JP2696846B2 - ミシンの刺繍枠取付け装置 - Google Patents

ミシンの刺繍枠取付け装置

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JP2696846B2 JP19145487A JP19145487A JP2696846B2 JP 2696846 B2 JP2696846 B2 JP 2696846B2 JP 19145487 A JP19145487 A JP 19145487A JP 19145487 A JP19145487 A JP 19145487A JP 2696846 B2 JP2696846 B2 JP 2696846B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はミシンの刺繍枠取付け装置に関する。本発明
は例えば小型の家庭用ミシンに利用することができる。 (従来の技術) 従来の刺繍ミシンの刺繍枠取付け装置としては、磁石
のN極およびS極を構成する吸着部材をもつものが知ら
れている。なお、この従来の装置では、ミシン本体と別
体をなす刺繍枠に被吸着部が設けられている。 そして、刺繍の際に、刺繍枠をミシン本体に保持する
にあたっては、刺繍枠に布を取付けた状態で、刺繍枠の
被吸着部をミシン本体側の刺繍枠ホルダの上下方向に所
定の間隔を隔てた2個の吸着部材に当接して吸着させる
ことにしている。 上記した刺繍枠取付け装置では、磁石のN極およびS
極を構成する吸着部材に簡便に刺繍枠を取付けることが
できる利点がある。 (発明が解決しようとする問題点) しかし上記したミシンでは、吸着部材は固定状態であ
る。そのため刺繍の際に刺繍枠が上下方向へ揺動する
と、刺繍枠の被吸着部が固定状態の吸着部材から離れ、
その結果刺繍枠が刺繍枠ホルダの吸着部材から外れやす
い問題があった。 本発明は上記したミシンの刺繍枠取付け装置を更に改
良したものであり、その目的は、刺繍枠の上下方向への
揺動に吸着部材を追従させ、これにより刺繍枠の吸着性
を改善し刺繍などの際に刺繍枠が上下方向に揺動した場
合であっても、刺繍枠ホルダに対する刺繍枠の吸着性を
確保できるミシンの刺繍枠取付け装置を提供するにあ
る。 [発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明にかかるミシンの刺繍枠取付け装置は、ハウジ
ングと、磁性材料からなる被吸着部をもちハウジングと
別体をなす刺繍枠と、ハウジングに配設され刺繍枠の被
吸着部を脱着自在に吸着保持する刺繍枠ホルダとで構成
され、 刺繍枠ホルダは、ハウジングに対して上下方向に所定
の間隔を隔てて配置され一方が固定、他方が浮動の実質
的に磁石のN極およびS極を構成する吸着部材を具備す
ることを特徴とするものである。 本発明では、固定状態の吸着部材、揺動状態の吸着部
材のうち、いずれが上側でも下側でもよい。 吸着部材は、実質的に磁石のN極およびS極を構成す
るものである。吸着部材は、例えば、刺繍枠ホルダに固
定され一方の磁極を形成する固定板と、固定板に吸着さ
れたマグネットと、マグネットの他極に吸着され固定板
に対して平行移動可能で他方の磁極を形成する可動板と
からなる構成とすることができる。固定板は、通常、刺
繍枠ホルダに螺子などで固定される。この場合、固定板
の上に刺繍枠の被吸着部を載せた状態で被吸着部を刺繍
枠機ホルダの吸着部材に吸着させれることができる。そ
のため固定板により、刺繍枠を刺繍枠ホルダに保持する
際、刺繍枠の高さ方向の位置決めを簡便になしうる。 固定板の両側に凹又は凸からなる係止部を形成するの
が好ましい。この場合、刺繍枠の被吸着部の幅方向の両
端と係止部とを係止すれば、係止により被吸着部の幅方
向のずれを規制することができる。 (作用) 刺繍枠に布を保持した状態で、刺繍枠の被吸着部を刺
繍枠ホルダの吸着部材に当接させて吸着させる。このよ
うに吸着した状態で、刺繍を行う。刺繍の際にミシンの
針の往復運動などの影響を受けて刺繍枠が上下方向に揺
動することがある。この場合、本発明では、吸着部材
は、一方が固定、他方が浮動の構成である。そのため、
固定状態の一方の吸着部材と刺繍枠の被吸着部との吸着
点を支点として、刺繍枠が追従する。このとき浮動状態
にある他方の吸着部材が浮動する。そのため、浮動状態
にある他方の吸着部材部と刺繍枠の被吸着部とは接触状
態で吸着したままである。 [実施例] 以下、本発明にかかる一実施例について第1図〜第8
図を参照して説明する。 本実施例にかかるミシンの刺繍枠駆動装置は、家庭用
小型刺繍ミシンに適用したものである。以下図面を参照
して説明する。第1図はミシン全体の外観を示す斜視
図、第2図はミシンの平面図、第3図はベッドカバーを
外した状態のミシンの底面図、第4図は第3図の一部を
断面および破断して示す平面図、第5図は第2図のV−
V線に沿う断面図、第6図は第2図のVI−VI線に沿う断
面図、第7図は第2図のVII−VII線に沿う断面図、第8
図は刺繍枠付近の分解斜視図である。 (構成) 説明の便宜上、刺繍枠取付け装置に先立ってミシン全
体の説明を行なう。 ハウジング1について主に第1図を参照して説明す
る。ハウジング1は、第1図に示すように、下部を形成
し高さ方向に薄型化されたベッドハウジング2と、ベッ
ドハウジング2の端から上方に立上り更に横方向に延設
されたアームハウジング3と、アームハウジング3の上
面開口に脱着自在に取付けられたトップカバー4とから
なる。ハウジング1のベッドハウジング2の上面部に
は、アームハウジング3の先端下方に位置して針挿通孔
5をもつ針板6が取りつけられている。 (ミシンの縫製機構) 次に、ミシンの縫製機構について主に第3図および第
6図を参照して説明する。針棒腕7は、先端に向かうに
つれて幅狭となるため斜め横方向にのびる横長アーム部
8と、横長アーム部8と一体な幅広で高さの低い立上り
部9とで形成されている。針棒腕7の先端には、針棒1
0、針止め11を介して縫い用の針12が取りつけられてい
る。なお、針棒腕7の先端部には、押え棒13、布押え部
14が取付けられている。針棒腕7の立上り部9の下部に
は、揺動軸15が挿通されている。揺動軸15はハウジング
1の上面部を形成するベッドハウジング2のベッド2aに
水平方向に軸支されている。ハウジング1のベッドハウ
ジング2内に駆動モータ16がブラケット16aを介して取
付けられている。駆動モータ16の駆動力は、第3図から
明らかなように、ベルト17、減速用の中間プーリ18、ギ
ヤ19、大ギヤ20を介して主軸21に伝達される。主軸21に
は、第6図に示すように天ビンクランク22と、天ビング
ランク22のカム部22aと嵌合する針棒クランクロッド23
が取着されている。なお、天ビンクランク22のカム部22
aは主軸21の軸芯に対して偏芯している。 針棒腕7の横には、上糸を緩めたり緊張させたりする
天ビン24が配設されている。天ビン24は、高さの低い立
上りアーム25と、ピン25aで枢支された横長アーム26と
で形成されている。天ビン24の立上りアーム25の下端に
は、スライド軸27が取付けられている。スライド軸27に
は、ブッシング28が移動自在に挿入され、ブッシング28
はスライド軸27の軸芯方向の両側でブッシングホルダー
29で挟持されている。天ビン24の立上りアーム25には、
天ビン軸30が挿通されている。天ビン24の横長アーム26
の先端部には、糸掛用のフック31が設けられている。フ
ック31はガイド32に沿ってほぼ水平方向に案内される。
ハウジング1のベッドハウジング2内に釜33が針板6の
下方で配置されている。第3図に示すように釜33は釜軸
34に保持されている。釜軸34には小タイミングギヤ35が
取付けられている。一方、主軸21には大タイミングギヤ
36(第3図参照)が取りつけられている。大タイミング
ギア36と主軸21との間には、両者を常時連結しているク
ラッチ作動リング38が介在している。クラッチ作動リン
グ38はソレノイド39のアーム39aに係合している。した
がって、ソレノイド39が作動すると、クラッチ作動リン
グ38が開き、大タイミングギア36と主軸21との間の動力
伝達を断つ。大タイミングギヤ36と小タイミングギア35
との間にはタイミングベルト37が張設されている。 本実施例では、大タイミングギヤ36の歯数は小タイミ
ングギヤ35の歯数の2倍に設定されている。したがっ
て、大タイミングギヤ36が1回転すると小タイミングギ
ヤ35は2回転する。つまり、主軸21が1回転して針棒腕
7が1往復すると、釜33は2回転するようになってい
る。 尚、第3図に示すように、主軸21には、検出板40が取
付けられ、更に、使用者が手作業で操作するハンドホィ
ール41が、取付けられている。検出板40の回転つまり主
軸21の回転は、フォトインタラプタ40aで検出される。
その検出信号は制御部に入力される。 (ミシンの刺繍枠駆動機構) 次に、刺繍枠の駆動機構について説明する。第1ユニ
ット49は主に第3図、第4図および第7図に示されてい
る。以下、主に第3図、第4図および第7図を参照して
説明する。ベッドハウジング2には第1ユニット49が内
蔵されている。第1ユニット49は第1キャリア58ひいて
は刺繍枠125を二次元方向の一方向であるY軸方向へ移
送するための機構である。この第1ユニット49では、第
3図に示すようにブラケット50が螺子51で固定され、ブ
ラケット50に保持した軸52にアイドルプーリ53が回転自
在に軸支されている。ベッドハウジング2には、基板に
実装されたフォトインタラプタ54が固定されている。ベ
ッドハウジング2には固定板55が螺子56で固定されてい
る。固定板55とブラケット50との間に、長尺状のYガイ
ドシャフト57がハウジング1のY軸方向にのびて架設さ
れている。第7図に示すように、第1キャリア58は基部
58aと基部58aの端側のガイド部58bとからなる。第1キ
ャリア58のガイド部58bにリニアベアリング59が取付け
られている。Yガイドシャフト57には第1キャリア58の
リニアベアリング59が摺動自在に嵌合されている。従っ
て第1キャリア58は、片持ち状態でYガイドシャフト57
に保持されている。第3図に示すようにベッドハウジン
グ2にモータブラケット61が螺子60で固定されている。
モータブラケット61には螺子62でYモータ63が固定され
ている。Yモータ63の回転軸にギア64、エンコーダディ
スク63aが圧入されている。モータブラケット61に螺子6
5でプーリブラケット66が保持され、プーリブラケット6
6に軸67がかしめ付けられている。軸67には、ギア68、
Yタイミングプーリ69がストップリング70を介して取付
けられている。Yタイミングプーリ69とアイドルプーリ
53との間に、Yタイミングベルト71が張設されている。
Yタイミングベルト71と第1キャリア58とはベルトホル
ダ72を介して連結されている。ベルトホルダ72は舌片72
aをもつ。舌片72aが矢印Y2方向へ移動すると、フォトイ
ンタラプタ54で検出される。検出信号はキャリア58のイ
ニシャライズ信号であり、制御部に入力される。従っ
て、Yモータ63が駆動すると、ギア64、ギア68を介して
Yタイミングベルト71が作動する。したがって第1キャ
リア58はYガイドシャフト57に案内されて第3図に示す
矢印Y1およびY2方向に案内される。 なお、第3図に示すようにモータブラケット61に螺子
73a、取付板73bを介してパルスエンコーダ73が固定され
ている。パルスエンコーダ73はエンコーダディスク63a
を介してYモータ63の回転数を検出する。この検出信号
は制御部に入力される。 次に主に第7図および第4図を参照して第2ユニット
75について説明する。第2ユニット75は、刺繍枠125を
二次元方向の他方向であるX軸方向へ移動させる機構で
ある。第2ユニット75では、第7図に示すように、Xモ
ータブラケット82にプーリブラケット76が保持され、プ
ーリブラケット76に軸77でかしめつけられ、軸77にギア
78、Xタイミングプーリ79がストップリング80を介して
軸支されている。第1キャリア58に螺子81を介して、X
モータブラケット82の一端が固定されている。Xモータ
ブラケット82はミシンのX方向にのびている。Xモータ
ブラケット82の一端側に縦壁部82bが設けられている。
Xモータブラケット82の他端側には縦壁部82cが設けら
れている。縦壁部82b、82cの間に螺子83により、ハウジ
ング1のX方向へのびるXガイドシャフト84がYガイド
シャフト57と交差する方向にのびて架設されている。X
モータブラケット82の一端側にXモータ85が螺子86を介
して固定されている。又、Xモータブラケット82に螺子
87を介してアクチュエータカバー89が取付けられてい
る。従ってアクチュエータカバー89とXモータブラケッ
ト82とは一体的に移動する。第7図に示すようにアクチ
ュエータカバー89の端に係合突部90、アクチュエータカ
バー89の内面に2個の鍵状リブ91が形成されている。X
モータ85などはアクチュエータカバー89で覆われてい
る。第7図に示すように鍵状リブ91とXモータブラケッ
ト82の縦壁部82bの先端部とが係合している。従ってア
クチュエータカバー89の浮きを防止できる。第2図から
明らかなように、Xモータブラケット82が矢印Y1および
Y2方向へ移動すると、アクチュエータカバー89が矢印Y1
およびY2方向へ移動するも、そのがたを防止できる。第
4図に示すようにXモータ85の回転軸にギア92、エンコ
ーダディスク94が圧入されている。ギア92はギア78と噛
合う。Xモータブラケット82の縦壁部82dにパルスエン
コーダ95が取付板96、螺子97を介して取着されている。
パルスエンコーダ95はエンコーダディスク94の回転、ひ
いてはXモータ85の回転を検出する。その検出信号は制
御部に入力される。第4図に示すようにXモータブラケ
ット82の他端部である縦壁部82cに螺子98を介してプー
リブラケット99が保持され、プーリブラケット99にかし
めつけられた軸100にアイドルプーリ101が回転自在に保
持されている。アイドルプーリ101とXタイミングプー
リ79との間に、Xタイミングベルト102が架設されてい
る。なお螺子98を緩めてプーリブラケット99を揺動させ
れはXタイミングベルト102の緊張度を調整できる。X
タイミングベルト102にベルトホルダ103および螺子103a
介して、刺繍枠ホルダ104が保持されている。ここで、
Xモータ85が駆動すると、ギア92、Xタイミングプーリ
79を介してXタイミングベルト102が作動する。したが
って刺繍枠ホルダ104がXガイドシャフト84案内されこ
れの軸芯方向にそって移動する。このときホルダ本体11
4に挿入されているリニアベアリング102は長筒状であ
り、かつ、第6図に示すようにホルダ本体114の溝112と
Xモータブラケット82のガイド部82eとは摺動自在に係
合しているので、刺繍枠ホルダ104はXガイドシャフト8
4に案内されて矢印X1およびX2方向へ移動するときその
がたつきを防止できる。 第7図に示すようにXモータブラケット82の他端であ
る縦壁部82cには軸105がかしめつけられており、その軸
105に回転ローラ106が回転自在に嵌入されている。回転
ローラ106はベッドハウジング2のベッド2aの上面に案
内保持され、ベッド2aの上面を転動する。回転ローラ10
6は、走行性及び低騒音性を考慮してゴムで形成されて
いる。 第7図に示すようにXガイドシャフト84等は、アクチ
ュエータカバー107で覆われている。アクチュエータカ
バー107の端に係合穴108が形成され、アクチュエータカ
バー107の他端に突起108bが形成されている。突起108b
はXモータブラケット82の縦壁部82cの孔に嵌合してい
る。従って第2図に示すアクチュエータカバー89が矢印
Y1およびY2方向へ移動すると、アクチュエータカバー10
7も一体となって矢印Y1およびY2方向へ移動する。ま
た、第6図に示すようにアクチュエータカバー107に、
係合突部109がアームハウジング3の下面3aとの間に微
小隙間Sを形成するように、上向きに形成されている。
そのため、アクチュエータカバー107が万一がたついて
も、係合突部109がアームハウジング3の下面3aにあた
り、そのためアクチュエータカバー107の外れを抑える
のに有利である。 (ミシンの刺繍枠取付け機構) 次にミシンの刺繍枠取付け機構について主に第8図お
よび第6図を参照して説明する。刺繍枠ホルダ104のホ
ルダ本体114に溝112が形成されている。この溝112はX
モータブラケット82のガイド部82e(第6図)と摺動自
在に係合する。ホルダ本体114の板部114aに2個の突部1
13が形成されている。ホルダ本体114は、刺繍枠125を脱
着自在に吸着保持するための吸着部材111をもつ。本実
施例では、吸着部材111は、ホルダ本体114の下面部に螺
子116で固定された固定板117と、上面115a側がN極で下
面115b側がS極のマグネット115と、マグネット115の上
面115aに当てがわれ突部113と係合する2個の長孔118を
もつ可動板119とで形成されている。ここで、可動板119
と固定板117とは磁性材料としての鋼で形成されてい
る。可動板119と固定板117とは、マグネット115を挟ん
でおり、ハウジング1に対して上下方向に所定の間隔を
隔てて配置されている。本実施例では、固定板117およ
び可動板119は、マグネット115で磁化され、実質的に磁
石のN極およびS極を構成するものである。 本実施例では第8図から明らかなように突部113は長
孔118の長軸によって相対移動自在である。そのため、
可動板119は、浮動の状態、つまり、マグネット115の上
面115aに吸着したままの状態で固定板117およびマグネ
ット115に対して矢印F1およびF2方向に平行移動可能で
ある。本実施例では固定板117の幅方向の両側には、突
部からなる2個の係止部117aが形成されている。 (刺繍枠) 次に第8図を参照して、布を取付けるための刺繍枠12
5について説明する。刺繍枠125は、ハウジング1と別体
である。刺繍枠125は、ほぼ四角形状に連続する内枠126
と、ほぼ四角形状をなし角部127a〜127dをもつ外枠127
とで形成されている。内枠126の外側面、外枠の内側面
は布を抑える挟持面となる。外枠127には、その一つの
角部127aに切れ目128が形成され、切れ目128を形成する
一端部に第1突部129が形成され、第1突部129の孔にナ
ット130が挿入されている。このときナット130の螺孔13
1の中心線は、外枠127の角部127b、127dをつなぐ対角線
133とほぼ平行である。切れ目128を形成する他端部に
は、第2突部132が形成されている。第2突部132に、対
角線133とほぼ平行な螺子挿通孔134が螺孔131と対向し
て形成されている。螺子挿通孔134に対角線133とほぼ平
行に挿通された操作用の螺子135を、螺孔131に捩込む
と、外枠127の内側面と内枠126の外側面とで布が挟持さ
れる。外枠127の第1突部129には螺子136を介して、被
吸着部としての被吸着板137が固定されている。被吸着
板137は磁性材料としての鋼で形成されている。被吸着
板137の幅方向の両側には切欠137aが形成されている。
切欠137aは刺繍枠125の幅方向のずれを抑えるものであ
る。 (作用) 刺繍枠125を刺繍枠ホルダ104に装着するにあたって
は、第6図に示すように、被吸着板137を固定板117と可
動板119とにあてがう。このとき、鋼板製の固定板117、
可動板119はマグネット115により磁化されているので、
実質的に磁石のN極およびS極を構成している。故に刺
繍枠125の被吸着板137は固定板117の端面117b、可動板1
19の端面119bに吸着される。このとき吸着板137の切欠1
37aを固定板117の係止部117aに係止させる。この結果、
切欠137aと係止部117aとが係止するので、刺繍枠125の
横ずれを防止できる。上記のようにあてがうと、可動板
119、被吸着板137、固定板117を介して、第6図の破線
Wで示すように、磁束の閉ループが形成され、これによ
り刺繍枠125の被吸着板137は刺繍枠ホルダ104に脱着自
在に吸着される。 上記したミシンの縫製機構の作動について説明する。
針12および天ビン24のフック31に上糸を掛けた状態で、
操作スイッチを操作し、駆動モータ16を回転駆動させ
る。すると、第6図から明らかなように、駆動モータ16
の回転によりベルト17、中間プーリ18等を介して、主軸
21が第6図において反時計方向に回転する。すると、前
述したように主軸21の軸芯に対して偏芯している天ビン
クランク22のカム部22aが回転するため、カム部22aに嵌
合している針棒クランクロッド23のコンロッド部23aが
上下方向に揺動する。そのため、針棒腕7の立上り部9
が上下方向に運動し、その結果、針棒腕7は第6図に示
す矢印A方向および矢印A′方向に揺動軸15を中心とし
て往復揺動し、針12は針板6の針挿通孔5に挿通され
る。 本実施例では、第3図から明らかなように主軸21が回
転すると、大タイミングギヤ36が回転し、タイミングベ
ルト37、小タイミングギヤ35、釜軸34を介して釜33が針
棒腕7の揺動と同期して回転し、針12が針板6の上方の
刺繍枠125に保持されている布を貫通したときに、針12
に掛けられている上糸に釜33からの下糸が引掛かり、上
糸と下糸とで刺繍枠125の布に縫い目が形成される。 次に天ビン24の作動について主に第6図を参照して説
明する。主軸21が反時計方向に回転すると、ブッシング
28は反時計方向へつまり第6図に示す矢印C方向に主軸
21の軸芯を中心として回転する。このときブッシング28
は、スライド軸27の長さ方向にそって往復スライドを繰
返し、スライド軸27の傾き角度は変動する。このような
スライド軸27の傾き角度の変動に伴い、天ビン24の立上
りアーム25は、矢印D方向および矢印D′方向に往復揺
動する。そして、フック31はガイド32に案内され、ほぼ
水平方向に往復移動する。 次に刺繍枠駆動機構の作動について説明する。刺繍枠
125に布を保持した状態で、Yモータ63が駆動すると、
第3図から明きらかなようにギア64、ギア68を介してY
タイミングベルト71が作動し、従って第1キャリア58が
Yガイドシャフト57に案内されて矢印Y1およびY2方向へ
移動される。 又、Xモータ85が駆動すると、第4図に示すようにギ
ア92、タイミングプーリ79を介してXタイミングベルト
102が作動し、従って刺繍枠ホルダ104がXガイドシャフ
ト84に案内されて矢印X1およびX2方向へ移動される。故
に刺繍枠ホルダ104に保持された刺繍枠125は二次元方向
で移動される。 刺繍枠125が移動する際には、第7図から明らかなよ
うに、Xモータブラケット82の一端側は、第1キャリア
58を介してYガイドシャフト84に案内される第1キャリ
ア58に固定されていると共に、Xモータブラケット82の
他端側の縦壁部82cに取付けた回転ローラ106は、ベッド
ハウジング2のベッド2aの上面をYガイドシャフト57の
軸芯方向と平行な方向に転動する。 ところで、本実施例では、刺繍の際に、針12の上下往
復動などの影響をうけて刺繍枠125が上下方向に揺動す
ることがある。このように刺繍枠125が上下方向に揺動
した場合、第6図に示すように、浮動状態の可動板119
は追従する。即ち、第6図において刺繍枠125が矢印H1
方向へ揺動したときには、浮動状態の可動板119の端面1
19bと被吸着板137とが接触したままの状態で、可動板11
9はマグネット115の上面115a側で矢印F1にずれて逃げ
る。一方、第6図において刺繍枠125が矢印H2方向へ揺
動したときには、浮動状態の可動板119の端面119bと被
吸着板137とが接触したままの状態で、可動板119はマグ
ネット115の上面115a側で矢印F2方向へずれて逃げる。
この場合、被吸着板137と固定板117の端面117bとは接触
したままである。そのため刺繍枠125が上下方向に揺動
した場合であっても、磁束は閉ループのままである。し
たがって、刺繍枠125の被吸着板137は固定板117の端面1
17bおよび可動板119の端面119bに吸着されたままであ
る。 (効果) 本実施例では、刺繍枠125が上下方向に揺動した場合
であっても、前述したように、可動板119はマグネット1
15の上面115a側で矢印F1およびF2方向にずれて逃げる。
そのため刺繍枠125が上下方向に揺動した場合であって
も、刺繍枠125の被吸着板137は固定板117の端面117bお
よび可動板119の端面119bに吸着されたままである。し
たがって刺繍の際に、刺繍枠125は確実に刺繍枠ホルダ1
04に保持される。 又本実施例で第6図および第8図から明らかなよう
に、固定板117に被吸着板137を載置させる構成である。
そのため、刺繍枠125を刺繍枠ホルダ104に保持する際
に、刺繍枠125の高さ方向の位置決めを簡便になしう
る。さらに、固定板117の係止部117aに被吸着板137の切
欠137aを係止する構成である。そのため、刺繍枠125を
刺繍枠ホルダ104に保持する際に、刺繍枠125の幅方向の
位置決めを簡便になしうる。したがって不慣れな者でも
容易に刺繍枠125を刺繍枠ホルダ104に保持できる。 又本実施例では、Xモータブラケット82の一端は、Y
ガイドシャフト57に案内される第1キャリア58に保持さ
れており、Xモータブラケット82の他端である縦壁部82
cは、回転ローラ106を介してベッドハウジング2の上面
にそって案内保持される構成である。従って、Y方向に
のびるガイドシャフトとしては、1本のYガイドシャフ
ト57で足りる。そのため2本のガイドシャフトの平行度
を厳密に設定する必要がなく、Xガイドシャフト84、第
1キャリア58の組付けが容易であり、量産化およびコス
トの面で有利である。また、1本のYガイドシャフト57
で済むため、ハウジング1の幅方向の小型化を図るに有
利である。 また本実施例では針棒腕7を揺動軸15を中心として揺
動する構成であるため、ハウジング1の高さも低くする
に有利であり、従ってハウジング1のx方向の小型化と
併せてハウジング1全体の小型化を図るのに有利であ
る。 また本実施例ではY方向への第1キャリア58の移動は
Yタイミングベルト71を介して行い、X方向への刺繍枠
ホルダ104の移動はXタイミングベルト102を介して行な
い、Yタイミングベルト71とXタイミングベルト102と
の長さは略同じ構成である。そのため、Yタイミングベ
ルト71の伸びとXタイミングベルト102の伸びとが略同
じとなり、刺繍模様の崩れを抑えるのに有利である。 [発明の効果] 本発明によれば、刺繍枠が上下方向に揺動した場合で
あっても、浮動状態の吸着部材が逃げる。そのため刺繍
の際に、刺繍枠の被吸着部は確実に刺繍枠ホルダに保持
される。 又本発明にかかるミシンの刺繍枠取付け装置では固定
板が係止部をもつ場合には、刺繍枠を刺繍枠ホルダに保
持する際に、刺繍枠の幅方向の位置決めを簡便になしう
る。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明の一実施例を示し、第1図はミシン全体の
外観を示す斜視図、第2図はミシンの平面図、第3図は
ベッドカバーを外した状態のミシンの底面図、第4図は
一部断面および一部破断して示す平面図、第5図は第2
図のV−V線に沿う断面図、第6図は第2図のVI−VI線
に沿う断面図、第7図は第2図のVII−VII線に沿う断面
図、第8図は刺繍枠の分解斜視図である。 図中、1はハウジング、2はベッドハウジング、3はア
ームハウジング、14はトップカバー、7は針棒腕、21は
主軸、24は天ビン、49は第1ユニット、57はYガイドシ
ャフト、58は第1キャリア、63はYモータ、71はYタイ
ミングベルト、75は第2ユニット、82はXモータブラケ
ット、84はXガイドシャフト、85はXモータ、102はX
タイミングベルト、104は刺繍枠ホルダ、111は吸着部
材、115はマグネット(吸着部材)、117は固定板(吸着
部材)、117aは係止部、119は可動板(吸着部材)、125
は刺繍枠、137は被吸着板(被吸着部)137aは切欠をそ
れぞれ示す。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ハウジングと、 磁性材料からなる被吸着部をもち該ハウジングと別体を
    なす刺繍枠と、 該ハウジングに配設され該刺繍枠の被吸着部を脱着自在
    に吸着保持する刺繍枠ホルダとで構成され、 上記刺繍枠ホルダは、上記ハウジングに対して上下方向
    に所定の間隔を隔てて配置され一方が固定、他方が浮動
    の実質的に磁石のN極およびS極を構成する吸着部材を
    具備することを特徴とするミシンの刺繍枠取付け装置。 2.吸着部材は、刺繍枠ホルダに固定され一方の磁極を
    形成する固定板と、該固定板に吸着されたマグネット
    と、該マグネットの他極に吸着され該固定板に対して平
    行移動可能で他方の磁極を形成する可動板とからなる特
    許請求の範囲第1項記載のミシンの刺繍枠取付け装置。 3.固定板は、刺繍枠の被吸着部の幅方向の両端と係止
    し係止により被吸着部の幅方向のずれを規制する係止部
    をもつ特許請求の範囲第1項記載のミシンの刺繍枠取付
    け装置。
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