JP2697910B2 - 導電性高分子の製造方法 - Google Patents

導電性高分子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は導電性高分子の製造方法に関する。
(従来の技術) 最近、ポリピロール、ポリチオフエン等複素環化合物
を重合した有機高分子からなる導電性材料の研究が盛ん
に行われている。ピロールやチオフエンは塩化第二鉄等
の酸化剤の存在下に反応させると2,5位で重合し、高導
電性の高分子が得られるが、これらの材料は耐熱性が悪
いという欠点があつた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、上記欠点に鑑み、耐熱性のすぐれた
導電性高分子を得ることのできる製造方法を提供するこ
とにある。
(課題を解決するための手段) 本発明で使用される化合物は、一般式(I)で示され
る化合物である。
式中、XはS,O,Se又はTeを示し、R1,R2は水素又は炭
素数10以下のアルキル基若しくはアリール基を示す。
上記化合物としては、たとえば、ビス−(2−チエニ
ル)ジメチルシラン、ビス−(2−チエニル)ジヘキシ
ルシラン、ビス−(2−チエニル)ジオクチルシラン、
ビス−(2−チエニル)ジフエニルシラン、ビス−(2
−チエニル)シラン、ビス−(2−フリル)ジメチルシ
ラン、ビス−(2−フリル)ジヘキシルシラン、ビス−
(2−フリル)ジオクチルシラン、ビス−(2−フリ
ル)ジフエニルシラン、ビス−(2−フリル)シラン、
ビス−(2−セレネニル)ジメチルシラン、ビス−(2
−セレネニル)ジヘキシルシラン、ビス−(2−セレネ
ニル)ジオクチルシラン、ビス−(2−セレネニル)ジ
フエニルシラン、ビス−(2−セレネニル)シラン、ビ
ス−(2−テルレニル)ジメチルシラン、ビス−(2−
テルレニル)ジヘキシルシラン、ビス−(2−テルレニ
ル)ジオクチルシラン、ビス−(2−テルレニル)ジフ
エニルシラン、ビス−(2−テルレニル)シラン等があ
げられる。
本発明で使用される酸化剤としては、鉄、銅、アルミ
ニウム、タングステン、モリブデン、マンガン、クロム
等の金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩等の金属化合物、硫
酸、塩酸、硝酸、クロロスルホン酸等の無機酸、ベンゾ
キノン、ジアゾニウム塩等の有機酸などがあげられる。
本発明で使用される不活性有機溶媒は、一般式(I)
で示される化合物に対し不活性な有機溶媒であつて、た
とえば、ヘキサン、ペンタン等の炭化水素、ジクロロメ
タン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル化合物などがあげられ、ハロゲ
ン化炭化水素が好適に使用される。
本発明においては一般式(I)で示される化合物を酸
化剤の存在下、不活性有機溶媒中で反応させるのである
が、この反応は速やかに進み、黒色の溶液が得られる。
従つて、反応温度は、使用する不活性有機溶媒の融点か
ら沸点の間が好ましく、反応時間は30分〜2時間で充分
である。又、酸化剤の添加量は一般式(I)で示される
化合物に対し、0.1〜20モル等量が好ましい。
さらに反応は窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス
中で行なうと副反応が抑制されるので好ましい。
生成した重合体を沈殿、過した後、新しい有機溶媒
で洗浄し、乾燥することによつて、導電性高分子が得ら
れる。得られた導電性高分子は酸化剤を含んでおり、酸
化剤は電子受容体として作用するのでドーピング等の後
処理を行なわなくとも導電性がすぐれている。又、他の
電子受容体を添加したい場合には得られた導電性高分子
をアルコール等の有機溶媒で洗浄して酸化剤を除去した
後新たな電子受容体を添加すればよい。
本発明の2番目の発明においては、一般式(I)で示
される化合物と共に一般式(I)で示される化合物を反
応させる。
式中、XはS,O,Se又はTeを示し、R3は水素又は炭素数
10以下のアルキル基若しくはアリール基を示す。
上記化合物としては、たとえば、チオフエン、3−メ
チルチオフエン、3−ヘキシルチオフエン、3−エイコ
シルチオフエン、3−メトキシチオフエン、3−フエニ
ルチオフエン、フラン、3−メチルフラン、3−ヘキシ
ルフラン、3−エイコシルフラン、3−メトキシフラ
ン、3−フエニルフラン、セレノフエン、3−メチルセ
レノフエン、3−ヘキシルセレノフエン、3−エイコシ
ルセレノフエン、3−メトキシセレノフエン、3−フエ
ニルセレノフエン、テルロフエン、3−メチルテルロフ
エン、3−ヘキシルテルロフエン、3−メトキシテルロ
フエン、3−フエニルテルロフエン等があげられる。
一般式(I)で示される化合物と一般式(II)で示さ
れる化合物は任意の混合比で使用可能である。
(実施例) 次に本発明の実施例を説明する。
ビス−(2−チエニル)ジメチルシランの合成 窒素置換しながら、100mlの撹拌装置付三ツ口フラス
コにテトラヒドロフラン20mlとマグネシウム1.49g(61.
3mmol)を供給した後、滴下ロートから40mlのテトラヒ
ドロフランに溶解した2−ブロモチオフエン10gをゆつ
くり滴下し、次いで加熱してテトラヒドロフランを1時
間還流させた。還流後、室温まで冷却し、テトラヒドロ
フラン20mlに溶解したジブロモジメチルシラン3.95g(3
0.7mmol)をゆつくり滴下し、滴下後1時間撹拌した。
撹拌終了後、反応生成物をエチルエーテルで抽出し、水
で洗浄後減圧蒸留した。1.3mmHgの圧力で106℃でビス−
(2−チエニル)ジメチルシランが4.0g得られた。
実施例1 50mlのニツ口フラスコにクロロホルム20mlと塩化第二
鉄1.09g(6.7mmol)を供給し、窒素置換及び撹拌しなが
らビス−(2−チエニル)ジメチルシラン0.5g(2.2mmo
l)を添加し、1時間反応させた。
得られた反応溶液を過剰のメタノール中に注入し、沈
殿物を過し、乾燥して黒色粉末を0.25g得た。
得られた黒色粉末を20℃で2,000Kg/cm2の圧力で圧縮
成形して厚さ200μm、直径1cmの円板状シートを得た。
得られたシートの電気伝導度を四端子法により測定した
ところ1.4×10-1S/cmであつた。
又、得られた黒色粉末0.2gをメタノール50mlとアンモ
ニア水10mlの混合液に分散し、5時間撹拌洗浄した後
過、乾燥して赤褐色の粉末を得た。
得られた粉末を示差熱熱重量同時測定装置に供給し、
酸素気流中で熱重量変化を測定したところ341℃で急激
な重量減少がみられた。
実施例2 50mlの二ツ口フラスコにクロロホルム20mlと塩化第二
鉄1.3g(8.0mmol)を供給し、窒素置換及び撹拌しなが
らビス−(2−チエニル)ジメチルシラン0.3g(1.34mm
ol)と3−メトキシチオフエン0.15g(1.34mmol)を添
加し、1時間反応させた。
得られた反応溶液を過剰のメタノール中に注入し、沈
殿物を過し、乾燥して黒色粉末を0.30g得た。
得られた黒色粉末を用いて、実施例1で行つたと同様
にしてシートを作成し、電気伝導度を測定したところ7.
5×10-1S/cmであつた。
又、実施例1で行つたと同様にして黒色粉末を洗浄
し、熱重量変化を測定したところ329℃急激な重量減少
がみられた。
比較例1 50mlの二ツ口フラスコにクロロホルム20mlと塩化第二
鉄2.9g(36mmol)を供給し、窒素置換及び撹拌しながら
チオフエン0.5g(6mmol)を添加し、1時間反応させ
た。
得られた反応溶液を過剰のメタノール中に注入し、沈
殿物を過し、乾燥して黒色粉末を0.31g得た。
得られた黒色粉末を用いて実施例1で行つたと同様に
してシートを作成し、電気伝導度を測定したところ1.8S
/cmであつた。
又、実施例1で行つたと同様にして黒色粉末を洗浄
し、熱重量変化を測定したところ322℃急激な重量減少
がみられた。
比較例2 50mlの二ツ口フラスコにクロロホルム20mlと塩化第二
鉄2.14g(13.2mmol)を供給し、窒素置換及び撹拌しな
がら3−メトキシチオフエン0.5g(4.4mmol)を添加
し、1時間反応させた。
得られた反応溶液を過剰のメタノール中に注入し、沈
殿物を過し、乾燥して黒色粉末を0.36g得た。
得られた黒色粉末を用いて実施例1で行つたと同様に
してシートを作成し、電気伝導度を測定したところ1.2
×10-2S/cmであつた。
又、実施例1で行つたと同様にして黒色粉末を洗浄
し、熱重量変化を測定したところ290℃急激な重量減少
がみられた。
比較例3 50mlの二ツ口フラスコにクロロホルム400mlと塩化第
二鉄4.28g(26.4mmol)を供給し、窒素置換及び撹拌し
ながらチオフエン0.37g(4.4mmol)と3−メトキシチオ
フエン0.5g(4.4mmol)を添加し、1時間反応させた。
得られた反応溶液を過剰のメタノール中に注入し、沈
殿物を過し、乾燥して黒色粉末を0.62g得た。
得られた黒色粉末を用いて実施例1で行つたと同様に
してシートを作成し、電気伝導度を測定したところ4.7
×10-1S/cmであつた。
又、実施例1で行つたと同様にして黒色粉末を洗浄
し、熱重量変化を測定したところ310℃急激な重量減少
がみられた。
(発明の効果) 本発明の導電性高分子の製造方法は上述の通りであ
り、容易に導電性高分子を得ることができ、得られた導
電性高分子は導電性がすぐれ、かつ耐熱性がすぐれてい
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で示される化合物を、 (式中、XはS,O,Se又はTeを示し、R1,R2は水素又は炭
    素数10以下のアルキル基若しくはアリール基を示す。) 酸化剤の存在下、不活性有機溶媒中で反応させることを
    特徴とする導電性高分子の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(I)で示される化合物と一般式
    (II)で示される化合物を (式中、XはS,O,Se又はTeを示し、R1,R2,R3は水素又は
    炭素数10以下のアルキル基若しくはアリール基を示
    す。) 酸化剤の存在下、不活性有機溶媒中で反応させることを
    特徴とする導電性高分子の製造方法。
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