JP2698387B2 - 高純度銅製造法 - Google Patents
高純度銅製造法Info
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- JP2698387B2 JP2698387B2 JP63212576A JP21257688A JP2698387B2 JP 2698387 B2 JP2698387 B2 JP 2698387B2 JP 63212576 A JP63212576 A JP 63212576A JP 21257688 A JP21257688 A JP 21257688A JP 2698387 B2 JP2698387 B2 JP 2698387B2
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- Japan
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- copper
- electrolytic
- nitrate
- purity
- purity copper
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低温軟化特性が優れた純度99.999重量%以上
の高純度銅を電解採取するのに好適な高純度銅製造法に
関する。
の高純度銅を電解採取するのに好適な高純度銅製造法に
関する。
近年、ボンディングワイヤあるいは軟質圧延プリント
配線等で低温軟化特性に優れた高純度銅の需要が増大し
ている。
配線等で低温軟化特性に優れた高純度銅の需要が増大し
ている。
従来、これら用途には、Cuより卑なPb,Sb,Ni,Fe,Zn等
を高い精製効率で粗銅より分離した硫酸浴による電解精
製銅が銅原料として使用されてきた。
を高い精製効率で粗銅より分離した硫酸浴による電解精
製銅が銅原料として使用されてきた。
しかしながら、硫酸浴による電解精製法では、硫黄あ
るいは銅より貴な銀等の分離が困難なために、前記電解
銅には微量の硫黄と銅より貴な銀等が含有されてしまう
ことになる。
るいは銅より貴な銀等の分離が困難なために、前記電解
銅には微量の硫黄と銅より貴な銀等が含有されてしまう
ことになる。
これら不純物元素を含有することは、低温軟化特性の
要求水準の高い前記用途向の高純度銅には有害となる。
要求水準の高い前記用途向の高純度銅には有害となる。
この硫黄あるいは銀等を分離し、より高純度な銅を必
要とする場合には、従来の技術では、更に、帯域溶融
(Zone Melting)精製法などの特殊な製造方法を行うこ
とになる。
要とする場合には、従来の技術では、更に、帯域溶融
(Zone Melting)精製法などの特殊な製造方法を行うこ
とになる。
帯域溶融精製法のような特殊な製造方法は、小規模生
産は可能であるが、量産は困難であり、その製造コスト
が極めて高くなるという問題点がある。
産は可能であるが、量産は困難であり、その製造コスト
が極めて高くなるという問題点がある。
本発明の目的は、高純度銅に有害な硫黄あるいは銀等
の不純物元素を効率的に除去することが可能で、純度9
9.999重量%以上の高純度銅を経済的に量産できる製造
方法を提供することである。
の不純物元素を効率的に除去することが可能で、純度9
9.999重量%以上の高純度銅を経済的に量産できる製造
方法を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意研究を行っ
た結果、酸性硝酸銅水溶液における溶解度差を活用した
蒸発結晶法と2段電解精製法とを組み合わせることによ
り解決しうることを見い出し本発明を完成した。
た結果、酸性硝酸銅水溶液における溶解度差を活用した
蒸発結晶法と2段電解精製法とを組み合わせることによ
り解決しうることを見い出し本発明を完成した。
すなわち本発明は酸性硝酸銅水溶液から、水を蒸発さ
せ、Cu(NO3)2を結晶化させる蒸発結晶化工程と、該C
u(NO3)2を水に再溶解して電解液を作製する工程と、
該電解液から、Cu2+よりイオン化傾向が小さいAg+,P
d2+,Au3+等のカチオンを電解採取によって除去する工程
と、該除去後の電解液から、Cu2+のみを電解採取する工
程とを有することを特徴とする高純度製造法である。
せ、Cu(NO3)2を結晶化させる蒸発結晶化工程と、該C
u(NO3)2を水に再溶解して電解液を作製する工程と、
該電解液から、Cu2+よりイオン化傾向が小さいAg+,P
d2+,Au3+等のカチオンを電解採取によって除去する工程
と、該除去後の電解液から、Cu2+のみを電解採取する工
程とを有することを特徴とする高純度製造法である。
無水硝酸銅の水に対する溶解度は60g/100g(25℃)で
ある。
ある。
また電解銅中に含有する主な金属不純物の無水硝酸塩
の水に対する溶解度は下記の通りである。
の水に対する溶解度は下記の通りである。
硝酸銀:215g/100g(20℃) 硝酸鉛:56.5g/100g(20℃) 硝酸鉄:87.3g/100g(25℃) 硝酸ニッケル:94.2g/100g(25℃) 銅中に含有する主な金属不純物の無水硝酸塩の水に対
する溶解度が、無水硝酸銅に比較して、同程度か、より
大きいこと、安価に入手できる電解銅においても、その
金属不純物の含有量が0.1重量%を超えることが殆んど
ないことから、この電解銅を出発原料として酸性硝酸銅
水溶液を作製し、これより水を蒸発させて硝酸銅の結晶
を析出させると、Agなどの金属不純物の硝酸塩を殆んど
析出させずに高純度の硝酸銅を結晶化させることが可能
となる。また硝酸酸性溶液から作製しているために、こ
の硝酸銅には硫黄(S)の混入汚染が殆んどない。
する溶解度が、無水硝酸銅に比較して、同程度か、より
大きいこと、安価に入手できる電解銅においても、その
金属不純物の含有量が0.1重量%を超えることが殆んど
ないことから、この電解銅を出発原料として酸性硝酸銅
水溶液を作製し、これより水を蒸発させて硝酸銅の結晶
を析出させると、Agなどの金属不純物の硝酸塩を殆んど
析出させずに高純度の硝酸銅を結晶化させることが可能
となる。また硝酸酸性溶液から作製しているために、こ
の硝酸銅には硫黄(S)の混入汚染が殆んどない。
しかし、この高純度の硝酸銅を溶解して作製した電解
液においても、極微量の不純物カチオンを含有している
ことが多い。
液においても、極微量の不純物カチオンを含有している
ことが多い。
そこで、第1表に示した、各カチオンの溶解電位の差
異を利用して、まずCu2+よりイオン化傾向の小さいカチ
オンを、前記電解液中から電解採取によって除去した
後、陰極を適当な電極電位に設定し、今後はCu2+のみを
電解採取したところ、低温軟化特性に優れた高純度銅を
得た。
異を利用して、まずCu2+よりイオン化傾向の小さいカチ
オンを、前記電解液中から電解採取によって除去した
後、陰極を適当な電極電位に設定し、今後はCu2+のみを
電解採取したところ、低温軟化特性に優れた高純度銅を
得た。
すなわち、蒸発結晶化により精製したCu(NO3)2・6
H2Oを、水に再溶解し、適当量の硝酸を加え、酸性硝酸
銅電解液とし、先づ水素標準電極電位(N.H.E.)に対し
て、銅の標準電極電位+0.337Vと銀の標準電極電位+0.
799Vとの間の例えば0.5Vに極電位を制御して電解を行
うと、これより標準電極電位の高いAg+,Pd2+,Au3+等の
不純物が析出してくる。ついで極を新しい白金電極板
に交換し、今度は、銅の標準電極電位+0.337Vと、鉛の
標準電極電位−0.126Vとの間の例えば0.2Vに極電位を
制御して電解を行えば、鉛よりイオン化傾向の大きいカ
チオンを電解液中に残して、極に高純度銅のみを析出
させることができる。
H2Oを、水に再溶解し、適当量の硝酸を加え、酸性硝酸
銅電解液とし、先づ水素標準電極電位(N.H.E.)に対し
て、銅の標準電極電位+0.337Vと銀の標準電極電位+0.
799Vとの間の例えば0.5Vに極電位を制御して電解を行
うと、これより標準電極電位の高いAg+,Pd2+,Au3+等の
不純物が析出してくる。ついで極を新しい白金電極板
に交換し、今度は、銅の標準電極電位+0.337Vと、鉛の
標準電極電位−0.126Vとの間の例えば0.2Vに極電位を
制御して電解を行えば、鉛よりイオン化傾向の大きいカ
チオンを電解液中に残して、極に高純度銅のみを析出
させることができる。
以下に実施例によって、本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明はこの実施例によって何等限定されるもの
ではない。
るが、本発明はこの実施例によって何等限定されるもの
ではない。
(実施例) 第2表の出発原料の電解銅の欄に示した分析値の電解
銅を出発原料として、Cu濃度200g/、PH2の酸性硝酸銅
水溶液を100作製した。この水溶液から水70を蒸発
させ、水温を20℃に保持してCu(NO3)2・6H2Oを結晶
化して採取した。
銅を出発原料として、Cu濃度200g/、PH2の酸性硝酸銅
水溶液を100作製した。この水溶液から水70を蒸発
させ、水温を20℃に保持してCu(NO3)2・6H2Oを結晶
化して採取した。
得られた硝酸銅を蒸留水に再溶解し、さらに適当量の
HNO3を加え、Cu濃度200g/、PH2の酸性硝酸銅水溶液を
40作製した。この電解液から,極共に白金を用
い、極電位を0.5V(対N.H.E.)に制御しながら電解採
取を行い、Cu2+よりもイオン化傾向が小さいAg+等のカ
チオンを除去した。
HNO3を加え、Cu濃度200g/、PH2の酸性硝酸銅水溶液を
40作製した。この電解液から,極共に白金を用
い、極電位を0.5V(対N.H.E.)に制御しながら電解採
取を行い、Cu2+よりもイオン化傾向が小さいAg+等のカ
チオンを除去した。
このあと、極を新しい白金電極に交換し、今度は
極電位を0.2V(対N.H.E.)に制御しながら、Cu濃度が10
0g/になるまで電解を行い、銅を4Kg採取した。得られ
た電解銅の分析値を第2表(実施例)に示す。
極電位を0.2V(対N.H.E.)に制御しながら、Cu濃度が10
0g/になるまで電解を行い、銅を4Kg採取した。得られ
た電解銅の分析値を第2表(実施例)に示す。
(比較例1) 実施例と同様に蒸発結晶化精製後の、Cu濃度:200g/
、PH2の酸性硝酸銅水溶液に適当量のHNO3を加えてPH
1.2〜1.3としたのち、極に白金、極に出発原料の電
解銅を用い、電流密度1.5A/dm2の条件で電解精製を行っ
た。得られた電解銅の分析値を第2表(比較例1)に示
す。
、PH2の酸性硝酸銅水溶液に適当量のHNO3を加えてPH
1.2〜1.3としたのち、極に白金、極に出発原料の電
解銅を用い、電流密度1.5A/dm2の条件で電解精製を行っ
た。得られた電解銅の分析値を第2表(比較例1)に示
す。
(比較例2) 実施例と同様に蒸発結晶化精製後の、Cu濃度:200g/
、PH2の酸性硝酸銅水溶液に適当量のHNO3を加えてPH
1.2〜1.3とした電解液を40作製した。この電解液か
ら、極、極共に白金を用い、極電位を0.2V(対N.
H.E.)に制御しながら、Cu濃度が100g/になるまで電
解を行い、銅を4Kgを採取した。得られた電解銅の分析
値を第2表に示す。
、PH2の酸性硝酸銅水溶液に適当量のHNO3を加えてPH
1.2〜1.3とした電解液を40作製した。この電解液か
ら、極、極共に白金を用い、極電位を0.2V(対N.
H.E.)に制御しながら、Cu濃度が100g/になるまで電
解を行い、銅を4Kgを採取した。得られた電解銅の分析
値を第2表に示す。
前記各方法で得られた電解銅各々を、20mmφRodに真
空鋳造したのち、1mmφwireまで伸線加工を施し、その
軟化特性を測定した。
空鋳造したのち、1mmφwireまで伸線加工を施し、その
軟化特性を測定した。
その結果も第2表にあわせて示す。
〔発明の効果〕 本発明方法によれば、蒸発結晶法により、硫黄あるい
は不純物カチオンを殆んど含まない酸性硝酸銅水溶液を
電解液とし、銅を電解採取する前に、Cu2+よりイオン化
傾向が小さいAg+,Pd2+,Au3+等のカチオンを除去してい
るために、半軟化温度が低い高純度銅を容易に得ること
ができる。
は不純物カチオンを殆んど含まない酸性硝酸銅水溶液を
電解液とし、銅を電解採取する前に、Cu2+よりイオン化
傾向が小さいAg+,Pd2+,Au3+等のカチオンを除去してい
るために、半軟化温度が低い高純度銅を容易に得ること
ができる。
従来から行われてきた電解採取方法を応用した製造方
法であるから、経済的に量産化できる利点があり、低温
軟化特性に優れた純度99.999重量%以上の高純度銅を工
業的に生産できるので実用的効果の大きい発明である。
法であるから、経済的に量産化できる利点があり、低温
軟化特性に優れた純度99.999重量%以上の高純度銅を工
業的に生産できるので実用的効果の大きい発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友松 和彦 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−146226(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】酸性硝酸銅水溶液から、水を蒸発させCu
(NO3)2を結晶化させる蒸発結晶化工程と、該Cu(N
O3)2を水に再溶解して電解液を作製する工程と、該電
解液から、CU2+よりイオン化傾向が小さいAg+,Pd2+,Au
3+等のカチオンを電解採取によって除去する工程と、該
除去後の電解液から、Cu2+のみを電解採取する工程とを
有することを特徴とする高純度銅製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63212576A JP2698387B2 (ja) | 1988-08-29 | 1988-08-29 | 高純度銅製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63212576A JP2698387B2 (ja) | 1988-08-29 | 1988-08-29 | 高純度銅製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0261085A JPH0261085A (ja) | 1990-03-01 |
JP2698387B2 true JP2698387B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=16624988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63212576A Expired - Fee Related JP2698387B2 (ja) | 1988-08-29 | 1988-08-29 | 高純度銅製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2698387B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE451333B (sv) * | 1985-12-20 | 1987-09-28 | Norzink As | Forfarande for hydrometallurgisk framstellning av zink |
-
1988
- 1988-08-29 JP JP63212576A patent/JP2698387B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0261085A (ja) | 1990-03-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |