JP2686960B2 - ショ糖脂肪酸エステルの精製方法 - Google Patents

ショ糖脂肪酸エステルの精製方法

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【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、溶媒法で合成したショ糖脂肪酸エステルの
精製に際して、ショ糖脂肪酸エステルを含む反応混合物
より、工業的な規模で不純なショ糖脂肪酸エステルを精
製、単離する方法に関する。
【従来の技術】
(背景) 水を使ってショ糖を石鹸と共に溶融混合物とし(即
ち、溶媒を用いず)、触媒の存在下で、高級脂肪酸メチ
ルエステルと反応させる(水媒法SE合成:特公昭51−14
485)の場合には残留溶媒に係る問題は起こらないが、
ジメチルスルホキシドやジメチルホルムアミドなどの溶
媒を用いて反応させる(溶媒法SE合成:特公昭35−1310
2)場合には、反応混合物中に残留している揮発分、つ
まり“残存反応溶媒”の除去が重要な問題として派生す
る。 近来、この揮発分(以下《反応溶媒》と呼ぶ)の規制
が厳しくなり、例えば米国FDAの規制によれば、ショ糖
脂肪酸エステル(以下《SE》とも略す》)中の残存の反
応溶媒のジチルスルホキシドは2ppm以下とされている
(Fed.Regist.,51(214),40160−1)。 (従来技術の問題点) 従来から、ジメチルスルホキシドやジメチルホルムア
ミド等の反応溶媒を含むSE生成反応混合物中(SEの他、
石鹸、脂肪酸、未反応の脂肪酸メチルエステル、未反応
の糖及び触媒等を含む混合物)から除去するのに煩雑な
操作を必要としていた。 例えば、代表的な特開昭51−29417によれば、水と
“精製溶媒”(反応溶媒と区別するために、特にそう呼
ぶ)の混合溶液が軽液層(上層)と重液層(下層)に分
相する性質が利用される。 即ち、一般に重液層(下層)には水が多く含まれてい
るので、親水性の未反応糖、触媒由来の塩などがこの重
液層(下層)に溶解している。一方軽液層(上層)は、
精製溶媒が多く含まれているので、SE、脂肪酸、未反応
脂肪酸メチルエステル等の極性の小さいものは、この軽
液層に溶解してくる。 ところが、ジメチルスルホキシドなど反応溶媒は、下
層の重液層にも溶解するが、都合の悪いことに上層の軽
液層にも溶解するので、この方法で反応溶媒を完全分離
するのは不可能である。従って、微量の反応溶媒を除去
するだけの目的で、非常に多量の精製溶媒が必要であっ
た。しかるに精製溶媒の多用は、以下の問題点を生じ、
これは、小規模な場合はともかく、工業的規模でのSE製
造に当る工業に於ては、それによる不利、不便は目に余
るものであった。 爆発、火災の危険性。 上のに備えた電気装置の防爆化。 上のに備えた製造装置の密閉化。 上のに備えた建物全体の耐火構造化。 上の、、による固定費の上昇。 溶媒の損耗による原価の上昇。 製品ショ糖脂肪酸エステル中に残留する残留溶媒の
負効果。 従業員の健康上への悪影響、ひいてはこれによる口
数の増大と原価の上昇。 このような事情から、SE精製時における精製溶媒の使
用を不必要化する精製技術の開発は、当業界における切
実な要望であった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、溶媒法で合成された粗製SEの精製に際し、
精製溶媒を使用しないに拘らず、実質的にSEの損失のな
い精製手段を開発することによって、溶媒の使用に起因
する全ての問題を解決するのを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(概要) 以上の課題を解決せんがため、本発明に係るショ糖脂
肪酸エステルの精製方法は、未反応の糖、未反応の脂肪
酸メチルエステル、触媒、石鹸、脂肪酸、揮発分を含む
ショ糖脂肪酸エステル含有反応混合物を中性領域のpHに
調整し、水、中性塩及びショ糖を加えることにより生成
した沈澱物を濾取し、該沈殿を酸性の水で洗浄すること
を特徴とする。 (発明の経過と原理) ところで、精製溶媒を用いずに、反応混合物中のSEを
沈殿させて未反応糖などの親水性物質から分離する方法
自体は公知であって、例えば代表的なものとして、 (1)酸性水溶液によるSEの沈殿方法(英国特許809,81
5(1959)) (2)一般の中性塩水溶液によるSEの沈澱法(特公昭42
−8850) などが知られている。 しかし方法(1)のように、例えば塩酸水溶液を反応
混合物中に加えると、成る程SEは直ちに沈澱するが、未
反応のショ糖は容易にグルコースと果糖とに分解、転化
し、たとえ低温(0〜5℃)で行っても分解を避けるこ
とができない。このため未反応糖の回収、再利用が困難
となる。 また、方法(2)のように、食塩や芒硝などの中性塩
の水溶液を反応混合物中に加えてもSEは直ちに沈澱す
る。この場合、未反応糖の分解は起こらないが、SE中の
有用な成分であるモノエステルが水相側に溶解してしま
うため、大きなロスを生じるのみでなく、特に近来需要
の多い高HLBのSEを得たいとき妨げとなる。 そこで本発明者は、(イ)水相側に溶解するSE量を最
小限に押えるのみならず、可能ならば該量を零として全
量のSEを沈澱させること、(ロ)未反応糖の分解を避け
ること、及び(ハ)残留する反応溶媒を水相外に溶解さ
せることにより、SEから分離することの3点を目標に、
多くの塩析実験を行なった結果、ショ糖と中性塩の2物
質の水溶液を反応混合物中に溶解させたとき、適当なp
H、温度、中性塩の濃度、ショ糖の濃度及び水量の組合
せの下で、SEの略々全量が沈澱するのみならず、意外な
ことに、水相には未反応の糖以外に反応溶媒が溶解する
に至るという都合の良い現象を見出した。従って、この
現象を利用して、沈澱したSEを再度水に溶解後、中性塩
及びショ糖水溶液による沈澱操作を反復することによ
り、SEの損失を事実上防止しながら、残留する揮発分
(残留する反応溶媒)を完全に水相中に移行させること
ができること、及び更に、沈澱したSEに随伴している中
性塩及びショ糖は、該沈殿を適当なpHの酸性水で洗浄す
ることにより実質的に除去されて、精製されたSEとなる
ことが知られた。 本発明は、以上の新規知見を基礎とするものである。
以下、発明の詳細に付き記述する。 (SE反応混合物) 溶媒法によるSEの合成においては、通常、ショ糖と脂
肪酸メチルエステルとの混合物を、これらの合計量に対
し数倍量の反応溶媒、例えばジメチルスルオキシドに添
加、溶解させ、炭酸カリウム(K2CO3)等のアルカリ性
触媒の存在下、真空20〜30Torr近辺で数時間80〜90℃に
保持することにより、容易に90%以上の反応率(脂肪酸
メチルエステル基準)にてSE反応混合物が生成する。 次に、SE反応混合物中のアルカリ性触媒の活性を消失
させるため、乳酸、酢酸等の有機酸又は塩酸、硫酸等の
鉱酸を当量だけSE反応組成物に添加する。この中和によ
り、触媒は、乳酸カリウム等のカリウム塩に変化する。 最後に、反応溶媒、例えばジメチルスルホキシドを真
空下に留去すると、大略、下記組成範囲の組成物(中和
及び蒸留後の反応混合物)となる。 ショ糖脂肪酸エステル =15 〜92% 未反応糖 = 1.0 〜80% 未反応脂肪酸メチルエステル= 0.5 〜10% 炭酸カリウムの中性塩 = 0.05〜7% 石鹸 = 1.0 〜10% 脂肪酸 = 0.5 〜10% 揮発分(残留する反応溶媒)= 5.0 〜30% このとき、SEのエステル分布は、モノエステル10%〜
75%(ジエステル以上が90%〜25%)である。そして、
脂肪酸メチルエステル、石鹸及び脂肪酸の夫々に主とし
て含まれる脂肪酸根は飽和であって、共通のC16〜C22
炭素数を持つ。 (加水) 次に、上の反応混合物に対して水を、 水:反応混合物=5:1〜40:1(重量比) ……(1) 式の割合になるように、更に望ましくは、 水:反応混合物20:1(重量比) ……(2) 式の割合に加えると共に、pHを6.2〜8.2、望ましくは
pH7.5とする。 この場合、水の添加割合が上の範囲から外れ、例え
ば、水/反応混合物=<5となった場合は、得られた水
溶液の粘度が大となり、実質的に以後の操作が不可能と
なる。また、逆に、水/反応混合物=<40となる程に過
剰の水を加えた場合は、粘度が小となって以後の操作が
容易となり、かつ、目的とする反応溶媒の除去も好適に
行われるが、他方、未反応糖等の回収に際して水分の除
去に多大のエネルギーコストを必要とすることになっ
て、経済性が失われることになる。 さらに、水溶液のpHは、目的とするSEの分解を避ける
ため、pH6.2〜8.2の間に調整されるのが好ましい。pH8.
2以上の水素イオン濃度下では、アルカリによる定量的
なSEの分解が起こる心配があり、また6.2以下の弱酸性
域でも、例えば90℃以上の高温にさらされると、酸分解
の懸念がある。 (塩析) 以上の如くpH調整されたSE反応混合物の水溶液に、更
に中性塩及びショ糖を加える。この場合、加えるべき中
性塩は、先ず下式(3)を満たしているのが好ましい。 ここで、 合計塩量=加えるべき中性塩量+触媒から形成される塩
量 ……(4) 合計塩量=加えるべきショ糖量+当初からの未反応糖量
……(5) 次に、加えるべきショ糖の量は、下式(6)により定
められるのがよい。 さらに、上記の両式に加え、合成塩量と合計糖量の重
量比率もまた、下式(7)を満足しているのが好まし
い。 本発明者らは、上記式(3)、(6)及び(7)を三
者共に満たすように中性塩及びショ糖を加えて得たSEの
沈澱を含む水溶液を、50℃〜80℃まで加熱昇温させる
と、たとえSE反応混合物中に含まれる揮発分(残留する
反応溶媒)の組成が5.0−30.0%と大幅に振れようと
も、略々近似的に全量のSEが沈澱することを見出した。
この現象は特異な現象であると共に、発明目的上、重要
な価値を有するものである。 添付の第1図は、この現象をより詳しく示す三元グラ
フである。この図において、 水相側に溶解しているSEの重量=Y[g]、 沈澱しているSEの重量=X[g] 全SE(X+Y)[g]に対して、水相側に溶解している
SEの重量割合=φ[%] とすれば、φは下式(8)で定義される。 ここで、以下の条件; 温度80℃、pH7.5、 水:反応混合物=7.4:1(重量比) 脂肪酸残基=ステアリン酸 反応混合物の組成 ショ糖脂肪酸エステル =29% 未反応糖 =35% 未反応脂肪酸メチルエステル= 2% 触媒由来の塩 = 1% 石鹸 = 3% 脂肪酸 = 1% 揮発分(残留する反応溶媒)=29% SE中のエステル分布:モノエステル=73% ジエステル以上=27% において、φの値がどのように変化するかが三角座標で
示される。 ここに、合計塩は式(4)により、合計糖は式(5)
により夫々で定義された量であって、 水+合計塩+合計糖=100 として表示してある。 本第1図の斜線の部分は、本発明者らが発見した式
(3)、式(6)、及び式(7)を同時に満たす領域で
ある。 この斜線の部分に入るような中性塩及びショ糖の溶解
量を決めることによって、実質的にφ=0即ち、近似的
に全量のSEを沈澱化することができ、沈殿したSEの濾取
又は遠心分離により、水相側に溶解している揮発分(残
留している反応混合物)と完全に分離(即ち、夾雑する
揮発分を完全に除去)することができる。 (洗浄) 以上の塩析操作の後、pH=3.0〜5.5、温度10℃〜40℃
程度に調整、調温された酸性水を用いて、前述の分離さ
れたSEのケーキを洗浄する。これに使用される酸は、例
えば塩酸、硫酸等の鉱酸及び酢酸、乳酸等の有機酸が適
当であるが、別段例示のもののみに限る訳ではない。 このような条件の下で洗浄することにより、ケーキ側
から水相側へ再溶解するSEの量を極減させながら希望す
る不純物を、水相側に移行させることができる。 以上の洗浄操作に当たり、酸性水の温度が40℃以上と
なると、操作が長時間、例えば数ヶ月にも及んだとき、
SEの酸分解が懸念されるだけでなく、粘度が上昇して操
作が困難となる。他方、10℃以下の低温の保持には、経
済性を軽視した冷凍機の設備が必要となる。従って、普
通は10℃〜40℃、殊に常温付近での操業が好ましい。 なお、この酸性水によるSEケーキの洗浄に際しては、
本ケーキ中に含まれている揮発分(反応溶媒)や、未反
応糖、加えられた中性塩及び触媒の中和により副生した
塩の四者を、可能な限りSEケーキから除く必要があるの
で、SEケーキは、該酸性水中で、可能な限り小さい粒子
径になるまで細断されているのが望ましい。この目的
は、例えば、分散混合機(例えば特殊機器工業(株)製
《ホモミキサー》)、ホモジナイザー又はコロイドミル
(例えば商品名《マイクロイダー》等の細分化装置によ
り効果的に達成でき、揮発分(反応溶媒)、未反応糖、
触媒由来の塩及び中性塩の四者は、全量沈殿SEのケーキ
から酸性水相中に移行する。 但し、実質的に少量であるとは言いながら、この際一
部のSEが酸性水相に溶出するのは避けられない。この酸
性水への溶解傾向は、モノエステル含分の多いSE程強い
ので、ジエステルやトリエステル分を相対的に増加させ
ることによって事実上抑制できる。 以上の酸性水によるSEケーキの洗浄は、洗浄の回数増
加と、洗浄水量の増加によって一層完全となり、かくし
て事実上純粋に近い精製SEを得ることができる。
【実施例】
以下、実施例及び比較例に発明実施の態様及び効果を
説明するか、例示は勿論説明のためのものであって、発
明思想の限定又は制限を意図したものではない。 実施例−1 下表−1の組成で表される溶媒法SE反応混合物から反
応溶媒を留去した残液を乳酸で中和後、乾燥させた乾物
100gに水2,000gを加えて溶解させた。 上の水溶液に、ショ糖62.5g及び50%乳酸カリウム97.
6gを加えて、75℃まで加熱、昇温させ、沈澱したケーキ
をフィルターで濾取した。 このケーキを真空下に80℃で乾燥した固形物の組成
は、下表−2の通りであった。 なお、ケーキを濾別した残りの濾液中のSE量のゲル濾
過クロマトグラフィー(出願人会社刊《シュガーエステ
ル物語》63頁参照)で測定したところ、SEの損失は全く
認められず、しかも反応溶媒(ジメチルスルホキシド)
の95%が除去されていた。 次に、上表−2で示される組成の固形物44gと、水56g
とからなるスラリー100gに、pH3.5の常温塩酸水2,000g
を加えたところ、直ちに白濁したSEの沈澱が発生した。 この沈澱を含むpH3.5の酸性水溶液をホモミキサー
(特殊機器工業(株)製)により均一に細分化した後、
濾過して沈澱を集め、pH7.3に調節後、真空下に80℃に
乾燥した。得られた固形物の組成は下表−3の通りであ
った。 実施例−2 上表−1の組成で表わされる溶媒法SE反応混合物から
溶媒を留去後、乳酸で中和、乾燥した乾物100gに、水2,
000gを加えて溶解させた。 この水溶液に、ショ糖28.5g及び50%乳酸カリウム65.
6gを加えて、75℃まで加熱、昇温させ、以後、実施例−
1と同様に操作して下表−4記載の固形物を得た。 なお、ケーキから分離された濾液中に損失として含ま
れているSE量を、ゲル濾過クロマトグラフィー(前出)
で定量したところ、SEの損失は0.02g(当初量の0.06
%)に過ぎず、反応溶媒(ジメチルスルホキシド)の95
%が除去されていた。 次に、上表−1に示す組成の固形物44gと、水56gとか
らなるスラリー100gに、pH4.0、常温の酢酸酸性水3,000
gを加えたところ、直ちに白濁したSEの沈澱が生成し
た。 この沈澱を含むpH4.0の酸性水溶液をホモミキサーに
より均一に細分化した後、遠心して沈澱を集め、pH7.3
に調節後、真空下に80℃で乾燥した。得られた固形物の
組成は下表−5の通りであった。
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明は、溶媒法で合成された粗
製SEの精製に際し、ショ糖脂肪酸エステルの特異な溶解
性状を利用して、精製溶媒を使用しないに拘らず、実質
的にSEの損失のない生成手段を提供し得たことによって
本エステルの工業生産に多大の寄与を果す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、水、合計糖及び合計塩の各量の変化と水相中
に溶存するショ糖脂肪酸エステル量との関係を示す三角
グラフである。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未反応の糖未反応の脂肪酸メチルエステ
    ル、触媒、石鹸、脂肪酸、揮発分を含むショ糖脂肪酸エ
    ステル含有反応混合物を中性領域のpHに調整し、水、中
    性塩及びショ糖を加えることにより生成した沈澱物を濾
    取し、該沈殿を酸性の水で洗浄することを特徴とするシ
    ョ糖脂肪酸エステルの精製方法。
  2. 【請求項2】反応混合物が、PH6.2〜8.2に調整される請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】水、中性塩及びショ糖が、50−80℃に保た
    れた反応混合物に添加される請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】加えるべき水と反応混合物の重量比が、
    水:反応混合物=5:1〜40:1である請求項1記載の方
    法。
  5. 【請求項5】下記の関係式に従って中性塩及びショ糖
    が、反応混合物に添加される請求項1又は3記載の方
    法。 かつ、 かつ、 ここで、 合計塩量=加えられるべき中性塩量+触媒の中和によっ
    て生成する塩量 合計糖量=加えられるべきショ糖量+当初からの未反応
    糖量
  6. 【請求項6】反応混合物のPHの調整に使用される酸が、
    乳酸、酢酸、塩酸及び硫酸からなる群から選ばれた酸の
    いずれかである請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】反応混合物の組成が、 ショ糖脂肪酸エステル =15 〜92% 未反応糖 = 1.0 〜80% 未反応脂肪酸メチルエステル= 0.5 〜10% 触媒(K2CO3として) = 0.05〜7% 石鹸 = 1.0 〜10% 脂肪酸 = 0.5 〜10% 揮発分(残留する反応溶媒)= 5.0 〜30% である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】反応混合物中の脂肪酸メチルエステル、石
    鹸及び脂肪酸の各々に主として含まれる脂肪酸根が、共
    通の飽和脂肪酸根であって、その炭素数が16〜22である
    請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】反応混合物中の揮発分(残留する反応溶
    媒)の成分がジメチルスルホキシド又はジメチルホルム
    アミドである請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】加えるべき中性塩が、食塩、芒硝、乳酸
    カリウム及び酢酸カリウムからなる群から選ばれた塩の
    いずれかである請求項1,3又は5のいずれかに記載の方
    法。
  11. 【請求項11】ショ糖脂肪酸エステルのエステル分布
    が、モノエステル含分として10%〜75%(ジエステル以
    上が90%〜25%)である請求項1又は7記載の方法。
  12. 【請求項12】酸性の水のPH値が、3.0〜5.5である請求
    項1記載の方法。
  13. 【請求項13】酸性の水の温度が、10℃〜40℃である請
    求項1又は12記載の方法。
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