JP2692302B2 - 鋳物の鋳造条件の設定方法 - Google Patents

鋳物の鋳造条件の設定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鋳物の製造方法、より詳しくは、鋳造欠陥
(特に、引け巣)のない鋳物とする鋳造条件の設定方法
に関する。
〔従来の技術〕
一般に、鋳物を製造する際には、健全な鋳物を経済的
につくる方策(鋳造方案)を十分に考えて決めているわ
けであるが、主に経験則に基づいて人間(技術者)が立
案している。そのために、鋳物製品に欠陥(引け巣)が
生じるのを予測する(逆に言うと、欠陥発生を回避す
る)凝固解析が試行錯誤的に行なわれている。鋳物欠陥
対策を人間が考えるので、完全なかつ総合的に見て最適
な欠陥対策に至るまでに手間、時間、コストがかかって
しまう。
そこで、コンピュータのシミュレーションを利用して
鋳物の欠陥発生の予測と鋳造条件の修正による欠陥発生
防止とを行ない、適切な鋳造方案を設定することが提案
されている(例えば、特開昭61−193766号公報および特
開昭61−229464号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらコンピュータ利用での鋳造方案設定において、
鋳造欠陥が発生することが判明すると、技術者が鋳造条
件を変更してそれを入力し、再度初めからシミュレーシ
ョンを行なわなけれならず、鋳造条件の変更に際して試
行錯誤となってしまう。また、欠陥対策のための鋳造条
件の変更方法についても多種類存在し、必ずしも欠陥対
策ができるとは限らない。
本発明の目的は、引け巣などの鋳造欠陥のない健全な
鋳物を製造するために、従来よりも簡便な鋳物凝固過程
シミュレーション方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的が、下記工程(ア)〜(オ):(ア)鋳物
および鋳型の形状および物性についてのデータと、鋳型
冷却条件データとを設定する工程、(イ)熱解析での前
進差分法によるタイムステップΔtを算出する工程、
(ウ)熱収支計算によって鋳物内の複数部位での温度を
求める工程、(エ)得られた温度を比較して、湯口から
遠いほうよりの指向性凝固となるか否かを判定する工
程、および(オ)鋳物の凝固が指向性凝固で完了するよ
うに工程(ア)〜(エ)を繰り返す工程であって、指向
性凝固に反する条件となるときに、鋳型冷却条件である
複数の冷却部位の熱伝達率を制御し直す過程を含む工
程、からなることを特徴とする鋳物の鋳造条件の設定方
法によって達成される。
〔作用〕
本発明に係る鋳物鋳造条件(凝固条件)の設定方法を
フローチャートに示すと第1図のように表わすことがで
きる。鋳造欠陥発生の有無の判定法は数多く存在する
が、本発明では指向性凝固をしていれば(鋳物の複数部
位での温度を比較して湯口より遠いほうの部位の温度が
低いならば)、欠陥なしと判定している。そして、指向
性凝固でない状態が生じたときには、鋳型の複数の冷却
部位にてその冷却能力を指向性凝固となるように高め
て、フィードバックして新たな冷却条件データに基づい
て経過時間にて指向性凝固となっているかどうかを再び
判定する。この判定工程は鋳物全体の凝固完了まで繰り
返すことになる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照して本発明の実施態様例によっ
て本発明を詳しく説明する。
第2図に示すように、アルミニウムのディスクホイー
ル(鋳物)1を分割金型2〜4に鋳造して鋳物製品を得
る場合において、鋳物1内の温度計算部位および
を適宜選択する。鋳物の形状が複雑なものであれば、温
度計算部位の数を増やすことになる。この場合には、金
型は上型2、横型3および下型4からなり、上型2の上
部および横型3の下部に冷却部位aおよびbが設けられ
ており、例えば、これら冷却部位に冷却水などの冷媒が
流れるようになっていて金型の冷却能力(熱伝達率Ha,H
b)を変更制御できる。鋳物の形状に応じて、金型の分
割数や冷却部位の数および位置をも適宜選定される。
第2図に示した金型2〜4にて鋳物1を鋳込み凝固さ
せる過程において、本発明に係る鋳造条件の設定方法を
適用する場合のフローチャートを第3図に示し、鋳物1
の温度比較部位,およびでの温度変化を第4図に
示す。
まず、ステップ11にて鋳物の形状、物性データと、金
型の形状、物性データと、金型の冷却条件として冷却部
位aおよびbの熱伝達率ha,hbとを設定し、コンピュー
タへ入力する。冷却部位の熱伝達率ha,hbとして、何ら
冷却水を流さない状態(冷却なし状態)に相当するha,h
b=0.0005cal/cm2・s・℃を設定する。そして、冷却凝
固解析時刻tの初期化(t=0)を行なう。
次に、ステップ12にて熱計算に必要なタイムステップ
Δtを熱解析での前進差分法にしたがって、入力したデ
ータに基づき、次式から求める。
Δt=min〔(ρCpV)i/ai)〕 (i=1〜全要素数) 但し、 λ:解析対象物の熱伝導率 Cp: 〃 の比熱 ρ: 〃 の密度 V :要素の体積 l :要素間距離 S :要素間の接解面積 続いて、ステップ13にて熱収支計算を行なって、鋳物
の部位〜をそれぞれの温度T1,T2,T3を求める。こ
れら温度を時刻(経時時間)t=0,30,40,80秒にて求め
て第4図に示すような結果が通常得られるはずである。
ステップ14にて時刻ごとにT1,T2およびT3の温度を比
較し、T1<T2<T3の条件を満足しておれば、指向性冷却
(凝固)が進行しており、引け巣などの鋳物欠陥が生じ
ることはないと判定できる。このように指向性凝固とな
っておれば、そのままの条件にて冷却凝固を継続し、ス
テップ15にて、時刻tでの熱伝達率ha,hbを記憶する。
続いてステップ16にて、鋳物部位での温度T3が凝固
温度Tsよりも高いか低いかを判断し、温度T3がTsよりも
高ければ、上述したタイムステップΔtを時刻tに加算
して、ステップ12〜15を繰り返す。温度T3がTsよりも低
いならば、鋳物の凝固が完了したことになり解析終了と
なる。この場合は、第4図に示したような鋳物部位〜
の温度変化(冷却)が進行した場合である。
しかしながら、ステップ13にてT1<T2<T3の条件を満
足しない場合となることがある。このときにステップ17
へ進み、鋳物部位〜での温度T1,T2,T3の高低関係
に応じて指向性冷却凝固となるように金型の冷却部位a,
bの冷却能力を制御して(例えば、冷却部位に冷却水を
流して)、熱伝達率ha,hbを次のように大きくする。
このようにhaおよびhb(又はhaのみ)を大きくし(1.
0cal/cm2・s・℃)、ステップ11に入力して、ステップ
11〜14を繰り返して、T1<T2<T3条件を満足させる。
仮に、温度比較条件A(T1<T3<T2)が時刻t=30秒
で生じていたならば、第4図中のt=30秒で破線Aに示
すようになっている。この冷却状態のままで凝固温度Ts
まで下がると部位が部位よりも先に達して、部位
が凝固したときに部位は未凝固状態であって、引け巣
が部位に発生してしまう。そこで、t=30秒後は冷却
水a,bの両方に冷却水を流してhaおよびhbを共に1.0cal/
cm2・s・℃にする。こうしてt=40秒後には第4図に
示したようにT1<T2<T3の状態にするわけである。次
に、このステップ17を経由したt,ha,hbをステップ15に
て記憶する。
上述したようにして、凝固解析が終了したときに、ス
テップ15にて記憶した時刻=0〜80秒におけるha,hbの
値を出力する。この出力結果に応じて、必要ならば、鋳
型冷却部位の水冷を実施するタイミングを決定して、鋳
物の鋳造を行なえば、鋳造欠陥のない鋳物を製造するこ
とができる。
〔発明の効果〕
上述したように、本発明によれば、凝固解析が従来よ
りも少ない箇所(部位)での温度変化として行なえ、鋳
造欠陥のない健全鋳物を製造する方法が容易に設定でき
る。そして、解析工数および解析費用の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る鋳造条件の設定方法を表わすフ
ローチャートであり、 第2図は、鋳物と鋳型(金型)の概略断面図であり、 第3図は、第2図の鋳物鋳造での鋳造条件設定方法のフ
ローチャートであり、 第4図は、第2図の温度比較部位における温度変化を示
すグラフである。 1……鋳物、2〜4……鋳型、a,b……鋳型の冷却部
位、,および……鋳物の温度比較部位。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記工程(ア)〜(オ): (ア)鋳物および鋳型の形状および物性についてのデー
    タと、鋳型冷却条件データとを設定する工程、 (イ)熱解析での前進差分法によるタイムステップΔt
    を算出する工程、 (ウ)熱収支計算によって鋳物内の複数部位での温度を
    求める工程、 (エ)得られた温度を比較して、湯口から遠いほうより
    の指向性凝固となるか否かを判定する工程、および (オ)鋳物の凝固が前記指向性凝固で完了するように工
    程(ア)〜(エ)を繰り返す工程であって、該指向性凝
    固に反する条件となるときに、鋳型冷却条件である複数
    の冷却部位の熱伝達率を制御し直す過程を含む工程、 からなることを特徴とする鋳物の鋳造条件の設定方法。
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