JP2693438B2 - トナー - Google Patents
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- JP2693438B2 JP2693438B2 JP62140993A JP14099387A JP2693438B2 JP 2693438 B2 JP2693438 B2 JP 2693438B2 JP 62140993 A JP62140993 A JP 62140993A JP 14099387 A JP14099387 A JP 14099387A JP 2693438 B2 JP2693438 B2 JP 2693438B2
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- resin
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- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0825—Developers with toner particles characterised by their structure; characterised by non-homogenuous distribution of components
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- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0821—Developers with toner particles characterised by physical parameters
- G03G9/0823—Electric parameters
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
(産業上の利用分野)
本発明は、たとえば電子写真装置,静電記録装置等に
使用される静電潜像現像用のトナーに係わり、特に高精
細な現像に適したトナーに関する。 (従来の技術) 静電潜像の現像手段としては既にカスケード法,磁気
ブラシ法,一成分タッチダウン法など多くのものが知ら
れ実用に供されている。 これらの現像法は、技術の進歩とともに高画質化が図
られてきたが、近年になって、その要求は、印刷分野に
おえる版下作製用を始め写植や電子出版などの分野でさ
らに高精細なものが要求されるに至っている。 より高精細な画像を得るには、良く知られているよう
に、現像剤としてより小粒子径の微細トナーを用いるこ
とが第1条件であるが、これには、従来のトナー製法で
は、大きく2つの技術的問題が生ずることが検討により
判明した。 その第1は、従来の製法によりトナー材料(樹脂,着
色剤,帯電性制御等)を混練して冷却した後、粉砕し
て、さらに、分級する場合、上記要求に沿って、より小
粒子径を得るためには、粉砕と分級に要する時間が多く
かかり過ぎる上に所望の粒子径に調整するのも難しく、
歩留り(効率)も極端に悪化して高価となり、実質的に
8〜5μm以下の平均粒子径のものを低価格で生産する
ことが困難なことである。 また、トナーに用いる樹脂として分散が容易な柔らか
な樹脂を用いることが改善にはなるが、この場合、往々
にしてトナー使用中に破砕やキャリアへの固着を引き起
こし易く、耐刷性も低下するという副作用が生じること
もわかり、コストと性能の妥協が望めないものであっ
た。 これに加え、さらに、第2の粒子径の異なるカーボン
濃度が5重量%一定のトナーを、電子写真感光体の表面
電位その他の条件を同一にして現像した場合、トナーの
粒子径を小さくしていくとともに、第2図の曲線Aに示
すように、画像濃度が低下してしまうという問題がある
ことが試作テストで判明した。 これは、トナーの粒子径が小さくなるに従って、画像
層厚も薄くなり、光の隠蔽率が低下するためで、約8μ
m以下では、通常必要とされる濃度1.25を割ってしま
う。これを防止するには、トナーが厚く画像に付着する
ように現像条件を調整することが考えられるが、これ
は、トナー粒子径を小さくして、高解像力,高精細化し
ようとする目的と完全に相反する副作用をもたらすた
め、根本的な解決にはならない。 この対策として、トナーの隠蔽力を高めるために、着
色剤(この例の場合カーボン)量を、従来の一般的濃度
(2〜6重量%)より高くすることを試みた結果が第2
図である。図中、曲線BおよびCはカーボン濃度を8%
および12%にした場合を示し、これにより7μm〜3μ
mの小粒子径トナーでも十分な反射濃度が得られること
が判明した。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これら曲線BおよびCで示す特性を有
するトナーは、環境条件を湿度75%程度の高湿度にし
て、一日以上放置すると、カブリや、転写不良を発生す
る不良トナーであることが詳細テストで見出された この原因としては、着色剤(この例の場合はカーボン
であるが多くの着色剤は低抵抗であり同じ傾向を示す)
として、カーボン(ケッチェンブラックEC:花王株式会
社製使用)を用いて、そのトナー全量に対する分量(以
下重量%)を変化させた場合、常湿(相対湿度60%)に
おいても、第3図に示す如く電気抵抗が大きく変化し
て、添加量約8%以上では、静電用トナーに要求される
抵抗1014Ωcm以下になってしまう危険が大であることが
測定によりわかった。 なお、この電気抵抗の測定は、粉体トナーを1000kg/c
m2で加圧成形して、1mmの厚さの板状にして、これに金
蒸着により両面に電極を設けて電圧,電流,測定法によ
り測定したものである。 以上のように、従来の混練粉砕式のトナー製法では、
高信頼な高精細トナーを作ることは、極めて困難であっ
た。 本発明は以上の検討経過に基づいてなされたもので、
その目的とするところは、約8μm以下の粒子径のトナ
ーの隠蔽力を高めても、電気的抵抗の低下することの無
い、トナーを提供しようとするものである。 [発明の構成] (問題点を解決する手段) 本発明は、上記問題点を解決するために、 請求項1によれば、熱可塑性樹脂と着色剤とを含有す
るトナーにおいて、スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂
から選択された樹脂にて構成された第1の熱可塑性樹脂
を有する核粒子と、第2の熱可塑性樹脂を有し、前記核
粒子を被覆する被覆層とを具備し、50%重量平均粒子径
が8μm以下であるとともに、表面の電気抵抗が1014Ω
cm以上となるように、前記第2の熱可塑性樹脂は、電気
絶縁性の樹脂で構成され、且つ前記核粒子は、前記被覆
層よりも多量の着色剤を含有していることを特徴とする
トナーを提供するものである。 請求項2によれば、熱可塑性樹脂と着色剤とを含有す
るトナーにおいて、第1の熱可塑性樹脂を有する核粒子
と、第2の熱可塑性樹脂を有し、前記核粒子を被覆する
被覆層とを具備し、50%重量平均粒子径が8μm以下で
あるとともに、表面の電気抵抗が1014Ωcm以上となるよ
うに、前記第2の熱可塑性樹脂は、電気絶縁性の樹脂で
構成され、且つ前記核粒子は、前記被覆層よりも多量の
着色剤を含有するよう重合性材料を分散した溶液を撹拌
しつつ重合法により製造されたことを特徴とするトナー
が提供される。 (作用) すなわち、本発明は、8μm以下の粒子径でも十分な
隠蔽力をも達するべく着色剤を多量に含み、その結果、
電気抵抗の低下する核粒子を、高抵抗な樹脂層(低定着
色剤量、適度な帯電性制御剤量)で被覆するようにした
から、表面の電気抵抗を1014Ω・cm以上とすることがで
き、発色性と、静電特性のバランスを保つことが可能と
なる。 (実施例) 第1図は、本発明のトナーの構造を示し、このトナー
1は着色剤を多量に含む核粒子2と、この核粒子2を被
覆する電気絶縁性樹脂被覆層3とを具備したカプセル構
造となっているとともに、50%重量平均粒子径が8μm
以下となっている。 実施例…1 スチレン80部、n−ブチルアクリレート13部,カーボ
ンブラック(ケッチエンブラックEC:花王株式会社製)1
2部、低分子量ポリプロピレン(ワックス)5部、の混
合物をボールミルにより予備混合した後、過酸化ベンゾ
イル2部をリン酸カルシウムの1.2%水溶液300部に加え
て、TKホモミキサ(特殊機化工業製)で5分間約600rpm
も撹拌分散させた後、この懸濁液を反応容器内で150rpm
で撹拌しながら窒素ガス中で60℃、6時間重合反応を行
なわせた後、続いて、80℃に昇温するとともに、スチレ
ン8部染料(オリエント化学株式会社ボントロン1)0.
3部、ラウリルメルカプタン0.2部、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.7部の混合液をさらに加えて、3時
間撹拌を続けて造粒重合トナーを得た。このトナー粒子
は水洗濾過後、50℃の温度下で減圧乾燥を行ない平均粒
子径(50%重量分布)が、7.2μmのトナーを得た。 このトナーをキャリア鉄粉(日本鉄粉製FL−100)に
4重量%混合して、市販の複写機BD−4121(株式会社東
芝製)により現像し、テストを行なったところ、画像濃
度が1.3〜1.5のカブリの無い画像が得られた。また、こ
の現像剤は、80%の相対湿度下に1昼夜放置した後に
も、カブリの増加は認められなかった。 前記した加圧成形法による抵抗測定法では、カプセル
が破滅されてしまうため電気抵抗は、高い値は示さない
が表皮のカーボンの濃度は0%で染料も3%以下であ
り、カプセル化しているため粉体状態では電気抵抗は十
分高くなっていることは、この環境テストの結果から明
らかである。 比較例 実施例−1においてカーボンブラックを4部にした他
は同じ条件で作ったトナーは、画像濃度は、1.1程度し
か得られなかった。 実施例−2 実施例−1において、カーボンブラックに変えて青色
トナーを作るために、青色顔料フタロシアニンブルー
(東洋インキ製)を10部用いた他は、同じ条件で作った
トナーを同条件で現像して、赤色フィルタを介して測定
した画像濃度は、1.4前後の十分なものであった。 これに対し、従来の粉砕法で同じ青色顔料を10%添加
して作られた平均粒径7.8μmのトナーは、画像濃度
は、1.3〜1.45で十分であったが、高湿下で、カブリ
と、転写不良を生じた。 実施例−3 実施例−1において、60℃下で4時間80℃下で2時間
重合させた他は、同じ条件にして、平均粒子径5.3μm
のトナーを得た。これによる画出しでは、画像濃度は、
1.3〜1.4であった。 また、肉眼では、ほとんどザラツキの感じられない、
ち密なハーフトーンも得られた。 以上のように本発明のトナー1にあっては、8μm以
下の粒子径でも十分な隠蔽力をも達するべく着色剤を多
量に含み、その結果、電気抵抗の低下する核粒子2を、
高抵抗な樹脂層(低着色剤量、適度な帯電性制御剤量)
3で被覆するカプセル構造としたから、表面の電気抵抗
を1014Ω・cm以上とすることができ、発色性と、静電特
性のバランスを保つことが可能となる。 また、この構造を達成するため、および粉砕工程によ
るトナーの収率低下という従来の製法から脱却するため
の製法として、水中にトナー材料を分散させて、トナー
粒子を精製する、いわゆる懸濁重合法を用いて複層構造
のカプセルトナーにすることにより従来相反した問題の
解決を図ることが可能となる。すなわち、この製法によ
れば、前記した粉砕,分級工程を不要とすることができ
ることからコスト低下もでき、従来に比してより高機
能,低価格のトナーが提供できる。 なお、上記実施例では、トナーの製法や材料に付いて
はほんの一部のものしか使用しておらず、これにより全
ての特性が把握されるとは限られず、例えば、第3図に
もあるようにトナーの抵抗再現性も多少変動することは
明らかであるし、また、用いる着色剤の電気抵抗や化学
的性質、特にトナー内への分散性等によっても、完成ト
ナーの抵抗値は変化するであろう。しかし、以上に示し
たトナーの構造を取ることにより、トナー1の微細化に
より生ずる基本的問題点が解決されることは明らかであ
り、この趣旨にしたがって、種々の実施手段や材料の選
択も公知のトナー製法の中から見出だすことが可能であ
る。 この意味で、本発明は、実施例におけるトナー製法に
限定されるものではない。 [発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、約8μm以下
の粒子径のトナーの隠蔽力を高めても、電気的抵抗の低
下することの無い、トナーを提供できるといった効果を
奏する。
使用される静電潜像現像用のトナーに係わり、特に高精
細な現像に適したトナーに関する。 (従来の技術) 静電潜像の現像手段としては既にカスケード法,磁気
ブラシ法,一成分タッチダウン法など多くのものが知ら
れ実用に供されている。 これらの現像法は、技術の進歩とともに高画質化が図
られてきたが、近年になって、その要求は、印刷分野に
おえる版下作製用を始め写植や電子出版などの分野でさ
らに高精細なものが要求されるに至っている。 より高精細な画像を得るには、良く知られているよう
に、現像剤としてより小粒子径の微細トナーを用いるこ
とが第1条件であるが、これには、従来のトナー製法で
は、大きく2つの技術的問題が生ずることが検討により
判明した。 その第1は、従来の製法によりトナー材料(樹脂,着
色剤,帯電性制御等)を混練して冷却した後、粉砕し
て、さらに、分級する場合、上記要求に沿って、より小
粒子径を得るためには、粉砕と分級に要する時間が多く
かかり過ぎる上に所望の粒子径に調整するのも難しく、
歩留り(効率)も極端に悪化して高価となり、実質的に
8〜5μm以下の平均粒子径のものを低価格で生産する
ことが困難なことである。 また、トナーに用いる樹脂として分散が容易な柔らか
な樹脂を用いることが改善にはなるが、この場合、往々
にしてトナー使用中に破砕やキャリアへの固着を引き起
こし易く、耐刷性も低下するという副作用が生じること
もわかり、コストと性能の妥協が望めないものであっ
た。 これに加え、さらに、第2の粒子径の異なるカーボン
濃度が5重量%一定のトナーを、電子写真感光体の表面
電位その他の条件を同一にして現像した場合、トナーの
粒子径を小さくしていくとともに、第2図の曲線Aに示
すように、画像濃度が低下してしまうという問題がある
ことが試作テストで判明した。 これは、トナーの粒子径が小さくなるに従って、画像
層厚も薄くなり、光の隠蔽率が低下するためで、約8μ
m以下では、通常必要とされる濃度1.25を割ってしま
う。これを防止するには、トナーが厚く画像に付着する
ように現像条件を調整することが考えられるが、これ
は、トナー粒子径を小さくして、高解像力,高精細化し
ようとする目的と完全に相反する副作用をもたらすた
め、根本的な解決にはならない。 この対策として、トナーの隠蔽力を高めるために、着
色剤(この例の場合カーボン)量を、従来の一般的濃度
(2〜6重量%)より高くすることを試みた結果が第2
図である。図中、曲線BおよびCはカーボン濃度を8%
および12%にした場合を示し、これにより7μm〜3μ
mの小粒子径トナーでも十分な反射濃度が得られること
が判明した。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これら曲線BおよびCで示す特性を有
するトナーは、環境条件を湿度75%程度の高湿度にし
て、一日以上放置すると、カブリや、転写不良を発生す
る不良トナーであることが詳細テストで見出された この原因としては、着色剤(この例の場合はカーボン
であるが多くの着色剤は低抵抗であり同じ傾向を示す)
として、カーボン(ケッチェンブラックEC:花王株式会
社製使用)を用いて、そのトナー全量に対する分量(以
下重量%)を変化させた場合、常湿(相対湿度60%)に
おいても、第3図に示す如く電気抵抗が大きく変化し
て、添加量約8%以上では、静電用トナーに要求される
抵抗1014Ωcm以下になってしまう危険が大であることが
測定によりわかった。 なお、この電気抵抗の測定は、粉体トナーを1000kg/c
m2で加圧成形して、1mmの厚さの板状にして、これに金
蒸着により両面に電極を設けて電圧,電流,測定法によ
り測定したものである。 以上のように、従来の混練粉砕式のトナー製法では、
高信頼な高精細トナーを作ることは、極めて困難であっ
た。 本発明は以上の検討経過に基づいてなされたもので、
その目的とするところは、約8μm以下の粒子径のトナ
ーの隠蔽力を高めても、電気的抵抗の低下することの無
い、トナーを提供しようとするものである。 [発明の構成] (問題点を解決する手段) 本発明は、上記問題点を解決するために、 請求項1によれば、熱可塑性樹脂と着色剤とを含有す
るトナーにおいて、スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂
から選択された樹脂にて構成された第1の熱可塑性樹脂
を有する核粒子と、第2の熱可塑性樹脂を有し、前記核
粒子を被覆する被覆層とを具備し、50%重量平均粒子径
が8μm以下であるとともに、表面の電気抵抗が1014Ω
cm以上となるように、前記第2の熱可塑性樹脂は、電気
絶縁性の樹脂で構成され、且つ前記核粒子は、前記被覆
層よりも多量の着色剤を含有していることを特徴とする
トナーを提供するものである。 請求項2によれば、熱可塑性樹脂と着色剤とを含有す
るトナーにおいて、第1の熱可塑性樹脂を有する核粒子
と、第2の熱可塑性樹脂を有し、前記核粒子を被覆する
被覆層とを具備し、50%重量平均粒子径が8μm以下で
あるとともに、表面の電気抵抗が1014Ωcm以上となるよ
うに、前記第2の熱可塑性樹脂は、電気絶縁性の樹脂で
構成され、且つ前記核粒子は、前記被覆層よりも多量の
着色剤を含有するよう重合性材料を分散した溶液を撹拌
しつつ重合法により製造されたことを特徴とするトナー
が提供される。 (作用) すなわち、本発明は、8μm以下の粒子径でも十分な
隠蔽力をも達するべく着色剤を多量に含み、その結果、
電気抵抗の低下する核粒子を、高抵抗な樹脂層(低定着
色剤量、適度な帯電性制御剤量)で被覆するようにした
から、表面の電気抵抗を1014Ω・cm以上とすることがで
き、発色性と、静電特性のバランスを保つことが可能と
なる。 (実施例) 第1図は、本発明のトナーの構造を示し、このトナー
1は着色剤を多量に含む核粒子2と、この核粒子2を被
覆する電気絶縁性樹脂被覆層3とを具備したカプセル構
造となっているとともに、50%重量平均粒子径が8μm
以下となっている。 実施例…1 スチレン80部、n−ブチルアクリレート13部,カーボ
ンブラック(ケッチエンブラックEC:花王株式会社製)1
2部、低分子量ポリプロピレン(ワックス)5部、の混
合物をボールミルにより予備混合した後、過酸化ベンゾ
イル2部をリン酸カルシウムの1.2%水溶液300部に加え
て、TKホモミキサ(特殊機化工業製)で5分間約600rpm
も撹拌分散させた後、この懸濁液を反応容器内で150rpm
で撹拌しながら窒素ガス中で60℃、6時間重合反応を行
なわせた後、続いて、80℃に昇温するとともに、スチレ
ン8部染料(オリエント化学株式会社ボントロン1)0.
3部、ラウリルメルカプタン0.2部、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.7部の混合液をさらに加えて、3時
間撹拌を続けて造粒重合トナーを得た。このトナー粒子
は水洗濾過後、50℃の温度下で減圧乾燥を行ない平均粒
子径(50%重量分布)が、7.2μmのトナーを得た。 このトナーをキャリア鉄粉(日本鉄粉製FL−100)に
4重量%混合して、市販の複写機BD−4121(株式会社東
芝製)により現像し、テストを行なったところ、画像濃
度が1.3〜1.5のカブリの無い画像が得られた。また、こ
の現像剤は、80%の相対湿度下に1昼夜放置した後に
も、カブリの増加は認められなかった。 前記した加圧成形法による抵抗測定法では、カプセル
が破滅されてしまうため電気抵抗は、高い値は示さない
が表皮のカーボンの濃度は0%で染料も3%以下であ
り、カプセル化しているため粉体状態では電気抵抗は十
分高くなっていることは、この環境テストの結果から明
らかである。 比較例 実施例−1においてカーボンブラックを4部にした他
は同じ条件で作ったトナーは、画像濃度は、1.1程度し
か得られなかった。 実施例−2 実施例−1において、カーボンブラックに変えて青色
トナーを作るために、青色顔料フタロシアニンブルー
(東洋インキ製)を10部用いた他は、同じ条件で作った
トナーを同条件で現像して、赤色フィルタを介して測定
した画像濃度は、1.4前後の十分なものであった。 これに対し、従来の粉砕法で同じ青色顔料を10%添加
して作られた平均粒径7.8μmのトナーは、画像濃度
は、1.3〜1.45で十分であったが、高湿下で、カブリ
と、転写不良を生じた。 実施例−3 実施例−1において、60℃下で4時間80℃下で2時間
重合させた他は、同じ条件にして、平均粒子径5.3μm
のトナーを得た。これによる画出しでは、画像濃度は、
1.3〜1.4であった。 また、肉眼では、ほとんどザラツキの感じられない、
ち密なハーフトーンも得られた。 以上のように本発明のトナー1にあっては、8μm以
下の粒子径でも十分な隠蔽力をも達するべく着色剤を多
量に含み、その結果、電気抵抗の低下する核粒子2を、
高抵抗な樹脂層(低着色剤量、適度な帯電性制御剤量)
3で被覆するカプセル構造としたから、表面の電気抵抗
を1014Ω・cm以上とすることができ、発色性と、静電特
性のバランスを保つことが可能となる。 また、この構造を達成するため、および粉砕工程によ
るトナーの収率低下という従来の製法から脱却するため
の製法として、水中にトナー材料を分散させて、トナー
粒子を精製する、いわゆる懸濁重合法を用いて複層構造
のカプセルトナーにすることにより従来相反した問題の
解決を図ることが可能となる。すなわち、この製法によ
れば、前記した粉砕,分級工程を不要とすることができ
ることからコスト低下もでき、従来に比してより高機
能,低価格のトナーが提供できる。 なお、上記実施例では、トナーの製法や材料に付いて
はほんの一部のものしか使用しておらず、これにより全
ての特性が把握されるとは限られず、例えば、第3図に
もあるようにトナーの抵抗再現性も多少変動することは
明らかであるし、また、用いる着色剤の電気抵抗や化学
的性質、特にトナー内への分散性等によっても、完成ト
ナーの抵抗値は変化するであろう。しかし、以上に示し
たトナーの構造を取ることにより、トナー1の微細化に
より生ずる基本的問題点が解決されることは明らかであ
り、この趣旨にしたがって、種々の実施手段や材料の選
択も公知のトナー製法の中から見出だすことが可能であ
る。 この意味で、本発明は、実施例におけるトナー製法に
限定されるものではない。 [発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、約8μm以下
の粒子径のトナーの隠蔽力を高めても、電気的抵抗の低
下することの無い、トナーを提供できるといった効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のトナーの構造を示す説明図、第2図は
トナー粒径と反射密度の関係を示す説明図、第3図はカ
ーボン濃度とトナー抵抗の関係を示す説明図である。 1……トナー、2……核粒子、3……被覆層。
トナー粒径と反射密度の関係を示す説明図、第3図はカ
ーボン濃度とトナー抵抗の関係を示す説明図である。 1……トナー、2……核粒子、3……被覆層。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.熱可塑性樹脂と着色剤とを含有するトナーにおい
て、 スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂から選択された樹脂
にて構成された第1の熱可塑性樹脂を有する核粒子と、 第2の熱可塑性樹脂を有し、前記核粒子を被覆する被覆
層とを具備し、 50%重量平均粒子径が8μm以下であるとともに、表面
の電気抵抗が1014Ωcm以上となるように、前記第2の熱
可塑性樹脂は、電気絶縁性の樹脂で構成され、且つ前記
核粒子は、前記被覆層よりも多量の着色剤を含有してい
ることを特徴とするトナー。 2.熱可塑性樹脂と着色剤とを含有するトナーにおい
て、 第1の熱可塑性樹脂を有する核粒子と、 第2の熱可塑性樹脂を有し、前記核粒子を被覆する被覆
層とを具備し、 50%重量平均粒子径が8μm以下であるとともに、表面
の電気抵抗が1014Ωcm以上となるように、前記第2の熱
可塑性樹脂は、電気絶縁性の樹脂で構成され、且つ前記
核粒子は、前記被覆層よりも多量の着色剤を含有するよ
う重合性材料を分散した溶液を撹拌しつつ重合法により
製造されたことを特徴とするトナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62140993A JP2693438B2 (ja) | 1987-06-05 | 1987-06-05 | トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62140993A JP2693438B2 (ja) | 1987-06-05 | 1987-06-05 | トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63305367A JPS63305367A (ja) | 1988-12-13 |
JP2693438B2 true JP2693438B2 (ja) | 1997-12-24 |
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ID=15281657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62140993A Expired - Fee Related JP2693438B2 (ja) | 1987-06-05 | 1987-06-05 | トナー |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2693438B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7153622B2 (en) | 2001-04-27 | 2006-12-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrostatic charge image developing toner, producing method therefor, image forming method and image forming apparatus utilizing the toner, construct and method for making the construct |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5862656A (ja) * | 1981-10-09 | 1983-04-14 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 圧力定着トナ−の製造方法 |
JPS5945452A (ja) * | 1982-09-09 | 1984-03-14 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 静電荷像現像剤 |
JPS63240560A (ja) * | 1987-03-27 | 1988-10-06 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 粉体トナ− |
-
1987
- 1987-06-05 JP JP62140993A patent/JP2693438B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63305367A (ja) | 1988-12-13 |
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