JP2688569B2 - 箱樋の取付構造 - Google Patents

箱樋の取付構造

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JP2688569B2
JP2688569B2 JP7131756A JP13175695A JP2688569B2 JP 2688569 B2 JP2688569 B2 JP 2688569B2 JP 7131756 A JP7131756 A JP 7131756A JP 13175695 A JP13175695 A JP 13175695A JP 2688569 B2 JP2688569 B2 JP 2688569B2
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元彦 飯尾
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ナショナル住宅産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、箱樋の取付けにより生
じがちな屋外床面の段差をなくし、この屋外床面上を流
れる雨水、ゴミ等の滞留を防止しうる箱樋の取付構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】屋上、あるいは図4に略示するようなバ
ルコニー、屋外廊下等の屋外床fには、雨水を受ける上
開放のコ字状をなす樋状部本体a1を有するいわゆる箱
樋aが設置されることが多い。
【0003】このような箱樋aは、従来、図5に示すよ
うに、屋外床fの下地をなす床下地材b上面に、前記樋
状部本体a1から内に突出する翼片a2を載置し、この
翼片a2、床下地材b上に防火用鉄板c、防水シート
d、床仕上げ材eを順次積層することにより取付けられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、床下地
材b上に箱樋aの翼片a2を載置してその上面に床仕上
げ材eなどの屋外床仕上げ部材を積層する従来のものに
あっては、前記翼片a2の厚さに相当して図5に示すよ
うに屋外床fの上面に段差gが発生し、この段差gに雨
水、ゴミ等hが溜まりやすく、掃除等の手間を増してい
る。
【0005】本発明は、屋外床下地に、箱樋の翼片が基
準面以下の高さで載置される段差部を形成することを基
本として、屋外床に段差を生じさせることなくこの屋外
床を仕上げることが可能となり、雨水、ゴミ等の滞留を
防止しうる箱樋の取付構造の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、樋状部本体と
この樋状部本体の上端から内に突出する翼片とを有し屋
外床の端部に配される箱樋の取付構造であって、前記屋
外床の下地をなす屋外床下地は、床パネルに敷設される
板材を有し、かつこの板材の前記端部に沿って、該板材
基準面よりも低くした段差部を設け、しかもこの段差
部に載置される翼片の上面を基準面以下の高さとすると
ともに、前記基準面、翼片上面に屋外床仕上げ材を配す
る。
【0007】
【作用】バルコニー、階上の屋外廊下、屋上などの屋外
床の端部に沿って、屋外床下地に、基準面よりも低くし
た段差部を設け、かつこの段差部に載置される箱樋の翼
片の上面を基準面以下の高さとするとともに、前記基準
面、翼片上面に屋外床仕上げ材を配する。従って、前記
屋外床仕上げ材を、前記翼片によって持上げられること
なく段差を生じないで配することができ、屋外床上を流
れる雨水、あるいはゴミ等の滞留を防止し、掃除等にお
ける余分な手間を省くことが出来る。なおここで言う
「基準面」とは、通常の屋外床下地の上面をさす。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1〜3において本発明の箱樋の取付構造は、本実
施例ではバルコニーの屋外床Fの外の端部4に、樋状部
本体2とこの樋状部本体2の上端から内に突出する翼片
3とを有する箱樋5を取付ける構造である。なお屋外床
Fとしては、階上の屋外廊下、屋上などの床等も採用し
うる。
【0009】前記屋外床Fの下地をなす屋外床下地6
、床パネル20と、その上面に敷設される合板などか
らなる野地材21とから形成される。
【0010】前記床パネル20は、家屋本体(図示せ
ず)から平行に突出する片持梁状の受材22の上面に敷
設されるとともに、この受材22…と直角をなす複数の
根太23…と、その上面に固着される床板24とからな
る。
【0011】又前記受材22…の外端には、L字の連結
金具を介して断面コ字状の前面梁25がその溝部を内側
に向けて固着されるとともに、この前面梁25の上面か
ら垂直に立上がる複数の縦枠材26…は、その内外面に
添着される面材27A、27Bと共に手すり形成用の前
面パネル29を構成する。
【0012】前記端部4に位置する床パネル20の外端
は、前記前面パネル29の縦枠材26…内面との間に空
間Sを隔てるとともに、前記床板24上に、外端を床板
24の外端よりも内方に位置させて前記野地材21を貼
着しかつ該野地材21外方にこの野地材21よりも薄肉
の下地材30を添着することにより、前記屋外床下地6
には、該野地材21と下地材30とからなる板材の前記
端部4に沿って、野地材21の上面がなす基準面7より
も低い前記下地材30上面がなす段差部9が形成され
る。
【0013】さらに前記箱樋5は、前記縦枠材26、2
6間に内面を整一させて架け渡された桟材31と前記面
材27Aとの間に上端部が挟着されて垂下する外片32
と、その下端から前記空間S内で内方にのびる下片33
と、その内端から前記床パネル20の外端に沿って立上
がる内片34とを有することによって上開放のコ字状を
なしかつ薄板の折曲げ体からなる前記樋状部本体2、こ
の樋状部本体2に一体に設けられかつ前記内片34上端
から内方に略水平に突出し前記段差部9に載置される前
記翼片3、および前記樋状部本体2の落下する雨水を受
ける領域Rをなす略水平な前記下片33の裏面(下面)
に制振材10を用いて形成された防音層11を具える。
【0014】前記制振材10は、例えば日東電工株式会
社製の商品名「レジェトレックス」などの板状の高機能
制振材であって、ゴム系粘着材により前記下片33の裏
面(下面)に接着されて前記防音層11を形成し、これ
によって雨水等が箱樋5に落下した際に生じる衝撃音を
抑制でき、防音性を高めうる。
【0015】なお前記制振材10として前述のような高
機能制振材を効果的に作用させるために、その厚さTを
1.5mm以上かつ10.0mm以下、より好ましくは1.
5mm以上かつ2.5mm以下、面積を前記下片33の下面
の面積の30%以上かつ100%以下とする。
【0016】前記厚さTが1.5mmよりも小さいと、防
音効果を十分に高めることができないことがあり、逆に
10.0mmよりも大きくすると、過剰品質となり、部材
コストの上昇を招く。
【0017】又防音層11の前記面積が下片33の下面
の面積の30%よりも小さいと、防音効果が確実に得ら
れず、逆に100%をこえるのは防音の観点から不必要
であり、しかも過剰品質となり、部材コストが嵩む。
【0018】さらに前記防音層11は、連続した長尺体
として形成してもよく、又適宜間隔を隔てて配されるよ
うに分割してもよい。又防音層11の端部は円弧状に湾
曲して形成してもよく、この場合、下片33の面積に占
める防音層11の面積を矩形換算する。
【0019】なお本実施例では、前記下片33にその中
央部が両端部に比べて低所となる低所部33Aを設け、
この低所部33A下面に前記防音層11を形成してい
る。これによって雨水が比較的多く落下する中央部にお
いて防音性を効果的に向上しうる。
【0020】このように前記空間Sに前記樋状部本体2
が配された箱樋5の前記翼片3の上面は、前記基準面7
以下の高さとなるとともに、この翼片3、前記基準面7
をなす野地材21上面に、防火用鉄板36、防水シート
37を介して屋外床仕上げ材12を取付け、これにより
前記段差部9によって段差の発生を防止しつつ屋外床F
を仕上げる。
【0021】なお前記段差部9上方において、前記防火
用鉄板36と防水シート37との間には、前記内片34
に沿って垂下する垂下部39を有する防水シート40が
挟着される。
【0022】
【発明の効果】叙上の如く本発明の箱樋の取付構造は、
バルコニー、階上の屋外廊下、屋上などの屋外床の端部
に沿って、屋外床下地に、基準面よりも低くした段差部
を設け、かつこの段差部に載置される箱樋の翼片の上面
を基準面以下の高さとするとともに、前記基準面、翼片
上面に屋外床仕上げ材を配する。従って、前記屋外床仕
上げ材を、前記翼片によって持上げられることなく段差
を生じないで配することができ、屋外床上を流れる雨
水、あるいはゴミ等の滞留を防止し、掃除等における余
分な手間を省くことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】バルコニーの下地架構体を略示する部分斜視図
である。
【図3】図1の要部を示す分解斜視図である。
【図4】箱樋を例示する斜視図である。
【図5】従来の技術を説明するための断面図である。
【符号の説明】
2 樋状部本体 3 翼片 4 端部 5 箱樋 6 屋外床下地 7 基準面 9 段差部 12 屋外床仕上げ材 F 屋外床

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樋状部本体とこの樋状部本体の上端から内
    に突出する翼片とを有し屋外床の端部に配される箱樋の
    取付構造であって、前記屋外床の下地をなす 屋外床下地は、床パネルに敷設
    される板材を有し、かつこの板材の前記端部に沿って、
    該板材に基準面よりも低くした段差部を設け、しかも
    の段差部に載置される翼片の上面を基準面以下の高さと
    するとともに、前記基準面、翼片上面に屋外床仕上げ材
    を配することを特徴とする箱樋の取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3408625B2 (ja) * 1994-06-07 2003-05-19 積水化学工業株式会社 内樋及び屋根又はバルコニーの内樋回りの防水構造

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