JPH04324457A - 現像剤用キャリア - Google Patents

現像剤用キャリア

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Publication number
JPH04324457A
JPH04324457A JP3122720A JP12272091A JPH04324457A JP H04324457 A JPH04324457 A JP H04324457A JP 3122720 A JP3122720 A JP 3122720A JP 12272091 A JP12272091 A JP 12272091A JP H04324457 A JPH04324457 A JP H04324457A
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JP
Japan
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conductive layer
carrier
core material
toner
resistance
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JP3122720A
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English (en)
Inventor
Shigeyuki Shiromoto
重幸 白本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04324457A publication Critical patent/JPH04324457A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機,プリンター
等の画像形成装置において静電潜像を現像するにあたり
、トナーと混合して使用する現像剤用キャリアに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機,プリンター等の画像
形成装置において静電潜像を現像するにあたっては、そ
の現像剤として、トナーとキャリアとを混合させたもの
が広く利用されていた。
【0003】そして、このようにトナーと混合させる現
像剤用キャリアとしては、鉄やフェライトをそのまま使
用したものや、図1に示すように、これらの磁性体を含
むコア材11の表面を樹脂層12で被覆したもの等が一
般に使用されていた。
【0004】ここで、鉄やフェライト等をそのまま使用
した現像剤用キャリアは比較的低抵抗であるため、この
現像剤用キャリアを用いて現像を行なった場合、面積画
像の再現性は良好であるものの、細線再現性の低下、感
光体へのキャリア付着による画像欠損、キャリア表面へ
のトナースペント化による帯電量低下等の問題があった
。また、鉄を用いた現像剤用キャリアを使用して現像を
行なった場合、形成される磁気ブラシが硬くなり、面積
画像(特に写真原稿等のハーフトーン画像)の再現画像
に筋状のムラが発生する等の問題があった。
【0005】一方、これらの磁性体を含むコア材11の
表面を樹脂層12で被覆した現像剤用キャリアにおいて
は、一般にその表面の樹脂層12が高抵抗であるため、
キャリア自体の抵抗が高くなり、現像時にエッジ効果が
生じるため、細線画像の再現性は良くなるものの、面積
画像(特にハーフトーン画像)においては画像濃度が不
均一に再現されてしまうという問題が生じ、更には現像
電界強度が低くなるために現像されるトナー量が少なく
なり、再現された画像の画像濃度が低くなる等の問題が
あった。
【0006】このため、従来においても、上記のような
現像剤用キャリアについて様々な研究開発が行なわれ、
例えば、特開昭62−280756号公報に示されるよ
うに、磁性粒子を含むコア材料の外殻を、二酸化ケイ素
系導電性微粉末を含むポリマーで被覆してキャリアの表
面における電気抵抗を低くしたキャリアや、特開昭60
−19157号公報及び特開平2−275966号公報
に示されるように、高抵抗物質中に高誘電率物質を含有
させてコア材を被覆したキャリアや、特開昭52−15
4639号公報及び特開平2−160259号公報に示
されるように、低抵抗材料で構成されたコア材の表面に
高抵抗樹脂を被覆したキャリア等の様々な現像剤用キャ
リアが開発された。
【0007】しかし、特開昭62−280756号公報
に示される現像剤用キャリアにおいては、その表面の電
気抵抗が低いため、このキャリアをトナーと混合させて
使用し、感光体表面に形成された静電潜像を現像するよ
うにした場合、このキャリアが感光体表面に付着して、
再現された画像に欠損が生じる等の問題があった。
【0008】また、特開昭60−19157号公報や特
開平2−275966号公報に示される現像剤用キャリ
アにおいては、コア材の表面を高誘電率物質を含有させ
た高抵抗物質で被覆するため、キャリアの表面を高誘電
率化することはできるが、その内部におけるコア材は一
般に誘電率が低いため、キャリア全体として高誘電率化
させることは困難であるため、十分に現像電界を高くす
ることができず、エッジ効果の解消には不十分であり、
また面積画像(特にハーフトーン画像)を再現する場合
には、依然として均一かつ高画像濃度の画像を再現でき
ないという問題があった。
【0009】さらに、特開昭52−154639号公報
や特開平2−160259号公報に示される現像剤用キ
ャリアにおいては、コア材として低抵抗のものを使用し
、その表面に高抵抗の樹脂を被覆しているため、キャリ
ア全体として高誘電率化が図れ、エッジ効果の発生等を
充分に抑制することができるが、この現像剤用キャリア
の場合、コア材自体を低抵抗の材料で構成する必要があ
り、コア材に使用する材料が一般に鉄等の金属に限定さ
れてしまい、目的に応じたコア材の選択が行なえず、ま
たコア材に鉄等の金属を用いた場合には、一般に形成さ
れる磁気ブラシが硬くなり、上記のように面積画像(特
にハーフトーン画像)の再現画像に筋状のムラが発生す
る等の問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、複写機や
プリンター等の画像形成装置において静電潜像を現像す
るにあたり、トナーと混合して使用する現像剤用キャリ
アにおける上記のような問題を解決することを課題とす
るものである。
【0011】すなわち、この発明は、上記のような現像
剤用キャリアにおいて、キャリア全体を高誘電率化する
と共に、このコア材として様々な材料を任意に選択して
使用することができるようにし、トナーと混合させて現
像を行なった場合に、その現像電界強度が高く、充分な
画像濃度をもつ画像が得られるようにすると共に、現像
時におけるエッジ効果等も解消され、面積画像を均一に
、かつ高い画像濃度で再現すると共に、現像時の感光体
へのキャリア付着に起因した画像欠損が生じたりすると
いうことがない現像剤用キャリアを提供することを目的
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る現像剤用
キャリアにおいては、上記のような課題を解決するため
、図2に示すように、少なくとも磁性体を含有するコア
材11の表面を導電層13で被覆し、さらにこの導電層
13の表面を高抵抗層14で被覆するようにしたのであ
る。
【0013】ここで、この現像剤用キャリアにおけるコ
ア材としては、従来より使用されている公知の材料を使
用することができ、例えば、フェライト、マグネタイト
、鉄、ニッケル、コバルト等の金属、これらの金属と亜
鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビスマス、
ベリリウム、マンガン、セレン、タングステン、ジルコ
ニウム、バナジウム等の金属との合金或いは混合物、酸
化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物、
窒化クロム、窒化バナジウム等の窒化物、炭化ケイ素、
炭化タングステン等の炭化物との混合物及び強磁性フェ
ライト等の他、磁性粉を樹脂中に分散させたバインダー
型のもの等を使用することができる。
【0014】また、上記のようなコア材の表面を被覆す
るように導電層を形成するにあたっては、導電性物質を
樹脂液中に分散させたものをコア材の表面にコートする
他、コア材の表面にメッキ,プラズマ蒸着等の手段で導
電層を設けるようにする。
【0015】なお、このようにしてコア材の表面を導電
層で被覆する場合、このように導電層によって表面が被
覆されたコア材が充分な導電性をもつように、その比電
気抵抗が107 Ω・cm以下、望ましくは105 Ω
・cm以下になるようにする。
【0016】また、上記のように導電性物質を樹脂液中
に分散させたものを用いてコア材の表面をコートする場
合、導電性物質を分散させるのに使用する樹脂としては
、例えば、アクリル系重合体、スチレン系重合体、スチ
レン−アクリル系共重合体、ポリエチレン、塩素化ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体、ポ
リ塩化ビニル、ポリエステル、不飽和ポリエステル、ポ
リアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネ
ート、シリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリクロロトリフルロエチレン、ポリフッ化ビニリデン
等のフッソ樹脂、ケトン樹脂、フェノール樹脂、キシレ
ン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の各種ポリマーを用
いることができる。
【0017】一方、上記のような樹脂中に分散させる導
電性物質としては、ファーネスブラック、チャンネルブ
ラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、S
iC、TiC、MoC、ZrC等の炭化物、BN、Nb
N、TiN、ZrN等の窒化物、MoB、CrB、Ti
B2 ,TaB2 等のホウ化物、Mo2Si3、W2
Si3、Ti2Si、V2Si等のケイ化物、ZnO、
PiO2、SnO2、VO等の酸化物、Al、Ni、C
o等の金属微粉末を使用することができる。
【0018】そして、このような導電性物質を上記のよ
うな樹脂液中に分散させるにあたっては、導電性物質が
樹脂中に均一に分散されて、適当な導電性が得られるよ
うにするため、上記の導電性物質としては、その粒径が
一般に0.01〜5μm、好ましくは0.05〜1μm
のものを用いるようにする。また、導電性物質を樹脂液
中に添加するにあたって、その添加量が少なすぎると、
充分な導電性が得られなくなる一方、その添加量が多す
ぎると、導電性物質を添加した樹脂液の粘度が高くなっ
て、コア材へのコートが困難になると共に、コア材との
接着強度も低下するため、通常、樹脂100重量部に対
して導電性物質を5〜200重量部程度添加させるよう
にする。
【0019】また、このように導電性物質を樹脂液中に
分散させたものをコア材の表面にコートして導電層を形
成する場合、この導電層の膜厚が薄すぎると、充分な導
電性が得られなくなる一方、その膜厚が厚すぎると、高
抵抗のキャリアを得るために、この導電層の表面に被覆
する上記高抵抗層の厚みを厚くしなければならず、その
ためキャリアが凝集し易くなるため、通常は、上記導電
層の膜厚が0.05〜2.0μm、好ましくは0.1〜
1.0μmになるようにする。
【0020】そして、このようにコア材の表面を被覆す
るように設けられた導電層の表面を高抵抗層で被覆する
にあたっては、樹脂等を用いて上記導電層の表面を被覆
するようにする。ここで、高抵抗層の形成に使用する樹
脂としては、上記導電層を形成するのに使用した樹脂と
同様のものを用いることができる。
【0021】なお、このように導電層の表面を高抵抗層
で被覆するにあたっては、この高抵抗層を形成した状態
で、このキャリアの比電気抵抗が108〜1015Ω・
cm、好ましくは109 〜1013Ω・cmになるよ
うにする。これは、キャリアの比電気抵抗が低くなりす
ぎると、キャリアが感光体に付着しやすくなる一方、そ
の比電気抵抗が高くなりすぎると、キャリアの現像特性
等が低下するためである。
【0022】また、上記のように導電層の表面を樹脂等
により被覆して高抵抗層を形成する場合、キャリアをさ
らに高誘電率化させるために、上記のような樹脂に高誘
電率物質を含有させることが望ましい。なお、このよう
な高誘電率物質としては、チタン酸バリウム、酒石酸カ
リウムナトリウム、硫酸グリシン、ジリコチタン酸鉛系
セラミック等を使用することができる。
【0023】また、このように導電層の表面を被覆する
ようにして高抵抗層を形成するにあたり、この高抵抗層
の膜厚が薄すぎると充分な抵抗が得られない一方、その
膜厚が厚すぎると、キャリアの静電容量が小さくなり、
現像効率が悪くなるため、通常は上記高抵抗層の膜厚を
0.1〜5.0μm、好ましくは0.2〜2.0μmに
なるようにする。
【0024】
【作用】この発明に係る現像剤用キャリアにおいては、
上記のようにコア材の表面を被覆するようにして導電層
を設け、さらにこの導電層の表面を被覆するようにして
高抵抗層を設けているため、コア材として低抵抗のもの
を使用しなくとも、コア材の表面を被覆する上記導電層
を通して電荷が移動するようになり、この導電層の表面
を被覆する高抵抗層と合わせてキャリア全体が高誘電率
化し、トナーと混合させて現像を行なう際に、その現像
電界強度が高くなり、充分な画像濃度をもつ画像が得ら
れるようになると共に、現像時におけるエッジ効果等も
解消され、面積画像の再現が均一に行なわれ、更に現像
時における感光体へのキャリアの付着もなくなる。
【0025】さらに、この発明に係る現像剤用キャリア
においては、上記のようにコア材の表面を導電層で被覆
するため、従来のようにコア材として低抵抗のものを使
用しなくとも、キャリア全体の高誘電率化が図れ、様々
な目的に応じて、コア材として様々な材料を任意に選択
して使用できるようになる。
【0026】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る現像剤用キャ
リアについて具体的に説明すると共に、比較例を挙げ、
この実施例の現像剤用キャリアが比較例のものに比べて
優れていることを明らかにする。
【0027】(実施例1)この実施例における現像剤用
キャリアにおいては、コア材としてフェライト(パウダ
ーテック社製,F−300)を用いるようにした。
【0028】そして、このコア材の表面を導電層で被覆
するにあたっては、熱可塑性スチレンアクリル樹脂(三
菱レーヨン社製,ダイヤナールBR−50)10gと、
導電性物質としてケッチェンブラック(ライオン社製)
1.5gとを、トルエンとメチルエチルケトンとの1:
1混合液200gに溶解させて導電層用のコート液を調
整した。
【0029】そして、この導電層用のコート液を、コア
材となる上記フェライト1kgに対してスピラーコータ
ー(岡田製工社製)を用いてコートし、上記フェライト
の表面を導電層で被覆するようにした。
【0030】ここで、このようにフェライトの表面が導
電層で被覆された状態における粒子の比電気抵抗を測定
したところ、その比電気抵抗は5kΩ・cmであった。 なお、この粒子の比電気抵抗を測定するにあたっては、
図3に示す比電気抵抗測定装置を用いるようにした。そ
して、この比電気抵抗測定装置によって上記の粒子の比
電気抵抗を測定するにあたっては、主電極21の上面に
設けられた直径60mm,深さ1mmの凹部22内に上
記の粒子1を開口105μmのフルイを用いて充填させ
、このように充填された粒子1の上に面積3cm2,荷
重300g/cm2 の対向電極23を載置させると共
に、この対向電極23の周囲を囲むようにしてガード電
極24を配し、上記主電極21に電源25から500V
の電圧を印加し、10秒後に上記対向電極23を通して
流れる電流〔I〕を電流計26によって測定し、その比
電気抵抗ρ〔Ω・cm〕を下記の式に従って求めるよう
にした。 ρ〔Ω・cm〕=500×10×3/I
【0031】ま
た、上記のようにしてフェライトの表面を導電層で被覆
した後、この導電層の表面を高抵抗層で被覆するにあた
っては、上記熱可塑性スチレンアクリル樹脂(三菱レー
ヨン社製,ダイナールBR−50)15gを、トルエン
とメチルエチルケトンの1:1混合液300gに溶解さ
せて高抵抗層用のコート液を調整し、この高抵抗層用の
コート液を、導電層が形成されたフェライトの表面に上
記のスピラーコーターを使用してコートし、導電層の表
面を高抵抗層で被覆するようにした。
【0032】次いで、このようにしてコア材の表面に導
電層と高抵抗層とを形成したキャリアをフルイ振盪機を
用いて選別し、105μm以上の凝集キャリアを除去し
て、この実施例の現像剤用キャリアを得た。
【0033】(実施例2)この実施例における現像剤用
キャリアにおいては、上記実施例1において導電層及び
高抵抗層を形成するのに使用した熱可塑性スチレンアク
リル樹脂(三菱レーヨン社製,ダイナールBR−50)
を、熱可塑性アクリル樹脂(三菱レーヨン社製,ダイナ
ールBR−80)に変更させ、それ以外については上記
実施例1の場合と同様にして現像剤用キャリアを製造し
た。
【0034】(実施例3)この実施例における現像剤用
キャリアにおいても、コア材には上記実施例1と同じフ
ェライト(パウダーテック社製,F−300)を用いる
ようにした。
【0035】そして、この実施例のものにおいては、上
記フェライトの表面を導電層で被覆するにあたって、熱
硬化性アクリル樹脂(DIC社製,アクリディックA−
405)10gと、メラミン樹脂(DIC社製,スーパ
ーベッカミンG−821−60)0.5gと、導電性物
質であるケッチェンブラック(ライオン社製)1.5g
とを、トルエンとメチルエチルケトンの1:1混合液2
00gに溶解させて導電層用のコート液を調整し、この
導電層用のコート液を上記実施例1の場合と同様に、上
記フェライト1kgに対しスピラーコーターを用いてコ
ートし、その後これを150℃の電気炉中で30分間硬
化反応させ、上記フェライトの表面を導電層で被覆する
ようにした。
【0036】次いで、このようにフェライトの表面を導
電層で被覆したものを、フルイ振盪機を使用して解砕し
ながら、105μm以上の凝集及び未解砕キャリアを除
去した。なお、このようにしてフェライトの表面を導電
層で被覆した粒子の比電気抵抗を、図3に示す上記の比
電気抵抗測定装置によって測定したところ、その比電気
抵抗は20kΩ・cmであった。
【0037】また、上記のようにしてフェライトの表面
を導電層で被覆した後、この導電層の表面を高抵抗層で
被覆するにあたっては、上記熱硬化性アクリル樹脂(D
IC社製,アクリディックA−405)10gと、上記
メラミン樹脂(DIC社製,スーパーベッカミンG−8
21−60)0.5gとを、トルエンとメチルエチルケ
トンの1:1混合溶液200gに溶解させて高抵抗層用
のコート液を調整し、このコート液を上記のように導電
層が形成されたフェライトの表面に上記スピラコーター
を用いてコートし、その後これを150℃の電気炉中で
30分間硬化反応させ、導電層の表面を高抵抗層で被覆
するようにした。
【0038】次いで、このようにしてフェライトの表面
に導電層と高抵抗層とを形成したキャリアを上記フルイ
振盪機を使用して解砕しながら105μm以上の凝集及
び未解砕キャリアを除去し、この実施例の現像剤用キャ
リアを得た。
【0039】(比較例1)この比較例においては、上記
の実施例においてコア材として使用したフェライト(パ
ウダーテック社製,F−300)をそのまま現像剤用キ
ャリアとして用いるようにした。
【0040】(比較例2)この比較例の現像剤用キャリ
アにおいても、コア材としては、上記実施例1と同じフ
ェライト(パウダーテック社製,F−300)を用いる
ようにした。
【0041】そして、この比較例のものにおいては、熱
可塑性アクリル樹脂(三菱レーヨン社製,ダイヤナール
BR−80)15gをトルエンとメチルエチルケトンの
1:1混合液300gに溶解させてコート液を調整し、
上記フェライト1kgに対してこのコート液をスピラコ
ーターを用いてコートし、フェライトの表面を高抵抗の
樹脂層で被覆するようにした。
【0042】そして、このようにコア材となるフェライ
トの表面を樹脂層で被覆したキャリアをフルイ振盪機を
用いて選別し、105μm以上の凝集キャリアを除去し
て、この比較例の現像剤用キャリアを得た。
【0043】(比較例3)この比較例の現像剤用キャリ
アにおいても、コア材としては、上記実施例1と同じフ
ェライト(パウダーテック社製,F−300)を用いる
ようにした。
【0044】そして、この比較例のものにおいては、熱
可塑性アクリル樹脂(三菱レーヨン社製,ダイヤナール
BR−80)15gと、導電性物質であるケッチェンブ
ラック(ライオン社製)0.5gとを、トルエンとメチ
ルエチルケトンの1:1混合液300gに溶解させて導
電層用のコート液を調整し、上記フェライト1kgに対
してこのコート液をスピラコーターを用いてコートし、
フェライトの表面を導電層で被覆するようにした。
【0045】そして、このようにコア材となるフェライ
トの表面を導電層で被覆したキャリアをフルイ振盪機を
用いて選別し、105μm以上の凝集キャリアを除去し
て、この比較例の現像剤用キャリアを得た。
【0046】次に、上記のようにして製造した実施例1
〜3及び比較例1〜3の各現像剤用キャリアについて、
それぞれその比電気抵抗値〔Ω・cm〕及び静電容量C
〔pF〕を測定し、その結果を下記の表1に示した。
【0047】ここで、各現像剤用キャリアの比電気抵抗
値〔Ω・cm〕を測定するにあたっては、前記の図3に
示す比電気抵抗測定装置を使用し、前記の場合と同様に
して各現像剤用キャリアの電気抵抗を測定した。一方、
各現像剤用キャリアの静電容量C〔pF〕を測定するに
あたっては、図4に示す静電容量測定装置を用いるよう
にした。そして、この静電容量測定装置によって各現像
剤用キャリアの静電容量を測定するにあたっては、厚さ
0.3cmの絶縁性スペーサー31を介して電極32を
対向させ、実効試料収容容積が50cm2 ×0.3c
mになったセル33内に各現像剤用キャリア10の収容
前後の静電容量を万能ブリッジ34(YHP社製,42
60A)にて測定し、その差より各現像剤用キャリア1
0の静電容量C〔pF〕を求めた。
【0048】
【表1】
【0049】この結果、上記実施例1〜3の各現像剤用
キャリアは、コア材となるフェライトの表面に高抵抗の
樹脂層を形成した上記比較例2の現像剤用キャリアと同
程度の電気抵抗を有しており、現像を行なった際におけ
る感光体へのキャリア付着等が起こりにくい状態になっ
ており、また上記実施例1〜3の各現像剤用キャリアの
静電容量は、比較例1〜3の各現像剤用キャリアの静電
容量より高く、現像を行なった際におけるエッジ効果の
発生等が少ない状態になっていた。
【0050】次に、上記実施例1〜3及び比較例1〜3
の各現像剤用キャリアを様々な種類のトナーと混合させ
て使用した場合における各トナーの帯電量[μC/g]
及び現像量[mg/cm2]を測定するようにした。
【0051】ここで、上記の各現像剤用キャリアと混合
させるトナーとしては、下記のようにして製造したトナ
ーT1〜T4のものを用いるようにした。
【0052】(トナーT1の製造)トナーT1を製造す
るにあたっては、下記の材料を下記の割合で用いるよう
にした。         材  料             
                         
          重量部  ・ポリエステル樹脂 
                         
                100    (軟
化点、130℃;ガラス転移点、      60℃、
AV25,OHV38)  ・カーボンブラック(三菱
化成株式会社製、MA#8)            
  5  ・染料(保土ヶ谷化学工業株式会社製、スピ
ロンブラックTRH)    3
【0053】そして、
上記の各材料をボールミルで充分混合した後、140℃
に加熱した3本のロール上で混練し、この混練物を放置
冷却した後、フェザーミルを用いて粗粉砕し、さらにジ
ェットミルで微粉砕した。
【0054】次いで、上記のように微粉砕したものを風
力分級し、平均粒径11μmのトナーを得た。そして、
このトナーに対してシリカ(アエロジル社製,H−20
00)を0.15重量%添加し、これらをヘンシェルミ
キサーにより混合してトナーT1を得た。
【0055】(トナーT2の製造)トナーT2を製造す
るにあたっては、上記のトナーT1の製造において、添
加する染料(保土ヶ谷化学工業株式会社製、スピロンブ
ラックTRH)の量を5重量部にすると共に、トナーに
対して上記シリカ(アエロジル社製,H−2000)を
0.2重量%添加させるようにし、それ以外については
、上記トナーT1の場合と同様にしてトナーT2を製造
した。
【0056】(トナーT3の製造)トナーT3を製造す
るにあたっては、上記のトナーT1の製造において、添
加する染料(保土ヶ谷化学工業株式会社製、スピロンブ
ラックTRH)の量を1重量部にし、それ以外について
は、上記トナーT1の場合と同様にしてトナーT3を製
造した。
【0057】(トナーT4の製造)トナーT4を製造す
るにあたっては、上記トナーT1の場合と同様にしてト
ナーを製造し、上記風力分級の際に平均粒径が6μmに
なったトナーを得るようにした。そして、このように平
均粒径6μmになったトナーに対してシリカ(アエロジ
ル社製,H−2000)を0.3重量%添加し、これら
をヘンシェルミキサーにより混合してトナーT4を得た
【0058】そして、上記実施例1〜3及び比較例1〜
3の各現像剤用キャリアを上記トナーT1〜T4と下記
の表2に示すように組み合わせて用い、各トナーの帯電
量[μC/g]及び現像量[mg/cm2 ]を測定す
るようにした。なお、このように組み合わせて使用した
各トナーの帯電量及び現像量を測定するにあたっては、
それぞれ上記の各現像剤用キャリアに対して各トナーを
トナー濃度が5重量%になるように添加し、これらをポ
リ容器に入れ、このポリ容器を架台上で120rpmで
回転させて1時間混合した。次いで、このように混合さ
せた各現像剤を、電子写真学会、第54回研究討論会予
縞集、第80頁に記載されたように、現像器に乗せて現
像器を駆動させ、一定の電位に帯電したフィルムに現像
し、現像時に流れた電荷量と現像トナー量とから各トナ
ーの帯電量[μC/g]を求め、またフィルム単位面積
当りの現像トナーの量から各トナーの現像量[mg/c
m2]を測定し、その結果を下記の表2に示した。
【0059】
【表2】
【0060】また、上記表2に示すように現像剤用キャ
リアとトナーとを組み合わせた各現像剤を、市販の複写
機(ミノルタカメラ社製,EP−570Z)に供給して
画像形成を行ない、その初期画像について、それぞれ画
像濃度,キャリア付着及びハーフトーン画像におけるエ
ッジ効果に関する画質の評価を行ない、その結果を下記
の表3に示した。ここで、画像濃度を測定するにあたっ
ては、原稿として、直径が6mmで画像濃度が1.5以
上の黒面積画像を用いるようにした。なお、画像濃度の
測定にあたっては、サクラ濃度計(コニカ社製)により
反射濃度を測定するようにした。
【0061】
【表3】
【0062】この結果から明らかなように、上記実施例
1〜3の各現像剤用キャリアを用いた場合には、フェラ
イトの表面を高抵抗な樹脂層で被覆しただけの比較例2
のものに比べて、一般にトナーの現像量が増加し、充分
な画像濃度をもつ画像が得られるようになると共に、ハ
ーフトーン画像におけるエッジ効果も抑制され、ハーフ
トーン画像が良好に再現されるようになった。また、フ
ェライトをそのまま使用した比較例1の現像剤用キャリ
アや、フェライトの表面を導電層で被覆しただけの比較
例2の現像剤用キャリアと比べた場合には、現像時にお
ける感光体へのキャリアの付着が少なくなっていた。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る現
像剤用キャリアにおいては、コア材の表面を被覆するよ
うにして導電層を設け、さらにこの導電層の表面を被覆
するようにして高抵抗層を設けているため、コア材とし
て低抵抗のものを使用しなくとも、コア材の表面を被覆
する上記導電層を通して電荷が移動するようになり、こ
の導電層の表面を被覆する高抵抗層と合わせてキャリア
全体が高誘電率化し、トナーと混合させて現像を行なう
際に、その現像電界強度が高くなり、小粒径のトナーを
用いた場合においても充分な画像濃度をもつ画像が得ら
れるようになると共に、現像時におけるエッジ効果等も
解消され、ベタ画像やハーフトーンの画像がうまく再現
され、カラートナーを用いてカラー画像を再現する場合
においても均一な濃度階調をもつ画像が得られるように
なった。
【0064】また、この発明に係る現像剤用キャリアに
おいては、その表面に高抵抗層が形成されて高抵抗化し
ているため、フェライト等をそのまま使用した現像剤用
キャリアや、フェライト等の表面を導電層で被覆しただ
けの現像剤用キャリアのように、現像時においてキャリ
アが感光体に付着し、再現画像に欠損が発生するという
こともなく、良好な画像の再現が行なえるようになった
【0065】さらに、この発明に係る現像剤用キャリア
においては、上記のようにコア材の表面を導電層で被覆
するようにしたため、従来のように、コア材として低抵
抗のものを使用しなくともよいため、様々な目的に応じ
て、コア材に様々な材料を任意に選択して使用できるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】コア材の表面を樹脂層で被覆した従来の現像剤
用キャリアを示した概略断面図である。
【図2】コア材の表面を導電層で被覆し、更にこの導電
層の表面を高抵抗層で被覆したこの発明の現像剤用キャ
リアを示した概略断面図である。
【図3】現像剤用キャリアの電気抵抗を測定するのに使
用した比電気抵抗測定装置の概略図である。
【図4】現像剤用キャリアの静電容量を測定するのに使
用した静電容量測定装置の概略図である。
【符号の説明】
11  コア材 13  導電層 14  高抵抗層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも磁性体を含有するコア材の
    表面を導電層で被覆し、さらにこの導電層の表面を高抵
    抗層で被覆したことを特徴とする現像剤用キャリア。
JP3122720A 1991-04-24 1991-04-24 現像剤用キャリア Pending JPH04324457A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5733698A (en) * 1996-09-30 1998-03-31 Minnesota Mining And Manufacturing Company Release layer for photoreceptors
US6455218B2 (en) 2000-06-09 2002-09-24 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Developer for electrostatic image development and image forming method using the same
JP2006047446A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Ricoh Printing Systems Ltd 電子写真用現像剤及び現像装置及び画像形成装置

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