JP2687981B2 - 感光性記録素子を製造するための連続的方法 - Google Patents

感光性記録素子を製造するための連続的方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、物質的に同一でほぼ同じかまたは異なる組
成の少なくとも2つの重なり合った単独層(an)からな
る光重合可能な記録層(A)を、付着強さを有するよう
に結合させることによってカレンダーの間隙中で1つの
工程で製造することにより、光重合可能な記録層(A)
を有する感光性記録素子を製造するための新規の改善さ
れた連続的方法に関する。
従来の技術 光重合可能な記録層(A)が物質的に同一でほぼ同じ
かまたは異なる組成の重なり合った単独層(an)からな
る感光性記録材料は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第
2942183号明細書の記載から公知である。更に、ドイツ
連邦共和国特許出願公開第2942183号明細書の記載か
ら、単独層(an)を天然の固有接着性の利用下または溶
融する溶剤の使用下で光重合可能の1つの記録層(A)
に貼り合わせることができることは望ましいことが明ら
かになる。これと共に、特殊な性質を達成するために異
なる処方の単独層(an)を使用することができ、この場
合この単独層(an)は、公知技術を用いて1つの工程で
押出し、圧延し、または圧縮することができる。それに
も拘わらず、このことを如何にして詳細に行なうべきか
は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2942183号明細書
の記載からは明らかでない。
光重合可能な記録層(A)を有する感光性記録素子を
製造するための特殊な押出し法および圧延法は、欧州特
許第0084851号明細書、欧州特許出願公開第0185337号明
細書および欧州特許出願公開第0080665号明細書の記載
から公知である。
すなわち、欧州特許出願公開第0080665号明細書の記
載から、光重合可能な混合物を多軸脱ガス化押出機中で
製造し、後接した幅広スリットノズルから搬出し、かつ
カレンダーの間隙中に、この場合に回転する質量隆起部
が形成するように導入することは、公知である。この方
法によれば、厚みの高い精度および不変性を有する光重
合可能な記録層(A)が形成される。更に、光重合可能
な記録層(A)は、既にカレンダー間隙中で寸法安定性
の支持体(B)および光重合可能な記録層(A)の表面
から容易に剥離可能な被覆フィルム(D)と結合するこ
とができ、それによって製造(B+A+D)を有する感
光性記録素子が生じる。それにも拘わらず、この方法
は、光重合可能な記録層(A)が付着強さを有するよう
に互いに結合した単独層(an)から構成されたものでは
ない光重合可能な記録材料を製造するために記載されて
いる。
欧州特許第0084851号明細書に記載の方法の場合、光
重合可能な混合物、寸法安定性の支持体(B)と、エラ
ストマー層、場合によっては可溶性の可撓性被覆層
(C)およびエラストマー層または可溶性の可撓性被覆
層(C)から容易に再び剥離することができる被覆フィ
ルム(D)からなる多層被覆素子との間でカレンダーの
間隙中で圧延され、したがって光重合可能な混合物は、
支持体(B)と、多層被覆素子との間で光重合可能な記
録層(A)を形成する。勿論、多層被覆素子の塗布は、
圧延後に貼合わせまたは圧縮によって行なうこともでき
る。
欧州特許出願公開第0185337号明細書の記載は、欧州
特許出願公開第0084851号明細書の記載から公知の方法
に特徴に照準を定めており、この場合この特徴は、専ら
エラストマー層、場合によっては可溶性の可撓性被覆層
(C)ならびに被覆層(D)からなる多層被覆素子の製
造に関する。この特徴は、多層被覆素子の製造の際に少
なくともエラストマー層が (i)押出しおよび (ii)延伸(“stretching")によって形成され、その
後にこの層が (iii)その片側で被覆フィルム(D)によって被覆さ
れることにある。
これによって、その後にエラストマー層の空いたまま
の側は、エラストマー層の一時的な保護に使用される剥
離可能なフィルムと結合させることができる。
付加的な変法によれば、エラストマー層、可溶性の可
撓性被覆層(C)およびこの被覆層から容易に剥離可能
な被覆フィルム(D)からなる多層被覆素子は、 (i)エラストマー層および被覆層(C)の製造に使用
される混合物を2つの押出機中で別個に押出し、 (ii)この2つの押出された混合物を2つの押出機に共
通のアダプターを用いて混合物不含になるように集結さ
せ、 (iii)集結させた溶融した混合物をアダプターに後接
した幅広スリットノズルによって二重層として塗布し、 (iv)エラストマー層および被覆層(C)からなる二重
層を被覆層(C)の表面から容易に剥離できる被覆フィ
ルム(D)と、カレンダー中で結合させることによって
製造される。
重なり合って付着強さを有する相互に結合した単独層
(an)からなる光重合可能な記録層(A)を有する感光
性記録素子を製造するためのこれまでの公知の方法は、
欠点を有する。
すなわち、これまで公知の方法によれば、光重合可能
な記録層(A)は、1つの工程で単独層(an)から得る
ことができるのではなく、単独層(an)は、異なる方法
で異なる時点および/または種々の装置中で製造しなけ
ればならない。このことは、物質的および装置的なパラ
メーターを互いに一致させかつ個々の処理工程を連続さ
せることに関連して問題を生じる。このことから屡々方
法条件の再現可能性についての困難が生じ、そこから直
接に目的生成物の変動する性質プロフィールが判明す
る。すなわち、例えば屡々光重合可能な記録層(A)の
単独層(an)の厚さの変動が生じ、および/または単独
層(an)はもはや互いに堅固に付着せず、したがって当
該光重合可能な記録層(A)は、後加工に僅かにのみ適
当であるかまたはもはや全く適当ではない。これまで公
知の方法の欠点は、勿論これにより製造された目的生成
物、感光性記録素子、についても認めることができる。
この公知方法で製造された感光性記録素子を化学線で画
像に応じて照射し、その後に現像する場合には、使用技
術的な性質プロフィールでは増大する実地の要件にとっ
て不十分であるレリーフ印刷版が生じる。すなわち、こ
のレリーフ印刷版がネガ型オリジナルのモティーフを再
現する場合には、このことは、殊に極めて微細な、した
がって臨界的な画像素子には支障があるものと認めるこ
とができる。更に、このレリーフ印刷版の寿命は、印刷
条件下でレリーフ印刷版に課された期待に相応せず、し
たがってこのレリーフ印刷版の再使用可能性も損なわれ
ている。
発明が解決しようとする課題 本発明の課題は、公知技術水準の欠点をもはや有さ
ず、かつ化学線での画像に応じての露光後および現像後
に有利にレリーフ印刷に適当な感光性記録素子を供給す
る、光重合可能な記録層(A)を有する感光性記録素子
を製造するための新規の改善された連続的方法を見い出
すことである。
課題を解決するための手段 それに応じて、物質的に同一でほぼ同じかまたは異な
る組成の少なくとも2つ、の重なり合った単独層(an
からなる光重合可能な記録層(A)を、付着強さを有す
るように結合させることによってカレンダーの間隙中で
1つの工程で製造することにより、光重合可能な記録層
(A)を有する感光性記録素子を製造するための連続的
方法が見い出され、この方法は、 (1)単独層(an)の製造に使用する混合物(an)を互
いに別個に溶融し、別個の物質流(an)として溶融状態
で既にカレンダー間隙中への侵入前に集結させ、但し、
この場合には渦動による混合は行なわず、この場合 (2)溶融した物質流(an)をカレンダー間隙中への侵
入前に既に集結前、集結時または集結直後に重なり合っ
て溶融した平らな形成体(an)に成形し、但し、この場
合には渦動による混合は行なわず、その後に (3)重なり合って溶融した平らな形成体(an)をカレ
ンダー間隙中に導入し、この場合カレンダーロールと接
触している、外部で溶融した平らな形成体(an)の少な
くとも1つは、回転する質量隆起部を形成し、 (4)重なり合って溶融した平らな形成体(an)を、重
なり合って付着強さを有する相互に結合した単独層
(an)からなる光重合可能な記録層(A)の製造下に圧
延することを特徴とする。
以下、重なり合って付着強さを有する相互に結合した
単独層(an)からなる光重合可能な記録層(A)を有す
る感光性記録素子を製造するための本発明による連続的
方法を略記するために“本発明による方法”と呼称す
る。
本発明の範囲内で、係数“n"は、単独層(an)が光重
合可能な記録層(A)中で重なり合って存在する順序に
関連し、この場合最上の単独層(an)の係数は、同時に
存在する単独層(an)の数を示す。それに応じて、この
係数は、1〜nの数を有することができる整数である。
本発明による方法は、単独層(an)の製造に使用され
る混合物(an)の製造から出発する。本発明による方法
で使用される混合物(an)は、単独層(an)の数に左右
され、この単独層(an)は、最終的に感光性記録素子の
光重合可能な記録層(A)を構成する。本発明による方
法は、少なくとも2つの混合物(a1)および(a2)を用
いて実施される。しかし、2つよりも多い混合物(a
1、2、3〜n)を使用することもでき、この場合2、
3、4、5または6個の混合物(an)を使用すること
は、本発明による方法および目的生成物にとって有利で
ある。全く特殊な場合には、6個よりも多い、例えば
7、8、または9個の混合物(an)を使用することもで
きる。しかし、このことから目的生成物、感光性記録素
子、にとって明らかな利点は、多くの場合より高い装置
的費用によって相殺される。最も好ましくは本発明によ
る方法は、2〜4個の混合物を用いて実施され、この場
合方法技術ならびに生成物の品質から見て、2または3
個の混合物(an)の使用は、最適である。
混合物(an)が互いに存在する量比は、混合物(an
から製造された単独層(an)が光重合可能な記録層
(A)中で如何なる厚さであるべきかに専ら左右され
る。
本発明による方法の実施にそれぞれ使用される混合物
(an)は、物質的に同一の組成であることができ、すな
わちこの混合物は、成分に関連してもまたこの成分が互
いに存在する量比に関連しても同一のものである。
それにも拘わらず、本発明による方法にそれぞれ使用
される混合物(an)は、物質的にほぼ同一の組成である
ことができる。このことは、個々の混合物(an)が単に
僅かにのみ互いに異なることを意味する。この場合、こ
の相違は、互いの成分の量比の点または相違するが比較
的に微少量で存在する成分の使用の点で根拠をもって存
在することができる。
しかし、本発明による方法の実施に使用される混合物
(an)は、物質的に異なる組成であってもよい。このこ
とは、この混合物が本質的な成分の含量に関連して明ら
かに互いに区別されることを意味する。
勿論、本発明による方法の場合には、例えば2つの物
質が同一である混合物(an)を同時に使用することがで
き、これに対して残りの混合物(an)は、これら2つの
混合物(an)と僅かに区別されるおよび/または明らか
に区別される。
混合物(an)は、それ自体から見て光重合可能である
か、または本発明による方法の実施の進行中にこのよう
な光重合可能な混合物(an)から得られた少なくとも1
つの溶融した物質流(an)、溶融した平らな形成体
(an)または溶融した個別層との接触によって光重合可
能になる。本発明による方法の場合、少なくとも1つの
光重合可能な混合物(an)を使用することは、必須のこ
とであり、それによって最終的に光重合可能性が、少な
くとも1つの他の溶融単独層(an)に惹起される。とに
かく、2、3個およびそれ以上の混合物(an)もそれ自
体から見て光重合可能であることができる。本発明によ
る方法を単に1個または2個およびそれ以上の混合物
(an)を用いて実施するかまたは専ら光重合可能な混合
物(an)を用いて実施するかの決定は、専ら如何なる感
光性記録素子の光重合可能な記録層(A)を有するべき
かの望ましい性質プロフィールにより左右される。
本発明によれば、混合物(an)は、互いに別個に製造
され、それによると混合物(an)は溶融状態で存在す
る。混合物(an)の製造は、処理技術的に特殊性を提供
するのではなく、この製造は、大体において重合体、殊
にエラストマーを含有する混合物の常用で公知の製造法
により行なわれる。それによれば、この場合には、常用
で公知の混練法、溶解法または押出法が当てはまり、例
えばこれらの方法は、通常混練機、撹拌釜または一軸脱
ガス化押出機および多軸脱ガス化押出機を用いて実施さ
れる。好ましくは、その成分からの混合物(an)の製造
は押出機中で行なわれる。この場合には、多軸脱ガス化
押出機の使用は、特に有利である。この場合、押出しが
行なわれる条件は、混合物(an)の望ましい組成、混合
物(an)のそのつどの組成から生じる粘度、使用した成
分は熱負荷可能性に左右され、かつこの成分が液状であ
るかまたは固体であるかに左右される。数多くの場合、
欧州特許第0080660号明細書に記載の多軸脱ガス化押出
機ならびにこの欧州特許明細書に記載の押出条件は、好
適であることが判明した。
適当な混合物(an)の製造に使用される成分は、通常
光重合可能な記録層(A)の製造に使用されるような物
質である。
この場合、好適な混合物(an)は、本質的に (i)結合剤としての1つまたはそれ以上の重合体、但
し、この重合体は、側位または末端位で重合可能のオレ
フィン性不飽和基を有していてもよいものとし、 (ii)1つまたはそれ以上の光重合開始剤、 (iii)結合剤と認容性の光重合可能な1つまたはそれ
以上のオレフィン性不飽和化合物(単量体)および場合
によっては (iv)使用技術的な性質プロフィールを変動させる1つ
またはそれ以上の助剤 を含有する。
“認容性”の特徴は、当該成分がそのつどの混合物
(an)中で分子状に分散して分布されうることを示し、
この場合には、混濁は全く惹起されずかつ時間の進行中
であっても分離しない。
“性質プロフィールの変動”とは、光重合可能な記録
層(A)およびそれから得られた光重合されたレリーフ
層(A′)の一定の使用技術的性質の意図した改善のこ
とである。この改善は、なかんずく光重合されたレリー
フ層(A′)を有するレリーフ層およびフォトレジスト
の場合に認めることができ、かつ一般に常用で公知の添
加剤を光重合可能な記録層(A)に添加することによっ
て達成される。従って、この添加剤は、屡々“助剤”と
も呼称される。
混合物(an)の製造には、高分子量結合剤が通常その
つど製造すべき混合物(an)の全体量に対して20〜99重
量%、特に30〜90重量%、殊に40〜85重量%の量で使用
される。
前記使用目的に好適である高分子量結合剤は、ポリア
ミド、コポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リアルカジエン、ビニル芳香族化合物/アルカジエン共
重合体およびビニル芳香族化合物/アルカジエンブロッ
ク共重合体、アルカジエン/アクリルニトリル共重合
体、ブチルゴム、アクリレートゴム、シリコーンゴム、
エチレン/プロピレン共重合体、クロルスルホン化され
たポリエチレン、エチレン/(メタ)アクリレート共重
合体、エチレン/ビニルアセテート共重合体およびエチ
レン/(メタ)アクリル酸共重合体、アルカジエン/
(メタ)アクリル酸共重合体および(メタ)アクリル酸
/(メタ)アクリレート共重合体の重合体種に由来す
る。これらの結合剤として好適な重合体は、公知の化合
物であり、かつ重合体化学の常用で公知の方法によって
得ることができる。
特に好適な結合剤は、ポリアミド、コポリアミド、ポ
リアルカジエン、ビニル芳香族化合物/アルカジエン共
重合体およびビニル芳香族化合物/アルカジエンブロッ
ク共重合体、アルカジエン/アクリルニトリル共重合
体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/(メ
タ)アクリル酸共重合体およびアルカジエン/(メタ)
アクリル酸共重合体の重合体種に由来する。
ポリアミドまたはコポリアミドの種類からの特に好適
な高分子量結合剤の例は、公知方法で二官能性カルボン
酸およびジアミンから得られるか、ω−アミノ酸、ラク
タムから得られるか、またはこれらの化合物の適当な誘
導体から得られる線状ホモホリアミドおよびコポリアミ
ドである。
アルカジエンの重合体種からの特に好適な結合剤の例
は、天然ゴム、ブタジエンまたはイソプレンの単独重合
体ならびにブタジエン/イソプレン共重合体である。
ビニル芳香族化合物/アルカジエン共重合体の重合体
種からの特に好適な結合剤の例は、重合導入された単量
体の統計的分布および共重合体に対して特に10〜50重量
%の重合導入されたスチロールの含量を有するスチロー
ルおよびブタジエンおよび/またはイソプレンからなる
共重合体である。
ビニル芳香族化合物/アルカジエンブロック共重合体
の重合体種からの特に好適な結合剤の例は、少なくとも
1つのエラストマーのジエン重合体ブロックXおよび少
なくとも1つの熱可塑性ビニル芳香族化合物の重合体ブ
ロックYを含有するものである。
好ましいアルカジエンの例は、ブタジエン、イソプレ
ン、ペンタン−1,3−ジエン、2,3−ジメチルブタジエン
またはヘキサン−2,4−ジエンであり、この場合には、
ブタジンエンおよび/またはイソプレンが有利である。
好ましいビニル芳香族化合物の例は、スチロール、α
−メチルスチロール、p−メチルスチロール、p−第三
ブチルスチロールまたは1−ビニルナフタリンであり、
この場合には、スチロールが有利である。
特に好適なブロック共重合体の例としては、熱可塑性
エラストマーの三元ブロック共重合体Y−X−X′が記
載され、但し、Yは非弾性の熱可塑性スチロール重合体
ブロックを表わし、Xはエラストマーのブタジエン重合
体ブロックおよび/またはイソプレン重合体ブロックを
表わし、かつY′はXとは異なる、重合導入されたブタ
ジエンおよび/またはイソプレンならびに場合によって
は重合導入されたスチロールからなるエラストマーの重
合体ブロックを表わす。
特に好適なブロック共重合体の他の例としては、四元
ブロック共重合体、例えばX−Y−X−Y、Y−X−
X′−Y、Y−X−Y−X′またはX−X′−Y−Xが
記載される。
アルカジエン/アクリルニトリル共重合体の重合体種
からの特に好適な結合剤の例は、ニトリルゴム、例えば
15〜40重量%のアクリルニトリル含量を有するブタジエ
ン/アクリルニトリル共重合体である。
エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体の重合体種か
らの特に好適な結合剤の例は、エチレン、アクリル酸お
よび/またはメタクリル酸からなりかつビニルエステ
ル、ビニルエーテル、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、アクリル酸アミドおよびメタクリル酸アミ
ドの群からの1つまたはそれ以上の他の単量体からなる
単量体の混合物を共重合させることによって得ることが
できるものである。
記載した種類の特に有利な共重合体の例は、n−ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよ
び/またはω−メチル−ポリ(エチレンオキシド)−α
−イル−アクリレートをコモノマーとして重合導入して
含有するエチレン(メタ)アクリル酸共重合体である。
エチレン/プロピレン共重合体の種類からの特に好適
な結合剤の例は、エチレン含量40〜80重量%および炭素
原子1000個あたりオレフィン性二重結合2〜20個の二重
結合含量を有するエチレン/プロピレン/アルカジエン
三元重合体であり、この場合ジシクロペンタジエン、エ
チレニデンノルボルネンおよびトランス−ヘキサ−1,4
−ジエンをアルカジエンとして重合導入して含有する三
元重合体は、特に好適である。
アルカジエン/(メタ)アクリル酸共重合体の種類か
ら特に好適な結合剤の例は、ブタジエン/メタクリル酸
共重合体、ブタジエン/アクリル酸共重合体およびブタ
ジエン/(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリレート共
重合体である。
前記の高分子量結合剤中に光重合可能なオレフィン性
不飽和基が含有されている場合には、この不飽和基の量
は、製造すべき当該混合物(an)の全体量に対して1〜
60重量%、特に1.5〜40重量%、有利に2〜30重量%、
殊に2〜15重量%である。
混合物(an)の製造には、光重合開始剤が通常製造す
べき当該混合物(an)の全体量に対して0.001〜10重量
%、特に0.1〜7重量%、有利に0.2〜5重量%、殊に0.
3〜4重量%の量で使用される。この場合には、なかん
ずく常用で公知の市販の光重合開始剤が当てはまる。
混合物(an)の製造には、単量体が通常製造すべき当
該混合物(an)に対して1〜60重量%、特に1.5〜40重
量%、有利に2〜30重量%、殊に2〜15重量%の量で使
用される。前記使用目的に好適である単量体、一般に大
気圧で100℃を上廻る沸点および3000まで、殊に2000ま
での分子量を有する。適当な単量体の例は、アクリル酸
および/またはメタクリル酸と、1価または多価アルコ
ールとのエステル、脂肪族モノカルボン酸のビニルエス
テル、フマル酸およびマレイン酸のジエステルである
か、またはOH末端基を有するオリゴマーのポリブタジエ
ンと、マレイン酸または(メタ)アクリル酸との反応生
成物、すなわち光重合可能なオレフィン性二重結合を有
するオリゴマーのポリブタジエンである。記載した種類
の単量体は、常用され、公知であり、かつ市場で入手す
ることができる。
更に、混合物(an)の製造には、使用技術的に性質プ
ロフィールを変動する助剤を使用することができる。こ
の助剤は、なかんずく常用で公知の、市場で入手できる
可塑剤、熱により開始される重合の阻止剤、染料、顔
料、フォトクロム添加剤、レリーフパターンを改善する
ための薬剤、架橋助剤、酸化防止剤、オゾン化防止剤、
充填剤、融剤または離型剤である。一般に、この助剤
は、製造すべき当該混合物(an)に対して40重量%まで
の量で使用される。
混合物(an)は、製造後に溶融状態で存在し、かつ選
択した成分をそのつど必要量で含有する。例えば、2つ
の混合物(a1)および(a1)が同一の高分子量結合剤、
光重合開始剤および単量体を同一量で含有する場合に
は、これらの混合物は、それ自体から見て光重合可能で
あり、かつ物質的に同一の組成である。それにも拘わら
ず、混合物(a2)が実際に混合物(a1)の成分を含有す
るが、しかし異なる量で含有する場合には、これら2つ
の混合物(a1)および(a2)は、それ自体から見て光重
合可能であり、これらの混合物は、とにかくほぼ同一の
物質的組成のみを有する。
これに対して、混合物(a1)がとにかくその中に含ま
れていない実際に原則的に混合物(a1)の製造に当ては
まる成分を含有する場合には、実際に2つの混合物
(a1)および(a2)は、それ自体から見て光重合可能で
あり、これらは、とにかく物質的に異なる組成を有す
る。この場合、組成が偏倚することは、異なる結合剤、
光重合開始剤、単量体および/または助剤の使用に遡及
しうる。例えば、混合物(a2)が混合物(a1)とは異な
り光重合開始剤を含有しない場合には、この混合物
(a2)は、それ自体から見て光重合不可能であり、かつ
方法の進行中に初めて光重合可能な混合物(a1)から得
られた光重合可能な溶融物質流(a1)、光重合可能な溶
融した平らな形成体(a1)および/または光重合可能な
単独層(a1)と接触することによって光重合可能にな
る。
如何なる混合物(an)が光重合可能な記録層(A)の
製造に使用されるのかとは無関係に、本発明によれば、
個々の混合物(an)中にそれぞれ異なる染料、顔料また
はフォトクロム添加剤が含有されていることは、特に有
利である。それに応じて、本発明による方法にとってこ
の場合に物質的にほぼ同じかまたは異なる組成の混合物
(an)を使用することは、有利なことである。
更に、本発明による方法の進行中に溶融混合物(an
は、別個の物質流(an)として溶融状態で既にカレンダ
ー間隙中への侵入前に集結され、この場合この溶融した
混合物(an)は、渦動によって混合されることはない。
“渦動”とは、相境界面の機械的影響によって惹起さ
れた渦動形式のことであり、例えばこの渦動形成は、周
知のように2つの流れる液体の相境界で生じ、この場合
には、勿論物質交換も行なわれる。
溶融した物質流(an)の集結は、所謂アダプター
(“同時押出供給ブロック”)により行なわれ、このア
ダプターは、物質流(an)を輸送する搬送ポンプ、一軸
押出機および/または多軸脱ガス化押出機と共通のもの
である。このアダプターは、同時押出の技術的分野にお
いて常用で公知のものであり、かつ異なる生成物流の混
合物不含の集結に使用される。光重合可能な物質流
(an)の混合物不含の集結への前記アダプターの使用
は、公知技術水準に起因するものではない。
アダプターの代わりに、多層ノズルも溶融した物質流
(an)の集結に使用される。
本発明により有利の方法の場合、混合物(an)は、互
いに別個に異なる多軸脱ガス化押出機で製造され、この
場合には別個の物質流(an)として多軸脱ガス化押出機
に共通のアダプターまたは多軸脱ガス化押出機に共通の
多軸ノズルに輸送される。
本発明による方法に1つのアダプターが使用される場
合には、このアダプターに幅広スリットノズルが接続さ
れる。この幅広スリットノズル中で、未混合の溶融した
物質流(an)は、なおカレンダー間隙中への侵入前に溶
融した平らな形成体(an)に形成され、この場合この溶
融した物質流(an)は、渦動によって混合されることは
なく、その後に重なり合って溶融した平らな形成体
(an)として搬出される。その際、多くの場合に欧州特
許第0080665号明細書に記載の幅広スリットノズルは本
発明による使用目的には設けられていないとしても、こ
の幅広スリットノズルの使用は有効であることが判明し
た。
本発明による方法の場合に溶融した物質流(an)の集
結に多層ノズルを使用する場合には、溶融した物質流
(an)は、多層ノズル中で重なり合って溶融した平らな
形成体(an)への集結時またはその直前に形成され、し
たがってアダプターの使用は不用である。
更に、本発明による方法の進行中に、重なり合って溶
融した平らな形成体(an)は、カレンダーの間隙中に導
入される。この場合、カレンダーロールと接触する、外
側の2つの溶融した平らな形成体(an)の少なくとも1
つは、回転する質量隆起部を形成する。カレンダー間隙
中への搬入には、多くの場合に、唯1つの溶融した平ら
な形成体(a1)を導入する欧州特許第0080665号明細書
に記載の方法は本発明の使用目的に考えられていないと
しても、意外なことに、この方法は、有効であることが
判明した。
この場合、溶融した物質流(an)の集結と、カレンダ
ー間隙中への重なり合って溶融した平らな形成体(an
の侵入との間の時間が10秒〜5分間、殊に30秒〜3分間
であることは、本発明による方法にとって特に有利であ
る。
更に、回転する質量隆起部を形成する溶融した平らな
形成体(an)が直接これに隣接する溶融した平らな形成
体(an)の場合よりも1.1倍、有利に1.2倍、殊に1.3倍
高いメルトフローインデックス(“melt flow index"、
mfi)を有することは、本発明による方法にとって特に
有利である。
卓越せる方法の結果は、本発明による方法の場合に前
記2つの条件を維持する場合に得られる。
本発明によれば、重なり合って溶融した平らな形成体
(an)は、カレンダー間隙中への侵入後に重なり合って
付着強さを有する互いに結合した単独層(an)からなる
光重合可能な記録層(A)を製造しながら圧延される。
単独層(an)は、圧延により付着強さを有して結合さ
れ、その厚さは、高い精度および定数で望ましい値に調
節される。
圧延後、本発明による方法で製造された光重合可能な
記録層(A)の全部または若干の単独層(an)は、なお
溶融状態で存在することができる。この場合には、圧延
に冷却工程を接続することができる。
多くの場合、意外なことに、欧州特許出願公開第0080
665号明細書に記載の圧延および圧延条件は、たとえこ
れらのことが本発明による使用目的には考えられないこ
とであっても、本発明による方法の圧延にとって有効で
あることが判明した。
本発明による方法で製造された光重合可能な記録層
(A)の全厚は、第1にこのような光重合可能な記録層
(A)を含有するかまたはこの記録層(A)からなる感
光性記録素子の使用目的に左右される。すなわち、この
全厚は一般に0.001〜7mm、特に0.1〜7mm、殊に0.7〜6.5
mmの範囲内で変動する。それというのも、このような光
重合可能な記録層(A)を有する感光性記録素子は、化
学線での画像に応じての露光および現像溶剤での現像後
に光重合されたレリーフ層(A′)を形成し、このレリ
ーフ層は、数多くの印刷技術、殊にフレキン印刷ならび
にフォトレジスト技術に適当である。
本発明による方法で製造された光重合可能な記録層
(A)は、常用の公知方法で事後の積層、貼合わせ、圧
延または熱間圧縮によって寸法安定性の、場合によって
は接着剤層を有する支持体(B)、光重合可能な記録層
(A)から容易に再び剥離できる一時的層支持体
(B)、可溶性の可撓性被覆層(C)および/または光
重合可能な記録層(A)の表面もしくは可溶性の可撓性
被覆層(C)の表面から再び容易に剥離できる被覆フィ
ルム(D)と結合させることができる。
適当な寸法安定性または一時的な層支持体(B)の例
は、金属、プラスチックまたは複合材料からなる板、フ
ィルムまたは円錐形もしくは円筒形の管(スリーブ)で
ある。層支持体(B)として強く反射する板またはフィ
ルムを使用する場合には、これらの板またはフィルムは
常用で公知のハレーション防止剤を含有することができ
る。しかし、ハレーション防止剤は、分離層として層支
持体(B)上に存在することができるかまたは接着剤層
中に含まれていてもよい。適当な被覆層(C)の例は、
例えば米国特許第4162919号明細書の記載から公知であ
る。適当な被覆フィルム(D)は、通常10〜250μm、
殊に20〜150μmの厚さであり、かつ本質的にプラスチ
ック、繊維材料、紙または金属からなる。被覆層(C)
または光重合可能な記録層(A)には直接に載置される
前記被覆フィルム(D)の表面は、艶出しされていても
艶消しされていてもよい。表面が艶消しされている場合
には、この表面の粗さパターンは、その下にある層中に
型押されている。更に、被覆フィルム(D)の艶出しさ
れたかまたは艶消しされた表面は、抗付着性に備えられ
ていてもよい。すなわち、この被覆フィルム(D)は、
例えば常用で公知の材料からなる厚さ0.1〜0.5μmの抗
付着性層を有することができる。
とにかく、本発明による方法で製造すべき光重合可能
な記録層(A)を既に本発明による方法の実施の間に前
記の層支持体(B)、被覆層(C)および/または被覆
フィルム(D)と、1つの工程で結合させることは、特
に有利である。このために、幅広スリットノズルまたは
多層ノズルから搬出される、重なり合って溶融した平ら
な形成体(an)は、前記の層状材料と一緒にカレンダー
間隙柱に導入され、この場合この形成体(an)は、適当
な方法で光重合可能な記録層(A)と、1つの工程で結
合される。すなわち、有利に外側の単独層(an)の自由
面は、この単独層(an)から容易に剥離できる一時的層
支持体(B)と結合させることができるか、または場合
によっては接着剤層の上で寸法安定性な層支持体(B)
と結合させることができる。同時に、別の外側の単独層
(an)の自由面は、場合によっては被覆層(C)の上で
被覆フィルム(D)と結合させることができる。それに
よって、意外にも簡単な方法で感光性記録素子が生じ、
この感光性記録素子は、本発明による方法で得られた光
重合可能な記録層(A)を有する。
本発明による方法は、特別の利点を有する。すなわ
ち、本発明による方法によれば、1つの工程で同一の時
点で重なり合って付着強さを有する互いに結合した単独
層(an)からなる光重合可能な記録層(A)は、高い厚
さの精度および定数をもって製造することができる。こ
の場合には、光重合可能な記録層(A)を得ることがで
き、この記録層(A)の単独層(an)は、多種多様の組
成を有することができるにも拘わらず、この単独層
(an)は特に互いに堅固に付着する。本発明による方法
の前記特別の利点は、特に十分に評価できるというもの
ではない。それというのも、すなわち単独層(an)の不
十分または適度にすぎない付着は、使用技術的な層から
なる光重合可能な記録層(an)を互いに実際に無価値の
ものにするからである。すなわち、単独層(an)は、互
いに堅固に付着し、これからなる、本発明による方法で
製造された光重合可能な記録層(A)は、多種多様の使
用目的に供給することができる。従って、本発明による
方法の特別の利点は、殊に本発明による方法で製造され
た光重合可能な記録層(A)を含有するかまたはこの記
録層(A)からなる感光性記録素子について明らかであ
る。この感光性記録素子は、高い厚さの精度および定数
を有し、このことは、使用者にとってだけでなく、製造
者にとっても重要なことである。従って、感光性記録素
子は、レリーフ印刷版およびフォトレジストの製造に特
に有利に使用することができ、この場合この感光性記録
素子は、殊にフレキソ印刷版の製造に特に好適である。
この場合、感光性記録素子からのレリーフ印刷版および
フォトレジストの製造は、常用の公知方法で光重合可能
な記録層(A)を230〜450nm、殊に350〜450nmの波長λ
の化学線で画像に応じて露光しかつ画像に応じて露光さ
れた光重合可能な記録層(A)の未露光の領域を適当な
現像溶剤で現像することによって行なわれる。
一般に、こうして得られた光重合されたレリーフ層
(A′)の厚さは、使用目的に応じて0.001〜7mm、特に
0.1〜7mm、殊に0.7〜6.5mmの範囲内で変動する。こうし
て得られたレリーフ印刷版、殊にフレキソ印刷版は、版
胴上に設けることができかつエンドレス印刷に使用する
ことができ、これに対して当該フォトレジストは、例え
ば導体板の製造に使用することができる。
更に、本発明による方法によれば、レリーフ印刷版、
殊にフレキソ印刷版の性質プロフィールは、光重合可能
な記録層(A)の単独層(an)の組成の変形により、意
図的に、それにも拘わらず簡単な方法で調節された、実
際のそのつどの要件に有利に適合させることができる。
それによって、簡単な方式で、 −研磨可能な表面を有し、このことは、殊に継目なしの
エンドレス印刷版の製造の際に有利であり、 −表面が粘着せず、したがってもはや後処理の必要がな
く、 −耐オゾン性であり、このことは、その寿命を印刷条件
下で著しく延長させかつその再使用可能性を保証し、 −ケトン/酢酸エステルを基礎とする溶剤の印刷インキ
に対して態勢であり、このことは、その使用可能性を幾
倍にもし、 −レリーフが特に高い光学的コントラストを有し、この
ことは、品質の制御を著しく簡易化し、 −水性現像溶剤または水で現像された光重合されたレリ
ーフ層(A′)が非水性で現像された下層と組合わさ
れ、このことは、元来使用された現像法を簡易化しかつ
確実なものにし、ならびに多数の印刷インキ溶剤に対し
て光重合されたレリーフ層(A′)の耐湿潤性を高め、 および/または −比較的に硬質の光重合されたレリーフ層(A′)が軟
質の下層と組合わされ、このことは、印刷挙動を明らか
に改善する レリーフ印刷版、殊にフレキソ印刷版を製造することが
できる。
これまで、これらの好ましい性質を若干の方法で充足
させることは、なお不可能であったので、これらの利点
の少なくとも一部を同時に実現させるために、この場合
には、常に多数の異なる方法が使用された。
実施例 本発明による方法を次の実施例につき詳説する。
実施例1 本発明による方法による感光性記録素子の製造および
フレキソ印刷版の製造への感光性記録素子の使用。
光重合可能な記録層(A)の製造に使用される光重合
可能な混合物(a1)は、スチロール/イソプレン/スチ
ロールの製造の三ブロックゴム81.8重量%(Shell社のC
ariflex 1107)(高分子量結合剤)、ベンジルジメチ
ルアセタール1.2重量%(光重合開始剤)、2,6−ジ−第
三ブチル−p−クレゾール2.0重量%(熱時に開始され
るラジカル重合の抑制剤)、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート5.0重量%(単量体)およびパラフィン油1
0.0重量%(白油 S 5000、可塑剤)から成り立って
いた。この光重合可能な混合物(a1)を常用の公知方法
で二軸脱ガス化押出機で製造し、その中で溶融した物質
流(a1)を二層ノズルに輸送した。この場合、溶融した
物質流(a1)の最大温度は155℃であり、物質通過量は3
0kg/時間であり、かつ押出機中での滞留時間は5分間で
あった。溶融した物質流(a1)は、下方から二層ノズル
中への侵入前に、40μmの金網フィルターを通過した。
光重合可能な記録層(A)の製造に使用される光重合
可能な混合物(a2)は、エチレン58重量部、アクリル酸
21重量部および2−エチルヘキシルアクリレート21重量
部からの三元重合体71.497重量%(結合剤)、グリシジ
ルメタクリレート6重量%(単量体)、N−n−ブチル
ベンゾールスルホン酸アミド15重量%(BASF社のCetamo
ll 、可塑剤)、ブチルエタノールアミン5重量%(可
塑剤)、ベンジルジメチルアセタール1.2重量%(光重
合開始剤)、サフラニンT 0.003重量%(C.I.50240)
を組合わせたN−ニトロソ−N−シクロヘキシルヒドロ
キシルアミン−カリウム塩0.8重量%(フォトクロム添
加剤、センシトメトリック調節剤)および2,6−ジ−第
三ブチル−p−クレゾール0.5重量%(熱時に開始され
るラジカル重合の抑制剤)から成り立っていた。この光
合可能な混合物(a2)を光重合可能な混合物(a1)とは
別個に二軸脱ガス化押出機で製造し、かつ溶融した物質
流(a2)を二層ノズルに輸送した。この場合、溶融した
物質流(a2)の最大温度は140℃であり、物質通過量は1
0kg/時間であり、かつ押出機中での滞留時間は7分間で
あった。溶融した物質流(an)は、上方から二層ノズル
中への侵入前に、40μmの金網フィルターを通過した。
物質流(a1)および(a2)のメルトフローインデック
スを別個に常用に公知方法でDIN53735により0.6kgの重
量で測定した。この場合、150℃で2g/10分間のメルトフ
ローインデックスを有する物質流(a1)は、150℃で100
g/10分間のメルトフローインデックスを有する物質流
(a2)の場合よりも高い粘性であることが判明した。そ
れに応じて、物質流(a2)は、物質流(a1)の場合より
も50倍高いメルトフローインデックスを有した。
2つの溶融した物質流(a1)および(a2)を二層ノズ
ル中で集結させ、この場合溶融した物質流(a1)は下方
から供給され、かつ溶融した物質流(a2)は常法から供
給された。これら2つの物質流(a1)および(a2)を幅
33.5cmの重なり有って溶融した平らな形成体(a1)およ
び(a2)として145℃のノズル温度で搬送し、その後に
直接にカレンダーの間隙中に導入し、この場合低い粘性
の溶融した平らな形成体(a2)は質量隆起部を形成し
た。重なり合って溶融した平らな形成体(a1)および
(a2)の集結と、カレンダー間隙中への侵入との間の滞
留時間は、30秒間であった。カレンダーロールの温度は
80℃であった。
重なり合って溶融した平らな形成体(a1)および
(a2)と一緒に、平な形成体(a1)の側に付着ラッカー
で被覆した支持体フィルム(寸法安定性の層支持体B)
を、および平らな形成体(a2)の側に被覆層(C)で被
覆した被覆フィルム(D)をカレンダー間隙柱に導入し
た。この場合には、被覆フィルムおよび支持体フィルム
として厚さ125μmの二軸延伸したポリエチレンテレフ
タレートフィルムを使用した。この被覆層(D)は、被
覆層(D)としての機能において片側でポリビニルアル
コール/酸化エチレン−ブロック共重合体(Hoechs社の
Mowiol 04/MI)からの厚さ5μmの層(被覆層C)で
被覆されていた。支持体フィルム(B)は、支持体フィ
ルム(B)としての機能において片側で厚さ5μmのポ
リウレタン付着ラッカー層を備えていた。
カレンダー間隙中での圧延により、重なり合って溶融
した平らな形成体(a1)および(a2)を厚さ2100μmの
単独層(a1)および厚さ700μmの単独層(a2)に変形
し、この場合これら2つの単独層(a1)および(a2
は、光重合可能な記録層(A)に対し同時に付着強さを
もって相互に結合した。全体で、厚さ125μmの支持体
フィルム、厚さ5μmの付着ラッカー層、厚さ2100μm
の単独層(a1)、厚さ700μmの単独層(a2)、被覆層
(C)および被覆フィルム(D)が記載した順序で重な
り合っている感光性記録素子が生じ、この場合これら2
つの単独層(a1)および(a2)は、一緒になって光重合
可能な記録層(A)を形成した。
この発明による方法で得られた感光性記録素子から試
験体を取出し、この試験体につき、光重合されていない
単独層(a1)および(a2)も既に付着強さをもって互い
に結合しかつ清潔な相境界によって互いに区切られてい
ることを確認することができた。このことは、2つの単
独層(a1)および(a2)が光重合可能な記録層(A)の
全幅および長さに亘って一定の厚さを有することを意味
し、このことは、本発明による方法の利点をさらに支持
するものである。
本発明による方法により得られた感光性記録素子をフ
レキソ印刷版に後加工した。
このために、差当たり被覆フィルム(D)を感光性記
録素子から引き剥がした。引続き、被覆層(C)上にネ
ガ型オリジナルを置き、その後に光重合可能な記録層
(A)をネガ型オリジナルを通して真空中で15分間100
ワットの管状露光装置中で画像に応じて露光した。引続
き、画像に応じて露光した記録層(A)を現像溶剤(水
中の炭酸ナトリウム1%)を用いて60℃で10分間ブラシ
洗浄機中で現像した。この場合、物質的組成に応じて、
記録層(A)の画像に応じて露光した単独層(a2)の未
露光部分のみは洗浄除去され、これとは異なり水性現像
溶液剤中で不溶性または非膨潤性の画像に応じて露光し
た単独層(a1)は攻撃されなかった。引続き、画像に応
じて露光し現像した記録素子を65℃2時間乾燥し、その
後に光重合されたレリーフ層(A′)の側から(先に光
重合可能な記録層(A)の単独層(a2))10分間および
寸法安定性の支持体(B)の側から10分間全面に化学線
を後露光した。それによれば、記録素子を10分間<300n
mの波長λの短波長UV光で照射し、その後にフレキソ印
刷版の製造を終了した。
意外なことに、フレキソ印刷版の製造は、数日で終了
することができ、このことは、公知方法と比較して処理
時間の著しい短縮を意味する。
光重合されたレリーフ層(A′)の個々の素子(先に
光重合可能な記録層(A)の単独層(a2))は、完全に
重合された単独層(a1)上で申し分なく支持し、かつ卓
越した付着力を有した。レリーフは、全体で有利に構成
され、かつ真直ぐのレリーフ側面および険しいレリーフ
端縁のみを有した。洗浄によるレリーフ部分の区別を観
察することができなかった。レリーフ底面は、均一に平
滑でありかつ粘性を有しなかった。レリーフ高さそれ自
体は、±10μm内で一定であった。
フレキソ印刷版を版胴上に固定し、かつフレキソ印刷
機中でエンドレス印刷に使用した。この場合には、常用
で公知のフレキソ印刷インキを使用した。フレキソ印刷
版は、高い刷版力で顕著な印刷物を供給し、この印刷物
は、ネガ型オリジナルに対して情報の損失を決して有し
なかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス、テルザー ドイツ連邦共和国、6940、ヴァインハイ ム、ランガー、ヴィーゼンヴェーク、13 (72)発明者 マンフレート、ツュルガー ドイツ連邦共和国、6920、ズィンスハイ ム、ホルダーラントシュトラーセ、2 (56)参考文献 特開 昭58−125042(JP,A) 特開 昭61−149945(JP,A) 特開 昭62−273081(JP,A) 特開 昭63−74051(JP,A) 特開 昭63−201650(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物質的に同一でほぼ同じかまたは異なる組
    成の少なくとも2つの、重なり合って付着強さを有する
    相互に結合した単独層(an)からなる光重合可能な記録
    層(A)を、付着強さを有するように結合させることに
    よってカレンダーの間隙中で1つの工程で製造すること
    により、光重合可能な記録層(A)を有する感光性記録
    素子を製造するための連続的方法において、 (1)単独層(an)の製造に使用する混合物(an)を互
    いに別個に溶融し、別個の物質流(an)として溶融状態
    で既にカレンダー間隙中への侵入前に集結させ、但し、
    この場合には渦動による混合は行なわず、この場合 (2)溶融した物質流(an)をカレンダー間隙への侵入
    前に既に集結前、集結時または集結直後に重なり合って
    溶融した平らな形成体(an)に成形し、但し、この場合
    には渦動による混合は行なわず、その後に (3)重なり合って溶融した平らな形成体(an)をカレ
    ンダー間隙中に導入し、この場合カレンダーロールと接
    触している、外部で溶融した平らな形成体(an)の少な
    くとも1つは、回転する質量隆起部を形成し、 (4)重なり合って溶融した平らな形成体(an)を、重
    なり合って付着強さを有する相互に結合した単独層
    (an)からなる光重合可能な記録層(A)の製造下に圧
    延することを特徴とする、感光性記録素子を製造するた
    めの連続的方法。
JP1258002A 1988-10-04 1989-10-04 感光性記録素子を製造するための連続的方法 Expired - Lifetime JP2687981B2 (ja)

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