JP2685142B2 - ブラウン管表示面の反射防止兼帯電防止膜の形成方法。 - Google Patents

ブラウン管表示面の反射防止兼帯電防止膜の形成方法。

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JP2685142B2 JP4132411A JP13241192A JP2685142B2 JP 2685142 B2 JP2685142 B2 JP 2685142B2 JP 4132411 A JP4132411 A JP 4132411A JP 13241192 A JP13241192 A JP 13241192A JP 2685142 B2 JP2685142 B2 JP 2685142B2
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくともブラウン管
の表示面に帯電防止機能と反射防止機能を付与したブラ
ウン管表示面の反射防止兼帯電防止膜の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ブラウン管の表示面に反射防止機
能または帯電防止機能を施したブラウン管が広く作製さ
れるようになった。反射防止機能は、ブラウン管表示面
の外光の反射を抑制し、表示画像を見易くする機能であ
る。帯電防止機能は、ブラウン管表示面の帯電を防ぎ、
人体への電気衝撃や帯電による塵埃の吸着を防ぐ機能で
ある。前記機能を付与するために、ブラウン管表示面の
外表面(フェース面)に反射防止膜や帯電防止膜を形成
したものが知られている。反射防止膜や帯電防止膜の単
独膜または反射防止膜と帯電防止膜とを積層して両機能
を持たせたものが提案されている。
【0003】例えば、ケイ素のアルコキシドの溶液を吹
付け熱処理して、ブラウン管表示面上に微細な凹凸を形
成し、反射防止膜としたものが知られている(特公昭6
2−143348号公報)。また、酸化スズあるいは酸
化インジウムの微粒子を含有させたケイ素のアルコキシ
ドの溶液を吹付け、帯電防止膜を形成したものが知られ
ている。更にまた、反射防止膜と帯電防止膜とを積層し
たものとしては、特公昭63−76247号,特公平2
−72549号,特公平1−286240号公報があ
る。これらはいずれも帯電防止膜に酸化スズあるいは酸
化インジウムの微粒子を含む帯電防止膜を形成し、その
上に微細な凹凸を有するSiO2の反射防止膜を形成し
たものである。これらの膜の形成方法は、吹付け法以外
にCVD法やスパッタ法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これまで反射
防止膜のみのブラウン管では帯電防止機能を持たず機能
的に不十分である。また、SiO2膜中に導電性超微粒
子を分散させた帯電防止膜のみのブラウン管では、機械
的強度が弱く、ブラウン管表示面への接着力も弱く、シ
−ト抵抗で108〜109Ω/□と高いために帯電防止機
能が不十分であった。一方、膜材料としてITO(In
23+Sb23)を使用したものは、膜自体の強度が弱
いため適当でない。
【0005】帯電防止膜上に反射防止膜を積層形成した
ものでは、反射防止膜が保護膜となって膜の機械的強度
は向上するが、膜を二層に積層するため製造工程がその
分多くなり生産性の点で問題がある。
【0006】また、前記膜をCVD法やスパッタ法で形
成したものもあるが、生産性が悪い上に膜形成温度が5
00℃以上であることや、高真空状態で成膜しなければ
ならないなどブラウン管完成球には適用できないという
欠点もあった。
【0007】本発明の目的は、反射防止と帯電防止との
両機能を合せ持つ機械的強度が優れた単層膜を生産性よ
形成するブラウン管表示面の反射防止兼帯電防止膜の
形成方法を提供することにある。
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の要旨は次のとおりである。
【0010】
【0011】
【0012】ラウン管表示面の外表面にSbまたはF
系化合物を含むSn系有機金属化合物を主体とする溶液
を吹付け塗布し、300nm以下の波長の異なる二つの
紫外光を照射しながら加熱してSnO2を主体とする
透明で、かつ、外部光を乱反射させる微細な凹凸を有す
る薄膜を形成することを特徴とするブラウン管表示面の
反射防止兼帯電防止膜の形成方法。
【0013】上記によって反射防止機能と帯電防止機能
とを有するブラウン管を得ることができる。
【0014】前記Sn系有機金属化合物としては、スズ
のエチルヘキサン酸塩、ナフテン酸塩などのアセテ−ト
錯体、テトラブトキシスズなどのアルコキシド錯体、ア
セチルアセトンスズなどのアセチルアセトナト錯体が使
用できる。また、ジブチルスズアセテ−トなどの有機基
がスズに直接結合したものやアルコキシ基やアセチルア
セトナト基が混合配位したものも使用することができ
る。
【0015】上記Sn系有機金属化合物をエタノール、
ブタノール、アセチルアセトンなどの有機溶媒に溶解
し、これに少量のSb系有機金属化合物を加える。これ
をブラウン管の表示面にスプレーコーティングする。次
いで、300nm以下の波長の光をコーティング面に照
射する。この時、オゾンを共存させる。このオゾン共存
下での光照射において200℃以下の加熱を行う。Sn
系有機金属化合物は、300nm以下に強い吸収を有す
るため、該光(紫外光)の照射により分解し易くなる。
また、酸化力の強いオゾンが膜中の残留有機物を効率的
に酸化して、Sn系の酸化物薄膜とする。このようにし
て、108Ω/□以下の帯電防止膜を得ることができ
る。
【0016】なお、200℃を超える加熱は、完成球と
してのブラウン管の性能および生産歩留まりを大幅に低
下させる。
【0017】
【作用】上記において、照射光の波長が300nm以下
でなければならない理由は、300nmを超えると前記
スプレーコーティング膜の反応が十分に進まない。その
結果、形成された膜中には有機物が残留し、シート抵抗
が108Ω/□より大きくなって帯電防止機能を十分果
たさない。
【0018】また、ブラウン管表示面にスプレーコーテ
ィングにより形成された膜には、微細な凹凸が形成され
るため外来光を散乱し反射防止機能を与える。酸化スズ
は、化学的に極めて安定で水などに対して高い耐食性を
示し、かつ、機械的強度も大きい。更にまた、原子価制
御の観点から、SbやF等の原子価数の異なるものを添
加することにより、形成された膜内のホールまたは電子
が導電性を生じ、これによってシート抵抗を低くし帯電
防止機能が得られる。
【0019】
【実施例】
〔実施例1〕Snの有機金属化合物である2−エチルヘ
キサン酸第一スズの0.1mol/lのエタノール溶液
を調製した。この溶液50mlにアンチモンブトキシド
の0.1mol/lのエタノール溶液0.5mlを加え
た。さらに、水の0.1mol/lエタノール溶液2.0
mlを加えた後、塩酸の0.1mol/lエタノール溶
液0.1mlを加え、60℃で1時間反応させた。この
反応溶液を、図1の模式図に示すように、ブラウン管1
の表示面にスプレーガン3を用いてコーティングした。
【0020】上記コーティング膜2を有するブラウン管
を図2の模式図に示す製造装置のコンベア4上の固定台
5に取り付け。紫外線ランプ7により波長254nm,
184nmの紫外光を同時に照射した。波長の異なる二
つの紫外光を同時照射することによりオゾンが発生す
る。なおその際、ブラウン管の表示面に形成したコーテ
ィング膜2は160℃に加熱される。なお、上記光照射
−加熱時間は約30分で十分である。これにより膜面に
微細な凹凸を有し、シート抵抗が8×107Ω/□以下
の膜を形成することができた。
【0021】該膜は、単層で反射防止と帯電防止との両
機能を有する。なお、この膜の耐沸騰水中浸漬試験を行
った結果、60分経過後でも膜質の変化や、膜のはく離
等は認められなかった。
【0022】〔実施例2〕Snの有機金属化合物として
2−エチルヘキサン酸第一スズの0.1mol/lのエ
タノール溶液50mlを調製した。該溶液50mlにN
4Fの0.1mol/l水溶液を0.5ml加え、さら
に、塩酸の0.1mol/lエタノール溶液0.1mlを
加えて、60℃で1時間反応させた。この反応溶液を実
施例1と同様にブラウン管の表示面にスプレーコーティ
ングし、254nm,184nmの紫外光を同時に照射
した。これにより、膜面に微細な凹凸を有し、かつ、シ
ート抵抗が107Ω/□以下の膜を形成することができ
た。
【0023】該膜は、単層で反射防止と帯電防止の両機
能を有する。なお、この膜の耐沸騰水中浸漬試験を行っ
たところ、60分経過後でも膜質の変化や、膜のはく離
等は認められなかった。
【0024】〔比較例〕実施例1と同様にしてスプレー
コーティングした膜を、前記紫外光を照射しないで16
0℃に加熱した。該膜のシート抵抗は1011Ω/□であ
り、帯電防止膜としての機能は得られなかった。耐沸騰
水中浸漬試験では、約15分で膜が剥がれてしまった。
【0025】また、従来、帯電防止膜として用いられて
いるSiO2ゾル溶液に、SnO2およびSb23の超微
粒子を分散させて形成した膜を有するブラウン管を16
0℃で熱処理した。該膜のシート抵抗は3×109Ω/
□であり、帯電防止膜としての機能は不十分であった。
また、耐沸騰水中浸漬試験では、約15分で膜が剥がれ
てしまった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、ブラウン管の表示面に
Sn系有機金属化合物を主体とする溶液を吹付け塗布
し、300nm以下の波長の異なる二つの紫外光を照射
して、SnO2を主体とする透明で、微細な凹凸を持つ
薄膜を形成することにより、優れた反射防止機能と帯電
防止機能とを有する
【0027】また、膜形成に必要な加熱温度が200℃
以下でよいので、加熱冷却の時間を従来(加熱温度50
0℃)よりも約1/2以下とすることができるので生産
性の向上につながる。
【0028】更にまた、完成球であるブラウン管にとっ
て、膜形成のための加熱温度が低いことは、該ブラウン
管の電子銃の特性に及ぼす影響が少なく、ブラウン管の
製造歩留まりを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラウン管表示面上に膜を形成する本発明の一
実施例を示す模式図である。
【図2】ブラウン管表示面上に膜を形成する本発明の光
照射装置の一実施例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…ブラウン管、2…コーティング膜、3…スプレーガ
ン、4…コンベア、5…固定台、6…フード、7…紫外
線ランプ、8…膜形成溶液。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラウン管表示面の外表面にSbまたは
    F系化合物を含むSn系有機金属化合物を主体とする溶
    液を吹付け塗布し、300nm以下の波長の異なる二つ
    の紫外光を照射しながら加熱してSnO2を主体とす
    る透明で、かつ、外部光を乱反射させる微細な凹凸を有
    する薄膜を形成することを特徴とするブラウン管表示面
    反射防止兼帯電防止膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記光照射時のブラウン管表示面が20
    0℃以下である請求項に記載のブラウン管表示面の
    射防止兼兼帯電防止膜の形成方法。
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