JP2694305B2 - 単結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

単結晶シリコンの製造方法

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JP2694305B2
JP2694305B2 JP2077399A JP7739990A JP2694305B2 JP 2694305 B2 JP2694305 B2 JP 2694305B2 JP 2077399 A JP2077399 A JP 2077399A JP 7739990 A JP7739990 A JP 7739990A JP 2694305 B2 JP2694305 B2 JP 2694305B2
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悦郎 森田
次郎 龍田
康 島貫
和浩 原田
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はアンモニア系洗浄で0.2μm以上のピットを
発生させない単結晶シリコンの製造方法に関する。
<従来の技術> 一般に、単結晶シリコンウエーハの製造方法としては
以下に示すプロセスによっている。すなわち、例えば引
き上げ法(CZ法)により引き上げた単結晶シリコンをス
ライサでスライスしてラップ加工、エッチングを行いシ
リコンウエーハを製造している。そして、そのシリコン
ウエーハの表面を鏡面研磨し、最終仕上げにそのウエー
ハ表面を洗浄している。
ここで、従来の引き上げ法は、石英るつぼ内に加熱溶
融した多結晶シリコンの融液に小さい単結晶(種)を浸
して、回転させながら徐々に引き上げ、種結晶と同一方
位の単結晶を成長させるものであり、その冷却速度は0.
8℃/分程度である。
そして、このシリコンウエーハの洗浄後にパーティク
ルカウンタによりそのウエーハ表面に付着したゴミ等測
定し、そのウエーハ表面の洗浄度を検査していた。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、このような従来の単結晶シリコンの製
造方法にあって、引き上げられた単結晶シリコンにはそ
の内部に微小欠陥核が多数存在することが推測された。
すなわち、本願出願人が案出した洗浄方法によれば、
ウエーハ加工後、該シリコンウエーハの表面に多数の微
小ピットが存在することが発見された。
この微小ピットは従来より知られていた積層欠陥OSF
等に起因するものではない。これは同様の洗浄方法によ
れば、熱処理によりOSF等の欠陥を発生したウエーハに
は結晶欠陥と同一場所に微小ピットが生じないからであ
る。したがって、この微小ピットは単結晶シリコン中の
従来知られていなかった微小欠陥核の存在を示すもので
ある。
そして、上記微小ピットはある大きさの分布を持って
いる。ところが、これまで行われてきた引き上げ法では
洗浄により0.2μm以上のピットが10個以上発生するた
め、ウエーハ上に0.2μm以上のゴミがなくとも、これ
らのピットがパーティクルとしてカウントされるため、
4MB用のウエーハとして用いられない。これは、4MB用シ
リコンウエーハでは直径6インチで0.2μm以上の大き
さのパーティクルが10個以下という制約があるからであ
る。
そこで本発明は、洗浄により発生するピットの大きさ
を、最大で0.2μmより小さくすることができる単結晶
シリコンの製造方法を提供することを、その目的として
いる。
<課題を解決するための手段> 本発明は、多結晶シリコンの融液から単結晶シリコン
を引き上げる単結晶シリコンの製造方法において、融液
が固化した段階から900℃にまで冷却される期間におい
て、その冷却速度を1.2℃/分以上とした単結晶シリコ
ンの製造方法を提供するものである。
<作用および効果> 本発明に係る単結晶シリコンの製造方法にあっては、
多結晶シリコンの融液から単結晶シリコンを引き上げ
る。この引き上げにおいて、融液が固化した段階から90
0℃にまで冷却されるその全期間中にあって、その冷却
速度が毎分1.2℃以上となるようにして引き上げるもの
である。例えば900℃直前においてもその冷却速度を毎
分1.2℃以上としているものである。もし冷却速度がこ
の値(1.2℃/分)よりも遅くなるとその単結晶シリコ
ンから切り出したウエーハをアルカリ系洗浄で洗浄した
後0.2μmより大きなピットが生じるという不都合が生
じるものである。
このように引き上げでの冷却速度をコントロールする
ことにより、アルカリ系洗浄後シリコンウエーハ表面の
0.2μm以上のピットを大幅に低減することができる。
この結果、電気的特性等が向上したシリコンウエーハを
得ることができる。
<実施例> 以下、本発明の実施例を説明する。
次表は本発明に係る単結晶シリコンの引き上げにおけ
る冷却速度と0.2μm以上の微小ピットの数との関係を
示している。
多結晶シリコンの融液から単結晶シリコンを引き上げ
る場合において、融液が固化した段階から900℃にまで
冷却される場合の冷却速度は、その全期間中にわたっ
て、実施例では1.2(℃/分)、従来例では0.8(℃/
分)とした。
そして、このようにして作成した単結晶シリコンのイ
ンゴット(棒)をスライサでスライスし、ラップ、エッ
チングを行い所定の研磨等の工程を経て、シリコンウエ
ーハを作成した。
ここで、アンモニア系洗浄を行い、このシリコンウエ
ーハの表面に生じる微小ピットの数を測定したものが実
施例では0個であり、これに対して従来例では29個であ
った。この微小ピットの検出はパーティクルカウンタに
より0.20μm以上のパーティクルの数として測定してい
る。このように実施例の冷却速度によれば0.2μm以上
の微小ピットの数は大幅に減少していることが明かであ
る。
すなわち、引き上げ法により作成される単結晶シリコ
ンにおいて、その冷却速度を所定の値(1.2℃/分)以
上とすることにより、該単結晶シリコンをアンモニア系
洗浄した場合、その表面に0.2μm以上のピットが発生
することを抑止することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 龍田 次郎 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱金属株式会社中央研究所内 (72)発明者 島貫 康 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱金属株式会社中央研究所内 (72)発明者 原田 和浩 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱金属株式会社中央研究所内 (72)発明者 香川 紀夫 東京都千代田区岩本町3丁目8番16号 日本シリコン株式会社内 審査官 雨宮 弘治 (56)参考文献 特開 昭58−176197(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多結晶シリコンの融液から単結晶シリコン
    を引き上げる単結晶シリコンの製造方法において、 融液が固化した段階から900℃にまで冷却される期間に
    おいて、その冷却速度を1.2℃/分以上としたことを特
    徴とする単結晶シリコンの製造方法。
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