットを減らすことによってグレ
ーズ層の濡れ性が向上して“ひけ”が減少する。また、
平均粒径2μm以下としてアルミナ基板表面の微細度を
保つことと、グレーズ層の濡れ性向上との相乗効果によ
り、うねりのない平滑なグレーズ層表面となる。また、
アルミナの含有率を高くしてガラス成分が少ないことか
ら、グレーズ層へのアルミナ基板成分の混入が抑制さ
れ、グレーズ層の均質化や変性防止に効果が生ずる。更
に、前記の如き本発明のアルミナ基板は、従来用いられ
ているアルミナ基板よりも硬く、強度が向上しているの
で、反りを生じなくなる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明する。
グレーズ層を構成する材料として溶融後に第1表の組
成となるように、SiO2、Al(OH)、H3BO3、MgCO3、Ca
CO3、SrCO3、BaCO3、Y2O3、ZrO2、La2O3、Na2CO3、K2CO
3及びPb3O4を秤量し、らいかい機で混合し、白金るつぼ
中で1300〜1500℃の適切な温度で溶融した後、水中に投
下してガラス化し、アルミナ製ボールミルで微粉砕し、
本発明によるグレーズ組成物No.1〜No.5と、比較のため
の従来例のグレーズ組成物No.6を製造した。これらのグ
レーズ組成物の熱特性を測定した結果は第2表に示すと
おりである。
上記のグレーズ材料を用いて以下のグレーズド基板を
作成し評価をした。
(実施例I) 第1図において、平均粒径1.2μmで、純度99%のア
ルミナ粒子で形成された厚さ0.635mmのアルミナ基板1
上に、第1表に示す試料No.1のグレーズ組成物を塗布
し、1240℃で焼成して厚さ30μmのグレーズ層2を形成
したグレーズド基板を得た。そして表面状態を面粗度計
によって測定したところ第3図(a)に示すように、う
ねりは少なく表面の平均粗さが4.4μmであり表面平滑
性に優れ、基板の反りも4.0μm/cmと少なく、端部“ひ
け”も平均0.49mmと小さい良好なグレーズド基板が得ら
れた。また。上記と同じアルミナ基板上に第1表に示す
試料No.2〜No.6を用いてそれぞれ第2表に示す焼成温度
で焼成してグレーズド基板を製造したが、上記と同様に
良好なグレーズド基板が得られた。なお、第3図は、垂
直方向を1000倍、水平方向を5倍の倍率で拡大した図面
である。
(実施例II) 実施例Iと同様のアルミナ基板(厚さ0.9mm)に研磨
加工して、第2図に示すような傾き10゜、幅5.0mm、深
さ0.2mmの段付きアルミナ基板1とし、段付き部に試料N
o.1のグレーズ組成物を塗布し、1240℃で強制して厚さ4
0μmの段付きグレーズ層2を形成して段付きグレーズ
ド基板を作成した。従来のアルミナ含有率97%以下のア
ルミナ基板の場合に問題となっていた第2図の矢印部に
生じていた“はげ”もなく、表面平滑な優れたグレーズ
ド基板が得られた。
(実施例III) 実施例Iと同様のアルミナ基板1上に、試料No.3のグ
レーズ組成物を塗布し、1220℃で焼成して厚さ20μmの
グレーズ層2を形成しグレーズド基板としたところ、実
施例Iと同様に良好なグレーズド基板が得られた。
(比較例I) 平均粒径2.3μmで純度95%からなり厚さ0.635mmのア
ルミナ基板1上に実施例Iと同様な条件で試料No.1〜N
o.6のグレーズ組成物を用いて厚さ30μmのグレーズ層
2を有するグレーズド基板を作成した。試料No.1を用い
たグレーズド基板についての表面状態は、第3図(b)
に示し、図中矢印で示す如く波形のうねりを生じ、実施
例Iと比較して表面の平均粗さが10.7μmと大きく基板
の反りも11.3μm/cmと大きく、端部“ひけ”も平均0.71
mmと大きくなった。試料No.2〜No.5を用いた場合も同様
に平滑性が悪く“ひけ”も大きく、実用には適さないも
のである。なお、試料No.6を用いたものは平滑性はよ
り、反りも少なく外観上良好なグレーズド基板が得られ
た。
(比較例II) 平均粒径2.7μmで純度97%のアルミナ粉末から形成
されたアルミナ基板1を用いるほかは、実施例Iと同様
にしてグレーズド基板を作成した。試料No.1のグレーズ
組成物を用いた場合の表面状態は第3図(c)に示すと
おりであり表面の平均粗さが5.4μmと大きくなった。
図中矢印で示す如く細かいさざ波状のうねりがあり、ま
た基板の反りは5.2μm/cmと比較的小さいが端部の“ひ
け”は平均1.10mmと非常に大きく、やはり実用レベルに
は至らない。試料No.2〜No.5のグレーズ組成物を用いた
場合も同様な結果が得られた。試料No.6を用いたものは
良好なグレーズド基板が得られた。
上記の実施例及び比較例は数多くの実験の一部を掲げ
たに過ぎないが、平均粒径が2μmよりも大きく、しか
もアルミナ含有率が98%未満のものでは表面にうねりを
生じて平滑性が悪くなり、基板の反り及び端部の“ひ
け”が共に大きいという結果が得られた。また、上記の
実施例及び比較例において試料No.6を用いたものは、い
ずれも良好なグレーズド基板が得られたが、これは第2
表にて示す如く850℃未満で使用する比較的低温用のも
のであり、本発明のように850℃以上の高温に耐える高
耐熱性グレーズド基板ではないので、高耐熱性グレーズ
ド基板を得るには本発明によるアルミナ基板を用いる必
要があることが判る。
〔発明の効果〕
本発明は、微粒子で、かつ、高純度のアルミナで形成
されたアルミナ基板を用い、かつ、耐熱性が高くアルミ
ナ基板と熱膨張係数差の小さいグレーズ層を形成するこ
とによって、従来のものよりも高耐熱性で、しかも表面
平滑性及び端部の“ひけ”が大幅に改善され、また、反
りのないグレーズド基板が得られ、最近のファクシミリ
やプリンタの高速化、小型化等に対応できるすべての要
求特性を満足する優れたグレーズド基板を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はグレーズド基板断面図、第2図は段付きグレー
ズド基板断面図、第3図のそれぞれ(a)は本発明によ
る実施例I、(b)は比較例I、(c)は比較例IIにお
けるグレーズド基板の表面状態の拡大図である。 1:アルミナ基板、2:グレーズ層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径2μm以下でアルミナ(Al2O3
    含有率が98%以上のアルミナ基板上に、屈伏点700℃以
    上、軟化点が900℃以上で、かつ熱膨張係数が50×10-7
    〜85×10-7/℃のガラスによる厚さ10〜50μmのグレー
    ズ層が形成されていることを特徴とする高耐熱性グレー
    ズド基板。
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