JP2796885B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2796885B2
JP2796885B2 JP23862990A JP23862990A JP2796885B2 JP 2796885 B2 JP2796885 B2 JP 2796885B2 JP 23862990 A JP23862990 A JP 23862990A JP 23862990 A JP23862990 A JP 23862990A JP 2796885 B2 JP2796885 B2 JP 2796885B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気ディスク等の
磁気記録媒体に関するものである。
ロ.従来技術 一般に、磁気テープ等の磁気記録媒体は、磁性粉、バ
インダ樹脂等からなる磁性塗料を支持体上に塗布、乾燥
することによって製造される。従来の磁気記録媒体にお
いては、磁性層は一層のみであるため、一種類の磁性粉
によって低域から高域までの広い周波数帯域をカバーす
る必要がある。特に、近年の高記録密度化の傾向におい
ては、高域の記録特性を上げ、しかも低ノイズであるも
のが要求されるため、高Hc、高BET値の磁性粉が用いら
れている。
ところが、一種類の磁性粉(磁性層)で磁気記録媒体
が構成されているため、高域特性を重視するあまり、高
Hc、高BET値の磁性粉を用いざるを得ないことになるの
で、低域の特性が不十分となってしまう。
一方、ビデオ用磁気記録媒体において、磁気記録容量
を高めたり、或いは媒体の高周波域と低周波域とにおけ
る磁気記録特性を共に向上させ、均衡させるべく、複数
の磁性層を有する媒体が提案されている(特開昭48−98
803号、特開昭59−172142号、特公昭32−2218号、特開
昭51−64901号、特公昭56−12937号、特開昭58−56228
号、特開昭63−146211号各公報等)。
これらの公知技術によれば、磁性層の上層に比較的微
粒子の磁性粉を用い、下層にそれより大きな磁性粉を用
いて、上層でビデオ出力をうけもち、下層でクロマ・オ
ーディオ出力をうけもつように設計されていた。
一般に、磁気記録媒体において、磁性層の表面比抵
抗、遮光性等のためにカーボンブラックが添加される。
例えば、下層に粒径30mμ未満のカーボンブラックを
含有させ、上層に粒径30mμ未満のカーボンブラックを
少なくとも1種、粒径30mμ以上のカーボンブラックを
少なくとも1種(粒径差が10mμ以上)含有させること
が特開平1−191321号に示されている。この従来例の場
合、下層に微粒子カーボンブラックを用いているため、
表面が平滑となり、この影響で上層もかなり平滑な表面
が得られ、従って優れた電磁変換特性が得られるとして
いる。また、特開平1−205726号によれば、下層に粒径
20mμ未満の微粒子カーボンブラックを1.0〜20重量部、
上層に粒径40〜80mμのやや粗粒子のカーボンブラック
を0.1〜10重量部含有させることが述べられている。こ
の場合は、下層には粒径20mμ以下という微粒子カーボ
ンブラックを含んでおり、優れた帯電防止性、また遮光
性を得るとしている。更に、特開昭62−136364号には、
上層に粒径80mμ以上の粗粒子カーボンブラックを含
み、下層に粒径40mμ未満の微粒子カーボンブラックを
含む媒体が示されている。
しかしながら、上記した如き複数層からなる磁性層を
設けた媒体では、磁性層の上層は非常に薄い(通常1.5m
μ以下)ために、その上層の表面性はカーボンブラック
の粒径等をうまく設定しなければ、表面性(即ち、電磁
変換特性)と他の性能とを両立させることが極めて困難
である。上記いずれの公知例においても、下層には、微
粒子カーボンブラックを用いており、帯電防止性、遮光
性は良いが、上層の表面が平滑になるため、電磁変換特
性は良いものの、摺動ノイズ、ヘッド白濁には問題があ
った。即ち、上層の表面が平滑なために、摩擦係数が大
きくなり、ヘッドに対する摺接性が悪くて信号にノイズ
が乗り易く、また、耐久性も不十分となってヘッドに付
着物が生じ、ヘッド白濁による特性劣化の原因となる。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、磁性層が複数層からなる磁気記録媒
体において、帯電防止性や遮光性、及び電磁変換特性を
良好に発揮させながら、摺動ノイズ、ヘッド白濁を大き
く減少させることにある。
ニ.発明の構成 即ち、本発明は、非磁性支持体上に設けられた磁性層
が最上層と少なくとも1層からなる下層とによって形成
され、前記下層の少なくとも1層に、平均粒径10mμ以
上、30mμ以下のカーボンブラックと平均粒径40mμ以上
のカーボンブラックとが含有され、かつ、前記最上層
に、平均粒径10mμ以上のカーボンブラックが含有され
ている磁気記録媒体に係るものである。
本発明の磁気記録媒体は、磁性層を複数の層(最上層
と少なくとも1層の下層)で構成しているので、そのう
ちの上層でビデオ出力等の高域の記録、再生特性を良好
とし、かつ下層でクロマ、オーディオ出力等の比較的低
域の記録、再生特性を良好にするように、各層を形成す
ることができる。このためには一般に、上層(特に最上
層)の保磁力(Hc)を下層よりも大とし、かつ上層の膜
厚(又は層厚)は薄いことが必要であり、特に1.5μm
以下とするのが望ましい。また、この上層に隣接する下
層の膜厚は1.5〜4.0μmとするのが望ましい。
本発明において、磁性層を構成する複数層は互いに隣
接していることが望ましい。上記の下層は1層であって
よいし、或いは2層以上であってもよいが、このうちの
少なくとも1層に、平均粒径10mμ以上、30mμ以下のカ
ーボンブラック(以下、第1のカーボンブラックと称す
る。)と平均粒径40mμ以上のカーボンブラック(以
下、第2のカーボンブラックと称する。)とが含有さ
れ、かつ、前記最上層に、平均粒径10mμ以上のカーボ
ンブラック(以下、第3のカーボンブラックと称す
る。)が含有されている。但し、各層間には明確な境界
が実質的に存在する場合以外に、一定の厚みで以て、両
層が混在してなる境界領域が存在する場合があるが、こ
うした境界領域を除いた上又は下側の層を上記の各層と
する。特に、本発明の媒体は、各磁性層を湿潤同時重層
塗布(wet−on−wet)方法で塗布形成する時に好適であ
る。勿論、下層を乾燥後に上層を塗布するwet−on−dry
方法でもよい。
本発明の磁気記録媒体によれば、磁性層の下層には上
記の第1のカーボンブラックと第2のカーボンブラック
とを含有させるが、そのうち第1のカーボンブラックは
比較的粒径が小さいので、表面比抵抗を下げて帯電防止
効果が良くなると共に、表面を適度に平滑化して電磁変
換特性を良好に維持することができる。このためには、
第1のカーボンブラックの粒径は平均粒径で30mμ以下
とすべきである。但し、平均粒径があまり小さくなる
と、却って表面性が出すぎて不適当であるので、その下
限は10mμとすべきである。
そして、この第1のカーボンブラックと共に、下層に
は上記の第2のカーボンブラックを含有させているの
で、比較的粒径の大きい第2のカーボンブラックによっ
て遮光性が向上すると共に、下層の表面(上層との界
面)を適度に、望ましくは僅かに粗面化し、この影響で
上層の表面も適度に粗面化できる。この結果、上記した
特性を良好にできることに加えて、ヘッドに対する最上
層の摺接性、耐久性を向上させ、摺動ノイズやヘッド白
濁を大きく減少させることができる。このためには、第
2のカーボンブラックの平均粒径は40mμ以上とし、第
1のカーボンブラックの平均粒径との差を10mμ以上と
すべきである。
また、最上層には、平均粒径10mμ以上の第3のカー
ボンブラックを含有させているので、更に最上層の帯電
防止性、遮光性、耐久性、電磁変換特性、摺接性等を適
宜コントロールすることができ、上記した下層のカーボ
ンブラックによる効果を助長すると同時に、最上層自体
の性能を直接出すことができる。
上記において、第1のカーボンブラックの平均粒径は
15〜25mμ、第2のカーボンブラックの平均粒径は40〜1
20mμ、更には40〜80μmが望ましい。第3のカーボン
ブラックについては、上記した下層と同様に、平均粒径
10mμ以上、30mμ以下のカーボンブラックと平均粒径40
mμ以上のカーボンブラックとの混合物とするのが望ま
しい。この理由は、上記した下層の場合と同様であり、
粒径の比較的小さいカーボンブラックと粒径の比較的大
きいカーボンブラックとの併用で、最上層の表面を適度
に粗面化して電磁変換特性、摺動ノイズ等を一層良好に
できるからである。
また、第1のカーボンブラックの添加量は磁性粉100
重量部に対して0.5〜5.0重量部、更には1〜3重量部、
第2のカーボンブラックの添加量は磁性粉100重量部に
対して1.0〜12.0重量部、更には5.0〜10.0重量部とする
のが望ましい。第1のカーボンブラックの量を0.5重量
部以上にすると導電性を出し易く、また5.0重量部以下
にすると表面性が劣化することはない。第2のカーボン
ブラックの量は12.0重量部以下にすると表面性に悪影響
を与えないし、1.0重量部以上にすると適度な粗面化が
可能となる。また、第3のカーボンブラックの添加量は
磁性粉100重量部に対して0.1〜5.0重量部、更には0.2〜
2.0重量部とするのが上記した性能上望ましい。この第
3のカーボンブラックを上記した混合物とする場合、粒
径の小さいカーボンブラックの添加量は磁性粉100重量
部に対して0.1〜4重量部、更には0.2〜2重量部、粒径
の大きいカーボンブラックの添加量は磁性粉100重量部
に対して0.1〜4重量部、更には0.2〜2重量部とするの
が望ましい。
本発明において、最上層の厚みが厚すぎると、下層へ
のカーボンブラック添加による効果が表面に出にくいこ
とがあり、かつ、表面が平坦化しすぎ、更に下層の性能
(低域側の出力)が低下する傾向があるので、最上層の
厚みは1.5μm以下が望ましい。
なお、上記において、カーボンブラックの「平均粒
径」とは、テープ等の媒体を電顕写真に2万倍でとり、
そこに写ったカーボンブラックの粒の径をノギスで30m
μ以下と40mm以上のものを区別して各50個以上測り(下
層の場合)、或いは10mμ以上のものを50個以上測り
(最上層の場合)、夫々平均したものを意味する。
本発明の磁気記録媒体は、例えば第1図に示すよう
に、ポリエチレンテレフタレート等からなる非磁性支持
体1上に、第1の磁性層2、第2の磁性層4をこの順に
積層したものである。また、この積層面とは反対側の支
持体面にはバックコート層3が設けられているが、これ
は必ずしも設けなくてもよい。第2の磁性層上にはオー
バーコート層を設けてもよい。第2図の例は、上層を更
に層5と6とに分けている。
第1図及び第2図の磁気記録媒体において、第1の磁
性層2の膜厚は、1.5〜4.0μm(例えば3.0μm)とす
るのが好ましく、第2の磁性層4の膜厚、又は第2、第
3の磁性層5、6の合計膜厚は0.1〜1.5μm(例えば0.
5μm)とする。
磁性層2、4、5、6には磁性粉を含有せしめうる
が、こうした磁性粉としては、γ−Fe2O3、Co含有γ−F
e2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の酸化鉄磁性粉;Fe、Ni、C
o、Fe−Ni−Co合金、Fe−Ni合金、Fe−Al合金、Fe−Al
−Ni合金、Fe−Al−Co合金、Fe−Al−Ca合金、Fe−Mn−
Zn合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Al−Ni−Co合金、Fe−Al
−Ni−Cr合金、Fe−Al−Co−Cr合金、Fe−Co−Ni−Cr合
金、Fe−Co−Ni−P合金、Co−Ni合金等Fe、Ni、Co等を
主成分とするメタル磁性粉等各種の強磁性粉が挙げられ
る。最表面の磁性層4、6と他の磁性層2、5(及び/
又は2)とは、本発明に基いて、前者4、6を最上層、
後者2、5又は5及び2を下層とする。
これらの磁性粉の中から、上記の各磁性層2、4、
5、6に好適なものを選択できる。
各磁性層中にはまた、潤滑剤(例えばシリコーンオイ
ル、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングス
テン、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例えばステ
アリン酸)や、炭素原子総数13〜40個の脂肪酸エステル
等、研磨剤(例えば溶融アルミナ)、分散剤(粉レシチ
ン)等を添加してよい。
また、磁性層2、4、5、6に使用可能な結合剤とし
ては、平均分子量が約10000〜200000のものがよく、例
えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩
化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル
共重合体、ポリ塩化ビニル、ウレタン樹脂、ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニルブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースダイアセテート、セルロー
ストリアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロ
セルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ
エステル樹脂、各種の合成ゴム系、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹
脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、高分子量ポリ
エステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、
ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合
物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/
高分子量ジオール/イソシアネートの混合物、及びこれ
らの混合物等が例示される。
これらの結合剤は、−SO3M、−COOM、−PO(OM′)
(但しMは水素又はリチウム、カリウム、ナトリウム等
のアルカリ金属、M′は水素、リチウム、カリウム、ナ
トリウム等のアルカリ金属又は炭化水素残基)等の親水
性極性基を含有した樹脂であるのがよい。即ち、こうし
た樹脂は分子内の極性基によって、磁性粉とのなじみが
向上し、これによって磁性粉の分散性を更に良くし、か
つ、磁性粉の凝集も防止して塗液安定性を一層向上させ
ることができ、ひいては媒体の耐久性をも向上させ得
る。
こうした結合剤、特に塩化ビニル系共重合体は塩化ビ
ニルモノマー、スルホン酸若しくはリン酸のアルカリ塩
を含有した共重合性モノマー及び必要に応じ他の共重合
性モノマーを共重合することによって得ることができ
る。この共重合体はビニル合成によるものであるので合
成が容易であり、かつ共重合成分を種々選ぶことがで
き、共重合体の特性を最適に調整することができる。
上記したスルホン酸若しくはリン酸等の塩の金属はア
ルカリ金属(特にナトリウム、カリウム、リチウム)で
あり、特にカリウムが溶解性、反応性、収率等の点で好
ましい。
また、バックコート層3を設ける場合、上記した結合
剤に硫酸バリウム等の非磁性粒子を含有させ、支持体裏
面に塗布する。
また、上記の支持体1の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチック、A
l、Zn等の金属、ガラス、BN、Siカーバイド、磁器、陶
器等のセラミックなどが使用される。
次に、上記した媒体の製造装置の一例を第3図に示
す。
この製造装置においては、第1図の媒体を製造するに
当たり、まず供給ロール32から繰出されたフィルム状支
持体1は、押し出しコータ10、11により上記した磁性層
2、4用の各塗料を塗布した後、例えば2000Gaussの前
段配向磁石33により配向され、更に、例えば2000Gauss
の後段配向磁石35を配した乾燥器34に導入され、ここで
上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。次
に、乾燥された各塗布層付きの支持体1はカレンダーロ
ール38の組合せからなるスーパーカレンダー装置37に導
かれ、ここでカレンダー処理された後に、巻取りロール
39に巻き取られる。各塗料は、図示しないインラインミ
キサーを通して押し出しコータ10、11へと供給してもよ
い。なお、図中、矢印Dは非磁性ベースフィルムの搬送
方向を示す。押し出しコータ10、11には夫々、液溜まり
部13、14が設けられ、各コータからの塗料をウェット・
オン・ウェット方式で重ねる。第2図の媒体を製造する
には、第3図において押し出しコータを更に1つ追加す
ればよい。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
以下に示す成分、割合、操作順序等は、本発明の精神
から逸脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下
記の実施例において「部」はすべて重量部である。
実施例1〜6、比較例1〜7 まず、下記の組成物を夫々ニーダーで混練した後、サ
ンドミルで分散し、各磁性塗料を調製した。
<上層用磁性塗料A> Co−γ−Fe2O3 100部 (Hc=800Oe、粒径=0.16μm) スルホン酸カリウム含有塩ビ系樹脂 10部 (MR110、日本ゼオン(株)製) スルホン酸ナトリウム含有ポリウレタン 5部 (UR−8300、東洋紡績(株)製) α−Al2O3 6部 (研磨剤、平均粒径0.3μm) カーボンブラックA,B (平均粒径、添加量は下記表−1に示した。) ミリスチン酸 1部 ステアリン酸 1部 ブチルステアレート 1部 メチルエチルケトン 50部 シクロヘキサノン 150部 トルエン 50部 コロネートL 5部 (日本ポリウレタン工業(株)製) <下層用磁性塗料B> Co−γ−Fe2O3 100部 (Hc=700Oe、粒径=0.24μm) スルホン酸カリウム含有塩ビ系樹脂 10部 (MR110、日本ゼオン(株)製) スルホン酸ナトリウム含有ポリウレタン 5部 (UR−8300、東洋紡績(株)製) α−Al2O3 5部 (研磨剤、平均粒径0.3μm) カーボンブラックA (平均粒径、添加量は下記表−1に示した。) カーボンブラックB (平均粒径、添加量は下記表−1に示した。) ミリスチン酸 1部 ステアリン酸 1部 ブチルステアレート 1部 メチルエチルケトン 50部 シクロヘキサノン 150部 トルエン 50部 コロネートL 5部 (日本ポリウレタン工業(株)製) 次に、厚さ14.5μmのポリエチレンテレフタレートベ
ースフィルム上に、各種の下層用磁性塗料Bと上層用磁
性塗料Aを順次第3図の装置で塗布し、配向、乾燥後、
カレンダー処理を行った。この場合、上層は0.5μmの
乾燥膜厚、下層は3.0μmの乾燥膜厚とした。
しかる後、次の組成のBC層用塗料を磁性層等の反対側
の面に乾燥厚さ0.8μmになるように塗布した。
カーボンブラック(Raven 1035) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300mμm) 10部 ニトロセルロース 25部 N−2301(日本ポリウレタン社製) 25部 コロネートL(日本ポリウレタン社製) 10部 シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 このようにして幅広の磁性フィルムを得、これを巻き
取った。このフィルムを1/2インチ幅に断裁し、下記表
−1に示す各ビデオテープとした。
そして、上記の各テープについて以下の性能評価を行
い、結果を下記表−1に示した。
(a).RF出力、ルミS/N、クロマS/N、クロマ出力: カラービデオノイズメーター「Shibasoku 952 D/1」
を用い、日本ビクター社製「HR−S7000」のデッキでリ
ファレンステープに対する値(dB)で表した。
各信号の周波数は次の通りである。
RF出力 : 6MHz ルミS/N : 6MHz クロマS/N :629KHz クロマ出力:629KHz (b).摺動ノイズ(測定条件:20℃、10%、測定デッ
キ:日本ビクター社製HR−S7000):(i)テープを走
行させずに再生を行い、システムノイズをスペクトラム
アナライザで測定する。(ii)サンプルテープを1分間
ずつ10回再生を行い、摺動ノイズをスペクトラムアナラ
イザで測定する。(iii)8MHz付近のノイズレベルにつ
いてシステムノイズを基準(0dB)として10パスのノイ
ズの値を平均値として読み取る。
(c).ヘッド白濁は以下の〜の要領で測定した。
測定前にヘッドのクリーニングを行い、ヘッド白濁
がない状態にする。
サンプルテープ(No.1)〈未使用〉のテープに、6M
Hzの単一周波数を基準テープに対して+20%の記録レベ
ルで10分間記録し、3回再生した後8MHzの単一周波数を
基準テープに対して+20%の記録レベルで2分間記録
し、これを再生してその出力を測定する(これらの値を
0dBとする)。
常温・低湿20%において、サンプルテープ(No.2)
〈未使用〉を巻き始めから巻き終わりまでビデオ信号を
記録しながらSPモードで走行させる。
サンプルテープ(No.1)へ再度8MHzの単一周波数を
と同じ記録レベルで2分間記録し、再生し、その出力
を測定し、で測定した値(0dB)からの出力低下の差
を求める。
(注)サンプルテープは1水準に対し、2本(No.1、N
o.2)使用して測定が行われる。
〈評価〉 ○……ヘッドのガラス部分に付着物が殆ど或いは全くな
い。
×……ヘッドの全面に付着物が存在する。
(d).光透過率: 波長900nmの光源によってテープの遮光性を測定し
た。
○……テープ終端まで順調に走行 ×……途中でストップ若しくは走行不能 (e).表面比抵抗: 穴戸社製のスタティックオネストメーター(タイプS
−4104)で測定(試料電圧は100V)。
この結果から、本発明に基いて、下層に粒径10〜30m
μの微粒子カーボンブラックと共に、粒径40mμ以上の
比較的粗粒子のカーボンブラックも含有することによ
り、下層を僅かに粗面化することによりその影響で上層
も僅かに粗面化されるため、電磁変換特性は、ほとんど
劣化させることなく、摺動ノイズ、ヘッド白濁が改良さ
れ、遮光性、導電性も良好となる。
実施例7、比較例8 上層用磁性塗料Aにおいて、Co−γ−Fe2O3に代えてF
e−Al系強磁性金属粉末(Hc:1580Oe、σs:120emu/g、BE
T値:55m2/g、Fe:Al=100:5)100部とカーボンブラック
A、B(平均粒径、添加量は下記表−2に示した。)を
用いた以外は実施例1と同様にして、各ビデオテープを
作製した。その性能評価を行ったが、その結果を下記表
−2に示した。
実施例8、比較例9 上層用磁性塗料Aにおいて、Co−γ−Fe2O3に代えてF
e−Ni系強磁性金属粉末(Hc:1560Oe、σs:121emu/g、BE
T値:58m2/g、Fe:Ni=100:5)100部をカーボンブラック
A、B(平均粒径、添加量は下記表−2に示した。)と
共に用いた以外は実施例1と同様にして、各ビデオテー
プを作製した。その性能評価の結果は下記表−2に示し
た。
この結果から、メタル磁性粉を用いる場合、本発明に
基いて媒体を構成すると、電磁変換特性が一層向上する
と共に、摺動ノイズ、ヘッド白濁も良好であり、遮光
性、導電性も一層向上する。
実施例9〜12、比較例10 次に、第2図のように磁性層を層2、5、6と3層に
したとき(但し、上層6及び下層2の組成は上記と同様
であるが、中間層は上層と下層との中間のHc(850Oe)
でそれ以外の組成は下層と同じ、膜厚は上層0.3μm、
中間層0.3μm、下層3.0μm)、上記と同様に性能評価
を行ったところ、下記表−3の結果が得られた。これに
よれば、2層の場合と同様に、本発明の構成によって性
能が十分に出ていることが分る。
ヘ.発明の作用効果 本発明は上述したように、磁性層の下層の少なくとも
1層に、平均粒径10〜30mμのカーボンブラックを含有
しているので、表面比抵抗を下げて帯電防止効果が良く
なると共に、表面を適度に平滑化して電磁変換特性を良
好に維持することができる。また、同下層に平均粒径40
mμ以上のカーボンブラックも含有しているので、遮光
性が向上すると共に、下層の表面(上層との界面)を適
度に粗面化し、この影響で上層の表面も適度に粗面化で
き、上記した特性を良好にできることに加えて、ヘッド
に対する最上層の摺接性、耐久性を向上させ、摺動ノイ
ズやヘッド白濁を大きく減少させることができる。
また、最上層には、平均粒径10mμ以上のカーボンブ
ラックを含有させているので、更に最上層の帯電防止
性、遮光性、耐久性、電磁変換特性、摺接性等を適宜コ
ントロールすることができ、上記した下層のカーボンブ
ラックによる効果を助長すると同時に、最上層自体の性
能を直接出すことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を例示的に説明するものであって、第1
図、第2図は磁気記録媒体の二例の各断面図、 第3図は磁気記録媒体の製造装置の概略図である。 なお、図面に示す符号において、 1……非磁性支持体 2……下層磁性層 3……バックコート層 4、6……上層磁性層 5……中間磁性層 である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に設けられた磁性層が最上
    層と少なくとも1層からなる下層とによって形成され、
    前記下層の少なくとも1層に、平均粒径10mμ以上、30m
    μ以下のカーボンブラックと平均粒径40mμ以上のカー
    ボンブラックとが含有され、かつ、前記最上層に、平均
    粒径10mμ以上のカーボンブラックが含有されている磁
    気記録媒体。
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