JP2688787B2 - 制振材用組成物 - Google Patents

制振材用組成物

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JP2688787B2 JP2072804A JP7280490A JP2688787B2 JP 2688787 B2 JP2688787 B2 JP 2688787B2 JP 2072804 A JP2072804 A JP 2072804A JP 7280490 A JP7280490 A JP 7280490A JP 2688787 B2 JP2688787 B2 JP 2688787B2
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博義 蔵本
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東レチオコール株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は各種機器、装置類、車両などの振動、振幅を
抑え、振動の減衰を速める働きをする制振材用組成物に
関し、特に幅広い温度範囲で制振性を発揮できる制振材
用組成物に関する。
〔従来の技術〕
一般にポリマー系の制振材として、これまでエポキシ
樹脂をベースとした組成物に充填剤を配合したものが使
用されている。エポキシ樹脂などの非晶質のポリマーか
らなる制振材では、一般にガラス転移点(Tg)付近の温
度で損失係数が大きくなるため、ガラス転移点付近で使
用される。このようなエポキシ樹脂系の組成物は、可塑
剤やポリアミド系の硬化剤などを添加することにより、
ガラス転移点を調節することで、制振性を発揮する温度
領域を変化させ、所望の温度範囲で使用可能となってい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記エポキシ樹脂を用いた制振材で
は、損失係数が一定値以上となる温度範囲は限られてい
るので、用いる添加剤の違いで制振材の使用温度範囲は
例えば常温用、中温用、高温用などのように限定される
という問題があった。
従って本発明の目的は、従来より温度変化による制振
特性の変化の少ない制振材用組成物を提供することであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、末端
にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物に硬化剤
を配合したポリマー組成物は、ガラス転移領域が広く、
広い温度範囲で高い損失係数を有することを発見し、本
発明に想到した。
すなわち、本発明の制振材用組成物は、末端にエポキ
シ基を有するポリサルファイド化合物と、ポリアミン類
及び変性ポリアミン類からなる群より選ばれた一種以上
の硬化剤とを含有し、室温で硬化してなり、かつ−20℃
〜+60℃の温度範囲における硬化物の損失係数が0.1以
上であることを特徴とする。
本発明を以下詳細に説明する。
本発明において使用するポリサルファイド化合物は、
末端にエポキシ基を有し、ポリサルファイド骨格をもつ
化合物である。末端のエポキシ基はポリサルファイド骨
格に結合したエポキシ単位(エポキシ樹脂から誘導され
る)にあるものであり、上記エポキシ樹脂としては、例
えばグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹
脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などが
挙げられる。エポキシ単位の構造は上記エポキシ樹脂の
ものと同じであるが、場合によっては、これらと類似の
分子構造を有するものでもよい。
本発明におけるポリサルファイド化合物中に含まれる
ポリサルファイド骨格は一般式: −R−Sx− (式中、Rが少なくとも1つのエーテル結合を有するア
ルキレン基であり、xの平均は1〜3である。)により
表される。
好ましくは、ポリサルファイド骨格は一般式: −R1OR2OR3-Sx− (ただし、R1,R2,R3は炭素数1〜4のアルキレン基で
あり、xの平均は1〜3である。)で表される。なおx
の好ましい平均値は1.5〜2.5である。
特に好ましいポリサルファイド骨格としては、 −C2H4OCH2OC2H4-Sx− (ただし、xの平均は1.5〜2.5である。)が挙げられ
る。
なお、本発明におけるポリサルファイド化合物の末端
エポキシ基の数は、ポリサルファイド化合物1分子当り
1〜5個、好ましくは2〜4個である。
本発明におけるポリサルファイド化合物は、たとえ
ば、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂等のエポキシ樹
脂とポリサルファイド骨格を有する物質とを反応させる
ことにより製造することができる。また、ポリサルファ
イド骨格を持つ物質にエピクロルヒドリンを反応させた
後、アルカリで脱塩酸反応を起こさせることにより製造
することもできる。
本発明のポリサルファイド化合物において、ポリサル
ファイド骨格の含有量は使用目的によって異なるが、通
常10〜95重量%の範囲内である。
比較的軟らかい制振材を目的とする場合は、ポリサル
ファイド骨格の含有量は60重量%以上であり、好ましい
ポリサルファイド骨格の含有量は、60〜95重量%であ
る。ポリサルファイド骨格の含有量が95重量%を超える
と制振材が軟らかくなりすぎ、強度が低下するので好ま
しくない。より好ましいポリサルファイド骨格の含有量
は60〜90重量%であり、最も好ましいポリサルファイド
骨格の含有量は60〜85重量%である。
一方、比較的硬い制振材を目的とする場合は、ポリサ
ルファイド骨格の含有量は60重量%以下であり、好まし
いポリサルファイド骨格の含有量は10〜60重量%であ
る。ポリサルファイド骨格の含有量が10重量%未満とな
ると、制振材の可撓性が低下し、ひびわれが発生しやす
くなるので好ましくない。より好ましいポリサルファイ
ド骨格の含有量は40〜60重量%である。
なおポリサルファイド骨格の含有量は、原料となるポ
リサルファイド骨格を持つ物質の分子量を適当に選ぶこ
とによりコントロールすることができる。また、グリシ
ジルエーテル系エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂の分子量
を適当に選ぶことによっても、ポリサルファイド骨格の
含有量をコントロールすることができる。あるいは、ポ
リサルファイド骨格を持つ物質とエポキシ樹脂又はエピ
クロルヒドリンとの反応比を選ぶことによっても、ポリ
サルファイド骨格の含有量をコントロールすることがで
きる。
なお、ポリサルファイド骨格に結合するエポキシ樹脂
は、トルエンなどの溶剤を使用する方法や、三級アミン
類などの触媒を使用する方法、あるいは、無溶剤、無触
媒で反応させる方法などで製造することができ、いずれ
の方法で製造されたエポキシ樹脂も本発明に供すること
ができる。
本発明では、ポリサルファイド化合物に硬化剤を配合
する。
本発明で使用される硬化剤としては、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペン
タミン、ペンタエチレンヘキサミン、イソフォロンジア
ミン、シクロヘキシルアミン、1,2−ジアミノシクロヘ
キサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、
ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタ
ン、m−キシレンジアミン、N−アミノエチルピペラジ
ン、p,p'−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェ
ニルスルホン、m−フェニレンジアミン、4,4'−メチレ
ンジアニリン、N−ベンジルエチレンジアミン、N−シ
アノエチルキシリレンジアミン、N−シアノエチルキシ
リレンジアミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジ
ン、N,N−ジエチルアミノ−n−プロピルアミン、N,N,
N',N'−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ピペリ
ジン、メンタンジアミン、ベンジルジメチルアミン、ジ
メチルアミノメチルフェノール、2,4,6−トリス(ジメ
チルアミノメチル)フェノール、DBU、エポキシ樹脂を
過剰なアミンと反応させて製造されるポリアミンエポキ
シ樹脂アダクト、ポリアミン−エチレンオキサイドアダ
クト、ポリアミン−プロピレンオキサイドアダクト、シ
アノエチル化ポリアミン、主鎖がシリコンであるジアミ
ン、ケチミン、または、ポリアミン類とフェノール類及
びアルデヒド類等とを反応させて得られる脱水縮合物、
2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾー
ル類、変性ポリアミン(例えば、旭電化工業(株)製
「アデカハードナーEH-220」、旭電化工業(株)製「ア
デカハードナーEH-230」、旭電化工業(株)製「アデカ
ハードナーEH-531」、アイ・シー・アイ・ジャパン・リ
ミテッド製「アンカミンMCA」、油化シェルエポキシ
(株)製「エポメートB−002W」、油化シェルエポキシ
(株)製「エポメートN−001」、油化シェルエポキシ
(株)製「エポメートRX−3」、住友化学工業(株)製
「スミキュアーAF」、大都産業(株)製「ダイトクラー
ルHD-801CB」、大都産業(株)製「ダイトクラールU−
4075」、大都産業(株)製「ダイトクラールX−143
6」、大都産業(株)製「ダイトクラールX−2392」、
富士化成工業(株)製「フジキュア#5420」、富士化成
工業(株)製「フジキュア#5001」、三洋化成工業
(株)製「リアクトCA-101」、三洋化成工業(株)製
「リアクトCA-681」など)、ポリアミノアミド(例え
ば、旭電化工業(株)製「アデカハードナーEH-203」、
アイ・シー・アイ・ジャパン・リミテッド製「アルカマ
イド501」、富士化成工業(株)製「トーマイ#245」な
ど)などが挙げられる。
本発明において、硬化剤の配合量は、硬化剤の種類に
よって異なるが、一般にポリサルファイド化合物100重
量部に対して0.5〜150重量部であり、好ましくは1〜10
0重量部である。
本発明の制振材用組成物は主として末端にエポキシ基
を有するポリサルファイド化合物と硬化剤により構成さ
れるが、さらに必要に応じて、反応性希釈剤などの相溶
性あるいは親和性のある物質を添加することができる。
また、本発明の制振材用組成物においては、必要に応
じて、亜鉛華、アスベスト、雲母粉、黄鉛、オクチル酸
亜鉛、カーボンブラック、カオリン、クレー、群青、合
成パルプ、酸化クロム、酸化チタン、シリカ、脂肪酸ア
ミド、水酸化アルミニウム、水添ヒマシ油、ステアリン
酸亜鉛、石英粉、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、沈
澱性硫酸バリウム、鉄黒、燐片酸化鉄、パライト粉、フ
タロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、ベンガ
ラ、ベンゾトリアゾール、アラミド繊維、ポリアミド繊
維、カーボン繊維、ガラス繊維、ガラスフレーク、ポリ
エチレンワックス、キシレン、トルエン、メチルイソブ
チルケトン、有機ベントナイト等の色別れ防止剤、皮張
り防止剤、乾燥剤、顔料、分散剤、紫外線吸収剤、消泡
剤、充填材、増粘材、増量材、たれ止め剤、沈澱防止
剤、乳化剤、粘度安定剤、補強剤、溶剤、劣化防止剤、
難燃剤などを添加することができる。
以上のような組成の本発明の制振材用組成物は、−20
〜+60℃の室温を中心とした広い温度範囲において、損
失係数が0.1以上の制振効果を発揮できる。
〔作用〕
本発明の制振材用組成物は、上記の通り室温を中心と
した広い温度範囲にわたって大きな制振効果を発揮する
が、その理由については必ずしも明確ではない。しか
し、本発明において用いるポリサルファイド化合物にお
いて、柔軟性を有するポリサルファイド骨格と、架橋硬
化するエポキシ単位とが、所望の割合で結合しているた
めであると考えられる。
〔実施例〕
次に、本発明を合成例、実施例及び比較例によりさら
に詳細に説明する。
合成例1 1リットルのセパラブルフラスコに、平均分子量が約
380のビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭電化工業
(株)製“アデカレジンEP-4100")300gと、平均分子量
が約3000で、xの平均値(S含有量を表す)が2のポリ
サルファイド重合体(東レチオコール(株)製“チオコ
ールLP-56")300gを入れ、90℃で15時間反応させて、末
端にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物を合成
した。
合成例2 1リットルのセパラブルフラスコに、平均分子量が約
340のビスフェノールF型エポキシ樹脂(旭電化工業
(株)製“アデカレジンEP-4900")300gと平均分子量が
約3000で、xの平均値(S含有量を表す)が2のポリサ
ルファイド重合体(東レチオコール(株)製“チオコー
ルLP-56")300gを入れ、90℃で8時間反応させて、末端
にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物を合成し
た。
合成例3 1リットルのセパラブルフラスコに、平均分子量が約
380のビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭電化工業
(株)製“アデカレジンEP-4100")215gと平均分子量が
約3000で、xの平均値(S含有量を表す)が2のポリサ
ルファイド重合体(東レチオコール(株)製“チオコー
ルLP-56")300gを入れ、90℃で20時間反応させて、末端
にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物を合成し
た。
合成例4 1リットルのセパラブルフラスコに、平均分子量が約
380のビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭電化工業
(株)製“アデカレジンEP-4100")155gと平均分子量が
約4000で、xの平均値(S含有量を表す)が2のポリサ
ルファイド重合体(東レチオコール(株)製“チオコー
ルLP-55")300gを入れ、90℃で20時間反応させて、末端
にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物を合成し
た。
合成例5 1リットルのセパラブルフラスコに、平均分子量が約
340のビスフェノールF型エポキシ樹脂(旭電化工業
(株)製“アデカレジンEP-4900")210gと平均分子量が
約4000で、xの平均値(S含有量を表す)が2のポリサ
ルファイド重合体(東レチオコール(株)製“チオコー
ルLP-55")300gを入れ、90℃で22時間反応させて、末端
にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物を合成し
た。
合成例6 1リットルのセパラブルフラスコに、平均分子量が約
340のビスフェノールF型エポキシ樹脂(旭電化工業
(株)製“アデカレジンEP-4900")210gと平均分子量が
約3000で、xの平均値(S含有量を表す)が2のポリサ
ルファイド重合体(東レチオコール(株)製“チオコー
ルLP-56")300gを入れ、90℃で19時間反応させて、末端
にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物を合成し
た。
実施例1 合成例1のポリサルファイド化合物100重量部を主剤
として、変性脂肪族ポリアミン(旭電化工業(株)製
“アデカハードナーEH-230")を18重量部使用し、混合
した後室温で硬化させ、制振材用組成物とした。この組
成物の−100℃〜+150℃の動的弾性をオリエンティク
(株)製“Rheovibron DDV−III-EA"を用いて、周波数1
10Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定し、損失係数(ta
n δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変化を第1
図に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範
囲を、使用したポリサルファイド化合物及び硬化剤とと
もに第1表に示す。
第1図及び第1表に示すように、実施例1においては
損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が−40℃〜+1
20℃であった。後述の比較例1と比べて広い温度範囲に
わたって高い損失係数(tan δ)の値を示すのがわか
る。
実施例2 合成例2のポリサルファイド化合物100重量部を主剤
として、変性脂肪族ポリアミン(旭電化工業(株)製
“アデカハードナーEH-230")を10重量部使用し、混合
した後室温で硬化させ、制振材用組成物とした。この組
成物の動的弾性を実施例1と同一の条件で測定し、損失
係数(tan δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変
化を第2図に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上
の温度範囲を、使用したポリサルファイド化合物及び硬
化剤とともに第1表に示す。
第2図及び第1表に示すように、実施例2において
は、損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が−35℃
〜+110℃であった。後述の比較例1と比べて広い温度
範囲にわたって高い損失係数(tan δ)の値を示すのが
わかる。
実施例3 合成例2のポリサルファイド化合物100重量部を主剤
として、ポリアミノアミド(富士化成工業(株)製“ト
ーマイド#245")を22重量部使用し、混合した後室温で
硬化させ、制振材用組成物とした。この組成物の動的弾
性を実施例1と同一の条件で測定し、損失係数(tan
δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変化を第3図
に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲
を、使用したポリサルファイド化合物及び硬化剤ととも
に第1表に示す。
第3図及び第1表に示すように、実施例3において
は、損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が−50℃
〜+97℃であった。後述の比較例1と比べて広い温度範
囲にわたって高い損失係数(tan δ)の値を示すのがわ
かる。
実施例4 合成例3のポリサルファイド化合物100重量部を主剤
として、変性脂肪族ポリアミン(旭電化工業(株)製
“アデカハードナーEH-230")を14重量部使用し、混合
した後室温で硬化させ、制振材用組成物とした。この組
成物の動的弾性を実施例1と同一の条件で測定し、損失
係数(tan δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変
化を第4図に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上
の温度範囲を、使用したポリサルファイド化合物及び硬
化剤とともに第1表に示す。
第4図及び第1表に示すように、実施例4においては
損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が−40℃〜+1
30℃であった。後述の比較例1と比べて広い温度範囲に
わたって高い損失係数(tan δ)の値を示すのがわか
る。
実施例5 合成例4のポリサルファイド化合物100重量部を主剤
として変性脂肪族ポリアミン(旭電化工業(株)製“ア
デカハードナーEH-230")を11重量部使用し、混合した
後室温で硬化させ、制振材用組成物とした。この組成物
の動的弾性を実施例1と同一の条件で測定し、損失係数
(tan δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変化を
第5図に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上の温
度範囲を、使用したポリサルファイド化合物及び硬化剤
とともに第1表に示す。
第5図及び第1表に示すように、実施例5において
は、損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が−45℃
〜+140℃であった。後述の比較例1と比べて広い温度
範囲にわたって高い損失係数(tan δ)の値を示すのが
わかる。
実施例6 合成例5のポリサルファイド化合物100重量部を主剤
として、変性脂肪族ポリアミン(旭電化工業(株)製
“アデカハードナーEH-230")を16重量部使用し、混合
した後室温で硬化させ、制振材用組成物とした。この組
成物の動的弾性を実施例1と同一の条件で測定し、損失
係数(tan δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変
化を第6図に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上
の温度範囲を、使用したポリサルファイド化合物及び硬
化剤とともに第1表に示す。
第6図及び第1表に示すように、実施例6においては
損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が−52℃〜+1
05℃であった。後述の比較例1と比べて広い温度範囲に
わたって高い損失係数(tan δ)の値を示すのがわか
る。
実施例7 合成例6のポリサルファイド化合物100重量部を主剤
として、ポリアミノアミド(富士化成工業(株)製“ト
ーマイド#245")を17重量部使用し、混合した後室温で
硬化させ、制振材用組成物とした。この組成物の動的弾
性を実施例1と同一の条件で測定し、損失係数(tan
δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変化を第7図
に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲
を、使用したポリサルファイド化合物及び硬化剤ととも
に第1表に示す。
第7図及び第1表に示すように、実施例7において
は、損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が−54℃
〜+110℃であった。後述の比較例1と比べて広い温度
範囲にわたって高い損失係数(tan δ)の値を示すのが
わかる。
比較例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭電化工業(株)
製“アデカレジンEP-4100")100重量部を主剤として、
変性脂肪族ポリアミン(旭電化工業(株)製“アデカハ
ードナーEH-230")を40重量部使用し、混合した後室温
で硬化させ、制振材用組成物とした。この組成物の動的
弾性を各実施例と同一の条件で測定し、損失係数(tan
δ)を求めた。損失係数(tan δ)の温度変化を第8図
に示す。また損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲
を、使用したポリサルファイド化合物及び硬化剤ととも
に第1表に示す。
第8図及び第1表に示すように、エポキシ樹脂と硬化
剤とからなる従来の制振材用組成物を用いた比較例1に
おいては損失係数(tan δ)が0.1以上の温度範囲が+5
5℃〜+135℃であり、実施例1〜9と比べてその温度範
囲は狭く、しかも常温からはずれたものであった。
〔発明の効果〕 以上の詳述した通り、本発明の制振材用組成物は、末
端にエポキシ基を有するポリサルファイド化合物を主成
分としているため、幅広い温度範囲で高い損失係数を有
し、さらに耐薬品性、可撓性、強靭性、接着性、耐久性
に優れている。
以上の特徴を有する本発明の制振材用組成物は、スポ
ーツ用制振材、楽器用制振材、自動車用制振材、船舶用
制振材、精密機器用制振材、工業用制振材、土木建築用
制振材など各種用途に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第7図は本発明の制振材用組成物の損失係数
(tan δ)と温度との関係を示したグラフであり、 第8図は比較例の損失係数(tan δ)と温度との関係を
示したグラフである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】末端にエポキシ基を有するポリサルファイ
    ド化合物と、ポリアミン類及び変性ポリアミン類からな
    る群より選ばれた一種以上の硬化剤とを含有し、室温で
    硬化してなり、かつ−20℃〜+60℃の温度範囲における
    硬化物の損失係数が0.1以上であることを特徴とする制
    振材用組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の制振材用組成物におい
    て、前記ポリサルファイド化合物が一般式: −R−Sx− (式中、Rが少なくとも1つのエーテル結合を有するア
    ルキレン基であり、xの平均は1〜3である。)により
    表されるポリサルファイド骨格と、エポキシ樹脂により
    誘導されるエポキシ単位とを有することを特徴とする制
    振材用組成物。
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