JP2686493B2 - セグメント連結のためのボルトナット自動締結方法 - Google Patents

セグメント連結のためのボルトナット自動締結方法

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JP2686493B2 JP1112615A JP11261589A JP2686493B2 JP 2686493 B2 JP2686493 B2 JP 2686493B2 JP 1112615 A JP1112615 A JP 1112615A JP 11261589 A JP11261589 A JP 11261589A JP 2686493 B2 JP2686493 B2 JP 2686493B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、シールド工事においてセグメントを連結
する際に用いられるもので、特に接合すべきセグメント
にボルト及びナットをそれぞれ事前セットしておくよう
にした、セグメント連結のためのボルトナット自動締結
方法に関する。
「従来の技術」 一般に、軟弱な地山内にトンネルを築造する際に適用
されるシールド工法では、円筒状に形成されたシール機
の外殻たるスキンプレートで地山の崩壊を防ぎつつ、シ
ールド機の前部に設けられたカッタ装置で地山を掘削し
てトンネルを形成し、さらに、このシールド機内で、環
状体を所定厚さ及び所定角度に分割してなるセグメント
と呼ばれる円弧板を、上記トンネルの壁面に組み立てる
ことでトンネルの一次覆工を行いつつ、組み立てられた
セグメントの先端に反力を取ってシールド機を前方に推
進し、これを繰り辺して地山内にトンネルを築造するよ
うにしている。
近年、このようなシールド工法において、セグメント
をトンネル壁面に組み立てるには、セグメント組立ロボ
ット等を用い、セグメント供給装置により後方から供給
されたセグメントをエレクタにより把持して所定位置に
セットした後、ボルトナット締結装置を用い、既設セグ
メントに新たなセグメントを一つ継ぎ足すために必要な
1ピース分のボルト及びナットを入力でボルトナット締
結装置に供給することにより、複数組の接合板どうしを
同時に自動締結してセグメントを組み立てていくように
している。
そして、ボルトナットの完全自動締結を行うために、
連結前のセグメントに予めボルトをセットしておく、い
わゆるセットボルト方式が考案されており、このような
方法にたとえば第16図および第17図に示すような方法が
知られている。
第16図に示す方法は、一方のセグメント1のボルトボ
ックス2内から接合板3のボルト穴4に、ボルト5を挿
入して仮置きし、次いでボルトボックス2の接合板3及
びボルト5の頭部5aにそれぞれバネ部材6の両端を仮固
定することにより、そのボルト5をボルトボックス2内
にセットしておく方法である。
また、第17図に示す方法は、一方のセグメント1のボ
ルトボックス2内から接合板3のボルト穴4に、頭部中
央に嵌合穴5bを有するボルト5を挿入して仮置きし、次
いでそのボルトボックス2内の接合板3と反対側の面に
位置決めロッド7を取り付け、その位置決めロッド7先
端をボルト5頭部の嵌合穴5bにはめ込むことによりその
ボルト5をボルトボックス2内にセットしておく方法で
ある。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、いずれの方法においても、ボルト5の
締結時における空回りを防止する機能がボルトボックス
2等に設けられておらず、たとえばボルト押出し装置の
プッシュロッドにボルト5の頭部を嵌合する凹所を形成
し、該凹所にボルトボックス2内にセットされたボルト
5の頭部を嵌合させたまま、プッシュロッドでボルト先
端をボルト穴4に押し込むとともに、ナットランナに内
蔵したナットを前記ボルト先端に螺合させ、空回りを防
止しつつ締結を行うようにしている。このため、前記し
たボルト押出し装置の大きさが(プッシュロッドに凹所
を形成するなどして)ボルト締結装置全体に比較してど
うしても大きくなってしまう結果、リング間用締結装置
(周方向)とピース間用締結装置(トンネル軸方向)と
を前記したエレクタに一体に取り付けることができなく
なる等の不具合があり、シールド工事の完全自動化を推
進する上で避けることのできない課題とされていた。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ボル
トボックス内に、該ボルトボックス内にセットしたボル
トの空回り機構を設けることにより、ボルト押出し装置
をコンパクト化し、よってボルトナット締結装置全体の
コンパクト化を図ることのできるボルトナット事前セッ
ト方法を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 この発明に係るセグメント連結のためのボルトナット
自動締結方法は、互いに接合すべきセグメントの両接合
端面に埋設されてボルトボックス及びナットボックスを
形成する各継手金具の接合板どうしを、ボルト及びナッ
トで締結することによりセグメントを連結するにあた
り、ボルトの回転を阻止する空回り防止機構を備えた前
記ボルトボックス内にボルトを事前セットすると共に、
前記ナットボックス内にナットを事前セットしておき、
次いでエレクタに取付けたボルト押出装置をボルトボッ
クス内に挿入した後、このボルト押出装置により前記ボ
ルトを前記接合板のボルト穴に押し出しつつ、前記ナッ
トと締め付けるようにしたことを特徴とするものであ
る。
この発明において、前記ボルトは、前記ボルトボック
ス内に設けられかつボルトの螺進方向への移動のみを許
容する案内溝に挿入して、事前セットする。
また、前記ナットは、少なくともナットランナの締結
トルクよりも弱い接着力を有する接着材により前記ナッ
トボックスの接合板のボルト穴に取り付けることで、事
前セットする。
さらには、前記ボルト押出装置は、エレクタに着脱自
在に取り付けた本体部と、基端部を前記本体部の先端に
縦回動自在に支持しかつ屈曲先端部をボルトボックス内
に進入可能なボルト押出アームとを具備した構成とし、
前記ボルト押出アームは、縦回動しながらその屈曲先端
部がボルトボックス内にセットされたボルトをボルト穴
へ押し出すように構成している。
「作用」 本発明のボルトナット自動締結方法によれば、セグメ
ント連結前に空回り防止機構を備えたボルトボックス内
にボルトを事前にセットすると共に、ナットボックス内
にナットを事前セットすることで、現場でのセグメント
連結作業が容易となるとともに、ボルト押出装置を用い
て、ボルトボックス内にセットしたボルトをボルト穴に
押し出しつつナットと締め付けるようにしているので、
ボルトナット締結の自動化が促進する。
「実施例」 以下、この発明の第1実施例を第1図ないし第3図を
参照して説明する。これらの図において、符号10はボル
トボックス2の底部を形成するボルトボックス金物、符
号S1はリング間締結装置を示している。
この発明を実施するにあたり、まずボルト事前セット
方法により、セグメント1の連結前にボルト5を予め一
方のボルトボックス2内にセットする場合には、第1図
に示すように、ボルトボックス2の底部を形成する断面
凹状のボルトボックス金物10に設けられたボルト5の案
内溝10aに、ボルト5を、その先端5bをボルト穴4内に
進入させた状態で、挿入する。案内溝10aの幅寸法は、
第2図に示すように、ボルト5の頭部5aの幅寸法に略等
しい大きさに設定してある。次いで、ボルトボックス2
の傾斜側板2aに、下端をゴム11aを介してボルト5の頭
部5aに当接させたボルト押え板11、11をビス12で止め
て、これによりボルト5自身の回転を阻止して空回り防
止機構またはセグメント1移送時のボルト5の脱落防止
機構とし、ボルト穴4方向へのみ移動を可能とする。
一方、ボルト5に締結すべきナット8は、他方のセグ
メント1のボルトボックス2のボルト穴4に接着剤9に
より、脱落しないように貼付しておく。これら各作業
は、セグメント工場あるいは現場立坑地上ヤードにおい
て行う。接着材の接着力は、セグメント移送時にナット
8が脱落せずかつナットランナ21の締結トルクにより容
易に剥がれる範囲の接着力に設定する。
このようにして事前にボルト5及びナット8をセグメ
ント1にセットしたら、セグメント1を坑内の切羽位置
に運搬し、セグメント1をエレクタで把持し、トンネル
壁面の所定位置に合わせる。この状態で第1図に示すリ
ング間締結装置S1を用いてセグメント1、1の連結作業
を行う。
リング間締結装置S1は、ボルト案内溝10aにセットさ
れたボルト5をボルト穴4へ押し込むためのボルト押出
し装置13と、ボルト穴4へ押し込まれたボルト5の先端
にナット8を螺合させて両者を締結するためのナット締
結装置14と、図示しないエレクタに一体に取り付けられ
ボルト押出し装置13及びナット締結装置14をボルトボッ
クス2内に下降させる昇降装置15とから構成されてい
る。
ボルト押出し装置13は、昇降装置15の昇降ネジ部26及
び昇降ガイド28に昇降可能に片持ち支持された本体部16
と、この本体部16の先端屈曲部16aの下端に基端部17aが
縦回動可能に支持され、かつ屈曲先端部17aがボルト5
の頭部5aをボルト穴4へ向けて押圧するように構成され
たL字状のボルト押出アーム17と、前記先端屈曲部16a
に取り付けられ、かつボルト押出アーム17を縦回動させ
る伸縮ロッド18を有するボルト押込ジャッキ19とから構
成されている。
ナット締結装置14は、前記本体部16の両側面に設けら
れたスライドガイド20,20に支持されたナットランナ21
と、本体部16に取り付けられてナットランナ21をセグメ
ント1の軸方向へ前後にスライドさせるスライドジャッ
キ22と、ナットランナ21の前記ボルト穴4に対応する位
置を設けられたナット保持部23と、多数の伝達ギアを介
してナット8を回転駆動させる駆動モータ24とから構成
されている。昇降装置15は、エレクタに取り付けられる
ベース25と、このベース25に設けられた昇降ガイド28及
び昇降ネジ部26と、昇降ネジ部26を回転させて前記本体
部16を昇降させる駆動モータ27とから構成されている。
このように構成されたリング間締結装置S1を用いてセ
グメント1,1を連結するには、リング間締結装置S1をボ
ルトボックス5の近傍に位置決めし、駆動モータ27の作
動によりボルト押出装置13のボルト押出アーム17及びナ
ット締結装置14のナットランナ21を接合端面のボルトボ
ックス2及びナットボックス2′内に挿入する。次い
で、第3図に示すように、スライドジャッキ22の作動に
よりナット8にナットランナ21のナット保持部23を嵌合
し、駆動モータ24の作動によりナット8に回転トルクを
与えてこれを剥がし、その後は弱い所定の回転トルクを
与えておく。この状態で、ボルト押込ジャッキ19の作動
によりボルト押出アーム17に回動力を付与しつつ、ボル
ト5を案内溝10aに沿ってボルト穴4に押し込み、回転
中のナット8にボルト5を押し付ける。これにより、ボ
ルト5及びナット8の締め付けが始まり、所定のトルク
で回転が止まる。後は、リング間締結装置S1をボルトボ
ックス2から出すとともに、エレクタによるセグメント
1の把持を解除して、次ぎのセグメント1組立に移る。
なお、ボルト押え板11はセグメント組立後、ビス12を外
して撤去してもよい。
本実施例によれば、以下のような効果を奏する。
ボルトボックス2の底部にボルト5の案内溝10aを
有するボルトボックス金物10を設け、ボルトボックス2
の両側斜面2aにボルト5の頭部5aを上から押えるボルト
押え板11を取り付けることにより、ボルトボックス2に
ボルト5の空回り防止機構及びセグメント移送時のボル
ト5の脱落防止機構を簡単な構造で設けることができ
る。
ボルト押込ジャッキ19の伸縮ロッド18の直線運動を
ボルト押出アーム17の回転運動に換えて、ボルト5をボ
ルト穴4へ向けて押出すようにしているので、ボルト押
出し装置13を構成部材の少ない非常にコンパクトな構造
とすることができ、リング間締結装置S1自体のコンパク
ト化を図れる。
次ぎに、この発明の第2実施例を第4図および第5図
を参照して説明する。
この実施例のボルト事前セット方法によってボルト5
をボルトボックス2内にセットするには、第4図に示す
ような断面凹状のボルトボックス金物30をボルトボック
ス2の底部に取り付け、該ボルトボックス金物30内にボ
ルト5を挿入し、その上からボルトボックス2内にボル
ト押込用カセット31をセットする。
該ボルト押込用カセット31は、案内溝30aに挿入した
ボルト5との干渉を避けるための切欠32を下端に有する
箱体であって、両側板33の内側にL字状のボルト押出ア
ーム34が縦回動自在に軸支されている。ボルト押出しア
ーム34の側方の両側板33にはスリット33aが形成され、
該スリット33a内にボルト押込ジャッキ19の伸縮ロッド1
8先端が進入し、ボルト押出アーム34を押下げること
で、ボルト押出アーム34に回動力が付与され、その屈曲
先端部34aがボルト5の頭部5aをボルト穴4方向へ押圧
するように構成されている。また、切欠32の上端(前板
側)にはボルト5の頭部5aを上から保持するゴム35が貼
付されている。このようなボルト押込用カセット31は、
磁石37によりボルトボックス2内面に着脱自在に固定さ
れるようになっている。
このようなボルト押込用カセット31を用いてセグメン
ト1,1を連結するには、ボルト押込用カセット31を磁石3
7を介してボルトボックス2内に装着し、ボルト押込ジ
ャッキ19の伸縮ロッド18先端をスリット33aに沿って下
方へ延ばすことにより、ボルト押出アーム34に回動力を
付与し、屈曲先端部34aでボルト5を案内溝30aに沿って
ボルト穴4へ押し込む。そして、前記第1実施例と同様
の方法でナット8にボルト5を押し付けて両者を締結す
る。締結後、ボルト押込用カセット31はセグメント1の
組立終了後に回収する。
本実施例によれば、以下のような効果を奏する。
ボルト押込用カセット31を用いることにより前記第
1実施例に比較してボルトボックス2の縮小化が可能で
ある。また、ボルト押込用カセット31は繰り返し転用で
きる。
ボルト5の押込み動作は、第1実施例同様に、ボル
ト押込ジャッキ19の伸縮ロッド18の直線運動をボルト押
出しアーム34の回転運動を変えることで得られるから、
ボルト押出し装置13をコンパクトにでき、これによりリ
ング間締結装置S1全体をコンパクト化できる。
第6図は、上記したようなリング間締結装置S1及び後
述するピース間締結装置S2の平面配置図を示している。
図に示すように、リング間締結装置S1をコンパクト化す
ることで、特に、セグメント1のコーナー部Cにおける
締結装置S1、S2どうしの干渉をなくしエレクタへの各締
結装置S1、S2の全数配置を可能としている。これによ
り、トンネル施工におけるセグメント1の自動組立をス
ムーズに行うことができる。
第7図(イ)(ロ)はピース間締結装置S2を示してい
る。これらの図に示すように、ピース間締結装置S2を用
いて、3本のピース間ボルト40、41、42(各ボルトは逆
二等辺三角形の各頂点に配置される)を自動締結するに
は以下の如くして行う。
まず、人手によりボルト押出装置43にボルト40、41、
42の頭部を装着し、これに対応するナット8をナットラ
インナ45の各ナット保持部(ギア)46a,46b,46cに装着
する。各ボルトの頭部はボルト押出装置43に内蔵する各
磁石47で保持され、下端のボルト40は上端のボルト41、
42によりも前方にオフセットされている。次いで、ボル
ト押出装置43及びナットライナ45をボルトボックス44、
44′内に下降させ、スライドジャッキ48の作動により、
各ボルト40、41、42を同時にボルト穴4を押し込み、ナ
ット駆動モータ50、51の作動によって伝達ギア52を介し
回転中の各ナット8に各ボルト40、41、42を順次押し付
ける。これにより、ボルト40及びボルト42が所定のトル
クで締結され、ボルト41が仮締される。次いで、ナット
ランナ45を各ナット8から一旦外して下端のナット保持
部46aを先程仮締めしたボルト41に再び装着し、ボルト4
1を本締めし、ボルト締結が完了する。このように、ボ
ルトナットが3組の場合は2系統のギアを有するナット
ランナ45を用いて2工程でボルトナットの締結を行う。
ようにナットランナ45を用いることで、従来のナットラ
ンナのように駆動モータ1台の場合、3つの各ナット8
を所定トルクで締め付けるために3工程必要であったも
のが、駆動モータ2台及び伝達ギア2系統とすること
で、2工程で完了でき、セグメント組立時間の短縮化に
寄与することになる。
一方、ナットランナを駆動モータ3台、伝達ギア3系
統とし1工程でナット締付けをする方法が考えられる
が、この場合ボルトボックスの幅寸法に制限(締結装置
を全数配置させる)があり、伝達ギアの収納スペースを
確保するためにはナットランナの厚さを大きくせざるを
得ず(約2倍の寸法を要する)、このためナットランナ
を挿入すべきボルトボックスの奥行きを広げ、逆にセグ
メント全体の強度が低下するといった欠点がある。本実
施例のナットランナを用いた場合かかる欠点は生じな
い。
次ぎに、本発明を第3実施例を第8図ないし第10図を
参照して説明する。この実施例は前記した各ピース間ボ
ルト(3本)の事前セット方法である。
第8図(イ)に示すセグメント1の周方向接合端面に
は、ボルトボックス60を形成し、かつ3本のボルトを逆
二等辺三角形の各頂点に配置する断面形状を有する鋼製
のボルトボックス金物61が埋設されている。すなわち、
ボルトボックス金物61には、第8図(ロ)に示すよう
に、ボルトボックス61の両内側面に2本のボルト41、42
を挿入する側肩部62が各々形成され、両側肩部62の内側
には残りのボルト40を挿入する案内溝63が形成されてい
る。
このようなボルトボックス60に3本のボルトをセット
するには、まず第8図に示すように、案内溝63に、先端
40bを接合板13のボルト穴4に進入させた状態でボルト4
0を挿入し、次いで第9図に示すように、その上にボル
ト押出アーム65を内蔵しかつ下面にボルト40の頭部40a
に当接するゴム66を貼付したボルト押出用カセット67を
配置する。ボルト押出用カセット67は、ボルトボックス
60の上端及び接合板13の上端にビス止めする。次ぎに、
第10図に示すように、ボルト押出用カセット67の側面及
びボルトボックス60の側面に挾まれた両側肩部62にボル
ト41、42を各々挿入し、その上にボルト押え板11をそれ
ぞれ配置して側面にビス止めする。
本実施例によると、前述したピース間締結装置S2の場
合に比較して、ボルト押出装置46の代わりにボルト押出
用カセット67を用いることで、ピース間締結装置S2のコ
ンパクト化を実現できる。
第11図は本発明に係るボルト事前セット方法の第4実
施例を示すもので、第1実施例におけるボルト押え板11
を先にボルトボックス2に側斜面に取り付けてから、ボ
ルト5を案内溝に挿入するようにした例である。
この場合、両ボルト押え板11、11の下端間の幅寸法t
は、ボルト5の径dよりも若干大きくする必要があり、
ボルト押え板11とボルトボックス金物10の奥面との間に
ボルト5の頭部5aを挿入し、案内溝10aに沿ってボルト
5を前方にセットする。なお、ボルト押え板11はその転
用を考えない場合にはセグメント製作工場において予め
ボルトボックス2の側斜面に溶接固定してもよい。さら
には、ボルト5の挿入に支障がなければ(ボルトボック
ス2に手又はボルト挿入用治具が入れば)、必ずしも側
面に傾斜面を設ける必要はない。
第12図ないし第14図は本発明の第5実施例であり、セ
グメント製作工場においてボルト入りボルトボックスを
製作する例である。この場合、ボルトボックス金物70
を、第12図に示すように、ボルト5の頭部5aに沿った断
面六角形状の案内溝71を有する形状に製作し、第13図に
示すように、該ボルトボックス金物70を接合板3に溶接
固定して組み付けた際に、ボルト5も一緒に案内溝71に
セットし、次いで第14図に示すように、ボルトボックス
2の奥面を形成する奥板72を溶接してコンクリートを打
設し、セグメント1を形成するようにしている。なお、
案内溝72のボルト5頭部が位置する部分にはゴム73が貼
付され、運搬中におけるボルト5の位置ずれを防止して
いる。また、ボルト5の頭部5aを保持するものとしては
ゴム73に限らず、接着剤でもよい。
この実施例によれば、予め工場においてボルト5を事
前にセットできるので、セグメント1全体に亙ってボル
トを事前にセットすることで、現場工数の低減化を図る
ことができる。
第15図は、第1実施例において説明したナット事前セ
ット方法の他の実施例であって、接合板3のボルト穴4
に接着剤9により貼付したナット8の基端部に、リング
74を環着し、さらに該リング74を接合板3に溶接固定し
て、運搬中におけるナット8の脱落防止を図るよう補強
したものである。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明に係るセグメン
ト連結のためのボルトナット自動締結方法によれば、互
いに接合すべきセグメントの両接合端面に埋設されてボ
ルトボックス及びナットボックスを形成する各継手金具
の接合板どうしを、ボルト及びナットで締結することに
よりセグメントを連結するにあたり、ボルトの回転を阻
止する空回り防止機構を備えた前記ボルトボックス内に
ボルトを事前セットすると共に、前記ナットボックス内
にナットを事前セットしておき、次いでエレクタに取付
けたボルト押出装置をボルトボックス内に挿入して、こ
のボルト押出装置により前記ボルトを前記接合板のボル
ト穴に押し出しつつ、前記ナットと締め付けるようにし
たから、以下のような優れた効果を奏する。
(1) ボルトおよびナットを接合すべきセグメントの
ボルトボックスおよびナットボックスに事前セットして
おくことで、現場でのセグメント組立時においてはセッ
トしたボルトおよびナットを締結するだけでよいから、
現場での作業工数を削減でき、安全作業をも確保きる。
特に、一セグメントに設けられた全ボルトボックスおよ
びナットボックスにセットしておくことで、その作業能
率が格段に向上する。
(2) ボルトボックス内にボルトを事前セットするに
際しては、例えば案内溝等の、ボルトの回転を阻止する
空回り防止機構を設けることにより、ボルトのセットか
らボルトナット締結に到るまでスムーズかつ確実に作業
を行うとともに、ボルト締結装置のコンパクト化を実現
でき、ボルト締結装置のエレクタへの全数配置を可能と
する。これによっても、作業能率の向上を図ることがで
き、シールド施工のコスト低減に寄与するとともに、セ
グメント組立の自動化を大いに促進することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例を示すもの
で、第1図はリング間締結装置及びボルトボックスの側
断面図、第2図は第1図のI−I矢視断面図、第3図は
リング間締結装置の作用図、第4図及び第5図は第2実
施例を示すもので、第4図(イ)(ロ)はボルトボック
スの側断面図及び正断面図、第5図はリング間締結装置
の作用図、第6図はセグメントへのリング間締結装置及
びピース間締結装置の配置図、第7図(イ)(ロ)はピ
ース間締結装置及びボルトボックスの一部断面斜視図及
び側断面図、第7図(ハ)は第7図(ロ)のII−II矢視
断面図、第8図ないし第10図は第3実施例を示すもの
で、それぞれの図(イ)(ロ)はボルト締結手順を示す
ボルトボックスの側断面図及び正断面、第11図は第4実
施例を示すボルトボックスの正断面図、第12図ないし第
14図は第5実施例を示すもので、第12図はボルトボック
スの正断面図、第13図および第14図はそれぞれボルト締
結手順を示すボルトボックスの側断面図、第15図はナッ
ト事前セット方法を示すナットボックスの側断面図、第
16図および第17図はそれぞれ従来例を示すボルトボック
スの側断面図である。 1……セグメント、 2、44……ボルトボックス、 2′、44′……ナットボックス、 3……接合板、4……ボルト穴、 5……ボルト、8……ナット、 9……接着材、 10、30、61、70……ボルトボックス金物、 10a、30a、63……案内溝、 13、43……ボルト押出装置、 16……本体部、17……ボルト押出アーム、 17a……屈曲先端部、17b……基端部、 21、43……ナットランナ、 S1……リング間締結装置、 S2……ピース間締結装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 博 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−45900(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに接合すべきセグメントの両接合端面
    に埋設されてボルトボックス及びナットボックスを形成
    する各継手金具の接合板どうしを、ボルト及びナットで
    締結することによりセグメントを連結するにあたり、ボ
    ルトの回転を阻止する空回り防止機構を備えた前記ボル
    トボックス内にボルトを事前セットすると共に、前記ナ
    ットボックス内にナットを事前セットしておき、次いで
    エレクタに取付けたボルト押出装置をボルトボックス内
    に挿入して、このボルト押出装置により前記ボルトを前
    記接合板のボルト穴に押し出しつつ、前記ナットと締め
    付けるようにしたことを特徴とするセグメント連結のた
    めのボルトナット自動締結方法。
  2. 【請求項2】前記ボルトは、前記ボルトボックス内に設
    けられボルトの螺進方向への移動のみを許容する案内溝
    に挿入されて、事前セットされていることを特徴とする
    第1項記載のセグメント連結のためのボルトナット自動
    締結方法。
  3. 【請求項3】前記ナットは、少なくともナットランナの
    締結トルクよりも弱い接着力を有する接着材により前記
    ナットボックスの接合板のボルト穴に取り付けられて、
    事前セットされていることを特徴とする第1項記載のセ
    グメント連結のためのボルトナット自動締結方法。
  4. 【請求項4】前記ボルト押出装置は、エレクタに昇降自
    在に取り付けられた本体部と、基端部が前記本体部の先
    端に縦回動自在に支持されかつ屈曲先端部がボルトボッ
    クス内に進入可能なボルト押出アームとを具備してな
    り、前記ボルト押出アームは、縦回動しながらその屈曲
    先端部がボルトボックス内にセットされたボルトをボル
    ト穴へ押し出すように構成されていることを特徴とする
    第1項記載のセグメント連結のためのボルトナット自動
    締結方法。
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