JP2696835B2 - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP2696835B2
JP2696835B2 JP62119266A JP11926687A JP2696835B2 JP 2696835 B2 JP2696835 B2 JP 2696835B2 JP 62119266 A JP62119266 A JP 62119266A JP 11926687 A JP11926687 A JP 11926687A JP 2696835 B2 JP2696835 B2 JP 2696835B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はハウジングに対して作動自在でかつ先端に針
をもつ針棒腕をもつミシンに関する。詳しくはミシンの
裁縫用の針に掛けられた上糸を操作して上糸を緩めたり
緊張させたりする天ビン機構を改良したミシンに関す
る。 本発明は小型の家庭用サイクルミシンに使用される天
ビン機構に利用することができる。 (従来の技術) ミシンでは、裁縫用の針に掛けられた上糸を緩めたり
緊張させたりするための天ビンが配設されている。天ビ
ンの案内機構としては、ハウジングにガイド部を配設
し、天ビンのフックに上糸を掛け、そのフックをガイド
部にそって案内して往復動することにしている。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、上記した天ビンの案内機構では、上糸が緩
んだときに、天ビンのフックから上糸が外れることが往
々にしてあった。本発明は上記した実情に鑑みなされた
ものであり、その目的は、上糸の外れの問題を改善した
ミシンを提供するにある。 [発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明にかかるミシンは、ベッドハウジングとベッド
ハウジングから立上がり更に横方向に延設されたアーム
ハウジングとアームハウジングの壁を貫通して一方向に
のびるフックガイド孔と駆動部とをもつハウジングと、 駆動部に接続して該ハウジングに作動自在に保持され
先端に針が取付けられる針棒腕と、 駆動部に接続してハウジングに内蔵され、先端に該フ
ックガイド孔に挿通されかつ湾曲したフックをもち、駆
動部の駆動に伴いフックがフックガイド孔にそって天ビ
ン上死点および天ビン下死点の間を往復動する天ビンと
で構成され、 ハウジングのアームハウジングに隙間を存して被着さ
れ、少なくともフックの天ビン上死点と天ビン下死点と
の間にのび、フックを上方から包囲する上壁と上壁から
延設されフック側方を包囲する側壁とをもつ天ビンカバ
ーを具備し、 天ビンカバーとフックとの隙間が天ビン上死点から天
ビン下死点にかけて略同一に設定されていることを特徴
とするものである。 ハウジングは、ベッドハウジングと、ベッドハウジン
グから立上がり更に横方へ延設されたアームハウジング
と、アームハウジングの壁を貫通して一方向にのびるフ
ックガイド孔とをもつ。ハウジングに駆動部が内蔵され
ている。駆動部は、駆動モータと、駆動モータにより回
転される主軸とで形成することができる。主軸は、ベッ
ドハウジングに水平方向に配設されていることが望まし
い。 天ビンは、先端にフックをもち、上糸を緩めたり緊張
させたりするものであり、駆動部に接続してハウジング
に内蔵されている。天ビンは、主軸の回転により天ビン
軸を中心として揺動する高さの低い立上がりアームと、
立上がりアームに枢支されほぼ水平方向に移動する横長
アームとで形成できる。天ビン軸は、ほぼ水平方向に主
軸と平行にベッドハウジングのベッドに配設できる。 天ビンカバーは、ハウジングのアームハウジングに隙
間を介して被着されている。瞬間の大きさは、上糸の外
れ、フックガイド孔にそうフックの往復動を考慮して設
定するが、上糸を外れにくくすることを考慮すると、小
さい方が望ましい。天ビンカバーとフックとの隙間が天
ビン上死点から天ビン下死点にかけて略同一に設定され
ている。天ビンカバーは、少なくともフックの天ビン上
死点と天ビン下死点との間にのびている。天ビンカバー
は、フック上方を包囲する上壁と、上壁から延設されフ
ック側方を包囲する側壁とをもつ。 天ビンに隣設して、先端に針をもつ針棒腕がハウジン
グに作動自在に例えば揺動自在に配設されている。針棒
腕を揺動自在に保持するにあたっては、ハウジングに揺
動軸を水平方向に配設し、この揺動軸に針棒腕を枢支す
る。揺動軸の軸芯と、ハウジングに保持された針挿通孔
をもつ針板の上面部とは、ほぼ同一高さに設定されてい
ることが望ましい。このようにほぼ同一高さとすれば、
針棒腕の先端に保持した針が揺動運動する際に、揺動す
る針の向心方向と、針板の上面部と揺動軸の軸心とをつ
なぐ線の方向とがほぼ一致し、したがって針板の上面部
の上に保持される布に針を垂直方向に差しこませるに有
利である。 (作用) 針に上糸を掛けるとともに、針の下方に布をセットし
た状態で、駆動部が駆動すると、天ビンは作動し、よっ
て天ビンのフックはアームハウジングのフックガイド孔
にそって往復動し、これにより上糸を緩めたり緊張させ
たりする。 本発明にかかる天ビン機構では、上糸が緩んだときに
外れようとしても、天ビンカバーの上壁および側壁によ
りフックを包囲しているので、上糸の外れを抑制するこ
とができる。 (実施例) 以下、本発明にかかるミシンの一実施例について図面
を参照して説明する。 本実施例にかかるミシンの天ビン機構は、刺繍を行う
家庭用小型サイクルミシンに適用したものである。以下
構成要素ごとに図面を参照して説明する。第1図はミシ
ン全体の斜視図、第2図はミシンの要部の分解斜視図、
第3図はベッドカバーを取外した状態のミシンの底面
図、第4図は第3図のIV−IV線に沿う断面図、第5図は
第3図のV−V線に沿う断面図、第6図は第3図のVI−
VI線に沿う断面図、第7図はトップカバーおよび天ビン
カバーを取外した状態の平面図、第8図は第3図のVIII
−VIII線に沿う断面図である。更に第13図はトップカバ
ーを取り外した状態のミシンの平面図、第14図は第13図
のX IV−X IV線に沿う断面図である。 (構成) ハウジング1について主に第1図を参照して説明す
る。ハウジング1は、第1図に示すように、下部を形成
する高さ方向に薄型化されたベッドハウジング10と、ベ
ッドハウジング10の端から上方に立上りさらに横方向に
延設されたアームハウジング11と、で形成されている。
アームハウジング11の上面開口にはトップカバー12が脱
着自在に取付けられている。ベッドハウジング10には刺
繍枠部13が取付けられている。この刺繍枠部13は外枠13
0と内枠131とで形成されている。操作具130aを操作して
外枠130の内枠131とで、刺繍すべき布を挟む。この刺繍
枠部13は移動部132に取付けられ、ハウジング1のモー
タ部100に内蔵されたステッピングモータからなるX方
向モータおよびY方向モータによりX方向およびY方向
に移動される。X方向モータおよびY方向モータは、ハ
ウジング1に内蔵されているCPUを主構成要素とする制
御部により制御されて駆動する。尚、制御部の記憶素子
には刺繍用のプログラムが記憶され、このプログラムに
応じてX方向モータおよびY方向モータが駆動される。 ハウジング1のベッドハウジング10の上面部には、ア
ームハウジング11の先端下方に位置して針挿通孔140を
もつ針板14が取りつけられている。なお、前記Yモータ
は第3図においてYモータ16として図示されている。 第2図、第4図、第5図を参照して針棒腕2について
説明する。針棒腕2は、先端に向かうにつれて幅狭とな
る斜め横方向にのびる横長アーム部20と、横長アーム部
20と一体な幅広で高さの低い立上り部21とで形成されて
いる。針棒腕2の横長アーム20の先端の孔20bには、針
棒22が止めねじ223により取付けられている。針棒22の
下端には、針止め23が針止めねじ230で取付けられ、針
止め23には縫い用の針24が取りつけられている。針棒腕
2の立上り部21の高さは、揺動軸30を中心として揺動す
る針24が針板14に対して垂直方向になるようにまたは垂
直にちかくなるように、針棒22や針24の高さなどを考慮
して設定されている。針棒腕2の横長アーム部20の先端
の孔20aに摺動自在に押え棒25が挿通されている。押え
棒25の上端は止め輪250、Oリング251で抜け止めされて
いる。押え棒25の下端には布押え機能をもつ金属製の押
え本体26が取りつけられている。押え本体26の下面部に
は、リング状のゴムから作製された緩衝機能および布押
え機能を高める弾性体32が針穴260を包囲して取付けら
れている。弾性体32は、押え本体26に取りつけられたガ
イド棒27は針棒腕2のガイド孔28に挿通され、押え棒25
の回り止めを図っている。押え本体26と針棒腕2との間
にはスプリング29が介在している。 さらに第2図、第4図、第5図を主に参照して説明す
る。針棒腕2の立上り部21の下部に形成した孔21aに
は、揺動軸30が水平方向に指向して挿通されている。揺
動軸30は第2図にしめす軸受け300、スプリング301、止
め輪302を介して、第4図に示すようにハウジング1の
ベッドハウジング10のベッド101に形成した窪み部10b付
近の壁部10aに水平方向に軸支されている。針棒腕2を
揺動させるために、第4図に示すハウジング1のベッド
ハウジング10内に形成した支柱10hにねじ400aで締付け
られたモータ取付け板400に保持された駆動モータ40
と、大径で減速用の中間プーリ41と、中間プーリ41と駆
動モータ40のモータ軸に圧入されたプーリ40aとの間に
張設されたベルト48と、中間プーリ41のギヤ41aとかみ
あう大ギヤ42と、第2図に示すように大ギヤ42と一体に
なって回転する主軸43と、主軸43の端部にピン440で固
定された天ビンクランク44と、第5図に示すように天ビ
ンクランク44のカム部44aとはまりあう孔45aをもつ針棒
クランク45とが配設されている。第5図に示すように、
主軸43には球形軸受43aが挿通されている。前記球形軸
受43aは第3図に示すようにベット10に取付け部10e、ね
じ10gにより締付けられたホルダ10hを介して保持されて
いる。第3図に示すように中間プーリ41は支軸49に支持
される。支軸49はモータ取付け板400に止め輪49aを介し
て取付けられている。 第2図に示すように針棒クランクロッド45のコンロッ
ド部45bの孔45cと針棒腕2の立上り部21の孔21bとに
は、軸46が止め輪46aを介して保持されている。ここ
で、第5図から明らかなように、クランク44のカム部44
aは主軸43の軸芯に対して偏芯している。そのため、主
軸43が回転すると、偏芯しているカム部44aが回転する
ため、針棒クランクロッド45のコンロッド部45bは上下
方向に往復揺動運動する。その結果、針棒腕2の立上り
部21は上下方向に往復運動し、よって針棒腕2は、揺動
軸30を中心として第4図に示す矢印A方向およびA′方
向に往復揺動する。 第2図に示すように、針棒腕2の横には、上糸を緩め
たり緊張させたりする天ビン6が配設されている。天ビ
ン6は、高さの低い立上りアーム60と、ピン60aで枢支
された横長アーム61とで形成されている。天ビン6はい
わゆるスライダーリンク機構で作動する。即ち、天ビン
6の立上りアーム60の下端に形成した孔6aには、スライ
ド軸62が固定されている。スライド軸62には、スライダ
ーとして機能する粉末合金製のブッシング64がスライド
自在に挿入され、ブッシング64はスライド軸62の軸芯方
向の両側でブッシングホルダー65で挟持されている。 第4図にしめすように、天ビン6の立上りアーム60の
孔6a付近に形成した枢支孔60aには、軸受け60bを介して
天ビン軸63が挿通されている。天ビン軸63は主軸43およ
び揺動軸30と平行にベッドハウジング10に水平方向に配
設されている。天ビン6は天ビン軸63を中心として矢印
D方向および矢印D′方向に揺動するように枢支されて
いる。ここで、第2図に示すように天ビンクランク44の
孔44dには、先端がコの字形状をなすコ字部470をもつク
ランクピン47が回動自在にはめこまれている。第4図に
示すようにコ字部470はブッシング64を挟持している。
天ビン6の横長オーム61の先端部には、ほぼ、くの字形
状のフック66が設けられ、フック66の両脇には2個の係
合溝67が設けられている。第4図および第14図に示すよ
うにハウジング1のアームハウンジング11の上面板110
には、フックガイド孔111が一方向つまり水平方向にア
ームハウジング11の伸びる方向に伸ばして形成されてい
る。フック66はフックガイド孔111に挿通され、その結
果、アームハウジング11の上面板110よりも上方へ突き
出している。アームハウジング11の上面板110の真下に
は、ガイド部15が止めねじ15aを介して水平に配設され
ている。ガイド部15には、一方向にのびるスリット孔15
0が形成されている。スリット孔150およびフックガイド
孔111は、フック66の天ビン上死点と天ビン下死点との
間をのびている。スリット孔150は、その長さ方向の周
縁部である2個のガイド条151で形成されている。2個
のガイド条151とフック66の両脇の係合溝67とは互いに
はまりあって係合している。したがってガイド条151と
フック66の係合溝67とは互いに係合したまま、ガイド条
151にそってフック66はほぼ水平方向に案内される。こ
のとき、フック66の両側に、ガイド条151が位置してい
るので、フック66の倒れを防止するに有利である。 第14図に示すように、フック66の上方にはフック66に
近接して天ビンカバー69が取付けられている。天ビンカ
バー69は、フック66の上方を微小隙間を介して包囲する
上壁690、上壁690と一体の外壁691、上壁690から下方に
延設されフック66の側方を微小隙間を介して包囲する側
壁692とをもつ。第14図に示すようにアームハウジング1
1には糸取りバネ17aを介して糸取りレバー17、上糸セン
サ18が配設されている。 第4図および第6図にしめすようにハウジング1のベ
ッドハウジング10内に、釜7が針板14の下方で配置され
ている。釜7は釜軸79に、止めねじ792で固定され、釜
軸79は球形軸受790を介してハウジング1のベッドハウ
ジグ10内に水平方向にかつ主軸43と平行に配設されてい
る。球形軸支790は第3図に示すようにベッドハウジン
グ10内の取付け部10iにねじ10kにより締付けられたボル
ト10Lを介して保持されている。尚、第4図において7a
はねじ7bで固定されフックリテーナである。 第6図に示すように釜軸79には小タイミングギヤ78が
止めねじ780を介して取付けられている。一方、第2図
および第5図に示すように、主軸43にはクラッチ作動リ
ング70、板バネからなるワンウェイクラッチ71、リング
72、大タイミングギヤ73が取りつけられている。大タイ
ミングギヤ73は軸部731および止めねじ73aを介して主軸
43に連結され、主軸43と連動する。クラッチ作動リング
70のスリット700にワンウェイクラッチ71の突片710が係
合している。ワンウェイクラッチ71の突片711は大タイ
ミングギヤ73のスリット730に係合している。 第2図および第8図に示すようにクラッチ作動リング
70にソレノイド74、クラッチ作動爪75が隣設している。
クラッチ作動爪75の孔75aには支軸49が挿通され、クラ
ッチ作動爪75は孔75aを中心として揺動する。クラッチ
作動爪75のピン75bはソレノイド74のロッド740の孔741
に止め輪742を介してはめこまれている。クラッチ作動
爪75はスプリング76で付勢されており、その不勢力で、
クラッチ作動爪75は孔75aを中心として回動し、爪751は
クラッチ作動リング70の爪701を押圧しようとするも、
ソレノイド74によりロッド740を介して吸引されている
ためクラッチ作動リング70の爪701との係合は解かれて
いる。したがってワンウェイクラッチ71は締まる方向に
作動し、締まったワンウェイクラッチ71を介して主軸43
と大タイミングギヤ73とは連結される。よって、大ギヤ
42が回転して主軸43が回転すると、大タイミングギヤ73
は連動して回転する。すると、歯付きのタイミングベル
ト77が回転し、小タイミングギヤ76が回転し、釜軸77、
釜7が回転する。本実施例では、大タイミングギヤ73の
歯数は小タイミングギヤ78の歯数の2倍に設定されてい
る。したがって、大タイミングギヤ73が1回転すると小
タイミングギヤ78は2回転する。つまり、主軸43が1回
転して針棒腕2が1往復すると、釜7は2回転するよう
に成っている。尚、スプリング76の端76aは後述するブ
ラケット80の係止孔823は係止している。 裁縫終了などのため釜7の回転を停止させたい場合に
は、前記した制御部がソレノイド74を作動する。故にロ
ッド740が前進してクラッチ作動爪75が孔75aを中心とし
て回り、爪751とクラッチ作動リング70の爪701とが係合
される。よってワンウェイクラッチ71は、開く方向に作
動し大ギヤ42は回転しても主軸43や台タイミングギヤ73
は回転しない。よって大タイミングギヤ73は停止し、タ
イミングベルト77は作動せず、釜7の回転は停止され
る。尚、ソレノイド74は第8図にしめすようにベッドハ
ウジング10に形成した支柱部10hに保持されたモータ取
付け板742にねじ743を介してベッドハウジング10内に取
付けられている。 第2図および第8図に示すようにタイミングベルト77
の上方には、ブラケット80が取付けられている。ブラッ
クト80は、金属板で形成され、固定孔810をもつ固定部8
1と、テンションプーリ820を回転自在に軸支した保持部
82と、保持部82と固定部81との間に位置する変形部83と
で形成されている。変形部83には、変形を容易にすべく
スリット830が形成され、保持部82は強度確保などのた
め補強リブ効果をもつように断面コの字形状に折曲され
ている。保持部82には突片821が形成され、突片821に、
めねじをもつねじ孔822が形成されている。第8図に示
すようにブラケット80は、止めねじ810aを固定孔810に
挿通してベッドハウジング10のベッド101の下面に固定
されている。ここで、おねじをもつ調節ねじ84が突片82
1のねじ孔822にねじ込まれている。調節ねじ84の先端は
ベッドハウジング10のベッド101の下面に配設した当接
部10cに当接している。したがって、調節ねじ84を操作
して回せば、調節ねじ84に螺合しているねじ孔822が変
形部83の変形を介して上下方向に変位し、ブラケット80
の保持部82、テンションプーリ820は上下方向に位置調
整され、タイミングベルト77の張り度は調節される。し
たがって、タイミングベルト77の緩みを防止でき、釜7
と針棒腕2との同期性、つまり、上糸と下糸との同期性
の確保に有利である。 尚、第2図および第5図に示すように、主軸43には、
大円と小円とからなる検出板85が取付けられ、更に、使
用者が手作業で操作するハンドホィール86が止めねじ86
1により取付けられている。検出板85の回転つまり主軸4
3の回転は、フォトインタラプタ850で検出される。フォ
トインタラプラ850はベッドハウジング10に内蔵され、
視覚センサとして機能する。なお、ハンドホィール86
は、糸のからみなどのように刺繍作業に支障をきたした
時に、駆動モータ40の停止状態で、ハンドホィール86を
作業者の手作業で回して、主軸43を回転し、これにより
釜7、針棒腕2、天ビン6の位置を修正するためのもの
である。尚、形状軸受860は第3図に示すようにベッド
ハウジング10の取付け部10dにねじ10fにより締付けられ
たホルダ10hを介して保持されている。 (作用) さて、上記した本実施例にかかるミシンの作用につい
て説明する。まず、使用者は、刺繍枠部13に布をセット
するとともに、第13図に示すようにセットした糸カセッ
ト19からの上糸を糸取りレバー17、フック66、糸案内板
17bに掛け、針24にも条糸を掛ける。このように上糸を
掛けた状態で、操作スイッチを操作し、駆動モータ30を
回転駆動させる。駆動モータ40の回転によりベルト48、
中間プーリ41、大ギヤ42、主軸43が第2図において反時
計方向に回転する。すると、前述したように主軸43に対
して偏芯している天ビンクランク44のカム部44aが回転
するため、カム部44aにはまりこんでいる針棒クランク
ロッド45のコンロッド部45bが上下方向に揺動する。そ
のため、コンロッド部45bに軸46で連結されている針棒
腕2の立上部21が上下方向に運動し、その結果、鉄棒腕
2に第4図に示す矢印A方向および矢印A′方向に揺動
軸30を中心として往復揺動する。したがって針24は押え
本体26の針穴260を通り、針板14の針挿通孔140に挿通さ
れる。 第9図は針棒腕2が上がりきった針棒腕上死点の状態
を示す。第14図、第11図は針棒腕2が下がりきった針棒
腕下死点にある状態を示す。主軸43の回転につれて、針
棒腕2は、第9図、第10図、第11図、第12図の順に揺動
するものである。 本実施例では、主軸43が回転すると、ワンウェイクラ
ッチ71を介して大タイミングギヤ73が回転し、タイミン
グベルト77、小タイミングギヤ78、釜軸79を介して釜7
が針棒腕2の揺動と同期して回転し、つまり針棒腕2が
1往復すると釜7は2回転し、針24が針板14の上方の刺
繍枠部13に保持されている布を貫通して針挿通孔140を
通ったときに、針24に掛けられている上糸33に釜7から
の下糸36が引掛かり、上糸33と下糸35とで刺繍枠部13の
布に縫い目が形成される。 次に天ビン6の作動について説明する。主軸43が反時
計方向に回転すると、天ビンクランク44のコ字部470に
保持されているブッシング64は反時計方向へつまり第4
図にしめす矢印C方向に主軸43の軸芯を中心として回転
する。このときクランクピン47は天ビンクランク44の孔
44bに対して回るので、コ字部470およびブッシング64は
方向転換する。上記のようにブッシング64が矢印C方向
に回転すると、コの字部470に保持されているブッシン
グ64はスライド軸62を滑りながら、スライド軸62の長さ
方向にそって往復スライドを繰返す。このとき、第4図
に示すようにスライド軸62の基端62bが孔6aに規制され
るので、ブッシング64の矢印C方向への回転に伴ない、
第9図〜第12図に示すように、スライド軸62の傾き角度
は変動する。このようなスライド軸62の傾き角度の変動
に伴い、スライド軸62を固着している天ビン6の立上り
アーム60は、矢印D方向および矢印D′方向に往復揺動
する。 一方、前述したようにフック66の係合溝67はガイド部
15のガイド条151に案内されるため、天ビン6の横長ア
ーム61の先端のフック66は、ほぼ水平方向つまり矢印E
方向および矢印E′方向に天ビン上死点と天ビン下死点
との間を往復動する。 天ビン6の作動について更に説明を加える。針棒腕2
が針棒腕上死点にある第9図に実線で示す状態から、ブ
ッシング64が主軸43の軸芯43bを中心として矢印C方向
に回転すると、ブッシング64と孔6aとで傾き角度が規制
されるスライド軸62は、第9図に二点鎖線でしめすよう
にやや立上る。そのため立上りアーム60は第9図におい
て矢印D′方向へ揺動し始める。したがって天ビン6の
フック66は矢印E′方向つまり帰り方向へ移動し、上死
点に近づく。天ビン6が帰りきし上糸が緊張した天ビン
上死点の位置にある状態を第10図に示す。 さらに、第10図に示す天ビン6の上死点の位置から、
天ビンクランク44が回転してブッシング64が第10図に示
す矢印C方向へ更に回転すると、第10図に二点鎖線でし
めすように、ブッシング64と孔6aとで傾き角度が規制さ
れるスライド軸62は、前よりも少し寝る方向に傾く。こ
の結果、天ビン6の立上りアーム60は矢印D方向に揺動
し始め、フック66は第10図に示す矢印E方向に移動し始
める。よってフック66に掛けられていた上糸の緊張は緩
む。尚、上糸が緩んでフック66から外れた場合でも、上
糸は天ビンカバー69のためアームハウジング11の上面板
110から外れず、その上糸はアームハウジング11の上面
板110に載っており、フック66が再び移動する際に自動
的にフック66に掛けられる。 ここで第10図は針24に布が挿通される直前の状態を示
すものであり、布に針24を挿通する直前では上糸の緊張
による切断を防止するため等の理由で、上糸の緊張度を
緩める必要がある。そのため、前記のごとくフック66が
矢印E方向に移動してフック66に掛けられている上糸を
緩ませるのである。本実施例では、第13図に示すよう
に、糸切りレバー17、糸案内板17bは、フック66、下死
点よも図示左側(第13図)、即ち、フック66下死点PAよ
りもフック上死点PBと逆方向に配設されている。従っ
て、フック66が下死点PAに達したとき、上糸の緩み量を
大目に確保できる。 第11図ではブッシング64が更に矢印C方向に回転した
状態を実線で示す。第11図では第10図の場合よりもフッ
ク66はさらに針24側に移動して上糸を緩めている。第11
図に実線で示す状態から、天ビンクランク44がさらに回
転してブッシング64が第11図にしめす矢印C方向に回転
すると、第11図に二点鎖線で示すようにスライド軸62は
ほぼ水平方向に近い状態で寝る方向に近づく。よって更
に天ビン6の立上りアーム60は第11図に示す矢印D方向
に揺動を進める。したって、天ビン6のフック66は針24
側に更に移動し天ビン下死点の状態に近づく。第12図は
天ビン6が進みきった天ビン下死点の状態を示す。 上記した天ビン6は早戻り機構となっている。即ち、
第10図に実線で示す天ビン上死点の状態から、第11図に
実線および二点鎖線で示す状態を経て、第12図に実線で
示す天ビン下死点の状態になるまでの間、つまりフック
66が針24側に向かう行きの場合には、第12図に示すよう
に、ブッシング63は主軸43の回りを角度Θ1相当ぶん回
転しなければならない。一方、第12図に実線で示す天ビ
ン下死点の状態から、第10図に実線で示す天ビン上死点
の状態になるまでの間、つまりフック66が針24側から揺
動軸30側へ戻る帰りの場合には、ブッシング64が角度Θ
2相当ぶん主軸43の回りを回転するだけで足りる。ここ
で、Θ1>Θ2の関係である。したがってフック66は早
戻りして短時間で戻る。 (効果) 本実施例では、天ビンカバー69の上壁690がフック66
の上方を微小隙間を介して包囲し、天ビンカバー69の側
壁692がフック66の側方を微小隙間を介して包囲してい
る。故に、天ビンカバー69により上糸が押しつけられ
る。そのため、上糸が緩んだ場合であっても、上糸が外
れることを抑制することができる。本実施例では、天ビ
ンカバー69とフック66との隙間が、天ビン上死点から天
ビン下死点にかけて略同一に設定されているため、天ビ
ン上死点から天ビン下死点にかけての全長にわたり、上
糸の外れ抑制に一層有利である。仮に、フック66から上
糸が外れた場合であっても、その上糸はアームハウジン
グ11の上面板110にフック上死点とフック下死点との間
に位置して掛かっており、上糸はそれ以上落下しないの
で、フック66が矢印E方向および矢印E′方向に天ビン
上死点と天ビン下死点との間を再度往復動すると、上糸
は再びフック66に自動的に掛かる。 勿論、縫い始めの際に、本実施例では、第13図に示す
ように糸カセット19からの上糸を糸取りレバー17、糸案
内板17bに掛けて天ビン上死点と天ビン下死点との間に
位置しておけば、フック66がほぼ水平方向つまり矢印E
方向および矢印E′方向に天ビン上死点と天ビン下死点
との間を往復移動する際に、上糸はフック66に自動的に
掛かる。 又、本実施例では、万一、上糸が絡んだときであって
も、上糸はアームハウジング11の上面板110に遮られ
て、アームハウジング11の内部機構側に巻きこまれるこ
とを防止できる。 本実施例では、針棒腕2を揺動軸30を中心としてハウ
ジング1に対して揺動する構成であるため、縦棒状の針
棒が垂直方向に往復移動する構成の従来のミシンに比較
し、ミシン全体の高さを低くすることができる。殊に針
棒腕2の横長アーム部20の長さが長いので、揺動中心で
ある揺動軸30の軸芯から針24までの距離を大きくでき、
したがって針24が針挿通孔140に向けて揺動する際の曲
率半径を大きくとることができ、針24を針挿通孔140に
対して垂直に挿通するに有利である。 [発明の効果] 本発明にかかるミシンでは前記したように天ビンカバ
ーの上壁がフックの上方を包囲し、天ビンの側壁がフッ
クの側方を包囲している。そのため、上糸が押しつけら
れる。故に上糸が緩んだ場合であっても、フックから上
糸が外れることを抑制することができる。天ビンカバー
とフックとの隙間が天ビン上死点から天ビン下死点にか
けて略同一に設定されているため、上糸の外れ抑制に一
層有利である。 本発明では、針棒腕をハウジングに対して揺動する構
成にできる。この場合には縦棒状の針棒が垂直方向に往
復移動する構成の従来のミシンに比較し、ミシン全体の
高さを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明の一実施例を示し、第1図はミシン全体の
斜視図、第2図は要部の分解斜視図、第3図はベッドカ
バーを外した状態のミシンの底面図、第4図は第3図の
IV−IV線に沿う断面図、第5図は第3図のV−V線に沿
う断面図、第6図は第3図のVI−VI線に沿う断面図、第
7図はトップカバーおよび天ビンカバーを取外した状態
の平面図、第8図は第3図のVIII−VIII線に沿う断面
図、第9図は針棒腕上死点を示す側面図、第10図は天ビ
ン上死点を示す側面図、第11図は針棒腕下死点を示す側
面図、第12図は天ビン下死点を示す側面図である。第13
図はトップカバーを取外した状態の平面図、第14図は第
13図のX IV−X IV線に沿う断面図である。 図中、1はハウジング、10はベッドハウジング、11はア
ームハウジング、111はフックガイド孔、12はトップカ
バー、15はガイド部、150はスリット孔、151はガイド
条、2は針棒腕、20は横長アーム部、21は立上り部、22
は針棒、24は針、30は揺動軸、43は主軸、44は天ビンク
ランク、45は針棒腕クランク、6は天ビン、63は天ビン
軸、64はブッシング、66はフック、67は係合溝(係合
部)をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ベッドハウジングと該ベッドハウジングから立上が
    り更に横方向に延設されたアームハウジングと該アーム
    ハウジングの壁を貫通して一方向にのびるフックガイド
    孔と駆動部とをもつハウジングと、 該駆動部に接続して該ハウジングに作動自在に保持され
    先端に針をもつ針棒腕と、 該駆動部に接続して該ハウジングに内蔵され、先端に該
    フックガイド孔に挿通されかつ湾曲したフックをもち、
    該駆動部の駆動に伴い該フックが該フックガイド孔にそ
    って天ビン上死点および天ビン下死点の間を往復動する
    天ビンとで構成され、 該ハウジングの該アームハウジングに隙間を存して被着
    され、少なくとも該フックの天ビン上死点と該天ビン下
    死点との間にのび、該フックを上方から包囲する上壁と
    該上壁から延設され該フック側方を包囲する側壁とをも
    つ天ビンカバーを具備し、 該天ビンカバーと該フックとの隙間が該天ビン上死点か
    ら該天ビン下死点にかけて略同一に設定されていること
    を特徴とするミシン。
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