JP2688499B2 - 加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞されたポリエーテル、その製造方法およびそれを含有する室温硬化性組成物 - Google Patents

加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞されたポリエーテル、その製造方法およびそれを含有する室温硬化性組成物

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JP2688499B2 JP20753888A JP20753888A JP2688499B2 JP 2688499 B2 JP2688499 B2 JP 2688499B2 JP 20753888 A JP20753888 A JP 20753888A JP 20753888 A JP20753888 A JP 20753888A JP 2688499 B2 JP2688499 B2 JP 2688499B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は、加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞さ
れたポリエーテル、特に接着性に優れ、高伸長率のゴム
状硬化物の得られる室温硬化性組成物のベースポリマー
として有用なポリエーテルとその製造方法に関し、更に
該ポリエーテルをベースポリマーとするシーリング材組
成物として適した、水分に触れるとゴム状弾性体へと室
温で硬化し得る組成物、特に耐熱性と耐候性に優れ、接
着性を有するゴム状硬化物の得られる室温硬化性組成物
に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
加水分解性ケイ素官能性基を有し、主鎖がポリエーテ
ルである重合体は公知である(特開昭50−156599号公報
等)。この重合体をベースとした室温硬化性組成物が、
近年建造物の目地部や輸送機械接合部などのシーリング
材として用いられ始めている(特開昭52−73998号公報
等)。しかしながら、この種のポリエーテルを用いた組
成物は本質的に接着性を有していないという欠点があ
る。したがって、接着性が必要な場合には被着面にプラ
イマー処理を施したり、あるいはその組成物中にあらか
じめシランカップリング剤類を添加したりして、接着性
を改善する必要があった。ところが、プライマー処理は
工程増による施工上の不利益があり、またシランカップ
リング剤の添加では、接着性の付与という利益はあるも
のの、硬化物の伸び率が低下して脆くなるという問題点
を有しており、それらの改善が要望されていた。
〔発明の目的〕
本発明は、これらの問題点を解決するためのものであ
り、接着性に優れ、高伸長率のゴム状硬化物の得られる
室温硬化性組成物のベースポリマーとして有用なポリエ
ーテルとその製造方法を提供することを目的とし、更に
耐熱性と耐候性に優れ、接着性を有するゴム状硬化物の
得られる室温硬化性組成物を提供することを目的とする
ものである。
〔発明の構成〕
即ち本発明は、一般式 (式中、R1,R2,R6は2価の炭化水素基、R3は1価の炭化
水素基、R4,R5はイミノ基を分子中に2個もつ複素環化
合物の残基、Yは加水分解性基、aは1〜3の数、mは
10〜500の数、nは0以上の数を示す。)で表わされ、
分子量が1,000〜50,000である、加水分解性シリル基で
分子鎖末端が閉塞されたポリエーテルに関するものであ
り、 さらには、 (イ)一般式; (式中、R1,R2は2価の炭化水素基、mは10〜500の数を
示す。)で表わされる分子鎖末端がエポキシ基で閉塞さ
れたポリエーテル。
(ロ)異なる2個の炭素原子に結合するイミノ基を分子
中に2個有する複素環化合物、および (ハ)異なる2個の炭素原子に結合するイミノ基と加水
分解性基とを有する有機ケイ素化合物とを反応させるこ
とを特徴とする該ポリエーテルの製造方法、 および (A)上記加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞され
たポリエーテル 100重量部 (B)無機質充填剤 3〜300重量部、 および (C)硬化触媒 0.001〜20重量部 よりなることを特徴とする室温硬化性組成物に関する。
本発明の前記一般式で表わされる加水分解性シリル基
で分子鎖末端が閉塞されたポリエーテルにおいて、R1O
で表わされるオキシアルキレン単位はオキシエチレン単
位、オキシプロピレン単位あるいはオキシエチレン単位
とオキシプロピレン単位の併用系が好ましく、原料入手
と重合が容易で、高重合度でも液状を保持し易いことか
らオキシプロピレン単位が特に好ましい。オキシアルキ
レン単位の重合度mは10〜500の範囲で選ばれる。mが1
0より小さい場合は、実用的な作業性の得られる粘度
で、しかも十分な伸び率のゴム状硬化物を提供するポリ
エーテルを得ることが困難になる。逆にmが500より大
きいと本発明の特徴である耐熱性や耐候性が低下する。
R2の2価の炭化水素基としてはメチレン基、エチレン
基、トリメチレン基、テトラメチレン基、フェニレン
基、シクロヘキシレン基および で表わされる基などが例示される。これらの基のうち、
原料の入手の容易さからメチレン基であることが好まし
い。
R3の1価の炭化水素基としては、アルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、アラルキル基などから選ばれる
が、合成や原料入手の容易さから例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基、ビニル基、アリル基、フェニル
基およびβ−フェニルエチル基などが挙げられる。これ
らのうち、特にメチル基が原料入手の点から好ましい。
R4,R5はエポキシ基と反応するイミノ基を分子中に2
個もつ複素環化合物の残基であり、R4,R5は夫々同一で
あっても異なっていても良い。斯かるイミノ基を分子中
に2個もつ複素環化合物の詳細は後述する。
R6の2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレ
ン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン
基、フェニレン基、シクロヘキシレン基および で表わされる基などが例示され、好ましいのは、炭素数
1〜6のアルキレン基であり、原料入手と重合が容易な
ことから、特にトリメチレン基、プロピレン基が好まし
い。
Yのケイ素原子に結合した加水分解性基としては、ア
ルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アシロキシ基、
N,N−ジアルキルアミノ基、N−アルキルアミド基、N,N
−ジアルキルアミノキシ基、ケトオキシム基、アルケノ
キシ基などが例示されるが、入手の容易さ、反応性およ
び加水分解生成物の金属への非腐食性などからメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ヘ
キシルオキシ基などの炭素数1〜6個からなるアルコキ
シ基および2−メトキシエトキシ基が適している。その
中でも、加水分解性(組成物の硬化反応性)の高いメト
キシ基およびエトキシ基が好ましいが、さらにメトキシ
基が特に好ましい。加水分解性基の数aは1〜3の範囲
で選ばれるが、高伸長率のゴム状硬化物を得るために
は、aが2であることが好ましい。
又、nは0以上の数であり、0であっても良いが、本
発明のポリエーテルの分子量が1,000〜50,000の範囲と
なるように選ぶ必要がある。本発明のポリエーテルをシ
ーリング材のベースポリマーとして用いた場合、分子量
が1,000より小さいと硬化して得られる弾性体の伸び率
がシーリング材として必要とされるそれに達せず、逆に
50,000より大きいと粘度が高くなって作業性が低下す
る。
本発明のポリーエーテルは例えば、 (イ)一般式; (式中、R1,R2は2価の炭化水素基、mは10〜500の数を
示す。)で表わされる分子鎖末端がエポキシ基で閉塞さ
れたポリエーテル (ロ)異なる2個の炭素原子に結合するイミノ基を分子
中に2個有する複素環化合物、および (ハ)異なる2個の炭素原子に結合するイミノ基と加水
分解性基とを有する有機ケイ素化合物とを反応させるこ
とにより、合成することができる。
(イ)成分の代表的な例として、水酸基で両末端が閉
塞されたポリオキシエチレンやポリオキシプロピレン
に、エピクロルヒドリンを塩基性触媒などの存在下に縮
合して得られるものがあげられる。
(ロ)の化合物は、(イ)のエポキシ基と反応するイ
ミノ基を有する複素環化合物で、本発明の特徴である高
伸長率のゴム状硬化物を得る目的から、異なる2個の炭
素原子に結合するイミノ基を、分子中に2個有する複素
環化合物であることが必要である。これら(ロ)とし
て、合成や、入手の容易であることから以下のものが例
示される。即ち、 ピペラジン 2,5−ジメチルピペラジン 2,6−ジメチルピペラジン 2−メチルピペラジン 1,4−ジイミノシクロペンタン ペルヒドロフェナジン ペルヒドロピリミジン ペルヒドロ−1,3,5−オキサジアジン ペルヒドロ−1,3,5−チアジアジン 1,3−ジピペリジンプロパン などである。これらのうちでは、ピペラジン、2,5−ジ
メチルピペラジン、1,4−ジイミノシクロペンタン、ペ
ルヒドロフェナジン、ペルヒドロピリミジン、ペルヒド
ロ−1,3,5−オキサジアジン、ペルヒドロ−1,3,5−チア
ジアジンが好ましく、原料入手の容易さから特にピペラ
ジンが推奨される。また、これら2個のイミノ基を有す
る化合物のほかに、イミノ基の1個または3個以上を有
する化合物も、本発明の目的を害さない範囲の量で使用
できることは言うまでもない。
(ハ)の有機ケイ素化合物は、(イ)のエポキシ基と
反応するイミノ基をもち、さらにケイ素原子に結合した
加水分解性基を有するものである。
これら(ハ)成分の好ましいものとしては、 一般式 (式中、R6は2価の炭化水素基、R3,Yおよびaは前述の
とおり)で表わされる有機ケイ素化合物と、(ロ)成分
として示した化合物との脱塩化水素反応により合成し得
る一般式 (式中、Aは(ロ)成分に示した化合物の残基、R3,R6,
Yおよびaは前述のとおり)で表わされる有機ケイ素化
合物をあげることができる。
(ハ)成分の具体的な例としては、N−(トリメトキ
シシリル)プロピルピペラジン、N−(トリメトキシシ
リル)プロピル−1,4−ジイミノシクロペンタン、N−
(トリメトキシシリル)プロピルペルヒドロピリミジ
ン、N−(トリメトキシシリル)プロピル−1,3−ジピ
ペリジルプロパン、N−(トリエトキシシリル)プロピ
ルピペラジン、N−(トリエトキシシリル)プロピル−
1,4−ジイミノシクロペンタン、N−(トリエトキシシ
リル)プロピルペルヒドロピリミジン、N−(トリエト
キシシリル)プロピル−1,3−ジピペリジルプロパン、
N−(メチルジメトキシシリル)プロピルピペラジン、
N−(メチルジメトキシシリル)プロピル−1,4−ジイ
ミノシクロペンタン、N−(メチルジメトキシシリル)
プロピルペルヒドロピリミジン、N−(メチルジメトキ
シシリル)プロピル−1,3−ジピペリジルプロパン、N
−(メチルジエトキシシリル)プロピルピペラジン、N
−(メチルジエトキシシリル)プロピル−1,4−ジイミ
ノシクロペンタン、N−(メチルジエトキシシリル)プ
ロピルペルヒドロリミジン、N−(メチルジエトキシシ
リル)プロピル−1,3−ジピペリジルプロパン、N−
(フェニルジメトキシシリル)プロピルピペラジン、N
−(フェニルジメトキシシリル)プロピル−1,4−ジイ
ミノシクロペンタン、N−(フェニルジメトキシシリ
ル)プロピルペルヒドロピリミジン、N−(フェニルジ
メトキシシリル)プロピル−1,3−ジピペリジルプロパ
ン、N−(ジメチルメトキシシリル)プロピルピペラジ
ン、N−(ジメチルメトキシシリル)プロピル−1,4−
ジイミノシクロペンタン、N−(ジメチルメトキシシリ
ル)プロピルペルヒドロピリミジン、N−(ジメチルメ
トキシシリル)プロピル−1,3−ジピペリジルプロパ
ン、N−(ジメチルエトキシシリル)プロピルプペラジ
ン、N−(ジメチルエトキシシリル)プロピル−1,4−
ジイミノシクロペンタン、N−(ジメチルエトキシシリ
ル)プロピルペルヒドロピリミジン、N−(ジメチルエ
トキシシリル)プロピル−1,3−ジピペリジルプロパン
があげられる。
より好ましいのは、一般式 で表わされる化合物である。
本発明のポリエーテルはこれまで説明した(イ)のエ
ポキシ基と、(ロ)および(ハ)のイミノ基との反応に
よって得られる。
(イ),(ロ)および(ハ)の反応は環境温度より高
い温度、例えば50〜150℃の条件下で行うことが好まし
い。その際メタノール、エタノール、フェノール、サリ
チル酸、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
ベンジルメチルアミン、トリブチルアミンおよび2−メ
チルイミダゾールのような化合物を反応促進剤として用
いることが好ましい。メタノールはその好ましいものの
1つである。なお、この反応を行う際に溶媒を用いる必
要はないが、炭化水素系、エーテル系、エステル系など
の溶媒を用いてもかまわない。
(イ),(ロ)および(ハ)の配合量は、理論的にモ
ル比が(イ):(ロ):(ハ)=p:(p−1):2(式
中、pは1から始まる自然数を示す)である。しかし、
実際には(ロ)および(ハ)を理論量をやや上回る量使
用しても、さしつかえない。
本発明は更に、 (A)上記加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞され
たポリエーテル 100重量部 (B)無機質充填剤 3〜300重量部、 および (C)硬化触媒 0.001〜20重量部 よりなることを特徴とする室温硬化性組成物を提供する
ものである。
本発明の組成物において、(B)成分は組成物に適度
な非流動性や補強性を付与するための成分である。これ
らの(B)成分としては、煙霧質シリカ、沈澱シリカ、
粉砕石英、ケイソウ土、炭酸カルシウム、酸化チタン、
アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化鉄、タルク、クレ
ー、カーボンブラックなどが例示される。なお、これら
無機質充填剤は脂肪酸或いは有機ケイ素化合物、例えば
トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘ
キサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロ
テトラシロキサンおよびシリコーンオイルなどで表面処
理しても用い得る。このような(B)成分の使用量は、
(A)成分100重量部に対して3〜300重量部、好ましく
は5〜200重量部の範囲である。(B)成分の量が3重
量部より少ないと非流動性や補強性が得られず、300重
量部より多いと組成物の粘度が高くなって作業性が低下
する。
本発明で使用される(C)の硬化触媒としては、オク
チル酸ススなどのカルボン酸スズ;ジブチルスズジラウ
レート、ジブチルスズジマレエート、ジブチルスズフタ
レート等の有機スズカルボン酸塩;有機スズ酸化物およ
びそのエステルとの反応物;テトラブチルチタネートの
ような有機チタン酸エステル;アミン類;アミン塩;4級
アンモニウム塩;グアニジン化合物等が例示される。こ
れらの硬化触媒は(A)成分100重量部に対して0.001〜
20重量部の範囲で使用することが好ましい。(C)成分
の量がこれより少ないと硬化速度が遅過ぎて使用に適さ
なくなり、逆にこれより多くても無意味であるばかりで
なく、滲出や析出の恐れがあり好ましくない。
本発明の組成物は本質的に接着性を有しているため、
接着性を付与するために通常用いられるシランカップリ
ング剤を用いる必要はないが、接着性をさらに増強する
ためにそれらを用いたり、或いは1包装形態で長時間の
保存を可能とすることを目的としてそれらを含めた加水
分解性シランを添加しても良い。これら加水分解性シラ
ンとしては、 H2N(CH23Si(OCH3で示されるγ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、 H2N(CH23Si(OCH2CH33,で示されるγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、 H2N(CH23NH(CH23Si(OCH3で示されるN−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン で示されるγ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、 CH2=CHSi(OCH2CH3で示されるビニルトリエトキ
シシラン、 (CH32Si(OCH3で示されるジメチルジメトキシ
シラン、 CH3Si(OCH3で示されるメチルトリメトキシシラ
ン、 CH3Si(OCH2CH3で示されるメチルトリエトキシシ
ラン、 Si(OCH2CH3で示されるテトラエトキシシラン などが例示される。また、これらシランは部分加水分解
され、重合体となったものも使用し得る。
1包装形で長期間の保存安定性を得るためにはまた、
メタノールやエタノールのような1価の第1級アルコー
ルを添加することも有効である。
また、本発明の組成物には水添ヒマシ油のようなチク
ソトロピック性付与剤やジオクチルフタレート、ブチル
ベンジルフタレート、塩素化パラフィンのような可塑剤
を用いることもできる。
本発明の組成物は、前述のような1包装形で用いるこ
とができるほか、例えば(A)成分と(B)成分とから
成る成分と、(C)成分とを分割して2成分に分けて保
存しておき、使用前に両者を混合する2包装形とするこ
ともできる。
〔発明の効果〕
本発明のポリエーテルに、有機スズ化合物のような硬
化触媒と充填剤その他を加えてシーリング材を得ること
ができる。本発明のポリエーテルをベースポリマーとし
て用いることにより、高伸長率しかも被着面へのプライ
マー処理なしに接着性を発現し得るシーリング材を得る
ことができる。
〔実施例〕
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明す
る。なお、実施例、比較例および参考例中、部とあるの
はすべて重量部のことであり、%は重量%のことであ
る。
実施例1 平均重合度15、分子量が約1,000、25℃における粘度
が270cStのグリシジル基両末端閉塞ポリオキシプロピレ
ン5モル〔10(エポキシ)当量〕に対し、 で示されるピペラジンを4モルおよびポリオキシプロピ
レンの10%に相当する量のメタノールを加え、窒素雰囲
気下、60℃で加熱撹拌を開始した。加熱撹拌開始から4
時間間隔で一部を抜き取り、電位差滴定法によって試料
中のエポキシ基とイミノ基の総量を定量的に追跡調査し
たところ、シランの添加から16時間後においてイミノ基
が検出されなくなり、また、加熱撹拌開始前には80cSt
であった混合物の粘度が1,300cStに達したため、 で示されるN−(メチルジメトキシシリル)プロピルピ
ペラジンを2.2モル加え、同条件にて加熱撹拌を続行し
た。上記のシランを添加してから4時間間隔でその反応
混合物の一部を抜き取り、NMRによるエポキシドメチレ
ンのプロトンによるピーク(テトラメチルシランを基準
として2.67ppm)の観察、電位差滴定法によるエポキシ
基とイミノ基の総量の定量および25℃における粘度の測
定を行った。加熱撹拌開始から12時間後において、エポ
キシドメチレンのプロトンによるピークが消失したた
め、加熱撹拌を終了し、メタノールを留去した。得られ
た反応生成物は、NMRによるエポキシドメチレンのプロ
トンによるピークの消失が認められ、25℃における粘度
が15,000cSt、同温度における比重が1.01、GPCにより測
定された数平均分子量が6,000の淡黄色の粘稠な液体で
あり、次式で表わされる加水分解性シリル基で分子鎖末
端が閉塞されたポリエーテル(P−1)であることが確
かめられた。
実施例2 平均重合度32、分子量が約2,000、25℃における粘度
が550cStのグリシジル基両末端閉塞ポリオキシプロピレ
ン5モル〔10(エポキシ)当量〕に対し、 で示される1,4−ジイミノシクロペンタンを4モルおよ
びポリオキシプロピレンの10%に相当する量のエタノー
ルを加え、窒素雰囲気下、80℃で加熱撹拌を開始した。
加熱撹拌開始から2時間間隔で一部を抜き取り、電位差
滴定法によるエポキシ基とイミノ基の総量の定量および
25℃における粘度の測定を行った。加熱撹拌開始から6
時間後において、滴定量がほぼ理論量だけ減少すると同
時に加熱撹拌開始前には210cStであった粘度が3,200cSt
に達したため、 を2.2モル加え、同条件にて加熱撹拌を続行した。上記
のシランを添加してから2時間間隔で一部を抜き取り、
電位差滴定法を用いたエポキシ基とイミノ基との総量の
定量およびNMRによりエポキシドメチレンのプロトンに
よるピークを観察したところ、シラン添加から8時間後
においてそれらはいずれもほぼ消失したため、加熱撹拌
を終了し、エタノールを留去して25℃における粘度が2
2,000cSt、同温度における比重が1.01、GPCにより測定
された数平均分子量が11,000の淡黄色の粘稠な液体(次
式で表わされる加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞
されたポリエーテル、P−2)を得た。
実施例3 平均重合度50、分子量約3,000、25℃における粘度が9
70cStのグリシジル基両末端閉塞ポリオキシプロピレン
3モル〔6(エポキシ)当量〕に対し、 で示される1,3−ジピペリジルプロパンを2モルおよび
ポリオキシプロピレンの10%に相当する量のメタノール
を加え、窒素雰囲気下にて60℃で加熱撹拌を開始した。
加熱撹拌開始から4時間間隔で一部を抜き取り、電位差
滴定法によるエポキシ基とイミノ基との総量の定量およ
び25℃における粘度の測定を行った。加熱撹拌開始から
12時間において、エポキシ基とイミノ基の滴定量がほぼ
理論量だけ減少すると同時に、加熱撹拌開始前には360c
Stであった粘度が5,350cStに達したため、 を2.2モル加え同条件にて加熱撹拌を続行した。上記の
シランを添加してから4時間間隔で一部を抜き取り、電
位差滴定法を用いた試料中のエポキシ基とイミノ基との
総量の定量およびNMRによりエポキシドメチレンのプロ
トンによるピークを観察したところ、シラン添加から16
時間後においてそれらはいずれもほぼ消失したため、加
熱撹拌を終了し、メタノールを留去して25℃における粘
度が22,000cSt、同温度における比重が1.01、GPCにより
測定された数平均分子量が10,000の淡黄色の粘稠な液体
(次式で表わされる加水分解性シリル基で分子鎖末端が
閉塞されたポリエーテル、P−3)を得た。
実施例4 平均重合度120、分子量約7,000、25℃における粘度が
2,900cStのグリシジル基両末端閉塞ポリオキシプロピレ
ン1モル〔2(エポキシ)当量〕に対して、 を2.2モルおよびポリオキシプロピレンの10%に相当す
る量のメタノールを加え、窒素雰囲気下にて60℃で加熱
撹拌を開始した。加熱撹拌開始から4時間間隔で一部を
抜き取り、NMRによるエポキシドメチレンのプロトンに
よるピークの観察、電位差滴定によるエポキシ基とイミ
ノ基と総量の定量をおこなった。加熱撹拌開始から12時
間において、エポキシ基とイミノ基の滴定量がほぼ理論
量だけ減少すると同時にNMRによりエポキシドメチレン
のプロトンピークが消失するのを認めたため、加熱撹拌
を終了し、メタノールを留去して、25℃における粘度が
5,100cSt、同温における比重が1.01、GPCにより測定さ
れた数平均分子量が7,500の淡黄色の粘稠な液体(次式
で表わされる加水分解性シリル基で分子鎖末端が閉塞さ
れたポリエーテル、P−4)を得た。
実施例5〜8 実施例1〜4で得た加水分解性シリル基で分子鎖末端
が閉塞された各ポリエーテル(P−1〜4)100部に対
して、第1表に示す充填剤、無機顔料およびチクソトロ
ピック性付与剤を添加して三本ロールで均一に分散させ
た後、さらに第1表に示す有機スズ化合物を加えて混合
し、試料−1〜4をそれぞれ調製した。これら各試料を
用い、約2mm厚のシート状にそれぞれ硬化させて常温で1
4日間養生した後、JIS 2号ダンベルに打ち抜き引張り試
験を行った。これらの結果を第1表に示す。また、これ
ら試料−1〜4を用いて第1図に示す剪断接着試験体を
作製した。その試験体を常温で28日間養生した後に引張
り試験を行った。その結果も第1表に示す。
比較列1 分子量約8,000、末端基と を有するポリオキシプロピレン100部に対して、第1表
に示す充填剤、無機顔料およびチクソトロピック性付与
剤を添加して三本ロールで均一に分散させた後、やはり
第1表に示す有機スズ化合物を加えて混合し、試料−5
を得た。試料−5を用いて実施例5〜8と同様の試験を
行った。その結果も第1表に示す。
比較例2 比較例1で調製した試料−5に、接着性付与剤として
第1表に示すシランカップリング剤を加え、試料−6を
得た。この試料を用いて実施例5〜8と同様の試験を行
い、その結果も第1表に示す。
以上の結果から示されるように、本発明のポリエーテ
ルは室温硬化性組成物のベースポリマーとして有用であ
り、特にその組成物の硬化物は高い伸長率および接着性
付与剤を含まない系においても高い接着性を有している
ことが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は剪断接着試験に供した試験体の斜視図を示す。
尚、図中の単位はmmである。 1……試料 2……被着体(ガラス、アルミ又は塩ビ鋼板)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1,R2,R6は2価の炭化水素基、R3は1価の炭化
    水素基、R4,R5はイミノ基を分子中に2個もつ複素環化
    合物の残基、Yは加水分解性基、aは1〜3の数、mは
    10〜500の数、nは0以上の数を示す。)で表わされ、
    分子量が1,000〜50,000である、加水分解性シリル基で
    分子鎖末端が閉塞されたポリエーテル。
  2. 【請求項2】(イ)一般式; (式中、R1,R2は2価の炭化水素基、mは10〜500の数を
    示す。)で表わされる分子鎖末端がエポキシ基で閉塞さ
    れたポリエーテル (ロ)異なる2個の炭素原子に結合するイミノ基を分子
    中に2個有する複素環化合物、および (ハ)異なる2個の炭素原子に結合するイミノ基と加水
    分解性基とを有する有機ケイ素化合物 とを反応させることを特徴とする請求項1記載のポリエ
    ーテルの製造方法。
  3. 【請求項3】(ロ)成分がピペラジン、2,5−ジメチル
    ピペラジ ン、1,4−ジイミノシクロペンタン、ペルヒ
    ドロフェナジン、ペルヒドロピリミジン、ペルヒドロ−
    1,3,5−オキサジアジン、ペルヒドロ−1,3,5−チアジア
    ジンから選ばれる複素環化合物である請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】(ハ)成分が、(ロ)成分と一般式 (式中、R6は2価の炭化水素基、R3は1価の炭化水素
    基、Yは加水分解性基、aは1〜3の数を示す。)で表
    わされる有機ケイ素化合物との脱塩化水素反応により得
    られる有機ケイ素化合物である請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】(A)請求項1記載のポリエーテル 100重
    量部 (B)無機質充填剤 3〜300重量部、 および (C)硬化触媒 0.001〜20重量部 よりなることを特徴とする室温硬化性組成物。
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