JP2686694B2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、所定の組合わせにより
特別入賞口を開放させる組合わせ表示装置を備えたパチ
ンコ機に関する。

【０００２】

【従来の技術】予め定められた種々の図柄を変動表示す
る複数の図柄表示部によって構成され、球検知装置を備
えた始動ゲートを遊技球が通過すると、球検知装置から
の球検知信号に基づいて各図柄表示部が変動を開始し、
停止して種々の組合わせの図柄を表示する組合わせ表示
装置と、該組合わせ表示装置の各停止図柄が所定の組合
わせである場合に開放作動する特別入賞口とを備えたも
のは、「フィーバー式遊技機」と称され、種々提案され
ている。

【０００３】また図柄ゲートを遊技球が通過すると変動
を開始し、停止して種々の図柄を不特定表示する普通図
柄表示装置と、始動ゲートに連通して、開閉翼片対が逆
八形傾動して始動ゲートへ遊技球を案内する開放位置
と、開閉翼片対が起立する閉鎖位置とに変換されるもの
であって、普通図柄表示装置の停止図柄が所定の図柄で
ある場合に、開放位置に変換駆動される入賞口開閉装置
とを備え、該入賞口開閉装置の開放により、始動ゲート
への遊技球の通過率を高めて、組合わせ表示装置の駆動
頻度を向上させるようにしたものも提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、普通図柄表
示装置の入賞確率はそれほど高くなく、この種の装置に
あっては、かかる入賞口開閉装置を備えていても、大当
り作動とならないかぎり、常に持玉数は漸減傾向とな
り、遊技者にとっては興趣を欠くこととなる。

【０００５】また、異なった組み合わせの大当り表示が
ありながらも、同一の利得の発生のみを生じさせるので
は、変化に乏しいとも言え、特定の組み合わせの場合に
は、異なった利得を遊戯者に付与することが求められ
る。本発明は、上述のような組合わせ表示装置が「大当
り」となった場合にあって、特定の大当り表示の場合に
のみ、所定の利得を遊戯者に供与して、パチンコ遊技の
興趣を増大させることを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、予め定められ
た種々の図柄を変動表示する複数の図柄表示部によって
構成され、球検知装置を備えた始動ゲートを遊技球が通
過すると、球検知装置からの球検知信号に基づいて各図
柄表示部が変動を開始し、停止して種々の組合わせの図
柄を表示する組合わせ表示装置と、前記組合わせ表示装
置の各停止図柄が所定の組合わせである「大当り」表示
となると開放作動する特別入賞口と、球検知装置を備え
た普通図柄始動ゲートを遊技球が通過すると、変動を開
始し、停止して数種のうちいずれかの図柄を表示する普
通図柄表示装置と、開放位置と、閉鎖位置とに変換され
るものであって、前記普通図柄表示装置が所定の「当
り」表示の場合に開放作動する入賞口開閉装置とを備え
たものにあって、前記組合わせ表示装置の各停止図柄が
「大当り」表示のうち特定の組み合わせ図柄の場合に、
前記普通図柄表示装置の当り確率を、組合わせ表示装置
の「大当り」表示発生が所定回数消化されるまで高確率
に維持する制御内容を備える制御指令手段を具備したこ
とを特徴とするものである。

【０００７】またこの場合に、前記組合わせ表示装置の
各停止図柄が「大当り」表示のうち、複数用意された特
定の組み合わせ図柄の場合に、前記普通図柄表示装置の
当り確率を、組合わせ表示装置の「大当り」表示発生が
所定回数消化されるまで高確率に維持すると共に、その
特定の組み合わせ図柄の内容に対応して、前記所定回数
をそれぞれ異ならせるようにした制御内容を備える制御
指令手段を具備したことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】遊技球が始動ゲートを通過すると、組合わせ表
示装置が駆動して各図柄が始動し、停止して、種々の組
合わせの図柄を表示する。そしてこの図柄が例えば同じ
図柄等所定の組合わせの図柄となった場合（「大当り」
表示）には、特別入賞口が開放して、遊技者に大きな利
得を生じさせることとなる。

【０００９】そして、組合わせ表示装置が所定の組合わ
せ中、例えば「７，７，７」又は「３，３，３」等の特
定の組合わせの場合には特別入賞口の開放が終了する
と、普通図柄表示装置の図柄が当り表示となる確率を向
上させる。この高確率状態は、組合わせ表示装置の「大
当り」表示発生が所定回数消化されるまで継続される。

【００１０】また、この継続所定回数は、例えば「７，
７，７」の場合には次の大当たりが５回発生するまで維
持し、「３，３，３」の場合には２回発生するまで維持
する等のように、その組み合わせ図柄の内容に対応して
異ならせ、その利得の内容に変化を生じさせることがで
きる。

【００１１】

【実施例】添付図面について本発明の一実施例を説明す
る。図１は、パチンコ機１の正面図であって、その機枠
２の図示しない下部には玉受皿と、玉発射用の回転式ハ
ンドル等が設けられる。遊技盤３の盤面中央には、図２
で拡大して示すようにセンターケース４が配設され、該
センターケース４の中央に形成した装着窓孔５に、組合
わせ表示装置６を構成する三個の７セグメント指示器か
らなる図柄表示部７ａ，７ｂ，７ｃが並設されている。
前記図柄表示部７ａ，７ｂ，７ｃは、ＬＥＤ又は液晶に
よって構成され、「０」〜「９」，「Ａ」，「Ｊ」，
「Ｌ」…等、数字及びアルファベットからなる７セグメ
ント指示器で表現可能な図柄が表示される。また装着窓
孔５の直下部には、４個のパイロットランプからなる待
機記録ランプ列９が設けられている。

【００１２】さらには前記センターケース４の上部には
三つのＬＥＤランプ１１ａ，１１ｃ，１１ｂからなる普
通図柄表示装置１０が配設されている。その両側のＬＥ
Ｄランプ１１ａ，１１ｂははずれ表示の緑色を示し、中
央のＬＥＤランプ１１ｃは、当り表示の赤色を示す。こ
の普通図柄表示装置１０は、７セグメント指示器で構成
し、例えば、奇数がでたり、又は特定の数字がでた場合
にこれを当りとするようにしても良い。

【００１３】その他、前記センターケース４の上部にも
入賞口１２が設けられる。

【００１４】センターケース４の両側には、光電スイッ
チ、リミットスイッチ等により構成される球検知装置
（図示せず）を備える普通図柄始動ゲート１３，１３が
設けられている。この普通図柄始動ゲート１３，１３
に、遊技球が通過して該球検知装置による球検知信号が
発生すると、普通図柄表示装置１０が駆動開始し、ＬＥ
Ｄランプ１１ａ，１１ｃ，１１ｂが順次点灯し、いずれ
かに停止して、当り又はハズレ表示をすることとなる。

【００１５】さらに組合わせ表示装置６の直下位置には
始動ゲート１４が設けられ、該始動ゲート１４のさらに
直下部には入賞口開閉装置１５を配設し、その内部を始
動ゲート１７とし、前記始動ゲート１４と連通してい
る。この入賞口開閉装置１５はその開閉翼片対１６，１
６の起立状態で、始動ゲート１７を遮蔽する閉鎖位置
と、開閉翼片対１６，１６が逆八形傾動して始動ゲート
１７へ遊技球を案内する開放位置とに電気的駆動手段を
介して変換制御されるものである。この入賞口開閉装置
１５は、普通図柄表示装置１０が当り表示されると開放
駆動する。

【００１６】そして、前記始動ゲート１４，１７は、光
電スイッチ、リミットスイッチ等により構成される球検
知装置（図示せず）を備え、通常の入賞口と同様に、そ
の遊技球の通過に伴って所定数の景品球を発生させると
共に、球検知装置による球検知に伴って、前記組合わせ
表示装置６を駆動する。

【００１７】前記入賞口開閉装置１５のさらに下方に
は、幅広の特別入賞口２３を備えた入賞装置２２が配設
されている。この入賞装置２２は、蓋体２４をソレノイ
ドにより前後方向に開放することにより、該蓋体２４の
案内作用により、特別入賞口２３に遊技球を案内する公
知構成からなり、前記特別入賞口２３の中央部を特定領
域２５として、後述するように該特定領域２５に遊技球
が入ると、連続開放作動を生ずるようにしている。

【００１８】次にかかる構成の作動につき説明する。遊
技盤３に遊技球が打ち出されて、普通図柄始動ゲート１
３，１３を通過すると、前記普通図柄表示装置１０が駆
動開始して、ＬＥＤランプ１１ａ，１１ｃ，１１ｂが
左、中、右の順序で、後述する制御手段に基づき、普通
図柄表示駆動回路による切換制御により変動しながら順
次点灯する。そして約８秒経過すると変動が停止し、緑
色のＬＥＤランプ１１ａ，１１ｂの位置で停止して点灯
すると、これをハズレとし、赤色のＬＥＤランプ１１ｃ
の位置で停止して点灯すると、これを当りとする。そし
てこの当りの場合には、前記入賞口開閉装置１５が開放
状態となって開閉翼片対１６，１６が約5.8 秒間開放す
る。尚、この当り作動は往復開閉作動としても良い。
尚、普通図柄始動ゲート１３，１３の通過は最初の４個
まで記憶されて順次実行される。

【００１９】そして入賞口開閉装置１５が開放状態とな
ると、前記始動ゲート１７への流入が可能となり、組合
わせ表示装置６の作動頻度が向上する。

【００２０】前記始動ゲート１４，１７を遊技球が通過
すると、景品球の供給と共に組合わせ表示装置６が駆動
する。尚、連続的に通過した場合には、待機記録ランプ
列９が順次点灯し最高四回まで保留される。

【００２１】前記始動ゲート１４，１７への球通過に伴
って、組合わせ表示装置６が駆動すると、図柄表示駆動
回路による切換制御により図柄表示部７ａ，７ｂ，７ｃ
は変動を開始し、約８秒程度経過すると、図柄表示部７
ａ，７ｂ，７ｃの順番に変動が停止する。このとき前記
図柄表示部７ａと図柄表示部７ｂの図柄が一致した場合
には、図柄表示部７ｃが後方移動する等、リーチ状態に
対応する特別な作動を生じて、遊戯者の高揚感を増長さ
せるようにした後、図柄表示部７ｃが停止する。このと
き、図柄表示部７ｃが異なった図柄で停止した場合に
は、元の状態に復帰する。

【００２２】一方、この図柄表示部７ａ，７ｂ，７ｃが
例えば「１，１，１」、「２，２，２」、「３，３，
３」、「４，４，４」、「Ａ，Ａ，Ａ」等、数字又はア
ルファベットからなる図柄が同一となる等の大当り表示
となった場合には、図４のスピーカーが鳴音を発すると
共に入賞装置２２のソレノイドが駆動して、蓋体２４が
前方に傾動して特別入賞口２３が開放し、約10個の遊戯
球が入賞するか、約30秒間経過するかのどちらかの条件
を満足すると、一旦開放動作を終了する。この特別入賞
口２３にあっては、特定領域２５を通過した時には連続
駆動し、その開放動作終了後に再び特別入賞口２３が開
放する。この連続作動の回数は初回開放を含め最高16回
までとする。

【００２３】また、「２，２，Ｘ」、「４，４，Ｘ」、
「６，６，Ｘ」（Ｘは変数）などの組合わせにより、特
別入賞口２３を短時間、また少回数開放する小当りとす
るようにしてもよい。さらには上述の構成では、図柄表
示部７ａ，７ｂ，７ｃは同一数字となった場合を「大当
り」としているが、例えば連続数字を大当りとするよう
にしても良い。

【００２４】前記図柄が「３，３，３」，「７，７，
７」のように特定の図柄の場合には、その特別入賞口２
３の開放作動が完了した後に、普通図柄表示装置１０が
入賞口開閉装置１５を開放させるＬＥＤランプ１１ｃで
停止する当り確率が10倍となる。すなわち、通常の確率
では、後述する制御により見掛け上は、1/3 ではある
が、ソフト上では1/16であり、これが10/16 の開放確率
に向上する。これにより開閉装置１５の開放頻度が飛躍
的に高くなり、これに伴って組合わせ表示装置６の作動
頻度が向上し、再び大当りとなる確率が高くなる。

【００２５】この高確率状態は「３，３，３」の当り表
示の場合には、次の大当りが２回発生するまで維持され
る。「７，７，７」の当り表示の場合には、次の大当り
が５回発生するまで維持される。また、当たり表示の数
字は、「３」又は「７」以外の数字またはアルファベッ
トにしたり、大当たり発生回数を２回又は５回以外の回
数に定めることも可能である。

【００２６】このように組合わせ表示装置６の各停止図
柄が「大当り」表示のうち、複数用意された特定の組み
合わせ図柄の場合に、前記普通図柄表示装置１０の当り
確率を、組合わせ表示装置６の「大当り」表示発生が所
定回数消化されるまで高確率に維持すると共に、その特
定の組み合わせ図柄の内容に対応して、前記所定回数を
それぞれ異ならせるようにすることができる。

【００２７】このため、この種装置にあっては、入賞口
開閉装置１５を備えていても、大当り作動とならないか
ぎり、常に持玉数は漸減傾向となるが、この入賞口開閉
装置１５が頻繁に開放することにより、始動ゲート１７
へ球が流入して、その景品球の供給により球の減少が低
下すると共に、始動ゲート１７を通過するために、組合
わせ表示装置６が頻繁に駆動することとなり、その大当
りとなる可能性が高まる。従って、図柄表示部７ａ，７
ｃ，７ｂの当り表示の内容により、その後の遊技態様が
変化し、上記の当り表示の場合には大きな利得が遊技者
に保障されることとなる。

【００２８】上述の一連の作動は図４で示す中央制御装
置ＣＰＵ等からなる制御指令手段により、容易に実行さ
れ得る。

【００２９】次に、前記普通図柄表示装置１０の当り制
御手段を、図３に従って説明する。中央制御装置ＣＰＵ
に接続された記憶装置ＲＯＭには、「０」〜「15」まで
の16コマを循環する乱数値が格納され、前記普通図柄始
動ゲート１３，１３への球通過にともない、そのいずれ
かを選出する。そしてこの値が「15」の場合のみを当り
とし、それ以外をハズレと判定し、普通図柄始動ゲート
１３，１３への球通過直後、又は通過記憶された場合に
は、その記憶数が消化されるとてＬＥＤランプ１１ａ，
１１ｃ，１１ｂの変動が開始され、前記判定結果に基づ
いて、当りの場合にはＬＥＤランプ１１ｃを停止点灯
し、ハズレの場合は、左右いずれかのＬＥＤランプ１１
ａを停止点灯する。

【００３０】また、「３，３，３」，「７，７，７」に
より高確率となった場合には、前記乱数値のうち「６」
〜「15」の10コマを当りとする。すなわち、通常の確率
1/16が、10/16 となって、確率が10倍となる。そして、
同様に、その判定値に基づいてＬＥＤランプ１１ａかＬ
ＥＤランプ１１ｃを停止することとなる。尚、高確率中
に再度「３，３，３」または「７，７，７」となって
も、その高確率を継続させるための当り表示の満了回数
は変わらない。

【００３１】

【発明の効果】本発明は、上述したように、図柄表示部
７ａ，７ｃ，７ｂにより構成される組合わせ表示装置６
と、入賞口開閉装置１５を備え、普通図柄表示装置１０
の当り表示により、前記入賞口開閉装置１５を開放駆動
するようにしたものにあって、組合わせ表示装置６が特
定の「大当り」表示となった場合に、普通図柄表示装置
１０の当り表示の確率を、所定回の大当り表示が発生す
るまで高確率に維持するようにし、これにより球の減少
を押え、さらには組合わせ表示装置６の駆動頻度を高め
るようにして遊技者に所定の利得を新たに付与するよう
にしたものであるから、大当り後の新たな期待感を遊技
者に与え、しかも、その利得の供与を大当り表示の内容
に追従させることにより変化に富んだものとすることが
できる。

【００３２】さらには、複数用意された特定の組み合わ
せ図柄の場合に、前記普通図柄表示装置１０の当り確率
を、組合わせ表示装置６の「大当り」表示発生が所定回
数消化されるまで高確率に維持すると共に、その特定の
組み合わせ図柄の内容に対応して、前記所定回数をそれ
ぞれ異ならせるようにした場合には、上述の変化を更に
増大し得る。而して、パチンコ遊技をさらに多様なもの
として、パチンコ遊技の興趣を増大し得る優れた効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のパチンコ機１を示す正面図である。

【図２】センターケース４の正面図である。

【図３】普通図柄表示装置１０の当り制御を示すフロー
チャート図である。

【図４】制御指令手段を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ パチンコ機 ６ 組合わせ表示装置 ７ａ，７ｂ，７ｃ 図柄表示部 １０ 普通図柄表示装置 １３，１３ 普通図柄始動ゲート １１ａ，１１ｃ，１１ｂ ＬＥＤランプ １４，１７ 始動ゲート １５ 入賞口開閉装置 ２３ 特別入賞口

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】予め定められた種々の図柄を変動表示する
   複数の図柄表示部によって構成され、球検知装置を備え
   た始動ゲートを遊技球が通過すると、球検知装置からの
   球検知信号に基づいて各図柄表示部が変動を開始し、停
   止して種々の組合わせの図柄を表示する組合わせ表示装
   置と、 前記組合わせ表示装置の各停止図柄が所定の組合わせで
   ある「大当り」表示となると開放作動する特別入賞口
   と、 球検知装置を備えた普通図柄始動ゲートを遊技球が通過
   すると、変動を開始し、停止して数種のうちいずれかの
   図柄を表示する普通図柄表示装置と、開放位置 と、閉鎖位置とに変換されるものであって、前
   記普通図柄表示装置が所定の「当り」表示の場合に開放
   作動する入賞口開閉装置とを備えたものにあって、 前記組合わせ表示装置の各停止図柄が「大当り」表示の
   うち特定の組み合わせ図柄の場合に、前記普通図柄表示
   装置の当り確率を、組合わせ表示装置の「大当り」表示
   発生が所定回数消化されるまで高確率に維持する制御内
   容を備える制御指令手段を具備したことを特徴とするパ
   チンコ機。
2. 【請求項２】前記組合わせ表示装置の各停止図柄が「大
   当り」表示のうち、複数用意された特定の組み合わせ図
   柄の場合に、前記普通図柄表示装置の当り確率を、組合
   わせ表示装置の「大当り」表示発生が所定回数消化され
   るまで高確率に維持すると共に、その特定の組み合わせ
   図柄の内容に対応して、前記所定回数をそれぞれ異なら
   せるようにした制御内容を備える制御指令手段を具備し
   たことを特徴とする請求項１記載のパチンコ機。