JP2688570B2 - 箱 樋 - Google Patents

箱 樋

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JP2688570B2
JP2688570B2 JP7131757A JP13175795A JP2688570B2 JP 2688570 B2 JP2688570 B2 JP 2688570B2 JP 7131757 A JP7131757 A JP 7131757A JP 13175795 A JP13175795 A JP 13175795A JP 2688570 B2 JP2688570 B2 JP 2688570B2
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元彦 飯尾
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ナショナル住宅産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雨水等が箱樋本体に落
下した際に発生する衝撃音を抑制でき、防音性を向上し
うる箱樋に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば図4に略示するように、バルコニ
ー、屋外廊下の屋外床fの外縁部には、落下する雨水な
どを受ける上開放のコ字状をなす薄板からなるいわゆる
箱樋aを設けることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような箱樋aにあ
っては、直接又は手すりbから落下する雨水が薄肉の該
箱樋aに当たり、比較的大きな気になる衝撃音を発生さ
せている。
【0004】本発明は、箱樋本体の落下する雨水を受け
る領域の裏面に、制振材を用いた防音層を形成すること
を基本として、雨水の落下音等を抑制でき、防音性を向
上しうる箱樋の提供を目的としている。
【0005】前記目的を達成するために本発明の箱樋
は、薄板からなる箱樋本体の落下する雨水を受ける領域
の裏面に、制振材を用いた防音層を形成するとともに、
前記制振材は、板状の高機能制振材であって、ゴム系粘
着材により箱樋本体の裏面に接着されることにより前記
防音層を形成し、かつ前記箱樋本体は、上開放のコ字状
をなしかつ略水平な下面が前記落下する雨水を受ける領
域を形成するとともに、制振材は、その厚さが1.5mm
以上かつ10.0mm以下、面積が前記下面の面積の30
%以上かつ100%以下としている。
【0006】
【0007】
【作用】箱樋本体の落下する雨水を受ける領域の裏面
に、防振材を用いた防音層を形成している。従って、こ
の防音層により、雨水等が箱樋に落下した際に発生する
衝撃音を抑制でき、防音性を向上しうるとともに、予め
防音層を箱樋本体に設けておくことにより、部材化を促
進でき、施工工数を削減しうる。
【0008】又前記制振材を板状の高機能制振材から形
成し、かつその厚さを1.5mm以上かつ10.0mm以
下、面積を前記領域を形成する箱樋本体の下面の面積の
30%以上かつ100%以下とすることにより、防音効
果をより一層確実に達成しうる。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1〜3において本発明の箱樋5は、薄板からなる
箱樋本体2の落下する雨水を受ける領域Rの裏面に、制
振材10を用いた防音層11を形成している。
【0010】又箱樋5は、本実施例では前記箱樋本体2
とこの箱樋本体2の上端から内に突出する翼片3とを有
しバルコニー、階上の屋外廊下などの屋外床Fの端部4
に配される。
【0011】前記屋外床Fの下地をなす屋外床下地6
は、本実施例では床パネル20と、その上面に敷設され
る合板などからなる野地材21とから形成される。
【0012】前記床パネル20は、家屋本体(図示せ
ず)から平行に突出する片持梁状の受材22の上面に敷
設されるとともに、この受材22…と直角をなす複数の
根太23…と、その上面に固着される床板24とからな
る。
【0013】又前記受材22…の外端には、L字の連結
金具を介して断面コ字状の前面梁25がその溝部を内側
に向けて固着されるとともに、この前面梁25の上面か
ら垂直に立上がる複数の縦枠材26…は、その内外面に
添着される面材27A、27Bと共に手すり形成用の前
面パネル29を構成する。
【0014】前記端部4に位置する床パネル20の外端
は、前記前面パネル29の縦枠材26…内面との間に空
間Sを隔てるとともに、前記床板24上に、外端を床板
24の外端よりも内方に位置させて前記野地材21を貼
着しかつ該野地材21外方にこの野地材21よりも薄肉
の下地材30を添着することにより、前記屋外床下地6
には、端部4に沿って、野地材21の上面がなす基準面
7よりも低い前記下地材30上面がなす段差部9が形成
される。
【0015】さらに前記箱樋5は、前記縦枠材26、2
6間に内面を整一させて架け渡された桟材31と前記面
材27Aとの間に上端部が挟着されて垂下する外片32
と、その下端から前記空間S内で内方にのびる下片33
と、その内端から前記床パネル20の外端に沿って立上
がる内片34とを有することによって上開放のコ字状を
なしかつ薄板の折曲げ体からなる前記箱樋本体2、この
箱樋本体2に一体に設けられかつ前記内片34上端から
内方に略水平に突出し前記段差部9に載置される前記翼
片3、および前記箱樋本体2の落下する雨水を受ける領
域Rをなす略水平な前記下片33の裏面(下面)に制振
材10を用いて形成された防音層11を具える。
【0016】前記制振材10は、例えば日東電工株式会
社製の商品名「レジェトレックス」などの板状の高機能
制振材であって、ゴム系粘着材により前記下片33の裏
面(下面)に接着されて前記防音層11を形成し、これ
によって雨水等が箱樋5に落下した際に生じる衝撃音を
抑制でき、防音性を高めうる。
【0017】なお前記制振材10として前述のような高
機能制振材を効果的に作用させるために、その厚さTを
1.5mm以上かつ10.0mm以下、より好ましくは1.
5mm以上かつ2.5mm以下、面積を前記下片33の下面
の面積の30%以上かつ100%以下とする。
【0018】前記厚さTが1.5mmよりも小さいと、防
音効果を十分に高めることができないことがあり、逆に
10.0mmよりも大きくすると、過剰品質となり、部材
コストの上昇を招く。
【0019】又防音層11の前記面積が下片33の下面
の面積の30%よりも小さいと、防音効果が確実に得ら
れず、逆に100%をこえて大きくするのは不必要であ
り、しかも過剰品質となり、部材コストが嵩む。
【0020】さらに前記防音層11は、連続した長尺体
として形成してもよく、又適宜間隔を隔てて配されるよ
うに分割してもよい。又防音層11の端部は円弧状に湾
曲して形成してもよく、この場合、防音層11の面積を
矩形換算して、下片33の面積に対する比を求める。
【0021】又本実施例では、前記下片33にその中央
部が両端部に比べて低所となる低所部33Aを設け、こ
の低所部33A下面に前記防音層11を形成している。
これによって雨水が比較的多く落下して流れる中央部に
おいて防音性を効果的に向上でき、静粛性をより一層高
めうる。
【0022】このように前記空間Sに前記箱樋本体2が
配された箱樋5の前記翼片3の上面は、前記基準面7以
下の高さとなるとともに、この翼片3、前記基準面7を
なす野地材21上面に、防火用鉄板36、防水シート3
7を介して屋外床仕上げ材12を取付け、これにより前
記段差部9によって段差の発生を防止しつつ屋外床Fを
仕上げる。
【0023】なお前記段差部9上方において、前記防火
用鉄板36と防水シート37との間には、前記内片34
に沿って垂下する垂下部39を有する防水シート40が
挟着される。
【0024】
【発明の効果】叙上の如く本発明の箱樋は、箱樋本体の
落下する雨水を受ける領域の裏面に、防振材を用いた防
音層を形成している。従って、この防音層により、雨水
等が箱樋に落下した際に発生する衝撃音を抑制でき、防
音性を向上しうるとともに、予め防音層を箱樋本体に設
けておくことにより、部材化を促進でき、施工工数を削
減しうる。
【0025】又前記制振材を板状の高機能制振材から形
成し、かつその厚さを1.5mm以上かつ10.0mm以
下、面積を前記領域を形成する箱樋本体の下面の面積の
30%以上かつ100%以下としているため、防音効果
をより一層確実に達成でき、静粛性を高めうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】バルコニー床形成用の架構体を略示する部分斜
視図である。
【図3】図1の部分分解斜視図である。
【図4】従来の技術を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
2 箱樋本体 5 箱樋 10 制振材 11 防音層 R 領域 T 厚さ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄板からなる箱樋本体の落下する雨水を受
    ける領域の裏面に、制振材を用いた防音層を形成すると
    ともに、 前記制振材は、板状の高機能制振材であって、ゴム系粘
    着材により箱樋本体の裏面に接着されることにより前記
    防音層を形成し、かつ前記箱樋本体は、上開放のコ字状
    をなしかつ略水平な下面が前記落下する雨水を受ける領
    域を形成するとともに、 制振材は、その厚さが1.5mm以上かつ10.0mm以
    下、面積が前記下面の面積の30%以上かつ100%以
    下である箱樋。
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JPS61221438A (ja) * 1985-03-25 1986-10-01 松下電工株式会社 建築用板

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