JP2695653B2 - アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成物と繊維の接着処理方法 - Google Patents

アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成物と繊維の接着処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ゴム組成物と繊維が強固に接着した複合体
を得るための、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組
成物と脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステル繊維と
の接着処理方法に関する。
<従来の技術> アクリロニトリル・ブタジエン系ゴムは、そこに含有
されるニトリル基の極性に起因して著しく優れた耐油性
を有しており、従来より、耐油ベルト、耐油ホース、燃
料タンク等の耐油性の要求されるゴム製品に広く使用さ
れている。
しかしながら、このアクリロニトリル・ブタジエン系
ゴムの極めて高い極性が、繊維、特に脂肪族ポリアミド
繊維やポリエステル繊維との接着を著しく困難にしてお
り、繊維補強ゴム製品としては不適である。
すなわち、通常、天然ゴム(NR)やスチレン・ブタジ
エンゴム(SBR)等のゴム組成物と、繊維との接着で
は、繊維を、レゾルシンとフォルムアルデヒドとの初期
縮合物とゴムラテックスとの混合液(以下、RFLと略
す)、たとえば、レゾルシンとフォルムアルデヒドとを
その仕込みモル比1/1.5〜1/3の範囲で反応させた初期縮
合物とゴムラテックスとを、固形分重量比が10/100〜30
/100になるように混合したもので処理した後加硫接着を
行っている。そして、ゴムラテックスは、被着ゴムと同
系統のもの、たとえばNRやSBRに対しては、ビニルピリ
ジン・スチレン・ブタジエン共重合ゴムラテックス、NR
ラテックス、SBRラテックス等を、クロロプレンゴムに
対してはクロロプレンラテックスを使用するのが一般的
である。
しかしながら、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム
組成物と繊維との接着に際し、上記の他のゴム組成物と
繊維との接着方法を適用しても、十分な接着性が得られ
ず、そのために、従来は、ゴムセメント等の有機溶剤系
の接着剤が使用されている。
<発明が解決しようとする課題> 上記のように、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム
組成物と繊維との接着は、繊維をRFLで処理しただけで
は十分な接着性が得られないため、有機溶剤系の接着剤
が使用されている。しかし、この有機溶剤系の接着剤を
使用すると、接着性は比較的良好となるものの、作業環
境を悪化させ、労働衛生や火災等、安全性の上で好まし
いものではない。
本発明は、上記の事実に鑑みてなされたものであり、
上記有機溶剤系の接着剤に匹敵する接着性を示し、作業
環境上の問題がなく、労働衛生上、防災上安全な水系接
着用処理液を用いるアクリロニトリル・ブタジエン系ゴ
ム組成物と脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステル繊
維との接着処理方法の提供を目的とする。
<課題を解決するための手段> 本発明は、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成
物と、脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステル繊維と
の加硫接着に際し、レゾルシンとフォルムアルデヒドと
の初期縮合物(RF)と、アクリロニトリル・ブタジエン
系ゴムゴムラテックスであって、該ゴムラテックス中の
固形分を凝集させて測定したムーニー粘度(ML1+4、100
℃)が100〜300であるもの(L)とを、固形分重量比で
RF/L=5/100〜35/100の範囲で含有する混合液(A)
に、ハロゲン化フェノール化合物とレゾルシンとフォル
ムアルデヒドとの初期縮合物(B)を、固形分重量比で
B/A+B=0.2〜0.7の範囲で含有させた処理液で前記繊
維を処理した後に、前記アクリロニトリル・ブタジエン
系ゴム組成物と、前記処理液で処理された前記繊維とを
加硫接着させる工程を有することを特徴とするアクリロ
ニトリル・ブタジエン系ゴム組成物と繊維の接着処理方
法を提供するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成
物と、脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステル繊維と
の接着処理方法にある。
アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成物とは、原
料ゴムとして、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NB
R)および/またはその変性ゴム(変性NBR)を原料ゴム
の50%以上含有するゴム組成物である。
NBRは、その結合ニトリル量により、極高、高、中
高、中、低ニトリルの5種類に分類され、また、重合時
の温度により、ホットラバーとコールドラバーとに分類
されるが、本発明では、特に限定されない。
変性NBRは、第3成分をその分子中にもつNBRであり、
第3成分としては、ジビニルベンゼン、ビニルピリジ
ン、アクリル酸やメタクリル酸(カルボキシ変性)等が
あげられる。
アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成物には、原
料ゴムとして、NBRおよび/または変性NBRを原料ゴムの
50%以上含有させるが、これは、アクリロニトリル系ゴ
ムの特長である耐油性、耐ガス透過性等の諸物性を十分
に発現させるためである。
また、NBRおよび/または変性NBRとブレンドされるゴ
ムとしては、ポリ塩化ビニル(PVC)、クロロプレンゴ
ム(CR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジ
エンゴム(BR)、水添ニトリルゴム等があげられる。
アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成物に含有さ
れる他の原料としては、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、
老化防止剤、充填剤等があげられ、必要に応じて用い
る。なお、加硫剤としては、硫黄、塩化硫黄、チウラム
系加硫剤等の有機含硫黄化合物等を用いる。
アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成物と加硫接
着させる繊維は、脂肪族ポリアミド繊維またはポリエス
テル繊維である。
脂肪族ポリアミド繊維とは、分子中に酸アミド結合と
直鎖状飽和炭化水素部分とを有する高分子化合物であ
る。
具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等
が挙げられる。
ポリエステル繊維とは、多価の有機酸と多価アルコー
ル類が縮重合した高分子化合物であるが、通常は、ポリ
エチレンテレフタレート系の繊維が用いられる。
次に、前記アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成
物と、前記脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステル繊
維の接着に際して用いる処理液について説明する。
本発明で用いる処理液は、レゾルシンとフォルムアル
デヒドとの初期縮合物(RF)と、アクリロニトリル・ブ
タジエン系ゴムラテックスであって、該ゴムラテックス
中の固形分を凝集させて測定したムーニー粘度(M
L1+4、100℃)が100〜300であるもの(L)とを、固形
分重量比でRF/L=5/100〜35/100の範囲で含有する混合
液(A)に、ハロゲン化フェノール化合物とレゾルシン
とフォルムアルデヒドとの初期縮合物(B)を、固形分
重量比でB/A+B=0.2〜0.7の範囲で含有させたもので
ある。
混合液(A)は、レゾルシンとフォルムアルデヒドと
の初期縮合物(RF)とアクリロニトリル・ブタジエン系
ゴムラテックスとを含有するが、RFとは、レゾルシンと
フォルムアルデヒドとを、所定の仕込みモル比で、塩基
性触媒の存在下で反応させるか、あるいは、レゾルシン
1モルに対して1モル以下のフォルムアルデヒドを酸性
触媒の存在下で反応させ、さらに、塩基性触媒の存在下
でフォルムアルデヒドを後添加することによって得られ
る化合物である。
尚、市販品として、スミカノール700(住友化学工業
社製)、アドハーRF(保土谷化学工業社製)等があげら
れ、そのまま、あるいはさらにフォルムアルデヒドを反
応させて用いる。
アクリロニトリル・ブタジエン系ゴムラテックスと
は、アクリロニトリル・ブタジエンゴムおよび/または
カルボキシ変性アクリロニトリル・ブタジエンゴムを、
該ゴムラテックス中のゴムの50重量%以上含有するゴム
ラテックスである。ここにブレンドされる他のゴムとし
ては、スチレン・、ブタジエンゴム、ビニルピリジン・
スチレン・ブタジエン共重合ゴム等があげられる。ま
た、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴムラテックス中
のゴムの50重量%以上を、アクリロニトリル・ブタジエ
ンゴムおよび/またはカルボキシ変性アクリロニトリル
・ブタジエンゴムとするのは、良好な接着性を得るため
である。
アクリロニトリル・ブタジエン系ゴムラテックスに
は、固形分として、前記のゴムの他に、通常のゴムラテ
ックスに含有される脂肪酸ソーダ、スルホン酸ソーダ等
の乳化剤等も含有されるが、ここで用いるアクリロニト
リル・ブタジエン系ゴムラテックス(L)は、これらの
固形分を凝集させて測定したムーニー粘度(ML1+4、100
℃)が100〜300の範囲にあるものである。
従来のアクリロニトリル・ブタジエン系ゴムラテック
スは、その固形分を凝集させて測定したムーニー粘度
(ML1+4、100℃)が100未満(一般的には80前後)であ
ったが、本発明では、100〜300の範囲にあるものを用
い、これにより、接着力が飛躍的に向上した。
混合液(A)は、レゾルシンとフォルムアルデヒドと
の初期縮合物(RF)と、アクリロニトリル・ブタジエン
系ゴムラテックス(L)とを含有するが、その含有割合
は、固形分重量比で、RF/L=5/100〜35/100である。こ
れは、接着性と混合液の安定性の観点から規定されたも
のである。
本発明で用いる処理液には、前記混合液(A)の他
に、ハロゲン化フェノール化合物とレゾルシンとフォル
ムアルデヒドとの初期縮合物(B)が含有される。
ここで、ハロゲン化フェノール化合物としては、p−
クロロフェノール、p−ブロモフェノール等が挙げられ
る。
また、ハロゲン化フェノール化合物とレゾルシンとフ
ォルムアルデヒドとの初期縮合物は、その化学構造は明
白ではないが、例えば下記一般式(I)で示される構造
を有しているものと推測される。
(ただし、上式中のXは であり、R1、R2はHもしくは炭素数1〜8のアルキル基
である。また、Y、Zは各々Cl、Br、HもしくはOHであ
り、nは0もしくは1〜15の整数をそれぞれ示す。) 具体的には、2,6−ビス(2′,4′−ジヒドロキシフ
ェニルメチル)−4−クロロフェノール(例えばVULCAB
OND−E、バルナックス社製)、2,6−ビス(2′,4′−
ジヒドロキシフェニルメタン)−4−ブロモフェノー
ル、2,6−ビス(2′,4′−ジクロロフェニルメチル)
−4−クロロフェノール、デナボンド(ナガセ化成工業
社製)等が挙げられる。
処理液中の混合液(A)とハロゲン化フェノール化合
物とレゾルシンとフォルムアルデヒドとの初期縮合物
(B)との量比は、固形分重量比で、B/A+B=0.2〜0.
7の範囲であり、特に、0.3〜0.6の範囲にあるとよい。
これは、B/A+Bが0.2未満のときは、接着力が十分では
なく、一方、0.7を越えると、得られた処理液の安定性
が低下し、ゲル化するのみならず、この処理液で処理さ
れた繊維の強度が著しく低下するためである。
上記のように、本発明で用いる処理液は、レゾルシン
とフォルムアルデヒドとの初期縮合物(RF)と、アクリ
ロニトリル・ブタジエン系ゴムラテックス(L)とを含
有する混合液(A)に、ハロゲン化フェノール化合物と
レゾルシンとフォルムアルデヒドとの初期縮合物(B)
を加えたものであるが、この他、本発明の主旨を損わな
い範囲で、界面活性剤、可塑剤、増粘剤等を加えてもよ
い。
また、処理液中の総固形分量は、10〜20%程度とする
と、繊維を処理液に浸漬させた時のピックアップ量が適
当となり、接着性能の点でも好ましい。
以上、本発明に係る組成物および化合物について説明
してきたが、次に本発明の接着処理方法について述べ
る。
本発明では、脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステ
ル繊維は、前記処理液で処理された後、アクリロニトリ
ル・ブタジエン系ゴム組成物と加硫接着される。
ここで、処理とは、繊維を前記処理液に浸漬するか、
刷毛塗りやスプレー等の手段で前記処理液を繊維に付与
した後、乾燥を行い、必要であればさらに熱処理(ベー
キング)を行う工程をいう。そして、通常は、乾燥は、
100〜150℃程度で1〜5分間程度、熱処理(ベーキン
グ)は、180〜230℃程度で1〜5分間程度行う。
なお、ポリエステル繊維を用いる場合は、繊維を公知
のエポキシ樹脂等で処理した後に、前記処理液で処理す
ることが好ましい。
また、前記処理液のピックアップ量は、乾燥重量で、
繊維重量の4〜15%程度が適当である。
上記のように処理された繊維は、通常の加工、例えば
ホースであれば、未加硫のアクリロニトリル・ブタジエ
ン系ゴム組成物の内管上等に編組され、また、ベルト等
であれば、未加硫のアクリロニトリル・ブタジエン系ゴ
ム組成物の層間に積層された後、加硫される。
加硫は、間接空気加硫、直接蒸気加硫、プレス加硫、
被鉛加硫等の通常の方法で、140〜180℃で行う。加硫時
間は、加硫温度等の条件により、適宜選択すればよい。
<実施例> 以下に、実施例に基づき、本発明を具体的に説明す
る。
(実施例) (1)アクリロニトリル・ブタジエン系ゴムラテックス
の製造 表1に示す単量体および重合用薬剤を用い、オートク
レーブ中、5℃で重合反応を行なわせた。ゴムラテック
スのムーニー粘度の調整は、連鎖移動剤である第3級ド
デシルメルカプタンの添加量を調整する事により、実施
した。
所定の重合率に達した後、単量体(アクリロニトリ
ル、ブタジエン−1,3)100部当り0.2部のヒドロキシル
アミン硫酸塩(水酸化ナトリウムでpH約10に調整した重
合停止剤)を添加し、重合を停止させた。
次いで、加温し、減圧下で残留単量体を除去し、全固
型分が40%となるように調整し、ムーニー粘度の異なる
ラテックスゴムa〜eを得た。
この様にして得られたゴムラテックスのムーニー粘度
(ML1+4、100℃)は、表2に示す通りであった。
(2)処理液の製造 市販のレゾルシンとフォルムアルデヒドとの初期縮合
物(スミカノール700、住友化学工業社製)を、塩基性
水溶液中で溶解させた後、所定量の37%フォルムアルデ
ヒド水溶液(フォルマリン)を添加し、室温にて6時間
熟成させた。
これに、前記ゴムラテックス(a〜e)を所定量加
え、室温にて12時間熟成させた。
この様にして得られたRFLに、p−クロロフェノール
とレゾルシンとフォルムアルデヒドの初期縮合物の20%
アンモニア水溶液であるナガセ化成工業(株)製デナボ
ンドを所定量添加し、室温にて12時間熟成後、繊維の処
理に供した。
尚、処理液の配合組成は、表3に示した。
(3)繊維の処理 66ナイロン、1890d/2のコードを、処理液に浸漬して
処理液を付着させた後、120℃で1分間乾燥し、続いて1
80℃にて1分間熱処理を施した。
尚、処理液の付着量は、繊維重量に対して、乾燥重量
で5%となる様に調整した。
(4)接着力の測定 第1図に示すように、表4にその配合組成を示すシー
ト状未加硫ゴム組成物に、(3)に記載の処理を施した
コードを平行に引きそろえ、150℃で30分間、プレス加
硫を行い、接着させた。このゴムシート表面から、コー
ドを1本づつ引きはがし、その時の力(剥離力、kgf)
を求めた(単コード剥離試験)。
尚、試験は各々3回行い、その平均値を求めた。
結果は第2図および第3図に示した。
第2図には、RFL(A)とデナボンド(B)との配合
比は、固形分重量比で、B/A+B=0.4であり、用いたゴ
ムラテックスのムーニー粘度が20〜290である処理液
(比較例1、2、発明例1〜3、図中○)と、RFL単独
であり、用いたゴムラテックスのムーニー粘度が20〜29
0である処理液(比較例3〜7、図中●)で繊維を処理
した場合の剥離力を示した。
また、第3図には、ゴムラテックスはd(ムーニー粘
度190)であり、RFL(A)とデナボンド(B)との配合
比が固形分重量比でB/A+B=0〜1.0である処理液(比
較例6、8、9、発明例2、4、5)で処理した場合の
剥離力を示した。尚、前記B/A+B=0.8である処理液
(比較例8)は、ゲル化し、繊維の処理に供することが
できなかったので、図中( )で示した。
第2図から明らかな様に、RFL(A)とデナボンド
(B)とを含有する処理液で繊維を処理すると、用いた
ゴムラテックスのムーニー粘度が100以上で、急激に接
着力が向上し、ムーニー粘度約200で最大となった。
一方、RFL単独では、用いるゴムラテックスのムーニ
ー粘度を変えても、接着力はほとんど変化せず、本発明
の接着処理方法に用いる処理液によって初めて、接着力
の向上効果が得られることがわかった。
また、第3図より、所望の接着力を得るには、B/A+
Bが0.2以上である事が必要であり、一方、B/A+Bが0.
7超では、処理液がゲル化する事、そして、デナボンド
単独(A=O)では、接着力がむしろ低下する事がわか
った。
以上、RFL中のゴムラテックス(L)として、従来市
販のアクリロニトリル・ブタジエン系ゴムラテックスの
ムーニー粘度は80前後であったのに対し、ムーニー粘度
100超のものを用い、ハロゲン化フェノール化合物とレ
ゾルシンとフォルムアルデヒドとの初期縮合物とブレン
ドし、繊維の処理液として使用する事により、相乗的効
果が発現し、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成
物と、脂肪族ポリアミド繊維とが、極めて高い接着力で
接着される事がわかった。
<発明の効果> 本発明により、有機溶剤系の接着剤に匹敵する接着性
を示し、作業環境上の問題がなく、労働衛生上、防災上
安全な水系接着用処理液を用いるアクリロニトリル・ブ
タジエン系ゴム組成物と脂肪族ポリアミド繊維またはポ
リエステル繊維との接着処理方法が提供される。
本発明の方法を採用すると、有機溶剤系の接着剤を使
用するために、従来、労働衛生上、あるいは防災上の観
点から設けていた設備等を必要としないので、コストの
低減が図れる。また、処理工程の短縮がなされるので、
この点においても、コストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例における単コード剥離試験を示す模式
図である。 第2図は、繊維処理液中に含有させるアクリロニトリル
・ブタジエン系ゴムラテックスのムーニー粘度と剥離力
との関係を示すグラフである。 第3図は、繊維処理液中に含有させるRFLとデナボンド
の量比と剥離力との関係を示すグラフである。 符号の説明 1……シート状ゴム、 2……コード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/41 D06M 15/41

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム組成
    物と、脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステル繊維と
    の加硫接着に際し、レゾルシンとフォルムアルデヒドと
    の初期縮合物(RF)と、アクリロニトリル・ブタジエン
    系ゴムゴムラテックスであって、該ゴムラテックス中の
    固形分を凝集させて測定したムーニー粘度(ML1+4、100
    ℃)が100〜300であるもの(L)とを、固形分重量比で
    RF/L=5/100〜35/100の範囲で含有する混合液(A)
    に、ハロゲン化フェノール化合物とレゾルシンとフォル
    ムアルデヒドとの初期縮合物(B)を、固形分重量比で
    B/A+B=0.2〜0.7の範囲で含有させた処理液で前記繊
    維を処理した後に、前記アクリロニトリル・ブタジエン
    系ゴム組成物と、前記処理液で処理された前記繊維とを
    加硫接着させる工程を有することを特徴とするアクリロ
    ニトリル・ブタジエン系ゴム組成物と繊維の接着処理方
    法。
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