JP2685795B2 - ポリオレフイン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフイン系樹脂組成物

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JP2685795B2 JP63096717A JP9671788A JP2685795B2 JP 2685795 B2 JP2685795 B2 JP 2685795B2 JP 63096717 A JP63096717 A JP 63096717A JP 9671788 A JP9671788 A JP 9671788A JP 2685795 B2 JP2685795 B2 JP 2685795B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規なポリオレフィン系樹脂組成物に関す
るものである。さらに詳しくいえば、本発明は、耐衝撃
性や耐環境応力亀裂性に優れ、かつ高い剛性を有し、特
に中空、押出、インジェクションブロー成形用などに好
適に用いられるポリオレフィン系樹脂組成物に関するも
のである。
従来の技術 ポリエチレンは成形しやすくて、かつ安価であること
から、汎用樹脂として、種々の分野において広く用いら
れている。しかしながら、このポリエチレンは耐環境応
力亀裂性の点では問題がないが、耐衝撃性や剛性につい
ては必ずしも十分ではないため、用途が制限されるのを
免れない。
このため、ポリエチレンの剛性や耐衝撃性を改良する
試みが、これまで種々なされてきたが、まだ十分に満足
しうるものは得られていない。例えばポリエチレンの良
好な耐環境応力亀裂性をそこなうことなく、剛性を高く
する方法として、ポリエチレンにポリプロピレンを配合
する方法が提案されているが、この方法は、得られる樹
脂組成物の耐衝撃性が低下するという欠点がある。
一方、ポリエチレンの耐衝撃性を改良する目的で、ポ
リエチレンにエチレン−プロピレンランダム共重合体を
配合することが提案されている(特公昭47−22096号公
報)。しかしながら、この場合は、得られる樹脂組成物
の耐衝撃性は向上するものの、剛性が低下し、剛性及び
耐衝撃性を共に改善することはできない。
さらに、ジカルボン酸で変性した水添スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体とポリオレフィンとの組成物が
提案されているが(特開昭58−187442号公報)、耐環境
応力亀裂性、剛性、耐衝撃性のいずれについても満足し
うるものは得られていない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来のポリエチレン樹脂組成物がもつ欠点
を克服し、ポリエチレンが本来有する優れた耐環境応力
亀裂性を保持するとともに、剛性と耐衝撃性とのバラン
スに優れたポリオレフィン系樹脂組成物を提供すること
を目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、このような好ましい性質を有するポリ
オレフィン系樹脂組成物を開発するために鋭意研究を重
ねた結果、エチレン系重合体、プロピレン系重合体及び
特定の変性ブロック共重合体を、それぞれ所定の割合で
含有して成る組成物が、前記目的に適合しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(イ)ポリエチレン及びエチレ
ン単位含有量70重量%以上のエチレンとα−オレフィン
との共重合体の中から選ばれた少なくとも1種のエチレ
ン系共重合体40〜94重量%、(ロ)ポリプロピレン及び
プロピレン単位含有量70重量%以上のエチレン−プロピ
レン共重合体の中から選ばれた少なくとも1種のプロピ
レン系重合体5〜50重量%、及び(ハ)ビニル芳香族化
合物重合体ブロックと不飽和度20%以下の脂肪族不飽和
炭化水素重合体ブロックとから構成され、かつカルボン
酸若しくはその官能的誘導体又はエポキシ化合物で変性
されたブロック共重合体0.5〜10重量%から成るポリオ
レフィン系樹脂組成物を提供するものである。
本発明組成物における(イ)成分のエチレン系重合体
とては、ポリエチレンや、エチレン単位含有量70重量%
以上のエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体が用
いられる。好ましいエチレン系重合体としては、遷移金
属系重合触媒を用いて重合して成る密度0.930g/cm3以上
のものが挙げられる。該遷移金属系重合触媒としては、
例えば、チタン、バナジウム、ジルコニウム、クロム、
ニッケルなどの遷移金属のハロゲン化物、アルコキシド
などと、アルキルアルミニウム類などの有機金属化合物
とから成る触媒、あるいは、これらにマグネシウム化合
物や無機酸化物などを複合して高活性化した触媒などが
挙げられる。
また、エチレンと共重合させる他のα−オレフィンと
しては、炭素数3〜14のもの、例えばプロピレン、ブテ
ン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペン
テン−1、オクテン−1、デセン−1などが用いられ
る。これらのα−オレフィンは1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
エチレン系重合体の製造方法については特に制限はな
く、従来、エチレン系重合体の製造において慣用されて
いる方法、例えば懸濁重合、溶液重合、気相重合などの
方法を用いることができる。
本発明組成物においては、この(イ)成分のエチレン
系重合体は、ポリエチレン及びエチレンとα−オレフィ
ンとの共重合体の中から1種選んで用いてもよいし、2
種以上を選び組み合わせて用いてもよい。
本発明組成物における(ロ)成分のプロピレン系重合
体としては、ポリプロピレンや、プロピレン単位含有量
70重量%以上のエチレン−プロピレン共重合体が用いら
れる。プロピレン系重合体としては、例えばアイソタク
チックプロピレン、エチレン重合体ブロックを有する上
記エチレン−プロピレン共重合体などを挙げることがで
きる。このプロピレン系重合体の製造方法についても特
に制限はなく、従来、プロピレン系重合体の製造におい
て慣用されている方法、例えば懸濁重合法、溶液重合
法、気相重合法などを用いることができる。
本発明組成物においては、この(ロ)成分のプロピレ
ン系重合体は、前記のポリプロピレンやエチレン−プロ
ピレン共重合体の中から1種選んで用いてもよいし、2
種以上を選び組み合わせて用いてもよい。
本発明組成物における(ハ)成分の変性ブロック共重
合体としては、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと、
不飽和度が20%以下の脂肪族不飽和炭化水素重合体ブロ
ックから構成され、かつカルボン酸若しくはその官能的
誘導体又はエポキシ化合物で変性されたものが用いられ
る。該ビニル芳香族化合物重合体ブロックは、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのビニル
芳香族化合物の中から選ばれた1種又は2種以上が単独
重合又は共重合した形態を有する重合体ブロックであ
り、また脂肪族不飽和炭化水素重合体ブロックは、エチ
レン、プロピレン、ブテン−1、イソブテンなどのモノ
オレフィン、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジ
エンなどの共役ジオレフィン及び1,4−ヘキサジエン、
ノルボルネン、ノルボルネン誘導体などの非共役ジオレ
フィンの中から選ばれた1種又は2種以上が単独重合又
は重合して形成された重合体ブロックである。本発明に
おいては、該脂肪族不飽和炭化水素重合体ブロックの不
飽和度は20%以下であることが必要である。この不飽和
度が20%を超えると耐候性や耐熱老化性に優れた組成物
が得られない。
したがって、脂肪族不飽和炭化水素重合体ブロックを
構成する単量体として前記ジオレフィンを用いる場合に
は、該ブロック部分の不飽和度が20%を超えない程度に
まで水添などの手段によって不飽和度を低下させる処置
を施すことが必要である。また、このブロックには、ビ
ニル芳香族化合物がランダムに共重合体されていてもよ
い。
該ブロック共重合体の変性に用いられるカルボン酸若
しくはその官能的誘導体としては、例えばマレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、ハロゲン化マレイン酸、シス−
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンド−シ
ス−ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボ
ン酸などや、これらジカルボン酸の酸無水物、エステ
ル、アミド、イミドなど、あるいはアクリル酸、メタク
リル酸などのモノカルボン酸や、これらモノカルボン酸
のエステル、アミドなどが挙げられる。これらは1種用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中で好適なのはジカルボン酸又はその官能的誘
導体であり、特に無水マレイン酸が好ましい。一方、変
性に用いられるエポキシ化合物としては、例えばグリシ
ジルメタクリレートやグリシジルアクリレートなどの不
飽和グリシジルエステルが好適である。
該変性ブロック共重合体は、例えばブロック共重合体
に、カルボン酸又はその官能的誘導体、あるいはエポキ
シ化合物を溶液状態又は溶融状態において、ラジカル開
始剤の存在下又は不在下で付加させることによって製造
することができる。変性方法については、特に制限はな
いが、得られる変性ブロック共重合体がゲルなどの好ま
しくない成分を含んだり、その溶融粘度が著しく増大し
て加工性が低下したりする製造方法は好ましくない。好
ましい方法としては、例えば押出機中で、ラジカル開始
剤存在下に、ブロック共重合体と不飽和カルボン酸又は
その誘導体、あるいは不飽和エポキシ化合物とを反応さ
せる方法を挙げることができる。
変性ブロック共重合体における前記変性剤の付加量
は、ブロック共重合体100重量部当り、通常0.05〜20重
量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.3〜
5重量部の範囲で選ばれる。この付加量が0.05重量部未
満では、未変性ブロック共重合体に比べて改良効果がほ
とんど認められないし、20重量部を超えると付加量の割
には改良効果の向上が認められない。
本発明組成物における(ハ)成分の変性ブロック共重
合体としては、例えばビニル芳香族化合物と共役ジエン
化合物から成るブロック共重合体の水添物やビニル芳香
族化合物とモノオレフィンとのブロック共重合体など
に、前記変性剤を付加反応させたものが好ましく用いら
れる。この変性ブロック共重合体は、オレフィン重合体
ブロックの不飽和度が20%以下であるため、このものを
用いることにより、従来の不飽和度の高いブロック共重
合体、例えばスチレン−ブタジエンブロック共重合体を
用いる場合に比べて、耐候性や耐熱老化性に優れた組成
物が得られる。さらに、該変性ブロック共重合体は、前
記変性剤が付加されているので、得られる組成物の印刷
性や、極性基を有する樹脂との接着性が良好となり、工
業的に有利である。
本発明組成物における前記(イ)成分のエチレン系重
合体の含有量は40〜94重量%、好ましくは50〜90重量
%、(ロ)成分のプロピレン系重合体の含有量は5〜50
重量%、好ましくは10〜30重量%、(ハ)成分の変性ブ
ロック共重合体の含有量は0.5〜10重量%、好ましくは
2〜8重量%の範囲で選ばれる。(ロ)成分のプロピレ
ン系重合体の含有量が5重量%未満では剛性の向上効果
が十分に発揮されない上、衝撃強さや耐環境応力亀裂性
もほとんど向上しないし、50重量%を超えると剛性はか
なり向上するものの、衝撃強さが著しく低下する傾向が
生じる。一方、(ハ)成分の変性ブロック共重合体の含
有量が0.5重量%未満では衝撃強さの改良効果が十分に
発揮されない上、耐環境応力亀裂性もほとんど向上しな
いし、10重量%を超えると衝撃強さは改良されるもの
の、剛性が低下する傾向が生じ、本発明の目的が十分に
達成されない。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、所望に応
じ、例えば熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、帯
電防止剤、増粘剤、発泡剤、難燃剤、他のポリマー、そ
の他通常ポリオレフィン組成物に用いられている添加物
などを、本発明の目的をそこなわない範囲で添加するこ
とができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の調製方法につ
いては特に制限はなく、任意の公知の方法を用いること
ができる。例えば、エチレン系重合体とプロピレン系重
合体及び変性ブロック共重合体を同時に加熱混練する方
法、プロピレン系重合体、変性ブロック共重合体のいず
れか一方とエチレン系重合体とあらかじめ加熱混練後、
残る成分を加えて加熱混練する方法、プロピレン系重合
体、変性ブロック共重合体のいずれか一方若しくはその
両方を含むマスターバッチをエチレン系重合体と加熱混
練する方法などを用いることができるが、これらに限定
されるものではない。加熱混練装置としては通常使用さ
れる混練機、例えば各種押出機、バンバリーミキサー、
ニーダー、ミキシングロールなどを用いることができる
し、あるいは成形用の押出機などの中で、成形と同時に
加熱混練することもできる。また、加熱混練の前に予備
混合をすることが推奨される。予備混合の装置として
は、通常使用される混合機、例えばドラムブレンダー、
Vタイプブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミ
キサー、その他の混合機が使用できる。加熱混練の温度
は、エチレン系重合体、あるいはプロピレン系重合体の
溶融軟化温度以上、熱分解温度以下の範囲にあるが、通
常160〜280℃で実施される。
発明の効果 本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、エチレン系
重合体に、プロピレン系重合体及び特定の編成ブロック
共重合体をそれぞれ特定の割合で配合したものであっ
て、耐環境応力亀裂性及び耐衝撃性に優れる上に、高い
剛性を有するなど、物性バランスに優れており、特に中
空、押出、インジェクションブロー成形用などに好適に
用いられる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
なお、実施例及び比較例における物性は次の測定方法
によるものである。
(1)メルトインデックス(MI): ASTM D−1238により、温度190℃、荷重2.16kgの条
件下で測定した値。
(MFIは230℃の温度での値) (2)密度: ASTM D−1505に従って測定した値。
(3)衝撃強さ: インジェクション成形機として名機製SJ−35Bを用
い、成形温度230℃で、フイルム状ゲートで3mm厚さの平
板を作成し、ASTM D−256に準拠した試験片をその平
板からTD方向、MD方向それぞれ切り出して測定に使用し
た。
(4)曲げ弾性率: インジェクション成形機として名機製SJ−35Bを用
い、成形温度230℃で、ASTM D−790に準拠した試験片
を試験片作成用金型を用いて作成し、そのまま測定に使
用した。
(5)ESCR: コンプレッション成形機を用い、成形温度200℃で2mm
の平板を作成し、ASTM D−1693に準拠した試験片をそ
の平板から切り出して測定に使用した。
参考例 変性ブロック共重合体の製造 n−ブチルリチウムを重合触媒とし、n−ヘキサン溶
媒中で、テトラヒドロフランをビニル含量調整剤とし
て、ブタジエンとスチレンとをアニオン・ブロック共重
合することにより、スチレン単位含有量が40重量%、ブ
タジエン重合体ブロック部分のビニル含量が42%、数平
均分子量が55000のブロック共重合体を製造した。
次に、このブロック共重合体を、n−ヘキサンとシク
ロヘキサンの混合溶媒中で、ナフテン酸コバルトとトリ
エチルアルミニウムを触媒として、水素圧7kg/cm2、温
度50℃で5時間水素添加を行って、ブタジエン重合体ブ
ロック部分の二重結合の約90%が水素添加され、ブタジ
エン重合体ブロック部分の不飽和度が3%であり、スチ
レン重合体ブロック部分のベンゼン環はほとんど水添さ
れないで残った、選択的に水添されたブロック共重合体
を製造した。触媒残渣の金属は塩酸水溶液とメタノール
で洗浄して除去した。
この水添ブロック共重合体100重量部に対して3重量
部の無水マレイン酸、0.1重量部のパーヘキサ25B(日本
油脂社製)を均一に混合したのち、窒素雰囲気下でスク
リュー型押出機(単軸、スクリュー直径20mm、L/D:24、
フルフライト型スクリュー)に供給し、シリンダー温度
250℃でマレイン化反応を行った。得られた変性ブロッ
ク共重合体から、未反応の無水マレイン酸を加熱減圧除
去し、安定剤として2,6−ジ−ダーシャリー−ブチル−
4−メチルフェノールを、重合体100重量部当り0.5重量
部添加し、無水マレイン酸の付加量が1.8重量%の変性
ブロック共重合体を得た。
実施例1 メルトインデックス(MI)が0.25g/10min、密度が0.9
58g/cm3、ブテン−1が0.2mol%共重合している高密度
ポリエチレン82重量%と、メルトインデックス(MFI)
が0.5g/10minのプロピレンの単独重合体であるアイソタ
クチックポリプロピレン15重量%及び参考例で得た変性
ブロック共重合体3重量%とをヘンシェルミキサーでよ
く混合したのち、スクリュー径が65mmの押出機で、温度
230℃、押出量40kg/hrで混練押し出し、及びペレタイズ
を行い、ポリオレフィン組成物を調製した。このポリオ
レフィン組成物のペレットから性能の測定を行った。そ
の結果を第1表に示す。
第1表から分かるように、この組成物は、衝撃強さ、
剛性及びESCRのバランスが良く、優れた性能を有してい
る。
実施例2、3 実施例1で使用したポリエチレン、ポリプロピレン、
及び変性ブロック共重合体を用い、それぞれ第1表に示
す組成にした以外は、すべて実施例1と同様にして、ポ
リオレフィン系樹脂組成物を調製し性能を調べた。その
結果を第1表に示す。
実施例2及び3の組成物はいずれも衝撃強さ、剛性、
及びESCRのバランスが良く、優れた性能を有している。
比較例1、2 実施例1で使用した高密度ポリエチレンの諸物性を比
較例1として、実施例1で使用したアイソタクチックポ
リプロピレンの諸物性を比較例2として、それぞれ第1
表に示す。
比較例3、4 実施例1で使用したポリエチレン、ポリプロピレン、
及び変性ブロック共重合体を用い、それぞれ第1表に示
す組成にした以外は、すべて実施例1と同様にして、ポ
リオレフィン系樹脂組成物を調製し性能を調べた。その
結果を第1表に示す。
比較例3の組成物は剛性は高いものの耐衝撃性、特に
TD方向の衝撃強さが低く、ESCRの向上も認められない。
比較例4の組成物は耐衝撃性、ESCRは高いレベルにな
るが、剛性が非常に低くなり、当初の目的が達成できな
い。
実施例4〜6 メルトインデックス(MI)が0.30g/10min、密度が0.9
64g/cm3、ブテン−1が0.05mol%共重合している高密度
ポリエチレンと、メルトインデックス(MFI)が0.8g/10
minのアイソタクチックポリプロピレンを用い、それぞ
れ第2表に示す組成にした以外は、すべて実施例1と同
様にしてポリオレフィン系樹脂組成物を調製し性能を調
べた。その結果を第2表に示す。
実施例4及び6の組成物は剛性、衝撃強さ、及びESCR
いずれも高い性能を有している。
比較例5、6 実施例4で使用した高密度ポリエチレンの諸物性を比
較例5として、実施例4で使用したアイソタクチックポ
リプロピレンの諸物性を比較例6として、それぞれ第2
表に示す。
比較例7、8 実施例4で使用したポリエチレン、ポリプロピレン、
及び変性ブロック共重合体を用い、それぞれ第2表に示
す組成にした以外は、すべて実施例4と同様にして、ポ
リオレフィン系樹脂組成物を調製し性能を調べた。その
結果を第2表に示す。
比較例7の組成物は剛性は高いものの耐衝撃性、特に
TD方向の衝撃強さが低く、当初の目的が達成できない。
比較例8の組成物は耐衝撃性、ESCR及び剛性もほとん
ど向上せず、当初の目的が達成できない。
実施例7 実施例1で使用したポリエチレン、ポリプロピレン、
及び変性ブロック共重合体を用い、それぞれ第3表に示
す組成にした以外は、すべて実施例1と同様にして、ポ
リオレフィン系樹脂組成物を調製し性能を調べた。その
結果を第3表に示す。
実施例7の組成物はいずれも衝撃強さ、剛性、及びES
CRのバランスが良く、優れた性能を有している。
比較例9 変性ブロック共重合体の代りに、エチレン−プロピレ
ンランダム共重合体を用いた以外は、実施例7と同様に
してポリオレフィン系樹脂組成物を調製しその性能を調
べた。その結果を第3表に示す。
比較例9の組成物は衝撃強さは改良されるもののESCR
の向上が認められず、剛性も低く、当初の目的が達成さ
れていない。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ) ポリエチレン及びエチレン単位含
    有量70重量%以上のエチレンとα−オレフィンとの共重
    合体の中から選ばれた少なくとも1種のエチレン系重合
    体40〜94重量%、 (ロ) ポリプロピレン及びプロピレン単位含有量70重
    量%以上のエチレン−プロピレン共重合体の中から選ば
    れた少なくとも1種のプロピレン系重合体5〜50重量
    %、及び (ハ) ビニル芳香族化合物重合体ブロックと不飽和度
    20%以下の脂肪族不飽和炭化水素重合体ブロックとから
    構成され、かつカルボン酸若しくはその官能的誘導体又
    はエポキシ化合物で変性されたブロック共重合体0.5〜1
    0重量%から成るポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(イ)成分のエチレン系重合体がポリエチ
    レンである請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】(イ)成分のエチレン系重合体がエチレン
    単位含有量70重量%以上のエチレンとブテンとの共重合
    体である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(ロ)成分のプロピレン系重合体がポリプ
    ロピレンである請求項1,2又は3記載のポリオレフィン
    系樹脂組成物。
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