JP2695742B2 - プロピレン重合体組成物 - Google Patents
プロピレン重合体組成物Info
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Description
に関し、さらに詳しくは、表面硬度を改良し、特に耐傷
付き性が付与され、自動車バンパーなどに用いることが
できる成形体を形成し得るプロピレン重合体組成物に関
する。
性、成形加工性および耐薬品性に優れ、かつ、経済性に
も優れており、家電機器部品、自動車部品、建材などの
用途に広く利用されている。
器部品、自動車部品などの用途においてより一層向上さ
れた低温衝撃強度が要求され、たとえば、プロピレン重
合体にエチレン・プロピレン系共重合ゴム(EPR)を
配合することによって耐衝撃性を付与している。
・プロピレン系共重合ゴムを多量に添加することにより
低温衝撃強度を充分に付与することはできるが、剛性お
よび表面硬度が低下する傾向にある。このような物性バ
ランスの低下を防ぐため、プロピレン重合体に配合する
エチレン・プロピレン系共重合ゴムの組成などを変化さ
せたり、充填剤を添加したりするなど種々の試みがなさ
れている。たとえば、特開昭62−256,856号公
報には、プロピレンおよびエチレンからなるブロック共
重合体と、エチレン・α- オレフィンランダム共重合体
ゴムと、タルクまたは炭酸カルシウムとからなる、耐衝
撃性(低温衝撃強度)、剛性、塗装性などに優れたプロ
ピレン重合体組成物が開示されている。
エチレン・プロピレンブロック共重合体と、エチレン・
プロピレン共重合ゴムと、エチレン・プロピレン・ジエ
ン三元共重合体ゴムと、タルクとからなる、剛性、耐衝
撃性に優れたポリプロピレン系樹脂組成物が開示されて
いる。
は、エチレン・プロピレンブロック共重合体と、エチレ
ン・プロピレン共重合体ゴムと、エチレン・プロピレン
・ジエン三元共重合体ゴムとタルクなどの無機充填剤と
からなる、剛性、耐衝撃性、塗装性、成形流動性に優れ
たポリプロピレン樹脂組成物が開示されている。
成物から形成される成形体、たとえば自動車バンパー
は、耐衝撃性に優れているものの、表面硬度が低く、成
形時や輸送時にバンパー表面に傷が付いて不良品になる
ことがあり、さらに表面硬度の高い、すなわち耐傷付き
性に優れた成形体を提供できるようなプロピレン重合体
組成物が求められている。
する優れた特性を損なうことなく、耐衝撃性および耐傷
付き性に優れた成形体を形成し得るプロピレン重合体組
成物について鋭意研究し、特定のプロピレン系ブロック
共重合体、特定のエチレン・プロピレン共重合ゴム、特
定のエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム、特定の
エチレン・ブテン- 1共重合ゴムおよびタルクを特定の
割合で配合して得られるプロピレン重合体組成物が、プ
ロピレン重合体が本来有する優れた特性を損なうことな
く、低温衝撃強度に優れるとともに、耐傷付き性に優れ
た成形体を形成し得ることを見出し、本発明を完成する
に至った。
重合体が本来有する優れた特性を損なうことなく、耐衝
撃性に優れるとともに、耐傷付き性にも優れた成形体を
付与することができるプロピレン重合体組成物を提供す
ることを目的としている。
%、 [B]エチレン・プロピレン共重合ゴム;5〜15重量
%、 [C]エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム;5〜
15重量%、 [D]エチレン・ブテン- 1共重合ゴム;8〜20重量
%、および [E]タルク;5〜15重量% からなる組成物であり、かつ、 [A]プロピレン系ブロック共重合体は、 エチレンから誘導される構成単位を2〜15モル%の量
で含有するとともに、常温n- デカン可溶分が5〜15
重量%であり、メルトフローレートが15〜60g/1
0分であり、 [B]エチレン・プロピレン共重合ゴムは、 エチレンから誘導される構成単位を70〜90モル%の
量で含有し、メルトフローレートが0.1〜2.0g/
10分であり、 [C]エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムは、 エチレンから誘導される構成単位を70〜90モル%の
量で含有し、ジエンより誘導される構成単位を8〜13
モル%の量で含有し、メルトフローレートが0.1〜
0.4g/10分であり、 [D]エチレン・ブテン- 1共重合ゴムは、 エチレンから誘導される構成単位を85〜95モル%の
量で含有し、メルトフローレートが1.0〜10.0g
/10分であり、 該組成物は、 メルトフローレートが1
2〜25g/10分であり、 曲げ弾性率が10,000
kg/cm 2 以上であり、 −30℃におけるアイゾット
衝撃値(ノッチ付き)が5kg・cm/cm以上であ
り、 ロックウェル硬度が55以上であり、 熱変形温度が
100℃以上であり、かつ、 低温脆化温度が−30℃以
下であることを特徴としている。
プロピレン重合体が本来有する優れた特性を損なうこと
なく、耐衝撃性に優れるとともに、表面硬度が高く耐傷
付き性にも優れた成形体を形成することができ、自動車
バンパーなどの用途に有用に利用することができる。
合体組成物について具体的に説明する。本発明に係るプ
ロピレン重合体組成物は、プロピレン系ブロック共重合
体[A]と、エチレン・プロピレン共重合ゴム[B]
と、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム[C]
と、エチレン・ブテン- 1共重合ゴム[D]と、タルク
[E]とから構成されている。
[A]は、エチレンから誘導される構成単位を2〜15
モル%の割合で、好ましくは4〜10モル%の割合で含
有しており、また常温n- デカン可溶分を5〜15重量
%、好ましくは7〜10重量%の割合で含有している。
この常温n- デカン可溶分の極限粘度[η]は、4.5〜
9dl/g、好ましくは5.5〜7.5dl/gであ
る。なお、極限粘度は、常温n- デカン可溶分濃度を
0.08〜0.1g/100 mlに調整したデカリン溶液
を135℃に設定して測定する。
エチレン含有量は、35〜45モル%、好ましくは38
〜42モル%である。エチレンから誘導される構成単位
の含有量および常温n- デカン可溶分が上記のような範
囲内にあるプロピレン系ブロック共重合体を用いると、
耐衝撃性と剛性に優れた成形体を提供し得るプロピレン
重合体組成物が得られるようになる。
る構成単位の含有量は、赤外線分光法によって測定され
る値であり、また常温n- デカン可溶分は、試料2gを
沸騰n- デカン500g中に5時間浸漬して溶解した
後、室温まで冷却して、析出した固相をG4型ガラスフ
ィルターで濾過し、乾燥した後、測定した固相重量から
逆算して求めた値である。
ブロック共重合体[A]は、ASTM D−1238に
準拠して測定したメルトフローレート(MFR;230
℃、2.16kg荷重で測定)が15〜60g/10
分、好ましくは30〜50g/10分である。メルトフ
ローレートが上記のような範囲にあるプロピレン系ブロ
ック共重合体を用いると、成形性に優れたプロピレン重
合体組成物が得られるようになる。
体[A]は、通常の立体規則性触媒を用いて製造するこ
とができる。たとえば、ハロゲン含有チタン化合物触媒
成分あるいは担体に担持させた遷移金属化合物触媒成分
と、有機アルミニウム化合物触媒成分とからなる触媒の
存在下に、プロピレンおよびエチレンをたとえば2段重
合させることによってプロピレン系ブロック共重合体
[A]を得ることができる。具体的には、まずプロピレ
ン単独で重合させ、引き続いてプロピレンとエチレンと
を共重合させることによって、プロピレン系ブロック共
重合体を製造することができる。このような触媒はさら
に、必要に応じて電子供与体を含有していてもよく、共
粉砕等の手法により活性化されていてもよい。プロピレ
ン系ブロック共重合体の具体的な製造方法は、たとえば
特開昭52―98,045号、特公昭57―26,61
3号公報に詳細に記載されている。
共重合体[A]は、エチレンから誘導される構成単位の
含有量、常温n- デカン可溶分およびメルトフローレー
トが上記のような範囲にある限りは、全体がプロピレン
系ブロック共重合体であってもよく、またプロピレン系
ブロック共重合体と他のポリプロピレンとの混合物であ
ってもよい。
ブロック共重合体[A]は、本発明の目的を損なわない
範囲であれば、他の重合性モノマーから誘導される構成
単位を含有してもよい。
的には、ブテン- 1、ヘキセン- 1、オクテン- 1、4
- メチル-1-ペンテン等のα- オレフィン、酢酸ビニル
等のビニルエステル、無水マレイン等の不飽和有機酸ま
たはその誘導体などが挙げられる。
れる場合には、プロピレン系ブロック共重合体[A]
は、エチレン、プロピレンおよび他の重合性モノマーの
三元系共重合体であってもよく、また、この三元系共重
合体と他の重合性モノマーを含まないプロピレン系ブロ
ック共重合体との混合物であってもよい。
上記のようなプロピレン系ブロック共重合体[A]を5
5〜85重量%、好ましくは57〜70重量%の割合で
含有している。
記のようなプロピレン系ブロック共重合体[A]を用い
ることによって、耐衝撃性、剛性など機械的強度のバラ
ンスに優れるとともに、耐熱性および加工寸法安定性に
優れた成形体を形成し得る、成形性に優れたプロピレン
重合体組成物が得られるようになる。
[B]は、エチレンから誘導される構成単位を70〜9
0モル%、好ましくは75〜85モル%の割合で含有し
ている。エチレンから誘導される構成単位の含有量が上
記のような範囲にあるエチレン・プロピレン共重合ゴム
を用いると、物性バランスおよび耐傷付き性に優れると
ともに、低温衝撃強度に優れた成形体を提供し得るプロ
ピレン重合体組成物が得られるようになる。
構成単位の含有量は、赤外線分光法によって測定される
値である。また、本発明で用いられるエチレン・プロピ
レン共重合ゴム[B]は、ASTM D−1238に準
拠して測定したメルトフローレート(MFR;230
℃、2.16kg荷重で測定)が0.1〜2.0g/1
0分、好ましくは0.1〜1.0g/10分である。
[B]は、プロピレン重合体組成物を形成するに際して
行なわれる混練作業に支障がなければ、ペレット状、ク
ラム状、ベール状などのいかなる形状で供されてもよ
い。
上記のようなエチレン・プロピレン共重合ゴム[B]を
5〜15重量%、好ましくは7〜12重量%の割合で含
有している。
[C] 本発明で用いられるエチレン・プロピレン・ジエン共重
合ゴム[C]は、エチレンから誘導される構成単位を7
0〜90モル%、好ましくは75〜85モル%の割合で
含有しており、また、ジエンより誘導される構成単位を
8〜13モル%、好ましくは9〜11モル%の割合で含
有している。
導される構成単位の含有量は、赤外分光法によって測定
される値である。さらに、本発明で用いられるエチレン
・プロピレン・ジエン共重合ゴム[C]は、ASTM
D−1238に準拠して測定したメルトフローレート
(MFR;230℃、2.16kg荷重で測定)が0.
1〜0.4g/10分、好ましくは0.1〜0.3g/
10分である。
ゴム[C]を構成するジエンとしては、具体的には、5
- エチリデン-2-ノルボルネンが好ましく用いられる。
本発明に係るプロピレン重合体組成物は、上記のような
エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム[C]を5〜
15重量%、好ましくは5〜10重量%の割合で含有し
ている。
[D]は、エチレンから誘導される構成単位を85〜9
5モル%、好ましくは88〜92モル%の割合で含有し
ている。
構成単位の含有量は、赤外線分光法によって測定される
値である。このエチレン・ブテン- 1共重合ゴム[D]
は、ASTM D−1238に準拠して測定したメルト
フローレート(MFR;230℃、2.16kg荷重で
測定)が1.0〜10.0g/10分、好ましくは1.
0〜8.0g/10分である。
ゴム[D]は、本発明の目的を損なわない範囲であれ
ば、下記のような重合性コモノマーから誘導される構成
単位を含有してもよい。
体的には、ペンテン- 1、ヘキセン- 1、4- メチル-
1-ペンテン等のα- オレフィンなどが挙げられる。本
発明に係るプロピレン重合体組成物は、上記のようなエ
チレン・ブテン- 1共重合ゴム[D]を8〜20重量
%、好ましくは10〜17重量%の量で含有している。
0.2〜10μm、好ましくは0.2〜5.0μmであ
ることが望ましい。なお、タルクの平均粒径は、液相沈
降方式によって測定される。
スペクト比(縦または横のいずれかの長さと厚みとの比
を示す)の平均値が3以上、特に4以上であるタルクが
好ましく用いられる。
理であっても予め表面処理されていてもよい。この表面
処理の例としては、具体的には、シランカップリング
剤、高級脂肪酸、脂肪酸金属塩、不飽和有機酸、有機チ
タネート、樹脂酸、ポリエチレングリコールなどの処理
剤を用いる化学的または物理的処理を挙げることができ
る。上記のような表面処理が施されたタルクを用いる
と、ウェルド強度、塗装性、成形加工性にも優れた成形
体を提供し得るプロピレン重合体組成物が得られるよう
になる。
上記のようなタルク[E]を5〜15重量%、好ましく
は7〜12重量%の量で含有している。上記のようなタ
ルクを用いることによって、剛性と低温衝撃強度とのバ
ランスに優れるとともに、塗装性、寸法安定性および外
観に優れた成形体を提供し得るプロピレン重合体組成物
が得られるようになる。
プロピレン系ブロック共重合体[A]、エチレン・プロ
ピレン共重合ゴム[B]、エチレン・プロピレン・ジエ
ン共重合ゴム[C]、エチレン・ブテン- 1共重合ゴム
[D]およびタルク[E]を用いて、一般的に広く用い
られている組成物の混練方法によって調製される。
押出機、二軸混練機、バンバリーミキサー、ロールなど
の混練装置を用いて行なうことができる。本発明に係る
プロピレン重合体組成物は、通常、上記成分を押出機な
どの混練装置で混練した後、混練物をペレット状に成形
して使用される。
て各成分を混練装置に添加する順序は限定されず、同時
でもよく別々でもよい。また、予め上記ゴム成分(エチ
レン・プロピレン共重合ゴム[B]、エチレン・プロピ
レン・ジエン共重合ゴム[C]およびエチレン・ブテン
- 1共重合ゴム[D])と、タルク[E]とを高濃度に
含有するマスターバッチを得て、このマスターバッチを
プロピレン系ブロック共重合体[A]で希釈しながらブ
レンドコンパウンディングしたり、成形したりして本発
明に係るプロピレン重合体組成物を得てもよい。
れて組成物を形成し得る。本発明に係るプロピレン重合
体組成物は、従来のプロピレン重合体から形成される成
形体、またはプロピレン重合体―エチレン・プロピレン
系共重合ゴム組成物から形成される成形体が有する剛性
および低温衝撃強度を損なうことなく、しかも、表面硬
度に優れ、特に従来のプロピレン重合体またはゴム配合
プロピレン重合体組成物では得られなかった耐傷付き性
に優れた成形体を提供することができる。
上述したように、特定のプロピレン系ブロック共重合体
[A]に、特定のエチレン・プロピレン共重合ゴム
[B]と、特定のエチレン・プロピレン・ジエン共重合
ゴム[C]と、特定のエチレン・ブテン- 1共重合ゴム
[D]と、タルク[E]とが特定の割合で配合されてな
る。
性およびその好ましい範囲は、次の通りである。 (1)メルトフローレート(ASTM D−1238,2
30℃、2.16kg荷重)は、12〜25g/10分、
好ましくは15〜20g/10分である。
は、10,000kg/cm2以上、好ましくは11,
000kg/cm2以上である。 (3)−30℃におけるアイゾット衝撃値(ノッチ付き)
は、5kg・cm/cm以上、好ましくは6kg・cm
/cm以上である。
48)は、55以上、好ましくは60以上である。 (5)熱変形温度(ASTM D−648)は、100℃以
上、好ましくは105℃以上である。
は、−30℃以下、好ましくは−35℃以下である。
3種のゴム成分を含有してなるが、これらのゴム成分の
うち、エチレン・プロピレン共重合ゴム[B]とエチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合ゴム[C]は、通常、メ
ルトフローレートがかなり小さく、またエチレン・ブテ
ン- 1共重合ゴム[D]は、上述したように、ゴムとし
ては比較的メルトフローレートが大きい。さらに、本発
明で用いられるエチレン・ブテン- 1共重合ゴム[D]
は、通常ゴムに比べて結晶化度が高めである。本発明に
係るプロピレン重合体組成物は、このような特定の3種
のゴムを組み合わせることによって、得られる成形体の
表面硬度を高くして優れた耐傷付き性を付与している。
上述した成分とともに、本発明の目的を損なわない範囲
で、他の成分を含有してもよい。このような他の成分と
しては、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を挙げること
ができる。具体的には、ポリエチレン、ポリブテン- 1
等のα- オレフィン単独重合体またはこれらのα- オレ
フィン共重合体、α- オレフィンとビニルモノマーとの
共重合体、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等の変性
オレフィン重合体、ナイロン、ポリカーボネート、AB
S、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンオ
キサイド、石油樹脂、フェノール樹脂などを挙げること
ができる。
下のようなゴム類、ラテックスを配合することもでき
る。このようなゴム類、ラテックスとしては、具体的に
は、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、1,2- ポリ
ブタジエン・アクリルニトリル・ブタジエンゴム、ポリ
イソブチレン、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・
ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イ
ソブチレン・スチレンブロック共重合体;スチレン・ブ
タジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加物、ス
チレン・イソブチレン・スチレンブロック共重合体の水
素添加物を挙げることができる。
に、各種添加剤を配合することもできる。このような添
加剤としては、具体的には、フェノール系、イオウ系、
リン系等の酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、分散剤、銅
害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、難燃
剤、架橋剤、過酸化物等の流れ性改良剤、紫外線吸収
剤、耐光安定剤、ウェルド強度改良剤、核剤などを挙げ
ることができる。
上記のような添加物を配合することによって、得られる
成形体の物性バランス、耐久性、塗装性、印刷性、耐傷
付き性および成形加工性をより一層向上させることがで
きる。
は、特定のプロピレン系ブロック共重合体[A]に、特
定のエチレン・プロピレン共重合ゴム[B]と、特定の
エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム[C]と、特
定のエチレン・ブテン- 1共重合ゴム[D]とを特定の
割合で配合してなるので、剛性と耐衝撃性(低温衝撃強
度)とのバランスに優れるとともに、高い表面硬度を有
し、耐傷付き性に優れた成形体を提供することができ
る。
形成される成形体は、耐衝撃性に優れるだけでなく、従
来のプロピレン重合体組成物の成形体と比較して、耐傷
付き性に優れているため、特に自動車バンパーなどの用
途に有用である。本発明に係るプロピレン重合体組成物
から形成される自動車バンパーは、成形時および輸送時
に傷が付きにくく、傷による不良率を大幅に低下させる
ことができる。
するが、本発明は、これら実施例により限定されるもの
ではない。なお、下記の実施例および比較例において、
各物性は以下のように測定した。 (1)メルトフローレート(MFR) メルトフローレートは、ASTM D−1238に準拠
して、下記の条件にて測定した。
ト) (2)曲げ弾性率(FM) 曲げ弾性率は、ASTM D−790に準拠して、下記
の条件にて曲げ試験を行なって求めた。
(厚さ)×127mm(長さ) スパン間;100mm 曲げ速度;2mm/分 (3)アイゾット衝撃値(IZ) アイゾット衝撃値は、ASTM D−256に準拠し
て、下記の条件にて衝撃試験を行なって求めた。
4mm(長さ) ノッチは機械加工 (4)ロックウェル硬度(HR) ロックウェル硬度は、ASTM D648に準拠して、
下記の条件にて試験を行なって求めた。
0mm(厚さ)の試験片を2枚重ね (5)熱変形温度(HDT) 熱変形温度は、ASTM D−648に準拠して、下記
の条件にて試験を行なって求めた。
mm(幅)×127mm(長さ) 試験荷重;4.6kg/cm2 (6)低温脆化温度(BT) 低温脆化温度は、ASTM D−746に準拠して試験
を行なって求めた。
合体[A]、エチレン・プロピレン共重合ゴム[B]、
エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム[C]、エチ
レン・ブテン- 1共重合ゴムおよびタルクを、ヘンシェ
ルミキサーで室温にて2分間混合した。
を、造粒機[(株)神戸製鋼所製、NCM−60]を用い
て、樹脂温度210℃、ロータ回転数900r.p.m.の条
件にて、混練、造粒し、プロピレン重合体組成物のペレッ
トを得た。そして、ペレット状のプロピレン重合体組成
物を、樹脂温度200℃、金型温度40℃の条件下に射
出成形機にて、ASTM試験片および3mm厚平板(1
20mm×130mm)を成形して上記の物性を測定し
た。
ピレン重合体組成物を調製する際に用いた各成分の物性
は、以下の通りである。 [A]プロピレン系ブロック共重合体 PP−A エチレンから誘導される構成単位の含有
量;4.7モル% MFR;50g/10分 常温n- デカン可溶分;7.0重量% [B]エチレン・プロピレン共重合ゴム EPR−A エチレンから誘導される構成単位の含有
量;80モル% MFR;0.4g/10分 EPR−B エチレンから誘導される構成単位の含有
量;80モル% MFR;0.7g/10分 EPR−C エチレンから誘導される構成単位の含有
量;60モル% MFR;7.1g/10分 [C]エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム EPT−A エチレンから誘導される構成単位の含有
量;80モル% ジエンより誘導される構成単位の含有量;9モル% ジエン;5- エチリデン-2-ノルボルネン MFR;0.2g/10分 [D]エチレン・ブテン- 1共重合ゴム EBR−A エチレンから誘導される構成単位の含有
量;89モル% MFR;1.5g/10分 EBR−B エチレンから誘導される構成単位の含有
量;89モル% MFR;6.7g/10分 EBR−C エチレンから誘導される構成単位の含有
量;89モル% MFR;28g/10分 [E]タルク 平均粒径;2.5μm 粒径5μm以上の粒子の含有率;3重量%
実施例1と同様にして調製し、これらのプロピレン重合
体組成物について上記物性を実施例1と同様にして測定
した。
Claims (3)
- 【請求項1】 [A]プロピレン系ブロック共重合体;55〜85重量
%、 [B]エチレン・プロピレン共重合ゴム;5〜15重量
%、 [C]エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム;5〜
15重量%、 [D]エチレン・ブテン- 1共重合ゴム;8〜20重量
%、および [E]タルク;5〜15重量% からなる組成物であり、かつ、 [A]プロピレン系ブロック共重合体は、 エチレンから誘導される構成単位を2〜15モル%の量
で含有するとともに、常温n- デカン可溶分が5〜15
重量%であり、メルトフローレートが15〜60g/1
0分であり、 [B]エチレン・プロピレン共重合ゴムは、 エチレンから誘導される構成単位を70〜90モル%の
量で含有し、メルトフローレートが0.1〜2.0g/
10分であり、 [C]エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムは、 エチレンから誘導される構成単位を70〜90モル%の
量で含有し、ジエンより誘導される構成単位を8〜13
モル%の量で含有し、メルトフローレートが0.1〜
0.4g/10分であり、 [D]エチレン・ブテン- 1共重合ゴムは、 エチレンから誘導される構成単位を85〜95モル%の
量で含有し、メルトフローレートが1.0〜10.0g
/10分であり、 該組成物は、 メルトフローレートが12〜25g/10分であり、 曲げ弾性率が10,000kg/cm 2 以上であり、 −30℃におけるアイゾット衝撃値(ノッチ付き)が5
kg・cm/cm以上であり、 ロックウェル硬度が55以上であり、 熱変形温度が100℃以上であり、かつ、 低温脆化温度が−30℃以下である ことを特徴とするプ
ロピレン重合体組成物。 - 【請求項2】[A] プロピレン系ブロック共重合体57〜70重量%
と、[B] エチレン・プロピレン共重合ゴム7〜12重量%
と、[C] エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム5〜1
0重量%と、[D] エチレン・ブテン- 1共重合ゴム10〜17重量
%と、[E] タルク7〜12重量%と からなることを特徴とする請求項1に記載のプロピレン
重合体組成物。 - 【請求項3】前記タルクの平均粒径が0.2〜10μm
であることを特徴とする請求項1に記載のプロピレン重
合体組成物。
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JP5194804A JP2695742B2 (ja) | 1992-08-05 | 1993-08-05 | プロピレン重合体組成物 |
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