JP2695805B2 - 剛毛製品の製造法 - Google Patents
剛毛製品の製造法Info
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- A46—BRUSHWARE
- A46D—MANUFACTURE OF BRUSHES
- A46D1/00—Bristles; Selection of materials for bristles
- A46D1/08—Preparing uniform tufts of bristles
Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Brushes (AREA)
- Tension Adjustment In Filamentary Materials (AREA)
- Treatment Of Fiber Materials (AREA)
- Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、エンドレス材料としてスプールに巻上げら
れた、マルチフィラメントから成る剛毛ストランド(剛
毛長尺材料)を加工ステーションに供給し、該加工ステ
ーションにおいて剛毛の剛毛保持体にエンドレスである
状態又は裁断された状態で固定する剛毛製品の製造法で
あって、前記加工ステーションにおいて前記剛毛ステー
ションに周期的に引張り力を作用させ、該剛毛ストラン
ドから巻解いて前記剛毛保持体に引き寄せる形式のもの
に関する。 従来の技術 繊維に加工できるプラスチックが開発されると直ち
に、このようなプラスチック繊維は、それまで周知にな
っていた天然材料製剛毛の代用品としても採用されるよ
うになった。この当初の慣用方式では例えばドイツ連邦
共和国特許出願公開第2849510号明細書に基づいて公知
のように、プラスチック繊維は、マルチフィラメントか
ら成るストランドとして先ず纏められ、次いで該繊維ス
トランドは所望に応じて剛毛束として裁断されていた。
やはり開発当初の慣用方式では、剛毛保持体に剛毛束を
固定するために、例えばドイツ連邦共和国特許出願公告
第1049823号明細書に開示されているように植毛機が使
用され、この場合剛毛束はヘアピン状に折られて剛毛保
持体に予め穿穴された穴に挿入されてステープルなどに
よって機械的に固定されていた。更に又、プラスチック
剛毛を接着剤やパテ等によって剛毛保持体に固着するこ
とも行われていた。 例えば噴出成形法、発泡成形法等によるプラスチック
成形技術の進歩に伴って、剛毛保持体も前記成形法によ
って低廉に製造できるようになり、ひいては剛毛保持体
へ剛毛を固着するための新規な固着法も開発された。そ
の場合、剛毛の加工側端部が剛毛保持体の金型内へ挿入
されて埋め込み注型によって固定される(例えばドイツ
連邦共和国特許第845933号明細書、米国特許第2643158
号明細書及び米国特許第3408112号明細書参照)。更に
プラスチック剛毛及び剛毛保持体を共に可塑化して一体
成形することによって互いに接合する試み、並びにプラ
スチック剛毛を直接に剛毛保持体に溶着する試みもなさ
れていた。 またプラスチック剛毛をエンドレスに製造しかつエン
ドレスストランドとしてスプールに巻上げることによっ
て、該エンドレスストランドから剛毛製品を加工するこ
とも提案されている。その場合、剛毛繊維は製造を契機
にしてマルチフィラメントストランドに纏められて貯蔵
スプールに巻上げられてマルチフィラメントストランド
として加工ステーションに供給される(前掲の全特許明
細書参照)か又は製造時に単独繊維が個々の貯蔵スプー
ルに巻上げられ、これらの単独繊維が加工機械で個々の
貯蔵スプールから繰り出されて繊維束に集束され、次い
で該繊維束が剛毛保持体と接合される(米国特許第2710
774号明細書及び米国特許第2035709号明細書参照)。 剛毛材料のエンドレス加工のために従来なされた全て
の提案は実用化されるには至らなかった。実用化を困難
にする全ての問題の原点は、小さな表面積の剛毛保持体
に多数の剛毛を固定しなければならず、エンドレス材料
の加工に際して、相当数本のモノフィラメントを相当数
の貯蔵スプールから引き出して著しく狭い空間で合流さ
せ、クランプ・緊張装置によって把持し、周期的に剛毛
保持体に固着せねばならない点にある。前記の問題点
は、剛毛束を個別に装填する場合には剛毛束を順次固定
することができるので、或る程度は解決することができ
る。とは云え、この製造法は経済的ではない。この公知
方法は殊に剛毛が保持体材料内へ射出成形又は埋込み成
形され、或いは溶着によって剛毛保持体に固定される場
合には適用することはできない。この場合は総占有本数
の剛毛が1回の作業サイクルで剛毛保持体にもたらされ
ねばならない。例えば夫々100本の単独剛毛から成る剛
毛束を100束備えた掃除用ブラシの場合は、要するに10
0,000本のモノフィラメント、ひいては100,000個のスプ
ールを必要とすることになる。これは技術的にも経済的
にも実施不可能なことである。 前記とは異なってマルチフィラメントから成る剛毛ス
トランドを加工する場合には、供給すべき剛毛ストラン
ドの本数及び貯蔵スプールの個数は減少しはするものの
(それでも前記例ではスプール個数は依然として100個
である)、加工難度が軽減することにはならない。その
原因は次のような事情に見られる。すなわち:紡糸によ
って得られた剛毛繊維は、紡糸機を出た後に、分子構造
を配向しかつ剛毛繊維に所要の弾性を付与するために数
倍の長さに延伸され、次いで概ね安定化される。この安
定化は比較的高い温度で行われ、これによって、剛毛が
熱負荷を受けても如何なる変化も生ぜしめないように分
子構造を固定しようとするものである。このようにドラ
フトをかけられて安定化された剛毛繊維は次いで1条の
マルチフィラメントストランドに纏められて巻上げられ
る。その場合すでに個々の剛毛繊維は剛毛ストランドの
単位長さあたり種々異なった長さを有しているので、当
該剛毛ストランド内の全ての繊維が等しい長さを有して
いる訳ではない。また巻上げられた剛毛繊維は常温流れ
によってその特徴を変化させ、原則として収縮する。こ
の常温流れ自体も1条のマルチフィラメントストランド
の全ての繊維において均等に生じる訳ではないので、ス
プール上でさえも繊維長さに差が生じる。ところで、こ
のようなマルチフィラメントから成る剛毛ストランドが
貯蔵スプールから繰り出されると、引張り力は、最も短
い繊維を介してしか伝達されず、これに対してそれ以外
の繊維はループを形成し、或いは弛緩した状態で垂れ下
がって縺れ合うことになり、これに基づいて加工機械に
は絶えず操業中断が惹起されることになる。これに加え
て多数のスプール(前記例では100個のスプール)は加
工ステーションから異なった距離を有し、従って各剛毛
ストランドは異なる搬送経路を有していることになるの
で、各剛毛ストランドにおけるループの形成も異なるこ
とになる。更に、剛毛ストランドが屡々何回も変向され
ねばならないので、搬送自体によっても繊維長さに差が
生じる。これによって個々の剛毛ストランド間で速度差
が生じ、ひいては個々の剛毛ストランド間で長さの差が
生じ、しかもマルチフィラメントから成る1条の剛毛ス
トランドを構成するモノフィラメントに対しても、変向
のたびに異なった力が作用し、従って個々の剛毛ストラ
ンド内でも加工時にモノフィラメントの長さに差が生じ
ることになる。 そこでドイツ連邦共和国特許3205641号明細書によれ
ば、剛毛ストランドを加撚し、こうして剛毛ストランド
の内部に蔓巻き線の形式でモノフィラメントを位置させ
るようにすることによって、前記のループ形成を除こう
とする試みがなされている。その場合撚り回数は剛毛ス
トランドの走行メートル当り最大限でも1回に留められ
ている。これによってループ形成は減少されはしたが、
排除されるまでには至らかなった。更にスプールに剛毛
ストランドをストックしたことによって不利な効果が生
じた。すでに述べたプラスチック材料の常温流れ特性及
び不充分なクリープ強さに基づいて、個々の繊維は、ス
プールでの巻径に応じて変化させられることになる。し
かし原則としては剛毛は、その使用目的を満たすために
は絶対的に直線状でなければならない。前掲のドイツ連
邦共和国特許第3205641号明細書によれば、剛毛ストラ
ンドを綾巻きすることによって、曲率は可能な限り小さ
くされた。また貯蔵ローラから繰り出した後に、ドイツ
連邦共和国特許出願公開第2849510号明細書に基づけば
剛毛ストランドを加熱することによって、或いは米国特
許第2643158号明細書に基づけば剛毛ストランドを整直
ローラを通すことによって、剛毛ストランドの湾曲を除
くことは公知である。とは云え、公知の如何なる手段に
よっても連続的な加工にとっては第1に妨げとなるルー
プ形成を排除することは不可能であった。 発明が解決しようとする課題 本発明の課題は、マルチフィラメントから成るエンド
レスストランドを剛毛製品に加工する場合にループの発
生を回避し、また既存のループを除くことである。 課題を解決するための手段 本発明は、冒頭で述べた形式の剛毛製品の製造法を出
発点とし、かつ前記課題を解決するための本発明の構成
手段は、少なくとも前記加工ステーションにおいて前記
引張り力が前記剛毛ストランドに作用している周期中
に、前記加工ステーションと前記スプールとの間で前記
引張り力とは逆向きに働く引張り力を前記剛毛ストラン
ド全体に作用させ、該剛毛ストランド内にあるすべての
モノフィラメントが前記スプールと前記加工ステーショ
ンとの間で緊張させられるように、逆向きに働く前記引
張り力を調節することである。 作用 本発明の方法によれば、例えば加工ステーションにお
ける引張りによって発生する剛毛ストランドの搬送運動
には、全長にわたって作用する引張り力が対抗して働
く。該引張り力は、剛毛ストランドをスプールと加工ス
テーションとの間で緊張させるように設計される。これ
によって、スプール上ですでに存在しているモノフィラ
メントの長さの差が搬送区間に伝達されることはなくな
り、従って加工ステーションでもネガティブな影響を及
ぼすこともなくなる。また引張り力の作用を受けて搬送
区間自体でループが形成されることもない。ストランド
に内在しているモノフィラメントの長さの差は、ストラ
ンドが当該ストランド内の最も短いモノフィラメント長
さを占めるように補償される。更に又、スプールに起因
した剛毛ストランドの湾曲も除かれる。 本発明の構成では、引張り力を剛毛ストランドに作用
させることによって当該緊張されてたモノフィラメント
が伸長させられるように引張り力が調整され、製造時に
モノフィラメント内に残留する伸びが活用されるので、
個々のモノフィラメントが引張り力の作用によつて過負
荷を受けることもなく、特にくびれを生じることもな
い。ドイツ連邦共和国特許出願公開第2849510号明細書
に基づいて公知になっている製造法では、貯蔵スプール
と、該貯蔵スプールに後置された送り駆動装置との間で
糸張力が発生されはするが、この糸張力は、両部位間つ
まり貯蔵スプールと送り駆動装置との間でストランドに
作用する加熱をストランドの整直のために利用できるよ
うにするためだけのものでしかない。加工ステーション
への送りは牽引力によってではなくて推力によって行わ
れ、従って現存するモノフィラメント長さの差が再び全
面的に不利な影響を及ぼすことになるので、ループ形成
を回避することはできない。これに加えて変向ガイド点
におけるストランドのスリップと周速度差とによって個
々のモノフィラメント長さに差が生じることになる。 本発明の方法の実施態様では、剛毛ストランドの少な
くとも外位に位置しているモノフィラメントを、スプー
ルから繰り出した後に加熱し、かつ加工ステーションへ
の加熱後の搬送経路の途上で冷却するようにする。 但し本発明による加熱は、ドイツ連邦共和国特許出願
公開第2849510号明細書に基づいて公知になっている製
造法の場合のように少なくとも先ず湾曲を除くためでは
なくて、引張り応力をかけたにも拘わらず場合によって
はなお存在している過長のモノフィラメントを、該モノ
フィラメントの収縮によって補償するためのものであ
る。この処置は、個々の繊維が著しく小さい直径を有し
ているようなマルチフィラメント剛毛ストランドの場合
に特に有利である。例えば歯ブラシの製造のために使用
されるような細いモノフィラメントの場合、貯蔵スプー
ルと加工ステーションとの間で引張り応力がかけられる
と次のような動作が生じる。すなわち:先ず当初緊張さ
れていたモノフィラメントはストランドの軸心へ向かっ
て引き寄せられる一方、過長のモノフィラメントは外方
へ向かって跳ね出る。従って、ストランドに作用させら
れる熱は先ず第1に、外位の、つまり外方へ跳ね出た過
長モノフィラメントに作用するが、これに対してストラ
ンド軸心寄りで密接に並んで位置しているモノフィラメ
ントには熱作用が生じることは少ない。外側に露出した
モノフィラメントに所期のような熱処理を施すことによ
って、かつそれに続く搬送区の搬送途上で生じる冷却に
基づいて(場合によっては冷却効果が促進・助成するた
めに付加的な冷却作用を施すことによって)過長のモノ
フィラメントは収縮する。 すでに述べたように、剛毛に加工するための繊維は、
紡出した後にドラフトをかけて延伸され、次いで連続法
で高熱空気によって安定化されて巻上げられる。この場
合、剛毛はなお熱収縮可能な状態にあるが、この残留収
縮は大抵の適用例では甘受されるが、高価な剛毛の場合
には、収縮能を完全に、又はほぼ完全に消去するような
処理が施される。この収縮能除去処理は、比較的長時間
にわたる熱処理によって、なお比較的高い温度で行わ
れ、その場合剛毛はスプールや綛枠に巻上げられた状態
にある。これによって分子構造は固定され、かつ剛毛は
その収縮能を失う。本発明の方法の有利な実施態様で
は、安定化されていない、或いは完全には安定化されて
いないモノフィラメントから成る剛毛ストランドが使用
され、かつ剛毛ストランドはスプールから繰り出した後
に安定化温度に加熱される。 この手段によって安定化処理は剛毛製造段階から完全
に又は部分的に剛毛加工段階へ置き換えられる。貯蔵ス
プール上に位置している剛毛ストランドのモノフィラメ
ントの分子構造はなお固定されていないので、該剛毛ス
トランドは、後の加工時に相応に比較的高い加熱によっ
て比較的強い影響を受け、特に比較的強い収縮が可能で
あり、該収縮自体は、貯蔵スプールと加工ステーション
との間で相応の引張り応力を形成するために寄与する。
製造技術の面から見れば相応のエネルギが節減され、か
つ該エネルギは加工技術側で最適に適用される。 貯蔵スプールの加工ステーションとの間で必要な引張
り応力は種々の方式で発生させることができる。これ
は、スプールを加工ステーションで作用する引張り力に
抗してスプールを常時又は周期的に制動することによつ
て行われるのが特に簡単である。これによってモノフィ
ラメントの過長分は常に、搬送の決定的な時点において
だけ除かれる。 本発明の方法の別の実施態様では、スプールを周期的
に、加工ステーションで作用する引張り力に抗して逆向
きに巻き戻すか、或いは加工ステーションから離反移動
させることも可能である。その場合、複数の貯蔵スプー
ル又は全ての貯蔵スプールを共通の架台に支承しかつ該
架台を加工ステーションに対して離間移動させかつ作業
周期に相応して再び連行することも可能である。 本発明の方法によれば第1に、マルチフィラメントか
ら成る複数条の剛毛ストランドを1個の貯蔵スプールに
収容し、かつ加工時にこれらの剛毛ストランドを一緒に
繰り出すことも可能である。この場合各剛毛ストランド
を緊張させる張力を保証するために、該剛毛ストランド
の搬送運動方向に対して横方向に作用する偏向力を前記
の各剛毛ストランドにかけるようにすることも可能であ
る。前記偏向力は、揺動体に支承されたローラ、ばね負
荷されたローラ又はローラを装備した重錘付きライダー
によって発生させることができる。このような偏向力の
適用は、ただ1条の剛毛ストランドを巻上げたスプール
を使用する場合にも勿論可能である。 本発明では、加撚されたマルチフィラメントから成る
剛毛ストランドを使用し、かつ単位長さ当りの撚り回数
を、モノフィラメントの曲げ剛さに反比例するように選
定するのが有利である。該モノフィラメントの曲げ剛さ
は主として、一方ではモノフィラメントの横断面積(直
径)によって、また他方では使用されるプラスチック材
料によって決定される。本発明ではモノフィラメントの
曲げ剛さが小さくなるに応じて、それだけ強く剛毛スト
ランドは加撚される。実際には下表に示した数値が有利
と判った。但し表示の撚り数は、剛毛ストランドの走行
メートル当りの最小撚り回数である。 表示の最小撚り回数は材料特性に応じて高められねば
ならない。例えばポリエチレン剛毛は、該ポリエチレン
剛毛に対比して硬質のポリスチロール剛毛の約2倍の撚
り回数を必要とする。例えば直径0.20mmのポリプロピレ
ンを、ストランド走行メートル当り8回以上加撚した場
合には、1条のマルチフィラメントストランドに現れる
ループは特に僅少である。 このように、場合によっては著しく強く加撚した剛毛
ストランドは勿論加工ステーションでもこの撚りを有し
ているので、剛毛保持体に剛毛を固着する場合にも、ま
た所望長に裁断した後にも剛毛は前記の撚りを部分的に
維持することになる。多くのブラシ製品、特に掃除用ブ
ラシの場合には、個々の剛毛束内における剛毛の前記撚
りは極めてポジティブな効果を発揮する。例えば歯ブラ
シなどの場合のように前記のような撚りが所望されない
場合には、該撚りは本発明では、加工ステーションにお
いて剛毛ストランドを、該加工側端部からほぼ所望の最
終的な剛毛長に等しい距離を隔てた点で保持することに
よって除かれる。この手段によってモノフィラメントは
剛毛ストランドの自由端部内へ跳ね戻る。それというの
は該モノフィラメントは加工側端部ではもはや緊締され
ていないからである。剛毛は剛毛保持体に固着し、場合
によってはホルダーの後方で剛毛を裁断しかつ該ホルダ
ーを解離した後に、これによって解放された剛毛端部も
跳ね戻ることができるので、各剛毛束の剛毛は究極的に
は所望の平行位置を占めることになる。 更に又、スプールから接線方向に繰り出された剛毛ス
トランドを、加工ステーションへ向かって実質的に直線
的に導くのが有利である。貯蔵スプールと加工ステーシ
ョンとの間での締込みや変向ガイドは特に避けられねば
ならない。それというのは、このような締込みや変向ガ
イドは、1条のマルチフィラメントストランド内の多数
のモノフィラメントの周速度が異なることに基づいて、
並びに摩擦力が異なることに基づいてループ形成を惹起
することになるからである。 本発明の製造法の有利な実施態様は、製造を契機にし
て使用される貯蔵スプールから剛毛ストランドを、該剛
毛ストランドに高い引張り力をかけて、加工のために使
用される加工スプールに巻上げると同時に、当該剛毛ス
トランド内の最も短いモノフィラメントを伸長させ、か
つその伸長時に該剛毛ストランドからループ状に跳ね出
た過長モノフィラメントを熱収縮させる点にある。 この実施態様では要するに、製造に起因する最大過長
分は、加工スプールへの巻上げ時にすでに除かれている
ので、加工中の前記熱処理は概ね省くことができる訳で
ある。
れた、マルチフィラメントから成る剛毛ストランド(剛
毛長尺材料)を加工ステーションに供給し、該加工ステ
ーションにおいて剛毛の剛毛保持体にエンドレスである
状態又は裁断された状態で固定する剛毛製品の製造法で
あって、前記加工ステーションにおいて前記剛毛ステー
ションに周期的に引張り力を作用させ、該剛毛ストラン
ドから巻解いて前記剛毛保持体に引き寄せる形式のもの
に関する。 従来の技術 繊維に加工できるプラスチックが開発されると直ち
に、このようなプラスチック繊維は、それまで周知にな
っていた天然材料製剛毛の代用品としても採用されるよ
うになった。この当初の慣用方式では例えばドイツ連邦
共和国特許出願公開第2849510号明細書に基づいて公知
のように、プラスチック繊維は、マルチフィラメントか
ら成るストランドとして先ず纏められ、次いで該繊維ス
トランドは所望に応じて剛毛束として裁断されていた。
やはり開発当初の慣用方式では、剛毛保持体に剛毛束を
固定するために、例えばドイツ連邦共和国特許出願公告
第1049823号明細書に開示されているように植毛機が使
用され、この場合剛毛束はヘアピン状に折られて剛毛保
持体に予め穿穴された穴に挿入されてステープルなどに
よって機械的に固定されていた。更に又、プラスチック
剛毛を接着剤やパテ等によって剛毛保持体に固着するこ
とも行われていた。 例えば噴出成形法、発泡成形法等によるプラスチック
成形技術の進歩に伴って、剛毛保持体も前記成形法によ
って低廉に製造できるようになり、ひいては剛毛保持体
へ剛毛を固着するための新規な固着法も開発された。そ
の場合、剛毛の加工側端部が剛毛保持体の金型内へ挿入
されて埋め込み注型によって固定される(例えばドイツ
連邦共和国特許第845933号明細書、米国特許第2643158
号明細書及び米国特許第3408112号明細書参照)。更に
プラスチック剛毛及び剛毛保持体を共に可塑化して一体
成形することによって互いに接合する試み、並びにプラ
スチック剛毛を直接に剛毛保持体に溶着する試みもなさ
れていた。 またプラスチック剛毛をエンドレスに製造しかつエン
ドレスストランドとしてスプールに巻上げることによっ
て、該エンドレスストランドから剛毛製品を加工するこ
とも提案されている。その場合、剛毛繊維は製造を契機
にしてマルチフィラメントストランドに纏められて貯蔵
スプールに巻上げられてマルチフィラメントストランド
として加工ステーションに供給される(前掲の全特許明
細書参照)か又は製造時に単独繊維が個々の貯蔵スプー
ルに巻上げられ、これらの単独繊維が加工機械で個々の
貯蔵スプールから繰り出されて繊維束に集束され、次い
で該繊維束が剛毛保持体と接合される(米国特許第2710
774号明細書及び米国特許第2035709号明細書参照)。 剛毛材料のエンドレス加工のために従来なされた全て
の提案は実用化されるには至らなかった。実用化を困難
にする全ての問題の原点は、小さな表面積の剛毛保持体
に多数の剛毛を固定しなければならず、エンドレス材料
の加工に際して、相当数本のモノフィラメントを相当数
の貯蔵スプールから引き出して著しく狭い空間で合流さ
せ、クランプ・緊張装置によって把持し、周期的に剛毛
保持体に固着せねばならない点にある。前記の問題点
は、剛毛束を個別に装填する場合には剛毛束を順次固定
することができるので、或る程度は解決することができ
る。とは云え、この製造法は経済的ではない。この公知
方法は殊に剛毛が保持体材料内へ射出成形又は埋込み成
形され、或いは溶着によって剛毛保持体に固定される場
合には適用することはできない。この場合は総占有本数
の剛毛が1回の作業サイクルで剛毛保持体にもたらされ
ねばならない。例えば夫々100本の単独剛毛から成る剛
毛束を100束備えた掃除用ブラシの場合は、要するに10
0,000本のモノフィラメント、ひいては100,000個のスプ
ールを必要とすることになる。これは技術的にも経済的
にも実施不可能なことである。 前記とは異なってマルチフィラメントから成る剛毛ス
トランドを加工する場合には、供給すべき剛毛ストラン
ドの本数及び貯蔵スプールの個数は減少しはするものの
(それでも前記例ではスプール個数は依然として100個
である)、加工難度が軽減することにはならない。その
原因は次のような事情に見られる。すなわち:紡糸によ
って得られた剛毛繊維は、紡糸機を出た後に、分子構造
を配向しかつ剛毛繊維に所要の弾性を付与するために数
倍の長さに延伸され、次いで概ね安定化される。この安
定化は比較的高い温度で行われ、これによって、剛毛が
熱負荷を受けても如何なる変化も生ぜしめないように分
子構造を固定しようとするものである。このようにドラ
フトをかけられて安定化された剛毛繊維は次いで1条の
マルチフィラメントストランドに纏められて巻上げられ
る。その場合すでに個々の剛毛繊維は剛毛ストランドの
単位長さあたり種々異なった長さを有しているので、当
該剛毛ストランド内の全ての繊維が等しい長さを有して
いる訳ではない。また巻上げられた剛毛繊維は常温流れ
によってその特徴を変化させ、原則として収縮する。こ
の常温流れ自体も1条のマルチフィラメントストランド
の全ての繊維において均等に生じる訳ではないので、ス
プール上でさえも繊維長さに差が生じる。ところで、こ
のようなマルチフィラメントから成る剛毛ストランドが
貯蔵スプールから繰り出されると、引張り力は、最も短
い繊維を介してしか伝達されず、これに対してそれ以外
の繊維はループを形成し、或いは弛緩した状態で垂れ下
がって縺れ合うことになり、これに基づいて加工機械に
は絶えず操業中断が惹起されることになる。これに加え
て多数のスプール(前記例では100個のスプール)は加
工ステーションから異なった距離を有し、従って各剛毛
ストランドは異なる搬送経路を有していることになるの
で、各剛毛ストランドにおけるループの形成も異なるこ
とになる。更に、剛毛ストランドが屡々何回も変向され
ねばならないので、搬送自体によっても繊維長さに差が
生じる。これによって個々の剛毛ストランド間で速度差
が生じ、ひいては個々の剛毛ストランド間で長さの差が
生じ、しかもマルチフィラメントから成る1条の剛毛ス
トランドを構成するモノフィラメントに対しても、変向
のたびに異なった力が作用し、従って個々の剛毛ストラ
ンド内でも加工時にモノフィラメントの長さに差が生じ
ることになる。 そこでドイツ連邦共和国特許3205641号明細書によれ
ば、剛毛ストランドを加撚し、こうして剛毛ストランド
の内部に蔓巻き線の形式でモノフィラメントを位置させ
るようにすることによって、前記のループ形成を除こう
とする試みがなされている。その場合撚り回数は剛毛ス
トランドの走行メートル当り最大限でも1回に留められ
ている。これによってループ形成は減少されはしたが、
排除されるまでには至らかなった。更にスプールに剛毛
ストランドをストックしたことによって不利な効果が生
じた。すでに述べたプラスチック材料の常温流れ特性及
び不充分なクリープ強さに基づいて、個々の繊維は、ス
プールでの巻径に応じて変化させられることになる。し
かし原則としては剛毛は、その使用目的を満たすために
は絶対的に直線状でなければならない。前掲のドイツ連
邦共和国特許第3205641号明細書によれば、剛毛ストラ
ンドを綾巻きすることによって、曲率は可能な限り小さ
くされた。また貯蔵ローラから繰り出した後に、ドイツ
連邦共和国特許出願公開第2849510号明細書に基づけば
剛毛ストランドを加熱することによって、或いは米国特
許第2643158号明細書に基づけば剛毛ストランドを整直
ローラを通すことによって、剛毛ストランドの湾曲を除
くことは公知である。とは云え、公知の如何なる手段に
よっても連続的な加工にとっては第1に妨げとなるルー
プ形成を排除することは不可能であった。 発明が解決しようとする課題 本発明の課題は、マルチフィラメントから成るエンド
レスストランドを剛毛製品に加工する場合にループの発
生を回避し、また既存のループを除くことである。 課題を解決するための手段 本発明は、冒頭で述べた形式の剛毛製品の製造法を出
発点とし、かつ前記課題を解決するための本発明の構成
手段は、少なくとも前記加工ステーションにおいて前記
引張り力が前記剛毛ストランドに作用している周期中
に、前記加工ステーションと前記スプールとの間で前記
引張り力とは逆向きに働く引張り力を前記剛毛ストラン
ド全体に作用させ、該剛毛ストランド内にあるすべての
モノフィラメントが前記スプールと前記加工ステーショ
ンとの間で緊張させられるように、逆向きに働く前記引
張り力を調節することである。 作用 本発明の方法によれば、例えば加工ステーションにお
ける引張りによって発生する剛毛ストランドの搬送運動
には、全長にわたって作用する引張り力が対抗して働
く。該引張り力は、剛毛ストランドをスプールと加工ス
テーションとの間で緊張させるように設計される。これ
によって、スプール上ですでに存在しているモノフィラ
メントの長さの差が搬送区間に伝達されることはなくな
り、従って加工ステーションでもネガティブな影響を及
ぼすこともなくなる。また引張り力の作用を受けて搬送
区間自体でループが形成されることもない。ストランド
に内在しているモノフィラメントの長さの差は、ストラ
ンドが当該ストランド内の最も短いモノフィラメント長
さを占めるように補償される。更に又、スプールに起因
した剛毛ストランドの湾曲も除かれる。 本発明の構成では、引張り力を剛毛ストランドに作用
させることによって当該緊張されてたモノフィラメント
が伸長させられるように引張り力が調整され、製造時に
モノフィラメント内に残留する伸びが活用されるので、
個々のモノフィラメントが引張り力の作用によつて過負
荷を受けることもなく、特にくびれを生じることもな
い。ドイツ連邦共和国特許出願公開第2849510号明細書
に基づいて公知になっている製造法では、貯蔵スプール
と、該貯蔵スプールに後置された送り駆動装置との間で
糸張力が発生されはするが、この糸張力は、両部位間つ
まり貯蔵スプールと送り駆動装置との間でストランドに
作用する加熱をストランドの整直のために利用できるよ
うにするためだけのものでしかない。加工ステーション
への送りは牽引力によってではなくて推力によって行わ
れ、従って現存するモノフィラメント長さの差が再び全
面的に不利な影響を及ぼすことになるので、ループ形成
を回避することはできない。これに加えて変向ガイド点
におけるストランドのスリップと周速度差とによって個
々のモノフィラメント長さに差が生じることになる。 本発明の方法の実施態様では、剛毛ストランドの少な
くとも外位に位置しているモノフィラメントを、スプー
ルから繰り出した後に加熱し、かつ加工ステーションへ
の加熱後の搬送経路の途上で冷却するようにする。 但し本発明による加熱は、ドイツ連邦共和国特許出願
公開第2849510号明細書に基づいて公知になっている製
造法の場合のように少なくとも先ず湾曲を除くためでは
なくて、引張り応力をかけたにも拘わらず場合によって
はなお存在している過長のモノフィラメントを、該モノ
フィラメントの収縮によって補償するためのものであ
る。この処置は、個々の繊維が著しく小さい直径を有し
ているようなマルチフィラメント剛毛ストランドの場合
に特に有利である。例えば歯ブラシの製造のために使用
されるような細いモノフィラメントの場合、貯蔵スプー
ルと加工ステーションとの間で引張り応力がかけられる
と次のような動作が生じる。すなわち:先ず当初緊張さ
れていたモノフィラメントはストランドの軸心へ向かっ
て引き寄せられる一方、過長のモノフィラメントは外方
へ向かって跳ね出る。従って、ストランドに作用させら
れる熱は先ず第1に、外位の、つまり外方へ跳ね出た過
長モノフィラメントに作用するが、これに対してストラ
ンド軸心寄りで密接に並んで位置しているモノフィラメ
ントには熱作用が生じることは少ない。外側に露出した
モノフィラメントに所期のような熱処理を施すことによ
って、かつそれに続く搬送区の搬送途上で生じる冷却に
基づいて(場合によっては冷却効果が促進・助成するた
めに付加的な冷却作用を施すことによって)過長のモノ
フィラメントは収縮する。 すでに述べたように、剛毛に加工するための繊維は、
紡出した後にドラフトをかけて延伸され、次いで連続法
で高熱空気によって安定化されて巻上げられる。この場
合、剛毛はなお熱収縮可能な状態にあるが、この残留収
縮は大抵の適用例では甘受されるが、高価な剛毛の場合
には、収縮能を完全に、又はほぼ完全に消去するような
処理が施される。この収縮能除去処理は、比較的長時間
にわたる熱処理によって、なお比較的高い温度で行わ
れ、その場合剛毛はスプールや綛枠に巻上げられた状態
にある。これによって分子構造は固定され、かつ剛毛は
その収縮能を失う。本発明の方法の有利な実施態様で
は、安定化されていない、或いは完全には安定化されて
いないモノフィラメントから成る剛毛ストランドが使用
され、かつ剛毛ストランドはスプールから繰り出した後
に安定化温度に加熱される。 この手段によって安定化処理は剛毛製造段階から完全
に又は部分的に剛毛加工段階へ置き換えられる。貯蔵ス
プール上に位置している剛毛ストランドのモノフィラメ
ントの分子構造はなお固定されていないので、該剛毛ス
トランドは、後の加工時に相応に比較的高い加熱によっ
て比較的強い影響を受け、特に比較的強い収縮が可能で
あり、該収縮自体は、貯蔵スプールと加工ステーション
との間で相応の引張り応力を形成するために寄与する。
製造技術の面から見れば相応のエネルギが節減され、か
つ該エネルギは加工技術側で最適に適用される。 貯蔵スプールの加工ステーションとの間で必要な引張
り応力は種々の方式で発生させることができる。これ
は、スプールを加工ステーションで作用する引張り力に
抗してスプールを常時又は周期的に制動することによつ
て行われるのが特に簡単である。これによってモノフィ
ラメントの過長分は常に、搬送の決定的な時点において
だけ除かれる。 本発明の方法の別の実施態様では、スプールを周期的
に、加工ステーションで作用する引張り力に抗して逆向
きに巻き戻すか、或いは加工ステーションから離反移動
させることも可能である。その場合、複数の貯蔵スプー
ル又は全ての貯蔵スプールを共通の架台に支承しかつ該
架台を加工ステーションに対して離間移動させかつ作業
周期に相応して再び連行することも可能である。 本発明の方法によれば第1に、マルチフィラメントか
ら成る複数条の剛毛ストランドを1個の貯蔵スプールに
収容し、かつ加工時にこれらの剛毛ストランドを一緒に
繰り出すことも可能である。この場合各剛毛ストランド
を緊張させる張力を保証するために、該剛毛ストランド
の搬送運動方向に対して横方向に作用する偏向力を前記
の各剛毛ストランドにかけるようにすることも可能であ
る。前記偏向力は、揺動体に支承されたローラ、ばね負
荷されたローラ又はローラを装備した重錘付きライダー
によって発生させることができる。このような偏向力の
適用は、ただ1条の剛毛ストランドを巻上げたスプール
を使用する場合にも勿論可能である。 本発明では、加撚されたマルチフィラメントから成る
剛毛ストランドを使用し、かつ単位長さ当りの撚り回数
を、モノフィラメントの曲げ剛さに反比例するように選
定するのが有利である。該モノフィラメントの曲げ剛さ
は主として、一方ではモノフィラメントの横断面積(直
径)によって、また他方では使用されるプラスチック材
料によって決定される。本発明ではモノフィラメントの
曲げ剛さが小さくなるに応じて、それだけ強く剛毛スト
ランドは加撚される。実際には下表に示した数値が有利
と判った。但し表示の撚り数は、剛毛ストランドの走行
メートル当りの最小撚り回数である。 表示の最小撚り回数は材料特性に応じて高められねば
ならない。例えばポリエチレン剛毛は、該ポリエチレン
剛毛に対比して硬質のポリスチロール剛毛の約2倍の撚
り回数を必要とする。例えば直径0.20mmのポリプロピレ
ンを、ストランド走行メートル当り8回以上加撚した場
合には、1条のマルチフィラメントストランドに現れる
ループは特に僅少である。 このように、場合によっては著しく強く加撚した剛毛
ストランドは勿論加工ステーションでもこの撚りを有し
ているので、剛毛保持体に剛毛を固着する場合にも、ま
た所望長に裁断した後にも剛毛は前記の撚りを部分的に
維持することになる。多くのブラシ製品、特に掃除用ブ
ラシの場合には、個々の剛毛束内における剛毛の前記撚
りは極めてポジティブな効果を発揮する。例えば歯ブラ
シなどの場合のように前記のような撚りが所望されない
場合には、該撚りは本発明では、加工ステーションにお
いて剛毛ストランドを、該加工側端部からほぼ所望の最
終的な剛毛長に等しい距離を隔てた点で保持することに
よって除かれる。この手段によってモノフィラメントは
剛毛ストランドの自由端部内へ跳ね戻る。それというの
は該モノフィラメントは加工側端部ではもはや緊締され
ていないからである。剛毛は剛毛保持体に固着し、場合
によってはホルダーの後方で剛毛を裁断しかつ該ホルダ
ーを解離した後に、これによって解放された剛毛端部も
跳ね戻ることができるので、各剛毛束の剛毛は究極的に
は所望の平行位置を占めることになる。 更に又、スプールから接線方向に繰り出された剛毛ス
トランドを、加工ステーションへ向かって実質的に直線
的に導くのが有利である。貯蔵スプールと加工ステーシ
ョンとの間での締込みや変向ガイドは特に避けられねば
ならない。それというのは、このような締込みや変向ガ
イドは、1条のマルチフィラメントストランド内の多数
のモノフィラメントの周速度が異なることに基づいて、
並びに摩擦力が異なることに基づいてループ形成を惹起
することになるからである。 本発明の製造法の有利な実施態様は、製造を契機にし
て使用される貯蔵スプールから剛毛ストランドを、該剛
毛ストランドに高い引張り力をかけて、加工のために使
用される加工スプールに巻上げると同時に、当該剛毛ス
トランド内の最も短いモノフィラメントを伸長させ、か
つその伸長時に該剛毛ストランドからループ状に跳ね出
た過長モノフィラメントを熱収縮させる点にある。 この実施態様では要するに、製造に起因する最大過長
分は、加工スプールへの巻上げ時にすでに除かれている
ので、加工中の前記熱処理は概ね省くことができる訳で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭61−240911(JP,A)
特開 昭61−126917(JP,A)
特開 昭49−68033(JP,A)
特開 昭48−13620(JP,A)
特開 昭56−126917(JP,A)
実開 昭61−52752(JP,U)
米国特許3408112(US,A)
英国公開2710774(GB,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.エンドレス材料としてスプールに巻上げられた、マ
ルチフィラメントから成る剛毛ストランドを加工ステー
ションに供給し、該加工ステーションにおいて剛毛を剛
毛保持体にエンドレスである状態又は裁断された状態で
固定する剛毛製品の製造法であって、前記加工ステーシ
ョンにおいて前記剛毛ストランドに周期的に引張り力を
作用させ、該剛毛ストランドを前記スプールから巻解い
て前記剛毛保持体に引き寄せる形式のものにおいて、少
なくとも前記加工ステーションにおいて前記引張り力が
前記剛毛ストランドに作用している周期中に、前記加工
ステーションと前記スプールとの間で前記引張り力とは
逆向きに働く引張り力を前記剛毛ストランド全体に作用
させ、該剛毛ストランド内にあるすべてのモノフィラメ
ントが前記スプールと前記加工ステーションとの間で緊
張させられるように、逆向きに働く前記引張り力を調節
することを特徴とする、剛毛製品の製造法。 2.互いに逆向きの引張り力を前記剛毛ストランドに作
用させ、当初緊張させられたモノフィラメントが伸長さ
せられるように引張り力を調整する、特許請求の範囲第
1項記載の製造法。 3.前記剛毛ストランドの外側に位置するモノフィラメ
ントを、前記スプールから前記剛毛ストランドが巻解か
れたあとで加熱し、加工ステーションへ向かう途上で冷
却する、特許請求の範囲第1項又は第2項記載の製造
法。 4.安定化されていないモノフィラメント又は完全には
安定化されていないモノフィラメントから成る剛毛スト
ランドを使用し、前記スプールからこの剛毛ストランド
を巻解いたあとでこの剛毛ストランドを安定化温度に加
熱する、特許請求の範囲第2項記載の製造法。 5.加工ステーションにおいて前記剛毛ストランドを前
記剛毛保持体に引き寄せる前記引張り力に抗して前記ス
プールを常時又は周期的に制動する、特許請求の範囲第
1項から第4項までのいずれか1項記載の製造法。 6.加工ステーションにおいて前記剛毛ストランドを前
記剛毛保持体に引き寄せる前記引張り力に抗して、前記
スプールを巻き戻すか又は前記スプールを前記加工ステ
ーションから遠ざける、特許請求の範囲第1項から第5
項までのいずれか1項記載の製造法。 7.それぞれマルチフィラメントから成る剛毛ストラン
ドを巻上げた複数のスプールを使用しかつ各剛毛ストラ
ンドを緊張させるために、該剛毛ストランドに対して横
方向に作用する偏向力を前記各剛毛ストランドにかけ
る、特許請求の範囲第1項から第6項までのいずれか1
項記載の製造法。 8.マルチフィラメントから成る加撚された剛毛ストラ
ンドを使用し、単位長さ当りの撚り数をモノフィラメン
トの曲げ剛さに反比例するように選択する、特許請求の
範囲第1項から第7項までのいずれか1項記載の製造
法。 9.前記撚り数をモノフィラメントの横断面積に反比例
するように選択する、特許請求の範囲第8項記載の製造
法。 10.前記剛毛ストランドの加工側の端部から、ほぼ所
望の最終的な剛毛長さに等しい距離を隔てた点で、前記
剛毛ストランドを前記加工ステーションにおいて保持す
る、特許請求の範囲第1項から第9項までのいずれか1
項記載の製造法。 11.前記スプールから接線方向に引き出した前記剛毛
ストランドをほぼ直線的に前記加工ステーションに導
く、特許請求の範囲第1項から第10項までのいずれか1
項記載の製造法。 12.前記剛毛ストランドを製造に際して使用された貯
蔵スプールから、該剛毛ストランドに高い引張り力をか
けて、加工に使用されるスプールに巻上げると同時に、
該剛毛ストランド内の最も短いモノフィラメントを伸長
させ、その際に該剛毛ストランドからループ状に跳ね出
た過長のモノフィラメントを熱の作用下で収縮させる、
特許請求の範囲第1項から第11項までのいずれか1項記
載の製造法。
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