JP2691607B2 - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置

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JP2691607B2
JP2691607B2 JP1082977A JP8297789A JP2691607B2 JP 2691607 B2 JP2691607 B2 JP 2691607B2 JP 1082977 A JP1082977 A JP 1082977A JP 8297789 A JP8297789 A JP 8297789A JP 2691607 B2 JP2691607 B2 JP 2691607B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は塗布装置に関し、特に、磁気記録媒体用等の
走行する可撓性支持体上に各種塗膜を重層塗布するエク
ストルージョン型塗布ヘッド(押し出しコーター)に関
するものである。
ロ.従来技術 一般に、走行する可撓性支持体上に各種塗膜をコーテ
ィングする方法としては、ロールコート、グラビアコー
ト、エクストルージョンコート、スライドビードコー
ト、カーテンコート等種々の方法があることはよく知ら
れている。
たとえば、磁気記録媒体は、支持体上に磁性塗布液を
塗布し、乾燥することによって得られるが、その塗布方
式としてもロールコート、グラビアコート、エクストル
ージョンコート等が一般的であり、なかでもエクストル
ージョンコートは均一な塗布膜厚が得られるので優れて
いる。
一方、磁気記録媒体自体の改良が、近年、急速に進ん
でいる結果、高BET値の酸化物磁性粉やバリウムフェラ
イト材料の使用の指向が図られ、塗布液が高粘度化して
いる。また、生産性を高めるために、高速塗布に対する
要望が高まっている。そして、媒体構成層として本来の
磁性層以外に、下引層や中間層も形成したり、或いは磁
性層自体を複数層設けて全周波数帯域に亘って高出力を
得ることも意図されている。
こうした媒体に関しては、その製造を目的としたエク
ストルージョンコート法における従来技術として、特開
昭57−84771号、同58−104666号、同60−238179号公報
記載のものが知られている。また、重層塗布の先行技術
としては特開昭63−164022号、同63−164023号、同62−
214524号、同62−124631号、同62−92132号、特公昭57
−17291号公報記載のものが知られている。
磁気記録媒体(オーディオ用等)においては、全周波
数帯域に亘って高出力を得るために、磁性層を複数層と
し、上側磁性層の抗磁力を高くし、下側磁性層の抗磁力
をより低くする技術が知られている(特開昭51−64901
号、同59−172142号、同63−241721号、特公昭37−2218
号、同56−12937号各公報記載)。このような磁気記録
媒体は、通常、ポリエステルフィルム等の基体上に、ま
ず比較的抗磁力の低い磁性粉末を含有する磁性塗料を塗
布し、この下側磁性塗料層上に比較的抗磁力の高い磁性
粉末を含む磁性塗料を塗布乾燥することによって作成さ
れる。
一方、ビデオ用磁気記録媒体、例えばビデオテープに
おいては、映像信号と音声信号とを別のトラックに記録
していた。従って、波長1〜20kHz程度の長波長の音声
信号はテープエッジ側の音声トラックに記録し、波長50
0k〜8MHz程度の映像信号は、抗磁力の高い単層磁性層に
記録すればよかった。また、高密度記録技術の発達に伴
い、最近、Hi−Fi音声深層記録方式が注目を集めてい
る。これは、磁性層を二層構成とし、同一トラック内に
おいて、上側磁性層に映像信号を記録し、下側磁性層に
音声信号を記録するものである。
ところで、上記の両磁性層間に両者の混合域を所定厚
に設けることによって、周波数特性を一層改良せんとす
る提案が例えば特開昭63−241721号公報に示されてい
る。これによれば、走行する支持体に対して複数の磁石
を近接配置し、それら磁石による各磁性塗料層の磁性粒
子の反転を利用して上記の混合域を形成せんとしてい
る。しかしながら、仮にそのようにして媒体を作製した
としても、混合域を形成する磁石の強さや配置を厳密に
制御する必要があること、混合域の形成を再現性良く行
い難いこと等の欠点を免れない。
また、上述した従来のコーティング方法又は塗布ヘッ
ドでは、上記の如き混合域を形成すること自体が非常に
困難か或いは不可能である。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、上記した混合域の如き領域を重層塗
布において再現性良く容易に形成できる塗布装置を提供
することにある。
ニ.発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、フロントエッジ面と、 バックエッジ面と、 前記フロントエッジ面とバックエッジ面との間に形成
された塗料吐出部と、 第1の塗料を導く為の第1の導液路と、 第2の塗料を導く為の第2の導液路と、 前記第1の導液路と第2の導液路との合流点から前記
塗料吐出部に至るまで延びる単一の導液路とを具備して
なり、 前記塗料吐出部におけるフロントエッジ面下流端での
接線に対して前記バックエッジ面の少なくとも一部が被
塗布体側に突出しているようバックエッジ面が構成され
ると共に、 前記第1の導液路と第2の導液路とは、合流点におい
て35°以上、180°未満の角度をなして合流しているよ
う構成されてなることを特徴とする塗布装置に係るもの
である。
本発明による塗布装置の一例を第1図に示した。これ
はエクストルージョン型塗布ヘッド(押し出しコータ
ー)10として重層塗布用に構成されていて、本体11の内
部に、後述の第1の磁性層2用の磁性塗料2′の液溜部
12と、後述の第2の磁性層4用の磁性塗料4′の液溜部
13とを有し、各液溜部からはスリット状の導液路14、15
が夫々延びていて角度θで合流するように構成され、更
にその合流点16から塗料吐出部17に至るまで単一のスリ
ット状の導液路18が長さLに亘って延びている。上記交
角θは本発明に基いて35°以上、180°未満とすること
が必須不可欠である。即ち、θが35°未満では、両塗料
2′−4′間の混合が上記合流点16若しくはそれ以降で
生じ難くなり、両塗料2′、4′が層流をなして流れ、
このために後述の混合域5となる混合域5′が生じにく
くなる。また、θが180°以上となると、両塗料が混合
しすぎて、特に第2の磁性層4を形成し難くなってしま
う。このθは40°〜150°、更に40°〜110°とするのが
一層望ましい。また、上記した導液路18も良好に塗布を
行う上で必要なものであって、その長さLは0.1〜100mm
とするのがよく、0.3〜50mmが更によい。Lがあまり短
いと各層が乱れたまま塗布される傾向があり、またあま
り長いと塗液が変化し易くなる。
第2A図には、上記合流点16付近を拡大図示したが、両
塗料2′と4′とが衝突して両者間に混合域5′を生成
させ、吐出部へと導かれる。そして、そのように重層化
された塗料は第2B図のように吐出部17で同時に吐出さ
れ、湿潤状態のまま(特に第1層2′が湿潤状態のま
ま)支持体1上に塗布される。
このように、押し出しコーター10によって、第1層
2′が湿潤状態にあるうちに上層4′を混合域5′の生
成下で同時に塗布することができるので、第4図に示す
磁気記録媒体を再現性良く作製可能である。この場合、
第1の塗料2′は4′に比べて粘度が異なる(粘度が大
である)と共に流量も大きいので、両者間は混合域5′
を生成しながらも層分離しながら良好に塗布されること
になる。即ち、第1の塗料2′上に第2の塗料4′が滑
りながら吐出される。
また、第2B図に示すように、コーター10の吐出部17に
おいて、そのフロントエッジ面49の下流端Eにおける接
線lに対し、バックエッジ面47の一部が第4図左方へと
突出しているので、フロントエッジ面49に沿って送られ
てきた非磁性ベースフィルム1が下流端Eに及ぼす力
は、バックエッジ面47の方へと塗布液2′、更には4′
を介して分散されるものと考えられる。従って、積層し
た塗布層を形成し易くなると共に、非磁性ベースフィル
ム1が急角度の下流端Eにより削られることが少なくな
り、これにより生ずるいわゆるベース屑の発生を抑制し
うるものと考えられる。
なお、混合域5′(又は5)を特開昭63−241721号公
報にあるように磁石による磁性粒子の反転で形成した場
合、磁石の強さや配置を厳密に制御する必要があるこ
と、混合域の形成を再現性良く行い難いこと等の欠点が
あるが、第1図のコーター10は、スリット14、15、18の
設計のみによって混合域を常に再現性良く高速に形成す
ることができる。
第3図は、上記コーター10を用いて磁気記録媒体を製
造するための装置の一例を示す。
この製造装置においては、まず供給ロール32から繰出
されたフィルム状支持体1は、押し出しコーター10によ
り磁性層2、4用の各塗料を塗布した後、配向磁石33に
より配向され、乾燥器34に導入され、ここで上下に配し
たノズルから熱風を吹付けて乾燥する。次に、乾燥され
た各塗布層付きの支持体1はカレンダーロール38の組合
せからなるカレンダー部37に導かれ、ここでカレンダー
処理された後に、巻取りロール39に巻き取られる。各塗
料は、図示しないインラインミキサーを通して押し出し
コーター10へと供給してもよい。なお、図中、Dは非磁
性ベースフィルムの搬送方向を示す。
第4図は、上記のようにして製造された磁気記録媒体
を例示するものである。
即ち、この媒体は、ポリエチレンテレフタレート等か
らなる非磁性支持体1上に、第1の磁性層2、第2の磁
性層4をこの順に積層し、これらの中間に混合域5を設
けたものである。また、この積層面とは反対側の支持体
面にはバックコート層3が設けられているが、これは必
ずしも設けなくてもよい。第2の磁性層上にはオーバー
コート層を設けてもよい。
第4図の磁気記録媒体において、第2の磁性層4の抗
磁力(Hc2)は600〜950Oeであって特に短波長記録に好
適となるように形成されていてよく、その膜厚は1.5μ
m以下と薄くするのが望ましい。第1の磁性層2の抗磁
力(Hc1)は600Oe<Hc1≦1900Oeであって特に長波長
(低周波)記録に好適となるように形成されていてよ
く、その膜厚は1.5〜4.0μmとするのが望ましい。混合
域5の抗磁力は両磁性層2、4の中間の値であるが、そ
の膜厚は0.1〜1.1μmとするのがよい。
また、上記の第1の磁性層2と第2の磁性層4に含有
される磁性粉の粒径(或いは長軸長)を制御し、前者を
比較的大きくしておくと、低周波数の信号の保持能を一
層向上させることができる。この場合、第2の磁性層4
の磁性粉の平均長軸長(l2)を0.35μm以下とし、第1
の磁性層2のそれ(l1)に対して、0.4≦l2/l1≦1.0と
するのがよい。また、各磁性層に含有される磁性粉の比
表面積は、BET値で20〜80m2/gとするのが好ましく、30
〜60m2/gとするとより好ましい。この場合、第1の磁性
層の磁性粉のBET値を比較的小さくすると、粒径を大き
くすることができる。
第4図に示した媒体によれば、例えば、第2の磁性層
(上側磁性層)4のHc2を600〜950Oeと高めにし、かつ
第1の磁性層(下側磁性層)2のHc1をHc2よりも大きく
し、特に1.0<Hc1/Hc2≦2.0と特定の関係を満たすよう
に設定されている場合、比較的弱い(例えばカラー信号
や音声信号の如き長波長記録の)信号を第1の磁性層2
の高抗磁力で十二分に保持し、再生時に磁気ヘッドとの
間にスペーシングロスが生じても記録信号の再生を良好
に行うことができる。そして、第2の磁性層4では、抗
磁力Hc2を600〜950Oeと高くすると、例えばビデオ輝度
信号の如き短波長の信号を良好に記録、再生することが
できる。このHc2が600Oe未満では、特に短波長記録に不
十分となり、また950Oeを超えると、第1の磁性層2のH
c1も大きくなり、特に低周波(長波長)での特性が低下
する傾向がある。
即ち、Hc1/Hc2が1.0以下であると、第1の磁性層2
のHc1が小さくて上記した弱い信号の保持が不十分とな
り、信号の欠落を防止することが困難となることがあ
る。また、Hc1/Hc2が2.0を超えると、今度は第1の磁
性層2のHc1が大きくなり、例えば低周波数帯域での信
号の再生レベルが低くなって周波数特性が低下してしま
う傾向がある。
この場合、上記した混合域5が第1の磁性層2と第2
の磁性層4との間に設けられているので、両磁性層の中
間の抗磁力の混合域5によって中間周波数の再生特性も
良好となり、全域での周波数特性が向上すると共に、上
記した低周波数の信号の再生特性及びノイズ特性をも向
上させることができる。即ち、上記のようにHc1が大で
あることによって、低周波数の信号の再生レベルが既に
低下する傾向があるが、上記混合域5のHcは第1の磁性
層2のHc1よりも低くなっているので、この混合域5に
おいて低周波数の信号をうまく高レベルで再生できる。
従って、第1の磁性層2によって低周波数の信号を十二
分に保持すると同時に、混合域5によってその再生レベ
ルを補償して向上させることができるのである。この混
合域5の厚みは0.1〜1.1μmとするのがよいが、0.1μ
m未満であると特に低周波の出力レベルが低くなり、ま
た1.1μmを超えると高周波出力レベル、ノイズ特性共
に低下する傾向がある。
上記のHc1/Hc2は、上記の効果を一層良好にする上
で、1.1≦Hc1/Hc2とするのが更に望ましい。また、混
合域の厚みは0.1〜0.9μmが更に望ましい。
なお、第4図に示した媒体において、上記した構成と
は異なって、例えば特開昭63−241721号公報に記載され
ているように、第1の磁性層2の抗磁力よりも第2の磁
性層4の抗磁力を大きくし(特に、後者を前者の1.0〜
2.5倍とし)、かつ上記と同様の混合域5を形成するこ
とによって、低周波帯域においても再生レベルを高め、
全域に亘って再生出力を平均化するようにしてもよい。
この場合は、第1図に示したコーター10を使用して媒体
を製造できることは勿論である。
第1及び第2の磁性層2、4及び混合域5には磁性粉
を含有せしめうるが、こうした磁性粉としては、γ−Fe
2O3−、Co含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の酸化
鉄磁性粉;Fe、Ni、Co、Fe−Ni−Co合金、Fe−Ni合金、F
e−Al合金、Fe−Al−Ni合金、Fe−Al−Co合金、Fe−Mn
−Zn合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Al−Ni−Co合金、Fe−
Al−Ni−Cr合金、Fe−Al−Co−Cr合金、Fe−Co−Ni−Cr
合金、Fe−Co−Ni−P合金、Co−Ni合金等Fe、Ni、Co等
を主成分とするメタル磁性粉等各種の強磁性粉が挙げら
れる。
磁性層中にはまた、潤滑剤(例えばシリコーンオイ
ル、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングス
テン、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例えばステ
アリン酸)や、炭素原子総数13〜40個の脂肪酸エステル
等、研磨剤(例えば溶融アルミナ)、帯電防止剤(例え
ばカーボンブラック、グラファイト)等を添加してもよ
い。
磁性層2、4及び混合域5に使用可能な結合剤として
は、平均分子量が約10000〜200000のものがよく、例え
ば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共
重合体、ウレタン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セ
ルロース誘導体(セルロースアセテートブチレート、セ
ルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、
セルロースプロピオネート、ニトロセルロース等)、ス
チレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、各種
の合成ゴム系、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、ア
クリル系反応樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシ
アネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオー
ルとポリイソシアネートの混合物、尿素ホルムアルデヒ
ド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオール/イソ
シアネートの混合物、及びこれらの混合物等が例示され
る。
これらの結合剤は、−SO3M、−COOM、−PO(OM′)2
(但しMは水素又はリチウム、カリウム、ナトリウム等
のアルカリ金属、M′は水素、リチウム、カリウム、ナ
トリウム等のアルカリ金属又は炭化水素残基)等の親水
性極性基を含有した樹脂であるのがよい。即ち、こうし
た樹脂は分子内の極性基によって、磁性粉とのなじみが
向上し、これによって磁性粉の分散性を更に良くし、か
つ磁性粉の凝集も防止して塗液安定性を一層向上させる
ことができ、ひいては媒体の耐久性をも向上させ得る。
こうして結合剤、特に塩化ビニル系共重合体は塩化ビ
ニルモノマー、スルホン酸若しくはリン酸のアルカリ塩
を含有した共重合性モノマー及び必要に応じ他の共重合
性モノマーを共重合することによって得ることができ
る。この共重合体はビニル合成によるものであるので合
成が容易であり、かつ共重合成分を種々選ぶことがで
き、共重合体の特性を最適に調整することができる。
上記したスルホン酸若しくはリン酸等の塩の金属はア
ルカリ金属(特にナトリウム、カリウム、リチウム)で
あり、特にカリウムが溶解性、反応性、収率等の点で好
ましい。
また、バックコート層3を設ける場合、上記した結合
剤に硫酸バリウム等の非磁性粒子を含有させ、支持体裏
面に塗布する。
また、上記の支持体1の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチック、A
l、Zn等の金属、ガラス、BN、Siカーバイド、磁器、陶
器等のセラミックなどが使用される。
なお、上記したコーター10は、磁性層2、4及び混合
域5の形成だけでなく、他の重層塗布(但し、上述した
混合域5の如き領域は必ずしも形成することを要しな
い。)にも適用でき、例えば下引層と第1の磁性層、第
2の磁性層とオーバーコート層の重層塗布に適用してよ
い。或いは、単一の磁性層を有する通常の媒体の製造に
も用いることができるし、更には磁気記録媒体以外の製
品の重層塗布に広く適用可能である。また、コーター10
の構造や形状等も種々変更してもよく、例えば上述した
導液路14、15は夫々1つ設ける以外にも、少なくとも一
方を2つ又はそれ以上設けて3層又は3層以上を重層塗
布することも可能である。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
以下に示す成分、割合、操作順序等は、本発明の精神
から逸脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下
記の実施例において「部」はすべて重量部である。
〈ビデオテープの調製〉 まず、下記の磁性塗料を調製した。
〈上層用磁性塗料A〉 Co−γ−Fe2O3(II) 100部 (平均長軸長0.2μm) スルホン酸カリウム含有塩ビ系樹脂 10部 (MR110、日本ゼオン(株)製) ポリウレタン樹脂 5部 (XE−1、武田薬品工業(株)製) α−Al2O3(平均粒径0.2μm) 5部 カーボンブラック 1部 ミリスチン酸 1部 ステアリン酸 1部 ブチルステアレイト 1部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 100部 トルエン 100部 上記磁性塗料を混練分散した後、日本ポリウレタン工
業(株)コロネートL5部を添加調製した。
〈下層用磁性塗料B〉 Co−γ−Fe2O3(I) 100部 (平均長軸長0.25μm) スルホン酸カリウム含有塩ビ系樹脂 10部 (MR110、日本ゼオン(株)製) ポリウレタン樹脂 5部 (XE−1、武田薬品工業(株)製) ミリスチン酸 1部 ステアリン酸 1部 ブチルステアレイト 1部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 100部 トルエン 100部 上記磁性塗料を混練分散した後、日本ポリウレタン工
業(株)コロネートL5部を添加調製した。
次に、第1図の押し出しコーターを用いて厚さ14.5μ
mのポリエチレンテレフタレートベースフィルム上に、
下層用磁性塗料B、上層用磁性塗料Aを同時に下記表−
1に示すように各種スリット交差角θの塗布ヘッドによ
って塗布し、配向、乾燥後、カレンダー処理を行った。
しかる後、次の組成のBC層用塗料を磁性層等の反対側
の面に乾燥厚さ0.4μmになるように塗布した。
カーボンブラック(Raven1035) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300mμm) 10部 ニトロセルロース 25部 N−2301 (日本ポリウレタン製) 25部 コロネートL( 〃 ) 10部 シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 このようにして幅広の磁性フィルムを得、これを巻き
取った。このフィルムを1/2インチ幅に断裁し、各ビデ
オテープとした。
表−2は、上記の如くに重層塗布した場合に実際に形
成された各層の厚みと、作製された各テープの性能とを
夫々示す。テープ性能は次のようにして測定した。
ビデオ出力:測定用VTRデッキを用いて、629KHzでのク
ロマ出力を測定した(単位:dB)。輝度信号は4.5MHzに
おいて測定した。
C/N:キャリア・ツウ・ノイズ比。4.5MHzの単一周波数の
記録信号で記録したときの再生出力のノイズ比を測定し
た(単位:dB)。
この表−2のデータは第5図にプロットしたが、塗布
ヘッドのスリット交差角θを本発明に基いて実施例1〜
10のように35°以上、180°未満(特に40°〜150°)と
すれば、各層を目的とする厚みに再現性良く形成でき、
ビデオ出力を高くし、かつノイズも低く抑えることがで
きる。これに反し、スリット交差角θを35°未満(比較
例1〜3)とすれば、混合域が生成しないために特に低
周波帯域の出力レベルが著しく低下し、またスリット交
差角θが180°以上になると(比較例4)、今度は混合
域が厚すぎて上層の磁性層が薄くなりすぎ、特に高周波
帯域の出力レベルが著しく劣化しかつノイズレベルも悪
くなってしまう。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を例示的に説明するものであって、 第1図は塗布ヘッドの断面図、 第2A図、第2B図は第1図の一部の各拡大図、 第3図は磁気記録媒体の製造装置の概略図、 第4図は磁気記録媒体の一例の断面図、 第5図はスリット交差角による混合域の厚さ変化を示す
グラフ である。 なお、図面に示す符号において、 1……非磁性支持体 2……下層磁性層 2′、4′、5′……塗料 3……バックコート層 4……上層磁性層 5……混合域 10……押し出しコーター(塗布ヘッド) 12、13……液溜部 14、15、18……導液路(スリット) 16……合流点 17……吐出部 である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントエッジ面と、 バックエッジ面と、 前記フロントエッジ面とバックエッジ面との間に形成さ
    れた塗料吐出部と、 第1の塗料を導く為の第1の導液路と、 第2の塗料を導く為の第2の導液路と、 前記第1の導液路と第2の導液路との合流点から前記塗
    料吐出部に至るまで延びる単一の導液路とを具備してな
    り、 前記塗料吐出部におけるフロントエッジ面下流端での接
    線に対して前記バックエッジ面の少なくとも一部が被塗
    布体側に突出しているようバックエッジ面が構成される
    と共に、 前記第1の導液路と第2の導液路とは、合流点において
    35°以上、180°未満の角度をなして合流しているよう
    構成されてなることを特徴とする塗布装置。
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