JP2851287B2 - 酵素前駆体型ヒトプロテインcの発現のためのベクターおよび化合物 - Google Patents
酵素前駆体型ヒトプロテインcの発現のためのベクターおよび化合物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な酵素前駆体型のヒトプロテインCを
コードしている新規DNA化合物および組換えDNAクローニ
ングベクターに関する。これらの酵素前駆体は、インビ
ボにおいてトロンビン単独により臨床的に有意な速度で
活性化することが可能であり、また、天然のプロテイン
C酵素前駆体よりトロンビン/トロンボモジュリンによ
る活性化を受けやすい。本発現ベクターは、これらのヒ
トプロテインC酵素前駆体を組換え宿主細胞中で発現さ
せる簡単かつ効率的な手段を与える。天然のヒトプロテ
インC酵素前駆体は、高レベルのトロンビン、またはト
ロンビンとトロンボモジュリン、または他の活性化用の
高価な酵素による処理を必要とする。本発明は、トロン
ビンのさらに良好な基質として作用し、従って比較的低
いレベルとトロンビンあるいはトロンビン/トロンボモ
ジュリン、またはその他の酵素の存在下で活性化されう
る、酵素前駆体型のヒトプロテインCを製造するための
方法を提供するものである。最も重要なことは、本発明
の酵素前駆体型のヒトプロテインCは、トロンビンによ
る天然のプロテインC酵素前駆体の活性化を阻害する生
理学的なCa2+の存在下であってもトロンビンによって活
性化されうるということである。この新規な酵素前駆体
型のヒトプロテインCは、活性化ペプチドのアミノ酸残
基配列が当分野で知られているものと異なっている(こ
の活性化ペプチドは酵素前駆体型のヒトプロテインCか
ら除去されて活性化されたヒトプロテインCを与え
る)。これら新規な酵素前駆体型のプロテインCは、凝
固が関与する血液疾患の治療に特別の利点を与える。
コードしている新規DNA化合物および組換えDNAクローニ
ングベクターに関する。これらの酵素前駆体は、インビ
ボにおいてトロンビン単独により臨床的に有意な速度で
活性化することが可能であり、また、天然のプロテイン
C酵素前駆体よりトロンビン/トロンボモジュリンによ
る活性化を受けやすい。本発現ベクターは、これらのヒ
トプロテインC酵素前駆体を組換え宿主細胞中で発現さ
せる簡単かつ効率的な手段を与える。天然のヒトプロテ
インC酵素前駆体は、高レベルのトロンビン、またはト
ロンビンとトロンボモジュリン、または他の活性化用の
高価な酵素による処理を必要とする。本発明は、トロン
ビンのさらに良好な基質として作用し、従って比較的低
いレベルとトロンビンあるいはトロンビン/トロンボモ
ジュリン、またはその他の酵素の存在下で活性化されう
る、酵素前駆体型のヒトプロテインCを製造するための
方法を提供するものである。最も重要なことは、本発明
の酵素前駆体型のヒトプロテインCは、トロンビンによ
る天然のプロテインC酵素前駆体の活性化を阻害する生
理学的なCa2+の存在下であってもトロンビンによって活
性化されうるということである。この新規な酵素前駆体
型のヒトプロテインCは、活性化ペプチドのアミノ酸残
基配列が当分野で知られているものと異なっている(こ
の活性化ペプチドは酵素前駆体型のヒトプロテインCか
ら除去されて活性化されたヒトプロテインCを与え
る)。これら新規な酵素前駆体型のプロテインCは、凝
固が関与する血液疾患の治療に特別の利点を与える。
発明の背景および従来技術 ビタミンK依存性の血漿タンパク質であるプロテイン
Cは、主として止血のコントロールにおいて生理学的な
重要性を有し、血液凝固の調節において重要な役割を演
ずる。プロテインCは不活性分子として合成される(本
明細書では形成期プロテインCと呼ぶ)。この形成期プ
ロテインCは複雑なプロセッシングを経て、以下さらに
詳しく説明する多数の別種不活性分子を生成する。不活
性な、分泌された形とプロテインCを本明細書では酵素
前駆体プロテインCと呼ぶ。プロテインCの活性化は、
トロンボモジュリン−トロンビン コンプレックスが関
与する反応により血液中で起こる。活性化されたプロテ
インCは、その補助因子プロテインSとともに、生理学
的に重要な抗凝固剤である。活性化されたろプロテイン
Cは、血管内の血栓症を防止することができ、既存の血
餅の拡大を抑制することができる。活性型プロテインC
の作用機序、および不活性酵素前駆体の活性プロテアー
ゼへの活性化機序はこの数年の間に明らかにされている
[J.E.Gardiner and J.H.Griffin,Progress in Hematol
ogy,Vol.XIII,265−278頁,Elmer B.Brown編,Grune and
Stratton,Inc.,1983を参照]。
Cは、主として止血のコントロールにおいて生理学的な
重要性を有し、血液凝固の調節において重要な役割を演
ずる。プロテインCは不活性分子として合成される(本
明細書では形成期プロテインCと呼ぶ)。この形成期プ
ロテインCは複雑なプロセッシングを経て、以下さらに
詳しく説明する多数の別種不活性分子を生成する。不活
性な、分泌された形とプロテインCを本明細書では酵素
前駆体プロテインCと呼ぶ。プロテインCの活性化は、
トロンボモジュリン−トロンビン コンプレックスが関
与する反応により血液中で起こる。活性化されたプロテ
インCは、その補助因子プロテインSとともに、生理学
的に重要な抗凝固剤である。活性化されたろプロテイン
Cは、血管内の血栓症を防止することができ、既存の血
餅の拡大を抑制することができる。活性型プロテインC
の作用機序、および不活性酵素前駆体の活性プロテアー
ゼへの活性化機序はこの数年の間に明らかにされている
[J.E.Gardiner and J.H.Griffin,Progress in Hematol
ogy,Vol.XIII,265−278頁,Elmer B.Brown編,Grune and
Stratton,Inc.,1983を参照]。
プロテインCの活性化には、トロンビン、凝固カスケ
ードの最後のセリンプロテアーゼ、およびトロンボモジ
ュリンと呼ばれる内皮細胞膜関連の糖タンパク質が関与
している。トロンボモジュリンはトロンビンと強固かつ
化学量論的なコンプレッスクを形成する。トロンビンと
コンプレックス化したときのトロンボモジュリンはトロ
ンビンの機能的な性質を完全に変化させる。通常、トロ
ンビンはフィブリノーゲンを凝固させ、血小板を活性化
し、血餅形成の補助因子VおよびVIIIをその活性型であ
るV aおよびVIII aに変換する。最後に、トロンビンは
プロテインCを活性化するが、それは極めてゆっくりで
あり、かつ非効率的なものでしかなく、さらにこの活性
化は生理学的なCa2+によって阻害される。対照的に、ト
ロンボモジュリンとコンプレックス化したトロンビンは
フィブリノーゲンを凝固させず、血小板を活性化せず、
あるいは血餅形成の補助因子VおよびVIIIをその活性型
であるV aおよびVIII aに変換しないが、生理学的なCa
2+の存在下で極めて効率のよいプロテインC酵素前駆体
の活性化因子となる。トロンボモジュリン−トロンビン
によるプロテインC酵素前駆体活性化の速度定数はトロ
ンビン単独の速度定数の1000倍以上である。
ードの最後のセリンプロテアーゼ、およびトロンボモジ
ュリンと呼ばれる内皮細胞膜関連の糖タンパク質が関与
している。トロンボモジュリンはトロンビンと強固かつ
化学量論的なコンプレッスクを形成する。トロンビンと
コンプレックス化したときのトロンボモジュリンはトロ
ンビンの機能的な性質を完全に変化させる。通常、トロ
ンビンはフィブリノーゲンを凝固させ、血小板を活性化
し、血餅形成の補助因子VおよびVIIIをその活性型であ
るV aおよびVIII aに変換する。最後に、トロンビンは
プロテインCを活性化するが、それは極めてゆっくりで
あり、かつ非効率的なものでしかなく、さらにこの活性
化は生理学的なCa2+によって阻害される。対照的に、ト
ロンボモジュリンとコンプレックス化したトロンビンは
フィブリノーゲンを凝固させず、血小板を活性化せず、
あるいは血餅形成の補助因子VおよびVIIIをその活性型
であるV aおよびVIII aに変換しないが、生理学的なCa
2+の存在下で極めて効率のよいプロテインC酵素前駆体
の活性化因子となる。トロンボモジュリン−トロンビン
によるプロテインC酵素前駆体活性化の速度定数はトロ
ンビン単独の速度定数の1000倍以上である。
活性化されたプロテインCがどのようにして血液凝固
を下方調節するのかを理解するため、凝固酵素系の簡単
な説明を以下に挙げる。凝固系は、酵素前駆体の活性セ
リンプロテアーゼへの逐次活性化からなる連鎖反応と考
えるのが最もよい。この連鎖反応により最後には酵素ト
ロンビンが生成し、これが限定されたタンパク質加水分
解により血漿のフィブリノーゲンを不溶性ゲルのフィブ
リンに変換する。この凝固カスケードにおける2つの鍵
となる現象は、凝固形成因子IX aによる凝固形成因子X
のX aへの変換、および凝固形成因子X aによるプロトロ
ンビンのトロンビンへの変換である。この両者反応は、
細胞表面、とりわけ血小板表面で起こり、両反応は補助
因子を必要とする。系中の主補助因子、即ち因子Vおよ
びVIIIは、比較的不活性な前駆体として循環している
が、トロンビンの最初の数分子が生成すると、トロンビ
ンが輪(ループ)を後戻りし、限定されたタンパク質加
水分解により補助因子を活性化する。活性化された補助
因子V aおよびVIII aは、プロトロンビンのトロンビン
への変換、および因子Xの因子X aへの変換の両方を約
5オーダー促進する。活性化されたプロテインCは優先
して凝固形成補助因子V aおよびVIII a(不活性な凝固
形成因子VおよびVIIIの活性型)をタンパク質加水分解
により減成し、加水分解し、そして不可逆的に破壊する
ように作用する。対照的に、凝固形成因子VおよびVIII
は、インビボでは活性化されたプロテインCの基質とな
ることが極めて少ない。
を下方調節するのかを理解するため、凝固酵素系の簡単
な説明を以下に挙げる。凝固系は、酵素前駆体の活性セ
リンプロテアーゼへの逐次活性化からなる連鎖反応と考
えるのが最もよい。この連鎖反応により最後には酵素ト
ロンビンが生成し、これが限定されたタンパク質加水分
解により血漿のフィブリノーゲンを不溶性ゲルのフィブ
リンに変換する。この凝固カスケードにおける2つの鍵
となる現象は、凝固形成因子IX aによる凝固形成因子X
のX aへの変換、および凝固形成因子X aによるプロトロ
ンビンのトロンビンへの変換である。この両者反応は、
細胞表面、とりわけ血小板表面で起こり、両反応は補助
因子を必要とする。系中の主補助因子、即ち因子Vおよ
びVIIIは、比較的不活性な前駆体として循環している
が、トロンビンの最初の数分子が生成すると、トロンビ
ンが輪(ループ)を後戻りし、限定されたタンパク質加
水分解により補助因子を活性化する。活性化された補助
因子V aおよびVIII aは、プロトロンビンのトロンビン
への変換、および因子Xの因子X aへの変換の両方を約
5オーダー促進する。活性化されたプロテインCは優先
して凝固形成補助因子V aおよびVIII a(不活性な凝固
形成因子VおよびVIIIの活性型)をタンパク質加水分解
により減成し、加水分解し、そして不可逆的に破壊する
ように作用する。対照的に、凝固形成因子VおよびVIII
は、インビボでは活性化されたプロテインCの基質とな
ることが極めて少ない。
活性化プロテインC用の重要な補助因子は、別のビタ
ミンK依存性の血漿タンパク質であるプロテインSであ
る。プロテインSは、活性化プロテインCが介する因子
V aおよびVIII aの加水分解を実質的に25倍増加させ
る。
ミンK依存性の血漿タンパク質であるプロテインSであ
る。プロテインSは、活性化プロテインCが介する因子
V aおよびVIII aの加水分解を実質的に25倍増加させ
る。
プロテインCは有用な治療剤であると認識されている
[例えば、欧州特許公開No.0215548およびNo.0191606を
参照]。活性化されたプロテインCは、現在利用可能な
抗凝固剤(ヘパリンや経口のヒドロキシクマリン型の抗
凝固剤)よりも広い治療インデックスを有する新規な抗
血栓症剤である。凝固形成因子VをV aに、そしてVIII
をVIII aに変換するのにトロンビンが必要とされるの
で、酵素前駆体のプロテインCも活性化されたプロテイ
ンCもトロンビンが生成するまでは有効ではない;活性
型のこれら2種類の補助因子は活性化プロテインCの好
ましい基質である。また、トロンボモジュリン−トロン
ビンのコンプレックスがないとプロテインC酵素前駆体
がその活性型に変換されないので、酵素前駆体のプロテ
インCを活性化するのにトロンビンが必要とされる。
[例えば、欧州特許公開No.0215548およびNo.0191606を
参照]。活性化されたプロテインCは、現在利用可能な
抗凝固剤(ヘパリンや経口のヒドロキシクマリン型の抗
凝固剤)よりも広い治療インデックスを有する新規な抗
血栓症剤である。凝固形成因子VをV aに、そしてVIII
をVIII aに変換するのにトロンビンが必要とされるの
で、酵素前駆体のプロテインCも活性化されたプロテイ
ンCもトロンビンが生成するまでは有効ではない;活性
型のこれら2種類の補助因子は活性化プロテインCの好
ましい基質である。また、トロンボモジュリン−トロン
ビンのコンプレックスがないとプロテインC酵素前駆体
がその活性型に変換されないので、酵素前駆体のプロテ
インCを活性化するのにトロンビンが必要とされる。
活性化プロテインCは補助因子V aおよびVIII aを不
活性化することによって作動するので、活性化プロテイ
ンCは要求があって働く抗凝固剤である。因子Vおよび
VIIIをその活性型のV aおよびVIII aに変換するのにト
ロンビンが必要とされるので、プロテインCはトロンビ
ンが生成した後にだけ抗凝固剤として作用する。活性化
プロテインCとは対照的に、通常の抗凝固剤はそれが患
者に投与されて循環している間はずっと一定の抗凝固状
態を維持するので、出血合併症の危険がプロテインCあ
るいは活性化プロテインCのときより実質的に増加す
る。このように、活性化プロテインCは要求があって作
動する抗凝固剤であり、ヘパリンやヒドロキシクマリン
類に代わるものとして広い臨床用用途を有している。
活性化することによって作動するので、活性化プロテイ
ンCは要求があって働く抗凝固剤である。因子Vおよび
VIIIをその活性型のV aおよびVIII aに変換するのにト
ロンビンが必要とされるので、プロテインCはトロンビ
ンが生成した後にだけ抗凝固剤として作用する。活性化
プロテインCとは対照的に、通常の抗凝固剤はそれが患
者に投与されて循環している間はずっと一定の抗凝固状
態を維持するので、出血合併症の危険がプロテインCあ
るいは活性化プロテインCのときより実質的に増加す
る。このように、活性化プロテインCは要求があって作
動する抗凝固剤であり、ヘパリンやヒドロキシクマリン
類に代わるものとして広い臨床用用途を有している。
遺伝性のプロテインC欠損などのある疾患状態では、
プロテインC酵素前駆体は大きな治療上の重要性を有す
る。先天的なホモ接合のプロテインC欠損では、その患
者は幼い時に、致死型の播種性血管内凝固を伴うことが
多い電撃性紫斑病で死んでしまう。ヘテロ接合のプロテ
インC欠損では、その患者は重篤な、再発生の血栓塞栓
に苦しむ。血友病Bあるいは因子IX欠損を治療するため
に設計した血漿タンパク質濃縮物(不純物としてプロテ
インCを含んでいる)はヘテロ接合性のプロテインC欠
損での血管内凝固の防止および治療に有効であることが
臨床的に十分確立されている。また、播種性の血管内凝
固などの血栓状態では、ならびに大けが、大手術、およ
び癌などの血栓症になりやすい疾患状態では、プロテイ
ンCのレベルが異常に低いことがわかっている。
プロテインC酵素前駆体は大きな治療上の重要性を有す
る。先天的なホモ接合のプロテインC欠損では、その患
者は幼い時に、致死型の播種性血管内凝固を伴うことが
多い電撃性紫斑病で死んでしまう。ヘテロ接合のプロテ
インC欠損では、その患者は重篤な、再発生の血栓塞栓
に苦しむ。血友病Bあるいは因子IX欠損を治療するため
に設計した血漿タンパク質濃縮物(不純物としてプロテ
インCを含んでいる)はヘテロ接合性のプロテインC欠
損での血管内凝固の防止および治療に有効であることが
臨床的に十分確立されている。また、播種性の血管内凝
固などの血栓状態では、ならびに大けが、大手術、およ
び癌などの血栓症になりやすい疾患状態では、プロテイ
ンCのレベルが異常に低いことがわかっている。
本発明およびプロテインC活性化の理解を容易にする
ため、形成期ヒトプロテインCの暗号配列、および対応
するアミノ酸残基配列を以下に示す。このアミノ酸残基
配列およびその中の関連部分は、本発明の目的に対す
る、「天然のヒトプロテインC」の特徴をも示してい
る。
ため、形成期ヒトプロテインCの暗号配列、および対応
するアミノ酸残基配列を以下に示す。このアミノ酸残基
配列およびその中の関連部分は、本発明の目的に対す
る、「天然のヒトプロテインC」の特徴をも示してい
る。
[配列中、Aはデオキシアデニル、Gはデオキシグアニ
ル、Cはデオキシシチジル、Tはチミジル、ALAはアラ
ニン、ARGはアルギニン、ASNはアスパラギン、ASPはア
スパラギン酸、−COOHはカルボキシ末端、CYSはシステ
イン、GLNはグルタミン、GLUはグルタミン酸、GLYはグ
リシン、H2N−はアミノ末端、HISはヒスチジン、ILEは
イソロイシン、LEUはロイシン、LYSはリジン、METはメ
チオニン、PHEはフェニルアラニン、PROはプロリン、SE
Rはセリン、THRはトレオニン、TRPはトリプトファン、T
YRはチロシン、そしてVALはバリンである]。
ル、Cはデオキシシチジル、Tはチミジル、ALAはアラ
ニン、ARGはアルギニン、ASNはアスパラギン、ASPはア
スパラギン酸、−COOHはカルボキシ末端、CYSはシステ
イン、GLNはグルタミン、GLUはグルタミン酸、GLYはグ
リシン、H2N−はアミノ末端、HISはヒスチジン、ILEは
イソロイシン、LEUはロイシン、LYSはリジン、METはメ
チオニン、PHEはフェニルアラニン、PROはプロリン、SE
Rはセリン、THRはトレオニン、TRPはトリプトファン、T
YRはチロシン、そしてVALはバリンである]。
上に挙げたDNA配列は、ヒトプロテインCをコードし
ているヒト肝臓mRNAから調製したcDNAクローンから得
た。遺伝コードの縮重性により同一のアミノ酸残基配列
をコードしている多数の別種DNA配列を組み立てること
ができることは当業者の理解するところである。従っ
て、上記の形成期ヒトプロテインCのcDNA配列は、可能
性のある多数の形成期ヒトプロテインC−コード化配列
の1つであるにすぎない。cDNAクローンの組み立てにお
いて、5′ポリG配列、3′ポリC配列、ならびに両
5′および3′のPst I制限酵素認識配列を、プロテイ
ンCをコードしているcDNAの両末端に構築した。これら
cDNAクローンの2つを操作して、形成期ヒトプロテイン
Cの暗号配列、ならびに暗号領域の5′および3′末端
の非翻訳化mRNAをコードしているDNA部分の両方を含むD
NA分子を構築した。このDNA分子をプラスミドpBR322のP
st I部位に挿入してプラスミドpHC7を構築した。従っ
て、プラスミドpHC7は上記の暗号配列を含んでおり、ま
た、形成期ヒトプロテインCの暗号配列の解読鎖の5′
および3′末端のそれぞれに以下の付加的な配列を含ん
でいる(分子の1本の鎖だけを示す): DNA塩基が対になる相補性の性質により、2本鎖DNA分子
のうち1本鎖の配列はもう一方の鎖の配列を決めるのに
十分である。プラスミドpHC7は、ノーザン・リージョナ
ル・リサーチ・ラボラトリー[Northern Regional Rese
arch Laboratory(NRRL),Peoria,Illinois]に寄託さ
れ、その永久保存培養物コレクションの一部をなしてい
る菌株である大腸菌(E.coli)K12 RR1/pHC7から常法に
より単離するこができる。大腸菌K12 RR1/pHC7の培養物
はNRRLから取得番号NRRL B−15926のもとで入手するこ
とができる。プラスミドpHC7の制限部位および機能地図
を添付の第2図に示す。
ているヒト肝臓mRNAから調製したcDNAクローンから得
た。遺伝コードの縮重性により同一のアミノ酸残基配列
をコードしている多数の別種DNA配列を組み立てること
ができることは当業者の理解するところである。従っ
て、上記の形成期ヒトプロテインCのcDNA配列は、可能
性のある多数の形成期ヒトプロテインC−コード化配列
の1つであるにすぎない。cDNAクローンの組み立てにお
いて、5′ポリG配列、3′ポリC配列、ならびに両
5′および3′のPst I制限酵素認識配列を、プロテイ
ンCをコードしているcDNAの両末端に構築した。これら
cDNAクローンの2つを操作して、形成期ヒトプロテイン
Cの暗号配列、ならびに暗号領域の5′および3′末端
の非翻訳化mRNAをコードしているDNA部分の両方を含むD
NA分子を構築した。このDNA分子をプラスミドpBR322のP
st I部位に挿入してプラスミドpHC7を構築した。従っ
て、プラスミドpHC7は上記の暗号配列を含んでおり、ま
た、形成期ヒトプロテインCの暗号配列の解読鎖の5′
および3′末端のそれぞれに以下の付加的な配列を含ん
でいる(分子の1本の鎖だけを示す): DNA塩基が対になる相補性の性質により、2本鎖DNA分子
のうち1本鎖の配列はもう一方の鎖の配列を決めるのに
十分である。プラスミドpHC7は、ノーザン・リージョナ
ル・リサーチ・ラボラトリー[Northern Regional Rese
arch Laboratory(NRRL),Peoria,Illinois]に寄託さ
れ、その永久保存培養物コレクションの一部をなしてい
る菌株である大腸菌(E.coli)K12 RR1/pHC7から常法に
より単離するこができる。大腸菌K12 RR1/pHC7の培養物
はNRRLから取得番号NRRL B−15926のもとで入手するこ
とができる。プラスミドpHC7の制限部位および機能地図
を添付の第2図に示す。
また、形成期のプロテインCを次のように図示するこ
ともできる: プレ−プロ:形成期ヒトプロテインCのアミノ酸残基1
〜42であり、プロテインCの分泌およびγ−カルボキシ
ル化に重要なヒトプロテインCのシグナルペプチドおよ
びプロペプチドをコードしている。
ともできる: プレ−プロ:形成期ヒトプロテインCのアミノ酸残基1
〜42であり、プロテインCの分泌およびγ−カルボキシ
ル化に重要なヒトプロテインCのシグナルペプチドおよ
びプロペプチドをコードしている。
LC :形成期プロテインCのアミノ酸残基43〜19
7であり、翻訳後に修飾されると2本鎖の酵素前駆体(K
Rジペプチドの除去により1本鎖の酵素前駆体から生成
する;後に説明する)および活性化形のプロテインCの
両者の軽鎖(LC)を構成する。
7であり、翻訳後に修飾されると2本鎖の酵素前駆体(K
Rジペプチドの除去により1本鎖の酵素前駆体から生成
する;後に説明する)および活性化形のプロテインCの
両者の軽鎖(LC)を構成する。
KR :形成期ヒトプロテインCのアミノ酸残基19
8〜199であり、これらの残基は、おそらくは最初な切断
(残基197−198あるいは199−200の間)とそれに続くカ
ルボキシペプチダーゼあるいはアミノペプチダーゼの作
用からなる2ステップの工程で除去されて2本鎖のプロ
テインCを生成するものと考えられている(ウシプロテ
インCとの相同性に基づいて)。
8〜199であり、これらの残基は、おそらくは最初な切断
(残基197−198あるいは199−200の間)とそれに続くカ
ルボキシペプチダーゼあるいはアミノペプチダーゼの作
用からなる2ステップの工程で除去されて2本鎖のプロ
テインCを生成するものと考えられている(ウシプロテ
インCとの相同性に基づいて)。
AP :形成期プロテインCのアミノ酸残基200〜2
11であり、酵素前駆体形のプロテインCから除去されて
活性化プロテインCを与える活性化ペプチドを構成して
いる。
11であり、酵素前駆体形のプロテインCから除去されて
活性化プロテインCを与える活性化ペプチドを構成して
いる。
AHC :形成期プロテインCのアミノ酸残基212〜4
61であり、翻訳後に修飾されると活性プロテインCの活
性化された重鎖(AHC)を構成する。
61であり、翻訳後に修飾されると活性プロテインCの活
性化された重鎖(AHC)を構成する。
HC :アミノ酸残基200〜461、即ちAPおよびAHC
からなる、翻訳後に修飾された後の、2本鎖形のプロテ
インC酵素前駆体の重鎖。
からなる、翻訳後に修飾された後の、2本鎖形のプロテ
インC酵素前駆体の重鎖。
ヒトプロテインCの酵素前駆体は、肝臓で合成され、
血液中に存在するセリンプロテアーゼ前駆体である。完
全な生物学的活性を現すためには、プロテインCは翻訳
後の修飾を必要とし、これにビタミンKが必要となる。
2本鎖の、ジスルフィド結合したプロテインC酵素前駆
体が、部分的なタンパク質加水分解によって1本鎖の酵
素前駆体から生成する。この部分的なタンパク質加水分
解には、アミノ酸残基198および199の切断および除去が
含まれるものと考えられている。この2本鎖の酵素前駆
体の活性なセリンプロテアーゼへの活性化にはARG−LEU
ペプチド結合(残基211および212)のタンパク質加水分
解による切断が関与している。この後者の切断は、2本
鎖酵素前駆体分子の大きい方の鎖(重鎖)のアミノ末端
を構成している活性化ペプチドであるドデカペプチド
(残基200〜211)を放出する。プロテインCは相当にグ
リコシル化されている;成熟酵素は〜23%の炭水化物を
含んでいる。また、プロテインCは、γ−カルボキシグ
ルタミン酸およびβ−ヒドロキシアスパラギン酸(エリ
スロ−L−β−ヒドロキシ アスパルテート)を含む多
数の普通ではないアミノ酸を含有している。γ−カルボ
キシグルタミン酸(gla)は、補助因子としてビタミン
Kを必要とする肝ミクロソームのカルボキシラーゼの働
きにより、グルタミン酸残基からγ−グルタミル カル
ボキシル化によって生成する。
血液中に存在するセリンプロテアーゼ前駆体である。完
全な生物学的活性を現すためには、プロテインCは翻訳
後の修飾を必要とし、これにビタミンKが必要となる。
2本鎖の、ジスルフィド結合したプロテインC酵素前駆
体が、部分的なタンパク質加水分解によって1本鎖の酵
素前駆体から生成する。この部分的なタンパク質加水分
解には、アミノ酸残基198および199の切断および除去が
含まれるものと考えられている。この2本鎖の酵素前駆
体の活性なセリンプロテアーゼへの活性化にはARG−LEU
ペプチド結合(残基211および212)のタンパク質加水分
解による切断が関与している。この後者の切断は、2本
鎖酵素前駆体分子の大きい方の鎖(重鎖)のアミノ末端
を構成している活性化ペプチドであるドデカペプチド
(残基200〜211)を放出する。プロテインCは相当にグ
リコシル化されている;成熟酵素は〜23%の炭水化物を
含んでいる。また、プロテインCは、γ−カルボキシグ
ルタミン酸およびβ−ヒドロキシアスパラギン酸(エリ
スロ−L−β−ヒドロキシ アスパルテート)を含む多
数の普通ではないアミノ酸を含有している。γ−カルボ
キシグルタミン酸(gla)は、補助因子としてビタミン
Kを必要とする肝ミクロソームのカルボキシラーゼの働
きにより、グルタミン酸残基からγ−グルタミル カル
ボキシル化によって生成する。
また、ヒトプロテインCの活性化を以下のように図示
することもできる。図に示した各ステップの順序が必ず
しもインビボの経路での各ステップの順序を反映したも
のではないことは当業者の認めるところである。
することもできる。図に示した各ステップの順序が必ず
しもインビボの経路での各ステップの順序を反映したも
のではないことは当業者の認めるところである。
発明の目的および構成 本発明は新規なプロテインC酵素前駆体の組換え発現
のための新規化合物、ベクター、形質転換体、および方
法を提供するものである。
のための新規化合物、ベクター、形質転換体、および方
法を提供するものである。
本明細書中で用いる用語を以下に定義する。
Ad2LP:アデノウイルス2型の主後期プロモーター。
タンパク質またはペプチド中のアミノ酸残基は次の短
縮形で示した: ApR:アンピシリン耐性の表現型またはそれを付与する
遺伝子。
縮形で示した: ApR:アンピシリン耐性の表現型またはそれを付与する
遺伝子。
BK:BKウィルス由来のDNA。
CAT:クロラムフェニコールアセチルトランスフェラー
ゼ遺伝子。
ゼ遺伝子。
Enhまたはエンハンサー:BKウィルスのエンハンサー。
epまたはSV40ep:SV40のT−抗原遺伝子の初期プロモ
ーター、T−抗原結合部位、SV40のエンハンサー、およ
びSV40の複製起源を含有するDNAセグメント。
ーター、T−抗原結合部位、SV40のエンハンサー、およ
びSV40の複製起源を含有するDNAセグメント。
γ−カルボキシル化:グルタミン酸のγ−炭素にカル
ボキシル基を付加する反応。
ボキシル基を付加する反応。
γ−カルボキシル化されたタンパク質:グルタミン酸
残基のいくつかがγ−カルボキシル化を受けたタンパク
質。
残基のいくつかがγ−カルボキシル化を受けたタンパク
質。
IVS:イントロンをコードしているDNAであり、介在配
列とも呼ばれる。
列とも呼ばれる。
MMTpro:マウスのメタロチオネイン−I遺伝子のプロ
モーター。
モーター。
形成期タンパク質:mRNA転写体の翻訳によって生成し
たポリペプチドであり、翻訳後の修飾を全く受けていな
いもの。しかし、mRNA転写体からタンパク質が完全に翻
訳される前に、グルタミン酸残基のγ−カルボキシル化
およばアスパラギン酸残基のヒドロキシル化などの翻訳
後修飾を受けることもある。
たポリペプチドであり、翻訳後の修飾を全く受けていな
いもの。しかし、mRNA転写体からタンパク質が完全に翻
訳される前に、グルタミン酸残基のγ−カルボキシル化
およばアスパラギン酸残基のヒドロキシル化などの翻訳
後修飾を受けることもある。
NeoR:ネオマイシン耐性を付与する遺伝子であり、こ
の遺伝子を用いて抗生物質G418に対する耐性を付与する
こともできる。
の遺伝子を用いて抗生物質G418に対する耐性を付与する
こともできる。
pA:ポリアデニル化シグナルをコードしているDNA配
列。
列。
プロモーター:DNAをRNAに転写させるDNA配列。
プロテインC活性:タンパク質加水分解活性、アミド
分解活性、エステル分解活性、および生物学的活性(抗
凝固あるいはプロフィブリン分解活性)の原因であるヒ
トプロテインCのすべつの性質。タンパク質の抗凝固活
性の試験方法は当分野でよく知られている[Grinnell e
t al.,1987,Biotechnology 5:1189を参照]。
分解活性、エステル分解活性、および生物学的活性(抗
凝固あるいはプロフィブリン分解活性)の原因であるヒ
トプロテインCのすべつの性質。タンパク質の抗凝固活
性の試験方法は当分野でよく知られている[Grinnell e
t al.,1987,Biotechnology 5:1189を参照]。
組換えDNAクローニングベクター:1またはそれ以上の
別のDNAセグメントを付加したか、または付加すること
ができるDNA分子を含有するあるゆる媒体であり、染色
体に組込まれる媒体、自律的に複製するプラスミド、お
よびファージが含まれるがこれらに限定はされない。
別のDNAセグメントを付加したか、または付加すること
ができるDNA分子を含有するあるゆる媒体であり、染色
体に組込まれる媒体、自律的に複製するプラスミド、お
よびファージが含まれるがこれらに限定はされない。
組換えDNA発現ベクター:遺伝子産物が発現されるよ
うにプロモーターを導入し、設置したあらゆる組換えDN
Aクローニングベクター。
うにプロモーターを導入し、設置したあらゆる組換えDN
Aクローニングベクター。
組換えDNAベクター:あらゆる組換えDNAクローニング
ベクターまたは発現ベクター。
ベクターまたは発現ベクター。
レプリコン:プラスミドまたは他のベクターの自律的
な複製を支配し、それを可能にするDNA配列。
な複製を支配し、それを可能にするDNA配列。
制限フラグメント:1またはそれ以上の制限エンドヌク
レアーゼ酵素の作用によって生成したあらゆる直線状の
DNA配列。
レアーゼ酵素の作用によって生成したあらゆる直線状の
DNA配列。
感受性宿主細胞:ある抗生物質またはその他の毒性化
合物の存在下では、それらに対する耐性を付与するDNA
セグメントがないと生育することができない宿主細胞。
合物の存在下では、それらに対する耐性を付与するDNA
セグメントがないと生育することができない宿主細胞。
TcR:テトラサイクリン耐性の表現型またはそれを付与
する遺伝子。
する遺伝子。
形質転換:受容宿主細胞にDNAを導入することであ
り、これにより受容宿主細胞の遺伝型が変化する。
り、これにより受容宿主細胞の遺伝型が変化する。
形質転換体:形質転換を経た受容宿主細胞。
翻訳活性化配列:mRNA転写体をペプチドまたはポリペ
プチドに翻訳させる、5′−ATG−3′などの翻訳開始
コドンおよびリボソームの結合部位をコードしている配
列を含むあらゆるDNA配列。
プチドに翻訳させる、5′−ATG−3′などの翻訳開始
コドンおよびリボソームの結合部位をコードしている配
列を含むあらゆるDNA配列。
酵素前駆体:タンパク質加水分解酵素の酵素的に不活
性な前駆体。本明細書中で用いるプロテインC酵素前駆
体とは、それが1本鎖であっても2本鎖であっても、分
泌された不活性型のプロテインCを指す。
性な前駆体。本明細書中で用いるプロテインC酵素前駆
体とは、それが1本鎖であっても2本鎖であっても、分
泌された不活性型のプロテインCを指す。
第1図は4つの部分からなり、出発プラスミドpLAPC
の構築に用いる出発物質であるプラスミドpLPCの構築プ
ロトコールを示すものである。
の構築に用いる出発物質であるプラスミドpLPCの構築プ
ロトコールを示すものである。
第1A図は、BKウィルスおよびプラスミドpdBPV−MMTne
oからのプラスミドpBKneo1の構築を示す工程図である。
oからのプラスミドpBKneo1の構築を示す工程図である。
第1B図は、アデノウィルス2およびプラスミドpSV2ca
tからのプラスミドpLPcatの構築を示す工程図である。
tからのプラスミドpLPcatの構築を示す工程図である。
第1C図は、プラスミドpBKneo1およびプラスミドpLPca
tからのプラスミドpBLcatの構築を示す工程図である。
tからのプラスミドpBLcatの構築を示す工程図である。
第1D図は、プラスミドpBLcatおよびプラスミドpL133
からのプラスミドpLPCの構築を示す工程図である。
からのプラスミドpLPCの構築を示す工程図である。
第2図は、プラスミドpLPCの構築に用いる出発物質で
あるプラスミドpL133の構築を示す工程図である。
あるプラスミドpL133の構築を示す工程図である。
本発明は、新規な酵素前駆体型のヒトプロテインCの
発現をコードしているDNA化合物に関する。天然のヒト
プロテインC酵素前駆体および形成期ヒトプロテインC
を製造するための方法がいくつか開示されている(欧州
特許公開No.215548およびNo.191606を参照)。これら先
行技術の方法は、ヒト血液中に存在する酵素前駆体型ヒ
トプロテインCとは異なるところのない酵素前駆体型ヒ
トプロテインCの発現を提供するものである。活性化さ
れたプロテインCを得るためには、これらの方法によっ
て得たプロテインC酵素前駆体を、α−トロンビン、ト
リプシン、あるいはトロンビンとトロンボモジュリンの
混合物などの物質て処理しなければならない(インビボ
であろうとインビトロであろうと)。さらに、ヒト血液
中に天然に見い出される酵素前駆体型のヒトプロテイン
Cと同一である、組換えDNA法によって得られた酵素前
駆体型のヒトプロテインCは、体中ではトロンビン−ト
ロンボモジュリン コンプレックスが関与する天然の活
性化経路によって活性化されるにすぎない。天然のヒト
プロテインC酵素前駆体はトロンビン単独によって活性
化されうる;しかし、この活性化は、活性化プロテイン
Cへの重要なインビボ経路ではないほど高レベルのトロ
ンビンおよび/またはプロテインC酵素前駆体、および
Ca2+が存在しないことを必要とする。
発現をコードしているDNA化合物に関する。天然のヒト
プロテインC酵素前駆体および形成期ヒトプロテインC
を製造するための方法がいくつか開示されている(欧州
特許公開No.215548およびNo.191606を参照)。これら先
行技術の方法は、ヒト血液中に存在する酵素前駆体型ヒ
トプロテインCとは異なるところのない酵素前駆体型ヒ
トプロテインCの発現を提供するものである。活性化さ
れたプロテインCを得るためには、これらの方法によっ
て得たプロテインC酵素前駆体を、α−トロンビン、ト
リプシン、あるいはトロンビンとトロンボモジュリンの
混合物などの物質て処理しなければならない(インビボ
であろうとインビトロであろうと)。さらに、ヒト血液
中に天然に見い出される酵素前駆体型のヒトプロテイン
Cと同一である、組換えDNA法によって得られた酵素前
駆体型のヒトプロテインCは、体中ではトロンビン−ト
ロンボモジュリン コンプレックスが関与する天然の活
性化経路によって活性化されるにすぎない。天然のヒト
プロテインC酵素前駆体はトロンビン単独によって活性
化されうる;しかし、この活性化は、活性化プロテイン
Cへの重要なインビボ経路ではないほど高レベルのトロ
ンビンおよび/またはプロテインC酵素前駆体、および
Ca2+が存在しないことを必要とする。
本発明は、トロンビン単独によりインビボにおいて臨
床的に有意な速度で活性化されうる酵素前駆体型のヒト
プロテインCを提供するものである。さらに、これらの
酵素前駆体型は天然のヒトプロテインC酵素前駆体より
もトロンビン/トロンボモジュリンによる活性化をずっ
と受けやすい。また、本発明は、これら新規な酵素前駆
体型のヒトプロテインCの組換え発現のためのDNA化合
物、組換えDNA発現ベクター、形質転換セルライン、お
よび方法を提供するものである。これら酵素前駆体型の
ヒトプロテインCを製造するための方法は、 (A)以下の(i)および(ii)を含有する組換えDNA
ベクターで真核宿主細胞を形質転換し: (i)アミノ末端からカルボキシ末端にかけて、 a)γ−カルボキシル化され、分泌されるタンパク質
のシグナルペプチドおよびプロペプチド; b)ヒトプロテインCの軽鎖; c)リジン−アルギニン、アルギニン−リジン、リジ
ン−リジン、およびアルギニン−アルギニンからなる群
から選ばれるジペプチド;および d)次のアミノ酸残基配列: [配列中、R1はPHE、GLY、TYRおよびTRPからなる群から
選ばれ、R2はVALおよびPROからなる群から選ばれ、R3は
ASPおよびASNからなる群から選ばれ、ALAはアラニン、A
RGはアルギニン、ASNはアスパラギン、ASPはアスパラギ
ン酸、−COOHはカルボキシ末端、CYSはシステイン、GLN
はグルタミン、GLUはグルタミン酸、GLYはグリシン、H2
N−はアミノ末端、HISはヒスチジン、ILEはイソロイシ
ン、LEUはロイシン、LYSはリジン、METはメチオニン、P
HEはフェニルアラニン、PROはプロリン、SERはセリン、
THRはトレオニン、TRPはトリプトファン、TYRはチロシ
ン、そしてVALはバリンである]; を含んでいるアミノ酸残基配列をコードしているDNA
配列; (ii)該DNA配列を発現させるように設置したプロモー
ター; (B)工程(A)で形質転換した宿主細胞を、該DNA配
列を発現させる条件下で培養すること、を特徴とする。
本方法および本方法に有用な化合物を後記でさらに詳細
に説明する。
床的に有意な速度で活性化されうる酵素前駆体型のヒト
プロテインCを提供するものである。さらに、これらの
酵素前駆体型は天然のヒトプロテインC酵素前駆体より
もトロンビン/トロンボモジュリンによる活性化をずっ
と受けやすい。また、本発明は、これら新規な酵素前駆
体型のヒトプロテインCの組換え発現のためのDNA化合
物、組換えDNA発現ベクター、形質転換セルライン、お
よび方法を提供するものである。これら酵素前駆体型の
ヒトプロテインCを製造するための方法は、 (A)以下の(i)および(ii)を含有する組換えDNA
ベクターで真核宿主細胞を形質転換し: (i)アミノ末端からカルボキシ末端にかけて、 a)γ−カルボキシル化され、分泌されるタンパク質
のシグナルペプチドおよびプロペプチド; b)ヒトプロテインCの軽鎖; c)リジン−アルギニン、アルギニン−リジン、リジ
ン−リジン、およびアルギニン−アルギニンからなる群
から選ばれるジペプチド;および d)次のアミノ酸残基配列: [配列中、R1はPHE、GLY、TYRおよびTRPからなる群から
選ばれ、R2はVALおよびPROからなる群から選ばれ、R3は
ASPおよびASNからなる群から選ばれ、ALAはアラニン、A
RGはアルギニン、ASNはアスパラギン、ASPはアスパラギ
ン酸、−COOHはカルボキシ末端、CYSはシステイン、GLN
はグルタミン、GLUはグルタミン酸、GLYはグリシン、H2
N−はアミノ末端、HISはヒスチジン、ILEはイソロイシ
ン、LEUはロイシン、LYSはリジン、METはメチオニン、P
HEはフェニルアラニン、PROはプロリン、SERはセリン、
THRはトレオニン、TRPはトリプトファン、TYRはチロシ
ン、そしてVALはバリンである]; を含んでいるアミノ酸残基配列をコードしているDNA
配列; (ii)該DNA配列を発現させるように設置したプロモー
ター; (B)工程(A)で形質転換した宿主細胞を、該DNA配
列を発現させる条件下で培養すること、を特徴とする。
本方法および本方法に有用な化合物を後記でさらに詳細
に説明する。
本発明は、これら新規な酵素前駆体型のヒトプロテイ
ンCを製造するための方法に用いるDNA化合物をも提供
するものである。これらの新規化合物はすべて、分泌さ
せるためのシグナルペプチドおよびγ−カルボキシル化
される(ビタミンK依存性のカルボキシラーゼの作用に
よって)タンパク質由来のプロペプチドからなるプレ−
プロペプチドをコードしている。このようなプロペプチ
ド配列は当分野でよく知られている。例えば、サッティ
ー等[Suttie et al.,1987,Proc.Natl.Acad.Sci,84:634
−637]を参照。好ましくは、そして構築を容易にする
ため、シグナルペプチドの暗号配列およびプロペプチド
の暗号配列の両者はγ−カルボキシル化されるタンパク
質のプレ−プロペプチドのアミノ酸残基配列から得る。
そのようなγ−カルボキシル化されるタンパク質の例に
は、因子VII、因子IX、因子X、プロトロンビン、プロ
テインS、プロテインZ、そしてプロテインCが含まれ
るが、これらに限定はされない。ヒトプロテインCのプ
レ−プロペプチドをコードしているDNA配列が、本発明
のベクターで用いるのに最も好ましい。
ンCを製造するための方法に用いるDNA化合物をも提供
するものである。これらの新規化合物はすべて、分泌さ
せるためのシグナルペプチドおよびγ−カルボキシル化
される(ビタミンK依存性のカルボキシラーゼの作用に
よって)タンパク質由来のプロペプチドからなるプレ−
プロペプチドをコードしている。このようなプロペプチ
ド配列は当分野でよく知られている。例えば、サッティ
ー等[Suttie et al.,1987,Proc.Natl.Acad.Sci,84:634
−637]を参照。好ましくは、そして構築を容易にする
ため、シグナルペプチドの暗号配列およびプロペプチド
の暗号配列の両者はγ−カルボキシル化されるタンパク
質のプレ−プロペプチドのアミノ酸残基配列から得る。
そのようなγ−カルボキシル化されるタンパク質の例に
は、因子VII、因子IX、因子X、プロトロンビン、プロ
テインS、プロテインZ、そしてプロテインCが含まれ
るが、これらに限定はされない。ヒトプロテインCのプ
レ−プロペプチドをコードしているDNA配列が、本発明
のベクターで用いるのに最も好ましい。
また、本発明のDNA化合物は、プレ−プロペプチドの
暗号配列の下流にすぐ隣接して、そして該配列を含む翻
訳リーディングフレーム内に設置されたヒトプロテイン
Cの軽鎖の暗号配列を含有している。ヒトプロテインC
の軽鎖は、前記のように、形成期プロテインCのアミノ
酸残基43〜197を含んでいる。プロテインCの軽鎖のア
ミノ末端部分などのビタミンK依存性の血漿タンパク質
のアミノ末端部分は、これらタンパク質のカルシウム結
合活性の原因である。これら血漿タンパク質、例えば因
子VII、因子IX、因子X、プロトロンビン、およびプロ
テインSなどのカルシウム結合領域は交換可能であり
(欧州特許公開No.0215548A1、第12および13頁を参
照)、ヒトプロテインCの軽鎖のカルシウム結合領域と
等価である。
暗号配列の下流にすぐ隣接して、そして該配列を含む翻
訳リーディングフレーム内に設置されたヒトプロテイン
Cの軽鎖の暗号配列を含有している。ヒトプロテインC
の軽鎖は、前記のように、形成期プロテインCのアミノ
酸残基43〜197を含んでいる。プロテインCの軽鎖のア
ミノ末端部分などのビタミンK依存性の血漿タンパク質
のアミノ末端部分は、これらタンパク質のカルシウム結
合活性の原因である。これら血漿タンパク質、例えば因
子VII、因子IX、因子X、プロトロンビン、およびプロ
テインSなどのカルシウム結合領域は交換可能であり
(欧州特許公開No.0215548A1、第12および13頁を参
照)、ヒトプロテインCの軽鎖のカルシウム結合領域と
等価である。
さらに、本発明のDNA化合物は、軽鎖の暗号配列の下
流にすぐ隣接して、そして該配列を含む翻訳リーディン
グフレーム内に設置されたジペプチドLYS−ARG(KR)の
暗号配列を含有している。LYS−ARGなどの二塩基性ジペ
プチドは、形成期タンパク質中の、軽鎖のカルボキシ末
端側に位置している。発現されるタンパク質中のLYS−A
RGジペプチドの配向は本発明の目的には関係しない。LY
S−LYSあるいはARG−ARGなどの二塩基性ジペプチドは、
本発明においてはLYS−ARGジペプチドと等価である。し
かし、本発明の目的に対しては、天然のヒトプロテイン
C中のジペプチドであるLYS−ARGジペプチドが好まし
い。
流にすぐ隣接して、そして該配列を含む翻訳リーディン
グフレーム内に設置されたジペプチドLYS−ARG(KR)の
暗号配列を含有している。LYS−ARGなどの二塩基性ジペ
プチドは、形成期タンパク質中の、軽鎖のカルボキシ末
端側に位置している。発現されるタンパク質中のLYS−A
RGジペプチドの配向は本発明の目的には関係しない。LY
S−LYSあるいはARG−ARGなどの二塩基性ジペプチドは、
本発明においてはLYS−ARGジペプチドと等価である。し
かし、本発明の目的に対しては、天然のヒトプロテイン
C中のジペプチドであるLYS−ARGジペプチドが好まし
い。
LYS−ARGジペプチドのコドンのすぐ下流は、活性化ペ
プチドの暗号配列である。本発明の化合物において、活
性化ペプチドの暗号配列(および対応するアミノ酸配
列)における変化は、これら新規酵素前駆体の増大した
トロンビン−感受性の性質の主な原因である。
プチドの暗号配列である。本発明の化合物において、活
性化ペプチドの暗号配列(および対応するアミノ酸配
列)における変化は、これら新規酵素前駆体の増大した
トロンビン−感受性の性質の主な原因である。
本発明の酵素前駆体型が、主として以下に記載の点で
天然の酵素前駆体型のヒトプロテインCと異なっている
のは当業者の理解するところであろう。天然のヒトプロ
テインCでは、活性化ペプチドは次の配列で示される: [配列中、数字は形成期ヒトプロテインC中のアミノ酸
残基の位置を示している]。
天然の酵素前駆体型のヒトプロテインCと異なっている
のは当業者の理解するところであろう。天然のヒトプロ
テインCでは、活性化ペプチドは次の配列で示される: [配列中、数字は形成期ヒトプロテインC中のアミノ酸
残基の位置を示している]。
本発明は、位置209のASP残基をPHE、GLY、TYR、また
はTRP残基のいずれかに変えると、トロンビン−トロン
ボモジュリン コンプレックスによる切断に対する一段
と高い感受性に加えて、トロンビン単独による切断に対
するさらに高い感受性を有する対応の酵素前駆体型にな
ることを開示するものである。
はTRP残基のいずれかに変えると、トロンビン−トロン
ボモジュリン コンプレックスによる切断に対する一段
と高い感受性に加えて、トロンビン単独による切断に対
するさらに高い感受性を有する対応の酵素前駆体型にな
ることを開示するものである。
位置209の置換に加えて、他のアミノ酸の置換も得ら
れる酵素前駆体のトロンビン−感受性を増強することが
できる。「得られる酵素前駆体」なる用語は、置換は形
成期ヒトプロテインC中のアミノ酸位置を参考に説明す
るが、形成期ヒトプロテインCは最初に分泌されて(ア
ミノ酸残基1〜42の除去につながる)酵素前駆体型が得
られなければならないことを示すのに用いる。上に記し
た位置209における4種類の置換のいずれか1つに加え
て、形成期ヒトプロテインC中の位置210のプロリン残
基(活性化ペプチド中)をバリン残基に置換すると、本
発明の新規酵素前駆体になる。また、上に記した位置20
9における4種類の置換のいずれか1つに加えて、そし
て上記の位置210の置換があろうとなかろうと、形成期
ヒトプロテインC中の位置214のアスパラギン酸残基
(活性化重鎖中)をアスパラギン残基に置換すると、本
発明の新規酵素前駆体になる。
れる酵素前駆体のトロンビン−感受性を増強することが
できる。「得られる酵素前駆体」なる用語は、置換は形
成期ヒトプロテインC中のアミノ酸位置を参考に説明す
るが、形成期ヒトプロテインCは最初に分泌されて(ア
ミノ酸残基1〜42の除去につながる)酵素前駆体型が得
られなければならないことを示すのに用いる。上に記し
た位置209における4種類の置換のいずれか1つに加え
て、形成期ヒトプロテインC中の位置210のプロリン残
基(活性化ペプチド中)をバリン残基に置換すると、本
発明の新規酵素前駆体になる。また、上に記した位置20
9における4種類の置換のいずれか1つに加えて、そし
て上記の位置210の置換があろうとなかろうと、形成期
ヒトプロテインC中の位置214のアスパラギン酸残基
(活性化重鎖中)をアスパラギン残基に置換すると、本
発明の新規酵素前駆体になる。
即ち、本発明の好ましい新規酵素前駆体型のヒトプロ
テインCは、次のアミノ酸残基配列を有する形成期ヒト
プロテインC分子の分泌およびプロセッシングによって
得られる: [配列中、R1はPHE、GLY、TYR、またはTRPであり;R2はP
ROまたはVALであり;そしてR3はASPまたはASNであ
る]。
テインCは、次のアミノ酸残基配列を有する形成期ヒト
プロテインC分子の分泌およびプロセッシングによって
得られる: [配列中、R1はPHE、GLY、TYR、またはTRPであり;R2はP
ROまたはVALであり;そしてR3はASPまたはASNであ
る]。
遺伝コードの縮重により多種のDNA化合物が上記のポ
リペプチドをコードすることができることは当業者の認
識するところであろう。従って、後記で説明する構築、
ならびに本発明の好ましいDNA化合物、ベクター、およ
び形質転換体についての実施例で説明する構築は単なる
例示であって、本発明を限定するものではない。
リペプチドをコードすることができることは当業者の認
識するところであろう。従って、後記で説明する構築、
ならびに本発明の好ましいDNA化合物、ベクター、およ
び形質転換体についての実施例で説明する構築は単なる
例示であって、本発明を限定するものではない。
本発明の新規暗号配列は、部位特異的な突然変異誘発
によってAPをコードしている領域を削除しておいた形成
期ヒトプロテインCの暗号配列から出発して容易に構築
することができる。図で示すと、この暗号配列は次の構
造を有している: 後記実施例で説明するように、この暗号配列を組換えDN
A発現ベクターに挿入し、得られたベクターをプラスミ
ドpLAPCと命名した。プラスミドpLAPCは、本発明の新規
な酵素前駆体型のヒトプロテインCを高レベルで組換え
発現させる本発明の例示ベクターを構築するための有用
な出発物質として用いられる。出発プラスミドpHC7から
のプラスミドpLAPCの構築のプロトコールを実施例1で
説明する。プラスミドpHC7は、ノーザン・リージョナル
・リサーチ・センター(TRRL;Peoria,IL 61604)から、
取得番号NRRL B−15926のもと、大腸菌K12 RR1/pHC7で
入手できる。
によってAPをコードしている領域を削除しておいた形成
期ヒトプロテインCの暗号配列から出発して容易に構築
することができる。図で示すと、この暗号配列は次の構
造を有している: 後記実施例で説明するように、この暗号配列を組換えDN
A発現ベクターに挿入し、得られたベクターをプラスミ
ドpLAPCと命名した。プラスミドpLAPCは、本発明の新規
な酵素前駆体型のヒトプロテインCを高レベルで組換え
発現させる本発明の例示ベクターを構築するための有用
な出発物質として用いられる。出発プラスミドpHC7から
のプラスミドpLAPCの構築のプロトコールを実施例1で
説明する。プラスミドpHC7は、ノーザン・リージョナル
・リサーチ・センター(TRRL;Peoria,IL 61604)から、
取得番号NRRL B−15926のもと、大腸菌K12 RR1/pHC7で
入手できる。
プラスミドpLPC−167Gは、形成期ヒトプロテインC中
の位置209のアスパラギン酸のコドンがグリシンのコド
ンに変えられている本発明の例示用の発現ベクターであ
る。このプラスミドpLPC−167G構築のプロトコールを実
施例3で詳細に説明する。重要なことは、この構築がプ
ロテインCの暗号配列の部位特異的な突然変異誘発を含
有しているということである。活性化ペプチドをコード
しているDNAを含むプロテインCの暗号配列の部分をプ
ラスミドpHC7から単離し、ファージM13mp18中に挿入
し、次いで部位特異的な突然変異誘発によって変えた。
次に、この突然変異誘発した暗号配列を真核生物性のク
ローニングベクター中にクローンして、位置209のアス
パラギン酸のコドンに代えてグリシンのコドンが置換さ
れている活性化ペプチドの暗号配列を挿入したこと以外
はプラスミドpLAPCと同一であるプラスミド(pLPC−167
Gと命名)を得た。
の位置209のアスパラギン酸のコドンがグリシンのコド
ンに変えられている本発明の例示用の発現ベクターであ
る。このプラスミドpLPC−167G構築のプロトコールを実
施例3で詳細に説明する。重要なことは、この構築がプ
ロテインCの暗号配列の部位特異的な突然変異誘発を含
有しているということである。活性化ペプチドをコード
しているDNAを含むプロテインCの暗号配列の部分をプ
ラスミドpHC7から単離し、ファージM13mp18中に挿入
し、次いで部位特異的な突然変異誘発によって変えた。
次に、この突然変異誘発した暗号配列を真核生物性のク
ローニングベクター中にクローンして、位置209のアス
パラギン酸のコドンに代えてグリシンのコドンが置換さ
れている活性化ペプチドの暗号配列を挿入したこと以外
はプラスミドpLAPCと同一であるプラスミド(pLPC−167
Gと命名)を得た。
プラスミドpLPC−167Fは、形成期ヒトプロテインC中
の位置209のアスパラギン酸のコドンがフェニルアラニ
ンのコドンに変えられている本発明の例示の発現ベクタ
ーである。このプラスミドpLPC−167F構築のプロトコー
ルを実施例4で詳細に説明する。構築に用いる突然変異
誘発オリゴヌクレオシドが異なること以外は、プラスミ
ドpLPC−167F構築のプロトコールはプラスミドpLPC一16
7G構築のプロトコールと実質的に同一である。
の位置209のアスパラギン酸のコドンがフェニルアラニ
ンのコドンに変えられている本発明の例示の発現ベクタ
ーである。このプラスミドpLPC−167F構築のプロトコー
ルを実施例4で詳細に説明する。構築に用いる突然変異
誘発オリゴヌクレオシドが異なること以外は、プラスミ
ドpLPC−167F構築のプロトコールはプラスミドpLPC一16
7G構築のプロトコールと実質的に同一である。
後記実施例に記載した部位特異的な突然変異誘発の方
法は例示であって、この方法を用いて本発明の他の化合
物およびベクターを得ることができる。これら本発明の
他の化合物には、上記のように、本発明のDNA暗号配列
から生成したmRNA転写体の翻訳によって得られる形成期
タンパク質が含まれる。また、本発明の化合物群には、
本発明の形成期タンパク質の分泌によって得られる酵素
前駆体型が含まれる。さらに、位置214のアスパラギン
酸残基がアスパラギン残基に変えられている本発明の化
合物の場合には、この酵素前駆体型の活性化によって得
られる活性化プロテインC誘導体も本発明の化合物とな
る。このように、本発明の化合物群には、DNA暗号配
列、これらの配列を発現させる発現ベクター、これらの
暗号配列から生成したmRNA転写体の翻訳によって得られ
る形成期タンパク質、これらの形成期タンパク質の分泌
によって得られる酵素前駆体、およびこの酵素前駆体の
いくつかの活性化誘導体が含まれる。
法は例示であって、この方法を用いて本発明の他の化合
物およびベクターを得ることができる。これら本発明の
他の化合物には、上記のように、本発明のDNA暗号配列
から生成したmRNA転写体の翻訳によって得られる形成期
タンパク質が含まれる。また、本発明の化合物群には、
本発明の形成期タンパク質の分泌によって得られる酵素
前駆体型が含まれる。さらに、位置214のアスパラギン
酸残基がアスパラギン残基に変えられている本発明の化
合物の場合には、この酵素前駆体型の活性化によって得
られる活性化プロテインC誘導体も本発明の化合物とな
る。このように、本発明の化合物群には、DNA暗号配
列、これらの配列を発現させる発現ベクター、これらの
暗号配列から生成したmRNA転写体の翻訳によって得られ
る形成期タンパク質、これらの形成期タンパク質の分泌
によって得られる酵素前駆体、およびこの酵素前駆体の
いくつかの活性化誘導体が含まれる。
好ましい本発明の暗号配列(従って、好ましい形成期
タンパク質、酵素前駆体、および活性化分子)では、暗
号配列は、位置209、210および214の置換を除くと形成
期ヒトプロテインCのアミノ酸残基配列と同一の配列を
コードしている。これらの置換を次の第1表に示す。
タンパク質、酵素前駆体、および活性化分子)では、暗
号配列は、位置209、210および214の置換を除くと形成
期ヒトプロテインCのアミノ酸残基配列と同一の配列を
コードしている。これらの置換を次の第1表に示す。
また、本発明のDNA化合物を、化学的に、あるいは制
限フラグメントの組合せによって、あるいは当分野で既
知の方法を組合せることによって合成することができ
る。さらに、DNA合成機も使用することができ、これを
用いて本発明の化合物を構築することができる。
限フラグメントの組合せによって、あるいは当分野で既
知の方法を組合せることによって合成することができ
る。さらに、DNA合成機も使用することができ、これを
用いて本発明の化合物を構築することができる。
本発明の例示ベクターであるプラスミドpLPC−167Gお
よびpLPC−167Fは、本発明の暗号配列のアデノウィルス
主後期プロモーターによる転写を刺激するように設置さ
れたBKエンハンサーを含有している。極めて多数の真核
性のプロモーター、エンハンサー、および発現ベクター
が当分野で知られていること、ならびにこれらを本発明
方法で用いることができることは当業者の認識するとこ
ろである。また、当業者は、真核性の発現ベクターがエ
ンハンサー要素なしで機能しうることも認識している。
本発明の鍵となる点は、プロテインC酵素前駆体を発現
させるために用いる特定のエンハンサーあるいはプロモ
ーターにあるのではなく、むしろ、新規暗号配列および
該配列から得られる対応のタンパク質にある。
よびpLPC−167Fは、本発明の暗号配列のアデノウィルス
主後期プロモーターによる転写を刺激するように設置さ
れたBKエンハンサーを含有している。極めて多数の真核
性のプロモーター、エンハンサー、および発現ベクター
が当分野で知られていること、ならびにこれらを本発明
方法で用いることができることは当業者の認識するとこ
ろである。また、当業者は、真核性の発現ベクターがエ
ンハンサー要素なしで機能しうることも認識している。
本発明の鍵となる点は、プロテインC酵素前駆体を発現
させるために用いる特定のエンハンサーあるいはプロモ
ーターにあるのではなく、むしろ、新規暗号配列および
該配列から得られる対応のタンパク質にある。
しかし、プロモーター、エンハンサー、および選択マ
ーカーなどのベクター要素の選択は、真核宿主細胞が産
生するタンパク質の最終レベルに大きな影響を与える。
欧州特許公開No.0245949は、形成期ヒトプロテインCを
発現させるように設置した真核性のプロモーターを刺激
するためにBKエンハンサーを利用している、天然の酵素
前駆体プロテインC用の多数の発現ベクターを開示して
いる。これらのベクターは、真核細胞に導入したとき特
に高いレベルで発現をし、また大きいDNAウィルスの即
時型遺伝子産物、例えばアデノウィルスのE1A遺伝子産
物なども発現させる。本明細書中に記載した例示ベクタ
ーpLPC−167GおよびpLPC−167Fから明らかなように、こ
のBKエンハンサー−E1A遺伝子産物の発現方法は本発明
のベクターで用いるのに特に好ましい。
ーカーなどのベクター要素の選択は、真核宿主細胞が産
生するタンパク質の最終レベルに大きな影響を与える。
欧州特許公開No.0245949は、形成期ヒトプロテインCを
発現させるように設置した真核性のプロモーターを刺激
するためにBKエンハンサーを利用している、天然の酵素
前駆体プロテインC用の多数の発現ベクターを開示して
いる。これらのベクターは、真核細胞に導入したとき特
に高いレベルで発現をし、また大きいDNAウィルスの即
時型遺伝子産物、例えばアデノウィルスのE1A遺伝子産
物なども発現させる。本明細書中に記載した例示ベクタ
ーpLPC−167GおよびpLPC−167Fから明らかなように、こ
のBKエンハンサー−E1A遺伝子産物の発現方法は本発明
のベクターで用いるのに特に好ましい。
本発明は特定の真核宿主細胞の使用に限定されるもの
ではない。多種の真核宿主細胞が寄託所、低えばアメリ
カン・タイプ・カルチャー・コレクション[American T
ype Culture Collection(ATCC),Rockville,MD 2085
2]などから入手可能であり、本発明のベクターととも
に用いるのに適している。特定の宿主細胞の選択は、あ
る程度は本発明のプロテインCをコードしているDNA化
合物を発現させるために用いる特定の発現ベクターに依
存している。しかし、本発明の形成期ヒトプロテインC
およびその誘導体は実質的な翻訳後修飾を受けるので、
ある種の宿主細胞が本発明のベクターとともに用いるの
により好ましい。グリンネル等(Grinnell et al.,198
7,Bio/Techology 5:1189)には、アデノウィルスで形質
転換したヒト胚腎細胞が、ヒトプロテインCなどのγ−
カルボキシル化されたタンパク質の組換え製造において
用いるのに特に好ましいことが記載されている。このよ
うなアデノウィルスで形質転換したヒト胚腎セルライン
の1つは、ATCCから取得番号GRL 1573のもとで入手可能
な293セルラインである。この293セルラインは本発明の
ベクターとともに用いるのにも好ましい。
ではない。多種の真核宿主細胞が寄託所、低えばアメリ
カン・タイプ・カルチャー・コレクション[American T
ype Culture Collection(ATCC),Rockville,MD 2085
2]などから入手可能であり、本発明のベクターととも
に用いるのに適している。特定の宿主細胞の選択は、あ
る程度は本発明のプロテインCをコードしているDNA化
合物を発現させるために用いる特定の発現ベクターに依
存している。しかし、本発明の形成期ヒトプロテインC
およびその誘導体は実質的な翻訳後修飾を受けるので、
ある種の宿主細胞が本発明のベクターとともに用いるの
により好ましい。グリンネル等(Grinnell et al.,198
7,Bio/Techology 5:1189)には、アデノウィルスで形質
転換したヒト胚腎細胞が、ヒトプロテインCなどのγ−
カルボキシル化されたタンパク質の組換え製造において
用いるのに特に好ましいことが記載されている。このよ
うなアデノウィルスで形質転換したヒト胚腎セルライン
の1つは、ATCCから取得番号GRL 1573のもとで入手可能
な293セルラインである。この293セルラインは本発明の
ベクターとともに用いるのにも好ましい。
しかし、アデノウィルスで形質転換されたセルライン
中でγ−カルボキシル化されたタンパク質(例えば、ヒ
トプロテインC酵素前駆体など)を産生させることの利
点は、アデノウィルスで形質転換されたヒト胚腎細胞に
限定されるものではない。実際のところ、アデノウィル
スで形質転換された細胞はγ−カルボキシル化されたヒ
トプロテインCの産生用としては一般的に例外的な宿主
である。この型の好ましいセルラインの1つは、ATCCか
ら取得番号CRL 9595のもとで入手可能なAV12−664(以
下、AV12という)セルラインである。ヒトアデノウィル
ス12をゴールデンハムスターの首筋に注射し、生じた腫
瘍から単離することによって、このAV12セルラインを作
成した。後記実施例5は、例示ベクターpLPC−167Gおよ
びpLPC−167Fによる293およびAV12の両セルラインの形
質転換を説明するものである。
中でγ−カルボキシル化されたタンパク質(例えば、ヒ
トプロテインC酵素前駆体など)を産生させることの利
点は、アデノウィルスで形質転換されたヒト胚腎細胞に
限定されるものではない。実際のところ、アデノウィル
スで形質転換された細胞はγ−カルボキシル化されたヒ
トプロテインCの産生用としては一般的に例外的な宿主
である。この型の好ましいセルラインの1つは、ATCCか
ら取得番号CRL 9595のもとで入手可能なAV12−664(以
下、AV12という)セルラインである。ヒトアデノウィル
ス12をゴールデンハムスターの首筋に注射し、生じた腫
瘍から単離することによって、このAV12セルラインを作
成した。後記実施例5は、例示ベクターpLPC−167Gおよ
びpLPC−167Fによる293およびAV12の両セルラインの形
質転換を説明するものである。
本発明のベクターを、多種の真核宿主細胞、特に哺乳
動物宿主細胞に導入し、発現させることができる。安定
な真核細胞形質転換体を単離し、同定するための選択マ
ーカーを全く持っていない本発明のベクターは、一時的
な検定用にだけでなく、米国特許No.4,399,216に記載さ
れている方法である同時形質転換用にも有用である。ま
た、本発明のベクターは、大腸菌中での複製を可能にす
る配列を含むことができる(一般に、大腸菌中でプラス
ミドDNAを調製する方が他の宿主微生物中で調製するよ
り効率的であるので)。
動物宿主細胞に導入し、発現させることができる。安定
な真核細胞形質転換体を単離し、同定するための選択マ
ーカーを全く持っていない本発明のベクターは、一時的
な検定用にだけでなく、米国特許No.4,399,216に記載さ
れている方法である同時形質転換用にも有用である。ま
た、本発明のベクターは、大腸菌中での複製を可能にす
る配列を含むことができる(一般に、大腸菌中でプラス
ミドDNAを調製する方が他の宿主微生物中で調製するよ
り効率的であるので)。
本発明のベクターに含まれるヒトプロテインCの暗号
配列の発現は、この構造遺伝子に関連する特定のプロモ
ーターが機能する宿主細胞で起こる。本発明で用いるの
に適した宿主細胞の例を、適切な注とともに第2表に挙
げる。
配列の発現は、この構造遺伝子に関連する特定のプロモ
ーターが機能する宿主細胞で起こる。本発明で用いるの
に適した宿主細胞の例を、適切な注とともに第2表に挙
げる。
第2表に示したように、多数の哺乳動物宿主細胞が、
本発明の形成期タンパク質上のシグナルペプチドを認識
して適切にプロセッシングするために必要な細胞機構を
備えており、血漿中に存在するヒトプロテインCで観察
されるようなグリコシル化、γ−カルボキシル化、およ
びβ−ヒドロキシル化などの翻訳後修飾を付与する。後
記のような多種多様のベクターがこのような真核宿主細
胞の形質転換用に存在しているが、以下に例示する特定
のベクターは本発明の範囲を限定しようとするものでは
ない。
本発明の形成期タンパク質上のシグナルペプチドを認識
して適切にプロセッシングするために必要な細胞機構を
備えており、血漿中に存在するヒトプロテインCで観察
されるようなグリコシル化、γ−カルボキシル化、およ
びβ−ヒドロキシル化などの翻訳後修飾を付与する。後
記のような多種多様のベクターがこのような真核宿主細
胞の形質転換用に存在しているが、以下に例示する特定
のベクターは本発明の範囲を限定しようとするものでは
ない。
pSV2型のベクターは、明確な真核性の転写単位−−プ
ロモーター(ep)、介在配列(IVS)、およびポリアデ
ニル化(pA)部位−−を構成しているSV40ゲノムのセグ
メントを含有している。SV40のT−抗原のないところで
は、プラスミドpSV2型のベクターは宿主細胞の染色体DN
A中に組込まれることによって哺乳動物宿主細胞および
その他の真核宿主細胞を形質転換する。SV40プロモータ
ーが挿入遺伝子を転写させる、プラスミドpSV2−gpt、p
SV2−neo、pSV2−dhfr、pSV2−hyg、およびpSV2−β−
グロビンなどの多種のプラスミドpSV2型のベクターが構
築されている[「Eukaryotic Viral Vectors」、グルズ
マン(Gluzman)編、コールド・スプリング、ハーバー
・ラボラトリーズ(Cold Spring Harbor Laboratories,
Cold Spring Harbor,New York,1982)版を参照]。これ
らのベクターは本発明の暗号配列とともに用いるのに適
しており、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン(ATCC)(American Type Culture Collection,Roc
kville,Maryland)またはノーザン・リージョナル・リ
サーチ・ラボラトリー(NRRL)(Northern Regional Re
search Laboratory,Peoria,Illinois)から入手するこ
とができる。
ロモーター(ep)、介在配列(IVS)、およびポリアデ
ニル化(pA)部位−−を構成しているSV40ゲノムのセグ
メントを含有している。SV40のT−抗原のないところで
は、プラスミドpSV2型のベクターは宿主細胞の染色体DN
A中に組込まれることによって哺乳動物宿主細胞および
その他の真核宿主細胞を形質転換する。SV40プロモータ
ーが挿入遺伝子を転写させる、プラスミドpSV2−gpt、p
SV2−neo、pSV2−dhfr、pSV2−hyg、およびpSV2−β−
グロビンなどの多種のプラスミドpSV2型のベクターが構
築されている[「Eukaryotic Viral Vectors」、グルズ
マン(Gluzman)編、コールド・スプリング、ハーバー
・ラボラトリーズ(Cold Spring Harbor Laboratories,
Cold Spring Harbor,New York,1982)版を参照]。これ
らのベクターは本発明の暗号配列とともに用いるのに適
しており、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン(ATCC)(American Type Culture Collection,Roc
kville,Maryland)またはノーザン・リージョナル・リ
サーチ・ラボラトリー(NRRL)(Northern Regional Re
search Laboratory,Peoria,Illinois)から入手するこ
とができる。
プラスミドpSV2−dhfr(ATCC 37146)は、SV40初期プ
ロモーターの支配下にあるネズミのジヒドロ葉酸還元酵
素(dhfr)遺伝子を含有している。適当な条件下では、
このdhfr遺伝子は宿主の染色体中で増幅されるか、また
はコピーされることが知られている。シムケの総説(Sc
himke,1984,Cell 37:705−713)に記載されているこの
増幅は、dhfr遺伝子に密に隣接しているDNA配列(例え
ば、本発明の形成期ヒトプロテインCをコードしている
配列など)を包含することができ、従ってこれを用いて
本発明のプロテインC酵素前駆体の産生を増加させるこ
とができる。
ロモーターの支配下にあるネズミのジヒドロ葉酸還元酵
素(dhfr)遺伝子を含有している。適当な条件下では、
このdhfr遺伝子は宿主の染色体中で増幅されるか、また
はコピーされることが知られている。シムケの総説(Sc
himke,1984,Cell 37:705−713)に記載されているこの
増幅は、dhfr遺伝子に密に隣接しているDNA配列(例え
ば、本発明の形成期ヒトプロテインCをコードしている
配列など)を包含することができ、従ってこれを用いて
本発明のプロテインC酵素前駆体の産生を増加させるこ
とができる。
哺乳動物宿主細胞およびその他の真核宿主細胞中で本
発明の形成期プロテインCおよびプロテインC酵素前駆
体を発現させるために構築した本発明のプラスミドは、
多種多様のプロモーターを利用することができる。本発
明は、本明細書中に例示した特定の真核生物性プロモー
ターを用いることに限定されるものではない。ブッチャ
ー等[Bucher et al.,1986,Nuc.Acids Res.14(24):10
09]が開示している真核生物性プロモーターあるいはSV
40後期プロモーターなどのプロモーター、または、例え
ばエストロゲン誘導が可能なニワトリ卵アルブミン遺伝
子、インターフェロン遺伝子、グルココルチコイド誘導
が可能なチロシン、アミノトランスフェラーゼ遺伝子、
チミジンキナーゼ遺伝子などの真核生物性遺伝子、およ
び主初期および後期アデノウィルス遺伝子からのプロモ
ーターを容易に単離することがき、そして真核宿主細胞
においてヒトプロテインC酵素前駆体を産生するように
設計した組換えDNA発現ベクターで用いるように修飾す
ることができる。また、真核生物性プロモーターを直列
で用いて本発明の暗号配列を発現させることもできる。
さらに、多数のレトロウィルスが、広範囲の真核宿主細
胞に感染することが知られている。レトロウィルスDNA
中の長末端反復はプロモーター活性をコードしているこ
とが多く、従って本発明の暗号配列を発現させるのに用
いることができる。
発明の形成期プロテインCおよびプロテインC酵素前駆
体を発現させるために構築した本発明のプラスミドは、
多種多様のプロモーターを利用することができる。本発
明は、本明細書中に例示した特定の真核生物性プロモー
ターを用いることに限定されるものではない。ブッチャ
ー等[Bucher et al.,1986,Nuc.Acids Res.14(24):10
09]が開示している真核生物性プロモーターあるいはSV
40後期プロモーターなどのプロモーター、または、例え
ばエストロゲン誘導が可能なニワトリ卵アルブミン遺伝
子、インターフェロン遺伝子、グルココルチコイド誘導
が可能なチロシン、アミノトランスフェラーゼ遺伝子、
チミジンキナーゼ遺伝子などの真核生物性遺伝子、およ
び主初期および後期アデノウィルス遺伝子からのプロモ
ーターを容易に単離することがき、そして真核宿主細胞
においてヒトプロテインC酵素前駆体を産生するように
設計した組換えDNA発現ベクターで用いるように修飾す
ることができる。また、真核生物性プロモーターを直列
で用いて本発明の暗号配列を発現させることもできる。
さらに、多数のレトロウィルスが、広範囲の真核宿主細
胞に感染することが知られている。レトロウィルスDNA
中の長末端反復はプロモーター活性をコードしているこ
とが多く、従って本発明の暗号配列を発現させるのに用
いることができる。
プラスミドpRSVcat(ATCC 37152)は、ラウス肉腫ウ
ィルス(RSV;ニワトリおよびその他の宿主細胞を感染さ
せることが知られているウィルス)の長末端反復の部分
を含有している。RSVの長末端反復配列をプラスミドpRS
Vcatの〜0.76kbNde I−Hind III制限フラグメントで単
離することができる。RSVの長末端反復中のプロモータ
ー[ゴーマン等(Gorman et al.,1982,P.N.A.S.79:677
7)]は本発明のベクターで用いるのに適している。プ
ラスミドpMSVi(NRRL B−15929)は、ネズミ肉腫ウィル
ス(MSV;マウスおよびその他の宿主細胞を感染させるこ
とが知られているウィルス)の長末端反復を含有してい
る。これらの反復配列は本発明のベクター中のプロモー
ターとして用いるのに適している。また、マウスのメタ
ロチオネイン(MMT)プロモーターは、真核宿主細胞で
の使用用にその特徴がよく調べられており、本発明のベ
クターで用いるのに適している。このMMTプロモーター
は15kbのプラスミドpdBPV−MMTneo(ATCC 37224)中に
存在しており、本発明の他のプラスミドを構築するため
の出発物質として用いることができる。
ィルス(RSV;ニワトリおよびその他の宿主細胞を感染さ
せることが知られているウィルス)の長末端反復の部分
を含有している。RSVの長末端反復配列をプラスミドpRS
Vcatの〜0.76kbNde I−Hind III制限フラグメントで単
離することができる。RSVの長末端反復中のプロモータ
ー[ゴーマン等(Gorman et al.,1982,P.N.A.S.79:677
7)]は本発明のベクターで用いるのに適している。プ
ラスミドpMSVi(NRRL B−15929)は、ネズミ肉腫ウィル
ス(MSV;マウスおよびその他の宿主細胞を感染させるこ
とが知られているウィルス)の長末端反復を含有してい
る。これらの反復配列は本発明のベクター中のプロモー
ターとして用いるのに適している。また、マウスのメタ
ロチオネイン(MMT)プロモーターは、真核宿主細胞で
の使用用にその特徴がよく調べられており、本発明のベ
クターで用いるのに適している。このMMTプロモーター
は15kbのプラスミドpdBPV−MMTneo(ATCC 37224)中に
存在しており、本発明の他のプラスミドを構築するため
の出発物質として用いることができる。
本発明の例示DNA配列およびプラスミドには多数の修
飾および変異が可能である。例えば、遺伝子コードの縮
重は、コードされているポリペプチドの暗号配列を変え
ることなく、ポリペプチド暗号領域中の、ならびに翻訳
停止シグナル中のヌクレオチドを置換することを可能に
する。このような置換しうる配列はヒトプロテインCの
既知のアミノ酸およびDNA配列から推定することがで
き、次の一般的な合成法あるいは部位特異的な突然変異
誘発法によって構築することができる。合成法は、実質
的にイタクラ等(Itakura et al.,1977,Science 198:10
56)およびクレア等(Crea et al.,1978,Proc.Nat.Aca
d.Sci.USA 75:5765)の方法に従って行うことができ
る。従って、本発明は具体的に例示したDNA配列および
プラスミドに限定されるものではない。
飾および変異が可能である。例えば、遺伝子コードの縮
重は、コードされているポリペプチドの暗号配列を変え
ることなく、ポリペプチド暗号領域中の、ならびに翻訳
停止シグナル中のヌクレオチドを置換することを可能に
する。このような置換しうる配列はヒトプロテインCの
既知のアミノ酸およびDNA配列から推定することがで
き、次の一般的な合成法あるいは部位特異的な突然変異
誘発法によって構築することができる。合成法は、実質
的にイタクラ等(Itakura et al.,1977,Science 198:10
56)およびクレア等(Crea et al.,1978,Proc.Nat.Aca
d.Sci.USA 75:5765)の方法に従って行うことができ
る。従って、本発明は具体的に例示したDNA配列および
プラスミドに限定されるものではない。
本発明のベクターを真核宿主細胞に導入した後、選択
しうる表現型に基づいて形質転換体を選択することがで
きる。この選択しうる表現型は、発現ベクターに存在す
る選択マーカーによって、または宿主細胞に発現ベクタ
ーと同時導入される別のベクターに存在する選択マーカ
ーによって付与することができる。形質転換体が選択さ
れたら、どの形質転換体が発現ベクターにコードされて
いる所望のタンパク質を最高レベルで発現しているかを
同定するのが望ましい。このような同定は、選択マーカ
ーを含むプラスミドだけを含有し、発現ベクターを含有
していない形質転換体を多数生成する同時形質転換法の
後では特に重要である。後記の実施例6において、目的
のタンパク質を発現し、分泌する細胞を同定するための
プロトコールだけでなく、この方法を用いて試験した他
の細胞との関連において分泌タンパク質量を定量するた
めのプロトコールをも説明する。また、このプロトコー
ルは、最高レベルの目的タンパク質を分泌している生存
細胞の単離を可能にする。
しうる表現型に基づいて形質転換体を選択することがで
きる。この選択しうる表現型は、発現ベクターに存在す
る選択マーカーによって、または宿主細胞に発現ベクタ
ーと同時導入される別のベクターに存在する選択マーカ
ーによって付与することができる。形質転換体が選択さ
れたら、どの形質転換体が発現ベクターにコードされて
いる所望のタンパク質を最高レベルで発現しているかを
同定するのが望ましい。このような同定は、選択マーカ
ーを含むプラスミドだけを含有し、発現ベクターを含有
していない形質転換体を多数生成する同時形質転換法の
後では特に重要である。後記の実施例6において、目的
のタンパク質を発現し、分泌する細胞を同定するための
プロトコールだけでなく、この方法を用いて試験した他
の細胞との関連において分泌タンパク質量を定量するた
めのプロトコールをも説明する。また、このプロトコー
ルは、最高レベルの目的タンパク質を分泌している生存
細胞の単離を可能にする。
活性化プロテインCは、静脈内血栓の拡大の防止に、
動脈血栓の生成の防止に、ならびにグラム陰性敗血症、
内毒血症および播種性の血管内凝固による器官衰弱およ
び死の防止において、実質的な抗血栓の性質を有してい
る。動物の実験では、天然の酵素前駆体プロテインCの
注入は、播種性の血管内凝固(DIC)とショックをとも
なうグラム陰性敗血症の治療には効果がなかった。これ
らの陰性の結果は、大量のトロンビン生成を含むこの型
の広範囲微血管血栓症においては、トロンビンとコンプ
レックス化し、注入した酵素前駆体を活性化するに十分
なトロンボモジュリンは存在していないことを示した。
動脈血栓の生成の防止に、ならびにグラム陰性敗血症、
内毒血症および播種性の血管内凝固による器官衰弱およ
び死の防止において、実質的な抗血栓の性質を有してい
る。動物の実験では、天然の酵素前駆体プロテインCの
注入は、播種性の血管内凝固(DIC)とショックをとも
なうグラム陰性敗血症の治療には効果がなかった。これ
らの陰性の結果は、大量のトロンビン生成を含むこの型
の広範囲微血管血栓症においては、トロンビンとコンプ
レックス化し、注入した酵素前駆体を活性化するに十分
なトロンボモジュリンは存在していないことを示した。
活性化されたプロテインCの第1の不利な点は、あら
ゆる活性化セリンプロテアーゼのように、その半減期
(T 1/2)が酵素前駆体に比べて短いことである。イヌ
でのT 1/2は11分であり、サルでのT 1/2は22〜26分であ
ることがわかっている。対照的に、ヒトの天然のプロテ
インC酵素前駆体のT 1/2は6時間と見られている。活
性化セリンプロテアーゼ(活性化プロテインCを含む)
の比較的短い生物学的半減期(それらの酵素前駆体と比
較したときの)の原因は複雑であり、細胞性および体液
性機序の両方が関与している。また、活性化セリンプロ
テアーゼは、通常血漿に存在するセリンプロテアーゼ阻
害剤類とコンプレックスを形成する。活性化プロテイン
C(APC)は、新規記載のAPC阻害剤と、ならびにα−2
マクログロブリントコンプレッスク化する。不活性な酵
素前駆体(本発明のプロテインC酵素前駆体を含む)は
セリンプロテアーゼ阻害剤と反応しない。
ゆる活性化セリンプロテアーゼのように、その半減期
(T 1/2)が酵素前駆体に比べて短いことである。イヌ
でのT 1/2は11分であり、サルでのT 1/2は22〜26分であ
ることがわかっている。対照的に、ヒトの天然のプロテ
インC酵素前駆体のT 1/2は6時間と見られている。活
性化セリンプロテアーゼ(活性化プロテインCを含む)
の比較的短い生物学的半減期(それらの酵素前駆体と比
較したときの)の原因は複雑であり、細胞性および体液
性機序の両方が関与している。また、活性化セリンプロ
テアーゼは、通常血漿に存在するセリンプロテアーゼ阻
害剤類とコンプレックスを形成する。活性化プロテイン
C(APC)は、新規記載のAPC阻害剤と、ならびにα−2
マクログロブリントコンプレッスク化する。不活性な酵
素前駆体(本発明のプロテインC酵素前駆体を含む)は
セリンプロテアーゼ阻害剤と反応しない。
本発明のプロテインC酵素前駆体の利点は、これらが
天然のプロテインC酵素前駆体よりさらに良好にトロン
ビンによって活性化されるということである(何故な
ら、トロンビンは、Ca2+の存在下でこれらの酵素前駆体
を活性化するためにトロンボモジュリンとコンプレック
ス化するという絶対的な必要性をもはや有していないか
らである)。このことは、これらのプロテインC酵素前
駆体が投与されたときには、血管内のトロンビン生成の
部位、即ち血管内血栓が生成しつつあるあらゆる部位で
活性化されうるということにつながる。従って、これら
の組換えプロテインC酵素前駆体はプロドラッグとして
用いることができ、トロンビン生成の部位においてのみ
活性化されることになる。これらのトロンビン−感受性
の酵素前駆体は酵素前駆体の形で投与することができる
ので、プロテインC阻害剤とコンプレックス化せず、天
然のプロテインC酵素前駆体の生物学的半減期と同じ半
減期を示す。
天然のプロテインC酵素前駆体よりさらに良好にトロン
ビンによって活性化されるということである(何故な
ら、トロンビンは、Ca2+の存在下でこれらの酵素前駆体
を活性化するためにトロンボモジュリンとコンプレック
ス化するという絶対的な必要性をもはや有していないか
らである)。このことは、これらのプロテインC酵素前
駆体が投与されたときには、血管内のトロンビン生成の
部位、即ち血管内血栓が生成しつつあるあらゆる部位で
活性化されうるということにつながる。従って、これら
の組換えプロテインC酵素前駆体はプロドラッグとして
用いることができ、トロンビン生成の部位においてのみ
活性化されることになる。これらのトロンビン−感受性
の酵素前駆体は酵素前駆体の形で投与することができる
ので、プロテインC阻害剤とコンプレックス化せず、天
然のプロテインC酵素前駆体の生物学的半減期と同じ半
減期を示す。
本発明の組換えプロテインC酵素前駆体は、深静脈血
栓症、肺塞栓症、末梢動脈血栓症、心臓または末梢動脈
由来の塞栓、急性心筋梗塞、血栓性の発作、および播種
性の血管内凝固を含む血管内凝固が関与する多種多様の
後天的な疾患状態の予防および治療に有用である。ま
た、これらのプロテインC誘導体は、再発性の深静脈血
栓症を示すヘテロ接合性のプロテインC欠損を有するか
なり多数の患者の治療において、および電撃性紫斑病を
有するホモ接合性のプロテインC欠損の患者の場合にお
いて有効に用いることができる。
栓症、肺塞栓症、末梢動脈血栓症、心臓または末梢動脈
由来の塞栓、急性心筋梗塞、血栓性の発作、および播種
性の血管内凝固を含む血管内凝固が関与する多種多様の
後天的な疾患状態の予防および治療に有用である。ま
た、これらのプロテインC誘導体は、再発性の深静脈血
栓症を示すヘテロ接合性のプロテインC欠損を有するか
なり多数の患者の治療において、および電撃性紫斑病を
有するホモ接合性のプロテインC欠損の患者の場合にお
いて有効に用いることができる。
実験データおよび臨床データによれば、通常の抗凝固
剤、特にワルファリン(warfarin)は侵入性の癌の治療
に有用であり、これら悪性腫瘍の遠く離れた転移性病巣
を防止あるいは減少させるように作用することが示唆さ
れる。さらに、内毒素、腫瘍壊死因子およびインターロ
イキン1などの炎症性刺激が内皮細胞の表面からトロン
ボモジュリンを激減させることがよく認められており、
これが微小血管および大きな血管の血栓症を引き起こす
ものと考えられている。本発明の組換えプロテインC酵
素前駆体は、これらの臨床下において通常の抗凝固剤に
代わるものとして有用である。
剤、特にワルファリン(warfarin)は侵入性の癌の治療
に有用であり、これら悪性腫瘍の遠く離れた転移性病巣
を防止あるいは減少させるように作用することが示唆さ
れる。さらに、内毒素、腫瘍壊死因子およびインターロ
イキン1などの炎症性刺激が内皮細胞の表面からトロン
ボモジュリンを激減させることがよく認められており、
これが微小血管および大きな血管の血栓症を引き起こす
ものと考えられている。本発明の組換えプロテインC酵
素前駆体は、これらの臨床下において通常の抗凝固剤に
代わるものとして有用である。
本発明のプロテインC酵素前駆体の用量は、そのT 1/
2が長くなっているので、活性化プロテインCの場合と
比べると臨床時に実質的に減少させることができる。本
発明のプロテインC酵素前駆体の用量は、ホモ接合性の
プロテインC欠損では、処置あたり約5mg〜100mgの範
囲、そしてヘテロ接合性のプロテインC欠損では、処置
あたり約2.5mg〜50mgと範囲となろう。
2が長くなっているので、活性化プロテインCの場合と
比べると臨床時に実質的に減少させることができる。本
発明のプロテインC酵素前駆体の用量は、ホモ接合性の
プロテインC欠損では、処置あたり約5mg〜100mgの範
囲、そしてヘテロ接合性のプロテインC欠損では、処置
あたり約2.5mg〜50mgと範囲となろう。
活性化プロテインCの有用な治療学的指標は、現在低
用量のヘパリンで治療されている深静脈血栓症および肺
塞栓症の防止にある。危険性の高い患者、特に手術を受
けている患者では、深静脈血栓症を防止するための組換
え活性化プロテインCの用量は1〜10mg/日の範囲であ
る。本発明のプロテインC酵素前駆体の用量は1日あた
り約0.25〜5mgの範囲となろう。これらの酵素前駆体の
さらに別の利点は、これらを一定のIV注入のかわりにボ
ーラス注射で投与してもよいということである。活性化
プロテインCは、このタンパク質のT 1/2が短いため持
続的なIV注入によって投与しなければならない。認めら
れ、客観的に証明された深静脈血栓症および/または肺
塞栓症では、活性化プロテインCの用量は負荷用量とし
て1〜10mgの範囲であり、これに3〜30mg/日の範囲の
用量の持続注入が続く。一方、本発明のプロテインC酵
素前駆体は、24時間あたり約12mgを越えない用量で繰り
返しボーラス注射することによって投与することができ
る。
用量のヘパリンで治療されている深静脈血栓症および肺
塞栓症の防止にある。危険性の高い患者、特に手術を受
けている患者では、深静脈血栓症を防止するための組換
え活性化プロテインCの用量は1〜10mg/日の範囲であ
る。本発明のプロテインC酵素前駆体の用量は1日あた
り約0.25〜5mgの範囲となろう。これらの酵素前駆体の
さらに別の利点は、これらを一定のIV注入のかわりにボ
ーラス注射で投与してもよいということである。活性化
プロテインCは、このタンパク質のT 1/2が短いため持
続的なIV注入によって投与しなければならない。認めら
れ、客観的に証明された深静脈血栓症および/または肺
塞栓症では、活性化プロテインCの用量は負荷用量とし
て1〜10mgの範囲であり、これに3〜30mg/日の範囲の
用量の持続注入が続く。一方、本発明のプロテインC酵
素前駆体は、24時間あたり約12mgを越えない用量で繰り
返しボーラス注射することによって投与することができ
る。
同様の投与スケジュールが末梢動脈血栓の治療に適用
できる。本発明のプロテインC酵素前駆体の注入からく
る出血合併症の可能性は比較的低い。従って、これらの
酵素前駆体は、急性動脈閉塞の状況下で虚血性の肢を切
断から救うのに必要であることが多い手術法である血栓
摘出あるいは塞栓摘出の手術中および手術後に、ヘパリ
ンに取って代わることができる。活性化プロテインCと
比較したときのその長いT 1/2、およびその相対的な投
与の容易性のゆえに、これらの酵素前駆体は心臓からく
る動脈塞栓の治療には活性化プロテインCよりも適して
いる。明確な深静脈血栓−肺塞栓の治療に用いられる用
量と同等の用量でこれら酸素前駆体の長期投与は、心臓
性の塞栓の防止に実際的な用途を有している。
できる。本発明のプロテインC酵素前駆体の注入からく
る出血合併症の可能性は比較的低い。従って、これらの
酵素前駆体は、急性動脈閉塞の状況下で虚血性の肢を切
断から救うのに必要であることが多い手術法である血栓
摘出あるいは塞栓摘出の手術中および手術後に、ヘパリ
ンに取って代わることができる。活性化プロテインCと
比較したときのその長いT 1/2、およびその相対的な投
与の容易性のゆえに、これらの酵素前駆体は心臓からく
る動脈塞栓の治療には活性化プロテインCよりも適して
いる。明確な深静脈血栓−肺塞栓の治療に用いられる用
量と同等の用量でこれら酸素前駆体の長期投与は、心臓
性の塞栓の防止に実際的な用途を有している。
同様に、本発明のプロテインC酵素前駆体は、末梢動
脈、特に頚動脈中の血栓由来の塞栓の治療に用いること
ができる;これらは、血小板の機能を抑制することがで
きる薬物、経口の抗凝固剤、またはそれらの組合せを含
む現在用いられている処方によっては満足に治療、ある
いは予防されない。心臓性の塞栓の場合と同様に、これ
らの酵素前駆体は、心臓性の塞栓について説明したもの
と同じ方法で長期間投与することができ、そして頚動脈
血栓に由来し、塞栓性の発作につながる塞栓の予防に主
な可能性を有している。
脈、特に頚動脈中の血栓由来の塞栓の治療に用いること
ができる;これらは、血小板の機能を抑制することがで
きる薬物、経口の抗凝固剤、またはそれらの組合せを含
む現在用いられている処方によっては満足に治療、ある
いは予防されない。心臓性の塞栓の場合と同様に、これ
らの酵素前駆体は、心臓性の塞栓について説明したもの
と同じ方法で長期間投与することができ、そして頚動脈
血栓に由来し、塞栓性の発作につながる塞栓の予防に主
な可能性を有している。
本発明のプロテインC酵素前駆体は血栓性の発作にも
有用である。現在のところ、発作を通常の抗凝固剤で治
療するのは一般的ではない。発作をヘパリンまたは経口
の抗凝固剤で治療するのはときには有益であるが、梗塞
した脳の領域中への出血の危険性が高く、それによって
発作に付随する神経欠損を悪化させる。出血合併症を起
こす可能性が低いこと、およびその選択性のゆえに、本
発明の酵素前駆体は、発作患者に投与することができ、
閉塞している動脈血栓の局所的な拡大を防止するのに有
益であり、それによって発作からくる神経欠損を減少さ
せることができる。発作の治療に有効な酵素前駆体の量
は、活性化プロテインCと比べるとさらに低くなるであ
ろうが、その用量は発作の性質および重篤度に依存して
それぞれの患者によって変わる。
有用である。現在のところ、発作を通常の抗凝固剤で治
療するのは一般的ではない。発作をヘパリンまたは経口
の抗凝固剤で治療するのはときには有益であるが、梗塞
した脳の領域中への出血の危険性が高く、それによって
発作に付随する神経欠損を悪化させる。出血合併症を起
こす可能性が低いこと、およびその選択性のゆえに、本
発明の酵素前駆体は、発作患者に投与することができ、
閉塞している動脈血栓の局所的な拡大を防止するのに有
益であり、それによって発作からくる神経欠損を減少さ
せることができる。発作の治療に有効な酵素前駆体の量
は、活性化プロテインCと比べるとさらに低くなるであ
ろうが、その用量は発作の性質および重篤度に依存して
それぞれの患者によって変わる。
また、本発明の酵素前駆体は、活性化されたときその
プロ−フィブリン溶解の性質のゆえに、急性心筋梗塞の
治療にも有用である。これらの酵素前駆体を急性期の心
筋梗塞の間に組織プラスミノーゲン活性化因子とともに
投与することができる。閉塞している冠状動脈の血栓を
溶解した後、さらに数日間酵素前駆体を投与して再び急
性心筋梗塞するのを防止することができる。この状況下
で活性化プロテインCを投与するときには、患者は、プ
ラスミノーゲン活性化因子治療を始めるときに1〜10mg
の負荷用量を投与され、続いて3〜30mg/日の範囲の活
性化プロテインCが持続注入される。対照的に、本発明
の酵素前駆体は、約12mg/日を越えない用量での1日3
〜4回のボーラス注射によって投与することができる。
プロ−フィブリン溶解の性質のゆえに、急性心筋梗塞の
治療にも有用である。これらの酵素前駆体を急性期の心
筋梗塞の間に組織プラスミノーゲン活性化因子とともに
投与することができる。閉塞している冠状動脈の血栓を
溶解した後、さらに数日間酵素前駆体を投与して再び急
性心筋梗塞するのを防止することができる。この状況下
で活性化プロテインCを投与するときには、患者は、プ
ラスミノーゲン活性化因子治療を始めるときに1〜10mg
の負荷用量を投与され、続いて3〜30mg/日の範囲の活
性化プロテインCが持続注入される。対照的に、本発明
の酵素前駆体は、約12mg/日を越えない用量での1日3
〜4回のボーラス注射によって投与することができる。
活性化プロテインCは播種性の血管内凝固の治療に有
用である。ヘパリンおよび経口の抗凝固剤が厳格な臨床
試験において播種性の血管内凝固(DIC)を有する患者
に投与されていたが、その結果は期待に反するものであ
った。播種性の血管内凝固においては、活性化プロテイ
ンCならびに本発明の酵素前駆体は通常の抗凝固剤を越
える全く異なった利点を有している。前記のように、動
物の実験においては、プロテインC酵素前駆体は播種性
の血管内凝固およびグラム陰性敗血症からくる死および
器官の損傷の防止には効果的ではないことが認められて
いる。対照的に、本発明のプロテインC酵素前駆体は、
トロンビンによる活性化を極めて受けやすく、播種性の
血管内凝固の治療に効果的となろう。DICを治療するた
めの活性化プロテインCの概算必要量は約100mg/日であ
る;DICを治療するための本発明の酵素前駆体型の用量
は、繰り返しボーラス注射で投与して約30mg/日を越え
るべきではない。
用である。ヘパリンおよび経口の抗凝固剤が厳格な臨床
試験において播種性の血管内凝固(DIC)を有する患者
に投与されていたが、その結果は期待に反するものであ
った。播種性の血管内凝固においては、活性化プロテイ
ンCならびに本発明の酵素前駆体は通常の抗凝固剤を越
える全く異なった利点を有している。前記のように、動
物の実験においては、プロテインC酵素前駆体は播種性
の血管内凝固およびグラム陰性敗血症からくる死および
器官の損傷の防止には効果的ではないことが認められて
いる。対照的に、本発明のプロテインC酵素前駆体は、
トロンビンによる活性化を極めて受けやすく、播種性の
血管内凝固の治療に効果的となろう。DICを治療するた
めの活性化プロテインCの概算必要量は約100mg/日であ
る;DICを治療するための本発明の酵素前駆体型の用量
は、繰り返しボーラス注射で投与して約30mg/日を越え
るべきではない。
通常の抗凝固薬、特にワルファリン(warfarin)は侵
入性の悪性腫瘍の治療に有用である。腫瘍細胞の多数
は、局所的なフィブリンの堆積につながる凝固系の活性
化を引き起こす物質を産生する。これらのフィブリン堆
積物は「巣」として機能し、ここで癌細胞は分裂して転
移性の病巣を形成することができる。しかし、ワルファ
リンまたは他の一般的な抗凝固剤をもっと強力かつ効果
的な形の化学療法と組み合わせて投与することはできな
い。何故なら、このような療法は常に血小板数の急激な
減少を生じ、ワルファリン療法と組み合わさった血小板
減少は、許容することができない重篤な出血合併症の危
険に患者をさらすことになるからである。本発明のプロ
テインC誘導体は、活性化プロテインCと同様、通常の
抗凝固剤より選択性が高く、ヘパリンまたは経口の抗凝
固剤よりはるかに高い治療インデックスを有しており、
血小板減少の患者に比較的安全に投与することができ
る。従って、本発明のプロテインC酵素前駆体と組み合
わせた効果的かつ強力な化学療法で侵入性癌の患者を治
療することができる。治療は深静脈血栓−肺塞栓で用い
る投与処方と同様の処方に従えばよい。
入性の悪性腫瘍の治療に有用である。腫瘍細胞の多数
は、局所的なフィブリンの堆積につながる凝固系の活性
化を引き起こす物質を産生する。これらのフィブリン堆
積物は「巣」として機能し、ここで癌細胞は分裂して転
移性の病巣を形成することができる。しかし、ワルファ
リンまたは他の一般的な抗凝固剤をもっと強力かつ効果
的な形の化学療法と組み合わせて投与することはできな
い。何故なら、このような療法は常に血小板数の急激な
減少を生じ、ワルファリン療法と組み合わさった血小板
減少は、許容することができない重篤な出血合併症の危
険に患者をさらすことになるからである。本発明のプロ
テインC誘導体は、活性化プロテインCと同様、通常の
抗凝固剤より選択性が高く、ヘパリンまたは経口の抗凝
固剤よりはるかに高い治療インデックスを有しており、
血小板減少の患者に比較的安全に投与することができ
る。従って、本発明のプロテインC酵素前駆体と組み合
わせた効果的かつ強力な化学療法で侵入性癌の患者を治
療することができる。治療は深静脈血栓−肺塞栓で用い
る投与処方と同様の処方に従えばよい。
本発明の酵素前駆体およびその活性化型は、医薬とし
て有用な組成物を製造するための既知の方法に従って製
剤化することができ、これによって本発明のヒトプロテ
インC酵素前駆体または活性化プロテインCを薬学的に
許容しうる担体と混合する。適当な担体およびその製剤
例(他のヒトタンパク質、例えばヒト血清アルブミンを
含む)は、例えば「Remington's Pharmaceutical Scien
ces第16版」(Osol et al.編、Mack Publishing社、198
0年)に記載されている。このような組成物は、有効量
のプロテインC酵素前駆体またはその活性化体を、宿主
に効果的に投与するのに適した薬学的に許容しうる組成
物を製造するための適切な量の担体とともに含んでい
る。このプロテインC組成物は、非経口で、または効果
的な形での血流への投与が確実なその他の方法で投与す
ることができる。
て有用な組成物を製造するための既知の方法に従って製
剤化することができ、これによって本発明のヒトプロテ
インC酵素前駆体または活性化プロテインCを薬学的に
許容しうる担体と混合する。適当な担体およびその製剤
例(他のヒトタンパク質、例えばヒト血清アルブミンを
含む)は、例えば「Remington's Pharmaceutical Scien
ces第16版」(Osol et al.編、Mack Publishing社、198
0年)に記載されている。このような組成物は、有効量
のプロテインC酵素前駆体またはその活性化体を、宿主
に効果的に投与するのに適した薬学的に許容しうる組成
物を製造するための適切な量の担体とともに含んでい
る。このプロテインC組成物は、非経口で、または効果
的な形での血流への投与が確実なその他の方法で投与す
ることができる。
また、本発明の酵素前駆体を用いてインビトロで活性
化プロテインCを製造できることにも注意すべきであ
る。真核細胞中で活性化プロテインCを直接製造するた
めの組換え法が知られているが、これらの方法は活性化
プロテインCが培養培地に長時間残っていることを必要
とする。さらに、活性化プロテインCは、高価につく多
段階の工程によって培養培地から精製しなければならな
い。活性化プロテインCは比較的不安定であるので、こ
れらの直接発現法は少量の活性化プロテインCを与え
る。対照的に、本発明の酵素前駆体はCa2+の存在下であ
ってもトロンビン単独により活性化されうるので、活性
化プロテインCを製造するための既知の方法を凌ぐ重要
な利点が提供される。
化プロテインCを製造できることにも注意すべきであ
る。真核細胞中で活性化プロテインCを直接製造するた
めの組換え法が知られているが、これらの方法は活性化
プロテインCが培養培地に長時間残っていることを必要
とする。さらに、活性化プロテインCは、高価につく多
段階の工程によって培養培地から精製しなければならな
い。活性化プロテインCは比較的不安定であるので、こ
れらの直接発現法は少量の活性化プロテインCを与え
る。対照的に、本発明の酵素前駆体はCa2+の存在下であ
ってもトロンビン単独により活性化されうるので、活性
化プロテインCを製造するための既知の方法を凌ぐ重要
な利点が提供される。
以下に実施例を挙げて本発明の方法、ならびに代表的
な化合物、ベクターおよび形質転換体の構築(作成)プ
ロトコールを説明するが、これらは本発明を限定しよう
とするものではない。
な化合物、ベクターおよび形質転換体の構築(作成)プ
ロトコールを説明するが、これらは本発明を限定しよう
とするものではない。
実施例1 プラスミドpLAPCの構築 本実施例はプラスミドpLAPC構築の詳細なプロトコー
ルを提供するものである。簡単に説明すると、実施例1A
は、活性化ペプチドを含むプロテインC分子の一部をコ
ードしているDNAフラグメントのプラスミドpHC7からの
単離を説明するものであり、実施例1Bは、このDNAフラ
グメントのファージM13mp18へのクローニング、および
部位特異的な突然変異誘発による、得られた組換えファ
ージからの活性化ペプチドをコードしているDNAの除去
を説明するものであり、実施例1Cは、プラスミドpLAPC
構築の最後の工程、さらに詳しくは、この突然変異フラ
グメントを単離し、プラスミドpLPC由来の2つのフラグ
メントとライゲートしてプラスミドpLAPCを得ることを
説明するものである。プラスミドpLPC構築のプロトコー
ルは実施例2で説明する。
ルを提供するものである。簡単に説明すると、実施例1A
は、活性化ペプチドを含むプロテインC分子の一部をコ
ードしているDNAフラグメントのプラスミドpHC7からの
単離を説明するものであり、実施例1Bは、このDNAフラ
グメントのファージM13mp18へのクローニング、および
部位特異的な突然変異誘発による、得られた組換えファ
ージからの活性化ペプチドをコードしているDNAの除去
を説明するものであり、実施例1Cは、プラスミドpLAPC
構築の最後の工程、さらに詳しくは、この突然変異フラ
グメントを単離し、プラスミドpLPC由来の2つのフラグ
メントとライゲートしてプラスミドpLAPCを得ることを
説明するものである。プラスミドpLPC構築のプロトコー
ルは実施例2で説明する。
A.ヒトプロテインCの活性化ペプチドの暗号配列を含む
DNAフラグメントの単離 プラスミドpHC7は形成期ヒトプロテインCの完全な暗
号配列を含んでいる。15μg/mlのテトラサイクリンを含
む1のLブロス(10gペプトン、10g NaCl、および5g
酵母抽出物)に大腸菌K12 RR1/pHC7(NRRL B−15926)
の培養物を接種し、590nmでの光学密度(O.D.)が〜1
吸収単位となるまで空気−振盪インキュベーター中、37
℃でインキュベートし、この時点でクロラムフェニコー
ル(150mg)を培養物に加えた。約16時間インキュベー
トを続けた。クロラムフェニコールの添加はタンパク質
の合成を阻害し、従ってさらに細胞分裂するのを阻害す
るが、プラスミドの複製は継続させる。
DNAフラグメントの単離 プラスミドpHC7は形成期ヒトプロテインCの完全な暗
号配列を含んでいる。15μg/mlのテトラサイクリンを含
む1のLブロス(10gペプトン、10g NaCl、および5g
酵母抽出物)に大腸菌K12 RR1/pHC7(NRRL B−15926)
の培養物を接種し、590nmでの光学密度(O.D.)が〜1
吸収単位となるまで空気−振盪インキュベーター中、37
℃でインキュベートし、この時点でクロラムフェニコー
ル(150mg)を培養物に加えた。約16時間インキュベー
トを続けた。クロラムフェニコールの添加はタンパク質
の合成を阻害し、従ってさらに細胞分裂するのを阻害す
るが、プラスミドの複製は継続させる。
この培養物を、Sorvall GSAローター(Dupont Co.,In
strument Products,Biomedical Division,Newtown,CN 0
6470)中、6000rpm、4℃で5分間遠心した。この上清
を捨て、細胞ペレットをTES緩衝液[10mMトリス−HCl、
pH=7.5;10mM NaCl;および1mM EDTA](40ml)で洗浄
し、再ペレット化した。もう一度上清を捨て、細胞ペレ
ットをドライアイス−エタノール浴で凍結させ、そして
解凍した。解凍した細胞ペレットを25%スクロース/50m
M EDTA溶液(10ml)に再懸濁した。5mg/mlのリソチーム
溶液(約1ml);0.25MのEDTA、pH=8.0(3ml);および1
0mg/mlのRNアーゼA(100μ)をこの溶液に加え、次
いでこれを氷上で15分間インキュベートした。このリソ
チーム処理した細胞に3mlの溶菌溶液[10%トリトン−X
100(3ml);0.25M EDTA、pH=8.0(75ml);1M トリス−
HCl,pH=8.0(15ml);および水(7ml)を混合して調
製]を加え、混合し、得られた溶液を氷上でさらに15分
間インキュベートした。この溶解した細胞をドライアイ
ス−エタノール浴で凍結させ、次いで解凍した。
strument Products,Biomedical Division,Newtown,CN 0
6470)中、6000rpm、4℃で5分間遠心した。この上清
を捨て、細胞ペレットをTES緩衝液[10mMトリス−HCl、
pH=7.5;10mM NaCl;および1mM EDTA](40ml)で洗浄
し、再ペレット化した。もう一度上清を捨て、細胞ペレ
ットをドライアイス−エタノール浴で凍結させ、そして
解凍した。解凍した細胞ペレットを25%スクロース/50m
M EDTA溶液(10ml)に再懸濁した。5mg/mlのリソチーム
溶液(約1ml);0.25MのEDTA、pH=8.0(3ml);および1
0mg/mlのRNアーゼA(100μ)をこの溶液に加え、次
いでこれを氷上で15分間インキュベートした。このリソ
チーム処理した細胞に3mlの溶菌溶液[10%トリトン−X
100(3ml);0.25M EDTA、pH=8.0(75ml);1M トリス−
HCl,pH=8.0(15ml);および水(7ml)を混合して調
製]を加え、混合し、得られた溶液を氷上でさらに15分
間インキュベートした。この溶解した細胞をドライアイ
ス−エタノール浴で凍結させ、次いで解凍した。
SW27 ローター(Beckman,7360 N.Lincoln Ave.,Linco
lnwood,IL 60646)中、25,000rpmで40分間遠心すること
によってこの溶液から細胞の残骸を除去した。この溶液
にCsCl(約30.44g)および5mg/ml臭化エチジウム溶液
(〜1ml)を加え、その容量を40mlに調節した。この溶
液をVti50超遠心管(Beckman)にデカンテーションし
た。この管を密封し、Vti50ローター中、42,000rpmで〜
16時間遠心した。紫外光で見えるようにしてプラスミド
のバンドを単離し、ti75管およびローター(Beckman)
に入れ、55,000rpmで16時間遠心した。必要な容量の調
節はすべて0.761g/mlのCsClを含むTESを用いて行った。
プラスミドのバンドをもう一度単離し、臭化エチジウム
を塩−飽和のイソプロパノールで抽出し、最後にTES緩
衝液で1:3に希釈した。次いで、この溶液に2容量のエ
タノールを加え、得られた混合液を−20℃で一晩インキ
ュベートした。この溶液を、SS34ローター(DuPont C
o.)中、10,000rpmで15分間遠心することによってプラ
スミドDNAをペレット化した。
lnwood,IL 60646)中、25,000rpmで40分間遠心すること
によってこの溶液から細胞の残骸を除去した。この溶液
にCsCl(約30.44g)および5mg/ml臭化エチジウム溶液
(〜1ml)を加え、その容量を40mlに調節した。この溶
液をVti50超遠心管(Beckman)にデカンテーションし
た。この管を密封し、Vti50ローター中、42,000rpmで〜
16時間遠心した。紫外光で見えるようにしてプラスミド
のバンドを単離し、ti75管およびローター(Beckman)
に入れ、55,000rpmで16時間遠心した。必要な容量の調
節はすべて0.761g/mlのCsClを含むTESを用いて行った。
プラスミドのバンドをもう一度単離し、臭化エチジウム
を塩−飽和のイソプロパノールで抽出し、最後にTES緩
衝液で1:3に希釈した。次いで、この溶液に2容量のエ
タノールを加え、得られた混合液を−20℃で一晩インキ
ュベートした。この溶液を、SS34ローター(DuPont C
o.)中、10,000rpmで15分間遠心することによってプラ
スミドDNAをペレット化した。
この方法によって得られたプラスミドpHC7DNA(〜1m
g)をTE緩衝液[10mM トリス−HCl、pH=7.6、および0.
1mM EDTA](1ml)に懸濁し、−20℃で保存した。プラ
スミドpHC7の制限部位および機能地図を添付の第2図に
示す。
g)をTE緩衝液[10mM トリス−HCl、pH=7.6、および0.
1mM EDTA](1ml)に懸濁し、−20℃で保存した。プラ
スミドpHC7の制限部位および機能地図を添付の第2図に
示す。
プラスミドpHC7 DNA(約7μg;7μ)を、10X Core
緩衝液TM(25μ)[Core緩衝液TM(BRL)は500mMトリ
ス−HCl、pH=8.0;500mM NaCl;および100mM MgCl2であ
る]、水(198μ)、制限酵素Sst I(12μ;〜60単
位)[BRL(Bethesda Research Laboratories,Gaithers
burg,MD 20877);実施例中で言及する酵素のすべて
は、他に記載がなければ、BRLから、またはNEB(New En
gland Biolabs,Beverly,MA 01915−9990)から入手可能
であり、これらを実質的に製造元の推奨に従って用い
た]、および制限酵素Sal I(8μ;80単位)に加え
た。この反応混合物を37℃で4時間インキュベートし、
次いでSst I−Sal I消化したプラスミドpHC7 DNAを始め
フェノールで、次にクロロホルムで抽出し、エタノール
沈澱および遠心によって集め、最後にTE/10緩衝液[10m
Mトリス−塩基、pH=7.6;および0.1mM EDTA](15μ
)に懸濁した。
緩衝液TM(25μ)[Core緩衝液TM(BRL)は500mMトリ
ス−HCl、pH=8.0;500mM NaCl;および100mM MgCl2であ
る]、水(198μ)、制限酵素Sst I(12μ;〜60単
位)[BRL(Bethesda Research Laboratories,Gaithers
burg,MD 20877);実施例中で言及する酵素のすべて
は、他に記載がなければ、BRLから、またはNEB(New En
gland Biolabs,Beverly,MA 01915−9990)から入手可能
であり、これらを実質的に製造元の推奨に従って用い
た]、および制限酵素Sal I(8μ;80単位)に加え
た。この反応混合物を37℃で4時間インキュベートし、
次いでSst I−Sal I消化したプラスミドpHC7 DNAを始め
フェノールで、次にクロロホルムで抽出し、エタノール
沈澱および遠心によって集め、最後にTE/10緩衝液[10m
Mトリス−塩基、pH=7.6;および0.1mM EDTA](15μ
)に懸濁した。
次に、この反応混合物を、トリス−酢酸塩緩衝液中、
〜130Vおよび〜65mAで2〜3時間、〜0.6%低ゲル化温
度アガロース(FMC Corporation,Marine Colloids Divi
sion,Rockland,Maine 04841)ゲルで電気泳動にかけ
た。このゲルを臭化エチジウムの希釈溶液で染色し、長
波長のUV光で見えるようにし、〜0.7kb Sst I−Sal I制
限フラグメントを含むDNAのバンドを小さな切片でゲル
から切り取った。この切片の体積を切片の密度と重量か
ら求め、切片を入れた試験管に4容量の0.25M NaCl含有
のTEを加えた。次いで、この切片を72℃でインキュベー
トして溶解した。約400μ中に、プラスミドpHC7の〜
0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメントが約0.5μg得ら
れた。このDNA溶液を製造元の推奨に従いNACS−prepacR
カラム(BRL)に通すとさらに精製されたDNAが得られ
た。この精製フラグメントを脱イオン水(15μ)に再
懸濁した。
〜130Vおよび〜65mAで2〜3時間、〜0.6%低ゲル化温
度アガロース(FMC Corporation,Marine Colloids Divi
sion,Rockland,Maine 04841)ゲルで電気泳動にかけ
た。このゲルを臭化エチジウムの希釈溶液で染色し、長
波長のUV光で見えるようにし、〜0.7kb Sst I−Sal I制
限フラグメントを含むDNAのバンドを小さな切片でゲル
から切り取った。この切片の体積を切片の密度と重量か
ら求め、切片を入れた試験管に4容量の0.25M NaCl含有
のTEを加えた。次いで、この切片を72℃でインキュベー
トして溶解した。約400μ中に、プラスミドpHC7の〜
0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメントが約0.5μg得ら
れた。このDNA溶液を製造元の推奨に従いNACS−prepacR
カラム(BRL)に通すとさらに精製されたDNAが得られ
た。この精製フラグメントを脱イオン水(15μ)に再
懸濁した。
B.組換えファージの構築および活性化ペプチドをコード
しているDNAの部位特異的な突然変異誘発による除去 約1μgのファージM13mp18(New England Biolabsか
ら入手)のRF(複製型)DNAを、実質的に実施例1A記載
の方法に従って、制限酵素Sst IおよびSsl Iで消化し
た。この反応混合液をフェノールで、次いでクロロホル
ムで抽出することによって反応を止め、そしてDNAを沈
澱させ、遠心して集め、約15μのTE緩衝液に再懸濁し
た。この消化によって得られた2種類のフラグメントを
〜0.6%の低ゲル化温度アガロースゲルで分離し、大き
い方のフラグメントをゲルから切り出し、実施例1Aの記
載のようにして精製した。
しているDNAの部位特異的な突然変異誘発による除去 約1μgのファージM13mp18(New England Biolabsか
ら入手)のRF(複製型)DNAを、実質的に実施例1A記載
の方法に従って、制限酵素Sst IおよびSsl Iで消化し
た。この反応混合液をフェノールで、次いでクロロホル
ムで抽出することによって反応を止め、そしてDNAを沈
澱させ、遠心して集め、約15μのTE緩衝液に再懸濁し
た。この消化によって得られた2種類のフラグメントを
〜0.6%の低ゲル化温度アガロースゲルで分離し、大き
い方のフラグメントをゲルから切り出し、実施例1Aの記
載のようにして精製した。
このSst I−Sal I消化したM13mp18 RF DNA(5μ)
に、プラスミドpHC7の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグ
メント(約0.1μg;水7μ中)を、10X リガーゼ緩衝
液[0.5Mトリス−HCl、pH=7.8;60mM MgCl2;および0.2M
ジチオトレイトール(DTT)](2μ)、1mg/ml BSA
(2μ)、25mM ATP(1μ)、T4 DNAリガーゼ(TE
B)(1μ;〜400単位)、および水(2μ)ととも
に加えた。このライゲート反応液を25℃で一晩インキュ
ベートした。ライゲートしたDNAは2本鎖形の所望のフ
ァージM13mp18−HE1 DNAからなっていた。
に、プラスミドpHC7の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグ
メント(約0.1μg;水7μ中)を、10X リガーゼ緩衝
液[0.5Mトリス−HCl、pH=7.8;60mM MgCl2;および0.2M
ジチオトレイトール(DTT)](2μ)、1mg/ml BSA
(2μ)、25mM ATP(1μ)、T4 DNAリガーゼ(TE
B)(1μ;〜400単位)、および水(2μ)ととも
に加えた。このライゲート反応液を25℃で一晩インキュ
ベートした。ライゲートしたDNAは2本鎖形の所望のフ
ァージM13mp18−HE1 DNAからなっていた。
大腸菌K12 JM101(New England Biolabs)の一晩培養
物(約300μ)を2X TYブロス[TYブロスは10g/トリ
プトン、10g/NaCl、および5g/酵母抽出物である]
(30ml)に接種し、この培養物を、O.D.600が〜0.5にな
るまで曝気しながら37℃でインキュベートした。培養物
を氷水浴で10分間冷却し、遠心して集め、冷10mM NaCl
(15ml)に再懸濁した。細胞をもう一度遠心して集め、
冷却した30mMのCaCl2(15ml)再懸濁した。この細胞を
氷上に20分間置き、遠心して集めた。細胞を冷30mM CaC
l2(1.5ml)に再懸濁し、その200μを取り、上記調製
のライゲートDNA(9μ)に加え、氷上で約30分間イ
ンキュベートした。次いで、この細胞−DNA混合物を42
℃で2分間インキュベートし、トップ寒天[45℃で溶融
するように保たれた0.5%寒天含有のTYブロスであり、
2%X−ガル(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリ
ル−β−D−ガラクトピラノシド)(50μ)、100mM
IPTG(イソプロピル β−D−チオガラクトピラノシ
ド)(50μ)、および対数増殖期の大腸菌K12 JM101
(100μ)をも含んでいる](3ml)に加えた。次い
で、この細胞−トップ寒天の混合物をTY−寒天プレート
に蒔き、このプレートを37℃で一晩インキュベートし
た。
物(約300μ)を2X TYブロス[TYブロスは10g/トリ
プトン、10g/NaCl、および5g/酵母抽出物である]
(30ml)に接種し、この培養物を、O.D.600が〜0.5にな
るまで曝気しながら37℃でインキュベートした。培養物
を氷水浴で10分間冷却し、遠心して集め、冷10mM NaCl
(15ml)に再懸濁した。細胞をもう一度遠心して集め、
冷却した30mMのCaCl2(15ml)再懸濁した。この細胞を
氷上に20分間置き、遠心して集めた。細胞を冷30mM CaC
l2(1.5ml)に再懸濁し、その200μを取り、上記調製
のライゲートDNA(9μ)に加え、氷上で約30分間イ
ンキュベートした。次いで、この細胞−DNA混合物を42
℃で2分間インキュベートし、トップ寒天[45℃で溶融
するように保たれた0.5%寒天含有のTYブロスであり、
2%X−ガル(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリ
ル−β−D−ガラクトピラノシド)(50μ)、100mM
IPTG(イソプロピル β−D−チオガラクトピラノシ
ド)(50μ)、および対数増殖期の大腸菌K12 JM101
(100μ)をも含んでいる](3ml)に加えた。次い
で、この細胞−トップ寒天の混合物をTY−寒天プレート
に蒔き、このプレートを37℃で一晩インキュベートし
た。
翌朝、4つの透明なプラークを2X TYブロス(2ml)に
別々に接種し、この培養物を曝気しながら37℃で6時間
インキュベートした。次に、培養物を遠心し、得られた
上清(細胞ペレットは制限酵素分析用のファージDNAの
調製に用いた)(500μ)を大腸菌K12 JM101の培養物
(500μ;O.D.550=0.5)および2X TYブロス(50ml)
に加えた。これらの培養物を37℃で一晩インキュベート
した。この細胞ペレットから、培養培地に抗生物質を全
く用いなかったことと超遠心の工程をフェノールおよび
クロロホルム超出に置き換えたこと以外は実施例1A記載
の方法のスケールを小さくした方法を用いて、ファージ
RF DNAを単離した。ファージM13mp18−HE1 DNAを含む
形質転換体をそのファージDNAの制限酵素分析によって
同定した。
別々に接種し、この培養物を曝気しながら37℃で6時間
インキュベートした。次に、培養物を遠心し、得られた
上清(細胞ペレットは制限酵素分析用のファージDNAの
調製に用いた)(500μ)を大腸菌K12 JM101の培養物
(500μ;O.D.550=0.5)および2X TYブロス(50ml)
に加えた。これらの培養物を37℃で一晩インキュベート
した。この細胞ペレットから、培養培地に抗生物質を全
く用いなかったことと超遠心の工程をフェノールおよび
クロロホルム超出に置き換えたこと以外は実施例1A記載
の方法のスケールを小さくした方法を用いて、ファージ
RF DNAを単離した。ファージM13mp18−HE1 DNAを含む
形質転換体をそのファージDNAの制限酵素分析によって
同定した。
一晩培養物を遠心し、上清5mlあたりに、32%ポリエ
チレングリコール(PEG)6000と2.5mM NaClからなる溶
液約1mlを加え、次いで室温で10分間インキュベートし
た。この混合物を10,000rpmで10分間遠心し、得られた
ペレット(1本鎖のファージM13mp18−HD1 DNAを含んで
いる)をTES緩衝液[20mMトリス−HCl、pH7.5;0.1M EDT
A;および10mM NaCl](500μ)に再懸濁した。このDN
A溶液を、始めクロロホルムで、次いでTE飽和のフェノ
ールで2回、さらにもう一度クロロホルムで抽出した。
次いで、エタノールおよびNaOAcを用いて1本鎖のDNAを
沈澱させ、遠心し、そしてペレットを70%エタノールで
洗浄し、乾燥した後、得られたペレットを水(80μ)
に溶解した。このファージ調製物を次の工程(部位特異
的な突然変異誘発)で用い、活性化ペプチドをコードし
ているDNAを除去した。
チレングリコール(PEG)6000と2.5mM NaClからなる溶
液約1mlを加え、次いで室温で10分間インキュベートし
た。この混合物を10,000rpmで10分間遠心し、得られた
ペレット(1本鎖のファージM13mp18−HD1 DNAを含んで
いる)をTES緩衝液[20mMトリス−HCl、pH7.5;0.1M EDT
A;および10mM NaCl](500μ)に再懸濁した。このDN
A溶液を、始めクロロホルムで、次いでTE飽和のフェノ
ールで2回、さらにもう一度クロロホルムで抽出した。
次いで、エタノールおよびNaOAcを用いて1本鎖のDNAを
沈澱させ、遠心し、そしてペレットを70%エタノールで
洗浄し、乾燥した後、得られたペレットを水(80μ)
に溶解した。このファージ調製物を次の工程(部位特異
的な突然変異誘発)で用い、活性化ペプチドをコードし
ているDNAを除去した。
活性化ペプチドをコードしているDNAを除去するため
の突然変異誘発に用いる1本鎖のDNAフラグメントは自
動DNA合成機で合成したが、これは次の配列を有してい
る: この1本鎖のDNAフラグメント(「突然変異誘発オリゴ
ヌクレオチド」)(約30pモル;1μ)、およびM13普遍
プライマー[Boehringer−Mannheim Biochemicals(BM
B),7941 Castleway Drive,P.O.Box 50816,Indianapoli
s,IN 46250から市販されている](7.5pモル;1.5μ)
を、1mMのATP(1μ)を含む1Xキナーゼ緩衝液[100m
Mトリス−HCl、pH=8.3;100mM DDT;および100mM MgC
l2](10μ)中、T4ポリヌクレオチドキナーゼ5単位
[Pharmacia,P−L Biochemicals,Inc.,800 Centennial
Avenue,Piscataway,NJ 08854]を用いて、37℃で30分間
別々に処理し、次いで65℃で10分間インキュベートし、
そして凍結させた。このキナーゼ処理したDNAを以下に
記載の突然変異誘発に用いた。
の突然変異誘発に用いる1本鎖のDNAフラグメントは自
動DNA合成機で合成したが、これは次の配列を有してい
る: この1本鎖のDNAフラグメント(「突然変異誘発オリゴ
ヌクレオチド」)(約30pモル;1μ)、およびM13普遍
プライマー[Boehringer−Mannheim Biochemicals(BM
B),7941 Castleway Drive,P.O.Box 50816,Indianapoli
s,IN 46250から市販されている](7.5pモル;1.5μ)
を、1mMのATP(1μ)を含む1Xキナーゼ緩衝液[100m
Mトリス−HCl、pH=8.3;100mM DDT;および100mM MgC
l2](10μ)中、T4ポリヌクレオチドキナーゼ5単位
[Pharmacia,P−L Biochemicals,Inc.,800 Centennial
Avenue,Piscataway,NJ 08854]を用いて、37℃で30分間
別々に処理し、次いで65℃で10分間インキュベートし、
そして凍結させた。このキナーゼ処理したDNAを以下に
記載の突然変異誘発に用いた。
突然変異誘発の最初の工程では、突然変異誘発オリゴ
ヌクレオチドとM13普遍プライマーを1本鎖のファージD
NAにアニーリングした。普遍プライマー(1pモル;1.2μ
)、突然変異誘発オリゴヌクレオチド(1pモル;0.3μ
)、10Xアニーリング緩衝液[100mMトリス−HCl、pH
=7.5;1mM EDTA;および500mM NaCl](2μ)、およ
び水(16μ)に1本鎖のファージM13mp18−HE1(300n
g;0.5μ)を加え、この混合物を80℃で2分間、次い
で50℃で5分間インキュベートし、最後に混合物を室温
まで冷却してアニーリング反応を行った。
ヌクレオチドとM13普遍プライマーを1本鎖のファージD
NAにアニーリングした。普遍プライマー(1pモル;1.2μ
)、突然変異誘発オリゴヌクレオチド(1pモル;0.3μ
)、10Xアニーリング緩衝液[100mMトリス−HCl、pH
=7.5;1mM EDTA;および500mM NaCl](2μ)、およ
び水(16μ)に1本鎖のファージM13mp18−HE1(300n
g;0.5μ)を加え、この混合物を80℃で2分間、次い
で50℃で5分間インキュベートし、最後に混合物を室温
まで冷却してアニーリング反応を行った。
オリゴヌクレオチドがアニーリングされたなら、DNA
ポリメラーゼでプライマーを延長することによりファー
ジDNAを2本鎖にした。この延長反応は、アニーリング
したDNAの混合物に10Xの延長緩衝液[500mMトリス−HC
l、pH=8;1mM EDTA;および120mM MgCl2](3μ)、1
0Xのリガーゼ緩衝液(3μ)、0.2mM DTT(1.5μ
)、dNTP混合物[各dNTPが0.5mM](3μ)、25mM
ATP(1.2μ)、クレノウ酵素[5U/μ;BMB](0.5μ
)、T4 DNAリガーゼ[400U;NEB](1μ)、および
水(19.8μ)を加えることによって行った。この延長
反応液を、室温で30分間、次いで37℃で4時間、さらに
4℃で一晩インキュベートした。
ポリメラーゼでプライマーを延長することによりファー
ジDNAを2本鎖にした。この延長反応は、アニーリング
したDNAの混合物に10Xの延長緩衝液[500mMトリス−HC
l、pH=8;1mM EDTA;および120mM MgCl2](3μ)、1
0Xのリガーゼ緩衝液(3μ)、0.2mM DTT(1.5μ
)、dNTP混合物[各dNTPが0.5mM](3μ)、25mM
ATP(1.2μ)、クレノウ酵素[5U/μ;BMB](0.5μ
)、T4 DNAリガーゼ[400U;NEB](1μ)、および
水(19.8μ)を加えることによって行った。この延長
反応液を、室温で30分間、次いで37℃で4時間、さらに
4℃で一晩インキュベートした。
この反応を、フェノール−クロロホルム抽出、および
エタノールと酢酸ナトリウム(NaOAc)によるDNA沈澱に
よって停止させた。DNAを遠心して集め、S1緩衝液[0.3
M NaCl;0.03M MaOAc、pH=4.5;および0.3mM ZnCl2](4
0μ)に再懸濁し、次いでDNAの溶液に加えた。以下に
記載するS1処理は、部位特異的な突然変異誘発法に有用
であると報告されている。しかし、本発明者等はS1処理
に有意の利点を全く見い出すことができず、本明細書の
後記実施例で説明する構築プロトコールではこのS1処理
を完全に削除した。
エタノールと酢酸ナトリウム(NaOAc)によるDNA沈澱に
よって停止させた。DNAを遠心して集め、S1緩衝液[0.3
M NaCl;0.03M MaOAc、pH=4.5;および0.3mM ZnCl2](4
0μ)に再懸濁し、次いでDNAの溶液に加えた。以下に
記載するS1処理は、部位特異的な突然変異誘発法に有用
であると報告されている。しかし、本発明者等はS1処理
に有意の利点を全く見い出すことができず、本明細書の
後記実施例で説明する構築プロトコールではこのS1処理
を完全に削除した。
DNAの溶液を2本の試験官に均等に分け、この試験管
の1本にS1ヌクレアーゼ(100単位;BMB)を加えた。こ
のS1反応液を室温で5分間インキュベートし、反応混合
物をTE飽和のフェノール−クロロホルム(50:50)で1
回抽出することによって反応を停止させた。エタノール
とNaOAcを用いてこの反応混合物から、およびS1処理し
ていない試料からDNAを沈澱させた。
の1本にS1ヌクレアーゼ(100単位;BMB)を加えた。こ
のS1反応液を室温で5分間インキュベートし、反応混合
物をTE飽和のフェノール−クロロホルム(50:50)で1
回抽出することによって反応を停止させた。エタノール
とNaOAcを用いてこの反応混合物から、およびS1処理し
ていない試料からDNAを沈澱させた。
このDNAペレットを水(60μ)に再懸濁し、これを
用い、IPTGまたはXガルをプレートに全く加えなかった
こと以外はファージM13mp18−HE1の構築に用いた方法に
従って大腸菌K12 JM101を形質転換した。ドット−ブロ
ック ハイブリダイゼーションおよびプラークのプロー
ブとして突然変異誘発オリゴヌクレオチドの小部分5′
−TGAAACGACTCATTGA−3′(放射性活性にラベルした)
を用いることによって突然変異体をスクリーニングし
た。ハイブリダイゼーションにより陽性と見られたいく
つかのプラークを取り、対数増殖期の大腸菌K12 JM101
の培養物(2ml)に別々に接種した。これらの培養物を
曝気しながら37℃で約6時間インキュベートし、次いで
これらを用い、ファージM13mp18−HE1について上記した
ようにして1本鎖のDNAを調製した。
用い、IPTGまたはXガルをプレートに全く加えなかった
こと以外はファージM13mp18−HE1の構築に用いた方法に
従って大腸菌K12 JM101を形質転換した。ドット−ブロ
ック ハイブリダイゼーションおよびプラークのプロー
ブとして突然変異誘発オリゴヌクレオチドの小部分5′
−TGAAACGACTCATTGA−3′(放射性活性にラベルした)
を用いることによって突然変異体をスクリーニングし
た。ハイブリダイゼーションにより陽性と見られたいく
つかのプラークを取り、対数増殖期の大腸菌K12 JM101
の培養物(2ml)に別々に接種した。これらの培養物を
曝気しながら37℃で約6時間インキュベートし、次いで
これらを用い、ファージM13mp18−HE1について上記した
ようにして1本鎖のDNAを調製した。
ジデオキシ−配列決定法[J.H.Smith,1980,Methods i
n Enzymology 65:560−580]を用いて1本鎖DNAの配列
決定を行った。いくつかのファージが所望の突然変異体
であると同定された。活性化ペプチドの暗号配列が削除
されているファージをファージM13mp18−HE2と命名し
た。ファージM13mp18−HE2の突然変異は、天然の暗号配
列に対して36bpの大きさの減少をもたらし、この差異
を、突然変異した領域を含むDNAの同定を容易にするの
に用いることができる。後の構築に用いるためRF型のフ
ァージM13mp18−HE2を調製した。
n Enzymology 65:560−580]を用いて1本鎖DNAの配列
決定を行った。いくつかのファージが所望の突然変異体
であると同定された。活性化ペプチドの暗号配列が削除
されているファージをファージM13mp18−HE2と命名し
た。ファージM13mp18−HE2の突然変異は、天然の暗号配
列に対して36bpの大きさの減少をもたらし、この差異
を、突然変異した領域を含むDNAの同定を容易にするの
に用いることができる。後の構築に用いるためRF型のフ
ァージM13mp18−HE2を調製した。
C.ファージM13mp18−HE2およびプラスミドpLPCからのプ
ラスミドpLAPCの最終的な構築 実質的に実施例1Aの方法に従い、RF型のファージM13m
p18−HE2の突然変異誘発されたSst I−Sal I(〜0.7k
b)制限フラグメントをファージから切り取り、単離し
た。しかし、1:2希釈の低ゲル化アガロース中、〜0.1μ
gの所望の〜0.7kbフラグメントを含む〜100μの溶液
をいかなる精製カラムにもかけず、直接、下記のプラス
ミドpLAPCを得るためのライゲートに用いた。
ラスミドpLAPCの最終的な構築 実質的に実施例1Aの方法に従い、RF型のファージM13m
p18−HE2の突然変異誘発されたSst I−Sal I(〜0.7k
b)制限フラグメントをファージから切り取り、単離し
た。しかし、1:2希釈の低ゲル化アガロース中、〜0.1μ
gの所望の〜0.7kbフラグメントを含む〜100μの溶液
をいかなる精製カラムにもかけず、直接、下記のプラス
ミドpLAPCを得るためのライゲートに用いた。
3種のDNAフラグメント、即ち、上記のファージM13mp
18−HE2の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメント、お
よびプラスミドpLPC由来の2種類のDNAフラグメントを
いっしょにしてライゲートし、プラスミドpLAPCを得
た。プラスミドpLPC構築のプロトコールは実施例2で説
明する。プラスミドpLPCの制限部位および機能地図を添
付の第1図に示す。プラスミドpLPC上のSal I、Sst Iお
よびEcoR I制限酵素認識部位の位置により、所望のEcoR
I−Sal IおよびEcoR I−Sst I制限フラグメントは2種
類の別々の消化で調製しなければならなかった。
18−HE2の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメント、お
よびプラスミドpLPC由来の2種類のDNAフラグメントを
いっしょにしてライゲートし、プラスミドpLAPCを得
た。プラスミドpLPC構築のプロトコールは実施例2で説
明する。プラスミドpLPCの制限部位および機能地図を添
付の第1図に示す。プラスミドpLPC上のSal I、Sst Iお
よびEcoR I制限酵素認識部位の位置により、所望のEcoR
I−Sal IおよびEcoR I−Sst I制限フラグメントは2種
類の別々の消化で調製しなければならなかった。
EcoR I−Sst Iフラグメントを調製するため、水(25
μ)の中のプラスミドpLPC(約40μg)を、1mg/mlの
BSA(10μ)、10XのCore緩衝液TM(10μ;BRL)、制
限酵素EcoR I(5μ;50U;BRL)、制限酵素Sst I(5
μ;25U;BRL)、および水(45μ)に加え、得られた
反応液を37℃で1.5時間インキュベートした。エタノー
ルで沈澱させ、遠心することによってSst I−EcoR I消
化したプラスミドpLPCのDNAを集めた。このSst I−EcoR
I消化したDNAを水に再懸濁し、次いで〜0.6%の低ゲル
化温度のアガロースゲルにかけ電気泳動でDNAフラグメ
ントを分離した。
μ)の中のプラスミドpLPC(約40μg)を、1mg/mlの
BSA(10μ)、10XのCore緩衝液TM(10μ;BRL)、制
限酵素EcoR I(5μ;50U;BRL)、制限酵素Sst I(5
μ;25U;BRL)、および水(45μ)に加え、得られた
反応液を37℃で1.5時間インキュベートした。エタノー
ルで沈澱させ、遠心することによってSst I−EcoR I消
化したプラスミドpLPCのDNAを集めた。このSst I−EcoR
I消化したDNAを水に再懸濁し、次いで〜0.6%の低ゲル
化温度のアガロースゲルにかけ電気泳動でDNAフラグメ
ントを分離した。
EcoR I−Sal Iフラグメントを調製するため、水(9
μ)中のプラスミドpLPC(約15μg)を始めに制限酵
素Apa Iで処理して似た大きさの制限フラグメントによ
る汚染がないようにした。10XのApa I緩衝液[60mM NaC
l;60mMトリス−HCl、pH=7.4;60mM MgCl2;および60mM D
TT](約10μ)、1mg/mlのBSA(10μ)、水(69μ
)、および制限酵素Apa I(2μ;50U;NEB)をプラ
スミドpLPC DNAの溶液に加え、得られた反応液を37℃で
1時間インキュベートした。次に、2M NaCl(15μ
)、水(69μ)、制限酵素Sal I(8μ;NEB)、
および制限酵素EcoR I(8μ;NEB)をApa I消化した
プラスミドpLPC DNAの溶液に加え、この反応液を37℃で
1時間インキュベートした。このApa I−Sal I−EcoR I
消化したプラスミドpLPC DNAを、始めフェノールで、次
いでクロロホルムで抽出し、続いてエタノール沈澱と遠
心によって集め、最後に水(25μ)に際懸濁した。次
に、このDNAを〜0.6%の低ゲル化温度のアガロースゲル
にかけ、DNAフラグメントを電気泳動で分離した。
μ)中のプラスミドpLPC(約15μg)を始めに制限酵
素Apa Iで処理して似た大きさの制限フラグメントによ
る汚染がないようにした。10XのApa I緩衝液[60mM NaC
l;60mMトリス−HCl、pH=7.4;60mM MgCl2;および60mM D
TT](約10μ)、1mg/mlのBSA(10μ)、水(69μ
)、および制限酵素Apa I(2μ;50U;NEB)をプラ
スミドpLPC DNAの溶液に加え、得られた反応液を37℃で
1時間インキュベートした。次に、2M NaCl(15μ
)、水(69μ)、制限酵素Sal I(8μ;NEB)、
および制限酵素EcoR I(8μ;NEB)をApa I消化した
プラスミドpLPC DNAの溶液に加え、この反応液を37℃で
1時間インキュベートした。このApa I−Sal I−EcoR I
消化したプラスミドpLPC DNAを、始めフェノールで、次
いでクロロホルムで抽出し、続いてエタノール沈澱と遠
心によって集め、最後に水(25μ)に際懸濁した。次
に、このDNAを〜0.6%の低ゲル化温度のアガロースゲル
にかけ、DNAフラグメントを電気泳動で分離した。
〜3.76kbのEcoR I−Sal I制限フラグメントおよび〜
2.0kbのEcoR I−Sst I制限フラグメントをゲルから切り
出し、実施例1A記載のように、等量の10mMトリス−HC
l、pH=7.6を加えた後、ゲル フラグメントを溶融し
た。プラスミドpLPCの〜3.76kb EcoR I−Sal I制限フラ
グメント(約2μg)がこのようにして10mMトリス−HC
l、pH=7.6(〜200μ)中に得られた(この液は溶融
したアガロースをも含んでいた)。プラスミドpLPCの〜
2.0kb EcoR I−Sal I制限フラグメント(役2μg)
は、アガロースを含む別の10mMトリス−HCl、pH=7.6
(〜200μ)中に得られた。
2.0kbのEcoR I−Sst I制限フラグメントをゲルから切り
出し、実施例1A記載のように、等量の10mMトリス−HC
l、pH=7.6を加えた後、ゲル フラグメントを溶融し
た。プラスミドpLPCの〜3.76kb EcoR I−Sal I制限フラ
グメント(約2μg)がこのようにして10mMトリス−HC
l、pH=7.6(〜200μ)中に得られた(この液は溶融
したアガロースをも含んでいた)。プラスミドpLPCの〜
2.0kb EcoR I−Sal I制限フラグメント(役2μg)
は、アガロースを含む別の10mMトリス−HCl、pH=7.6
(〜200μ)中に得られた。
2種類の精製制限フラグメント(プラスミドpLPCの〜
3.76kb EcoR I−Sal I制限フラグメント、およびプラス
ミドpLPCの〜2.0kb EcoR I−Sst I制限フラグメント)
の溶液(それぞれ約12.5μ)を、ファージM13mp18−H
E2の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメント(20μ
)、1mg/ml BSA(10μ)、10mM ATP(10μ)、10
X リガーゼ緩衝液(10μ)、T4 DNAリガーゼ(2μ
;〜800U;NEB)、および水(23μ)に加え、得られ
たライゲート反応液を15℃で一晩インキュベートした。
このライゲートしたDNAは所望のプラスミドpLAPCを構成
していた。プラスミドpLAPCは、活性化ペプチドをコー
ドしているDNAが欠失していることがプラスミドpLPCと
異なるだけである(第1図)。
3.76kb EcoR I−Sal I制限フラグメント、およびプラス
ミドpLPCの〜2.0kb EcoR I−Sst I制限フラグメント)
の溶液(それぞれ約12.5μ)を、ファージM13mp18−H
E2の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメント(20μ
)、1mg/ml BSA(10μ)、10mM ATP(10μ)、10
X リガーゼ緩衝液(10μ)、T4 DNAリガーゼ(2μ
;〜800U;NEB)、および水(23μ)に加え、得られ
たライゲート反応液を15℃で一晩インキュベートした。
このライゲートしたDNAは所望のプラスミドpLAPCを構成
していた。プラスミドpLAPCは、活性化ペプチドをコー
ドしているDNAが欠失していることがプラスミドpLPCと
異なるだけである(第1図)。
プラスミドの構造を調べ、真核細胞の形質転換および
さらに構築を行うための大量のプラスミドpLAPCを得る
ため、プラスミドpLAPCを含むライゲートDNAを用いて大
腸菌K12 RV308(NRRLから取得番号NRRL B−15624のもと
で入手可能)を形質転換した。
さらに構築を行うための大量のプラスミドpLAPCを得る
ため、プラスミドpLAPCを含むライゲートDNAを用いて大
腸菌K12 RV308(NRRLから取得番号NRRL B−15624のもと
で入手可能)を形質転換した。
Lブロス中の大腸菌K12 RV308の培養物(50ml)を、5
90nmでの光学密度(O.D.)が〜0.6になるまで増殖させ
た。この培養物を氷上で10分間冷却し、細胞を遠心して
集めた。この細胞ペレットを冷10mM NaCl(25ml)に再
懸濁した。もう一度細胞を遠心してペレット化し、この
ペレットを冷30mM CaCl2(25ml)に再懸濁し、氷上で30
分間インキュベートした。細胞を再度遠心して集め、冷
30mM CaCl2(2.5ml)に再懸濁した。
90nmでの光学密度(O.D.)が〜0.6になるまで増殖させ
た。この培養物を氷上で10分間冷却し、細胞を遠心して
集めた。この細胞ペレットを冷10mM NaCl(25ml)に再
懸濁した。もう一度細胞を遠心してペレット化し、この
ペレットを冷30mM CaCl2(25ml)に再懸濁し、氷上で30
分間インキュベートした。細胞を再度遠心して集め、冷
30mM CaCl2(2.5ml)に再懸濁した。
この細胞懸濁液(200μ)をプラスミドpLAPC含有の
ライゲートDNAと混合し、氷上で60分間インキュベート
した。次いて、この混合物を42℃で2分間、続いて室温
で10分間インキュベートした。この細胞−DNA混合物に2
XのTYブロス(約10ml)を加え、次いで細胞を125mlのフ
ラスコに入れ、空気−振盪インキュベーター中、37℃で
2時間インキュベートした。
ライゲートDNAと混合し、氷上で60分間インキュベート
した。次いて、この混合物を42℃で2分間、続いて室温
で10分間インキュベートした。この細胞−DNA混合物に2
XのTYブロス(約10ml)を加え、次いで細胞を125mlのフ
ラスコに入れ、空気−振盪インキュベーター中、37℃で
2時間インキュベートした。
細胞混合物の一部を100μg/mlアンピシリン含有のTY
−寒天(15g/の寒天のTYブロス)プレートに蒔き、こ
のプレートを37℃で一晩インキュベートした。大腸菌K1
2 RV308/pLAPC形質転換体をそのプラスミドDNAの制限酵
素分析によって確認した。選択剤としてテトラサイクリ
ンではなくアンピシリン(50μg/ml)を用いること以外
は実質的に実施例1Aの教示に従い、大腸菌K12 RV308/pL
APC形質転換体からプラスミドDNAを得た。
−寒天(15g/の寒天のTYブロス)プレートに蒔き、こ
のプレートを37℃で一晩インキュベートした。大腸菌K1
2 RV308/pLAPC形質転換体をそのプラスミドDNAの制限酵
素分析によって確認した。選択剤としてテトラサイクリ
ンではなくアンピシリン(50μg/ml)を用いること以外
は実質的に実施例1Aの教示に従い、大腸菌K12 RV308/pL
APC形質転換体からプラスミドDNAを得た。
実施例2 プラスミドpLPCの構築 プラスミドpLPCをプラスミドpLAPC構築の中間体ベク
ターとして用いた(実施例1C参照)。プラスミドpLPC
は、ヒトプロテインCを発現させるように配置されたア
デノウィルス2の後期プロモーターおよびBKウィルスの
エンハンサーをコードしているDNAセグメントを含有し
ている。プラスミドpLAPC構築のプロトコールは、本質
的に、プラスミドpLPC上のヒトプロテインCの暗号配列
を、活性化ペプチドをコードしているDNAが除去された
別のプロテインC暗号配列に置き換えることになる。
ターとして用いた(実施例1C参照)。プラスミドpLPC
は、ヒトプロテインCを発現させるように配置されたア
デノウィルス2の後期プロモーターおよびBKウィルスの
エンハンサーをコードしているDNAセグメントを含有し
ている。プラスミドpLAPC構築のプロトコールは、本質
的に、プラスミドpLPC上のヒトプロテインCの暗号配列
を、活性化ペプチドをコードしているDNAが除去された
別のプロテインC暗号配列に置き換えることになる。
プラスミドpLPCおよびpLAPC上のBKエンハンサー/ア
デノウィルス後期プロモーターの発現コントロール配列
は、大きいDNAウィルスの即時型遺伝子産物、即ちアデ
ノウィルスのE1A遺伝子産物の存在によってその活性が
大きく刺激される。
デノウィルス後期プロモーターの発現コントロール配列
は、大きいDNAウィルスの即時型遺伝子産物、即ちアデ
ノウィルスのE1A遺伝子産物の存在によってその活性が
大きく刺激される。
プラスミドpLPC構築のプロトコールを以下に説明す
る。プラスミドpLPCの全構築プロトコールを添付の第1
図に図示する。簡単に説明すると、実施例2AはBKウィル
スDNAの単離を記載するものであり、これからBKエンハ
ンサーを得ることができる。実施例2Bは、BKエンハンサ
ーをプラスミドpdBPV−MMTneoに挿入することによって
得られるプラスミドである、プラスミドpBKneo1構築の
プロトコールを記載するものである。実施例2Cは、アデ
ノウィルス2後期プロモーターをプラスミドpSV2catに
挿入することによって得られるプラスミドである、プラ
スミドpLPcat構築のプロトコールを記載するものであ
る。実施例2Dは、アデノウィルス後期プロモーターの活
性を刺激するように設置されたBKエンハンサーを含むプ
ラスミドである、プラスミドpBLcat構築のプロトコール
を記載するものである。実施例2Eは、プロテインC発現
ベクターであるプラスミドpL133構築のプロトコールを
記載するものであり、出発プラスミドpHC7から始め、中
間体プラスミドpSV2−HPC8の構築を経て、最後にプラス
ミドpL133を構築する。最後に、実施例2Fは、ヒトプロ
テインCを発現するようにプラスミドpL133に挿入され
た、プラスミドpBLcatのBKエンハンサー/アデノウィル
ス後期プロモーター発現コントロール配列を含有するプ
ラスミドpLPCの構築プロトコールを記載するものであ
る。
る。プラスミドpLPCの全構築プロトコールを添付の第1
図に図示する。簡単に説明すると、実施例2AはBKウィル
スDNAの単離を記載するものであり、これからBKエンハ
ンサーを得ることができる。実施例2Bは、BKエンハンサ
ーをプラスミドpdBPV−MMTneoに挿入することによって
得られるプラスミドである、プラスミドpBKneo1構築の
プロトコールを記載するものである。実施例2Cは、アデ
ノウィルス2後期プロモーターをプラスミドpSV2catに
挿入することによって得られるプラスミドである、プラ
スミドpLPcat構築のプロトコールを記載するものであ
る。実施例2Dは、アデノウィルス後期プロモーターの活
性を刺激するように設置されたBKエンハンサーを含むプ
ラスミドである、プラスミドpBLcat構築のプロトコール
を記載するものである。実施例2Eは、プロテインC発現
ベクターであるプラスミドpL133構築のプロトコールを
記載するものであり、出発プラスミドpHC7から始め、中
間体プラスミドpSV2−HPC8の構築を経て、最後にプラス
ミドpL133を構築する。最後に、実施例2Fは、ヒトプロ
テインCを発現するようにプラスミドpL133に挿入され
た、プラスミドpBLcatのBKエンハンサー/アデノウィル
ス後期プロモーター発現コントロール配列を含有するプ
ラスミドpLPCの構築プロトコールを記載するものであ
る。
A.BKウィルスDNAの調製 BKウィルスはアメリカン・タイプ・カルチャー・コレ
クションから取得番号ATCC VR−837のもとで入手する。
このウィルスは凍結乾燥形で供給され、これをハンク
(Hank)のバランス塩[Gibco,3157 Staley Road,Grand
Island,NY 14072]に再懸濁して約105プラーク形成単
位(pfu)/mlの力価にした。BKウィルスDNAの調製用に
選択した宿主は一次ヒト胚腎(PHEK)細胞であり、この
細胞はFlow Laboratories,Inc.(7655O1d Springhouse
Road,McLean,VA 22101)からカタログ番号0−100のも
とで、またはM.A.Bioproductsからカタログ番号70−151
のもとで入手することができる。
クションから取得番号ATCC VR−837のもとで入手する。
このウィルスは凍結乾燥形で供給され、これをハンク
(Hank)のバランス塩[Gibco,3157 Staley Road,Grand
Island,NY 14072]に再懸濁して約105プラーク形成単
位(pfu)/mlの力価にした。BKウィルスDNAの調製用に
選択した宿主は一次ヒト胚腎(PHEK)細胞であり、この
細胞はFlow Laboratories,Inc.(7655O1d Springhouse
Road,McLean,VA 22101)からカタログ番号0−100のも
とで、またはM.A.Bioproductsからカタログ番号70−151
のもとで入手することができる。
全面単層の約106のPHEK細胞を入れた約5個の75mm2ポ
リスチレン製フラスコをウィルスの調製に用いた。各フ
ラスコに105pfu/mlの力価のBKウィルス(約1ml)を入
れ、これを37℃で1時間インキュベートし、次いで新鮮
な培養培地[ダルベッコの改良イーグル培地(Gibco,Gr
and Island,NY 14072);10%ウシ胎児血清を追加]を加
え、感染した細胞を37℃で10〜14日間、またはウィルス
の完全な細胞変性効果が現れるまでインキュベートし
た。この細胞変性効果は、セルラインの種類によって、
およびウィルスの種類によって異なるが、通常は培養デ
ィスクを集合させ、凝集させ、そして脱落する細胞から
なる。
リスチレン製フラスコをウィルスの調製に用いた。各フ
ラスコに105pfu/mlの力価のBKウィルス(約1ml)を入
れ、これを37℃で1時間インキュベートし、次いで新鮮
な培養培地[ダルベッコの改良イーグル培地(Gibco,Gr
and Island,NY 14072);10%ウシ胎児血清を追加]を加
え、感染した細胞を37℃で10〜14日間、またはウィルス
の完全な細胞変性効果が現れるまでインキュベートし
た。この細胞変性効果は、セルラインの種類によって、
およびウィルスの種類によって異なるが、通常は培養デ
ィスクを集合させ、凝集させ、そして脱落する細胞から
なる。
凍結−解凍を3回繰り返すことによって細胞からウィ
ルスを放出させ、5000Xgで遠心して細胞の残骸を除い
た。PEG−6000(100g)を加え、溶液を4℃で24時間イ
ンキュベートし、そして5000Xgで20分間遠心することに
よって、上清液(1)中のウィルスを沈澱させ、集め
た。このペレットを、初めの容量の1/100で0.1XのSSC緩
衝液[1X SSC=0.15M NaClおよび0.015Mクエン酸ナトリ
ウム、pH=7]に溶解した。このウィルス懸濁液を試験
管中の飽和KBr溶液(15ml)の上に層状に入れ、これを7
5,000Xgで3時間遠心した。遠心後、2本のバンドがKBr
溶液中に現れた。完全なビリオンを含む下方のバンドを
集め、TE[10mMトリス−HCl、pH=7.8;および1mM EDT
A]を溶離緩衝液として用いるSephadexRG−50カラム[S
igma Chemical Co.,St.Louis,MO 63178]で脱塩した。
ルスを放出させ、5000Xgで遠心して細胞の残骸を除い
た。PEG−6000(100g)を加え、溶液を4℃で24時間イ
ンキュベートし、そして5000Xgで20分間遠心することに
よって、上清液(1)中のウィルスを沈澱させ、集め
た。このペレットを、初めの容量の1/100で0.1XのSSC緩
衝液[1X SSC=0.15M NaClおよび0.015Mクエン酸ナトリ
ウム、pH=7]に溶解した。このウィルス懸濁液を試験
管中の飽和KBr溶液(15ml)の上に層状に入れ、これを7
5,000Xgで3時間遠心した。遠心後、2本のバンドがKBr
溶液中に現れた。完全なビリオンを含む下方のバンドを
集め、TE[10mMトリス−HCl、pH=7.8;および1mM EDT
A]を溶離緩衝液として用いるSephadexRG−50カラム[S
igma Chemical Co.,St.Louis,MO 63178]で脱塩した。
このカラムから得た精製ビリオンの溶液にドデシル硫
酸ナトリウム(SDS)を1%の濃度になるまで加え、pro
naseR(Sigma)プロテアーゼを100μg/ml濃度になるよ
う加え、そしてこの溶液を37℃で2時間インキュベート
した。次いで、この溶液に塩化セシウムを1.56g/mlの密
度になるよう加え、臭化エチジウムを最終濃度100μg/m
lになるように加えた。この溶液をSorvall 865ローター
[DuPont Co.,Newton,CT 06470]または同様の垂直ロー
ター中、260,000Xgで24時間遠心した。遠心後、ウィル
スDNAのバンドを単離し、100mMのトリス−HCl、pH=7.8
で飽和したイソアミルアルコールにより5回抽出した。
次いで、BKウィルスDNAの溶液を、DNAの260nm/280nm吸
収比が1.75〜1.90になるまでTE緩衝液に対して透析し
た。NaCl濃度を0.15Mに調節し、2容量のエタノールを
加え、この溶液を−70℃で少なくとも2時間インキュベ
ートし、そして12,000Xgで10分間遠心することによって
DNAを沈澱させた。得られたBKウィルスDNAのペレットを
1mg/mlの濃度でTE緩衝液に懸濁させた。BKウィルスの制
限部位および機能地図を添付の第1図に示す。
酸ナトリウム(SDS)を1%の濃度になるまで加え、pro
naseR(Sigma)プロテアーゼを100μg/ml濃度になるよ
う加え、そしてこの溶液を37℃で2時間インキュベート
した。次いで、この溶液に塩化セシウムを1.56g/mlの密
度になるよう加え、臭化エチジウムを最終濃度100μg/m
lになるように加えた。この溶液をSorvall 865ローター
[DuPont Co.,Newton,CT 06470]または同様の垂直ロー
ター中、260,000Xgで24時間遠心した。遠心後、ウィル
スDNAのバンドを単離し、100mMのトリス−HCl、pH=7.8
で飽和したイソアミルアルコールにより5回抽出した。
次いで、BKウィルスDNAの溶液を、DNAの260nm/280nm吸
収比が1.75〜1.90になるまでTE緩衝液に対して透析し
た。NaCl濃度を0.15Mに調節し、2容量のエタノールを
加え、この溶液を−70℃で少なくとも2時間インキュベ
ートし、そして12,000Xgで10分間遠心することによって
DNAを沈澱させた。得られたBKウィルスDNAのペレットを
1mg/mlの濃度でTE緩衝液に懸濁させた。BKウィルスの制
限部位および機能地図を添付の第1図に示す。
B.プラスミドpBKneo1の構築 大腸菌K12 HB101/pdBPV−MMTneo細胞を、アメリカン
・タイプ・カルチャー・コレクションから取得番号ATCC
37224のもと、凍結乾燥形で入手する。この凍結乾燥細
胞を100μg/mlアンピシリン含有のL寒天プレートに蒔
き、37℃でインキュベートして単一のコロニー単離体を
得た。
・タイプ・カルチャー・コレクションから取得番号ATCC
37224のもと、凍結乾燥形で入手する。この凍結乾燥細
胞を100μg/mlアンピシリン含有のL寒天プレートに蒔
き、37℃でインキュベートして単一のコロニー単離体を
得た。
50μg/mlアンピシリン含有のLブロス[1あたりト
リプトン 10g、NaCl10g、および酵母抽出物5g](1
)に大腸菌K12 HB101/pdBPV−MMTneoのコロニーを接
種し、空気−振盪器中、O.D.590が〜1吸収単位になる
まで37℃でインキュベートし、この時点で培養物にクロ
ラムフェニコール(150mg)を加えた。約16時間インキ
ュベートを続けた。クロラムフェニコールの添加はタン
パク質の合成を阻害し、従ってさらに細胞分裂するのを
抑制するが、プラスミドの複製は、継続させる。次い
で、実質的に実施例1A記載の方法に従って、培養物から
プラスミドpdBPV−MMTneo DNAを調製した。
リプトン 10g、NaCl10g、および酵母抽出物5g](1
)に大腸菌K12 HB101/pdBPV−MMTneoのコロニーを接
種し、空気−振盪器中、O.D.590が〜1吸収単位になる
まで37℃でインキュベートし、この時点で培養物にクロ
ラムフェニコール(150mg)を加えた。約16時間インキ
ュベートを続けた。クロラムフェニコールの添加はタン
パク質の合成を阻害し、従ってさらに細胞分裂するのを
抑制するが、プラスミドの複製は、継続させる。次い
で、実質的に実施例1A記載の方法に従って、培養物から
プラスミドpdBPV−MMTneo DNAを調製した。
この方法によって得たプラスミドpdBPV−MMTneo DNA
(〜1mg)をTE緩衝液(1ml)に懸濁させ、−20℃で保存
した。通常、実施例1A記載のプラスミド単離法は、大量
の高精製度プラスミドDNAが所望であるときに用いられ
る。この方法を少し変え、培養細胞を約5mlだけ用い、
この細胞を適切にスケールダウンした量の溶菌緩衝液中
で溶菌し、遠心工程をフェノールおよびクロロホルム抽
出に置き換えることによって、比較的少量の、やや精製
度の低いDNA(例えば、あるプラスミドの存在について
形質転換体をスクリーニングするときに必要とされるよ
うなDNA)を早く得ることができる。
(〜1mg)をTE緩衝液(1ml)に懸濁させ、−20℃で保存
した。通常、実施例1A記載のプラスミド単離法は、大量
の高精製度プラスミドDNAが所望であるときに用いられ
る。この方法を少し変え、培養細胞を約5mlだけ用い、
この細胞を適切にスケールダウンした量の溶菌緩衝液中
で溶菌し、遠心工程をフェノールおよびクロロホルム抽
出に置き換えることによって、比較的少量の、やや精製
度の低いDNA(例えば、あるプラスミドの存在について
形質転換体をスクリーニングするときに必要とされるよ
うなDNA)を早く得ることができる。
上記のようにして調製したプラスミドpdBPV−MMTneo
DNA(約5μg;5μ)、および前記のようにして調製し
たBKウィルスDNA(5μg;5μ)のそれぞれを、10XのB
amH I緩衝液[1.5M NaCl;60mMトリス−HCl、pH=7.9;60
mM MgCl2;および1mg/ml BSA](2μ)、制限酵素Bam
H I(1μ;10単位)、および水(7μ)を含む溶液
中、37℃で2時間消化した。等量のフェノールで抽出
し、続いてクロロホルムで2回抽出することによって反
応を停止させた。次いで、BamH I消化したDNAのそれぞ
れを沈澱させ、遠心して集め、水(5μ)に再懸濁し
た。
DNA(約5μg;5μ)、および前記のようにして調製し
たBKウィルスDNA(5μg;5μ)のそれぞれを、10XのB
amH I緩衝液[1.5M NaCl;60mMトリス−HCl、pH=7.9;60
mM MgCl2;および1mg/ml BSA](2μ)、制限酵素Bam
H I(1μ;10単位)、および水(7μ)を含む溶液
中、37℃で2時間消化した。等量のフェノールで抽出
し、続いてクロロホルムで2回抽出することによって反
応を停止させた。次いで、BamH I消化したDNAのそれぞ
れを沈澱させ、遠心して集め、水(5μ)に再懸濁し
た。
BamH I消化したプラスミドpdBPV−MMTneo(1μ)
とBamH I消化したBKウィルスDNA(1μ)の混合物に1
0Xのリガーゼ緩衝液(約1μ)を加えた。このDNA混
合物にT4 DNAリガーゼ(1μ;〜5単位)および水
(6μ)を加えた後、得られた反応液を16℃で一晩イ
ンキュベートした。ライゲートしたDNAは所望のプラス
ミドpBKneo1およびpBKneo2からなり、これらはBKウィル
スDNAの配向だけが異なっていた。プラスミドpBKneo1の
制限部位および機能地図を添付の第1図に示す。
とBamH I消化したBKウィルスDNA(1μ)の混合物に1
0Xのリガーゼ緩衝液(約1μ)を加えた。このDNA混
合物にT4 DNAリガーゼ(1μ;〜5単位)および水
(6μ)を加えた後、得られた反応液を16℃で一晩イ
ンキュベートした。ライゲートしたDNAは所望のプラス
ミドpBKneo1およびpBKneo2からなり、これらはBKウィル
スDNAの配向だけが異なっていた。プラスミドpBKneo1の
制限部位および機能地図を添付の第1図に示す。
大腸菌K12 HB101細胞はノーザン・リージョナル・リ
サーチ・ラボラトリーから取得番号NRRL B−15626のも
と凍結乾燥形で入手可能である。Lブロス中の大腸菌K1
2 HB101の培養物(50ml)を、650nmでの光学密度(O.D.
650)が約0.4吸収単位になるまで増殖させた。この培養
物を氷上で10分間冷却し、細胞を遠心して集めた。この
細胞ペレットを冷100mM MgCl2(25ml)に再懸濁し、氷
上で25分間インキュベートした。細胞を再度遠心してペ
レット化し、ペレットを冷100mM CaCl2(2.5ml)に再懸
濁し、氷上で30分間インキュベートした。インキュベー
トした後には、この細胞は形質転換用DNAの取込みに対
してコンピテントであった。
サーチ・ラボラトリーから取得番号NRRL B−15626のも
と凍結乾燥形で入手可能である。Lブロス中の大腸菌K1
2 HB101の培養物(50ml)を、650nmでの光学密度(O.D.
650)が約0.4吸収単位になるまで増殖させた。この培養
物を氷上で10分間冷却し、細胞を遠心して集めた。この
細胞ペレットを冷100mM MgCl2(25ml)に再懸濁し、氷
上で25分間インキュベートした。細胞を再度遠心してペ
レット化し、ペレットを冷100mM CaCl2(2.5ml)に再懸
濁し、氷上で30分間インキュベートした。インキュベー
トした後には、この細胞は形質転換用DNAの取込みに対
してコンピテントであった。
この細胞懸濁液(200μ)を上記調製のライゲート
化DNAと混合し、氷上で30分間インキュベートした。こ
の時間が経過した時点で、細胞を42℃の水浴中に2分間
入れ、次いでさらに10分間氷上に戻した。細胞を遠心し
て集め、Lブロス(1ml)に再懸濁し、37℃で1時間イ
ンキュベートした。形質転換した細胞を100μg/mlアン
ピリシン含有のL寒天プレートに蒔いた。大腸菌K12 HB
101/pBKneo1および大腸菌K12/pBKneo2形質転換体は、そ
のアンピシリン耐性の表現型、およびそのプラスミドDN
Aの制限酵素分析によって同定した。プラスミド pBKneo
1の制限部位および機能地図を添付の第1A図に示す。
化DNAと混合し、氷上で30分間インキュベートした。こ
の時間が経過した時点で、細胞を42℃の水浴中に2分間
入れ、次いでさらに10分間氷上に戻した。細胞を遠心し
て集め、Lブロス(1ml)に再懸濁し、37℃で1時間イ
ンキュベートした。形質転換した細胞を100μg/mlアン
ピリシン含有のL寒天プレートに蒔いた。大腸菌K12 HB
101/pBKneo1および大腸菌K12/pBKneo2形質転換体は、そ
のアンピシリン耐性の表現型、およびそのプラスミドDN
Aの制限酵素分析によって同定した。プラスミド pBKneo
1の制限部位および機能地図を添付の第1A図に示す。
C.プラスミドpBLcatの構築に用いる中間体プラスミドで
あるプラスミドpLPcatの構築 アデノウィルス2(Ad2)のビリオンDNAは、大きさが
約35.94kbの2本鎖の直線状分子である。Ad2の後期プロ
モーターをAd2ゲノムの〜0.32kb Acc I−Pvu II制限フ
ラグメントで単離することができる;この〜0.32kb制限
フラグメントはAd2ゲノムのヌクレオチド位置5755と607
1の間の配列に対応している。所望の〜0.32kb Acc I−P
vu II制限フラグメントを単離するため、初めにAd2 DNA
を制限酵素Bal Iで消化し、〜0.32kb Acc I−Pvu II制
限フラグメントの全配列を含有している〜2.4kb Bal I
制限フラグメントを単離した。次に、この〜2.4kb Bal
I制限フラグメントをAcc IおよびPvu IIで消化して所望
のフラグメントを得た。
あるプラスミドpLPcatの構築 アデノウィルス2(Ad2)のビリオンDNAは、大きさが
約35.94kbの2本鎖の直線状分子である。Ad2の後期プロ
モーターをAd2ゲノムの〜0.32kb Acc I−Pvu II制限フ
ラグメントで単離することができる;この〜0.32kb制限
フラグメントはAd2ゲノムのヌクレオチド位置5755と607
1の間の配列に対応している。所望の〜0.32kb Acc I−P
vu II制限フラグメントを単離するため、初めにAd2 DNA
を制限酵素Bal Iで消化し、〜0.32kb Acc I−Pvu II制
限フラグメントの全配列を含有している〜2.4kb Bal I
制限フラグメントを単離した。次に、この〜2.4kb Bal
I制限フラグメントをAcc IおよびPvu IIで消化して所望
のフラグメントを得た。
Ad2 DNA(約50μg;BRLから入手可能)を水(80μ)
および10XのBal I緩衝液[100mM トリス−HCl、pH=7.
6;120mM MgCl2;100mM DTT;および1mg/ml BSA](10μ
)に溶解した。このAd2 DNAの溶液に制限酵素Bal I
(約10μ;〜20単位)を加え、得られた反応液を37℃
で4時間インキュベートした。
および10XのBal I緩衝液[100mM トリス−HCl、pH=7.
6;120mM MgCl2;100mM DTT;および1mg/ml BSA](10μ
)に溶解した。このAd2 DNAの溶液に制限酵素Bal I
(約10μ;〜20単位)を加え、得られた反応液を37℃
で4時間インキュベートした。
このBal I消化したDNAをアガロースゲルにかけ、制限
フラグメントが十分に分離するまで電気泳動を行った。
ゲル臭化エチジウムの希釈溶液(0.5μg/ml)中で染色
し、染色したゲルを長波長の紫外(UV)光にあてること
によって電気泳動したDNAを見えるようにした。アガロ
ースからDNAを単離する方法の1つは次のようである。
ゲルの所望のフラグメントの前に小さな切れ目を入れ、
NA−45 DEAEメンブラン(Schleicher and Schuell,Keen
e,NH 03431)の小片をそれぞれの切れ目に入れる。さら
に電気泳動を続けると、DNAが非共有結合でDEAEメンブ
ランに結合する。所望のフラグメントがDEAEメンブラン
に結合した後、このメンブランを取り、低塩の緩衝液
[100mM KCl;0.1mM EDTA;および20mMトリス−HCl、pH=
8]ですすぐ。次に、このメンブランを小さい試験管に
入れ、高塩の緩衝液[1M NaCl;0.1mM EDTA;および20mM
トリス−HCl、pH=8]に浸漬し、そして65℃で1時間
インキュベートしてDEAE紙からDNAを浸出させる。この6
5℃のインキュベートの後、インキュベート緩衝液を集
め、メンブランを高塩の緩衝液ですすぐ。この高塩のす
すぎ液を高塩のインキュベート緩衝液とともに集めた。
フラグメントが十分に分離するまで電気泳動を行った。
ゲル臭化エチジウムの希釈溶液(0.5μg/ml)中で染色
し、染色したゲルを長波長の紫外(UV)光にあてること
によって電気泳動したDNAを見えるようにした。アガロ
ースからDNAを単離する方法の1つは次のようである。
ゲルの所望のフラグメントの前に小さな切れ目を入れ、
NA−45 DEAEメンブラン(Schleicher and Schuell,Keen
e,NH 03431)の小片をそれぞれの切れ目に入れる。さら
に電気泳動を続けると、DNAが非共有結合でDEAEメンブ
ランに結合する。所望のフラグメントがDEAEメンブラン
に結合した後、このメンブランを取り、低塩の緩衝液
[100mM KCl;0.1mM EDTA;および20mMトリス−HCl、pH=
8]ですすぐ。次に、このメンブランを小さい試験管に
入れ、高塩の緩衝液[1M NaCl;0.1mM EDTA;および20mM
トリス−HCl、pH=8]に浸漬し、そして65℃で1時間
インキュベートしてDEAE紙からDNAを浸出させる。この6
5℃のインキュベートの後、インキュベート緩衝液を集
め、メンブランを高塩の緩衝液ですすぐ。この高塩のす
すぎ液を高塩のインキュベート緩衝液とともに集めた。
NaCl濃度が0.25Mになるように高塩のDNA溶液の容量を
調節し、次いでこの溶液に3容量の冷、無水エタノール
を加えた。得られた溶液を混合し、10〜20分間、−70℃
にした。次に、この溶液を15,000rpmで15分間遠心し
た。さらに沈澱を行って残留する塩を除去した後、DNA
ペレットをエタノールですすぎ、乾燥し、TE緩衝液(20
μ)に再懸濁した;このペレットは目的のAd2の制限
フラグメント(約3μg)からなっていた。得られた精
製フラグメントをTE緩衝液(10μ)に溶解した。
調節し、次いでこの溶液に3容量の冷、無水エタノール
を加えた。得られた溶液を混合し、10〜20分間、−70℃
にした。次に、この溶液を15,000rpmで15分間遠心し
た。さらに沈澱を行って残留する塩を除去した後、DNA
ペレットをエタノールですすぎ、乾燥し、TE緩衝液(20
μ)に再懸濁した;このペレットは目的のAd2の制限
フラグメント(約3μg)からなっていた。得られた精
製フラグメントをTE緩衝液(10μ)に溶解した。
水(約6μ)および10XのAcc I緩衝液[60mM NaCl;
60mM トリス−HCl、pH=7.5;60mM MgCl2;60mM DTT;およ
び1mg/ml BSA](2μ)を、Ad2の〜2.4kb Bal I制限
フラグメントの溶液に加えた。このDNA溶液に制限酵素A
cc I(約2μ;〜10単位)を加えた後、反応液を37℃
で2時間インキュベートした。Acc I消化した後、DNAを
エタノール沈澱によって集め、水(16μ)および10X
のPvu II緩衝液[600mM NaCl;60mM トリス−HCl、pH=
7.5;60mM MgCl2(2μ)に再懸濁した。このDNA溶液
に制限酵素Pvu II(約2μ;約10単位)を加えた後、
反応液を37℃で2時間インキュベートした。
60mM トリス−HCl、pH=7.5;60mM MgCl2;60mM DTT;およ
び1mg/ml BSA](2μ)を、Ad2の〜2.4kb Bal I制限
フラグメントの溶液に加えた。このDNA溶液に制限酵素A
cc I(約2μ;〜10単位)を加えた後、反応液を37℃
で2時間インキュベートした。Acc I消化した後、DNAを
エタノール沈澱によって集め、水(16μ)および10X
のPvu II緩衝液[600mM NaCl;60mM トリス−HCl、pH=
7.5;60mM MgCl2(2μ)に再懸濁した。このDNA溶液
に制限酵素Pvu II(約2μ;約10単位)を加えた後、
反応液を37℃で2時間インキュベートした。
Acc I−Pvu II消化した、Ad2の〜2.4kb Bal I制限フ
ラグメントを〜6%ポリアクリルアミドゲルにかけ、Ad
2の後期プロモーターを含有する〜0.32kbのAcc I−Pvu
II制限フラグメントが他の消化産物から分離するまで電
気泳動を行った。このゲルを臭化エチジウムで染色し、
UV光を用いて観察し、〜0.32kbのAcc I−Pvu II制限フ
ラグメントを含んでいるゲル部分をゲルから切り出し、
これをつぶし、そして室温で一晩、抽出緩衝液[500mM
NH4OAc;10mM MgOAc;1mM EDTA;および0.1%SDS](〜250
μ)中に浸した。翌朝、この混合物を遠心し、ペレッ
トを捨てた。上清中のDNAをエタノールで沈澱させた;tR
NA(約2μg)を加えて所望のフラグメントの沈澱を確
実なものにした。〜0.32kb Acc I−Pvu II制限フラグメ
ントが約0.2μg得られ、これを水(7μ)に懸濁さ
せた。
ラグメントを〜6%ポリアクリルアミドゲルにかけ、Ad
2の後期プロモーターを含有する〜0.32kbのAcc I−Pvu
II制限フラグメントが他の消化産物から分離するまで電
気泳動を行った。このゲルを臭化エチジウムで染色し、
UV光を用いて観察し、〜0.32kbのAcc I−Pvu II制限フ
ラグメントを含んでいるゲル部分をゲルから切り出し、
これをつぶし、そして室温で一晩、抽出緩衝液[500mM
NH4OAc;10mM MgOAc;1mM EDTA;および0.1%SDS](〜250
μ)中に浸した。翌朝、この混合物を遠心し、ペレッ
トを捨てた。上清中のDNAをエタノールで沈澱させた;tR
NA(約2μg)を加えて所望のフラグメントの沈澱を確
実なものにした。〜0.32kb Acc I−Pvu II制限フラグメ
ントが約0.2μg得られ、これを水(7μ)に懸濁さ
せた。
このAcc I−Pvu II制限フラグメントをAcc I−Bcl I
制限フラグメントに変換するため、〜0.32kb Acc I−Pv
u II制限フラグメントにBcl Iリンカーをライゲートし
た。Bcl Iリンカーは平滑末端であるので、このリンカ
ーは制限フラグメントのPvu II末端にだけ結合した。以
下の配列を有するBcl Iリンカー(New England Biolab
s)を、次の方法によりライゲート用にキナーゼ処理
し、用意した: リンカー(4μ;〜2μg)を水(20.15μ)およ
び10Xのキナーゼ緩衝液[500mM トリス−HCl、pH=7.6;
および100mM MgCl2](5μ)に溶解し、90℃で2分
間インキュベートし、次いで室温まで冷却した。この混
合物にγ−32P−ATP(5μ;〜20μCi)、1M DTT(2.
5μ)、およびポリヌクレオチドキナーゼ(5μ;
〜10単位)を加え、37℃で30分間インキュベートした。
次に、0.01M ATP(3.35μ)およびキナーゼ(5μ
)を加え、この反応液をさらに30分間、37℃に保っ
た。放射活性のATPは、リンカーが標的DNAにライゲート
したかどうかを調べる際の助けとなる。
制限フラグメントに変換するため、〜0.32kb Acc I−Pv
u II制限フラグメントにBcl Iリンカーをライゲートし
た。Bcl Iリンカーは平滑末端であるので、このリンカ
ーは制限フラグメントのPvu II末端にだけ結合した。以
下の配列を有するBcl Iリンカー(New England Biolab
s)を、次の方法によりライゲート用にキナーゼ処理
し、用意した: リンカー(4μ;〜2μg)を水(20.15μ)およ
び10Xのキナーゼ緩衝液[500mM トリス−HCl、pH=7.6;
および100mM MgCl2](5μ)に溶解し、90℃で2分
間インキュベートし、次いで室温まで冷却した。この混
合物にγ−32P−ATP(5μ;〜20μCi)、1M DTT(2.
5μ)、およびポリヌクレオチドキナーゼ(5μ;
〜10単位)を加え、37℃で30分間インキュベートした。
次に、0.01M ATP(3.35μ)およびキナーゼ(5μ
)を加え、この反応液をさらに30分間、37℃に保っ
た。放射活性のATPは、リンカーが標的DNAにライゲート
したかどうかを調べる際の助けとなる。
キナーゼ処理したBcl Iリンカー(約0.25μg:0.5μ
中)を〜0.32kb Acc I−Pvu II制限フラグメントの溶液
に加え、次に、このDNA溶液にT4 DNAリガーゼ(1μ
;〜1000単位)および10Xのリガーゼ緩衝液(1μ
)を加え、得られた反応液を16℃で一晩インキュベー
トした。Bcl IリンカーはAcc I−Pvu II制限フラグメン
トのPvu II末端にだけライゲートすることができた。後
のDNA配列決定により、Acc I−Pvu II制限フラグメント
のPvu II末端には4個のBcl Iリンカーが結合している
ことがわかった。これら余分のBcl IリンカーはBcl I消
化と再ライゲートによって除くことができるが、これら
リンカーは余分のリンカーを含んでいるベクターが適切
に機能するのを妨げないので、余分のBcl Iリンカーは
除去しなかった。
中)を〜0.32kb Acc I−Pvu II制限フラグメントの溶液
に加え、次に、このDNA溶液にT4 DNAリガーゼ(1μ
;〜1000単位)および10Xのリガーゼ緩衝液(1μ
)を加え、得られた反応液を16℃で一晩インキュベー
トした。Bcl IリンカーはAcc I−Pvu II制限フラグメン
トのPvu II末端にだけライゲートすることができた。後
のDNA配列決定により、Acc I−Pvu II制限フラグメント
のPvu II末端には4個のBcl Iリンカーが結合している
ことがわかった。これら余分のBcl IリンカーはBcl I消
化と再ライゲートによって除くことができるが、これら
リンカーは余分のリンカーを含んでいるベクターが適切
に機能するのを妨げないので、余分のBcl Iリンカーは
除去しなかった。
大腸菌K12 HB101/pSV2cat細胞をATCCから取得番号ATC
C 37155のもと凍結乾燥形で入手し、テトラサイクリン
の代わりに50μg/mlのアンピシリンを用いること以外は
実質的に実施例1Aの方法に従って、この細胞からプラス
ミドpSV2cat DNAを単離した。このプラスミドpSV2catの
制限部位および機能地図を添付の第1B図に示す。約1mg
のプラスミドpSV2cat DNAを得、これをTE緩衝液(1ml)
に溶解した。プラスミドpSV2cat DNA(約3μg;3μ)
を10XのAcc I緩衝液(2μ)および水(16μ)に加
え、次いでこのpSV2cat DNAの溶液に制限酵素Acc I(3
μ;約9単位)を加え、得られた反応液を37℃で2時
間インキュベートした。次に、このAcc I消化したプラ
スミドpSV2cat DNAを、10XのStu I緩衝液[1.0M NaCl;1
00ml トリス−HCl、pH=8.0;100mM MgCl2;60mM DTT;お
よび1mg/ml BSA](3μ)、水(5μ)、および制
限酵素Stu I(約2μ;約10単位)を加えることによ
り制限酵素Stu Iで消化した。得られた反応液を37℃で
2時間インキュベートした。この反応混合物をフェノー
ルで1回、次いでクロロホルムで2回抽出することによ
って反応を停止させた。約0.5μgの目的フラグメント
が得られ、これをTE緩衝液(20μ)に溶解した。
C 37155のもと凍結乾燥形で入手し、テトラサイクリン
の代わりに50μg/mlのアンピシリンを用いること以外は
実質的に実施例1Aの方法に従って、この細胞からプラス
ミドpSV2cat DNAを単離した。このプラスミドpSV2catの
制限部位および機能地図を添付の第1B図に示す。約1mg
のプラスミドpSV2cat DNAを得、これをTE緩衝液(1ml)
に溶解した。プラスミドpSV2cat DNA(約3μg;3μ)
を10XのAcc I緩衝液(2μ)および水(16μ)に加
え、次いでこのpSV2cat DNAの溶液に制限酵素Acc I(3
μ;約9単位)を加え、得られた反応液を37℃で2時
間インキュベートした。次に、このAcc I消化したプラ
スミドpSV2cat DNAを、10XのStu I緩衝液[1.0M NaCl;1
00ml トリス−HCl、pH=8.0;100mM MgCl2;60mM DTT;お
よび1mg/ml BSA](3μ)、水(5μ)、および制
限酵素Stu I(約2μ;約10単位)を加えることによ
り制限酵素Stu Iで消化した。得られた反応液を37℃で
2時間インキュベートした。この反応混合物をフェノー
ルで1回、次いでクロロホルムで2回抽出することによ
って反応を停止させた。約0.5μgの目的フラグメント
が得られ、これをTE緩衝液(20μ)に溶解した。
Acc I−Stu I消化したプラスミドpSV2cat DNA(約4
μ)をAd2の〜0.32kb Acc I−Pvu II(Bcl Iリンカー
が結合している)制限フラグメント(約7μ)と混合
し、10Xのリガーゼ緩衝液(3μ)、水(15μ)、
およびT4 DNAリガーゼ(2μ;約1000単位)を加えた
後、このライゲート反応液を16℃で一晩インキュベート
した。ライゲートしたDNAは、クロラムフェニコール
アセチルトランスフェラーゼ遺伝子を転写させ、従って
これを発現させるように設置されたAd2後期プロモータ
ーを含有するプラスミドである、目的のプラスミドpLPc
atを構成していた。プラスミドpLPcatの制限部位および
機能地図を添付の第1B図に示す。
μ)をAd2の〜0.32kb Acc I−Pvu II(Bcl Iリンカー
が結合している)制限フラグメント(約7μ)と混合
し、10Xのリガーゼ緩衝液(3μ)、水(15μ)、
およびT4 DNAリガーゼ(2μ;約1000単位)を加えた
後、このライゲート反応液を16℃で一晩インキュベート
した。ライゲートしたDNAは、クロラムフェニコール
アセチルトランスフェラーゼ遺伝子を転写させ、従って
これを発現させるように設置されたAd2後期プロモータ
ーを含有するプラスミドである、目的のプラスミドpLPc
atを構成していた。プラスミドpLPcatの制限部位および
機能地図を添付の第1B図に示す。
このライゲートしたDNAを用い、実質的に実施例2Bの
方法に従って大腸菌K12 HB101細胞を形質転換した。形
質転換細胞を50μg/mlアンピシリン含有のL寒天プレー
トに蒔いた。プラスミドDNAの制限酵素分析により大腸
菌K12 HB101/pLPcat形質転換体を同定した。選択剤とし
てテトラサイクリンの代わりにアンピシリンを用いるこ
と以外は実質的に実施例1A記載のプラスミド単離法に従
って、後の構築で用いるためのプラスミドpLPcat DNAを
形質転換体から単離した。
方法に従って大腸菌K12 HB101細胞を形質転換した。形
質転換細胞を50μg/mlアンピシリン含有のL寒天プレー
トに蒔いた。プラスミドDNAの制限酵素分析により大腸
菌K12 HB101/pLPcat形質転換体を同定した。選択剤とし
てテトラサイクリンの代わりにアンピシリンを用いるこ
と以外は実質的に実施例1A記載のプラスミド単離法に従
って、後の構築で用いるためのプラスミドpLPcat DNAを
形質転換体から単離した。
D.プラスミドpBLcatの構築 TE緩衝液(50μ)中のプラスミドpBKneo1 DNA(約8
8μg)を、10XのAcc I緩衝液(7.5μ)、水(30μ
)、および制限酵素Acc I(15μ;約75単位)に加
え、得られた反応液を37℃で2時間インキュベートし
た。このAcc I消化したプラスミドpBKneo1 DNAをアガロ
ースゲルにかけ、BKエンハンサーを含む〜1.4kbのフラ
グメントを他の消化産物から分離した。次いで、この1.
4kb〜Acc I制限フラグメントをゲルから単離し、精製し
た。このフラグメント(約5μg)を、10XのPvu II緩
衝液(5μ)、水(45μ)、および制限酵素Pvu II
(5μ;約25単位)に再懸濁し、得られた反応液を37
℃で2時間インキュベートした。次いで、このPvu II消
化したDNAを単離し、精製し、そしてライゲート用に調
製した。約2μgの所望の〜1.28kb Acc I−Pvu IIフラ
グメントが得られ、これをTE緩衝液(5μ)に溶解し
た。
8μg)を、10XのAcc I緩衝液(7.5μ)、水(30μ
)、および制限酵素Acc I(15μ;約75単位)に加
え、得られた反応液を37℃で2時間インキュベートし
た。このAcc I消化したプラスミドpBKneo1 DNAをアガロ
ースゲルにかけ、BKエンハンサーを含む〜1.4kbのフラ
グメントを他の消化産物から分離した。次いで、この1.
4kb〜Acc I制限フラグメントをゲルから単離し、精製し
た。このフラグメント(約5μg)を、10XのPvu II緩
衝液(5μ)、水(45μ)、および制限酵素Pvu II
(5μ;約25単位)に再懸濁し、得られた反応液を37
℃で2時間インキュベートした。次いで、このPvu II消
化したDNAを単離し、精製し、そしてライゲート用に調
製した。約2μgの所望の〜1.28kb Acc I−Pvu IIフラ
グメントが得られ、これをTE緩衝液(5μ)に溶解し
た。
プラスミドpLPcat DNA(約1μg)を10XのAcc I緩衝
液(5μ)および水(40μ)に溶解した。このプラ
スミドpLPcat DNAの溶液に制限酵素Acc I(約5μ;
〜25単位)を加え、得られた反応液を37℃でインキュベ
ートした。このAcc I消化したプラスミドpLPcat DNAを
エタノールで沈澱させ、10XのStu I緩衝液(5μ)、
水(40μ)、および制限酵素Stu I(5μ;約25単
位)に再懸濁し、得られた反応液を37℃で2時間インキ
ュベートした。このAcc I−Stu I消化したプラスミドpL
Pcat DNAをエタノールで数回沈澱させ、大きさが約16bp
の制限フラグメントである他の消化産物から、Ad2後期
プロモーターおよび大腸菌の複製起源を含有する〜4.8k
bのAcc I−Stu I制限フラグメントを精製した。目的の
〜4.81kb制限フラグメントが約1μg得られ、これをTE
緩衝液(20μ)に溶解した。
液(5μ)および水(40μ)に溶解した。このプラ
スミドpLPcat DNAの溶液に制限酵素Acc I(約5μ;
〜25単位)を加え、得られた反応液を37℃でインキュベ
ートした。このAcc I消化したプラスミドpLPcat DNAを
エタノールで沈澱させ、10XのStu I緩衝液(5μ)、
水(40μ)、および制限酵素Stu I(5μ;約25単
位)に再懸濁し、得られた反応液を37℃で2時間インキ
ュベートした。このAcc I−Stu I消化したプラスミドpL
Pcat DNAをエタノールで数回沈澱させ、大きさが約16bp
の制限フラグメントである他の消化産物から、Ad2後期
プロモーターおよび大腸菌の複製起源を含有する〜4.8k
bのAcc I−Stu I制限フラグメントを精製した。目的の
〜4.81kb制限フラグメントが約1μg得られ、これをTE
緩衝液(20μ)に溶解した。
プラスミドpLPcatの〜4.81kb Acc I−Stu I制限フラ
グメント(5μ)を、プラスミドpBKneo1の1.28kb Ac
c I−Pvu II制限フラグメント(5μ)に加えた。こ
のDNA混合物に10Xのリガーゼ緩衝液(3μ)、水(15
μ)、およびT4 DNAリガーゼ(2μ;約10単位)を
加えた後、得られたライゲート反応液を16℃で一晩イン
キュベートした。ライゲートしたDNAは目的のプラスミ
ドpBLcatを構成していた。プラスミドpBLcatの制限部位
および機能地図を添付の第1C図に示す。
グメント(5μ)を、プラスミドpBKneo1の1.28kb Ac
c I−Pvu II制限フラグメント(5μ)に加えた。こ
のDNA混合物に10Xのリガーゼ緩衝液(3μ)、水(15
μ)、およびT4 DNAリガーゼ(2μ;約10単位)を
加えた後、得られたライゲート反応液を16℃で一晩イン
キュベートした。ライゲートしたDNAは目的のプラスミ
ドpBLcatを構成していた。プラスミドpBLcatの制限部位
および機能地図を添付の第1C図に示す。
ライゲートしたDNAを用い、実質的に実施例2B記載の
方法に従って大腸菌K12 HB101細胞を形質転換した。大
腸菌K12 HB101/pBLcat形質転換体はそのプラスミドDNA
の制限酵素分析によって同定した。後の構築に用いるた
め、選択剤としてテトラサイクリンの代わりにアンピシ
リンを用いること以外は実質的に実施例1Aの方法に従っ
て、プラスミドpBLcat DNAを調製した。
方法に従って大腸菌K12 HB101細胞を形質転換した。大
腸菌K12 HB101/pBLcat形質転換体はそのプラスミドDNA
の制限酵素分析によって同定した。後の構築に用いるた
め、選択剤としてテトラサイクリンの代わりにアンピシ
リンを用いること以外は実質的に実施例1Aの方法に従っ
て、プラスミドpBLcat DNAを調製した。
E.プラスミドpL133の構築 プラスミドpL133のヒトプロテインCの発現ベクター
である。プラスミドpL133は、下記のように、出発ベク
タープラスミドpSV2gptおよびpHC7(プラスミドpHC7の
調製は前記実施例1Aに記載)を用いて中間体ベクタープ
ラスミドpSV2−HPC8を構築し、次いでこれをプラスミド
pSV2−β−グロビと組合せて構築することができる。プ
ラスミドpL133構築のプロトコールを以下で詳細に説明
し、添付の第2図に図示する。
である。プラスミドpL133は、下記のように、出発ベク
タープラスミドpSV2gptおよびpHC7(プラスミドpHC7の
調製は前記実施例1Aに記載)を用いて中間体ベクタープ
ラスミドpSV2−HPC8を構築し、次いでこれをプラスミド
pSV2−β−グロビと組合せて構築することができる。プ
ラスミドpL133構築のプロトコールを以下で詳細に説明
し、添付の第2図に図示する。
プラスミドpHC7 DNA(50μ;〜50μg)を、制限酵
素Ban I(5μ;〜50単位)、10XのBan I反応緩衝液
[1.5M NaCl;60mM トリス−HCl、pH=7.9;60mM MgCl2;
および1mg/ml BSA](10μ)を、および水(35μ)
と混合し、消化が完結するまでインキュベートした。次
いで、このBan I消化したプラスミドpHC7 DNAを、〜1.2
5kb Ban I制限フラグメントが他の消化産物から分離す
るまで、3.5%ポリアクリルアミドゲル(29:1、アクリ
ルアミド:ビス−アクリルアミド)電気泳動にかけた。
素Ban I(5μ;〜50単位)、10XのBan I反応緩衝液
[1.5M NaCl;60mM トリス−HCl、pH=7.9;60mM MgCl2;
および1mg/ml BSA](10μ)を、および水(35μ)
と混合し、消化が完結するまでインキュベートした。次
いで、このBan I消化したプラスミドpHC7 DNAを、〜1.2
5kb Ban I制限フラグメントが他の消化産物から分離す
るまで、3.5%ポリアクリルアミドゲル(29:1、アクリ
ルアミド:ビス−アクリルアミド)電気泳動にかけた。
〜1.25kbのBan I制限フラグメントを含んでいるゲル
の領域をゲルから切り出し、試験管に入れ、小さくつぶ
した。このフラグメントの入った試験管に抽出緩衝液
[500mM NH4OAc、10mM MgOAc、1mM EDTA、1%SDS、お
よび10mg/ml tRNA](1ml)を加え、この試験管を一
晩、37℃に保った。遠心して残骸をペレット化し、上清
を新しい試験管に移した。残骸を抽出緩衝液(200μ
)で1回洗浄し、洗浄上清を一晩抽出物の最初の上清
と合わせた。この上清をガラスウールのプラグに通した
後、上清に2容量のエタノールを加え、混合した。得ら
れた溶液をドライアイス−エタノール浴に〜10分間入
れ、次いで遠心することによりDNAをペレット化した。
の領域をゲルから切り出し、試験管に入れ、小さくつぶ
した。このフラグメントの入った試験管に抽出緩衝液
[500mM NH4OAc、10mM MgOAc、1mM EDTA、1%SDS、お
よび10mg/ml tRNA](1ml)を加え、この試験管を一
晩、37℃に保った。遠心して残骸をペレット化し、上清
を新しい試験管に移した。残骸を抽出緩衝液(200μ
)で1回洗浄し、洗浄上清を一晩抽出物の最初の上清
と合わせた。この上清をガラスウールのプラグに通した
後、上清に2容量のエタノールを加え、混合した。得ら
れた溶液をドライアイス−エタノール浴に〜10分間入
れ、次いで遠心することによりDNAをペレット化した。
この方法により約8μgの〜1.25kb Ban I制限フラグ
メントが得られた。精製したフラグメントをTE緩衝液
(10μ)に懸濁し、−20℃で保存した。プラスミドpS
V2−HPC8を構築するためには、リンカーの付加によって
Ban I制限フラグメントを修飾しなければならなかっ
た。このリンカーの構築に用いるDNAフラグメントは、S
ystec 1450A DNA合成機(Systec Inc.,3816 Chandler D
rive,Minneapolis,MN)、またはABS 380A DNA合成機(A
pplied Biosystems,Inc.,850 Lincoln Centre Drive,Fo
ster City,CA 94404)のどちらかを用いて合成した。当
分野では多数のDNA合成装置が知られており、フラグメ
ントの調製に用いることができる。さらに、実質的にイ
タク等(Itakura et al.,1977,Science,198:1056)、お
よびクレアラ等(Crea et al.,1978,Proc.Nat.Acad.Sc
i.USA,75:5765)の方法に従ってフラグメントを常法通
りに調製することもできる。
メントが得られた。精製したフラグメントをTE緩衝液
(10μ)に懸濁し、−20℃で保存した。プラスミドpS
V2−HPC8を構築するためには、リンカーの付加によって
Ban I制限フラグメントを修飾しなければならなかっ
た。このリンカーの構築に用いるDNAフラグメントは、S
ystec 1450A DNA合成機(Systec Inc.,3816 Chandler D
rive,Minneapolis,MN)、またはABS 380A DNA合成機(A
pplied Biosystems,Inc.,850 Lincoln Centre Drive,Fo
ster City,CA 94404)のどちらかを用いて合成した。当
分野では多数のDNA合成装置が知られており、フラグメ
ントの調製に用いることができる。さらに、実質的にイ
タク等(Itakura et al.,1977,Science,198:1056)、お
よびクレアラ等(Crea et al.,1978,Proc.Nat.Acad.Sc
i.USA,75:5765)の方法に従ってフラグメントを常法通
りに調製することもできる。
1本鎖のリンカーそれぞれ(500pモル)を、T4ポリヌ
クレオチドキナーゼ(15単位;〜0.5μ)、10Xのリガ
ーゼ緩衝液(2μ)、500μMのATP(10μ)、およ
び水(7.5μ)を含む反応緩衝液(20μ)中でキナ
ーゼ処理した。このキナーゼ反応液を37℃で30分間イン
キュベートし、そして100℃で10分間インキュベートす
ることにより反応を停止させた。キナーゼ処理(kinati
on)を確実にするため、反応液を氷上で冷却し、これに
0.2Mジチオトレイトール(2μ)、5mM ATP(2.5μ
)、およびT4ポリヌクレオチドキナーゼ(15単位)を
加えて混合し、37℃でさらに30分間インキュベートし
た。100℃でさらに10分間インキュベートすることによ
って反応を停止させ、次いで氷上で冷却した。
クレオチドキナーゼ(15単位;〜0.5μ)、10Xのリガ
ーゼ緩衝液(2μ)、500μMのATP(10μ)、およ
び水(7.5μ)を含む反応緩衝液(20μ)中でキナ
ーゼ処理した。このキナーゼ反応液を37℃で30分間イン
キュベートし、そして100℃で10分間インキュベートす
ることにより反応を停止させた。キナーゼ処理(kinati
on)を確実にするため、反応液を氷上で冷却し、これに
0.2Mジチオトレイトール(2μ)、5mM ATP(2.5μ
)、およびT4ポリヌクレオチドキナーゼ(15単位)を
加えて混合し、37℃でさらに30分間インキュベートし
た。100℃でさらに10分間インキュベートすることによ
って反応を停止させ、次いで氷上で冷却した。
キナーゼ処理は別々に行ったが、キナーゼ反応後に2
本の1本鎖DNAリンカーをいっしょにして混合した。鎖
をアニーリングするため、キナーゼ反応混合物を、水
(〜150ml)を入れた水浴中、100℃で10分間インキュベ
ートした。このインキュベートの後、水浴の加熱をや
め、室温まで冷却させた。この工程に約3時間を要し
た。次いで、キナーゼ処理したDNAの試験管が入ったま
まの水浴を4℃で一晩インキュベートした。この操作に
より1本鎖がアニーリングした。作成したリンカーは次
の構造を有していた: このリンカーを使用時まで−20℃で保存した。
本の1本鎖DNAリンカーをいっしょにして混合した。鎖
をアニーリングするため、キナーゼ反応混合物を、水
(〜150ml)を入れた水浴中、100℃で10分間インキュベ
ートした。このインキュベートの後、水浴の加熱をや
め、室温まで冷却させた。この工程に約3時間を要し
た。次いで、キナーゼ処理したDNAの試験管が入ったま
まの水浴を4℃で一晩インキュベートした。この操作に
より1本鎖がアニーリングした。作成したリンカーは次
の構造を有していた: このリンカーを使用時まで−20℃で保存した。
このリンカー(〜50μ;〜500pモル)、T4 DNAリガ
ーゼ(1μ;〜5単位)、10Xのリガーゼ緩衝液(10
μ)、および水(29μ)に、〜1.25kb Ban Iフラグ
メント(〜8μg)を加えて混合し、得られたライゲー
ト反応液を4℃で一晩インキュベートした。65℃で10分
間インキュベートすることによってこのライゲート反応
を停止させた。最終濃度0.3MになるまでNaOAcを加え、
2容量のエタノールを加え、ドライアイス−エタノール
浴で冷却し、次いでこの溶液を遠心することによってDN
Aをペレット化した。
ーゼ(1μ;〜5単位)、10Xのリガーゼ緩衝液(10
μ)、および水(29μ)に、〜1.25kb Ban Iフラグ
メント(〜8μg)を加えて混合し、得られたライゲー
ト反応液を4℃で一晩インキュベートした。65℃で10分
間インキュベートすることによってこのライゲート反応
を停止させた。最終濃度0.3MになるまでNaOAcを加え、
2容量のエタノールを加え、ドライアイス−エタノール
浴で冷却し、次いでこの溶液を遠心することによってDN
Aをペレット化した。
このDNAペレットを10XのApa I反応緩衝液[60mM NaC
l;60mMトリス−HCl、pH=7.4;60mM MgCl2;および60mM 2
−メルカプトエタノール](10μ)、制限酵素Apa I
(5μ;50単位)、水(85μ)に溶解し、反応液を
2時間、37℃に保った。次いで、上記のようにして反応
を停止させ、DNAをペレット化した。このDNAペレットを
10XのHind III反応緩衝液(10μ)、制限酵素Hind II
I(5μ;〜50単位)、水(85μ)に溶解し、反応
液を2時間、37℃に保った。このHind III消化の後、反
応混合物を3.5%ポリアクリルアミドゲルにかけ、所望
の〜1.23kb Hind III−Apa I制限フラグメントをゲルか
ら単離し、精製した。約5μgの目的フラグメントが得
られ、これをTE緩衝液(10μ)に懸濁し、−20℃で保
存した。
l;60mMトリス−HCl、pH=7.4;60mM MgCl2;および60mM 2
−メルカプトエタノール](10μ)、制限酵素Apa I
(5μ;50単位)、水(85μ)に溶解し、反応液を
2時間、37℃に保った。次いで、上記のようにして反応
を停止させ、DNAをペレット化した。このDNAペレットを
10XのHind III反応緩衝液(10μ)、制限酵素Hind II
I(5μ;〜50単位)、水(85μ)に溶解し、反応
液を2時間、37℃に保った。このHind III消化の後、反
応混合物を3.5%ポリアクリルアミドゲルにかけ、所望
の〜1.23kb Hind III−Apa I制限フラグメントをゲルか
ら単離し、精製した。約5μgの目的フラグメントが得
られ、これをTE緩衝液(10μ)に懸濁し、−20℃で保
存した。
プラスミドpHC7 DNA(50μ;〜50μg)を、制限酵
素Pst I(5μ;〜50単位)、10XのPst I反応緩衝液
[1.0M NaCl;100mMトリス−HCl、pH=7.5;100mM MgCl2;
および1mg/ml BSA](10μ)、および水(35μ)と
混合し、37℃で2時間インキュベートした。次いで、実
質的に上記方法に従い、Pst I消化したプラスミドpHC7
DNAを3.5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、目
的の〜0.88kbフラグメントを精製した。約5μgの目的
フラグメントが得られ、これをTE緩衝液(10μ)に懸
濁し、−20℃で保存した。
素Pst I(5μ;〜50単位)、10XのPst I反応緩衝液
[1.0M NaCl;100mMトリス−HCl、pH=7.5;100mM MgCl2;
および1mg/ml BSA](10μ)、および水(35μ)と
混合し、37℃で2時間インキュベートした。次いで、実
質的に上記方法に従い、Pst I消化したプラスミドpHC7
DNAを3.5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、目
的の〜0.88kbフラグメントを精製した。約5μgの目的
フラグメントが得られ、これをTE緩衝液(10μ)に懸
濁し、−20℃で保存した。
この〜0.88kb Pst Iフラグメント(〜5μg)を、自
動DNA合成機で作成した以下のリンカー(〜50μ)に
加え、混合した: このDNA混合物にT4 DNAリガーゼ(約1μ;〜10単
位)、10Xリガーゼ緩衝液(10μ)、および水(29μ
)を加え、得られたライゲート反応液を4℃で一晩イ
ンキュベートした。
動DNA合成機で作成した以下のリンカー(〜50μ)に
加え、混合した: このDNA混合物にT4 DNAリガーゼ(約1μ;〜10単
位)、10Xリガーゼ緩衝液(10μ)、および水(29μ
)を加え、得られたライゲート反応液を4℃で一晩イ
ンキュベートした。
このライゲート反応を65℃で10分間インキュベートす
ることにより停止させた。ライゲートしたDNAを沈澱さ
せた後、このDNAペレットを、10XのApa I反応緩衝液(1
0μ)、制限酵素Apa I(50μ;〜50単位)、および
水(85μ)に溶解し、反応液を2時間、37℃に保っ
た。次いで、反応を止め、もう一度DNAをペレット化し
た。このDNAペレットを、10XのBgl II反応緩衝液[1M N
aCl;100mMトリス−HCl、pH=7.4;100mM MgCl2;100mM 2
−メルカプトエタノール;および1mg/ml BSA](10μ
)、制限酵素Bgl II(5μ;〜50単位)、および水
(85μ)に溶解し、反応液を2時間、37℃に保った。
このBgl II消化の後、実質的に上記方法に従い、反応混
合物を3.5%ポリアクリルアミドゲルにかけ、目的の〜
0.19kb Apa I−Bgl II制限フラグメントを単離した。約
1μgの目的フラグメントが得られ、これをTE緩衝液
(10μ)に懸濁し、−20℃で保存した。
ることにより停止させた。ライゲートしたDNAを沈澱さ
せた後、このDNAペレットを、10XのApa I反応緩衝液(1
0μ)、制限酵素Apa I(50μ;〜50単位)、および
水(85μ)に溶解し、反応液を2時間、37℃に保っ
た。次いで、反応を止め、もう一度DNAをペレット化し
た。このDNAペレットを、10XのBgl II反応緩衝液[1M N
aCl;100mMトリス−HCl、pH=7.4;100mM MgCl2;100mM 2
−メルカプトエタノール;および1mg/ml BSA](10μ
)、制限酵素Bgl II(5μ;〜50単位)、および水
(85μ)に溶解し、反応液を2時間、37℃に保った。
このBgl II消化の後、実質的に上記方法に従い、反応混
合物を3.5%ポリアクリルアミドゲルにかけ、目的の〜
0.19kb Apa I−Bgl II制限フラグメントを単離した。約
1μgの目的フラグメントが得られ、これをTE緩衝液
(10μ)に懸濁し、−20℃で保存した。
約10μgのプラスミドpSV2gpt DNA(ATCC 37145)
を、10XのHind III反応緩衝液(10μ)、制限酵素Hin
d III(5μ;〜50単位)、および水(85μ)に溶
解し、この反応液を2時間、37℃に保った。次に、この
反応混合物を0.25MのNaOAcとし、そして2容量のエタノ
ールを加え、ドライアイス−エタノール浴でインキュベ
ートした後、遠心してDNAをペレット化した。このDNAペ
レットを10XのBgl II緩衝液(10μ)、制限酵素Bgl I
I(5μ;〜50単位)、および水(85μ)に溶解
し、この反応液を2時間、37℃に保った。このBgl II消
化の後、この反応混合物を1%アガロースゲルにかけ、
電気泳動でフラグメントを分離した。このゲルを臭化エ
チジウムで染色し、紫外光のもとで観察し、目的の〜5.
1kb Hind III−Bgl IIフラグメントを含んでいるバンド
をゲルから切り出し、透析管に入れ、DNAがアガロース
から出てしまうまで電気泳動を続けた。この透析管から
DNA含有の緩衝液をフェノールおよびクロロホルムで抽
出し、次いでDNAを沈澱させた。このペレットはプラス
ミドpSV2gptの所望の〜5.1kb Hind III−Bgl II制限フ
ラグメント(〜5μg)からなり、これをTE緩衝液(10
μ)に再懸濁した。
を、10XのHind III反応緩衝液(10μ)、制限酵素Hin
d III(5μ;〜50単位)、および水(85μ)に溶
解し、この反応液を2時間、37℃に保った。次に、この
反応混合物を0.25MのNaOAcとし、そして2容量のエタノ
ールを加え、ドライアイス−エタノール浴でインキュベ
ートした後、遠心してDNAをペレット化した。このDNAペ
レットを10XのBgl II緩衝液(10μ)、制限酵素Bgl I
I(5μ;〜50単位)、および水(85μ)に溶解
し、この反応液を2時間、37℃に保った。このBgl II消
化の後、この反応混合物を1%アガロースゲルにかけ、
電気泳動でフラグメントを分離した。このゲルを臭化エ
チジウムで染色し、紫外光のもとで観察し、目的の〜5.
1kb Hind III−Bgl IIフラグメントを含んでいるバンド
をゲルから切り出し、透析管に入れ、DNAがアガロース
から出てしまうまで電気泳動を続けた。この透析管から
DNA含有の緩衝液をフェノールおよびクロロホルムで抽
出し、次いでDNAを沈澱させた。このペレットはプラス
ミドpSV2gptの所望の〜5.1kb Hind III−Bgl II制限フ
ラグメント(〜5μg)からなり、これをTE緩衝液(10
μ)に再懸濁した。
〜1.23kb Hind III−Apa I制限フラグメント(2μ
)、〜0.19kb Apa I−Bgl IIフラグメント(3μ
)、および〜5.1kb Hind III−Bgl IIフラグメント
(2μ)を混合し、次いで、10Xのリガーゼ緩衝液(1
0μ)、T4 DNAリガーゼ(1μ;〜500単位)、およ
び水(82μ)とともに16℃で一晩インキュベートし
た。このライゲートしたDNAは目的のプラスミドpSV2−H
PC8を構成していた。このプラスミドの制限部位および
機能地図を添付の第2図に示す。
)、〜0.19kb Apa I−Bgl IIフラグメント(3μ
)、および〜5.1kb Hind III−Bgl IIフラグメント
(2μ)を混合し、次いで、10Xのリガーゼ緩衝液(1
0μ)、T4 DNAリガーゼ(1μ;〜500単位)、およ
び水(82μ)とともに16℃で一晩インキュベートし
た。このライゲートしたDNAは目的のプラスミドpSV2−H
PC8を構成していた。このプラスミドの制限部位および
機能地図を添付の第2図に示す。
実質的に、実施例2Bで大腸菌K12 HB101について記載
した方法に従い、大腸菌K12 RR1(NRRL B−15210)細胞
を形質転換に対してコンピテントにした。上記調製のラ
イゲートしたDNAを用いてこの細胞を形質転換し、形質
転換混合物の一部を100μg/mlアンピシリン含有のL寒
天プレートに蒔いた。次いで、このプレートを37℃でイ
ンキュベートした。大腸菌K12 RR1/pSV2−HPC8形質転換
体をそのプラスミドDNAの制限酵素分析によって確認し
た。細胞培養中の選択剤としてテトラサイクリンではな
くアンピシリンを用いることを除き、実質的に実施例1A
の方法に従って形質転換体からプラスミドpSV2−HPC8 D
NAを調製した。
した方法に従い、大腸菌K12 RR1(NRRL B−15210)細胞
を形質転換に対してコンピテントにした。上記調製のラ
イゲートしたDNAを用いてこの細胞を形質転換し、形質
転換混合物の一部を100μg/mlアンピシリン含有のL寒
天プレートに蒔いた。次いで、このプレートを37℃でイ
ンキュベートした。大腸菌K12 RR1/pSV2−HPC8形質転換
体をそのプラスミドDNAの制限酵素分析によって確認し
た。細胞培養中の選択剤としてテトラサイクリンではな
くアンピシリンを用いることを除き、実質的に実施例1A
の方法に従って形質転換体からプラスミドpSV2−HPC8 D
NAを調製した。
プラスミドpSV2−HPC8(50μg)を、10XのHind III
反応緩衝液(10μ)、制限酵素Hind III(5μ;〜
50単位)、および水(85μ)に溶解し、この反応液を
37℃で2時間インキュベートした。このHind III消化の
後、DNAを沈澱させ、DNAペレットを10XのSsl I反応緩衝
液[1.5M NaCl;60mM トリス−HCl、pH=7.9;60mM MgC
l2;60mM 2−メルカプトエタノール;および1mg/ml BS
A](10μ)、制限酵素Sal I(5μ:〜50単位)、
および水(85μ)に溶解した。得られたSal I反応混
合物を37℃で2時間インキュベートした。このHind III
−Sal I消化したプラスミドpSV2−HPC8を3.5%ポリアク
リルアミドゲルにかけ、所望の〜0.29kb Hind III−Sal
I制御フラグメントが他の反応生成物から分離するまで
電気泳動を行った。目的のフラグメントをゲルから単離
した。約2μgのフラグメントが得られ、これをTE緩衝
液(10μ)に懸濁した。
反応緩衝液(10μ)、制限酵素Hind III(5μ;〜
50単位)、および水(85μ)に溶解し、この反応液を
37℃で2時間インキュベートした。このHind III消化の
後、DNAを沈澱させ、DNAペレットを10XのSsl I反応緩衝
液[1.5M NaCl;60mM トリス−HCl、pH=7.9;60mM MgC
l2;60mM 2−メルカプトエタノール;および1mg/ml BS
A](10μ)、制限酵素Sal I(5μ:〜50単位)、
および水(85μ)に溶解した。得られたSal I反応混
合物を37℃で2時間インキュベートした。このHind III
−Sal I消化したプラスミドpSV2−HPC8を3.5%ポリアク
リルアミドゲルにかけ、所望の〜0.29kb Hind III−Sal
I制御フラグメントが他の反応生成物から分離するまで
電気泳動を行った。目的のフラグメントをゲルから単離
した。約2μgのフラグメントが得られ、これをTE緩衝
液(10μ)に懸濁した。
プラスミドpSV2−HPC8(50μg)を10XのBgl II反応
緩衝液(10μ)、制限酵素Bgl II(5μ;50単
位)、および水(85μ)に溶解し、この反応液を37℃
で2時間インキュベートした。このBgl II消化の後、DN
Aを沈澱させ、DNAペレットを10XのSal I反応緩衝液(10
μ)、制限酵素Sal I(5μ;〜50単位)、および
水(85μ)に溶解した。得られたSal I反応混合物を3
7℃で2時間インキュベートした。このSal I−Bgl II消
化したプラスミドpSV2−HPC8を3.5%ポリアクリルアミ
ドゲルにかけ、所望の〜1.15kb Sal I−Bgl II制限フラ
グメントが他の反応生成物から分離するまで電気泳動を
行った。〜1.15kbのSal I−Bgl II制限フラグメントを
ゲルから単離した。約8μgのフラグメントを得、これ
をTE緩衝液(10μ)に懸濁した。
緩衝液(10μ)、制限酵素Bgl II(5μ;50単
位)、および水(85μ)に溶解し、この反応液を37℃
で2時間インキュベートした。このBgl II消化の後、DN
Aを沈澱させ、DNAペレットを10XのSal I反応緩衝液(10
μ)、制限酵素Sal I(5μ;〜50単位)、および
水(85μ)に溶解した。得られたSal I反応混合物を3
7℃で2時間インキュベートした。このSal I−Bgl II消
化したプラスミドpSV2−HPC8を3.5%ポリアクリルアミ
ドゲルにかけ、所望の〜1.15kb Sal I−Bgl II制限フラ
グメントが他の反応生成物から分離するまで電気泳動を
行った。〜1.15kbのSal I−Bgl II制限フラグメントを
ゲルから単離した。約8μgのフラグメントを得、これ
をTE緩衝液(10μ)に懸濁した。
約10μgのプラスミドpSV2−β−グロビンDNA(NRRL
B−15928)を、10XのHind III反応緩衝液(10μ)、
制限酵素Hind III(5μ;〜50単位)、および水(85
μ)に溶解し、この反応液を2時間、37℃に保った。
次に、この反応混合物を0.25MのNaOAcとし、そして2容
量のエタノールを加え、ドライアイス−エタノール浴で
インキュベートした後、遠心してDNAをペレット化し
た。このHind III消化したプラスミドpSV2−β−グロビ
ンを10XのBgl II緩衝液(10μ)、制限酵素Bgl II
(5μ;〜50単位)、および水(85μ)に溶解し、
この反応液を2時間、37℃に保った。このBgl II消化の
後、この反応混合物を1%アガロースゲルにかけ、電気
泳動でフラグメントを分離した。目的の〜4.2kb Hind I
II−Blg II制限フラグメントをゲルから単離した。約5
μgの目的フラグメントが得られ、これをTE緩衝液(10
μ)に再懸濁した。
B−15928)を、10XのHind III反応緩衝液(10μ)、
制限酵素Hind III(5μ;〜50単位)、および水(85
μ)に溶解し、この反応液を2時間、37℃に保った。
次に、この反応混合物を0.25MのNaOAcとし、そして2容
量のエタノールを加え、ドライアイス−エタノール浴で
インキュベートした後、遠心してDNAをペレット化し
た。このHind III消化したプラスミドpSV2−β−グロビ
ンを10XのBgl II緩衝液(10μ)、制限酵素Bgl II
(5μ;〜50単位)、および水(85μ)に溶解し、
この反応液を2時間、37℃に保った。このBgl II消化の
後、この反応混合物を1%アガロースゲルにかけ、電気
泳動でフラグメントを分離した。目的の〜4.2kb Hind I
II−Blg II制限フラグメントをゲルから単離した。約5
μgの目的フラグメントが得られ、これをTE緩衝液(10
μ)に再懸濁した。
プラスミドpSV2−HPC8の〜0.29kb Hind III−Sal Iフ
ラグメント(2μ)、プラスミドpSV2−HPC8の〜1.15
kb Sal I Bgl IIフラグメント(2μ)、およびプラ
スミドpSV2−β−グロビンの〜4.2kb Hind III−Bgl II
フラグメント(2μ)を混合し、T4 DNAリガーゼげラ
イゲートした。ライゲートしたDNAは目的のプラスミドp
L133を構成していた。プラスミドpL133の制限部位およ
び機能地図を添付の第2図に示す。このライゲートした
DNAを用いて大腸菌K12 RR1を形質転換し、目的の大腸菌
K12 RR1/pL133形質転換体を、そのアンピシリン耐性の
表現型によって、およびそのプラスミドDNAの制限酵素
分析によって同定した。
ラグメント(2μ)、プラスミドpSV2−HPC8の〜1.15
kb Sal I Bgl IIフラグメント(2μ)、およびプラ
スミドpSV2−β−グロビンの〜4.2kb Hind III−Bgl II
フラグメント(2μ)を混合し、T4 DNAリガーゼげラ
イゲートした。ライゲートしたDNAは目的のプラスミドp
L133を構成していた。プラスミドpL133の制限部位およ
び機能地図を添付の第2図に示す。このライゲートした
DNAを用いて大腸菌K12 RR1を形質転換し、目的の大腸菌
K12 RR1/pL133形質転換体を、そのアンピシリン耐性の
表現型によって、およびそのプラスミドDNAの制限酵素
分析によって同定した。
F.プラスミドpL133およびpBLcatからのプラスミドpLPC
の構築 約20μgのプラスミドpBLcat DNAを、10XのHind III
緩衝液(10μ)および水(80μ)に溶解した。制限
酵素Hind III(約10μ;〜100単位)をこのプラスミ
ドpBLcat DNAの溶液に加え、得られた反応液を37℃で2
時間インキュベートした。このHind III消化したプラス
ミドpBLcat DNAをアガロースゲルにかけ、BKエンハンサ
ーとAd2後期プロモーターを含有する〜0.87kbのHind II
I制限フラグメントが他の消化産物から分離するまで電
気泳動を行った。次いで、〜0.87kbフラグメントを単離
し、精製し、ライゲート用に準備した。約2μgの目的
フラグメントが得られ、これをTE緩衝液(5μ)に溶
解した。
の構築 約20μgのプラスミドpBLcat DNAを、10XのHind III
緩衝液(10μ)および水(80μ)に溶解した。制限
酵素Hind III(約10μ;〜100単位)をこのプラスミ
ドpBLcat DNAの溶液に加え、得られた反応液を37℃で2
時間インキュベートした。このHind III消化したプラス
ミドpBLcat DNAをアガロースゲルにかけ、BKエンハンサ
ーとAd2後期プロモーターを含有する〜0.87kbのHind II
I制限フラグメントが他の消化産物から分離するまで電
気泳動を行った。次いで、〜0.87kbフラグメントを単離
し、精製し、ライゲート用に準備した。約2μgの目的
フラグメントが得られ、これをTE緩衝液(5μ)に溶
解した。
約1.5μgのプラスミドpL133 DNAを、10XのHind III
緩衝液(2μ)および水(16μ)に溶解した。この
DNA溶液に制限酵素Hind III(約1μ;〜10単位)を
加え、得られた反応液を37℃で2時間インキュベートし
た。次に、DNAをTE緩衝液で100μに希釈し、〜0.06単
位のウシ腸アルカリホスファターゼで処理し、この反応
液を37℃で30分間インキュベートした。この溶液を、1X
のSET[5mM トリス−HCl、pH=7.8;5mM EDTA;および150
mM NaCl]、0.3M NaOAc、および0.5%SDSを含むように
調節し、次いで65℃で45分間インキュベートした。次
に、Hind III消化したプラスミドpL133 DNAをフェノー
ルで2回、そしてクロロホルムで1回抽出し、エタノー
ルで沈澱させ、TE緩衝液(10μ)に再懸濁した。
緩衝液(2μ)および水(16μ)に溶解した。この
DNA溶液に制限酵素Hind III(約1μ;〜10単位)を
加え、得られた反応液を37℃で2時間インキュベートし
た。次に、DNAをTE緩衝液で100μに希釈し、〜0.06単
位のウシ腸アルカリホスファターゼで処理し、この反応
液を37℃で30分間インキュベートした。この溶液を、1X
のSET[5mM トリス−HCl、pH=7.8;5mM EDTA;および150
mM NaCl]、0.3M NaOAc、および0.5%SDSを含むように
調節し、次いで65℃で45分間インキュベートした。次
に、Hind III消化したプラスミドpL133 DNAをフェノー
ルで2回、そしてクロロホルムで1回抽出し、エタノー
ルで沈澱させ、TE緩衝液(10μ)に再懸濁した。
プラスミドpBLcatの〜0.87kb Hind III制限フラグメ
ント(約5μ)をHind III消化したプラスミドpL133
(1.5μg;10μ)に加え、次いで、このDNA溶液に10X
のリガーゼ緩衝液(2μ)、T4 DNAリガーゼ(1μ
;〜10単位)、および水(2μ)を加え、得られた
反応液を16℃で一晩インキュベートした。ライゲートし
たDNAは目的のプラスミドpLPCを構成していた。
ント(約5μ)をHind III消化したプラスミドpL133
(1.5μg;10μ)に加え、次いで、このDNA溶液に10X
のリガーゼ緩衝液(2μ)、T4 DNAリガーゼ(1μ
;〜10単位)、および水(2μ)を加え、得られた
反応液を16℃で一晩インキュベートした。ライゲートし
たDNAは目的のプラスミドpLPCを構成していた。
実質的に実施例2Bの方法に従い、ライゲートしたDNA
を用いて大腸菌K12 HB101を形質転換した。形質転換細
胞をアンピシリン含有のL寒天プレートに蒔き、アンピ
シリン耐性形質転換体のプラスミドDNAを制限酵素分析
によって試験して大腸菌K12 HB101/pLPC形質転換体を同
定した。BKエンハンサーとAd2後期プロモーターをコー
ドしている〜0.87kb Hind III制限フラグメントは、Hin
d III消化したプラスミドpL133に2つの配向のうちのい
ずれかで挿入することができるが、そのうちの1つだけ
がプラスミドpLPCを生成した。プラスミドpLPCの制限部
位および機能地図を添付の第1D図に示す。
を用いて大腸菌K12 HB101を形質転換した。形質転換細
胞をアンピシリン含有のL寒天プレートに蒔き、アンピ
シリン耐性形質転換体のプラスミドDNAを制限酵素分析
によって試験して大腸菌K12 HB101/pLPC形質転換体を同
定した。BKエンハンサーとAd2後期プロモーターをコー
ドしている〜0.87kb Hind III制限フラグメントは、Hin
d III消化したプラスミドpL133に2つの配向のうちのい
ずれかで挿入することができるが、そのうちの1つだけ
がプラスミドpLPCを生成した。プラスミドpLPCの制限部
位および機能地図を添付の第1D図に示す。
実施例3 プラスミドpLPC−167Gの構築 実質的に、実施例1で説明した、プラスミドpLAPCの
構築の際に用いる部位特異的な突然変異誘発およびその
他の構築プロトコールに従い、プラスミドpLPC−167Gを
構築した。しかし、プラスミドpLPC−167Gの構築の際に
用いる緩衝液およびアニーリング条件は、ゾラーおよび
スミス(Zoller and Smith,1984,DNA 3:479−489)が開
示したものによった。
構築の際に用いる部位特異的な突然変異誘発およびその
他の構築プロトコールに従い、プラスミドpLPC−167Gを
構築した。しかし、プラスミドpLPC−167Gの構築の際に
用いる緩衝液およびアニーリング条件は、ゾラーおよび
スミス(Zoller and Smith,1984,DNA 3:479−489)が開
示したものによった。
プラスミドpLPC−167Gの構築においては、以下に示す
突然変異誘発オリゴヌクレオチドを用いて、ファージM1
3mp18−HE1(実施例1B参照)を部位特異的な突然変異誘
発にかけた: この部位特異的な突然変異誘発によって得られる突然変
異ファージをM13mp18−HE4と命名した。
突然変異誘発オリゴヌクレオチドを用いて、ファージM1
3mp18−HE1(実施例1B参照)を部位特異的な突然変異誘
発にかけた: この部位特異的な突然変異誘発によって得られる突然変
異ファージをM13mp18−HE4と命名した。
プラスミドpLPC−167Gの最後の構築は、実施例1Cに記
載したプラスミドpLAPCの構築に類似する方法で行っ
た。しかし、プラスミドpLAPCは、プラスミドpLPCから
得た2つの制限フラグメントを用いて構築した。プラス
ミドpLPC−167Gの構築では、代わりに、これら同一の2
つのフラグメントをプラスミドpLAPCから得た。プラス
ミドpLPCの代わりにフラグメントの供給源としてプラス
ミドpLAPCを用いた理由は、プラスミドpLPC−167G形質
転換体を同定する際の制限分析を容易にするためであ
る。プラスミドpLPCとpLPC−167Gはその大きさが極めて
接近しているので、プラスミドpLPC−167Gと「親」(プ
ラスミドpLPC)を区別するのは困難である。ライゲート
に用いるフラグメントを精製するにもかかわらず、種々
の因子によりこれらの親は存在しうる。しかし、プラス
ミドpLAPCはプラスミドpLPC−167Gより小さいので、プ
ラスミドpLAPCから2つのフラグメントを得ることによ
り、目的のプラスミドpLPC−167Gと親(プラスミドpLAP
C)を容易に区別することができる。即ち、プラスミドp
LPC−167Gを構築するため、ファージM13mp18−HE4の〜
0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメントを、プラスミドpL
APCの〜3.76kb EcoR I−Sal I制限フラグメント、およ
びプラスミドpLAPCの〜2.0kb EcoR I−Sst I制限フラグ
メントにライゲートした。ライゲートしたDNAは目的の
プラスミドpLPC−167Gを構築しており、これを大腸菌K1
2 RV308に導入した。得られた大腸菌K12 RV308/pLPC−1
67G形質転換体を用いて、真核細胞の形質転換に用いる
ための、プラスミドpLPC−167G DNAの大スケール調製物
を得た。
載したプラスミドpLAPCの構築に類似する方法で行っ
た。しかし、プラスミドpLAPCは、プラスミドpLPCから
得た2つの制限フラグメントを用いて構築した。プラス
ミドpLPC−167Gの構築では、代わりに、これら同一の2
つのフラグメントをプラスミドpLAPCから得た。プラス
ミドpLPCの代わりにフラグメントの供給源としてプラス
ミドpLAPCを用いた理由は、プラスミドpLPC−167G形質
転換体を同定する際の制限分析を容易にするためであ
る。プラスミドpLPCとpLPC−167Gはその大きさが極めて
接近しているので、プラスミドpLPC−167Gと「親」(プ
ラスミドpLPC)を区別するのは困難である。ライゲート
に用いるフラグメントを精製するにもかかわらず、種々
の因子によりこれらの親は存在しうる。しかし、プラス
ミドpLAPCはプラスミドpLPC−167Gより小さいので、プ
ラスミドpLAPCから2つのフラグメントを得ることによ
り、目的のプラスミドpLPC−167Gと親(プラスミドpLAP
C)を容易に区別することができる。即ち、プラスミドp
LPC−167Gを構築するため、ファージM13mp18−HE4の〜
0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメントを、プラスミドpL
APCの〜3.76kb EcoR I−Sal I制限フラグメント、およ
びプラスミドpLAPCの〜2.0kb EcoR I−Sst I制限フラグ
メントにライゲートした。ライゲートしたDNAは目的の
プラスミドpLPC−167Gを構築しており、これを大腸菌K1
2 RV308に導入した。得られた大腸菌K12 RV308/pLPC−1
67G形質転換体を用いて、真核細胞の形質転換に用いる
ための、プラスミドpLPC−167G DNAの大スケール調製物
を得た。
実施例4 プラスミドpLPC−167Fの構築 実質的に、実施例1で説明した、プラスミドpLAPCの
構築の際に用いる部位特異的な突然変異誘発およびその
他の構築プロトコールに従い、プラスミドpLPC−167Fを
構築した。しかし、プラスミドpLPC−167Fの構築の際に
用いる緩衝液およびアニーリング条件は、ゾラーおよび
スミス(Zoller and Smith,1984,DNA 3:479−489)が開
示したものによった。
構築の際に用いる部位特異的な突然変異誘発およびその
他の構築プロトコールに従い、プラスミドpLPC−167Fを
構築した。しかし、プラスミドpLPC−167Fの構築の際に
用いる緩衝液およびアニーリング条件は、ゾラーおよび
スミス(Zoller and Smith,1984,DNA 3:479−489)が開
示したものによった。
プラスミドpLPC−167Fの構築においては、以下に示す
突然変異誘発オリゴヌクレオチドを用いて、ファージM1
3mp18−HE1(実施例1B参照)を部位特異的な突然変異誘
発にかけた: この部位特異的な突然変異誘発によって得られる突然変
異ファージをM13mp18−HE5と命名した。
突然変異誘発オリゴヌクレオチドを用いて、ファージM1
3mp18−HE1(実施例1B参照)を部位特異的な突然変異誘
発にかけた: この部位特異的な突然変異誘発によって得られる突然変
異ファージをM13mp18−HE5と命名した。
プラスミドpLPC−167Fの最後の構築は、実施例1Cに記
載したプラスミドpLAPCの構築に類似する方法で行っ
た。しかし、プラスミドpLAPCは、プラスミドpLPCから
得た2つの制限フラグメントを用いて構築した。プラス
ミドpLPC−167Fの構築では、代わりに、これら同一の2
つのフラグメントをプラスミドpLAPCから得た。プラス
ミドpLPCの代わりにフラグメントの供給源としてプラス
ミドpLAPCを用いた理由は、プラスミドpLPC−167F形質
転換体を同定する際の制限分析を容易にするためであ
る。プラスミドpLPCとpLPC−167Fはその大きさが極めて
接近しているので、プラスミドpLPC−167Fと「親」(プ
ラスミドpLPC)を区別するのは困難である。しかし、プ
ラスミドpLAPCはプラスミドpLPC−167Fより小さいの
で、プラスミドpLAPCから2つのフラグメントを得るこ
とにより、目的のプラスミドpLPC−167Fと親(プラスミ
ドpLAPC)を容易に区別することができる。即ち、プラ
スミドpLPC−167Fを構築するため、ファージM13mp18−H
E5の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメントを、プラス
ミドpLAPCの〜3.76kb EcoR I−Sal I制限フラグメン
ト、およびプラスミドpLAPCの〜2.0kb EcoR I−Sst I制
限フラグメントにライゲートした。ライゲートしたDNA
は目的のプラスミドpLPC−167Fを構成しており、これを
大腸菌K12 RV308に導入した。得られた大腸菌K12 RV308
/pLPC−167F形質転換体を用いて、真核細胞の形質転換
に用いるための、プラスミドpLPC−167F DNAの大スケー
ル調製物を得た。
載したプラスミドpLAPCの構築に類似する方法で行っ
た。しかし、プラスミドpLAPCは、プラスミドpLPCから
得た2つの制限フラグメントを用いて構築した。プラス
ミドpLPC−167Fの構築では、代わりに、これら同一の2
つのフラグメントをプラスミドpLAPCから得た。プラス
ミドpLPCの代わりにフラグメントの供給源としてプラス
ミドpLAPCを用いた理由は、プラスミドpLPC−167F形質
転換体を同定する際の制限分析を容易にするためであ
る。プラスミドpLPCとpLPC−167Fはその大きさが極めて
接近しているので、プラスミドpLPC−167Fと「親」(プ
ラスミドpLPC)を区別するのは困難である。しかし、プ
ラスミドpLAPCはプラスミドpLPC−167Fより小さいの
で、プラスミドpLAPCから2つのフラグメントを得るこ
とにより、目的のプラスミドpLPC−167Fと親(プラスミ
ドpLAPC)を容易に区別することができる。即ち、プラ
スミドpLPC−167Fを構築するため、ファージM13mp18−H
E5の〜0.7kb Sst I−Sal I制限フラグメントを、プラス
ミドpLAPCの〜3.76kb EcoR I−Sal I制限フラグメン
ト、およびプラスミドpLAPCの〜2.0kb EcoR I−Sst I制
限フラグメントにライゲートした。ライゲートしたDNA
は目的のプラスミドpLPC−167Fを構成しており、これを
大腸菌K12 RV308に導入した。得られた大腸菌K12 RV308
/pLPC−167F形質転換体を用いて、真核細胞の形質転換
に用いるための、プラスミドpLPC−167F DNAの大スケー
ル調製物を得た。
実施例5 プラスミドpLPC−167GおよびpLPC−167Fを用
いての、アデノウィルス−形質転換したヒト胚腎セルラ
イン293の形質転換体、およびアデノウィルス−形質転
換したゴールデンハムスターセルラインAV12の形質転換
体の作成 ヒト胚腎セルライン293は、アメリカン・タイプ・カ
ルチャー・コレクションから、取得番号ATCC CRL 1573
のもとで入手できる。また、アデノウィルスで形質転換
したゴールデンハムスターセルラインAV12は、アメリカ
ン・タイプ・カルチャー・コレクションから、取得番号
ATCC CRL 9595のもとで入手できる。以下に記載する形
質転換は宿主セルラインとして293細胞について言及す
るものであるが、この方法は、AV12セルラインを含むほ
とんどの真核セルラインに、ならびに本発明の発現ベク
ターに一般的に適用可能である。
いての、アデノウィルス−形質転換したヒト胚腎セルラ
イン293の形質転換体、およびアデノウィルス−形質転
換したゴールデンハムスターセルラインAV12の形質転換
体の作成 ヒト胚腎セルライン293は、アメリカン・タイプ・カ
ルチャー・コレクションから、取得番号ATCC CRL 1573
のもとで入手できる。また、アデノウィルスで形質転換
したゴールデンハムスターセルラインAV12は、アメリカ
ン・タイプ・カルチャー・コレクションから、取得番号
ATCC CRL 9595のもとで入手できる。以下に記載する形
質転換は宿主セルラインとして293細胞について言及す
るものであるが、この方法は、AV12セルラインを含むほ
とんどの真核セルラインに、ならびに本発明の発現ベク
ターに一般的に適用可能である。
ATCCから取得番号CRL 1573のもと、10%の熱−不活性
化ウマ血清を含むイーグル(Eagle)の最少必須培地(G
ibco)中に、全面単層の約5.5×106の細胞を含む25mm2
フラスコで293細胞を入手した。このフラスコを37℃で
インキュベートし、培地を週2回交換した。培地は、10
%ウシ胎児血清、50μg/mlゲンタマイシン、および10μ
g/ml AquaMEPHYTONRフォトナジオン ビタミンK1(Merc
k Sharp and Dohme,Merck and Co.,Inc.,West Point,PA
19486)を追加したDMEM(Gibco)であった。培地を除
き、ハンク(Hank)のバランス塩溶液(Gibco)ですす
ぎ、0.25%トリプシン(0.2g/ EDTAを含む)を1〜2
分間加え、新鮮な培地ですすぎ、アスピレーター処理を
行い、そして継台培養比1:5または1:10で新しいフラス
コに分けることにより、細胞を継代培養した。
化ウマ血清を含むイーグル(Eagle)の最少必須培地(G
ibco)中に、全面単層の約5.5×106の細胞を含む25mm2
フラスコで293細胞を入手した。このフラスコを37℃で
インキュベートし、培地を週2回交換した。培地は、10
%ウシ胎児血清、50μg/mlゲンタマイシン、および10μ
g/ml AquaMEPHYTONRフォトナジオン ビタミンK1(Merc
k Sharp and Dohme,Merck and Co.,Inc.,West Point,PA
19486)を追加したDMEM(Gibco)であった。培地を除
き、ハンク(Hank)のバランス塩溶液(Gibco)ですす
ぎ、0.25%トリプシン(0.2g/ EDTAを含む)を1〜2
分間加え、新鮮な培地ですすぎ、アスピレーター処理を
行い、そして継台培養比1:5または1:10で新しいフラス
コに分けることにより、細胞を継代培養した。
形質転換の1日前に、細胞を100mm皿あたり0.7×106
細胞の割合で蒔いた。TE緩衝液に溶解した、滅菌の、エ
タノール沈澱したプラスミドDNAを用いて、25μg/mlの
形質転換用プラスミドDNA(プラスミドpLPC−167Fまた
はpLPC−167Gの形質転換に対しては、通常、以下で説明
するように、2種類のプラスミドを用いる;即ち、プラ
スミドpLPC−167FまたはpLPC−167Gと、選択マーカーを
含んでいるプラスミドである)および250mM CaCl2を含
む、2XのDNA−CaCl2溶液を調製した。7.05〜7.15に調節
したpHを有し、280mM NaCl、50mMヘペス(Hepes)、お
よび1.5mMリン酸ナトリウムを含む2XのHBSSを調製し
た。2XのDNA−CaCl2溶液を等量の滅菌2X HBSSに滴下し
た。2XのHBSSを入れた混合管に綿栓付きの1mlの滅菌プ
ラスチックピペットを挿入し、DNAを加えながら、気泡
を吹き込んだ。撹拌することなく室温で30〜45分間、カ
ルシウム−リン酸塩−DNA沈澱物を形成させた。
細胞の割合で蒔いた。TE緩衝液に溶解した、滅菌の、エ
タノール沈澱したプラスミドDNAを用いて、25μg/mlの
形質転換用プラスミドDNA(プラスミドpLPC−167Fまた
はpLPC−167Gの形質転換に対しては、通常、以下で説明
するように、2種類のプラスミドを用いる;即ち、プラ
スミドpLPC−167FまたはpLPC−167Gと、選択マーカーを
含んでいるプラスミドである)および250mM CaCl2を含
む、2XのDNA−CaCl2溶液を調製した。7.05〜7.15に調節
したpHを有し、280mM NaCl、50mMヘペス(Hepes)、お
よび1.5mMリン酸ナトリウムを含む2XのHBSSを調製し
た。2XのDNA−CaCl2溶液を等量の滅菌2X HBSSに滴下し
た。2XのHBSSを入れた混合管に綿栓付きの1mlの滅菌プ
ラスチックピペットを挿入し、DNAを加えながら、気泡
を吹き込んだ。撹拌することなく室温で30〜45分間、カ
ルシウム−リン酸塩−DNA沈澱物を形成させた。
次に、プラスチックピペットで穏やかにピペッティン
グすることによって沈澱を混合し、受容細胞を覆う増殖
培地(10ml)にプレートあたり1mlの沈澱を直接加え
た。37℃で4時間インキュベートした後、培地を新鮮な
培地に代え、選択圧をかける前に細胞をさらに72時間イ
ンキュベートした。プラスミドpLPC−167FまたはpLPC−
167Gなどのように真核細胞で機能する選択マーカーを含
んでいないプラスミドに対しては、プラスミドの混合
物、即ち、選択マーカーを欠いている本発明の発現ベク
ターおよび真核細胞で機能する選択マーカーを含んでい
る発現ベクターを形質転換法に用いる。このような同時
形質転換系で用いるためには多種のベクターが使え、こ
れらにはプラスミドpSV2−dhfr(ATCC 37146)、pSV2−
neo(ATCC 37149)、pSV2−gpt(ATCC 37145)、および
pSV2−hyg(NRRL B−18039)が含まれる。プラスミドpS
V2−hygは真核宿主細胞にハイグロマイシンB耐性を付
与する。この同時系質転換法は、選択マーカーを持つプ
ラスミドを含んでいる細胞の選択を可能にする。これら
の細胞をさらに試験して形質転換用プラスミドの両方を
含んでいる細胞を同定する。真核細胞用の選択マーカー
を含んでおり、従って同時形質転換法の使用を必要とし
ない発現ベクターを本発明が包含していることはもちろ
んである。
グすることによって沈澱を混合し、受容細胞を覆う増殖
培地(10ml)にプレートあたり1mlの沈澱を直接加え
た。37℃で4時間インキュベートした後、培地を新鮮な
培地に代え、選択圧をかける前に細胞をさらに72時間イ
ンキュベートした。プラスミドpLPC−167FまたはpLPC−
167Gなどのように真核細胞で機能する選択マーカーを含
んでいないプラスミドに対しては、プラスミドの混合
物、即ち、選択マーカーを欠いている本発明の発現ベク
ターおよび真核細胞で機能する選択マーカーを含んでい
る発現ベクターを形質転換法に用いる。このような同時
形質転換系で用いるためには多種のベクターが使え、こ
れらにはプラスミドpSV2−dhfr(ATCC 37146)、pSV2−
neo(ATCC 37149)、pSV2−gpt(ATCC 37145)、および
pSV2−hyg(NRRL B−18039)が含まれる。プラスミドpS
V2−hygは真核宿主細胞にハイグロマイシンB耐性を付
与する。この同時系質転換法は、選択マーカーを持つプ
ラスミドを含んでいる細胞の選択を可能にする。これら
の細胞をさらに試験して形質転換用プラスミドの両方を
含んでいる細胞を同定する。真核細胞用の選択マーカー
を含んでおり、従って同時形質転換法の使用を必要とし
ない発現ベクターを本発明が包含していることはもちろ
んである。
ハイグロマイシン耐性を付与する遺伝子を含んでいる
プラスミドでトランスフェクションされた細胞に対して
は、最終濃度約200μg/mlとなるようにハイグロマイシ
ンBを増殖培地に加える。次いで、3〜4日毎に培地を
交換しながら、2〜4週間、37℃で細胞をインキュベー
トした。得られたハイグロマイシン耐性のコロニーを、
その特徴を調べるため別々の培養フラスコに移した。プ
ラスミドpSV2−neoはネオマイシン(G418をネオマイシ
ンの代わりに用いることもできる)に対する耐性を付与
し、G418を最終濃度400μg/mlで加えること以外は実質
的にハイグロマイシン耐性細胞の選択方法に従って、G4
18耐性コロニーの選択を行った。
プラスミドでトランスフェクションされた細胞に対して
は、最終濃度約200μg/mlとなるようにハイグロマイシ
ンBを増殖培地に加える。次いで、3〜4日毎に培地を
交換しながら、2〜4週間、37℃で細胞をインキュベー
トした。得られたハイグロマイシン耐性のコロニーを、
その特徴を調べるため別々の培養フラスコに移した。プ
ラスミドpSV2−neoはネオマイシン(G418をネオマイシ
ンの代わりに用いることもできる)に対する耐性を付与
し、G418を最終濃度400μg/mlで加えること以外は実質
的にハイグロマイシン耐性細胞の選択方法に従って、G4
18耐性コロニーの選択を行った。
ジヒドロ葉酸還元酵素(dhfr)遺伝子あるいはメトト
レキセイト耐性を付与するdhfr遺伝子の誘導体(dhfr−
mtx)を、dhfr−欠損のセルラインに遺伝子あるいはプ
ラスミドを導入するための選択マーカーとして用いるこ
と、ならびに、次にプラスミドのコピー数を増幅するた
めにメトトレキセイトを用いることは、文献において十
分に確立されている。293細胞はdhfr陽性であるので、d
hfr遺伝子を含むプラスミドを含有している293の形質転
換体は、dhfr陽性の表現型(ヒポキサンチンとチミジン
を欠く培地で増殖する能力)に基づいてのみでは選択さ
れない。機能的なdhfr遺伝子を欠き、dhfrを含有するプ
ラスミドで形質転換されるセルラインは、dhfr+の表現
型に基づいて選択することができる。dhfrを産生する細
胞において選択および増幅マーカーとしてdhfrを用いる
ことは十分に研究されてはいないが、文献中の証拠によ
り、dhfr産生細胞中での遺伝子増幅用に、および選択マ
ーカーとしてdhfrを用いうることが示唆される。本発明
は、発現ベクターに用いる選択マーカーによって限定さ
れるものではない。さらに、メタロチオネイン遺伝子、
アデノシン デアミナーゼ遺伝子、あるいはP−糖タン
パク質遺伝子で例示される多遺伝子耐性族の一員などの
増幅マーカーを用いることもできる。
レキセイト耐性を付与するdhfr遺伝子の誘導体(dhfr−
mtx)を、dhfr−欠損のセルラインに遺伝子あるいはプ
ラスミドを導入するための選択マーカーとして用いるこ
と、ならびに、次にプラスミドのコピー数を増幅するた
めにメトトレキセイトを用いることは、文献において十
分に確立されている。293細胞はdhfr陽性であるので、d
hfr遺伝子を含むプラスミドを含有している293の形質転
換体は、dhfr陽性の表現型(ヒポキサンチンとチミジン
を欠く培地で増殖する能力)に基づいてのみでは選択さ
れない。機能的なdhfr遺伝子を欠き、dhfrを含有するプ
ラスミドで形質転換されるセルラインは、dhfr+の表現
型に基づいて選択することができる。dhfrを産生する細
胞において選択および増幅マーカーとしてdhfrを用いる
ことは十分に研究されてはいないが、文献中の証拠によ
り、dhfr産生細胞中での遺伝子増幅用に、および選択マ
ーカーとしてdhfrを用いうることが示唆される。本発明
は、発現ベクターに用いる選択マーカーによって限定さ
れるものではない。さらに、メタロチオネイン遺伝子、
アデノシン デアミナーゼ遺伝子、あるいはP−糖タン
パク質遺伝子で例示される多遺伝子耐性族の一員などの
増幅マーカーを用いることもできる。
プラスミドpLPC−167FまたpLPC−167Gとハイグロマイ
シン耐性を付与するベクターの混合物で293およびAV12
セルラインを形質転換し、次いでハイグロマイシン耐性
の細胞を選択すると、多数の形質転換体が得られた(他
の形質転換体は同時形質転換用ベクターとしてプラスミ
ドpSV2−neoを用い、G418耐性細胞を選択することによ
って得た。)これら形質転換体を実施例6記載のように
して分析し、どのハイグロマイシン耐性の細胞がプラス
ミドpLPC−167FまたはpLPC−167Gを含んでいるかを調べ
た。
シン耐性を付与するベクターの混合物で293およびAV12
セルラインを形質転換し、次いでハイグロマイシン耐性
の細胞を選択すると、多数の形質転換体が得られた(他
の形質転換体は同時形質転換用ベクターとしてプラスミ
ドpSV2−neoを用い、G418耐性細胞を選択することによ
って得た。)これら形質転換体を実施例6記載のように
して分析し、どのハイグロマイシン耐性の細胞がプラス
ミドpLPC−167FまたはpLPC−167Gを含んでいるかを調べ
た。
実施例6 高分泌の形質転換体の選択 実施例5で得られたハイグロマイシン耐性の形質転換
体を、組織培養皿あたり数百細胞クローンの密度で、10
0mm2組織培養皿で増殖させた。この培地をデカンテーシ
ョンし、細胞をハンクのバランス塩溶液(Gibco)5mlず
つで2回すすいだ。滅菌した0.45%寒天(Sigma Type4
アガロース;カタログ♯A3643;Sigma Chemical Co.,P.
O.Box 14508,St.Louis,MO 63178)の溶液を、1.8%寒天
(47℃;1ml)をダルベッコの改良イーグル(DME)塩(G
ibco)(37℃;3ml)と混合することによって調製し、こ
の0.45%寒天溶液(2ml)を細胞上に層状に入れた。
体を、組織培養皿あたり数百細胞クローンの密度で、10
0mm2組織培養皿で増殖させた。この培地をデカンテーシ
ョンし、細胞をハンクのバランス塩溶液(Gibco)5mlず
つで2回すすいだ。滅菌した0.45%寒天(Sigma Type4
アガロース;カタログ♯A3643;Sigma Chemical Co.,P.
O.Box 14508,St.Louis,MO 63178)の溶液を、1.8%寒天
(47℃;1ml)をダルベッコの改良イーグル(DME)塩(G
ibco)(37℃;3ml)と混合することによって調製し、こ
の0.45%寒天溶液(2ml)を細胞上に層状に入れた。
ニトロセルロースフィルター(Schleicher and Schue
ll,Inc.,Keene,NH 03431)を煮沸し、次いで2時間オー
トクレーブ処理し、細胞に毒性である浸潤剤を除去し
た。次に、このフィルターを寒天層の上に置き、気泡を
除去した後、このプレートを37℃で1〜3時間インキュ
ベートした。次いで、後に行うコロニーの同定を容易に
するため、皿上のフィルターを最初の方向がわかるよう
に、あらかじめ印をつけておいたこのフィルターを取
り,PBS(50mMトリス−HCl、pH=7.2および150mM NaCl)
中に入れた。
ll,Inc.,Keene,NH 03431)を煮沸し、次いで2時間オー
トクレーブ処理し、細胞に毒性である浸潤剤を除去し
た。次に、このフィルターを寒天層の上に置き、気泡を
除去した後、このプレートを37℃で1〜3時間インキュ
ベートした。次いで、後に行うコロニーの同定を容易に
するため、皿上のフィルターを最初の方向がわかるよう
に、あらかじめ印をつけておいたこのフィルターを取
り,PBS(50mMトリス−HCl、pH=7.2および150mM NaCl)
中に入れた。
フィルターの分析の間、皿上の細胞を生きたままに保
つため、1.8%寒天(47℃;2ml)、DME塩(37℃;2ml)、
および20%ウシ胎児血清を含むDME塩(37℃;4ml)から
なる混合物(8ml)を細胞に重ねた。次に、この細胞を3
7℃のインキュベート内に入れた。
つため、1.8%寒天(47℃;2ml)、DME塩(37℃;2ml)、
および20%ウシ胎児血清を含むDME塩(37℃;4ml)から
なる混合物(8ml)を細胞に重ねた。次に、この細胞を3
7℃のインキュベート内に入れた。
フィルターで行うすべての洗浄および反応は、フィル
ターを振動台の上に置いて行った。始めにこのフィルタ
ーを、5%の乳を含むPBS中、室温でインキュベートす
ることによってブロックした。次に、このフィルターを
PBS中で4回すすいだ(1回のすすぎは5分間)。2.5%
ウシ血清アルブミン中の10μg/mlビオチン化ヤギ抗−ヒ
トプロテインCポリクローナル抗体を、フィルターを覆
うに十分な量でフィルターに加え、次いでこれを37℃で
1時間インキュベートした。
ターを振動台の上に置いて行った。始めにこのフィルタ
ーを、5%の乳を含むPBS中、室温でインキュベートす
ることによってブロックした。次に、このフィルターを
PBS中で4回すすいだ(1回のすすぎは5分間)。2.5%
ウシ血清アルブミン中の10μg/mlビオチン化ヤギ抗−ヒ
トプロテインCポリクローナル抗体を、フィルターを覆
うに十分な量でフィルターに加え、次いでこれを37℃で
1時間インキュベートした。
プロテインCに対する抗体を調製するために後に使用
するプロテインCの精製は、キジール[Kisiel,1979,J.
Clin.Invest.64:761]の記載のようにして行うことがで
きる。ポリクローナル抗体は、キャバット[E.A.Kabat,
“Structural Concepts in Immunology and Immunochem
istry",Hold,Rhinehart,およびWinston版(1968)]が
開示した方法で調製することができる。また、本検定で
用いるのに適したモノクローナル抗体は、コーラーおよ
びミルシュタイン[Kohler and Milstein,1975,Nature,
256:495]の記載のようにして、または米国特許No.4,69
6,895;EPO Pub,No.205046;ラウレル等[Laurell et a
l,,1985.FEBS 191(1):75];スズキ等[Suzuki et a
l.,1985,J.Biochem.97:127−138];およびEPO Pub.No.
138222の記載のようにして調製することができる。本検
定で用いるアビジンDおよびビオチン化した西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ(HRP)はVectastainTMキット[Vecto
r Laboratories,Inc.,30 Ingold Road,Burlingame.CA 9
4010]で入手することができる。また、ビオチンもVect
or Laboratories,Inc.から得られる。
するプロテインCの精製は、キジール[Kisiel,1979,J.
Clin.Invest.64:761]の記載のようにして行うことがで
きる。ポリクローナル抗体は、キャバット[E.A.Kabat,
“Structural Concepts in Immunology and Immunochem
istry",Hold,Rhinehart,およびWinston版(1968)]が
開示した方法で調製することができる。また、本検定で
用いるのに適したモノクローナル抗体は、コーラーおよ
びミルシュタイン[Kohler and Milstein,1975,Nature,
256:495]の記載のようにして、または米国特許No.4,69
6,895;EPO Pub,No.205046;ラウレル等[Laurell et a
l,,1985.FEBS 191(1):75];スズキ等[Suzuki et a
l.,1985,J.Biochem.97:127−138];およびEPO Pub.No.
138222の記載のようにして調製することができる。本検
定で用いるアビジンDおよびビオチン化した西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ(HRP)はVectastainTMキット[Vecto
r Laboratories,Inc.,30 Ingold Road,Burlingame.CA 9
4010]で入手することができる。また、ビオチンもVect
or Laboratories,Inc.から得られる。
フィルターを4℃のPBSで4回すすいだ。次に、Vecta
stainTM(Vector Laboratories)キット中の製造元の指
示に従って、アビジンDおよびビオチン化した西洋ワサ
ビペルオキシダーゼを調製し、加えた。HRPとコンジュ
ゲートしたアビジンDとともに4℃で1時間(タンパク
質を少量分泌されているときには、もっと長いインキュ
ベート時間、例えば一晩を用いることができる)、フィ
ルターをインキュベートし、次いで、このフィルターを
4℃のPBSで4回すすいだ。
stainTM(Vector Laboratories)キット中の製造元の指
示に従って、アビジンDおよびビオチン化した西洋ワサ
ビペルオキシダーゼを調製し、加えた。HRPとコンジュ
ゲートしたアビジンDとともに4℃で1時間(タンパク
質を少量分泌されているときには、もっと長いインキュ
ベート時間、例えば一晩を用いることができる)、フィ
ルターをインキュベートし、次いで、このフィルターを
4℃のPBSで4回すすいだ。
フィルターの指示色を発色させるため、氷冷の100%
メタノールに溶解したHRPカラー発色剤(4−クロロ−
1−ナフトール;Sigma)(約30mg)をPBS(50ml)およ
び30%H2O2(30μ)に加えた。この混合物をニトロセ
ルロースフィルターに加え、これを発色するまで室温で
インキュベートした。本発明のヒトプロテインC酵素前
駆体を最大量分泌しているコロニーは、フィルターの最
も早い発色によってだけでなく、一段と暗いスポットに
よっても示される。
メタノールに溶解したHRPカラー発色剤(4−クロロ−
1−ナフトール;Sigma)(約30mg)をPBS(50ml)およ
び30%H2O2(30μ)に加えた。この混合物をニトロセ
ルロースフィルターに加え、これを発色するまで室温で
インキュベートした。本発明のヒトプロテインC酵素前
駆体を最大量分泌しているコロニーは、フィルターの最
も早い発色によってだけでなく、一段と暗いスポットに
よっても示される。
フィルターを発色させた後、もう一度このフィルター
を最初のプレートと並べ、どのコロニーがフィルターの
どのスポットと関係しているかを調べた。次いで、本発
明のヒトプロテインC酵素前駆体を最大に分泌している
コロニーを選び、これを該酵素前駆体の製造に用いた。
を最初のプレートと並べ、どのコロニーがフィルターの
どのスポットと関係しているかを調べた。次いで、本発
明のヒトプロテインC酵素前駆体を最大に分泌している
コロニーを選び、これを該酵素前駆体の製造に用いた。
上記の検定が高分泌セルラインを同定する方法の単な
る例示であるにすぎないことは当業者の理解するところ
であろう。この方法において多種の決定法を成功裏に用
いることができる。例えば、ビオチン化したヤギ抗プロ
テインC抗体が、ヤギ抗−プロテインC抗体(IgG)お
よびビオチン化した抗−ヤギIgG抗体に置き換えられて
いる、2重−抗体反応を用いることができる。
る例示であるにすぎないことは当業者の理解するところ
であろう。この方法において多種の決定法を成功裏に用
いることができる。例えば、ビオチン化したヤギ抗プロ
テインC抗体が、ヤギ抗−プロテインC抗体(IgG)お
よびビオチン化した抗−ヤギIgG抗体に置き換えられて
いる、2重−抗体反応を用いることができる。
第1A図は、BKウィルスおよびプラスミドpdBPV−MMTneo
からのプラスミドpBKneo1の構築を示す工程図であり、 第1B図は、アデノウィルス2およびプラスミドpSV2cat
からのプラスミドpLPcatの構築を示す工程図であり、 第1C図は、プラスミドpBKneo1およびプラスミドpLPcat
からのプラスミドpBLcatの構築を示す工程図であり、 第1D図は、プラスミドpBLcatおよびプラスミドpL133か
らのプラスミドpLPCの構築を示す工程図であり、 第2図は、プラスミドpLPCの構築に用いる出発物質であ
るプラスミドpL133の構築を示す工程図である。
からのプラスミドpBKneo1の構築を示す工程図であり、 第1B図は、アデノウィルス2およびプラスミドpSV2cat
からのプラスミドpLPcatの構築を示す工程図であり、 第1C図は、プラスミドpBKneo1およびプラスミドpLPcat
からのプラスミドpBLcatの構築を示す工程図であり、 第1D図は、プラスミドpBLcatおよびプラスミドpL133か
らのプラスミドpLPCの構築を示す工程図であり、 第2図は、プラスミドpLPCの構築に用いる出発物質であ
るプラスミドpL133の構築を示す工程図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 9/64 A61K 37/54 (72)発明者 ブライアン・ウイリアム・グリネル アメリカ合衆国46250 インディアナ、 インディアナポリス、ヘインズ・コート 5038番 (72)発明者 ソウ‐チ・ベティ・ヤン アメリカ合衆国46240 インディアナ、 インディアナポリス、メンロ・コート・ イースト・ドライブ 8131番 (56)参考文献 特開 昭61−205487(JP,A) Proc.Natl.Acad.Sc i.,USA,83(3)(1986),p. 546−550 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/57 C12N 9/48 - 9/64 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) EPAT(QUESTEL) Genseg
Claims (27)
- 【請求項1】アミノ末端からカルボキシ末端にかけて、 a)γ−カルボキシル化され、分泌されるタンパク質の
シグナルペプチドおよびプロペプチド; b)ヒトプロテインCの軽鎖; c)リジン−アルギニン、アルギニン−リジン、リジン
−リジン、またはアルギニン−アルギニンであるジペプ
チド;および d)次のアミノ酸残基配列: [配列中、R1はPHE、GLY、TYRまたはTRP、R2はVALまた
はPRO、R3はASPまたはASNであり、ALAはアラニン、ARG
はアルギニン、ASNはアスパラギン、ASPはアスパラギン
酸、−COOHはカルボキシ末端、CYSはシステイン、GLNは
グルタミン、GLUはグルタミン酸、GLYはグリシン、HIS
はヒスチジン、ILEはイソロイシン、LEUはロイシン、LY
Sはリジン、METはメチオニン、PHEはフェニルアラニ
ン、PROはプロリン、SERはセリン、THRはトレオニン、T
RPはトリプトファン、TYRはチロシン、そしてVALはバリ
ンである]; を含んでいるタンパク質の暗号配列を含有するDNA化合
物。 - 【請求項2】シグナルペプチドおよびプロペプチドが形
成期ヒトプロテインCのシグナルペプチドおよびプロペ
プチドである請求項1記載のDNA化合物。 - 【請求項3】ジペプチドがリジン−アルギニンである請
求項1または2に記載のDNA化合物。 - 【請求項4】DNAによってコードされているポリペプチ
ドが次のアミノ酸残基配列で示される請求項3記載のDN
A化合物: [配列中、H2N−はアミノ末端であり、R1はPHE、GLY、T
YRまたはTRPであり;R2はPROまたはVALであり;そしてR3
はASPまたはASNである]。 - 【請求項5】請求項1、2、3、または4のいずれかに
記載のDNA化合物を含有する組換えDNA発現ベクター。 - 【請求項6】R1がPHE、R2がPRO、そしてR3がASPである
請求項5記載のベクター。 - 【請求項7】プラスミドpLPC−167Fである請求項6記載
のベクター。 - 【請求項8】R1がGLY、R2がPRO、そしてR3がASPである
請求項5記載のベクター。 - 【請求項9】プラスミドpLPC−167Gである請求項8記載
のベクター。 - 【請求項10】請求項5記載のベクターで形質転換した
真核宿主細胞。 - 【請求項11】293/pLPC−167Fである請求項10記載の真
核宿主細胞。 - 【請求項12】293/pLPC−167Gである請求項10記載の真
核宿主細胞。 - 【請求項13】AV12/pLPC−167Fである請求項10記載の
真核宿主細胞。 - 【請求項14】AV12/pLPC−167Gである請求項10記載の
真核宿主細胞。 - 【請求項15】(A)以下の(i)および(ii)を含有
する組換えDNAベクターで真核宿主細胞を形質転換し: (i)アミノ末端からカルボキシ末端にかけて、 a)γ−カルボキシル化され、分泌されるタンパク質の
シグナルペプチドおよびプロペプチド; b)ヒトプロテインCの軽鎖; c)リジン−アルギニン、アルギニン−リジン、リジン
−リジン、またはアルギニン−アルギニンであるジペプ
チド;および d)次のアミノ酸残基配列: [配列中、R1はPHE、GLY、TYRまたはTRP、R2はVALまた
はPRO、R3はASPまたはASNであり、ALAはアラニン、ARG
はアルギニン、ASNはアスパラギン、ASPはアスパラギン
酸、−COOHはカルボキシ末端、CYSはシステイン、GLNは
グルタミン、GLUはグルタミン酸、GLYはグリシン、HIS
はヒスチジン、ILEはイソロイシン、LEUはロイシン、LY
Sはリジン、METはメチオニン、PHEはフェニルアラニ
ン、PROはプロリン、SERはセリン、THRはトレオニン、T
RPはトリプトファン、TYRはチロシン、そしてVALはバリ
ンである]; を含んでいるアミノ酸残基配列をコードしているDNA配
列; (ii)該DNA配列を発現させるように設置したプロモー
ター; (B)工程(A)で形質転換した宿主細胞を、該DNA配
列を発現させる条件下で培養すること、 を特徴とする真核宿主細胞からの分泌時に酵素前駆体の
ヒトプロテインCを組換え法により製造する方法。 - 【請求項16】組換えDNA発現ベクターがプラスミドpLP
C−167Fである請求項15記載の方法。 - 【請求項17】組換えDNA発現ベクターがプラスミドpLP
C−167Gである請求項15記載の方法。 - 【請求項18】宿主細胞が293またはAV12宿主細胞であ
る請求項15記載の方法。 - 【請求項19】工程(B)で培養される宿主細胞が293/
pLPC−167F、293/pLPC−167G、AV12/pLPC−167F、また
はAV12/pLPC−167G宿主細胞である請求項18記載の方
法。 - 【請求項20】次のアミノ酸残基配列を有するプロテイ
ンC酵素前駆体: [配列中、H2Nはアミノ末端であり、R1はPHE、GLY、TYR
またはTRP、R2はVALまたはPRO、R3はASPまたはASNであ
り、ALAはアラニン、ARGはアルギニン、ASNはアスパラ
ギン、ASPはアスパラギン酸、−COOHはカルボキシ末
端、CYSはシステイン、GLNはグルタミン、GLUはグルタ
ミン酸、GLYはグリシン、HISはヒスチジン、ILEはイソ
ロイシン、LEUはロイシン、LYSはリジン、METはメチオ
ニン、PHEはフェニルアラニン、PROはプロリン、SERは
セリン、THRはトレオニン、TRPはトリプトファン、TYR
はチロシン、そしてVALはバリンである]。 - 【請求項21】R1がPHE、R2がPRO、そしてR3がASPであ
る請求項20記載の酵素前駆体。 - 【請求項22】R1がGLY、R2がPRO、そしてR3がASPであ
る請求項20記載の酵素前駆体。 - 【請求項23】請求項20、21または22のいずれかに記載
の酵素前駆体を有効成分とする止血調節剤。 - 【請求項24】活性化ヒトプロテインCの軽鎖、および
重鎖: [配列中、ALAはアラニン、ARGはアルギニン、ASNはア
スパラギン、ASPはアスパラギン酸、−COOHはカルボキ
シ末端、CYSはシステイン、GLNはグルタミン、GLUはグ
ルタミン酸、GLYはグリシン、H2N−はアミノ末端、HIS
はヒスチジン、ILEはイソロイシン、LEUはロイシン、LY
Sはリジン、METはメチオニン、PHEはフェニルアラニ
ン、PROはプロリン、SERはセリン、THRはトレオニン、T
RPはトリプトファン、TYRはチロシン、そしてVALはバリ
ンである] を含有する活性化プロテインC分子。 - 【請求項25】請求項24記載の活性化プロテインCを有
効成分とする止血調節剤。 - 【請求項26】請求項20記載の酵素前駆体をその薬学的
に許容し得る担体と共に含有する止血調節用医薬製剤。 - 【請求項27】請求項24記載の活性化プロテインCをそ
の薬学的に許容し得る担体と共に含有する止血調節用医
薬製剤。
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---|---|---|---|
US13800987A | 1987-12-28 | 1987-12-28 | |
US138009 | 1987-12-28 |
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Family
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Family Applications (1)
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GB8927722D0 (en) * | 1989-12-07 | 1990-02-07 | British Bio Technology | Proteins and nucleic acids |
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WO1991009960A1 (en) * | 1989-12-29 | 1991-07-11 | Zymogenetics, Inc. | Hybrid protein c |
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US5618714A (en) * | 1993-12-15 | 1997-04-08 | Eli Lilly And Company | Methods for producing protein C |
WO2001036462A2 (en) * | 1999-11-19 | 2001-05-25 | Eli Lilly And Company | Protein c derivatives |
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- 1988-12-22 SU SU884613143A patent/SU1739854A3/ru active
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- 1988-12-22 ES ES88312201T patent/ES2065341T3/es not_active Expired - Lifetime
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- 1988-12-23 CA CA000587009A patent/CA1340111C/en not_active Expired - Fee Related
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- 1988-12-27 KR KR1019880017552A patent/KR890010202A/ko not_active Application Discontinuation
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-
1989
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-
1995
- 1995-03-23 GR GR950400685T patent/GR3015609T3/el unknown
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