JP2688407B2 - ヒトプロテインcの製造方法 - Google Patents

ヒトプロテインcの製造方法

Info

Publication number
JP2688407B2
JP2688407B2 JP8179612A JP17961296A JP2688407B2 JP 2688407 B2 JP2688407 B2 JP 2688407B2 JP 8179612 A JP8179612 A JP 8179612A JP 17961296 A JP17961296 A JP 17961296A JP 2688407 B2 JP2688407 B2 JP 2688407B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
dna
sequence
plasmid
fragment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8179612A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09107976A (ja
Inventor
ジェイ.マーレイ マーク
エル.バーグナー キャスリーン
シー.フォスター ドナルド
ダブリュ.デイビー アール
Original Assignee
ザイモジェネティクス,インコーポレイティド
ボード・オブ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ワシントン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=27115147&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2688407(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Priority claimed from US06/766,109 external-priority patent/US4968626A/en
Application filed by ザイモジェネティクス,インコーポレイティド, ボード・オブ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ワシントン filed Critical ザイモジェネティクス,インコーポレイティド
Publication of JPH09107976A publication Critical patent/JPH09107976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2688407B2 publication Critical patent/JP2688407B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6424Serine endopeptidases (3.4.21)
    • C12N9/6464Protein C (3.4.21.69)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/85Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for animal cells
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12YENZYMES
    • C12Y304/00Hydrolases acting on peptide bonds, i.e. peptidases (3.4)
    • C12Y304/21Serine endopeptidases (3.4.21)
    • C12Y304/21069Protein C activated (3.4.21.69)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2840/00Vectors comprising a special translation-regulating system
    • C12N2840/20Vectors comprising a special translation-regulating system translation of more than one cistron

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は一般に、血漿蛋白
質及びそれらをコードするDNA配列に関し、そしてさ
らに詳しくはヒト−プロテインCと実質的に同じ構造及
び/又は活性を有する蛋白質の発現に関する。 【0002】 【従来の技術】プロテインCは、インビボにおける血液
凝固の制御及びフィブリン溶解活性の発生において重要
な役割を演ずるセリンプロテアーゼのチモーゲン(zy
mogen)又は前駆体である。これは肝臓内で単鎖ポ
リペプチドとして合成され、この単鎖ポリペプチドはか
なりのプロセシングを受けて、ジスルフィド結合により
一体化されたヘビー鎖(Mr=40,000)及びライ
ト鎖(Mr=21,000)から成る2本鎖分子とな
る。循環する2本鎖中間体が、ヘビー鎖のアミノ末端か
らの12−残基ペプチドのスロンビン介在開裂により、
“活性化されたプロテインC”(APC)として知られ
ている生物学的に活性な形態の分子に転換される。この
開裂反応は、インビボにおいて、内皮細胞コファクター
であるスロンボモジュリン(thrombomodul
in)により増強される(Esmon 及びOwen,Proc.
Natl.Acad,Sci.USA,78;2249
−2252,1981)。 【0003】プロテインCはビタミンK−依存性グリコ
プロテインであって、約9残基のγ−カルボキシグルタ
ミン酸(Gla)及び1当量のβ−ヒドロキシアスパラ
ギン酸を含有し、これらはそれぞれグルタミン酸残基及
びアスパラギン酸残基の翻訳後修飾によって形成され
る。プロテインC中の特定のγ−カルボキシグルタミン
酸残基の翻訳後形成はビタミンKを必要とする。これら
の異常なアミノ酸残基はカルシウムイオンに結合し、そ
してこの蛋白質とホスホリピドとの相互作用を担当する
と信じられ、この相互作用はプロテインCの生物学的活
性を必要とする。 【0004】他のビタミンK−依存性血漿蛋白質、例え
ばファクターVII 、ファクターIX、及びファクターXの
凝固促進作用と異り、活性化されたプロテインCは限定
された蛋白質分解によるファクターVaおよびファクタ
ーVIIIaの不活性化を介して凝固過程の制御物質として
機能する。プロテインCによるファクターVa及びVIII
への不活性化は酸性ホスホリピド及びカルシウムイオン
の存在に依存する。プロテインSはAPCにより触媒さ
れるファクターVaの蛋白質分解を促進することにより
この活性を制御することが報告されている(Walker,
J.Biol.Chem.255:5521−552
4,1980)。 【0005】プロテインCはまた、組織型プラスミノー
ゲンアクチベーターの作用と関連付けられている(Kisi
el及びFujikawa,Behring Inst.Mit
t.73:29−42,1983)。ウシAPCのイヌ
への注入はプラスミノーゲンアクチベーター活性の増加
をもたらす(Comp及びEsmon ,J.Clin.Inve
st68:1221−1228,1981)。最近の
研究(Sakata等、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA82:1121−1125,1985)は
培養された内皮細胞へのAPCの添加が条件調節された
培地中でのフィブリン溶解活性の急速で投与量依存的な
増加を導き、細胞によるウロキナーゼ関連及び組織型プ
ラスミノーゲンアクチベーターの両者の活性の増加を反
映することを示している。 【0006】先天性のプロテインC欠損は再発性血栓性
疾患と関連し(Broekmans 等、New Eng.J.M
ed309:340−344,1983;及びSeligs
ohn等,New Eng.J.Med310:559
−562,1984)、そして遺伝子的不調又は外傷、
例えば肝臓病又は外科手術から生ずるであろう。この状
態は一般に経口抗凝固剤により治療される。プロテイン
C含有正常血漿の注入によっても有利な結果が得られた
(Gardiner及びGriffin ,Prog .in Hematology, Brow
n, Grune 及びStratton編、ニューヨーク、13:25
6−278を参照のこと)。さらに、若干の研究者は、
プロテインCの抗凝固活性が血栓性不調、例えば静脈血
栓症の治療において有用であることを見出している(W
O85/00521)。世界の幾つかの地域で、16,
000の個体中およそ1個体がプロテインC欠損を示す
ことが予想される。さらに、プロテインCの完全な欠損
は新生児においては致命的である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】天然プロテインCは凝
因子濃縮物から(Marlar等、Blood59:106
7−1072)又は血漿から(Kisiel、前掲)精製する
ことができるが、出発材料の限定された入手可能性及び
血漿中でのプロテインCの低い濃度のために、この方法
は複雑で高価な方法である。従って、ヒト血液に由来す
る生成物の療法的使用は、例えば肝炎ウイルス、サイト
メガロウイルス、又は後天性免疫不全症候群(AID
S)の原因剤による病気の伝染の危険を有する。血栓性
疾患の治療におけるプロテインCの臨床的適用の可能性
の観点から、プロテインC及び活性化されたプロテイン
Cの有用な量の製造が明らかに重要である。 【0008】 【課題を解決するための手段】要約すれば、この発明
は、ヒト−プロテインC又は活性化されたヒト−プロテ
インCと実質的に同じ構造及び/又は生物学的活性を有
する蛋白質をコードするDNA配列を開示する。さら
に、この発明は、哺乳類宿主細胞DNAに組み込まれる
ことができ、プロモーター、及びこれに続きその下流に
あるヒト−プロテインC又は活性化されたヒト−プロテ
インCと実質的に同じ構造及び/又は活性を有する蛋白
質をコードするヌクレオチド配列を含有し、このヌクレ
オチド配列の転写が前記プロモーターにより指令される
発現ベクターを開示する。このヌクレオチド配列に続き
その下流にポリアデニレーションシグナルが存在する。
1つの具体例においては、この発現ベクターは、前記ヌ
クレオチド配列とポリアデニレーションシグナルとの間
に位置する選択マーカーを含有し、この選択マーカーの
転写は前記プロモーターにより指令される。発現ベクタ
ーはまた1セットのRNAスプライシング部位を含有す
ることができる。 【0009】この発明の関連する観点は、活性化された
ヒト−プロテインCと実質的に同じ生物学的活性を活性
化後に有する蛋白質を発現するためにトランスフェクト
された哺乳類細胞を開示する。この哺乳類細胞は哺乳類
宿主細胞DNAに組み込まれ得る発現ベクターによりト
ランスフェクトされ、この発現ベクターは、プロモータ
ー、並びにこれに続きその下流に存在する、ヒト−プロ
テインCと実質的に同じ構造及び/又は活性を有する蛋
白質をコードするヌクレオチド配列を含有する。1つの
具体例において、選択マーカーが細胞に導入され、そし
て安定にトランスフェクトされた細胞が選択される。活
性化されたヒト−プロテインCと実質的に同じ生物学的
活性を有する蛋白質を発現するために形質転換された哺
乳類細胞も開示される。 【0010】この発明の他の観点は、活性化されたヒト
−プロテインCと実質的に同じ生物学的活性を活性化後
に有する蛋白質の製造方法を開示する。この方法は、
(a)ヒト−プロテインCと実質的に同じ構造及び/又
は活性を有する蛋白質をコードする配列を含んで成る発
現ユニットを哺乳類宿主細胞に導入し;(b)この哺乳
類宿主細胞を適当な培地中で増殖せしめ;そして(c)
前記発現ユニットによりコードされておりそして前記哺
乳類宿主細胞によって生産された蛋白質生成物を単離す
ることを含んで成る。この方法によって製造された蛋白
質生成物も開示される。活性化されたヒト−プロテイン
Cと実質的に同じ構造及び/又は生物学的活性を有する
蛋白質の製造方法も開示される。 【0011】この発明において記載される蛋白質は、血
液凝固の制御を含む活性療法物質として使用することが
できる。さらに、これらの蛋白質は、適当な医薬組成物
を提供するために生理的に許容される担体及び/又は稀
釈剤と混合することができる。この発明の他の観点は、
詳細な記載及び図面への言及によって明らかになるであ
ろう。 【0012】 【発明の実施の形態】この発明を記載するに先立って以
下に使用する用語の定義を記載するのが発明の理解のた
めに有用であろう。生物学的活性 :生物学的内容物(すなわち生物体又はイ
ンビトロ模倣物)中の分子により行われる1つの機能又
は1セットの機能である。蛋白質の生物学的活性は触媒
活性とエフェクター活性とに分けることができる。ビタ
ミンK−依存性血漿蛋白質の触媒活性は基質の活性化又
は不活性化をもたらす他の血漿蛋白質基質の特異的蛋白
質分解的開裂を含む。エフェクター活性は生物学的に活
性な分子のカルシウムもしくは他の小分子への、大分
子、例えば蛋白質への、又は細胞への特異的結合を含
む。エフェクター活性はしばしば生理的条件下での触媒
活性を増強し、又はそのために必須である。 【0013】プロテインCについては、生物学的活性は
その抗凝固性及びフィブリン溶解性により特徴付けられ
る。プロテインCは、活性化された場合、ホスホリピド
及びカルシウムの存在下でファクターVa及びファクタ
ーVIIIaを不活性化する。プロテインSはこの機能の制
御に関与するようである(Walker、前掲)。活性化され
たプロテインCはまたフィブリン溶解を増強し、この効
果はプラスミノーゲンアクチベーター阻害物質のレベル
を低下せしめることにより介在されると信じられる(va
n Hinsbergh 等、Blood 65:441−451,
1985)。後でさらに十分に記載するように、プロテ
インC遺伝子のエクソンVII 及びVIIIによりコードされ
るプロテインCのその部分はその触媒活性を主として担
当するであろう。 【0014】プレ−プロペプチド:幾つかの蛋白質のア
ミノ末端に存在し、そして一般にトランスロケーション
中にその蛋白質から開裂されるアミノ酸配列である。プ
レ−プロペプチドはその蛋白質を細胞の分泌経路に向け
る配列(シグナル配列)を含んで成り、そして疎水性ア
ミノ酸のコアの存在により特徴付けられる。これらはま
たプロセシングシグナルを含む。この明細書において使
用する場合、“プレ−プロペプチド”なる語はまた天然
プレ−プロペプチドの部分を意味する。 【0015】“発現ユニット”:注目の蛋白質をコード
する主たるヌクレオチド配列を、該主たるヌクレオチド
配列の転写を指令しそして制御する他のヌクレオチド配
列と共に含んで成るDNA構成である。発現ユニットは
少なくとも、前記の主たるヌクレオチド配列、並びに該
主たるヌクレオチド配列の上流に位置しそして作用可能
に(operably)連結されているプロモーター配
列及び下流に位置するポリアデニレーションシグナルか
ら成る。発現の効率を増強するために追加の遺伝子要素
が含まれることもできる。 【0016】発現ベクター:特に、注目の蛋白質をコー
ドするDNA配列をプロモーター及び該蛋白質の発現を
促進するための他の配列と共に含有するDNA分子であ
る。発現ベクターはさらに、宿主細胞中でのその複製を
もたらす遺伝情報を含有する。組換DNAのために一般
に使用される発現ベクターの例はプラスミド及び幾つか
のウイルスである。但し、発現ベクターはこれら両者の
要素を含有することもできる。これらはまた選択マーカ
ーを含有することができる。 【0017】前記のごとく、プロテインCは肝臓におい
て生産され、そしてその生合成のためにビタミンKを要
求する。ビタミンKは、ライト鎖のアミノ末端領域中の
特定のγ−カルボキシグルタミン酸の形成のために必要
である。これらのアミノ酸残基は翻訳後修飾によって形
成され、そしてホスホリピドへのカルシウム介在結合の
ために必要とされる。さらに、プロテインCは、やはり
翻訳後修飾によって形成される1個のβ−ヒドロキシア
スパラギン酸を含有する。しかしながら、このアミノ酸
残基の役割は知られていない。 【0018】プロテインCの活性が特定のグルタミン酸
残基のγ−カルボキシル化を含む翻訳後修飾に依存し、
そして特定のアスパラギン酸残基のヒドロキシル化にも
依存するかもしれないという事実があれば、微生物中で
のプロテインCのクローニング及び発現を介して活性な
生成物が生成することはできそうにない。従って、この
発明は、γ−カルボキシル化されており、そして活性化
されたヒト−プロテインCの生物学的活性を活性化後に
有する蛋白質を、永久的に該蛋白質を発現するようにト
ランスフェクトされた哺乳類細胞を用いて製造する方法
を提供する。この発明はさらに、γ−カルボキシル化さ
れておりそして活性化を必要としないで、活性化された
ヒト−プロテインCの生物学的活性を有する蛋白質を製
造する方法を提供する。 【0019】ウシ−プロテインCのライト鎖及びヘビー
鎖は配列決定されている(Fernlund及びStenflo ,J.
Biol.Chem.257:12170−1217
9,1982;及びStenflo 及びFernlund,J.Bio
l.Chem.257:12180−12190,1
982)。ヒト−プロテインCの単離及び特徴付けはKi
siel,J.Clin.Invest.,64:761−
769,1979により記載されている。アミノ末端ア
スパラギン酸残基を除き、ヒト−プロテインCのヘビー
鎖のアミノ末端配列はウシの蛋白質のヘビー鎖中に存在
する最初の8個のアミノ酸と異る。 【0020】ヒトの酵素及びウシの酵素の両者の抗凝固
活性は高度に種特異的であることが見出された。種特異
性はプロテインSにより介在されると信じられる(Walk
er,Thromb.Res22:321−327,1
981)。しかしながら、ヒト及びウシの蛋白質は相互
に、並びにプロスロンビン、ファクターVII 、ファクタ
ーIX及びファクターXを包含する他のビタミンK−依存
性血漿蛋白質と、かなりの全体的構造的類似性を示す。
類似性は、ライト鎖中のGla残基の存在及びヘビー鎖
中の活性部位セリン、並びにライト鎖のアミノ末端領域
中の他のアミノ酸配列の類似を包含する。 【0021】この発明においては、λgtI1 cDN
Aライブラリーをヒト肝臓mRNAから調製した。次
に、このライブラリーをヒト−プロテインCに対する
125Iラベル化抗体を用いてスクリーニングした。抗体
反応性クローンをさらに、λgtI1ベクター中でのβ
−ガラクトシダーゼとプロテインCとの融合蛋白質の合
成について分析した。クローンの1つが抗体プローブと
の強いシグナルを与え、そして約1400bpの挿入部を
含有することが見出された。DNA挿入部のDNA配列
分析により、Fernlund及びStenflo (J.Biol.C
hem.257:12170−12179;J.Bi
ol.Chem.257:12180−12190)
により決定されたウシ−プロテインCの大部分と高度に
相同性を示す予想通りのアミノ酸配列が示された。 【0022】DNA挿入部は、ライト鎖のアミノ酸64
から始まり、完全なヘビー鎖コード領域を含み、そして
終止コドンに進む、プロテインCのコード領域のほとん
どを含んでいた。さらに、ヘビー鎖の終止コドンに続
き、3′非コード配列の294塩基対及び9塩基対のポ
リ(A)テイルが存在した。プロセシング及びポリアデ
ニレーションシグナルA−A−T−A−A−Aがこのc
DNA挿入部中のポリ(A)テイルから13塩基対上流
に存在した。この配列は、2個の可能性あるポリアデニ
レーション部位の1つであった。 【0023】cDNA配列はまた位置156−157に
ジペプチドLys−Argを含有していた。これはヘビ
ー鎖からライト鎖を隔離し、そして蛋白質分解的開裂に
よるプロセシングの過程で除去され、2本鎖分子の分泌
をもたらす。スロンビンによる活性化の際、ヒト−プロ
テインCのヘビー鎖はアルギニン−169とロイシン−
170の間で開裂され、活性化ペプチドをもたらす(図
2)。 【0024】同様の方法により、プレ−プロペプチド及
びプロテインCの初めの23個のアミノ酸のためのコー
ド配列を欠く第2のcDNAを単離した。このcDNA
をハイブリダイゼーションプローブとして用い、コード
配列の残りをλシャロン4A中のヒトゲノムDNAライ
ブラリーから得た(Fosterなど.,Proc.Nat
l.Acad,Sci.USA 82:4673〜46
77,1985)。プロテインC遺伝子のためのオーバ
ーラップ挿入部を含む、3種の異なるλシャロンファー
ジを単離した。 【0025】3種のファージクローン上のエクソンの位
置を、上記の1400bpのcDNAから製造されたプロ
ーブを用いる、これらのクローンの消化物のサザンブロ
ットハイブリダイゼーションによって決定した。これら
のクローン中のゲノムDNA挿入部を、単一の及び二重
の制限酵素による消化、及びこれに続くアガロースゲル
電気泳動、サザンブロッティング及びヒトプロテインC
のためにcDNAに由来する放射性標識された5′及び
3′プローブに対するハイブリダイゼーションによっ
て、図5に示されるようにマッピングした。 【0026】DNA配列決定研究を、チェインターミネ
ーター法(dideoxy chain-termination method)を用い
て行なった。図6〜図9に示されるように、ヒト−プロ
テインCのための遺伝子のヌクレオチド配列は、およそ
11kbのDNAにわたる。これらの研究はさらに、42
個のアミノ酸の潜在的なプレ−プロペプチドを表わす。
−1〜−20の領域におけるウシ−プロテインCのプレ
−プロペプチドとの相同性に基づいて、位置−10のA
la残基の後のプレプロ配列がシグナルペプチダーゼに
よって開裂されるらしい。成熟タンパク質へのプロセシ
ングは、アミノ末端のプロペプチドを除去するために残
基−1の後の、並びにL鎖及びH鎖を連結するLys−
Argジペプチドを除去するために残基155及び15
7での追加のタンパク分解性開裂を含む。この最終プロ
セシングは、155個のアミノ酸のL鎖及び262個の
アミノ酸のH鎖をもたらす。 【0027】プロテインCの遺伝子は、25〜885ヌ
クレオチドのサイズ範囲の8個のエクソン、及び92〜
2668ヌクレオチドのサイズ範囲の7個のイントロン
から成る。エクソンI及びエクソンIIの一部は、42個
のアミノ酸のプレ−プロペプチドをコードする。エクソ
ンIIの残る部分、エクソンIII 、エクソンIV、エクソン
V及びエクソンVIの一部はプロテインCのL鎖をコード
する。エクソンVIの残る部分、エクソンVII 及びエクソ
ンVIIIはプロテインCのH鎖をコードする。ヒト−プロ
テインCのアミノ酸配列及びDNA配列は図2〜図4に
示されている。 【0028】プロテインCのための遺伝子中のイントロ
ンの位置は、種々の機能ドメインの間に主として存在す
る。エクソンIIは、プレ−プロペプチドの高度に保存さ
れた領域及びγ−カルボキシグルタミン酸(Gla)ド
メインにわたる。エクソンIII は、Gla及び成長因子
ドメインを連結する8個のアミノ酸を含む。エクソンIV
及びVはそれぞれ、潜在的な成長因子ドメインを表わ
し、他方エクソンVIは、活性化ペプチドを含む連結領域
を包含する。エクソンVII 及びVIIIは、すべてのセリン
プロテアーゼに典型的な触媒ドメインを包含する。 【0029】ヒト−プレプロプロテインCのためのアミ
ノ酸配列及び仮の構造が図10に示されている。プロテ
インCはLys−Aryジペプチドなしに示されてお
り、このジペプチドはL鎖及びH鎖を連結するものであ
る。7個のイントロン(A〜G)の位置は実線によって
示されている。既知のタンパク分解性開裂部位の両端に
存在するアミノ酸は円で囲んである。◆は、潜在的な炭
水化物結合部位を示す。L鎖、活性化ペプチド及びH鎖
中の第1のアミノ酸は番号1から始まる。この番号は図
2〜図4及び図6〜図9に示される番号とは異なる。炭
水化物の付着部位は、図10の番号スキームに従えば、
L鎖中の残基97及びH鎖中の残基79,144及び1
60に位置する。炭水化物部分は、Asnに共有結合さ
れる。ほとんどの場合、炭水化物の付着環境は、Asn
−X−Ser又はAsn−X−Thr(ここでX−は任
意のアミノ酸である)によって表わされ得る。 【0030】上に示されるように、プロテインCは、凝
固過程において調節の役割を演ずる。エクソンVII 及び
VIIIによってコードされる触媒ドメインは、一定の血漿
タンパク質(すなわち、因子Va及びVIIIa)を特異的
に開裂するセリンプロテアーゼ活性を有し、それらの活
性化又は不活性化をもたらす。この選択的タンパク分解
の結果、プロテインCは抗凝固活性及びフィブリン溶解
活性を示す。ゲノムクローン中の介在配列の存在のため
に、ゲノム配列及びcDNA配列を単に連結し、完全な
コード配列を提供することは、許容できる発現ユニット
を構成するために十分ではない。従って、ゲノムクロー
ンを用いて発現ユニットを構成する場合、下にさらに十
分に記載されている理由のために、これらの介在配列を
削除することが必要である。 【0031】5′コード領域はまた、他の方法によって
も得ることができ、そしてそれ故に、介在配列を削除す
る必要性がないであろう。5′コード領域は、既存のc
DNA又はゲノムクローンに由来するプローブを用いて
の追加のライブラリーを検索することによって得ること
ができる。この方法を用いて、完全な長さのcDNAを
単離した。さらに、ビタミンK−依存性血漿タンパク質
のアミノ末端部分は、それらの各自のカルシウム結合活
性を担当する。この機械的類似性の結果として、これら
の分子のカルシウム結合ドメインを取り換えることがで
き、そして結果として生じる分子の触媒ドメインに特徴
的な活性をなお保持することができる。たとえば、19
85年4月17日に出願されたアメリカ特許出願番号第
724,311号に記載されているように、IX因子のア
ミノ−末端部分(カルシウム結合ドメイン)を、アミノ
酸36でVII 因子に連結し、VII 因子の活性を有するタ
ンパク質を得ることができる。 【0032】VII 因子、IX因子、X因子、プロトロンビ
ン及びプロテインSは、このアミノ−末端配列の相同性
をプロテインCと共有する。従って、これらの任意のタ
ンパク質のための遺伝子の5′−コード領域を含むクロ
ーン化された配列を、プロテインCの遺伝子の対応する
配列と交換することができる。さらに、適切なコード配
列を、いくつかのビタミンK依存性血漿タンパク質の既
知のアミノ酸配列又はこの明細書に開示されているゲノ
ムプロテインCのエクソンの配列に基づいて合成するこ
とができる。合成ヌクレオチド配列を製造するための技
法は当業界において良く知られている。たとえば、オー
バーラップするオリゴヌクレオチドのセットを合成し、
そして対にアニーリングしてオーバーラップする接着末
端を有する二重鎖断片を得ることができる。次に、これ
らの断片を任意の制限と同様に連結することができるで
あろう。次に、この得られる合成断片を、便利な制限部
位においてcDNAに連結する。この結合配列を、必要
な場合、オリゴヌクレオチド指令突然変異誘発によって
変形することができる。 【0033】完全なコード配列を代表するクローンを得
た場合、必要ならば、その適切な領域を連結し、目的と
するコード配列を形成することができる。1又は複数の
ライブラリーから得られた断片を適切な制限エンドヌク
レアーゼにより切断し、そして正しい方向に酵素により
一緒に連結する。断片及び特定の選択された制限エンド
ヌクレアーゼに依存して、欠失突然変異誘発の“ループ
アウト”(loopout)方法により又は制限エンド
ヌクレアーゼによる開裂及び突然変異誘発の組み合せに
より不所望のDNA配列を除去することが必要であろ
う。そのようにして得られた配列は、好ましくは、連続
するオープンリーディングフレームの形で存在すべきで
ある。 【0034】すなわち、高等な真核生物の遺伝子に一般
的に見出される介在配列(イントロン)を欠くべきであ
る。クローン化された遺伝子中でのイントロンの存在
は、その遺伝子配列が哺乳類宿主細胞中に導入される場
合、mRNAの異常なスプライシング及び/又は遺伝子
発現の低下した効率又は増幅に基づく不安定性を導びく
場合がある。このコード配列は、本発明に従って生成さ
れたプロテインCの正しいプロセシング及び分泌を促進
するために、さらにプレ−プロペプチドをコードするこ
とが好ましい。このプレ−プロペプチドは、プロテイン
C又は他の分泌されるプロテイン、たとえばIX因子、VI
I 因子又はプロスロンビンのそれであることができる。 【0035】いくつかの環境下で、活性なプロテインC
を直接的に生成することが望ましく、それによって、イ
ンビトロ又はインビボのいづれかでタンパク質生成物を
活性化する必要性が除去されるであろう。プロテインC
の成熟及び活性化に関与する開裂部位は既知である(Fo
ster及びDavie 、前記)。APCをコードする配列を、
オリゴヌクレオチド指令欠失突然変異誘発により活性化
ペプチドをコードする領域を削除することによって構成
することができる。次に、この得られるタンパク質は、
分泌経路のタンパク分解プロセシングによって活性化さ
れるであろう。次に、プロテインC又は活性化されたプ
ロテインCのためのコード配列を適切な発現ベクターに
導入し、今度はこれを哺乳類細胞系をトランスフェクト
するために用いる。 【0036】本発明の実施において使用するための発現
ベクターは、哺乳類細胞中に導入された外来性遺伝子の
転写を指令することができるプロモーターを含むであろ
う。ウィルスプロモーターは、転写を指令する効率のた
めに好ましい。特に好ましいプロモーターは、アデノウ
ィルス2からの主要後期プロモーター(majorla
te promotor)である。そのような発現ベク
ターはまた、好ましくは、プロモーターから下流であっ
てプロテインC配列のための挿入部位から上流に、又は
プロテインC配列それ自体内に位置するRNAスプライ
ス部位のセットを含むであろう。好ましいRNAスプラ
イス部位は、アデノウィルス遺伝子及び/又は免疫グロ
ブリン遺伝子から得ることができる。 【0037】また、挿入部位の下流に位置するポリアデ
ニル化シグナルを、発現ベクター中に含む。ウィルスの
ポリアデニル化シグナル、たとえばSV40からの初期
又は後期ポリアデニル化シグナル又はアデノウィルス5
ETb領域からのアデニル化シグナルが特に好ましい。
特に好ましい態様においては、発現ベクターはまた、非
コードウィルス性リーダー配列、たとえばプロモーター
及びRNAスプライス部位の間に位置するアデノウィル
ス2の3分節系リーダーを含む。好ましいベクターはま
た、エンハンサー配列、たとえばSV40のエンハンサ
ー、及びアデノウィルスVA RNAをコードする配列
を含むことができる。 【0038】次に、クローン化された遺伝子配列を、リ
ン酸カルシウム介在トランスフェクションによって、培
養された哺乳類細胞中に導入することができる(Wigler
など.,Cell 14:725,1978;Graham及
びVan cler Eb ,Virology 52;456,1
973)。DNA及びリン酸カルシウムから沈降物が形
成され、そしてこの沈降物が細胞に適用される。細胞の
いくらかは、DNAを取り込み、そして数日間それを細
胞内に保持する。これらの細胞の少部分(典型的には、
10-4)は、ゲノム中にDNAを組込む。これらの組込
み体を同定するために、選択可能な表現型(選択マーカ
ー)を与える遺伝子を、一般的に、注目の遺伝子と一緒
に細胞中に導入する。好ましい、選択マーカーは、薬
剤、たとえばネオマイシン、ヒグロマイシン、又はメト
トレキセートに対して耐性を与える遺伝子を含む。選択
マーカーを、注目の遺伝子と同時に、別のプラスミド上
で細胞中に導入することができ、又はそれらを、同じプ
ラスミド上で導入することができる。 【0039】同じプラスミド上で導入される場合、選択
マーカー及び注目の遺伝子は異なるプロモーター又は同
じプロモーターの制御下に存在することができる。1つ
の態様においては、選択マーカーを、プロテインCをコ
ードする配列を含む同じプラスミド上に、両配列が同じ
プロモーターによって制御されるように配置する(ジシ
ストロン性メッセージとして知られている配置)。この
タイプの構成物は当業界において既知である(たとえ
ば、ヨーロッパ特許公開第117,058号)。“キャ
リアーDNA”として知られている追加のDNAを、細
胞中に導入される混合物中に添加することもまた有利で
あろう。細胞がDNAを取り込んだ後、しばらくの間、
典型的には1〜2日間増殖を許容し、注目の遺伝子の発
現を始める。次に、安定した状態で選択マーカーを発現
する細胞の増殖のためについて選択するために薬物選択
を適用する。そのような細胞のクローンを、プロテイン
Cの発現についてスクリーンすることができる。 【0040】組み込まれた遺伝子配列のコピ数を、一定
の選択マーカー(たとえば、メトトレキセートに対して
耐性を与えるジヒドロホレートレダクターゼ)を用いる
ことによって増幅を介して増加せしめることができる。
選択マーカーを、注目の遺伝子と一緒に細胞中に導入
し、そして薬物による選択を行なう。次に、薬物の濃度
をしだいに増し、そしておのおのの段階で耐性の細胞を
選択する。クローン化された配列の増加したコピー数に
ついて選択することによって、コードされたタンパク質
の発現レベルを実質的に増大することができる。本発明
により製造されたプロテインCを、Kisiel及びDavie
(前記)の方法の変法によって精製することができる。
プロテインCを含む培地をクエン酸ナトリウム及び塩化
バリウムと混合し、そして沈降物を集める。その沈降物
を洗浄し、再溶解し、そして硫酸アンモニウムにより再
沈降せしめ、次にリン酸ナトリウム−ベンズアミジン中
に溶解し、透析し、そしてDEAE−Sephadex
A−50カラムにかける。プロテインCを含有するピ
ーク(プロスロンビンもまた含んでいる)を、さらに、
ヘパリン−アガロース上でのアフィニティークロマトグ
ラフィー(Comp及びEsmon ,Blood 54:127
2,1979)又は免疫吸着法によって精製する。 【0041】本発明により製造されたプロテインCを、
H鎖のアミノ末端からの活性化ペプチドの除去によって
活性化することができる。活性化を、α−スロンビン
(Marlarなど.,Blood 59:1067〜107
2,1982)、トリプシン(Marlarなど.,前記)、
又はRussellのマムシの毒のX因子活性剤を用い
て行なうことができる。次の例を要約すれば、例1はヒ
ト−プロテインCをコードするDNA配列のクローニン
グを記載する。例2は、例1中で単離された配列からの
プロテインCのための完全な長さのコード配列の造成法
を記載する。例3は、プロテインC DNAのための発
現ベクターの造成法を記載する。例4は、トランスフェ
クトされた哺乳類細胞を用いてのプロテインCの製造を
記載する。例5は、プロテインCをコードする完全な長
さのcDNA及びトランスフェクトされた哺乳類細胞中
でのその発現を記載する。 【0042】 他に断らない限りは、ベテスダ・リサーチ・ラボラトリ
ーズ(Bethesda Research Laboratories ; BRL)および
ニュー・イングランド・バイオラブス(New England Bi
olabs )から得た制限エンドヌクレアーゼおよび他のD
NA修飾酵素〔例えば、T4 ポリヌクレオチドキナー
ゼ、子牛アルカリホスファターゼ、クレノー(Klen
ow)DNAポリメラーゼ、T4 ポリヌクレオチドリガ
ーゼ)を製造業者による指示の通りに使用する。 【0043】オリゴヌクレオチドは、アプライド・バイ
オシステムズ・モデル380A DNA合成材(Applie
d Biosystems Model 380A DNA synthesizer )で合成し
変成ゲル上でのポリアクリルアミドゲル電気泳動によっ
て精製することができる。イー・コリ(coli
細胞は、マニアチス(Maniatis)等〔モレキュラー・ク
ローニング:ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecula
r Cloning : A Laboratory Manual )、コールド・スプ
リング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor
Laboratory)、1982年〕によって記載されている如
くに形質転換することができる。M13およびpUCク
ローニングベクターおよび宿主株はBRLから得た。 【0044】例1.ヒト−プロテインCをコードするD
NA配列のクローニング ヒト−プロテインCの一部をコードするcDNAはフォ
スター(Foster)およびダヴィー(Davie)(前掲)によ
って記載されているように調製した。簡単に言えば、常
法によってヒト−肝臓mRNAからλgtI1 cDN
Aライブラリーを調製した。クローンは、ヒト−プロテ
インCに対する、 125I−ラベルしたアフィニティー精
製抗体を用いてスクリーニングし、ファージは、平板リ
セート(lysate)法〔マニアチス(Maniatis)
等、前掲〕、それに続く塩化セシウムグラジエントでの
バンド形成によってポジティヴクローンから調製した。 【0045】cDNA挿入部は、EcoRIを用いて取
り出し、プラスミドpUC9中にサブクローン化した
〔ヴィエイラ(Vieira)およびメッシング(Messing)、
ジーン(Gene19:259〜268頁、1982
年〕。制限断片をファージベクターM13mp10およ
びM13mp11中にサブクローン化し〔メッシング(M
essing)、メス イン・エンザイモロジー(Meth.
in Enzymology101:20〜77頁、
1983年〕、ジデオキシ法〔サンガー(Sanger)等、
プロク・ナトル アカド サイ.USA(Proc.N
atl.Acad.Sci USA74:5463〜
5467頁、1977年〕によって配列決定した。 【0046】ヒト−プロテインCの既知の配列〔キシエ
ル(Kisiel)、前掲〕に担当し、そしてライト鎖のアミ
ノ酸64で始まりヘビー鎖を通って3′非コード領域に
伸びているプロテインCをコードするDNAを含有する
クローンを選択した。このクローンをλHC1375と
名付けた。アミノ酸24からプロテインCをコードする
第2のcDNAクローンを同定した。このクローンから
の挿入部をpUC9中にサブクローン化し、このプラス
ミドをpHC 6Lと名付けた(図1)。このクローン
は、ヘビー鎖コード領域、終止コドンおよび3′非コー
ド領域を含むプロテインCの主たる部分をコードする。 【0047】λHC1375からのcDNA挿入部をα
32P dNTPを用いてニックトランスレーション
し、これを用いてウー(Woo)によって改変された〔メ
ス.イン.エンザイモロジー(Meth.in Enz
ymology68:381〜395頁、1979
年〕、ベントン(Benton)およびデイヴィス(Davis)の
プラークハイブリダイゼーション法(サイエンス 19
:181〜182頁、1977年)により、ファージ
λシャロン4A中のヒト−ゲノムライブラリーをプロー
ブした〔マニアチス(Maniatis)等、セル(Cell
15:687〜702頁、1978年〕。ポジティブク
ローンを単離しプラーク精製した〔フォスター(Foste
r)等、プロク.ナトル.アカド.サイ.USA(Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA82:4
673〜4677頁、1985年、参考に引用〕。 【0048】ポジティブクローンから調製したファージ
DNA〔シルハヴィー(Silhavy)等、エクスペリメンツ
・ウィズ・ジーン・フュージョン(Experimen
tswith Gene Fusion)中、コールド
・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring
Harbor Laboratory)、1984年〕をEcoRIまたは
BglIIで消化し、ゲノム挿入部を精製してpUC9内
にサブクローン化した。挿入制限断片をM13ベクター
内にサブクローン化し、配列を決定してその同一性を確
認して完全な遺伝子のDNA配列を確立した。 【0049】pHCλ6LのcDNA挿入部をニックト
ランスレーションし、これを用いてファージλシャロン
4Aライブラリーをプローブした。cDNAの5′およ
び3′末端から調製したプローブにハイブリダイズする
1個のゲノムクローンを同定した。このファージクロー
ンをEcoRIで消化して、プロテインC遺伝子の5′
末端に対応する4.4kb断片をpUC9中にサブクロー
ン化した。得られた組換プラスミドをpHCR4.4と
名付けた。完全DNA配列分析によって、pHCR4.
4中の挿入部が1263bp(塩基対)のイントロンによ
って分離される70〜167bpのエクソンを2つ含んで
いることが示された。第1のエクソンはアミノ−42〜
−19をコードし、第2のエクソンはアミノ酸−19〜
37をコードする。配列分析によって、完全プロテイン
C遺伝子のDNA配列が確認された。上記したように、
次には、ゲノムクローンを用いて本発明において使用す
るのに満足なコード配列を造成するために、イントロン
を除去することが必要である。 【0050】例2.プロテインCの完全長コード配列の
造成 プレ−プロペプチドを包含するプロテインCの完全長コ
ード配列を、cDNA及びゲノムクローンの適当な断片
を結合せしめることによって造成した。これは、イント
ロンをゲノムクローン(pHCR4.4)から取り除
き、そして融合されたエクソンの都合の良い制限部位で
cDNA(pHCλ6Lから)に結合させることによっ
て達成した。次いで、所望とするゲノム:cDNA結合
を、オリゴヌクレオチド指令欠失突然変異誘発によって
不所望の配列をループ・アウトさせることによって形成
した。 【0051】プラスミドpHCλ6Lは、pUC9のE
coRI部位においてクローニングされたプロテインC
部分的cDNAを含有していた(図1)。cDNA挿入
部を2個の断片としてサブクローニングし、ゲノムクロ
ーンからの最も5′−側のコード領域に結合させるため
のそれを調製した。プラスミドpHCλ6LをEcoR
I及びSalIで消化し、そして次に反応混合物をフェ
ノール及びCHCl3で抽出し、エタノールで沈澱させ
た。得られたDNA断片を連結緩衝液中で再懸濁させ、
そしてT4 DNAリガーゼを添加した。 【0052】連結混合物を15℃で14時間にわたって
インキュベートした。E.コリJM83の形質転換のた
めに連結混合物のアリコートを使用し、そしてX−ga
l含有LB寒天上に細胞をプレートした。白色のコロニ
ーを選び出し、そしてプラスミドDNAを調製した。こ
のDNAを制限酵素消化によって分析し、よってcDN
Aの3′部分(約1450bp挿入部)及びcDNAの
5′部分(約65bp挿入部)を含有するクローンを同定
した。これらのクローンを、それぞれp9C3′及びp
9C5′として表示する(図11)。 【0053】cDNAから失われている5′コード領域
は、ゲノムクローンpHCR4.4のエクソンI及びII
中に含まれている。このプラスミドは、約4400塩基
対(bp)の挿入部を含有しており、そしてイントロンB
中に位置するEcoRI部位のところでその3′末端上
で終端している。コード配列をpHCR4.4から除去
するため、プラスミドをPstI及びEcoRIで消化
し、そして得られた断片をアガロースゲル電気泳動法に
よって分離した。エクソンI及びIIを含有する約254
0bpの断片をゲルから単離し、そしてCTABで抽出し
た(Langridgeら、Analyt.Btochem10
;264,1980)。この断片、5′P−Rと呼
ぶ、をpUC9中にサブクローニングしてプラスミドp
5′P−Rを製造した(図12)。 【0054】p5′P−R中のイントロン(イントロン
Aと呼ぶ)を2段階法で除去した(図12)。プラスミ
ドをApaIで消化したところ、イントロン内のユニー
ク部位で切断がおこり、3′オーバーハング末端が残留
した。次いで、線状化したプラスミドをBal31エキ
ソヌクレアーゼ又はT4 ポリマーゼで処理して約400
bpをそれぞれの末端から除去し、そして得られた断片末
端をS1ヌクレアーゼで平滑末端化した。この線状化プ
ラスミドをリガーゼで再環化し、そしてE.コリJM8
3の形質転換のために使用した。プラスミドDNAを抽
出し、そしてイントロンA中のSmaI及びSstI制
限部位の存在に関して分析し、また、300〜400bp
に減らしたSmaT−SstT断片を有するプラスミド
を選び出し、p5′PΔaRと表示した。 【0055】イントロンAの残りを、Zoller及びSmith
Manual for Advanced Techniquesin Molecular Cloni
ng Course, Cold Spring Harbor Laboratory, 1983)に
より2プライマー法に関して記載されるのと本質的に同
様にしてオリゴヌクレオチド指令欠失突然変異誘発によ
って除去した。p5′PΔaRをPstI及びEcoR
Iで消化し、そしてプロテインC断片を、PstI及び
EcoRIで消化したM13mp9中にサブクローニン
グした。正鎖ファージDNAを鋳型として調製し、そし
てオリゴヌクレオチドmut−1(第1表)にアニール
した。この突然変異誘発オリゴヌクレオチドは、連結さ
れるべきエクソンI及びII配列に対して相補的な配列を
含有する。M13ユニバーサル配列プライマーを同じ鋳
型上で3′〜mut−1にアニールした。このプライマ
ーをT4 リガーゼの存在においてDNAポリメラーゼI
(Klenow断片)及びヌクレオシドトリホスフェー
トを使用して延長した。 【0056】得られた2デュプレックスDNA環をE.
コリJM103に形質転換し、そして得られたプラーク
を厳密なハイブリダイゼーション条件の下で、32p−
標識された突然変異誘発オリゴヌクレオチドをプローブ
として使用して、スクリーニングした。ポジティブプラ
ークからのDNAを単離し、そしてオリゴヌクレオチド
プライマー1(第1表)を使用して配列決定した。この
プライマーはエクソンII中にプライムし、欠失連結をま
たぐDNA配列の決定が可能になった。エクソンI及び
IIの正しいインフレーム融合を有する分子が選らばれ
た。PstI−EcoRI断片を、M13の複製形か
ら、制限エンドヌクレアーゼ消化およびアガロースゲル
電気泳動によって単離し、そしてpUC9中にサブクロ
ーニングしてプラスミドp5′I−IIを作製する(図1
2)。 【0057】図13に示すとおり、cDNAに5′コー
ド領域を連結するために、p5′I−IIの約1277bp
PstI−EcoRI断片を、プラスミドのPstI+
EcoRI消化から単離し、アガロースゲル電気泳動に
よって精製する。65bpの最も5′側のcDNA断片を
p9C5′のSalI+EcoRI消化物から単離し、
アクリルアミドゲル上の電気泳動で精製する。2つの断
片をそれらのEcoRI末端で連結し、得られる約13
30bpのPstI−SalI断片をPstI+SalI
−消化M13mp9中へサブクローニングする(図1
3)。正鎖ファージDNAを、オリゴヌクレオチド指令
欠失変異誘発用の鋳型として作製する。オリゴヌクレオ
チドmut−2(表1)をこの鋳型にアニールし、オリ
ゴヌクレオチドmut−3(表1)を第2プライマーと
して上流にアニールする。このプライマーを前記のよう
に延長する。 【0058】オリゴヌクレオチドmut−2は、アミノ
酸23〜26をコードするエクソンII配列をコドン27
でcDNAへ融合させることを指令する。第2プライマ
ー(mut−3)は、翻訳開始点から35bp上流にEc
oRI部位を導入する。得られるファージをNcoI及
びXhoI部位の不存在及び導入されたEcoRI部位
の存在についてスクリーニングする。望ましい制限パタ
ーンを示すファージDNAを、プライマー2(表1)を
使用して配列決定し、エクソンIIとcDNAとの間の正
しい連結の存在を確認する。正しい配列をもつファージ
DNAを選択し、5′をコード領域を含んでなるPst
I−SalI断片を、M13組換えファージの複製形か
ら単離する。この断片をアガロースゲル電気泳動によっ
て精製し、PstI及びSalIにより消化されたpU
C9へ挿入してプラスミドpC5′endを作製する。 【0059】図14に示すとおり、プラスミドpC5′
endをEcoRIおよびSalIで消化し、5′プロ
テインC断片をアガロースゲル電気泳動およびCTAB
抽出によって精製する。cDNAの残りを、SalI−
EcoRI断片としてp9C3′から単離する。2個の
断片を、EcoRIで消化したpUC9へ、3方連結に
より導入する。連結混合物を使用してE.コリJM83
を形質転換し、その細胞をLB+X−gal上にプレー
トし、プラスミドDNAを白色コロニーから単離する。
得られるプラスミドをpMMCと称する。これは、約1
500bpEcoRI断片上にヒト−プロテインCの完全
なコード配列を含んでいる。 【0060】 【表1】 【0061】例3.プロテインCの発現ベクターの造成 pMMCからプロテインCコード挿入部をEcoRI断
片として取り出し、適当な哺乳類細胞発現ベクターに挿
入する。典型的なベクターはpD7であり、SV40エ
ンハンサーとアデノウイルス2主要後期プロモーターと
3分節リーダーを含む。 【0062】プラスミドpD7はプラスミドpDHFR
IIIから作成された(Berkner およびSharp ,Nuc.
Acids.Res13,841〜857頁,198
5年)。pDHFR III中のDHER配列のすぐ上流の
PstI部位をBclI部位に変換した。これは100
μlの緩衝液A(10mMのトリス(pH8),10mMの
MgCl2 ,6mMのNaCl,7mMのβ−MSH)中で
10μgのプラスミドを5ユニットのBstIで10分
間37℃にて消化して行なった。DNAをフェノール抽
出し、EtOH沈澱し、10mMのdCTPと16ユニッ
トのT4DNAポリメラーゼを含む緩衝液B(50mMの
トリス(pH8),7mMのMgCl2 ,7mMのβ−MS
H)40μlに再懸濁し、そして120℃で60分間イ
ンキュベートした。 【0063】EtoH沈澱の後に、DNAを400ユニ
ットのT4ポリヌクレオチドリガーゼを含む緩衝液C
(10mMのトリス(pH8),10mMのMgCl2 ,1
mMのDTT,1.4mMのATP)14μl中で2.5μ
gのキナーゼ処理したBClIリンカーに連結した。フ
ェノール抽出とEtOH沈澱の後、DNAを120μl
の緩衝液D(75mMのKCl,6mMのトリス(pH7.
5),10mMのMgCl 2 ,1mMのDTT)に再懸濁
し、80ユニットのBclIで50℃にて60分間消化
し、それからアガロース中で電気泳動させた。 【0064】そのゲルらFormIII プラスミドDNA
(10μg)を単離し、50ユニットのT4ポリヌクレ
オチドリガーゼを含む緩衝液C10μl中で2時間12
℃にて連結させ、それを用いてE.Coli HB10
1を形質転換した。ポジティブコロニーを迅速DNA調
製分析法で特定し、ポジティブコロニーから調製したプ
ラスミドDNA(pDHFR′と呼ぶ)をdAM- E.
コリに形質転換した。 【0065】pDHFR′(15μg)およびpSV4
0(pML−1のBamHI部位にクローニングしたB
amHI消化SV40DNA)(25μg)25ユニッ
トのBclIを含む緩衝液D100μl中で60分間5
0℃にて開裂した後、50ユニットのBamHIを添加
し、60分間37℃でさらにインキュベートして、プラ
スミドpD2′を作成した。DNA断片をアガロースゲ
ル電気泳動法で分離し、4.9kbのpDHFR′断片と
0.2kbSV40断片を単離した。これらの断片(20
0ngのpDHFR′DNAと100ngのSV40DN
A)を100ユニットT4ポリヌクレオチドリガーゼを
含む緩衝液C10μl中で4時間12℃にてインキュベ
ートし、得られる造成体(pD2′)を用いてE.コリ
RRIを形質転換した。 【0066】プラスミドpD2′をpBR322領域の
“ポイゾン”配列を除去して変形した(Lusky 及びBotc
han ,Nature 293,79〜81頁,1981
年)。プラスミドpD2′(6.6μg)およびプラス
ミドpML−1(Lusky およびBotchan ,前掲)(4μ
g)を夫夫10ユニットのEcoRIおよびNruIを
含む緩衝液A50μl中で2時間37℃にてインキュベ
ートした後、アガロースゲル電気泳動を行なった。1.
7kbのpD2′断片と1.8kbのpML−1断片を単離
し、それら(各50ng)を100ユニットのT4ポリヌ
クレオチドリガーゼを含む緩衝液20μl中で2時間1
2℃にて相互に連結した後、E.コリHB101に形質
転換した。所望の造成物(pD2と呼ぶ)を含むコロニ
ーを迅速調製分析法で特定した。次に、10μgのpD
2を50μlの緩衝液A中で夫々20ユニットのEco
RIおよびBglIIで2時間37℃にて消化した。DN
Aをアガロース中で電気泳動させ、所望の、pBR32
2,3′スプライス部位、およびポリA配列を含む2.
8kb断片(断片C)を単離した。 【0067】pD3を造成するのに用いる残りの断片を
作成するために、pDHFR IIIを変形してSacII
(SstII)部位をHind III部位またはKpnI部
位に変換した。10μgのpDHFR IIIを20ユニッ
トのSstIIで2時間37℃にて消化した後フェノール
抽出およびエタノール沈澱を行なった。再懸濁したDN
Aを10mMのdCTPと16ユニットのT4DNAポリ
メラーゼを含む緩衝液B100μl中で60分間12℃
にてインキュベートし、フェノール抽出し、透析し、そ
してエタノール沈澱した。DNA(5μg)を400ユ
ニットのT4DNAリガーゼを含む緩衝液20μl中で
10時間12℃にて、50ngのキナーゼ処理したHin
d IIIリンカーまたはKpnIリンカーと連結し、フェ
ノール抽出し、そしてエタノール沈澱した。 【0068】50μlの緩衝液Aに再懸濁後、得られる
プラスミドを適当であれば50ユニットのHind III
またはKpnIで消化し、アガロース中で電気泳動させ
た。ゲルから単離したDNA(250ng)を400ユニ
ットのT4DNAリガーゼを含む緩衝液C30μl中で
4時間12℃にて連結し、それを用いてE.コリRRI
を形質転換した。得られるプラスミドはpDHFR III
(Hind III)およびpDHFR III(KpnI)と
指称した。pDHFR III(KpnI)から、BglII
およびKpnIで消化した後アガロースゲル電気泳動し
て700bpKpnI−BglII断片(断片A)を精製し
た。 【0069】以下のようにしてSV40エンハンサー配
列をpDHFR III(Hind IIIに挿入した。50μ
gのSV40DNAを50ユニットのHind IIIを含
む緩衝液A120μl中で2時間37℃にてインキュベ
ートし、Hind IIICSV40断片(5089−96
8bp)をゲル精製した。プラスミドpDHFR III(H
ind III)(10μg)を250ngの仔ウシ腸ホスフ
ァターゼで1時間37℃にて処理し、フェノール抽出
し、そしてエタノール沈澱した。線状のプラスミド(5
0ng)を16μlの緩衝液C中で200ユニットのT4
ポリヌクレオチドリガーゼを用いて3時間12℃にて2
50ngのHind IIICSV40と連結し、E.col
HB101に形質転換した。 【0070】pD3の最終造成のため、断片Aと断片B
(各50ng)を200ユニットのT4ポリヌクレオチド
リガーゼを用いて4時間12℃にて10ngの断片Cと連
結し、そしてE.コリRRIのトランスフェクションを
行なった。迅速調製分析法でポジティブコロニーを検出
し、pD3の大規模調製を行なった。プラスミドpD3
を、BclI挿入部位をEcoRI部位に変換してプロ
テインC配列の挿入を受容するように変形する。第1
に、pD3のアデノウイルス50−1マップユニット配
列の最左端に存在するEcoRI部位を、それを慣用の
リンカー手法でBamHI部位に変換して除去すること
が必要である。すなわち、プラスミドをEcoRIで消
化し、線状化したDNAをT4ポリメラーゼおよび4種
全部のデオキシヌクレオチドトリホスフェートで処理し
て平滑末端を形成する。 【0071】次にプラスミドをBamHI部位を含むオ
クトヌクレオチドに連結し、DNAをBamHIで消化
して余剰のリンカーを除去し、そして哺乳類細胞発現配
列を含む断片をPML−1のBamHI部位にクローニ
ングする。得られるプラスミドをE.コリHB101に
形質転換し、プラスミドDNAを調製し、正しい変換体
を選別する。同様な仕方でBclI部位を適当なオクト
ヌクレオチドリンカーを用いてEcoRI部位に変換す
る。得られるベクターはpD7として知られる。次にp
MMCからの1.5kbのプロテインCEcoRI断片を
pD7のEcoRI部位に挿入して発現ベクターpD7
C(図15)を作成する。 【0072】pD5を用いることにより、ポリシストロ
ンメッセージからのタンパクC配列の発現を可能にする
ベクターを造成する。該pD5は5′非コード領域の大
部分を欠如しているDHFRコード配列を含有するpD
3に類似したプラスミドである。DHFR配列を更に変
形し、メトトレキセートに対するその結合親和性を減少
する。ベクターpD5はpD3について記載した方法と
同様の方法で造成され、そしてこれはBamHI部位が
異種性DNAの挿入部位である点およびSV40ポリア
デニレーションシグナルを含有するBclI−BamH
ISV40断片がレイトオリエンテーション(late
orientation)にある点においてのみpD
3と異っている。 【0073】DHFR配列は、最初にPstIおよびS
stYでpDHF IIIを消化し次いで400bpDHFR
断片を単離することにより変形される。これはMIファ
ージベクター中でクローン化され次いでシモンセンおよ
びレビンソンにより記載される如く(Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA80:2495−249
9,1983)突然変異誘発される。誘発はDHFR配
列中、1個の塩基対変化をもたらす。次いで変化させた
断片をpDHFR IIIに再挿入しプラスミドpDHFr
III を得る。 【0074】次いでDHFR配列の5′非コード領域を
除去する。プラスミドpDHFRrIIIをFnu4HI
(これは、約20の部位でプラスミドを切断する)で開
裂し、次いでT4DNAポリメラーゼ及び全ての4種類
のデオキシヌクレオチドトリホスフェートで処理するこ
とにより平滑末端を生じさせる。BamHIリンカーを
末端に結合させ、次いで混合物をBamHIおよびNc
oIで消化させる。DHFRr cDNAを含む0.6kb
BamHI−NcoI断片を単離する。 【0075】プラスミドpDHFR IIIをNcoIおよ
びBamHIで消化し次いでSV40ポリアデニレーシ
ョンシグナルを含む0.2kb断片を単離する。次いで、
アーリーオリエンテーション(early orien
tation)においてポリアデニル化シグナルをDH
FRr 断片に結合させる。BamHIで消化後、生成す
るBamHI断片をpD5のBamHI部位に挿入し、
次いで連結混合物を、E.コリ−HB101を形質転換
するために用いる。プラスミドDNAを調製し次いで制
限エンドヌクレアーゼ消化によりスクリーンする。Ad
2主要後期プロモーターから転写のため正しい配向でD
HFRr 挿入部を有するプラスミドをpD5(DHFR
r )と命名する。 【0076】プラスミドpD5(DHFRr )を用いて
プロテインCを発現するため、pMMCをEcoRIで
消化し次いで1.5kbプロテインC断片を単離する。E
coRI末端を、リンカーの付加によりBclI末端に
変換する。プラスミドpD5(DHFRr )をBamH
Iで部分消化してDHFRr 配列の5′末端でそれを解
裂させ次いでプロテインC断片に結合させる。プラスミ
ドDNAを正しい方向性およびプロテインC断片の挿入
部についてスクリーニングする。pD5(pc−DHF
r )と命名した生成ベクターを図16に示す。 【0077】例4.トランスフェクトされた哺乳動物細
胞におけるプロテインCの発現 小ハムスターの腎臓細胞(ATCC受託番号CCL1
0)を、記載されるのと本質的に同じ方法でpD7Cを
用いてトランスフェクトする(ウイグラー等、Cell
14;725,1978;カルサロおよびピアリン、
Somatic Cell Genetics :603,1981;および
Graham and Van der Eb, Virology 52:456,19
73)。細胞を60mm組織培養ペトリ皿内のダルベッコ
培地(10%の熱不活性化ウシ胎児血清が加えられ更に
グルタミンおよびペニシリン−ストレプトマイシンが補
足されている)中、37℃,5%CO2 でコンフルエン
シー20%に増殖させる。合計10μgのDNAをトラ
ンスフェクトするため用いる。 【0078】1個の60mm皿:3.75μgのpD7
C,1.25μgのpko−neo(Southern and Ber
g, J. Mol. Appl. Genet :327−341,198
2)および5μgのサケ精子DNA。DNAを0.3M
のNaOAcおよび75%エタノール中で沈澱させ、7
0%エタノールで洗浄し次いで20μlの10mMトリス
−HCl(pH8)および1mMEDTA中に再溶解す
る。DNAを水440μl、並びに280mMのNaC
l,1.5mMのNaHPO4 ,12mMのデキストロース
および50mMのHEPES(pH7.12)の500μ
lと一緒にする。250mMのCaCl2 60μlを上記
混合物に滴加し次いで溶液を室温で30分間放置する。 【0079】次いで溶液を細胞に添加し、細胞を4時間
37℃に戻す。培地を除去し次いで血清を含有するダル
ベッコ培地の20%DMSO5mlを2分間室温で添加す
る。直ちに培地を2回交換して皿を洗浄し、次いで新鮮
な培地で一夜インキュベートする。DNAを添加後、2
4時間目に培地を除去し次いで選択培地(血清を含有す
るダルベッコ培地中、10mg/mlのG418,498μ
/mg、ギブコ)を添加する。約10〜13日後、pko
−neo遺伝子を組み入れてG418に対して耐性の細
胞を代表する個々のクローンを、96個のウェルを有す
るプレートに移し次いでプロテインアッセイのため10
%ウシ胎児血清を加えたダルベッコ培地中で増殖させ
る。 【0080】プロテインCの分析のため、培地を遠心分
離することにより細胞および細胞破片を分離し、次いで
プロテインCポリペプチドおよび生物活性について分析
する。細胞をトリプシンを用いて皿から取り出し、新鮮
な培地で洗浄し、遠心分離し更に−20℃で凍結させ
る。分析用に細胞ペレットをPBS中で解凍し、ペレッ
ト化し、次いで0.25%トリトンX−100を含有す
るPBS中に再懸濁させる。サンプルを希釈し次いでポ
リペプチドおよび活性を分析する。 【0081】プロテインCについてのELISAは次の
ように行う。ヒトプロテインC(0.1MNa2 CO3
中5nl/ml,pH9.6)に対する抗体(モノクローナ
ルもしくはポリクローナル)200μlを、96個のウ
ェルを有するプレートの各ウェル中で2時間37℃でイ
ンキュベートする。次いでウェルをPBS中、220μ
lの、1%ウシ血清アルブミン(BSA)および0.0
5%トウィーン20と共に37℃で2時間インキュベー
トする。プレートを水で洗い、風乾し、4℃で保存す
る。サンプルを分析するため、200μlのサンプルを
抗体でコートされたウェル中で、室温にて1時間インキ
ュベートする。 【0082】次いでウェルを0.05%トウィーン20
を含有するPBS200μlで4回洗浄する。56mg/
lのMgCl2 を含有するpH9.8のジエタノールア
ミン緩衝液(1l当たり96ml)に溶解した200μl
のp−ニトロフェニルホスフェート(30mg)をウェル
に添加する。酵素反応を37℃で行ない次いで黄色の展
開を、ELISAプレート読みとり器を用い405nmで
監視する。キーゼルおよびデビー(Meth.in E
nzymology 80:320−332,198
1)により記載される如く、スロンビンによりプロテイ
ンCを活性化した後、血漿のカオリン−セファリン凝固
時間を延長させるその能力により、該プロテインC生物
活性を分析する。 【0083】例5.プロテインCをコードする完全長c
DNAの発現 A.cDNAの単離 プロテインCのプレ−プロペプチド(図6のエクソン
1)のアミノ酸−42〜19に相当するエクソンを含む
ゲノムフラグメントを単離し、ニック翻訳し、Gublerお
よびHoffman の技法(Gene25:263〜269,
1983年)によりmRNAを用いて、HEPG2細胞
から造成されたcDNAライブラリーをスクリーニング
するためのプローブとして用いた。このセルラインは、
ヒト肝細胞から誘導されたもので、プロテインCを合成
することが予め示されたものであった(FairおよびBahn
ak,Blood 64:194〜204,1984
年)。 【0084】ファージgt11のEcoRI部位内に挿
入されたcDNAを含む10のポジティブクローンを単
離し、プロテインC遺伝子の5′非コード領域に対応す
るオリゴヌクレオチドプローブによりスクリーニングし
た。1のクローンもこのプローブによりポジティブであ
り、その全ヌクレオチド配列を決定した。このcDNA
は70bpの5′非翻訳配列、ヒト−プレプロプロテイン
Cに対する全コード配列、および第2ポリアデニレーシ
ョン部位(図2〜図4)に対応する全3′非コード領域
を含んでいた。 【0085】B.発現ベクター造成 プロテインCcDNAの発現がベクターpDX中で達成
された。このベクターは、pD3(例3に記載)および
pD3′即ちSV40ポリアデニレーションシグナル
(即ち、SV40BamHI〔2533bp〕〜BclI
〔2770bp〕断片)がレートオリエンテーションにあ
ることを除いてpD3と同一のベクターから誘導され
た。従って、pD3′は遺伝子挿入部位としてBam部
位を含む。 【0086】pDXを成生するために、pD3′中のE
coRI部位を、EcoRI開裂、S1ヌクレアーゼと
のインキュベーション、および引続くBclIリンカー
による連結により、BclI部位に変形した。ポジティ
ブに同定されたコロニーからDNAを調断し、変化した
制限部位を含む1.9kbXhoI−Pst断片をアガロ
ースゲル電気泳動により調製した。第2の変形において
は、遺伝子を発現ベクター中に挿入するための位置とし
てEcoRI部位を形成するために、BclI開裂pD
3をキナーゼ処理されたEcoRI−BclIアダプタ
ー(オリゴヌクレオチドZC525,5′GGAATT
CT3′、およびZC526,5′GACAGAATT
CC3′から造成)と連結した。 【0087】ポジティブコロニーを制限エンドヌクレア
ーゼ分析により同定し、これからのDNAを用いて変形
制限部位を含む2.3kbXhoI−Pst断片を単離し
た。上記の2つのDNA断片をT4DNAリガーゼとも
にインキュベートし、E.コリHB101に形質転換
し、制限分析によりポジティブコロニーを同定した。次
いで、pDXと呼ばれる、かかるDNAの調製を行っ
た。このプラスミドは外来性遺伝子の挿入のためのユニ
ークEcoRI部位を含む。 【0088】次に、プロテインCcDNAをEcoRI
断片としてpDX中に挿入した。組換プラスミドを制限
分析によりスクリーニングしてプロモーター要素に対し
て正しい方向のプロテインC挿入部を有するプラスミド
を同定し、プラスミドDNA(pDX/PCと表示され
る)を正しいクローンから調製した(図17)。pDX
/PC中のcDNA挿入部は5′非コード領域中にAT
Gコドンを含むから(図2)、トランスフェクションお
よび発現実験の前にcDNAに対して欠失変異誘発が行
われた。3塩基対の欠失がオリゴヌクレオチド指令変異
誘発の標準操作に従って行われた。変形cDNAを含む
pDXにもとづくベクターをp594と表示した。 【0089】C.cDNA発現 プラスミドp594を燐酸カルシウム沈澱によりCOS
細胞中にトランスフェクトした。4時間後に、新たな培
地(5μg/mlのビタミンKを補充)を添加した。適当
な時間(通常48または72時間)で、培地を収得し、
細胞を回収し、溶解した。 【0090】培地又は細胞抽出物中に分泌されたプロテ
インCを、ELISAにより、cDNAクローンの初期
同定に用いたのと同一のアフィニティー精製したポリク
ローナル抗体を用いて、分析した。分析の結果(第2
表)は、プロテインCが実験サンプル中で合成されてお
り、トランスフェクトされた細胞から容易に分泌された
ことを示しており、プロテインCの約90%が培地中に
認められた。組換蛋白のγ−カルボキシル化の程度を評
価するために、培地のサンプルをクエン酸バリウム沈澱
即ち血漿からγ−カルボキシル化蛋白のみを選択的に沈
澱させるプロセス(Bajaj 他、J.Biol.Che
256:253〜259,1981年)に付した。
抗原物質の70%以上をクエン酸バリウムにより沈澱さ
せることができた。 【0091】組換プロテインCを、その凝固を引き延ば
す能力を測定することにより、抗凝固性活性の分析に付
した。透析した培地サンプルをProtac C (A
merican Diagnoica)により処理して
プロテインCを活性化した。次に、サンプルをインビト
ロークロッティングアッセイ (Sugo他、J.Biol.
Chem260:10453,1985年)に付し、
クロッティング時間を測定した。組換物質の活性は、天
然産のプロテインCのそれと本質的に同一であることが
認められた。 【0092】 【表2】 【0093】以上の説明から、説明のためにこの明細書
においては本発明の特定の態様を記述したけれども、本
発明の精神と範囲から逸脱することなく、種々の変更が
なされ得るということが理解されるであろう。従って、
本発明は、特許請求の範囲による場合を除いては、限定
して理解されるべきものではない。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1はpHCλ6L中のプロテインCcDNA
の部分的制限地図である。コード領域が中空箱により示
されている。 【図2】図2はプロテインCcDNAの上流部分のヌク
レオチド配列及びプロテインCのN−末端側の推定され
るアミノ酸配列を示す。矢印は連結(connecti
ng)ジペプチドの除去及びペプチドの活性化のための
開裂部位を示す。 【図3】図3はプロテインCcDNAの下流部分のヌク
レオチド配列及びプロテインCの下流部分の推定される
アミノ酸配列を示す。 【図4】図4はプロテインCcDNAの3′−非翻訳部
分のヌクレオチド配列を示す。 【図5】図5はヒト−プロテインCをコードするゲノム
DNAの制限酵素地図を示す。線の下の数値は長さをキ
ロベース(kb)で示す。 【図6】図6はヒト−プロテインC遺伝子のエクソン及
びイントロンを含むゲノム配列を示す。矢じりはイント
ロン−エクソン・スプライシング連結部を示す。 【図7】図7はヒト−プロテインC遺伝子のエクソン及
びイントロンを含む完全ゲノム配列を示す。矢じりはイ
ントロン−エクソン・スプライシング連結部を示す。黒
のヒシ型印は潜在的な炭水化物付加部位を示す。 【図8】図8はヒト−プロテインC遺伝子のエクソン及
びイントロンを含むゲノム配列を示す。矢じりはイント
ロン−エクソン・スプライシング連結部を示す。黒のヒ
シ形印は潜在的な炭水化物付加部位であり;斜下向きの
太い矢印は連結(connecting)ジペプチドの
プロセシングのための可能性のある開裂部位であり;下
向きの細い矢印はプロテインCが活性化されたプロテイ
ンCに転換される場合のヘビー鎖中の開裂部位である。 【図9】図9はヒト−プロテインC遺伝子のエクソン及
びイントロンを含む完全ゲノム配列を示す。矢じりはイ
ントロン−エクソン・スプライシング連結部を示す。
3′末端のA−T−T−A−A−A及びA−A−T−A
−A−Aのポリアデニレーション又はプロセシング配列
箱に囲まれており、黒のヒシ形印は潜在的な炭水化物付
加部位であり;黒い小円は、ポリアデニレーション部位
である。 【図10】図10はヒト−プロテインCの構造の概略の
二次元モデルを示す。 【図11】図11はプロテインCの部分的cDNAクロ
ーンの5′及び3′部分のサブクローニングを示す。 【図12】図12は、エクソンIとエクソンIIとの連結
をもたらす、ゲノムクローンからのイントロンAの除去
を示す。 【図13】図13は第1図のcDNA挿入部の最も5′
側部分へのエクソンI及びIIの融合を示す。 【図14】図14はプロテインCのための完全コード配
列を含んで成るプラスミドの造成を示す。 【図15】図15は発現ベクターpD7Cを示す。使用
されている記号は、oriアデノウイルス50−1マッ
プユニット配列であり;EはSV40エンハンサーであ
り;Ad2MLPはアデノウイルス2主要後期プロモー
ターであり;L1−3はアデノウイルス2−3分節系
(tripartite)リーダーであり;5′ssは
5′スプライシング部位であり;3′ssは3′スプラ
イシング部位であり;pAはSV40初期ポリアデニレ
ーションシグナルであり;そして△はpBR322の
“ポイゾン”(poison)配列の除去領域である。 【図16】図16は発現ベクターpD5(PC−DHF
r )を示す。DHFRr はメトトレキセート耐性変異
ジヒドロフォレートラダクターゼ遺伝子配列を示し;p
AはSV40後期ポリアデニレーションシグナルを示
す。他の記号は図12に関して記載した通りである。 【図17】図17は発現ベクターpDX/pCを示す。
使用されている記号は図16に関して記載した通りであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/46 A61K 37/54 (72)発明者 マーク ジェイ.マーレイ アメリカ合衆国,ワシントン 98102, シアトル,イレブンス アベニュ イー スト 2211 (72)発明者 キャスリーン エル.バーグナー アメリカ合衆国,ワシントン 98199, シアトル,トゥエンティセカンド アベ ニュ ウエスト 3032 (72)発明者 ドナルド シー.フォスター アメリカ合衆国,ワシントン 98105, シアトル,1,ノースイースト ボート ストリート 1400 (72)発明者 アール ダブリュ.デイビー アメリカ合衆国,ワシントン 98004, ベレブ,ノースイースト トゥエンティ セカンド プレイス 9010

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.活性なヒトプロテイン−Cの製造方法であって、次
    のアミノ酸配列: 【化1】【化2】をコードするDNAを含んで成る発現ユニットにより形
    質転換された哺乳類宿主細胞を培養し、該培養物から活
    性なヒトプロテイン−Cを採取することを特徴とする方
    法。
JP8179612A 1985-06-27 1996-07-09 ヒトプロテインcの製造方法 Expired - Lifetime JP2688407B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US74960085A 1985-06-27 1985-06-27
US766109 1985-08-15
US749600 1985-08-15
US06/766,109 US4968626A (en) 1985-08-15 1985-08-15 DNA sequence coding for protein C

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61151303A Division JP2614848B2 (ja) 1985-06-27 1986-06-27 ヒト―プロテインcをコードする遺伝子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09107976A JPH09107976A (ja) 1997-04-28
JP2688407B2 true JP2688407B2 (ja) 1997-12-10

Family

ID=27115147

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61151303A Expired - Lifetime JP2614848B2 (ja) 1985-06-27 1986-06-27 ヒト―プロテインcをコードする遺伝子
JP8179612A Expired - Lifetime JP2688407B2 (ja) 1985-06-27 1996-07-09 ヒトプロテインcの製造方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61151303A Expired - Lifetime JP2614848B2 (ja) 1985-06-27 1986-06-27 ヒト―プロテインcをコードする遺伝子

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP0215548B2 (ja)
JP (2) JP2614848B2 (ja)
AT (1) ATE93272T1 (ja)
CA (1) CA1341228C (ja)
DE (1) DE3688900T3 (ja)
DK (1) DK175574B1 (ja)
NO (1) NO305660B1 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4959318A (en) * 1985-06-27 1990-09-25 Zymogenetics, Inc. Expression of protein C
US5550036A (en) * 1986-04-09 1996-08-27 Eli Lilly And Company Method for co-amplification of human protein C genes in human cells
USH1148H (en) 1987-04-17 1993-03-02 Method of separating activated human protein C
EP0296413A2 (en) * 1987-06-12 1988-12-28 Hoechst Japan Limited Hybrid protein C and method for its preparation
US5084274A (en) * 1987-11-17 1992-01-28 Scripps Clinic And Research Foundation Inhibition of arterial thrombotic occlusion or thromboembolism
US4992373A (en) * 1987-12-04 1991-02-12 Eli Lilly And Company Vectors and compounds for direct expression of activated human protein C
US5196322A (en) * 1987-12-28 1993-03-23 Eli Lilly And Company Vectors and compounds for expression of zymogen forms of human protein C
JP2728240B2 (ja) * 1988-07-26 1998-03-18 ヘキスト薬品工業株式会社 ヒトプロテインc変異体及びその製造方法
CA1332049C (en) * 1988-10-07 1994-09-20 Eli Lilly And Company Eukaryotic expression
AU6295390A (en) * 1989-08-11 1991-03-11 Zymogenetics Inc. Cell culture methods for producing activated protein c
JP2774156B2 (ja) * 1989-09-05 1998-07-09 帝人株式会社 ヒトプロテインcおよび/または活性化ヒトプロテインc様活性を有する蛋白
JP2774163B2 (ja) * 1989-11-14 1998-07-09 帝人株式会社 ヒトプロテインc様活性を有する蛋白
AU7168591A (en) * 1989-12-29 1991-07-24 Zymogenetics Inc. Hybrid protein c
US5358932A (en) * 1989-12-29 1994-10-25 Zymogenetics, Inc. Hybrid protein C
US5270178A (en) * 1990-02-23 1993-12-14 Eli Lilly And Company Vectors and compounds for expression of zymogen forms of human protein C
IL97311A0 (en) * 1990-02-23 1992-05-25 Lilly Co Eli Vectors and compounds for expression of glycosylation mutants of human protein c
AT402263B (de) 1991-06-20 1997-03-25 Immuno Ag Pharmazeutische präparation enthaltend eine thrombolytisch wirkende substanz
EP0592692B1 (en) * 1992-05-01 1997-07-02 Teijin Limited Fed batch process for protein secreting cells
DE4320294A1 (de) * 1993-06-18 1994-12-22 Immuno Ag Verwendung von humanem Protein C zur Verhinderung und Behandlung von Thrombozytenablagerungen
US5561053A (en) * 1994-08-05 1996-10-01 Genentech, Inc. Method for selecting high-expressing host cells
EP1237917A2 (en) * 1999-11-19 2002-09-11 Eli Lilly And Company Protein c derivatives
JP2009502118A (ja) * 2005-05-24 2009-01-29 アベスタゲン リミテッド 敗血症治療のための組み換え活性化ヒトタンパク質cを生成する方法
JP6460996B2 (ja) 2012-10-23 2019-01-30 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. ストレス測定システム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8327860D0 (en) * 1983-10-18 1983-11-16 Fujisawa Pharmaceutical Co Monoclonal antiprotein c antibody
US4775624A (en) * 1985-02-08 1988-10-04 Eli Lilly And Company Vectors and compounds for expression of human protein C

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09107976A (ja) 1997-04-28
DE3688900T2 (de) 1993-12-09
DE3688900D1 (de) 1993-09-23
EP0215548B2 (en) 1998-01-07
EP0215548B1 (en) 1993-08-18
DK175574B1 (da) 2004-12-13
DK308586D0 (da) 1986-06-27
JPS62111690A (ja) 1987-05-22
NO862601L (no) 1986-12-29
EP0215548A1 (en) 1987-03-25
DE3688900T3 (de) 1998-06-10
ATE93272T1 (de) 1993-09-15
NO862601D0 (no) 1986-06-27
NO305660B1 (no) 1999-07-05
JP2614848B2 (ja) 1997-05-28
CA1341228C (en) 2001-05-15
DK308586A (da) 1986-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2688407B2 (ja) ヒトプロテインcの製造方法
JP2922461B2 (ja) ヒトプロテインcの製造
US5225537A (en) Methods for producing hybrid phospholipid-binding proteins
US5516650A (en) Production of activated protein C
EP0319312B1 (en) Vectors and compounds for direct expression of activated human protein C
US5302529A (en) Plasmid coding for human protein C
JPH04211380A (ja) ヒトプロテインcのグリコシル化突然変異体の発現のためのベクターおよび化合物
JPH05194264A (ja) 血栓塞栓障害治療剤
JP2851287B2 (ja) 酵素前駆体型ヒトプロテインcの発現のためのベクターおよび化合物
JP3045307B2 (ja) 活性化プロテインcを生成するための細胞培養法
JP3153236B2 (ja) 端が切り取られた軽鎖を有する組換えプロテインc
USRE38981E1 (en) DNA sequence coding for protein C
JPH022338A (ja) 真核細肪中での同時発現

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term