JP2688376B2 - 写真処理装置の運転状態管理システム - Google Patents

写真処理装置の運転状態管理システム

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JP2688376B2
JP2688376B2 JP2039133A JP3913390A JP2688376B2 JP 2688376 B2 JP2688376 B2 JP 2688376B2 JP 2039133 A JP2039133 A JP 2039133A JP 3913390 A JP3913390 A JP 3913390A JP 2688376 B2 JP2688376 B2 JP 2688376B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、写真処理装置の運転状態を遠隔管理するた
めに用いられる運転状態管理システムに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
現在、少量プリントでも適正な収益が上がるように、
設備費を安価にするとともに、写真処理装置(プリンタ
プロセサー,フイルムプロセサー等)を小型化したミニ
ラボシステムが広く普及している。このミニラボシステ
ムは、各部の自動化を図ることで、写真処理の知識が少
ないオペレータでも、仕上がりが良好なプリント写真を
作成することができるようになっている。
このように、ミニラボシステムは、写真処理について
僅かな知識しかないオペレータが装置を操作しているた
め、装置の点検や調節を的確に行うことができないこと
が多く、また調節不良のままプリントを行ってしまうこ
ともある。勿論、複数の要因が複雑に絡んでいる場合に
は、専門技術者が揃っている大規模現像所においても、
このような問題が発生することがある。そこで、ミニラ
ボ店と大規模現像所のそれぞれに対して、装置の故障や
調節不良を解析する運転状態管理システムが提供されて
いる。この運転状態管理システムは、パソコンと、解析
プログラムから構成されており、日常業務の開始時,仕
上がりがおかしい時,あるいは定期的に使用される。こ
の運転状態管理システムの使用に際しては、まずフイル
ムメーカーから供与されたコントロールストリップを写
真処理装置で現像処理する。この現像済みコントロール
ストリップを濃度計で測定して濃度データを求め、次に
キーボードを操作して濃度データをパソコンに入力すれ
ば、コントロールストリップの仕上がり状態から、装置
の運転状態が診断される。そして、運転状態が異常の場
合には、故障又は調整不良の要因を解析してスクリーン
に表示する。オペレータは、この提示された要因を調
べ、適正状態となるように写真処理装置を調節すれば、
正常な運転状態に復帰し、適正なプリントを行うことが
可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
実際の写真プリントシステムでは、個々の写真処理装
置によって運転状態が異なっているが、前述した従来の
運転状態管理システムでは、この個別的な運転データ
(設定データや測定データ)がないため、それぞれの写
真処理装置に適した対策を施すことができなかった。更
に、従来の運転状態管理システムでは、オフラインであ
るため、要因解析に基づいてオペレータが写真処理装置
を調節することが必要であった。
本発明は、個々の写真処理装置に適した管理を行うこ
とができるようにした運転状態管理システムを提供する
ことを目的とするものである。
更に、本発明は、運転状態の診断によって調節が必要
となった場合に、これを自動的に行うようにした運転状
態管理システムを提供することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、複数の写真処
理装置及び濃度計をオンラインでコンピュータに接続
し、写真処理装置で作成したチェック資料を濃度計で測
定し、得られた濃度測定データをコンピュータに取り込
み、コンピュータにより、前記濃度測光データが所定範
囲内のときに運転状態が正常と判定し、また、所定範囲
外のときに異常と判定し、運転状態が異常の場合には、
濃度測定データの変動状況から変動要因を推定し、該変
動要因に関係する測定データの送信を該当する写真処理
装置に要求し、この要求した測定データに基づき故障診
断及び運転状態の調節を行うようにしたものである。こ
の写真処理装置は、例えばミニラボシステムではフイル
ムプロセサーとプリンタプロセサー等、また大規模現像
所ではフイルムプロセサー,プリンタ,ペーパープロセ
サー等である。
また、プリンタプロセサーに濃度計を内蔵させ、これ
で作製したチェック資料の濃度測定を行うようにしても
よい。
〔作用〕
チェック資料を作成し、これを濃度計にセットすれ
ば、パソコンが濃度測定データを取り込んで、写真処理
装置の運転状態を診断し、もし異常が発生している場合
には、パソコンは写真処理装置が管理する運転データを
取り込んで対策を決定し、この対策を写真処理装置にデ
ータ転送して調節不良個所を修正する。
以下、図面を参照して本発明の実施例について詳細に
説明する。
〔実施例〕
本発明のシステムを示す第1図において、バスライン
10には、複数の写真処理装置や周辺機器が接続可能にな
っている。この実施例では、2台のプリンタプロセサー
11,12と、2台のフイルムプロセサー13,14と、1台の濃
度計15とが接続されている。プリンタプロセサー11,12,
フイルムプロセサー13,14には、各種の設定データが記
憶されており、これに基づいて運転されている。この設
定データや、周期的又は随時入手した測定データは、ポ
ートコントローラ17を介してパソコン18に取り込まれ
る。また、濃度計15は、プリンタプロセサー11,12,フイ
ルムプロセサー13,14の運転状態のチェック時に、これ
らで作成されたチェック資料の濃度を測定する。これら
の濃度測定データは、ポートコントローラ17を介してパ
ソコン18に取り込まれる。ここで、チェック資料がどの
写真処理装置で作製されたかを知ることが必要であるた
め、各写真処理装置と濃度計にはIDデータがプリセット
されており、このIDデータとともに濃度測定データがパ
ソコン18に送られる。なお、写真プリントには、1台の
プリンタプロセサーと1台のフイルムプロセサーとが最
低必要であり、そして運転状態のチェックには1台の濃
度計が必要であるため、この3台を1組とし、この組を
複数個ポートコントローラ17に接続してもよい。
前記ポートコントローラ17は、パソコン18からのコマ
ンドに応じて、指定された写真処理装置や濃度計を呼び
出してその運転データ(設定データや測定データ)を取
り込む。なお、写真処理装置がプリント作業中の場合に
は、データ取り込みによって作業が中断しないように、
CPUの空き時間を見つけ出して行なわれる。
前記パソコン18は、周知のようにパソコン本体19,モ
ニタ20,キーボード21とから構成されている。このパソ
コン18は、管理プログラムにしたがって、各写真処理装
置の運転状態を管理し、最適な写真処理が行われるよう
に設定データを書き換えることで調節し、また調節が不
可能な場合には警告を行う。
一般的に、ミニラボ店に設置されている写真処理装置
や周辺機器は4台以内が多いので、ポートコントローラ
17の最大接続可能な台数を4台に制約すると、コストや
稼働効率の点で有利である。この場合に、写真処理装置
や周辺機器が5台以上ある比較的規模の大きなミニラボ
店等では、第10図又は第11図に示すように、複数個のポ
ートコントローラを用いることで、1台のパソコンでこ
れらを管理することができる。第10図では、1つをマス
ターポートコントローラ17aとし、もう1つをスレーブ
ポートコントローラ17bとし、これをマスターポートコ
ントローラ17aに接続することで、全部で7台の写真処
理装置等を管理することが可能となる。第11図では、4
つのスレーブポートコントローラ17b〜17eを用いること
で、全部で16台の写真処理装置等を管理することが可能
となる。
第2図に示すように、プリンタプロセサー11は、焼付
露光を行うプリンタ部23と,現像処理を行うプロセサー
部24とから構成されている。プリンタ部23に装着された
マガジン25内には、カラーペーパー26がロール形態で収
納されている。このカラーペーパー26は、マガジン25か
ら1コマずつ引き出されて、ペーパーマスク27を配置し
た露光ステーションに達し、ここでネガフイルム28のコ
マが焼付露光される。このネガフイルム28は、フイルム
キャリア29に保持されており、ランプ30から放射された
焼付光で照明される。この焼付光の三色成分の割合及び
強度を調節するために、シアンフイルタ31,マゼンタフ
イルタ32,イエローフイルタ33が配置されており、焼付
露光量に応じて光路への挿入量が調節される。これらの
色補正フイルタ31〜33を透過した焼付光は、ミキシング
ボックス34で充分にミキシングされてからネガフイルム
28に入射する。なお、符号35は焼付露光時に一定時間だ
け開閉するシャッタである。
露光条件の設定時には、フイルムメーカーから供与さ
れたコントロールネガ(目玉ネガ)36を用いてテストプ
リントを行う。このコントロールネガは、周知のように
ノーマル,オーバー,アンダーの少なくとも3種類の円
形画像が記録されている。このコントロールネガ36をフ
イルムキャリア29にセットし、これからテストプリント
写真を作製し、この仕上がり濃度が参照プリント写真の
濃度と一致するように、露光条件設定データの修正が行
われる。なお、コントロールネガ36をラウンド露光して
露光条件設定データを修正する仕方もある。これは、一
定ステップずつ濃度補正又はカラー補正を与えてラウン
ド露光し、例えば9枚のテストプリント写真を作製し、
これらの中から仕上がりが最も良いものの番号を選択す
ることで、露光条件設定データの修正を行う方法であ
る。前記ネガフイルム28の3色濃度測定や、ランプ光量
を測定するために、フイルムキャリア29の斜め上方に測
光センサー37が配置されている。
露光済みのカラーペーパー26は、ループ形成部40を経
てからプロセサー部24に送られる。このプロセサー部24
には、現像槽41,定着槽42,リンス槽43a〜43c,乾燥部44,
カッター部45,ソーター46が設けられている。露光済み
カラーペーパー26は、各処理槽内を一定速度で通過する
ことにより、現像処理,定着処理,リンス処理が行われ
る。これらの写真処理の後で、乾燥処理,1コマごとの切
り離し,オーダー毎の仕分けが行われる。
プロセサー部24の運転状態を管理する場合には、フイ
ルムメーカーから供与されたコントロールペーパースト
リップ49が用いられる。このコントロールペーパースト
リップ49は、カラーペーパーに、未露光部,低露光部,
高露光部を形成したものであり、カセット48内に収納さ
れている。このカセット48をプロセサー部24内にセット
し、この中に収納されているコントロールペーパースト
リップ49を処理槽内に入れて現像処理する。現像処理し
たコントロールペーパーストリップ49は、濃度計15で測
定され、その仕上がり濃度からプロセサー部24の運転状
態が診断される。
プリンタプロセサー11に濃度計を内蔵させれば、この
内蔵濃度計でチェック資料を測定することができる。こ
の場合には、例えばカッター部45に濃度計45aを取り付
け、乾燥処理後のチェック資料の反射濃度を測定する。
前記各処理槽には、周知のように、各処理液の温度を
検出するための温度センサー51a〜51eと、各処理液を設
定温度に熱するためのヒータ等が設けられている。また
補充タンク53に収容された新鮮な現像液は、ポンプ54に
よって、ペーパー処理量に応じて現像槽41に補給され
る。補充タンク55,57には、新鮮な定着液とリンス液と
がそれぞれ収容されており、ポンプ56,58によって、ペ
ーパー処理量に応じて定着槽42,リンス槽43a〜43cにそ
れぞれ補給される。このリンス槽43a〜43cはカスケード
接続されている。また、符号59は制御回路基板である。
第3図はプリンタプロセサーの回路構成を示すもので
ある。CPU63は、ROM64に記憶された制御プログラムに従
って各部を制御する。このCPU63は、駆動パルスをドラ
イバ65に送ってパルスモータ66を回転させ、第2図に示
す多数のローラで構成したペーパー搬送系67を駆動す
る。また、パルスモータ66の回転量は、ペーパー処理量
に対応しているため、駆動パルスがカウンタ68でカウン
トされる。このカウンタ68の内容は、CPU63に取り込ま
れ、これから求めた処理量測定データがRAM69に書き込
まれる。
測光センサー37は、ネガフイルム28又はコントロール
ネガ36を透過した光を三色分解測光する。この測光セン
サー37の出力信号は、A/D変換器70でデジタル信号に変
換されてから、三色の露光量演算のため、あるいはラン
プ光量のチェックのためにCPU63に送られる。モータ群7
1は、各色補正フイルタ31〜33をそれぞれ作動させるた
めに3個のパルスモータからなり、ドライブユニット72
を介してCPU63で回転がそれぞれ制御される。シャッタ3
5は、駆動機構73によって焼付光路の開閉を行う。な
お、符号74はランプ30のドライバである。
ペーパー搬送系76は、プロセサー部24内に設けられて
おり、ドライバ77に接続されたモータ78によって、露光
済みカラーペーパー26を一定速度で搬送する。温度セン
サー群51は、第2図に示す5個の温度センサー51a〜51e
からなり、各処理槽内の液温を検出する。これらの5個
の液温測定値は、A/D変換器79でデジタル信号に変換さ
れてから、CPU63に取り込まれ、液温測定データとしてR
AM69に書き込まれる。ここで、例えば現像液の液温測定
データがその液温設定データよりも低い場合には、ドラ
イブユニット80を介してヒータ群81のうち現像槽41に設
置したヒータが通電されて現像液を加熱し、設定温度に
なるように液温を調節する。ポンプ群82は、第2図に示
すポンプ54,56,58からなり、ドライブユニット83でペー
パー処理量に応じて駆動される。補充量測定センサー群
84は、各ポンプ54,56,58に取りつけられた3個のセンサ
ーで構成され、ポンプの駆動量から各処理液の補充量を
それぞれ測定する。得られた補充量は、A/D変換器85で
デジタル変換されてから、RAM69に書き込まれる。
アラーム86はドライバ87を介してCPU63で駆動され、
プリンタプロセサー11の運転中に異常事態が発生した場
合、あるいはパソコン18による自動調節ができない項目
について調節不良が発生している場合に、音又は光等で
オペレータに警告する。
RAM69内には、プリンタプロセサーを正常な状態で運
転させるための設定データや、パソコン18の要求時又は
一定時間毎に測定した測定データが書き込まれており、
これらの運転データがポートコントローラ17を介してパ
ソコン18に取り込まれ、調節不良等の対策のために用い
られる。また、このRAM69の代わりに、LSIカード等を使
用することができる。
写真処理装置の本来の仕事を優先させるために、CPU6
3に空き時間が出るまで、ポートコントローラ17からの
データ要求コマンド等はバッファメモリ88に一時保留さ
れる。なお、符号89は、CPU63に各種の操作指令やデー
タを入力するためのキーボードである。
フイルムプロセサーを示す第4図において、プリント
依頼されたパトローネ90は引出し位置にセットされる。
このパトローネ90から、露光済みネガフイルム91の殆ど
全部が引き出されると、カッター92が作動して、ネガフ
イルム91の後端部を切り離す。この露光済みネガフイル
ム91は、発色現像槽93,漂白槽94,漂白定着槽95,リンス
槽96a,96b,安定槽97を一定速度で通過し、発色現像処
理,漂白処理,漂白定着処理,リンス処理,定着処理が
順次行われる。これらの写真処理を経たネガフイルム91
は、乾燥部98を経てフイルムストッカー99に送られる。
フイルムプロセサー13の運転状態を管理する場合に
は、フイルムメーカーから供与されたコントロールフイ
ルムストリップが用いられる。このコントロールフイル
ムストリップは、ネガフイルムに未露光部,低露光部,
高露光部を形成したものであり、パトローネに収納され
ている。このコントロールフイルムストリップの現像
は、通常のネガフイルム現像と同様に行われる。そし
て、現像処理したコントロールフイルムストリップは、
濃度計15で測定され、その仕上がり濃度からフイルムプ
ロセサー13の運転状態が診断される。
前記各処理槽には、収容された処理液の温度を検出す
るための温度センサー103a〜103fと、各処理液を設定温
度に熱するためのヒータ,液面検出センサー等が設けら
れている。補充タンク104に収容された新鮮な発色現像
液は、ポンプ105によって、フイルム処理量に応じて発
色現像槽93に補給される。また、補充タンク106〜109に
も新鮮な処理液が収容されており、ポンプ110〜113によ
って、フイルム処理量に応じて漂白槽94,漂白定着槽95,
リンス槽96b,安定装置97にそれぞれ補給される。なお、
リンス槽96aと96bはカスケード接続されている。また、
符号114は制御回路基板である。
第5図はフイルムプロセサーの回路構成を示すもので
ある。CPU120は、ROM121に記憶された制御プログラムに
従って各部を制御する。このCPU120は、駆動パルスをド
ライバ122に送ってパルスモータ123を回転させ、第4図
に示す多数のローラで構成したペーパー搬送系124を駆
動し、ネガフイルム91を一定速度で搬送する。また、パ
ルスモータ122の回転量は、フイルム処理量に対応して
いるため、駆動パルスがカウンタ125に入力される。こ
のカウンタ125の内容は、CPU120に取り込まれ、これか
ら求めた処理量測定データがRAM126に書き込まれる。
温度センサー群103は6個の温度センサー103a〜103f
からなり、各処理槽内の液温をそれぞれ測定する。これ
らの6個の液温測定値は、A/D変換器128でデジタル信号
に変換されてから、CPU120に取り込まれ、液温測定デー
タとしてRAM126に書き込まれる。
ポンプ群131は、前記ポンプ105,110〜113からなり、
ドライブユニット132で、フイルム処理量に応じてそれ
ぞれ駆動される。補充量測定センサー群133は、各ポン
プに取りつけられた5個のセンサーで構成され、ポンプ
の駆動量から処理液の補充量をそれぞれ測定する。この
測定値は、A/D変換器134でデジタル変換されてから、RA
M126に書き込まれる。
アラーム135はドライバ136を介してCPU120で駆動さ
れ、フイルムプロセサー13の運転中に異常事態が発生し
た場合、あるいはパソコン18による自動調節ができない
項目について調節不良が発生している場合に、音又は光
等でオペレータに警告する。
RAM126内には、プリンタプロセサーを正常な状態で運
転させるための設定データや測定データが書き込まれて
おり、これらのデータがポートコントローラ17を介して
パソコン18に取り込まれる。なお、符号137は、CPU120
に各種の操作指令やデータを入力するためのキーボード
であり、また符号138はバッファメモリである。
第6図は濃度計の構成を示すものである。ドライバ14
0には、2個のランプ141,142が接続されており、透過濃
度を測定する場合にはランプ141が駆動され、そして反
射濃度を測定する場合にはランプ142が駆動される。テ
スト資料143(コントロールストリップ,テストプリン
ト写真,参照プリント写真)の透過光又は反射光が光セ
ンサー144で測定される。この光センサー144の測定信号
は、A/D変換器145でデジタル信号に変換されてからCPU1
46に取り込まれる。このCPU146は、ROM147のプログラム
にしたがって濃度演算を行い、得られた測定濃度を測定
データとしてRAM148に書き込む。また、この測定濃度
は、ドライバ149を介して表示器150に送られて表示され
る。なお、符号151は、テスト資料を作製した写真処理
装置のIDデータ等を入力するための入力キーである。
第7図はポートコントローラの構成を示すものであ
る。スイッチ部155は、通信制御部156によって選択的に
ONし、選択されたスイッチに接続されている写真処理装
置又は濃度計との間で、コマンドやデータの通信を行
う。また、通信制御部156は、写真処理装置や濃度計の
データ転送速度に合わせた通信を行うように通信速度を
制御したり、あるいは各写真処理装置から一定時間毎に
運転データを取り込む際には、タイムシェアリングの制
御を行う。
ポートコントローラ17は、写真処理装置の本来の仕事
に支障がないように、CPUの空き時間を確認しながらデ
ータやコマンドの授受を行う。このように写真処理装置
がプリント作業中は、これとの間では変則的なデータ授
受を行い、そしてパソコン18との間では正常なデータの
授受を行うために、少なくとも1ブロックのデータを記
憶するバッファメモリ157が設けられている。
通信対象識別部158には、スイッチ部155の接続端子
と、これに接続された写真処理装置のIDデータの関係が
予めセットされている。このセットされたIDデータと、
写真処理装置から運転データと一緒に取り込んだIDデー
タを比較することで、パソコン18が指定した対象から取
り込んだデータであるかどうかを識別する。もし一致し
ていない場合には、パソコン18へのデータ転送を行わな
い。
データフォーマット変換部159は、写真処理装置又は
濃度計から出力された各種のフォーマットを、パソコン
18が解読し得る一定のフォーマット例えばアスキーコー
ドに変換する。これとは逆に、パソコン18から送られて
きたコマンドやデータを各写真処理装置が理解できるフ
ォーマットに変換する。
通信制御部160は、パソコン18からのコマンドに応じ
て、バッファメモリ157に記憶したデータをブロック単
位で、かつ一定の通信速度でパソコン18に転送する。勿
論、パソコン18からのデータも受け取る。
次に、第8図を参照して運転状態の管理について説明
する。プリンタプロセサー11のプロセサー部24の運転状
態をチェックする場合には、蓋(図示せず)を開いてカ
セット48をセットする。このカセット48からコントロー
ルペーパーストリップ49のリーダを引き出し、送りロー
ラ対にセットしてから再び蓋を閉じる。次にプロセサー
部24を作動させると、このコントロールペーパーストリ
ップ49が、現像槽41,定着槽42,リンス槽43a〜43cを順次
通過して現像処理され、最後に乾燥されてから、チェッ
ク資料としてソータ46に排出される。
このチェック資料は濃度計15で測定される。この濃度
測定に際しては、入力キー151を操作して、チェック資
料を作製した写真処理装置のIDデータをRAM148に書き込
む。このIDデータの入力後に、チェック資料を濃度計15
にセットして各部の三色濃度の測定を行う。得られた濃
度は測定データとしてRAM148に書き込まれる。この濃度
測定データは、ポートコントローラ17を介してパソコン
18に取り込まれる。
ポートコントローラ17のデータ取込みに際しては、通
信制御部156が濃度計15に接続されたスイッチをONに
し、濃度計15のCPU146のデータ転送速度に合わせる。こ
こで、濃度計15は、他の仕事をしていないため、RAM148
に書き込んである1ブロックの測定データがIDデータと
ともにポートコントローラ17に送られ、そのバッファメ
モリ157に記憶される。通信対象識別部158は、記憶して
あるIDデータと、測定データとともに取り込んだIDデー
タを照合し、正しい場合にはデータフォーマット変換部
159に送り、アスキーコードに変換する。通信制御部160
は、パソコン18のデータ転送速度に合わせて高速でデー
タをパソコン18に転送する。
なお、濃度計内蔵のプリンタプロセサーでは、乾燥処
理後に内蔵濃度計45aでチェック資料の濃度測定が自動
的に行われ、得られた濃度測定データがRAM69に書き込
まれる。この濃度測定データは、ポートコントローラ17
を介して読み出されてパソコン18に取り込まれる。
パソコン18は、管理プログラムに基づき、濃度測定デ
ータを分析して運転状態を診断する。この診断には、例
えば9個の濃度を組み合わせたソースデータ〔LD
(R,G,B),C(R,G,B),Dmin(R,G,B)〕が用いられる。なお、
Rは赤色,Gは緑色,Bは青色を表している。ここで、LDは
低濃度(低照度部分の濃度)であり、これはカラーペー
パーの感度値に対応している。Cはコントラストであ
り、高濃度(高照度部分の濃度)と低濃度の差である。
Dminは、未露光部分の濃度であり、これはカブリ値に相
当する。
これらのLD,C,Dminがある範囲に入っている場合に
は、運転状態が正常であると診断する。もし、外れてい
る場合には、プロセサー部24の異常の要因を解析する。
パソコン18には、異常時のソースデータと、この異常の
要因及び対策とからなる知識データを持っているから、
パターンマッチング処理を行うことで、チェック資料の
ソースデータに最も類似したデータを抽出し、このデー
タに対応した異常の要因と対策を取り出す。なお、この
要因解析の方法の一例は、特願昭63-318120号に詳しく
記載されている。
異常の要因と対策の決定後に、チェック資料を作製し
たプリンタプロセサーをIDデータで指定し、要因に関係
した測定データをパソコン18に取り込む。一般的に、異
常の要因に関連した測定データには、処理液の液温の他
に、現像液のPh,臭化カリの濃度,液面等があり、これ
らの内にはセンサーが設置してないものもある。このよ
うな自動測定できない測定データが必要な場合には、パ
ソコン18は警告データをプリンタプロセサー11に送りア
ラーム86を駆動して警告する。
この実施例では、測定センサーとして液温センサーを
図示してあるので、例えば現像液の液温が現像不良の要
因であり、その一定割合だけ現像液の液温を変更するよ
うな対策が指示された場合について説明する。コントロ
ーラ17は、パソコン18から指示にしたがって、チェック
対象のプリンタプロセサー11をアクセスして、RAM69に
記憶されている液温測定データとIDデータとをコントロ
ーラ17のバッファメモリ157に取り込む。IDデータをチ
ェックして正しいデータであることを確認してから、デ
ータフォーマット変換を行ってから、現像液の液温測定
データをパソコン18に転送する。
パソコン18は、現像液の液温測定データが正常範囲外
の場合には、温度センサー又はヒータの故障と診断し、
警告データをプリンタプロセサー11に送る。もし、液温
測定データが正常範囲内にある場合には、RAM69に記憶
してある液温設定データをコントローラ17を介して取り
込む。そして、指示された割合だけ、液温設定データを
増加又は減少させ、この修正された液温設定データをプ
リンタプロセサー11のRAM69に書き込む。このプリンタ
プロセサー11は、修正された液温設定データに基づい
て、ヒータを通電して修正された液温に保つ。
なお、要因が処理液例えば現像液の補充量である場合
は、前述した手順で現像液の補充量測定データと設定デ
ータとをパソコン18に取り込み、修正データをRAM69に
書き込む。また、フイルムプロセサー13の運転状態のチ
ェックも同じであるため、説明を省略する。
次に、プリンタ部23の運転状態のチェックについて説
明する。まず光量チェック時には、コントロールネガ
(目玉ネガ)36を使用し、円形画像が記録されていない
ベースの部分をフイルムキャリア29にセットする。この
ベース部分を透過した光は、測光センサー37で測光さ
れ、そしてデジタル信号に変換されてからRAM69に書き
込まれる。この書き込み後に、前述したように、ポート
コントローラ17を介してパソコン18にランプ光量測定デ
ータが取り込まれる。このパソコン18は、ランプ光量測
定データが正常範囲内かどうかを判定し、もしこれから
ずれている場合には警告データ転送する。正常範囲内で
ある場合には、RAM69からランプ電圧データを取り込
む。そして、光量のずれ量に応じてランプ電圧を修正
し、この修正したランプ電圧のデータをRAM69に書き込
む。この修正されたランプ電圧がランプ30に与えられる
ため、ランプ光量が所定値に調節される。
ランプ光量のチェック後に、露光条件の設定又は修正
が行う場合には、コントロールネガ36の3個の円形画像
(ノーマル部分,オーバー部分,アンダー部分)をカラ
ーペーパー26に焼き付け、これをプロセサー部24で写真
現像して、チェック資料としてノーマルプリント写真,
オーバープリント写真,アンダープリント写真を作製す
る。プリンタプロセサー11のIDデータを入力してから、
3枚のプリント写真を濃度計15にそれぞれセットし、各
プリント写真の3色濃度をそれぞれ測定する。この濃度
測定データは、ポートコントローラ17を介してパソコン
18に取り込まれる。
コントロールネガの各円形画像を適正にプリントした
3枚の参照プリント写真(ノーマル参照プリント写真,
オーバー参照プリント写真,アンダー参照プリント写
真)がフイルムメーカーから提供されている。そこで、
この3枚の参照プリント写真を用い、これらを濃度計15
にセットしてそれぞれの画像について3色濃度をそれぞ
れ測定する。この濃度測定データはパソコン18に転送さ
れる。なお、この濃度測定は最初にだけ行えば、特別な
場合を除いて不要である。したがって、既に参照プリン
ト写真の濃度測定が済んでいれば、これを省略すること
ができる。
パソコン18は、ノーマル参照プリント写真の濃度と、
作製したノーマルプリント写真の濃度を比較して濃度差
を求める。この濃度差と、予めRAM69から取り込んだバ
ランス値とから、修正バランス値を算出する。この修正
バランス値は、プリンタプロセサー11に転送されてRAM6
9に書き込まれる。同様に、オーバー参照プリント写真
と、オーバープリント写真とを比較し、かつ現在のオー
バースロープ値から修正オーバースロープ値を算出し、
また修正アンダースロープ値も同じようにして求め、こ
れらをRAM69にそれぞれ書き込む。
このように、パソコン18で露光条件設定データ(バラ
ンス値,スロープ値)の修正を行うことができる。勿
論、プリンタプロセサーのキーボード87を操作して、従
来通りに露光条件の設定や修正を行うことができる。
また、パソコン18のキーボード21を操作して、運転中
のプリンタプロセサー11のRAM69,フイルムプロセサー13
のRAM126に書き込まれている各種の運転データ(設定デ
ータ,測定データ等)を取り込み、モニタ20に表示させ
ることで、運転状態の確認を行うことができる。
運転中の写真処理装置からデータを取り込む場合に
は、写真処理装置のCPUが暇になっているかどうかを確
認する。そして、CPUの空き時間を見つけ、その間で運
転データを何回かに分けて少しずつポートコントローラ
17のバッファメモリ157に取り込む。1ブロックの運転
データが集まったときに、IDデータに基づく正しいデー
タかどうかの確認と、データフォーマットの変換とを行
ってから、1ブロックの運転データをパソコン18に転送
する。
更に、パソコン18は、各写真処理装置の運転データを
一定時間毎に自動的に取り込み、例えばヒータやポンプ
が正常に作動しているかどうかを監視したり、あるいは
これらのデータを運転状態の履歴データとしてフロッピ
ー等に蓄積する機能を持っている。更にまた、フイルム
現像処理量とプリント処理量のデータを一定時間毎、例
えば毎日集めることにより、各写真処理装置の生産管理
を行うことができる。また、第9図に示すように料金計
算機をポートコントローラ17に接続することにより、プ
リント料金の売上管理も行うことができる。
ミニラボ店を複数個所で運営していることが多いが、
このような場合は、ミニラボ店160,161と本店162とを通
信回線で接続してデータ通信を行う。第9図はこの実施
例を示すものである。ミニラボ店160,161には、副コン
ピュータ163,164と、モデム165,166とをそれぞれ設置す
る。なお、この副コンピュータ163,164としては、安価
な低級パソコンが用いられる。
他方、本店には、モデム167と主コピュータ168とを設
置する。この主コピュータ168としては、高級なパソコ
ンが用いられ、これに前述した管理プログラムが格納し
てある。
このシステムでは、一台の主コンピュータ168で複数
のミニラボ店160,161の運転状態を管理することができ
るから、本店とミニラボ店との距離が手軽に往復できな
いほど離れている場合に便利である。更に、この主コン
ピュータ165をフイルムメーカー又は写真材料の卸商の
メインフレームコンピュータにオンラインで接続し、フ
イルムメーカー等から最新の露光条件設定データ等を直
接に入手することが可能となる。また、プリント処理量
等の生産データをメーカー等に通信することで、フイル
ムメーカー等からの写真材料の補充を遅滞なく行え、か
つミニラボ店でのストックコストを最小限に抑えること
ができる。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明は、管理プログラ
ムを持ったパソコンと、写真処理装置をオンラインで接
続し、写真処理装置が持っている各種のデータをパソコ
ンに取り込むことにより、運転状態が異常の場合に、個
々の写真処理装置のデータを参照して最適な対策を施す
ことができる。
したがって、写真処理の知識が充分でないオペレータ
でも、的確な運転管理を行うことができる。特に、コン
ピュータにより、前記各濃度測光データが所定範囲内の
ときに運転状態が正常と判定し、また、所定範囲外のと
きに異常と判定したから、簡単に運転状態の異常を検出
することができる。また、運転状態が異常の場合には、
濃度測定データの変動状況から変動要因を推定し、該変
動要因に関係する測定データの送信を該当する写真処理
装置に要求し、この要求した測定データに基づき故障診
断及び運転状態の調節を行うから、コンピュータ処理に
より異常の要因と対策とを簡単に且つ的確に求めること
ができるとともに、運転状態の自動調節が可能になる。
また、通常良く使用される濃度データにより複数の処
理装置をモニターするから、構成が簡単になり、チェッ
クスピードを上げて通常の状態では複数の写真処理装置
を監視し易くすることができる。しかも、異常が発生し
たときにはコンピュータが判断に必要なデータを選択し
適切なデータを取り込むから、高速且つ的確な判断が行
える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の運転状態管理システムを示す説明図で
ある。 第2図はプリンタプロセサーの概略図である。 第3図はプリンタプロセサーの電気構成を示すブロック
図である。 第4図はフイルムプロセサーの概略図である。 第5図はフイルムプロセサーの電気構成を示すブロック
図である。 第6図は濃度計の概略図である。 第7図はポートコントローラのブロック図である。 第8図は運転管理手順の一例を示すフローチャートであ
る。 第9図は複数のミニラボ店に設置された写真処理装置を
通信回線を介して管理するシステムを示す説明図であ
る。 第10図は2つのポートコントローラを使用して、7台の
写真処理装置を接続可能とした実施例を示すブロック図
である。 第11図は5つのポートコントローラを使用して、16台の
写真処理装置を接続可能とした実施例を示すブロック図
である。 11,12……プリンタプロセサー 13,14……フイルムプロセサー 15……濃度計 17……ポートコントローラ 18……パソコン 69,126,148……RAM。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の写真処理装置及び濃度計をオンライ
    ンでコンピュータに接続し、写真処理装置で作成したチ
    ェック資料を濃度計で測定し、得られた濃度測定データ
    をコンピュータに取り込み、コンピュータにより、前記
    濃度測光データが所定範囲内のときに運転状態が正常と
    判定し、また、所定範囲外のときに異常と判定し、運転
    状態が異常の場合には、濃度測定データの変動状況から
    変動要因を推定し、該変動要因に関係する測定データの
    送信を該当する写真処理装置に要求し、この要求した測
    定データに基づき故障診断及び運転状態の調節を行うこ
    とを特徴とする写真処理装置の運転状態管理システム。
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