JP2685341B2 - 石炭ガス複合発電システムの運転制御方法 - Google Patents

石炭ガス複合発電システムの運転制御方法

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JP2685341B2 JP2248828A JP24882890A JP2685341B2 JP 2685341 B2 JP2685341 B2 JP 2685341B2 JP 2248828 A JP2248828 A JP 2248828A JP 24882890 A JP24882890 A JP 24882890A JP 2685341 B2 JP2685341 B2 JP 2685341B2
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    • Y02E20/18Integrated gasification combined cycle [IGCC], e.g. combined with carbon capture and storage [CCS]

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、石炭ガス化炉で発生した石炭ガスをガスタ
ービンに導きそこで燃焼した排ガスを用いて発生した蒸
気で蒸気タービンを駆動するようにした石炭ガス化複合
発電システムの運転制御方法に関する。
(従来の技術) 近年、エネルギー資源の有効利用や多様化を背景に、
特に資源量供給の安定性や経済性の観点より石炭を燃料
とする火力発電に大きな期待が寄せられている。中でも
複合発電プラントと組み合わせた石炭ガス化複合発電シ
ステム(IGCCと呼ぶ)が、その高い発電効率環境適合性
の面から注目され、近い将来の実用化を目指して開発中
である。IGCCの特徴はその環境適合性と広範囲の炭種適
合性であるが、最近のガスタービンの高温化による発電
効率の向上により更に現実性を帯びてきており、将来の
石炭利用発電の最も有望な発電システムとして期待され
ている。IGCCは石炭ガス化、ガス精製、ガスタービン、
排熱回収ボイラ、蒸気タービンの複合発電システムから
構成される大規模かつ複雑なシステムであるが、ミドル
火力運用としての高速かつ確実な負荷応答性が要求され
る。
IGCCは、そのガス化炉の形成、精製システムにより様
々なシステムが考えられるが、第3図に示すものはその
一例として、石炭はスラリ供給、ガス化剤として酸素を
使用したものである。
ガス化炉1は石炭ガス(粗ガスと言う)を発生する設
備である。ここには石炭スラリ調節弁2を経て石炭と水
が、また酸素流量調節弁3を経てガス化剤である酸素ガ
スが投入されガス化炉内での水性ガス化反応により可燃
性ガスであるCO、H2を含む高温の粗ガス(約1000℃)が
発生される。ガス化炉1でつくり出された粗ガスは後段
の脱硫装置6の入口許容温度までガスクーラ5で冷却さ
れ、脱硫装置6に送り込まれる。石炭には多いもので約
数%の硫黄が含まれ、この粗ガス中の硫黄分は脱硫装置
6で脱硫される。この脱硫後の石炭ガスは脱塵装置7に
はいり、ここでガス中に含まれる灰等の微粒子が取り除
かれ、きれいな精製された石炭ガス(精製ガス)として
ガスタービン設備に送られる。ガスタービン9へは燃料
流量制御弁8を経てガスタービン9の燃焼器10に送られ
る。ここでガスタービン9の圧縮機11により大気を昇圧
した空気により燃焼し、この燃焼ガスはガスタービン9
に送り込まれガスタービン9の駆動によりガスタービン
発電機26で発電する。
ガスタービン9を駆動後、燃焼ガスは高温(約600
℃)であるため排熱回収ボイラ15に送り出されここで熱
回収され煙突27から低温の排ガス(約100℃)として大
気に放出される。排熱回収ボイラ(HRSGと呼ぶ)15は排
ガス流れに従って、スーパヒータ16、エバポレータ17、
エコノマイザ18と呼ばれる水または蒸気の熱交換器が順
次配置され、ガスタービン9の排ガスエネルギの熱回収
がされる。先ず、エコノマイザ18によって加熱された給
水は一部がガス化炉の熱回収のために設けられたガスク
ーラドラム13に送られる。ガス化炉ガスクーラ5で熱回
収によりガス化炉ガスクーラドラム13で発生する蒸気
は、HRSGドラム19に回収される。またエコノマイザ18の
給水の残りは蒸気ドラム19に送られ、エバポレータ17で
熱回収により発生した蒸気は蒸気ドラム19からスーパヒ
ータ16を介して過熱蒸気(乾き蒸気の状態で)となっ
て、蒸気タービン21に送られる。
この乾き蒸気は蒸気加減弁20を介して蒸気タービン21
に入り蒸気タービンを駆動し蒸気タービンの発電機22を
駆動して発電をする。
一方、蒸気タービン21で仕事をした低圧の湿り蒸気は
復水器23で水となり、給水加熱器24、脱気器25を介して
上述のエコノマイザ18に送られ、再度蒸気となるサイク
ルを繰り返す。
以上の様なIGCCプラントにおいて、発電はガスタービ
ン発電機26と蒸気タービンの発電機22によってなされ、
この出力調整はガスタービンの燃料調節弁8、蒸気ター
ビンの蒸気加減弁20でなされる。更に、ガス化炉のスラ
リ流量調節弁2の調節によってガス燃料を調節して2次
的にガスタービンへの燃料流量を増加させてもガスター
ビン9の出力を加減することが出来る。これら3つの操
作端の内、蒸気タービン21の蒸気加減弁20はHRSG15での
エネルギ伝達の応答送れが大きいこと、蒸気加減弁20を
全開にして変圧運用とした方が全体効率も良いことから
開度一定の運用が行われる。そのため、全体の負荷運用
は、ガスタービン9の燃料調節弁8とガス化炉1のスラ
リ流量調節弁2の2つが主たるプラント全体負荷制御の
操作端となる。なお、酸素流量調節弁3はスラリ調節弁
2への指令に対応して自動制御される。
プラント全体として負荷運用の良否は、いかに高速か
つ安定に大きな負荷変化巾で負荷追従できるかである。
この負荷変化の過程で機器の制限にかからないようにプ
ラントのパラメータを適正範囲内に納めながら負荷変化
が可能なことが必要である。
すなわち、プラント全体の負荷変化はガスタービン9
の燃料調節弁8とガス化炉1のスラリ調節弁2を操作端
として制御を行う。制御目標は発電電力とガス化炉から
の発生ガス量とガスタービン設備での消費ガス量とがア
ンバランスとなった際に生じる圧力の上昇または下降を
制限内に抑える、すなわちガス圧力を一定に制御するこ
とである。このようにIGCCの制御においては、負荷指令
に基づきガスタービン9の燃料流量、またはガス化炉1
のガス発生量をガス圧力(ガス圧力検出器28での検出圧
力)の変動を許容範囲内に抑えながら制御することとな
る。
ガス圧力には上限下限の制限があり、次のように制御
されている。ガスタービン入口部にはガス圧力上昇時の
保護用に圧力逃しラインがある。ガス圧力検出器28の圧
力信号が圧力上限設定値をオーバするときはフレア圧力
コントローラ14によりフレア弁4を介してフレアスタッ
ク12への余剰のガスを逃し、ガス圧力の上昇を防止し機
器の保護をする。
上記とは逆に、ガス圧力が低下したときはガスタービ
ン側に制限がある。ガスタービンの燃焼器10には補助燃
料ラインが接続されており、ガス圧力が下限値を下回る
場合にはガスタービンへの燃料供給が燃料流量調節弁8
での石炭精製ガスから補助燃料流量調節弁29の補助燃料
に自動的に切り替えられ補助燃料でのガスタービン運転
となる。この時はガス燃料調節弁は全閉となる。
一般の火力発電所の場合には、発電電力と蒸気圧力が
主要な被制御量として制御されており、蒸気タービンの
加減弁及びボイラへの燃料投入量へのフィードバックの
掛け方でタービンフォロ、タービンリードの方式があ
る。IGCCの場合にも、被制御量である発電出力とガス圧
力を操作量であるガス化炉のスラリ流量(スラリに伴い
酸素流量が制御される)とガスタービンへの燃料流量へ
どのようにフィードバックするかにより、第4図に示す
ような基本的な制御方式が提案されている。
第4図(A)はガス化炉リード方式と呼ばれ、一般の
火力発電所のタービンフォロ方式に対応して発電出力の
制御によりガス化炉への燃料投入量を操作し、これに伴
い変化するガス圧力はガスタービン9でのガス消費量を
ガスタービン9の燃料流量調節弁8を調節して行う方式
である。第4図(B)はガスタービンリード方式と呼ば
れ、一般の火力発電所のタービンリード方式に対応して
おり、発電出力の制御によりガスタービン9の燃料消費
量をガスタービン9の燃料調節弁8で調節し、ガス圧力
の制御はガス化炉1へのスラリ流量の供給量指令値とす
る方法である。
これら2つの制御方式の制御は夫々特徴がある。即ち
第4図(A)のガス化炉リード方式はMW指令の変化によ
り、ガス化炉1への燃料の投入量が増えるため系内のガ
ス圧力は上昇するがガスタービン入口での圧力の変化に
は大きな遅れがあり、このためMWの増加は遅い。しか
し、ガスタービン9の圧力修正はガスタービン流量制御
弁の動作が速いため、ガス圧力は安定に(ほぼ目標値通
りに)制御される。
一方、第4図(B)のガスタービンリード方式はMW指
令の変化により、先ずガスタービン9でのガス消費量を
増やしMW出力を指令に追従させる。このため系内のガス
圧力は低下する。ガス化炉への燃料の増加にたいしてガ
ス化、ガス精製系の大きな体積による遅れにより、ガス
圧力の変化はMW指令の負荷変化巾に比例して大きくな
る。
後者のガス圧力の遅れは、第5図の開ループシュミレ
ーションの結果から説明される。第5図はガス化炉入力
であるスラリ流量aをランプ状に変化させた時のガス圧
力bと複合発電出力cとガスタービン燃料ガス流量dと
蒸気タービン出力e等の変化を示したものである。ここ
で、ガスタービン9の燃料制御弁8はガス圧力bを一定
とするべく圧力制御している。
スラリ流量aの変化に大きく遅れてガス圧力bが追従
し、この圧力bの変化に対しガスタービン9の燃料調節
弁8が素早く応答し、MW出力cを変化させるが、スラリ
変化からガス圧力の変化迄の遅れにより、MW出力cガス
圧力bと同様に応答が遅い。即ち、スラリ変化からガス
圧力の変化までには大きな時間遅れが存在することであ
る。従って、第4図(B)のガスタービンリード方式
で、ガス圧力が大きく変化するのは、圧力変化を捕らえ
てスラリを変化させてもガス化炉、ガス精製系の大きな
遅れにより圧力の追従は遅れることになる。
しかし、負荷運用上からはプラントとしてMW出力の応
答が優先され、ガス圧力が機器の制限内であれば、上記
2つの方式の内、運用上からは第4図(B)のガスター
ビンリード方式が好ましい制御方式と言える。
第4図(B)のガスタービンリードモードの制御ロジ
ックについて第6図を用いて説明する。図中、ガス化炉
1、石炭スラリ調節弁2、酸素流量調節弁3から成るガ
ス化炉設備と、燃焼器10、圧縮機11、ガスタービン9、
燃料流量調節弁8から成るガスタービン設備とが示され
ている。
ガスタービン設備の発電機26からの発電電力検出器30
aの信号と、蒸気タービン発電機22からの発電電力検出
器30bの信号と、ガスタービン入口圧力検出器28の信号
とは、プラント制御装置31に導かれる。プラント制御装
置31は負荷制御部32、圧力制御部33、ガス化炉制御部3
4、ガスタービン制御部35、より構成されている。負荷
制御部32では入力された発電電力検出器30の出力と要求
負荷設定器36からの設定値とが減算器37に入力され、減
算処理の後その偏差信号を比例積分器38に導き比例積分
演算がなされる。比例積分処理後の値はガスタービン制
御指令としてガスタービン制御部35へ入力され、ガスタ
ービン制御部内では圧力制御系43、排気温度制御系39で
の信号調整の後、低値優先器40から燃料流量調節弁8に
制御指令信号として出力される。
すなわち、負荷偏差を解消するようにガスタービン9
への燃料流量が調節され、結果的にこの燃料流量により
ガスタービン9の出力が負荷設定値に合致するように制
御される。
一方、圧力制御部33では入力されたガスタービン入口
圧力28よりの信号と要求圧力設定器41からの設定値が減
算器に入力され、減算処理後偏差信号を比例積分器38に
導き比例積分演算が行われる。比例積分処理後の値はガ
ス化炉制御指令信号としてガス化炉制御部34へ入力され
る。
ガス化炉制御部34内ではガス化炉制御指令信号に基づ
き石炭スラリ調節弁2へのスラリ流量調整信号及び、ス
ラリ流量指令に基づくガス化に必要な酸素流量調節弁3
への流量調整信号がそれぞれ出力される。すなわち、ス
ラリ及び、酸素のガス化炉1への投入はガス圧力の偏差
を解消し、負荷に対して常に一定のガス圧力と成るよう
に制御される。
次に、ガスタービンリードモード時の負荷上昇と負荷
降下時の負荷及び圧力の応答結果の一例を第7図に示
す。
第7図(A)は小巾の負荷下降、上昇時の応答であ
る。第7図(A)において、PSは圧力設定値で負荷設定
にたいして常に一定値となっている。Pは圧力の応答
で、いま時刻t1で負荷降下開始したとすると、負荷降下
に従い、ガスタービンで精製ガスの消費を減少させるの
で、すなわち燃料流量調節弁を閉めて行くので、圧力は
上昇する。MWSは負荷(MW出力)の設定値、CCMWはガス
タービンと蒸気タービンの各出力を加え合わせた複合発
電出力である。
次に、負荷上昇時応答では、負荷降下時と圧力は逆の
応答を示し、圧力は大きく下降するが負荷応答は順調に
行われる。
このガスタービンリードモードでの圧力の変動は、負
荷変化巾にほぼ比例し負荷変化巾が大きいとそれにとも
ない圧力の変化巾も大きくなる。
以上のように、この方式の欠点はガス圧力の変化が大
きいということである。この圧力変化(負荷上昇のとき
には圧力の低下であり、負荷降下のときは圧力上昇であ
るが)は、負荷変化巾が大きくなるに従って、圧力の低
下巾(または上昇巾)が大きくなる傾向にある。すなわ
ち、ガスタービン9の燃料調節弁8でのガス燃料の消費
量とガス化炉の発生ガス量とのアンバランス差分の蓄積
が、負荷変化巾が大きくなればなるほど大きくなるため
である。従って、中間負荷運用の朝の負荷立ち上がりと
夕方の負荷が下がり期間の大きな巾の負荷変化時とに圧
力の追従遅れによる圧力の低下(または上昇)が負荷変
化の阻害要因となる可能性がある。
ガス圧力に関しては、プラントとして考慮すべき次の
制限要因がある。その一つは、ガス圧力の上限である。
ガス圧力はガス化炉を始めとするガス系の設計値により
上限が決められており、仮に圧力が上限以上に上昇した
場合には、圧力逃し弁を動作させ圧力が規定値になるま
で余剰のガスをフレアスタック12(またはガス処理炉)
へ放出させる方法をとっている。次に圧力の下限である
が、ガス圧力(ガスタービン入口)が一定値以上でない
とガスタービン側の燃料制御弁の制御範囲を逸脱し制御
不能となるため、ガスタービン入口ではある一定値以上
のガス圧力を維持する必要がある。大きな負荷上昇でガ
ス圧力が低下し、ガスタービン9としてのガス圧力入口
制御値を下回るようなことがあれば、自動的にガスター
ビン9はガス燃料での発電を中止し、補助燃料に切替わ
るインターロックを有している。この間、ガスの消費は
無くなるためガス圧力の回復が行われ、再度補助燃料か
らガス燃料への切替が行われる。しかし、燃料切替は失
敗すればガスタービントリップであるし、通常負荷変化
では避けたい操作である。
第7図(B)に大きな負荷変化をして、上記の不具合
が発生した時の応答を示す。第7図(B)の負荷上昇の
途中t2点でガス圧力Pがフレア設定値P0を越えてしまっ
たために余剰のガスをフレアから大気へ逃がし、その結
果、ガス圧力Pはフレア設定値P0に一定値に制御され負
荷変化も設定値どおりに行われているが、フレアにガス
を放出する事自体、燃料のロスであり、環境上の問題も
あり避けたい現象である。また負荷上昇時にはガス圧力
Pは下降しt3点においてガス圧力Pが下がりすぎてガス
タービンの入口圧力許容下限PLに掛かりガスタービンの
燃料切替が発生している。ガスタービン9の燃料切替で
補助燃料によりガスタービン9が出力をとり、この間は
精製ガスの消費はなくなるのでその使用しない精製ガス
がガス圧力Pの回復を助けガス圧力Pが速く回復する。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように負荷応答性の優れたガスタービンリード
モードは将来の石炭ガス化複合発電の負荷制御には最適
な制御方法であるが、その最大の欠点としてガス圧力の
変動があり、この変動巾は負荷変化巾が大きくなればな
る程ガス圧力の変動巾も大きくなる。将来の中間負荷運
用での朝の負荷立ち上がりと夕方の負荷の下がり期間の
大きな巾の負荷変化時の圧力の大幅な低下によるガスタ
ービン燃料切替(または大幅な上昇によるフレア弁動
作)が負荷変化の阻害要因、全体効率の低下につなが
る。
本発明の目的は、負荷変化時の圧力の変化方向が負荷
下降時は圧力上昇、負荷上昇時は圧力低下が発生するこ
とに着目して、負荷設定値により圧力設定値を自動的に
決定する関数を設け、この関数により圧力設定を負荷に
より自動設定して、ガス圧力の上限オーバによるフレア
放出とガス圧力の下限オーバによるガスタービンの燃料
切替が発生しない最適なガスタービンリードモードによ
る負荷制御を実現する制御装置を提供することである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記不具合を解決するために、本発明では圧力設定値
を負荷設定値により自動可変設定し、負荷設定値が高い
時には圧力設定値を低くし、負荷設定値が低いときには
圧力設定値が高くなるようにして、圧力の上限/下限に
余裕を持たせたことを特徴とする。
(作用) すなわち、負荷が高い時には圧力設定は低くなってい
るので、高い負荷からの負荷降下時の圧力上昇があって
も圧力が低い安定状態からスタートする。したがって、
圧力設定が低い分だけ圧力上限に対しては余裕があるこ
とになる。逆に、負荷が低い時には圧力設定が高く、こ
こからの負荷上昇時には圧力が降下する方向にガス圧力
は動くが圧力設定が高く設定されている分だけ圧力下限
に対しては余裕があることとなる。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例の制御システムの構成図を
示す。第6図と同一要素には同一符号を付し、説明は省
略する。本発明の特徴点は圧力制御部33の圧力設定が負
荷設定器36の信号により関数発生器を使用した圧力関数
設定器42を介して要求圧力設定器41に圧力設定を自動設
定している点である。この圧力関数設定器42の特性を第
2図(A)に示す。すなわち、負荷設定値が高い時には
圧力設定値を低くし、負荷設定値が低いときには圧力設
定値は高くなるような関数となっている。
第2図(B)は本発明の負荷変化時の圧力の応動を従
来例と比較して示した図である。
PSは従来例での圧力設定値(一定値)、Pは従来例で
のガス圧力の変化、P′は本発明でのガス圧力の変化、
PS′は本発明での圧力設定値、PHLは圧力の上限値(フ
レア弁動作圧力)、PLLは圧力の下限値(ガスタービン
燃料切替設定値)である。負荷設定値と実負荷の変化は
いずれも本発明での変化を示している。
第2図(B)は中央給電指令所からの中給指令を負荷
制御部32の負荷設定器36が受けて負荷変化をした時の負
荷、圧力の応答を示している。第2図(B)において、
時点t1に到達する前は圧力、負荷共に安定状態にある。
即ち、圧力設定値は負荷設定値から圧力関数設定器42を
介して自動設定されておりガス圧力PS′はこの設定値に
一定制御されている。ガスタービン出力と蒸気タービン
出力の合計である複合発電出力CCMWも負荷設定値MWSに
一致した負荷安定状態にある。
ここで、中給指令が負荷制御32の負荷設定器36に入り
時点t1より負荷変化が開始される。時点t1よりの負荷変
化に従い、圧力設定値PS′も第2図(A)に従って自動
設定され変化する。負荷制御部32では負荷設定器36から
与えられる負荷設定値とガスタービン出力と蒸気タービ
ン出力との合計である複合発電出力との偏差演算が減算
器37で行われる。その偏差信号が比例積分器38に入力さ
れ、演算後の負荷制御出力がガスタービン制御部35へ出
力される。ガスタービン制御部35からは燃料流量調節弁
8に制御出力が出力され燃料流量調節弁8の開度が閉方
向に調節され、ガスタービン出力が減方向に調節され
る。
ガスタービン9での燃料消費の減少に従って、ガス圧
力は上昇していく。一方、ガス圧力制御設定値は、圧力
関数設定器42により設定され、第2出力が減方向に調節
される。
ガスタービン9での燃料消費の減少に従って、ガス圧
力は上昇していく。一方、ガス圧力制御設定値は、圧力
関数設定器42により設定され、第2図(B)のPS′の様
に変化する。第2図(B)において、ガス圧力はガス圧
力検出器28の信号が圧力制御部33にフィードバックされ
て、要求圧力設定器41の信号との偏差演算が減算器37で
なされ、比例積分器38の出力がガス化炉制御部34に出力
され、ガス圧力を圧力設定に引き戻すようにガス化炉の
スラリ流量、酸素流量が減方向に調節される。結果とし
てガス圧力は第2図(B)のP′のように変化する。
圧力設定値とガス圧力の従来例での変化も第2図
(B)には示している。従来例ではガス圧力設定値は第
2図(B)中PSの様に一定値であり、負荷降下開始時点
t1で既に本発明での圧力より高い所で整定しており、負
荷降下に従って、圧力は上昇する。第2図(B)の時点
t2において圧力上限(PHL)をオーバしフレア制御動作
と成ってしまう。従来例で圧力が圧力設定値に戻るのは
負荷降下が終了してからで、負荷降下のかなりの期間フ
レア弁動作が継続する。
第2図(B)で時点t4と時点t5との間は負荷変化がな
く整定状態で負荷圧力共に整定している。圧力に関して
は本発明では圧力整定点は、負荷が低いほど高いため
に、圧力に高めに整定しているが、従来例では圧力の整
定点は負荷に関係なく一定圧力で整定している。
次に、第2図(B)の時点t5から負荷上昇が開始さ
れ、複合発電出力が上昇していく。複合発電出力上昇は
ガスタービンの燃料消費を増大する方向でガス圧力は低
下する。このガス圧力の低下をフィードバックしてガス
化炉のスラリ、酸素を増加してガス圧力を引き戻す様に
ガス化炉制御部が動作するが、ガス圧力の応答はガス化
炉、ガス精製系の体積による遅れのため第2図(B)に
あるように大きく遅れて追従する。この時の圧力の変化
は、前記の負荷上昇時と逆に圧力はアンダーシュート気
味に変化していくが、本発明でのガス圧力の変化の方が
圧力の下がりは圧力の設定値が高い分だけ少ない。従来
例の場合は、第2図(B)の時点t3で圧力下限点(PL
L)を下回り、従来の制御では、この点でガスタービン
の燃料切替が発生し、石炭ガス燃料から補助燃料への自
動切替が発生してしまう。本発明では従来例のガス圧力
変化より圧力自体が高めに推移するので燃料切替が発生
しない。
このように、圧力設定値を負荷設定値により自動可変
設定し、負荷設定値が高い時には圧力設定を低く、負荷
設定値が低い時には圧力設定値が高くして、圧力の上限
/下限に余裕を持たせ、負荷が高い時には圧力設定値は
低くなっているので高い負荷からの負荷降下時の圧力上
昇があっても圧力が低い安定状態からスタートするので
圧力設定が低い分だけ圧力上限に対しては余裕があるこ
とになる。逆に、負荷が低い時には圧力設定が高く、従
って、ここからの負荷上昇時には圧力が降下する方向に
ガス圧力は動くが、圧力設定が高く設定されている分だ
け圧力下限に対しては余裕があることとなる。結局、圧
力変化は従来例の圧力設定一定の制御に比較してガス圧
力制限値から余裕が出来、従って、ガス圧力の上限オー
バーによるフレア放出とガス圧力の下限オーバによるガ
スタービンの燃料切替が発生しない最適なガスタービン
リードモードによる負荷制御を実現することができる。
本発明において、圧力設定関数発生器の入力は負荷設
定値としたが、実負荷、燃料流量等のプラント出力相当
のパラメータなら代用可能である。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、中間負荷運用に
最適なガスタービンリードモードでの運転で、ガス圧力
の変動を抑えることによりガスの大気放出(フレア動
作)がなく、又燃料切替も発生しないため、起動負荷変
化時間の時間ロスもなく、更に、最大負荷変化率を達成
できる石炭ガス化複合発電プラントに最適な運転制御方
法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のシステム構成図、第2図
(A)は本発明の圧力関数設定器の特性図、第2図
(B)は本発明の負荷変化時の圧力の応動を示した特性
図、第3図は石炭ガス化発電プラントの全体構成図、第
4図は石炭ガス化発電プラントの基本的な負荷圧力制御
方式のブロック図、第5図はガス化炉入力変化に対する
開ループシュミレーション結果を示す特性図、第6図は
従来例を示す制御構成図、第7図は従来例でのガスター
ビンリードモード時の負荷上昇降下時の負荷及び圧力の
応答結果の一例を示す特性図である。 1……ガス化炉、2……石炭スラリ調節弁、3……酸素
流量調節弁、4……フレア弁、5……ガスクーラ、6…
…脱硫装置、7……脱塵装置、8……燃料流量調節弁、
9……ガスタービン、10……燃焼器、11……圧縮機、12
……フレアスタック、13……ガスクーラドラム、14……
フレア圧力コントローラ、15……排熱回収ボイラ、16…
…スーパヒータ、17……エバポレータ、18……エコノマ
イザ、19……HRSGドラム、20……蒸気加減弁、21……蒸
気タービン、22……蒸気タービン発電機、23……復水
器、24……給水加熱器、25……脱気器、26……ガスター
ビン発電機、27……煙突、28……ガス圧力検出器、29…
…補助燃料流量調節弁、30……発電電力検出器、31……
プラント制御装置、32……負荷制御部、33……圧力制御
部、34……ガス化炉制御部、35……ガスタービン制御
部、36……要求負荷設定器、37……減算器、38……比例
積分器、39……排気温度制御系、40……低値優先器、41
……要求圧力設定値。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭ガス化炉で発生した石炭ガスをガスタ
    ービンに導きそこで燃焼した排ガスを用いて発生した蒸
    気で蒸気タービンを駆動する石炭ガス化複合発電システ
    ムの運転制御方法において、前記石炭ガス化複合発電シ
    ステム全体の出力である複合発電出力に基づいて前記ガ
    スタービンの燃料消費量を調節し前記複合発電出力を負
    荷設定値に合致するように制御し、前記石炭ガスのガス
    圧力は前記石炭ガス化炉へのスラリ流量の供給量指令を
    調節してそのガス圧力設定値に合致するように制御し、
    前記負荷設定値が高いときは前記ガス圧力設定値を低く
    設定し、前記負荷設定値が低いときは前記ガス圧力設定
    値を高く設定して前記石炭ガスのガス圧力を制御するよ
    うにしたことを特徴とする石炭ガス複合発電システムの
    運転制御方法。
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