JP2698239B2 - アクティブマトリクス表示装置の線欠陥修正方法 - Google Patents

アクティブマトリクス表示装置の線欠陥修正方法

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JP2698239B2
JP2698239B2 JP17012791A JP17012791A JP2698239B2 JP 2698239 B2 JP2698239 B2 JP 2698239B2 JP 17012791 A JP17012791 A JP 17012791A JP 17012791 A JP17012791 A JP 17012791A JP 2698239 B2 JP2698239 B2 JP 2698239B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示用絵素電極にスイ
ッチング素子を介して駆動信号を印加することにより表
示を実行する表示装置の線欠陥修正方法に関し、より詳
しくは絵素電極をマトリクス状に配列して高密度表示を
行うアクティブマトリクス駆動方式の表示装置に生じる
線欠陥を修正するアクティブマトリクス表示装置の線欠
陥修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示装置、EL表示装
置、プラズマ表示装置等においては、マトリクス状に配
設された絵素電極を選択駆動することにより、画面上に
表示パターンが形成される。表示絵素の選択方式とし
て、個々の独立した絵素電極を配設し、この絵素電極の
それぞれにスイッチング素子を接続して表示駆動するア
クティブマトリクス駆動方式が知られている。絵素電極
を選択駆動するスイッチング素子としては、TFT(薄
膜トランジスタ)素子、MIM(金属−絶縁層−金属)
素子、MOSトランジスタ素子、ダイオード、バリスタ
等が一般的に使用され、絵素電極とこれに対向する対向
電極間に印加される電圧をスイッチング素子でスイッチ
ングして、両電極間に介在させた液晶、EL発光層ある
いはプラズマ発光体等の表示媒体を光学的に変調して、
該光学的変調が表示パターンとして視認される。このよ
うな、アクティブマトリクス駆動方式は、高コントラス
トの表示が可能であり、液晶テレビジョン、ワードプロ
セッサ、コンピュータの端末表示装置等に実用化されて
いる。
【0003】図6はアクティブマトリクス液晶表示装置
の従来例を示しており、対向配置される一対の基板の内
の一方の基板上に、ゲートバスライン21、21…を横
方向に配線し、これと直交する縦方向にソースバスライ
ン23、23…を配線してなる。隣接するゲートバスラ
イン21、21およびソースバスライン23、23で囲
まれた矩形の各領域には、絵素電極41が配設される。
【0004】加えて、ゲートバスライン21から分岐
(突出)したゲートバス支線22上には、スイッチング
素子として機能するTFT31が形成されている。TF
T31のドレイン電極33は絵素電極41に電気的に接
続され、ソース電極32はソースバスライン23に接続
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】)ところで、上記アク
ティブマトリクス表示装置において、ソースバスライン
23が一方向のみから各絵素電極41に駆動信号を伝達
する信号伝達方式をとる場合に、ソースバスライン23
の中途に断線が発生すると、断線部分の先端側に位置す
る絵素電極41には本来与えられるべき駆動信号が入力
されず、結果的に表示上の線欠陥として認識されること
になる。このような線欠陥は、表示装置の品位を著しく
損い、製品歩留の観点から大きな問題になる。
【0006】該線欠陥は、スイッチング素子としてのT
FT31が配設される基板の作製段階で発見されれば、
レーザートリミング等で修正可能である。しかしなが
ら、該基板の作製途中で膨大な数の絵素の中からかかる
線欠陥を検出するのは極めて困難であり、製造時間や製
造コストを考慮すると、量産レベルでは不可能といって
よい。
【0007】その一方、該基板に対向側基板を貼り合わ
せ、液晶を封入した段階でソースバスライン23に検査
用の電気信号を加えて線欠陥を目視で検出する方法があ
り、この方法によれば線欠陥を容易に検出できる。しか
るに、この方法によれば、線欠陥の修正が困難であるた
め、結局、線欠陥を検出した表示装置を破棄しなければ
ならず、コストダウンを図る上でのネックになってい
た。
【0008】上記した理由により従来技術では、製品の
歩留りの向上を図る上で大きな制約があったのが現状で
ある。
【0009】本発明は、このような従来技術の欠点を解
決するものであり、信号線の断線に起因する線欠陥を確
実に修正でき、結果的に製品歩留りを格段に向上できる
アクティブマトリクス表示装置の線欠陥修正方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のアクティブマト
リクス表示装置の線欠陥修正方法は、絶縁性基板上に走
査線および信号線を格子状に配線し、該走査線および信
号線で囲まれた領域に絵素電極をそれぞれ配設すると共
に、該走査線から該絵素電極に向けて突出形成された走
査線支線の上又は下に該走査線、該信号線および該絵素
電極にそれぞれ接続されたスイッチング素子を有するア
クティブマトリクス基板であって、該スイッチング素子
が該走査線支線とソース電極および該絵素電極とが絶縁
膜を挟んで重畳された立体構造をとり、かつ該信号線か
ら該絵素電極に向けて突出形成され、該絵素電極と電気
的に非接触の信号線突出部と、一端部が絶縁膜を挟んで
該信号線突出部に重畳された第1導電体片と、該第1導
電体片の他端部に絶縁膜を挟んで重畳され、該絵素電極
と電気的に接触し、該信号線突出部と電気的に非接触の
第2導電体片とで形成される冗長構造を有するアクティ
ブマトリクス基板を作製する工程と、該アクティブマト
リクス基板に対向電極が形成された対向電極側基板を貼
り合わせ、両基板間に表示媒体を封入してアクティブマ
トリクス表示装置を作製する工程と、両基板を貼り合わ
せた状態の該信号線に信号電圧を印加して該スイッチン
グ素子を駆動し、これにより該アクティブマトリクス表
示装置を作動させて動作不良の信号線を光学的に検出す
る工程と、検出工程で動作不良の信号線の断線が検出さ
れると、断線部に最近接する該絵素電極を駆動する該ス
イッチング素子の該走査線支線とソース電極が重畳する
領域、該走査支線とドレイン電極が重畳する領域、該走
査線支線の該走査線から分岐された部分、該信号線突出
部と該第1導電体片との重畳部および該第1導電体片と
該第2導電体片との重畳部に光エネルギを照射する工程
とを含んでなり、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0011】また、本発明のアクティブマトリクス表示
装置の線欠陥修正方法は、絶縁性基板上に走査線および
信号線を格子状に配線し、該走査線および信号線で囲ま
れた領域に絵素電極をそれぞれ配設すると共に、該走査
線から該絵素電極に向けて突出形成された走査線支線の
上又は下に該走査線、該信号線および該絵素電極にそれ
ぞれ接続されたスイッチング素子を有するアクティブマ
トリクス基板であって、該スイッチング素子が該走査線
支線とソース電極および該絵素電極とが絶縁膜を挟んで
重畳された立体構造をとり、かつ該信号線から該絵素電
極に向けて突出形成され、該絵素電極と電気的に非接触
の信号線突出部と、該絵素電極に隣接する該走査線から
該絵素電極に向けて突出形成され、絶縁膜を挟んで該信
号線の下に重畳された走査線突出部と、該走査線突出部
の先端に絶縁膜を挟んで重畳され、該絵素電極と電気的
に接触し、該信号線突出部とは電気的に非接触の第1導
電体片とで形成される冗長構造を有するアクティブマト
リクス基板を作製する工程と、該アクティブマトリクス
基板に対向電極が形成された対向電極側基板を貼り合わ
せ、両基板間に表示媒体を封入してアクティブマトリク
ス表示装置を作製する工程と、両基板を貼り合わせた状
態の該信号線に信号電圧を印加して該スイッチング素子
を駆動し、これにより該アクティブマトリクス表示装置
を作動させて動作不良の信号線を光学的に検出する工程
と、検出工程で動作不良の該信号線の断線が検出される
と、断線部に最近接する該絵素電極を駆動する該スイッ
チング素子の該走査線支線とソース電極が重畳する領
域、該走査線支線とドレイン電極が重畳する領域、該走
査線支線の該走査線から分岐された部分、該信号線突出
部と該走査線突出部との重畳部および該第1導電体片と
該走査線突出部との重畳部に光エネルギを照射する工程
とを含んでなり、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0012】
【作用】上記のようにして作製されるアクティブマトリ
クス表示装置における線欠陥の検出および修正方法を図
1を参照しつつ以下に説明する。ゲートバスライン(走
査線)21とソースバスライン(信号線)23をマトリ
クス状に配線し、両バスライン21、23で囲まれた領
域に絵素電極41を配設したアクティブマトリクス表示
装置において、ソースバスライン(信号線)23の中途
に断線90が発生し、該ソースバスライン23には矢印
C方向からソース信号が伝達されている状態を想定する
と、断線90の信号伝達方向先端側に線欠陥が発生する
ことになる。該線欠陥の検出は、液晶等の表示媒体をT
FT31(スイッチング素子)が配設されたTFT側基
板と対向電極が形成される対向電極側基板間に封入した
状態で、TFT側基板に配線されるゲートバスライン
(走査線)21およびソースバスライン23と、対向電
極に適当な信号を印加して行われる。すなわち、該信号
を印加すると、線欠陥に対応した表示状態が得られるの
で、これを目視すれば線欠陥を検出できる。
【0013】線欠陥を検出すると、図中51、52、5
3で示される領域および54、55で示される領域に光
エネルギの一例としてレーザー光を照射する。ここで、
領域51はTFT31のソース電極32とゲートバス支
線22(走査線支線)との重畳部に相当し、領域52は
該ゲートバス支線22とTFT31のドレイン電極33
との重畳部に相当する。また、領域53はゲートバス支
線22のゲートバスライン21から分岐された部分、即
ちゲートバス支線22の基端部に相当する。更に、領域
54、55は冗長構造部に相当し、より具体的には、領
域54は第1導電体片47とソースバスライン突出部
(信号線突出部)46との重畳部に相当し、領域55は
第1導電体片47と第2導電体片48との重畳部に相当
する。
【0014】領域53へのレーザー光の照射によって、
ゲートバス支線22が該照射部においてゲートバスライ
ン21から切り離され、これによってTFT31のゲー
ト電極が電気的に浮いた状態になる。一方、領域51、
52へのレーザー光の照射によって、小さなスポットで
照射部分を撃ち抜くと、重畳部における絶縁膜が破壊さ
れ、撃ち抜かれた穴の周辺部を介して上下の導電体間が
電気的に接続される。すなわち、領域51、52へのレ
ーザー光の照射によってゲートバス支線22とソース電
極32が電気的に接続され、ゲートバス支線22とドレ
イン電極33が電気的に接続される。この結果、TFT
31を通してソースバスライン23と絵素電極41が電
気的に接続される。即ち、絵素電極41はソースバスラ
イン23と短絡され、ソース信号と常に同電位になる。
【0015】この状態から領域54、55にレーザー光
を照射すると、上記同様にしてソースバスライン突出部
46と第1導電体47および第1導電体片47と第2導
電体片48がそれぞれ接続される。従って、領域54、
55へのレーザー光の照射によって、ソースバスライン
23と絵素電極41が電気的に接続される。
【0016】以上5箇所のレーザー光の照射により、ソ
ースバスライン23を矢印C方向に伝達されるソース信
号は、ソース電極32→TFT31のゲート電極→ドレ
イン電極→絵素電極41→第1導電体片47→第2導電
体片48→ソースバスライン突出部46を経由してソー
スバスライン23の断線90を発生した部分の先端側に
伝達される。この結果、断線90に起因する線欠陥が解
消される。
【0017】上記のように、本発明では断線90の発生
部側方にレーザー光等の照射により絵素電極41を利用
したバイパスラインが形成可能になった冗長構造を設
け、該バイパスラインを経由してソースバスライン23
の断線90を生じた部分の先端側にソース信号を伝達し
て線欠陥を解消する修正原理をとる。
【0018】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。
【0019】図1〜図3は本実施例のアクティブマトリ
クス表示装置を示しており、この表示装置は、上下一対
の透明絶縁性の基板間(図面ではTFT31が形成され
る基板1のみを表示してある)に液晶を封入してなる。
基板1上には、走査線として機能する複数本のゲートバ
スライン21、21…および信号線として機能する複数
本のソースバスライン23、…が縦横に配線され、両バ
スライン21、23で囲まれる矩形上の領域それぞれに
絵素電極41がマトリクス状に配設される。ゲートバス
ライン21にはこれから絵素電極41側に向けて突出す
るゲートバス支線22が形成され、該ゲートバス支線2
2の先端寄りの部分にTFT31が形成される。ゲート
バス支線22の先端部は該TFT31のゲート電極とな
る。該ゲート電極22にはTFT31のソース電極32
およびドレイン電極33がゲート絶縁膜11(図2およ
び図3参照)を挟んで重畳される。TFT31はスイッ
チング素子として機能し、絵素電極41に接続される。
【0020】また、ソースバスライン23のTFT31
形成部から適長離隔した位置には、絵素電極41側に向
けてソースバスライン突出部46が形成される。該ソー
スバスライン突出部46の先端部下方には、ゲート絶縁
膜13を挟んで第1導電体片47の一端部が重畳され
る。該第導電体片47はソースバスライン23の配線方
向に長い矩形状をなし、他端部上方には第2導電体片4
8がゲート絶縁膜12を挟んで重畳される。以上の構造
により、この部分に冗長構造が形成される。
【0021】以下各部の詳細を制作手順に従って説明す
る。図2に示すように、まず基板1上にゲートバスライ
ン21を作製する。この作製は、一般にTa、Ti、A
l、Cr等の単層又は多層の金属をスパッタリング法に
より基板1上に堆積し、その後にパターニングして作製
される。この時、同時にゲートバス支線22および冗長
構造部における第1導電体片47が作製される。本実施
例では基板1としてガラス基板1を用いた。なお、図2
および図3に示すように、ゲートバスライン21の下に
ベースコート膜としてTa25等の絶縁膜10を形成す
ることにしてもよい。
【0022】次いで、ゲートバスライン21(ゲートバ
ス支線22を含む)上にゲート絶縁膜12を積層する。
本実施例では、プラズマCVD法によりSiNx膜を3
00nm堆積してゲート絶縁膜12とした。なお、ゲー
ト絶縁膜12を形成する前に、ゲートバスライン21を
陽極酸化してTa25からなる酸化膜11を形成しても
よい。
【0023】次いで、プラズマCVD法により半導体層
13およびエッチングストッパ層15をゲート絶縁膜1
2の上に連続して形成する。半導体層13はアモルファ
スシリコン(a−Si)層で構成され、エッチングスト
ッパ層15はSiNx層で構成される。それぞれの膜厚
は30nm、200nmとする。そして、エッチングス
トッパ層15をパターニングすると、その後、リンを添
加したn+型a−Si層14(コンタクト層)をプラズ
マCVD法で80nmの厚みで積層する。このn+型a
−Si層14は半導体層13と、その後に積層形成され
るソース電極32又はドレイン電極33とのオーミック
コンタクトを良好にするために形成される。
【0024】次いで、n+型a−Si層14をパターニ
ングし、その後、ソース金属をスパッタリング法により
積層する。ソース金属としては、一般に、Ti、Al、
Mo、Cr等が用いられるが、本実施例ではTiを使用
した。そして、Ti金属層をパターニングし、ソース電
極32およびドレイン電極33を得る。これにより、図
2にその構造を示すTFT31が作成される。この時、
ソースバスライン23、ソースバスライン突出部46お
よび第2導電体片48が同時に形成される。
【0025】次いで、絵素電極41となる透明導電性物
質を積層する。本実施例では透明導電性物質として、I
TO(Indium tin oxide)をスパッタリング法により積
層し、これをパターニングして絵素電極41を得る。絵
素電極41はドレイン電極33と導通状態にある。但
し、図2では絵素電極41を省略してある。
【0026】絵素電極41を形成したガラス基板1上の
全面には、SiNxからなる保護膜16が堆積される。
該保護膜16は、絵素電極41の中央部で除去した窓あ
き形状にしてもよい。
【0027】以上のようにして作製されるアクティブマ
トリクス基板には、対向電極が形成された対向電極側基
板が貼り合わされ、両基板間に絵素電極41に印加され
る駆動電圧に応答して光学的特性が変化する表示媒体と
しての液晶が封入される。この液晶分子を配向させるた
めに保護膜16の上に配向膜が形成される。該配向膜
は、ITOからなる対向電極の上にも形成される。以上
のようにしてアクティブマトリクス表示装置が作製され
る。
【0028】次に、本実施例のアクティブマトリクス表
示装置において断線90に起因する線欠陥が生じた場合
の修正方法について説明する。まず、線欠陥の検出は、
ゲートバスライン21およびソースバスライン23と、
対向電極に適当な信号を印加して行われる。すなわち、
該信号を印加すると、線欠陥に対応した表示状態が得ら
れるので、これを目視すれば線欠陥を検出できる。
【0029】続いて、線欠陥を検出すると、まずゲート
バス支線22上の領域53に光エネルギの一例として、
YAGレーザー光を照射する。この照射により、照射部
のゲート導電体が四散し、ゲートバス支線22が照射部
を境にしてゲートバスライン21から切り離される。こ
れにより、ゲートバス支線22における照射部の先端
側、すなわちTFT31がゲートバスライン21から電
気的に絶縁された状態になる。
【0030】レーザー光の照射は、TFT31側の基板
1の裏側から行ってもよいし、対向側基板の表面側から
行ってもよい。但し、本実施例では、対向側基板は遮光
用の導電体で覆われレーザー光を直接照射することがで
きないため、図2に白抜き矢符で示すように基板1の裏
側から照射した。
【0031】次に、領域51、52に上記した方向と同
方向からレーザー光を照射する。ここで、領域51はゲ
ート電極22とTFT31のソース電極32との重畳部
であり、領域52はゲート電極22とTFT31のドレ
イン電極33との重畳部である。領域51、52へのレ
ーザー光の照射によって、小さなスポットで照射部分を
撃ち抜くと、重畳部におけるゲート絶縁膜12が破壊さ
れ、撃ち抜かれた穴の周辺部を介して上下の導電体間が
電気的に接続される。すなわち、領域51、52へのレ
ーザー光の照射によってゲートバス支線22とソース電
極32が電気的に接続され、ゲートバス支線22とドレ
イン電極33が電気的に接続される。この結果、TFT
31を通してソースバスライン23と絵素電極41が電
気的に接続される。即ち、絵素電極41はソースバスラ
イン23と短絡され、ソース信号と常に同電位になる。
【0032】続いて、領域54、55にレーザー光を照
射すると、上記同様にしてソースバスライン突出部46
と第1導電体47および第1導電体片47と第2導電体
片48がそれぞれ接続される。従って、領域54、55
へのレーザー光の照射によって、ソースバスライン23
と絵素電極41が電気的に短絡される。
【0033】以上5箇所のレーザー光の照射により、ソ
ースバスライン23を矢印C方向に伝達されるソース信
号は、ソース電極32→TFT31のゲート電極→ドレ
イン電極→絵素電極41→第1導電体片47→第2導電
体片48→ソースバスライン突出部46を経由してソー
スバスライン23の断線90を発生した部分の先端側に
伝達される。すなわち、上記の経路をたどるバイパスラ
インを通して先端側に伝達されるようになっている。こ
の結果、断線90に起因する線欠陥が解消される。
【0034】なお、領域53へのレーザー光の照射はゲ
ートバス支線22を切断するために行われ、その他の領
域への照射は導電体を溶融するために行われるが、これ
はレーザー光の照射条件を適宜設定することにより達成
される。また、レーザー光の照射順位については上記順
番に限定されるものではない。
【0035】更には、重畳部分の接続抵抗は本発明者等
の実験結果によれば、数百Ω以下であることが確認され
ており、この程度の抵抗であればバイパスラインとして
利用するときも問題はない。
【0036】次に、図4に従い絵素電極41とソースバ
スライン23を上記のようにして短絡したときの、TF
T31の動作について説明する。図4において、Gnは
n番目のゲートバスライン21の信号(電圧信号)、S
mはm番目のソースバスライン23の信号、Pn、mはn
番目のゲートバスライン21とm番目のソースバスライ
ン23との交差部分に存在する絵素電極41に与えられ
る信号を模式的に示している。
【0037】図4(a)に示すように、ゲートバスライ
ン21の信号の電位がVgh(ハイレベル)の時にTFT
31が選択され、電位がVgl(ローレベル)の時にTF
T31が非選択状態になる。図4(c)に示すように、
TFT31が選択されると、パルス状の信号V0が絵素
電極41に充電される。絵素電極41が正常に作動して
いる時はこの信号を図5(a)に示される非選択時間T
offの間保持し、次の選択時間Tonの時に−V0の信号を
ソースバスライン23に書き込むことになる。
【0038】図4(b)に示すGn+1は(n+1)番目のゲー
トバスライン21に与えられる信号を示しており、該信
号Gn+1はn番目のゲートバスライン21の選択時間To
nが終了したときに選択状態が開始され、このときにソ
ースバスライン21に−V1の信号を書き込むことにな
る(図4(c)参照)。図4(a)および(b)からわ
かるように、ゲートバスライン21へ入力される信号は
ライン番号と共に順次遅れて行き、次にn番目のゲート
バスライン21に選択状態が循環してくるまで上記時間
Toffにわたって非選択状態が続く。この非選択状態に
おいても、ソースバスライン21には各絵素電極41毎
に書き込むべき信号が絶えず入力されている。
【0039】図4(d)に示すように、正常な絵素電極
41は、ゲート信号Gnが選択状態にあるときに、ソー
スバスライン23から入力される信号Smに応じて絵素
電極41に電荷が充電され、上記基板2側の対向電極3
との間の電位差で液晶の分子配列が変わり、表示機能を
果たしている。このときゲートバスライン21の非選択
時間Toff内にソースバスライン23に入力されている
信号Smは全く表示には寄与しない。
【0040】一方、前述のようにレーザー光の照射によ
って絵素電極41とソースバスライン23とが短絡され
ている状態では、ゲートバスライン21の選択・非選択
にかかわらず、絵素電極41はソースバスライン23か
ら入力された信号Smの全てに反応し、その電荷を充電
・放電する。この際の信号を図4(e)にP'n、mで示
す。レーザー光の照射によって修正された絵素電極41
には、非選択時間Toffの間にソースバスライン23の
信号Smがそのまま入力されるため、上記液晶に作用す
る電圧は印加された信号Smの実効値になる。このた
め、ソースバスライン23に与えられた信号Smが全て
V0となるとき以外は、信号P'n、mの実効値がV0にな
ることはあり得ないが、信号電圧P'n、mの実効値の電
圧はm番目のソースバスライン23に接続される全ての
絵素電極41の平均的な値になる。このことは、表示装
置としてはm番目のソースバスライン23に沿って配列
された各絵素電極41の平均的な明るさで点灯すること
を意味し、通常の表示状態においては各絵素電極41の
明るさは表示品位をほとんど損なうことがない。従っ
て、上記修正を施した絵素は、正常に作動しているわけ
ではないが、欠陥としては極めて判別しにくい状態にあ
る。
【0041】図5は本発明の他の実施例を示しており、
この実施例では上記第1導電体片47に代えて隣接する
ゲートバスライン21から絵素電極41に向けて突出形
成されたゲートバスライン突出部49をソースバスライ
ン突出部46および導電体片48´と重畳させて冗長構
造を形成する構成をとる。
【0042】この実施例によれば上記実施例の効果に加
えて以下の利点を有する。すなわち、この実施例によれ
ば、ゲートバスライン21に陽極酸化膜を形成する段階
で、ゲートバスライン突出部49をゲートバスライン2
1と電気的に接続してあれば、該ゲートバスライン突出
部49にも陽極酸化膜を形成することができるので、こ
れにより2層の絶縁膜を形成することができる。従っ
て、絶縁性の向上が図れ、絶縁膜不良によりゲートバス
ライン突出部49と導電体片48´およびゲートバスラ
イン突出部49とソースバスライン突出部46が初めか
らリーク状態を生じる確率を格段に低減できる。それ
故、アクティブマトリクス表示装置の歩留りの向上を図
る上でより都合のよいものになる。
【0043】なお、この実施例における線欠陥の修正
は、上記領域51、52、53、54、55に加えてゲ
ートバスライン突出部49の基端部にもレーザー光を照
射して、該ゲートバスライン突出部49をゲートバスラ
イン21から切り離す必要がある。照射方法については
上記実施例と同様であるので説明は省略する。
【0044】図示する実施例の全容は以上の通りである
が、本発明は以下に説明する各種の変更が可能である。
すなわち、表示装置の表示特性を向上するために付加容
量を付設した表示装置が知られているが、このような付
加容量を付設した表示装置についても本発明を同様に適
用できる。
【0045】また、上記実施例では、絵素電極を駆動す
るスイッチング素子としてTFTを用いたが、これに限
定されず、MIM素子、MOSトランジスタ素子、ダイ
オード或はバリスタを用いることもできる。また、TF
Tの構造についても上記実施例のものに限定されず、ソ
ースバスラインを下面に配置し、ゲートバスラインを上
面に配置した構造であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上の本発明アクティブマトリクス表示
装置の線欠陥修正方法によれば信号線の断線に起因する
線欠陥を容易に検出できることはもちろんのこと、レー
ザー光等の光エネルギの照射により、線欠陥を確実に修
正することができる。従って、本発明によれば、アクテ
ィブマトリクス表示装置の歩留りを格段に向上でき、コ
ストダウンの低減に大いに寄与できる。
【0047】また、特に請求項2記載のアクティブマト
リクス表示装置の線欠陥修正方法によれば表示装置の歩
留りを更に一層向上できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明線欠陥修正方法が適用されるアクティブ
マトリクス表示装置の平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】ゲートバスライン、ソースバスラインおよび絵
素電極に入力される信号を示すタイミングチャート。
【図5】本発明の他の実施例を示す平面図。
【図6】アクティブマトリクス表示の従来例を示す平面
図。
【符号の説明】
1 TFTが配設される側の基板 12 ゲート絶縁膜 21 ゲートバスライン 22 ゲートバスライン 23 ソースバスライン 31…TFT 32…ソース電極 33…ドレイン電極 41…絵素電極 46…ソースバスライン突出部 47…第1導電体片 48…第2導電体片 49 ゲートバスライン突出部 49´ 導電体片 51、52、53、54、55…レーザー光の照射領域 90 断線 C ソース信号の伝達方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸本 英治 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャー プ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−265943(JP,A) 特開 平4−278927(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に走査線および信号線を格子
    状に配線し、該走査線および信号線で囲まれた領域に絵
    素電極をそれぞれ配設すると共に、該走査線から該絵素
    電極に向けて突出形成された走査線支線の上又は下に該
    走査線、該信号線および該絵素電極にそれぞれ接続され
    たスイッチング素子を有するアクティブマトリクス基板
    であって、該スイッチング素子が該走査線支線とソース
    電極および該絵素電極とが絶縁膜を挟んで重畳された立
    体構造をとり、かつ該信号線から該絵素電極に向けて突
    出形成され、該絵素電極と電気的に非接触の信号線突出
    部と、一端部が絶縁膜を挟んで該信号線突出部に重畳さ
    れた第1導電体片と、該第1導電体片の他端部に絶縁膜
    を挟んで重畳され、該絵素電極と電気的に接触し、該信
    号線突出部と電気的に非接触の第2導電体片とで形成さ
    れる冗長構造を有するアクティブマトリクス基板を作製
    する工程と、 該アクティブマトリクス基板に対向電極が形成された対
    向電極側基板を貼り合わせ、両基板間に表示媒体を封入
    してアクティブマトリクス表示装置を作製する工程と、 両基板を貼り合わせた状態の該信号線に信号電圧を印加
    して該スイッチング素子を駆動し、これにより該アクテ
    ィブマトリクス表示装置を作動させて動作不良の信号線
    を光学的に検出する工程と、 検出工程で動作不良の信号線の断線が検出されると、断
    線部に最近接する該絵素電極を駆動する該スイッチング
    素子の該走査線支線とソース電極が重畳する領域、該走
    査支線とドレイン電極が重畳する領域、該走査線支線の
    該走査線から分岐された部分、該信号線突出部と該第1
    導電体片との重畳部および該第1導電体片と該第2導電
    体片との重畳部に光エネルギを照射する工程とを含むア
    クティブマトリクス表示装置の線欠陥修正方法。
  2. 【請求項2】絶縁性基板上に走査線および信号線を格子
    状に配線し、該走査線および信号線で囲まれた領域に絵
    素電極をそれぞれ配設すると共に、該走査線から該絵素
    電極に向けて突出形成された走査線支線の上又は下に該
    走査線、該信号線および該絵素電極にそれぞれ接続され
    たスイッチング素子を有するアクティブマトリクス基板
    であって、該スイッチング素子が該走査線支線とソース
    電極および該絵素電極とが絶縁膜を挟んで重畳された立
    体構造をとり、かつ該信号線から該絵素電極に向けて突
    出形成され、該絵素電極と電気的に非接触の信号線突出
    部と、該絵素電極に隣接する該走査線から該絵素電極に
    向けて突出形成され、絶縁膜を挟んで該信号線の下に重
    畳された走査線突出部と、該走査線突出部の先端に絶縁
    膜を挟んで重畳され、該絵素電極と電気的に接触し、該
    信号線突出部とは電気的に非接触の第1導電体片とで形
    成される冗長構造を有するアクティブマトリクス基板を
    作製する工程と、 該アクティブマトリクス基板に対向電極が形成された対
    向電極側基板を貼り合わせ、両基板間に表示媒体を封入
    してアクティブマトリクス表示装置を作製する工程と、 両基板を貼り合わせた状態の該信号線に信号電圧を印加
    して該スイッチング素子を駆動し、これにより該アクテ
    ィブマトリクス表示装置を作動させて動作不良の信号線
    を光学的に検出する工程と、 検出工程で動作不良の該信号線の断線が検出されると、
    断線部に最近接する該絵素電極を駆動する該スイッチン
    グ素子の該走査線支線とソース電極が重畳する領域、該
    走査線支線とドレイン電極が重畳する領域、該走査線支
    線の該走査線から分岐された部分、該信号線突出部と該
    走査線突出部との重畳部および該第1導電体片と該走査
    線突出部との重畳部に光エネルギを照射する工程とを含
    むアクティブマトリクス表示装置の線欠陥修正方法。
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