JPH09115438A - 導電膜、低反射性導電膜およびその形成方法 - Google Patents

導電膜、低反射性導電膜およびその形成方法

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JPH09115438A
JPH09115438A JP29598195A JP29598195A JPH09115438A JP H09115438 A JPH09115438 A JP H09115438A JP 29598195 A JP29598195 A JP 29598195A JP 29598195 A JP29598195 A JP 29598195A JP H09115438 A JPH09115438 A JP H09115438A
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温熱処理により形成が可能な高性能導電膜
および低反射導電膜を新規に提供すること。 【課題解決手段】 特定の金属群から選ばれる少なくと
も1種の金属微粒子のゾルを含む塗布液を基体上に塗布
して加熱することを特徴とする導電膜の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管パネル
などの基体表面に導電膜または低反射性導電膜を形成す
る方法、および該方法により形成された導電膜または低
反射性導電膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラウン管パネルは高電圧で作動
するために、起動時あるいは終了時にその表面に静電気
が誘発される。この静電気によりブラウン管パネル表面
にほこりが付着してコントラスト低下を引き起こした
り、あるいはブラウン管パネルに直接手を触れた際に軽
い電気ショックによる不快感を生じることが多い。従
来、上述の現象を防止するために、ブラウン管パネル表
面に帯電防止膜を付与する試みが種々検討され、例え
ば、特開昭63−76247号公報には、ブラウン管パ
ネル表面を350℃程度に加熱し、該表面にCVD法に
より酸化錫および酸化インジウムなどの導電性酸化物層
を設ける方法が開示されている。
【0003】しかしながら、この方法では成膜装置にコ
ストがかかることに加え、ブラウン管パネル表面を高温
に加熱するため、ブラウン管内の蛍光体の脱落を生じた
り、寸法精度が低下するなどの問題があった。また、導
電層に用いる材料としては酸化錫が最も一般的である
が、酸化錫の場合、低温処理では高性能な膜が得にくい
という欠点があった。また、近年、電磁波ノイズによる
電子機器への電波障害が社会問題となり、それらを防止
するため規格の作成および規制が行なわれている。電磁
波ノイズは人体について、陰極線管(CRT)上の静電
気チャージによる皮膚癌の恐れ、低周波電界(ELF)
による胎児への影響、その他X線、紫外線などによる被
害が各国で問題視されている。
【0004】電磁波ノイズの遮断は、導電性塗膜をブラ
ウン管パネル表面に介在させることにより、導電性塗膜
に電磁波が当たり、該塗膜内に渦電流を誘導して、この
作用で電磁波を反射させることによって可能である。し
かし、このためには導電性塗膜は高い電界強度に耐え得
る良導電性であることが必要であるが、それほどの良導
電性の膜を得ることは更に困難であった。一方、導電膜
の製造法としては、例えば、特開平6−310058号
公報などに記載されているように、ブラウン管パネル表
面に金属塩と還元剤の混合液を塗布して導電膜を形成さ
せる方法があるが、この方法では金属導電膜はガラス面
にメッキされた状態となり、膜の強度が著しく弱く、か
つ該導電膜を洗浄して副生成塩を除去する工程が必要と
なるという問題が生じていた。
【0005】また、導電膜および低反射性導電膜のコー
ティング法による形成は、従来より光学機器においては
言うまでもなく、民生用機器、特にTV、コンピュータ
ー端末のCRTに関して数多くの検討がなされてきた。
従来の方法は、例えば、特開昭61−118931号公
報に記載の如く、ブラウン管パネル表面に防眩効果を持
たせるために表面に微細な凹凸を有するSiO層を付
着させたり、フッ酸により表面をエッチングして凹凸を
設けるなどの方法が採られてきた。しかし、これらの方
法は、外部光を散乱させるノングレア処理と呼ばれ、本
質的に低反射性層を設ける方法でないため、反射率の低
減には限界があり、また、ブラウン管パネルなどにおい
ては、解像度を低下させる原因ともなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術が
有していた上述の導電膜および低反射性導電膜の欠点を
解消しようとするものであり、低温熱処理により形成が
可能な高性能導電膜および低反射性導電膜を新規に提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Ag、Ru、
Re、Ir、Os、Pt、Rh、Pd、Ni、Co、S
n、Cr、AuおよびInからなる群から選ばれる少な
くとも1種の金属微粒子のゾルを含む塗布液を基体上に
塗布して加熱することを特徴とする導電膜の形成方法を
提供する。本発明の特徴は、導電膜を形成するにあた
り、金属微粒子をゾルの形で含有する塗布液を使用する
ことであり、この塗布液を基体上に塗布して導電膜を形
成させた場合、従来のメッキ膜とは異なり、微少な孔が
導電膜中に導入される。
【0008】そして、当該導電膜の上に硅素化合物を形
成するSiアルコキシドの加水分解物を含有する塗布液
を塗布した場合に、この孔に硅素化合物が侵入し、膜強
度が著しく向上する。また、本発明においては、金属塩
と還元液からなる塗布液を使用する前記の従来法とは異
なり、導電膜の形成時に副生成物が生成せず、導電膜と
その上に形成される膜との間での膜強度の劣化も生じな
い。従って本発明によれば、ブラウン管パネル面などの
ガラス基体に、前述の問題点を解決した導電膜、または
導電膜を少なくとも1層含む低反射性導電膜を形成する
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に発明の実施の形態を挙げて本
発明をさらに詳しく説明する。本発明で導電膜を形成す
るために使用する金属は、Ag、Ru、Re、Ir、O
s、Pt、Rh、Pd、Ni、Co、Sn、Cr、Au
およびInからなる群から選ばれる少なくとも1種の金
属であり、これらの金属は微粒子として用いられる。金
属微粒子としては、例えば、上記金属の蒸発凝縮により
生成される金属微粒子、あるいは上記金属の塩を化学還
元することにより生成する金属微粒子が好適に使用され
る。
【0010】本発明において化学還元による金属微粒子
の生成に用いられる金属塩としては、例えば、硝酸銀、
亜硝酸銀、ニトロソ硝酸ルテニウム、硝酸ルビジウム、
硝酸パラジウム、硝酸ニッケル、硝酸インジウム、亜硝
酸コバルトカリウム、硝酸第二クロムなどの硝酸塩;三
塩化レニウム、五塩化レニウム、塩化ルテニウム、塩化
ルテニウムアンモニウム、塩化ルテニウムカリウム、塩
化ルテニウムナトリウム、塩化第一金、塩化第二金、塩
化金酸、塩化銀、三塩化イリジウム、四塩化イリジウ
ム、六塩化イリジウムアンモニウム、六塩化イリジウム
三カリウム、三塩化オスミウム、六塩化オスミウム酸ア
ンモニウム、塩化第一白金、塩化第一白金アンモニウ
ム、三塩化インジウム、三塩化ロジウム、六塩化ロジウ
ムアンモニウム、六塩化ロジウムカリウム、塩化ヘキサ
ミンロジウム、塩化パラジウム、四塩化パラジウムアン
モニウム、六塩化パラジウムカリウム、塩化ニッケル、
塩化第一コバルト、塩化コバルトアンモニウム、塩化第
一錫、塩化第二錫、六塩化錫アンモニウム、塩化第一ク
ロム、塩化第二クロムなどの塩化物;酢酸ルテニウム、
酢酸銀、酢酸ロジウム、酢酸パラジウム、酢酸インジウ
ム、酢酸ニッケル、酢酸コバルト、酢酸第一錫、酢酸第
二クロムなどの酢酸塩などが挙げられる。
【0011】上記金属塩の還元剤としては、例えば、水
素化硼素ナトリウム、水素化硼素カリウム、水素化ナト
リウム、水素化リチウムなどの水素化物や蟻酸、シュウ
酸、ホスフィン酸、ホスフィン酸ナトリウムなどの有機
酸、無機酸、塩が使用可能である。金属微粒子の還元析
出法は、特に限定されないが、例えば、金属塩を水また
は有機溶媒に溶解させ、必要に応じアンモニアなどでp
Hを調整した後、還元剤を添加する方法が使用可能であ
る。この方法においては、金属塩の種類により反応温度
を調整することが好ましい。生成した金属微粒子は、適
宜洗浄および乾燥される。以上の如くして得られる金属
微粒子の粉体体積抵抗は、0.01Ωcm以下であるこ
とが好ましい。
【0012】導電性膜を形成するための塗布液は、上記
の金属微粒子を水や有機溶媒などにゾルの形に均一に分
散させることによって調製される。金属微粒子の粉末
は、粒子径があまり大きいと分散しにくくなるため、平
均粒径は1000Å以下であることが好ましい。さらに
好ましくは50〜800Åである。また、金属微粒子の
分散性向上のために、加熱、紫外線の照射、酸化剤への
浸漬などにより金属微粒子の表面を一部酸化してもよ
い。塗布液中の金属微粒子の含有量は、特に限定されな
いが、通常は0.05〜10重量%程度であり、形成さ
れる導電膜が所定の厚さとなるように含有量を調整す
る。
【0013】塗布液の調製においては金属微粒子を水や
有機溶媒などに均一に分散させることが重要である。そ
のためには、溶媒と金属微粒子との接触を容易ならしめ
るために十分な攪拌を行なうことが必要である。攪拌手
段としては、例えば、コロイドミル、ボールミル、サン
ドミル、ホモミキサーなどの市販の粉砕・分散機を用い
ることができる。また、分散させる際には、20〜20
0℃の範囲で加熱することもできる。溶媒の沸点以上で
攪拌する場合には、加圧して液層が保持できるようにす
る。かくして、Ag、Ru、Re、Ir、Os、Pt、
Rh、Pd、Ni、Co、Sn、Cr、AuおよびIn
からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属微粒子が
コロイド粒子として分散した水性ゾル、あるいはオルガ
ノゾル得られる。
【0014】本発明においては、水性ゾルをそのまま塗
布液として用いることもできるが、基体に対する塗布性
を増すために、金属微粒子を有機溶媒に分散させるか、
あるいは水性ゾルの水分を有機溶媒で置換して用いるこ
とも可能である。オルガノゾルの形成および上記の媒体
の置換などに使用される有機溶媒としては、親水性有機
溶媒が好ましく、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類;エ
チルセロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、プロピレングリコールメチルエーテルなどのエーテ
ル類;2、4−ペンタジオン、ジアセトンアルコールな
どのケトン類;乳酸エチル、乳酸メチルなどのエステル
類がなどが挙げられる。
【0015】上記金属微粒子が分散したゾルを含む塗布
液には、液の粘度、表面張力、広がり性等を調整する点
から、Si(OR)・R′4−y(y=3または4、
R、R′はアルキル基)などの加水分解性珪素化合物、
あるいはその部分加水分解物を添加することも可能であ
る。金属微粒子に対して該珪素化合物は任意の割合で添
加することができるが、導電性および導電膜の強度を考
慮すると、金属微粒子/SiO換算の該珪素化合物
(重量比)は1/6〜10/1が好ましく、さらに好ま
しくは1/4〜5/1程度である。
【0016】また、塗布液には、導電膜の膜厚調整など
のために、Sn、Sb、In、Zn、Ga、Alおよび
Ruからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の酸
化物を金属微粒子と同様なゾルの形で含有させることも
できる。金属酸化物は金属微粒子に対して任意の割合で
使用することができるが、好ましい金属微粒子/金属酸
化物(重量比)=99/1〜60/40であり、さらに
好ましくは95/5〜70/30である。さらに、基体
との濡れ性を向上させるために種々の界面活性剤を塗布
液に添加することもできる。金属微粒子とともに珪素化
合物や金属酸化物などを含む場合の塗布液の濃度(固形
分)は、0.05〜10重量%程度が好ましい。
【0017】かくして得られた塗布液を基体上に、乾燥
後に所定の厚さとなるように塗布し、加熱して導電膜を
形成させる。導電膜の厚さは、特に限定されないが、通
常は50〜150nm程度である。塗布液を基体に塗布
する方法は、特に限定されないが、例えば、スピンコー
ト、ディップコート、スプレーコートなどの方法が好適
に使用可能である。また、スプレーコート法を用いて表
面に凹凸を形成し、防眩効果を付与してもよく、また、
その上にシリカ被膜などのハードコートを設けてもよ
い。さらには、本発明における導電膜をスピンコートま
たはスプレーコートのいずれかの方法で形成し、その上
に上記のシリコンアルコキシドを含む溶液をスプレーコ
ートして、表面に凹凸を有するシリカ被膜のノングレア
コートを設けてもよい。
【0018】本発明における上記の金属微粒子ゾルを含
む塗布液それ自体で基体上への塗布液として供するため
に、低沸点溶媒を用いる場合には、室温での乾燥で均一
な塗膜が得られるが、沸点が100℃〜250℃の範囲
にある中〜高沸点溶媒を用いる場合には、室温乾燥では
溶媒が塗膜中に残留するため、加熱処理を行う。加熱温
度の上限は基体に用いられるガラス、プラスチックなど
の基体の軟化点によって決定される。この点も考慮する
と好ましい加熱温度範囲は100℃〜500℃である。
【0019】本発明においては、上記方法で形成した導
電膜の上に、光の干渉作用を利用して低反射性膜を形成
することができる。例えば、基体がガラスの場合(屈折
率n=1.52)、導電膜の上に、n(導電膜)/n
(低屈折率膜)の比の値が約1.23となるような低屈
折率膜を形成することによって反射率を最も低減させる
ことができる。反射率の低減には可視光領域において、
特に555nmの光の反射率を低減させることが好まし
いが、実用上は反射外観などを考慮して適宜決定するこ
とが好ましい。
【0020】かかる2層からなる低反射性導電膜の最外
層の低屈折率膜は、MgFゾルを含む溶液やSiアル
コキシドを含む溶液から選ばれる少なくとも1種の溶液
を用いて形成した膜が好ましい。屈折率の点では上記材
料の内ではMgFが最も低く、反射率低減のためには
MgFゾルを含む溶液を用いることが好ましいが、膜
の硬度や耐擦傷性の点ではSiOを主成分とする膜が
好ましい。かかる低屈折率膜形成用のSiアルコキシド
を含む溶液としては種々のものが使用可能であるが、S
i(OR)・R′4−y(y=3または4、R、R′
はアルキル基)で示されるSiアルコキシドあるいはそ
の部分加水分解物を含む液が好ましいものとして挙げら
れる。Siアルコキシドとしては、例えば、シリコンエ
トキシド、シリコンメトキシド、シリコンイソプロポキ
シド、シリコンブトキシドなどのモノマー、あるいはそ
れらの重合体が好ましいものとして挙げられる。
【0021】Siアルコキシドは、通常アルコール、エ
ステル、エーテルなどに溶解して用いられるが、また、
前記溶液に塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、ぎ酸、マレイン
酸、フッ酸、あるいはアンモニア水溶液を添加して加水
分解して用いることもできる。溶液中のSiアルコキシ
ドの含有量は特に限定されないが、固形分量が多すぎる
と保存安定性が低下するので溶媒に対して30重量%以
下の固形分量で使用することが好ましい。また、低屈折
率膜形成用にMgFを使用する場合には、MgF
微粒子を用い、前記と同様にして該微粒子を水や有機溶
媒などの溶媒に安定なコロイド粒子として均一に分散さ
せた水性ゾル、あるいはオルガノゾルして使用する。分
散液中のMgFの好ましい濃度はSiアルコキシドの
場合と同様である。有機溶媒としては前記の有機溶媒が
使用可能である。
【0022】また、上記の溶液、あるいは分散液には膜
の強度を向上させるために、バインダーとしてZr、T
i、Sn、Alなどのアルコキシドや、これらの部分加
水分解物を添加して、ZrO、TiO、SnO
Alなどの1種、または2種以上の複合物をMg
やSiOと同時に析出させてもよい。上記溶液、
あるいは分散液へのこれらのアルコキシドなどの添加量
は、Siアルコキシドおよび/またはMgFに対して
0.1〜10重量%程度が好ましい。さらに、必要によ
り、基体との濡れ性を向上させるために、上記の溶液、
あるいは分散液に界面活性剤を添加してもよい。添加さ
れる界面活性剤としては、例えば、直鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステ
ルなどが挙げられる。以上の低屈折率膜形成用溶液、あ
るいは分散液を用い、導電膜形成の場合と同様の方法で
導電膜上に低屈折率膜を形成させる。
【0023】本発明の低反射性導電膜の形成方法は、多
層干渉効果による低反射性の導電膜にも応用することも
できる。反射防止性能を有する多層の低反射性膜の構成
としては、例えば、反射防止をしたい光の波長をλとし
て、基体側より、高屈折率層−低屈折率層を光学厚みλ
/2−λ/4、あるいはλ/4−λ/4で形成した2層
の低反射性膜、基体側より中屈折率層−高屈折率層−低
屈折率層を光学厚みλ/4−λ/2−λ/4で形成した
3層の低反射性膜、基体側より低屈折率層−中屈折率層
−高屈折率層−低屈折率層を光学厚みλ/2−λ/2−
λ/2−λ/4で形成した4層の低反射性膜などが典型
的な例として知られている。
【0024】以上の如く本発明の方法により、Ag、R
u、Re、Ir、Os、Pt、Rh、Pd、Ni、C
o、Sn、Cr、AuおよびInからなる群から選ばれ
る少なくとも1種の金属微粒子を含有する導電膜は、可
視光領域全般にわたって吸収を生じるため、コントラス
トの向上にも寄与し、かつ低反射性にも優れている。本
発明において、上記の導電膜または上記の低反射性導電
膜を形成する基体としては、ブラウン管パネル、複写機
用ガラス板、計算機用パネル、クリーンルーム用ガラ
ス、CRTあるいはLCDなどの表示装置の前面板など
の各種ガラス、プラスチック基体などが挙げられる。
【0025】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定さ
れるものではない。尚、実施例および比較例における使
用割合および%は重量基準である。また、実施例および
比較例において得られた膜の評価方法は次の通りであ
る。 1)導電性評価 ローレスタ抵抗測定器(三菱化学製)により膜表面の表
面抵抗を測定した。 2)耐擦傷性 擦傷性測定器(LION社製50−50)により1Kg
荷重下で、膜表面を50回往復後、その表面の傷付きを
目視で判断した。
【0026】評価基準は以下の通りとした。 ○:傷が全く付かない △:傷が多少つく ×:一部に膜剥離が生じる 3)鉛筆硬度 1Kg荷重下において、種々の硬度の鉛筆で膜表面を走
査し、その後目視により表面に傷が生じ始める鉛筆の硬
度を膜の鉛筆硬度と判断した。
【0027】4)視感反射率 GAMMA分光反射率スペクトル測定器により多層膜の
400〜700nmでの視感反射率を測定した。 5)視感透過率 日立製作所製 Spectrophotometer U−3500により3
80〜780nmでの視感透過率を測定した。また、得
られた金属微粒子の粉体体積抵抗は4端子法により測定
し、得られたゾルの平均粒径は大塚電子製レーザー回折
式粒径測定装置LPA−3100により測定した。
【0028】例1 三塩化ルテニウム水溶液(固形分10%)に水素化硼素
ナトリウム液をルテニウムに対して4倍モル添加して金
属ルテニウムを還元析出させた。この金属ルテニウムを
十分洗浄した後、100℃で24時間乾燥を行い金属ル
テニウム粉末を得た。この金属ルテニウム粉末をサンド
ミルで20分間粉砕した。この時の液中の金属ルテニウ
ムの平均粒経は89nmであった。その後濃縮を行ない
固形分5%の分散液を得た。これをA液とする。
【0029】珪酸エチルをエタノールに溶かし塩酸酸性
水溶液で加水分解を行なわせ、SiO換算で5%とな
るようにエタノールで調整した。これをB液とする。A
液とB液をA液/B液=8/2となるように混合し、そ
の後超音波を1時間照射して混合液を得た。これをC液
とする。水:エタノール:メタノール:プロピレングリ
コールモノメチルエーテルが50:42:5:3からな
る溶液を調製した。これをD液とする。C液をD液で固
形分が1.0%となるように希釈した。これをE液とす
る。E液を14インチブラウン管パネル表面にスピンコ
ート法で塗布し、180℃で30分間加熱して導電膜を
形成させた。
【0030】例2 硝酸銀水溶液(銀換算固形分10%)をアンモニア水溶
液でpH11に調整して50℃に保持した後、蟻酸を添
加し、銀を沈殿析出させた。この沈殿物を洗浄および濾
過分離し、100℃で12時間乾燥して銀微粒子を得
た。この銀微粒子をサンドミルで2.5時間粉砕した。
この時の液中の銀微粒子の平均粒経は92nmであっ
た。その後濃縮を行ない固形分5%の液を得た。これを
F液とする。C液とF液をC液/F液=2/8となるよ
うに混合し、その後超音波を2.3時間照射して混合液
を得た。これをG液とする。G液をD液で固形分が0.
9%となるように希釈した。これをH液とする。H液を
14インチブラウン管パネル表面にスピンコート法で塗
布し、180℃で30分間加熱して導電膜を形成させ
た。
【0031】例3 塩化ニッケルを水に溶解して80℃に保持した後、水素
化ナトリムを添加して金属ニッケルを還元析出させた。
この沈殿物を洗浄および濾過分離し、80℃で24時間
乾燥してニッケル微粒子を得た。このニッケル微粒子を
サンドミルで2.0時間粉砕した。この時の液中のニッ
ケル微粒子の平均粒経は98nmであった。その後濃縮
を行ない固形分5%の液を得た。これをI液とする。C
液とI液をC液/I液=1/9となるように混合し、そ
の後超音波を4.2時間照射して混合液を得た。これを
J液とする。J液をE液で固形分が1.3%となるよう
に希釈した。これをK液とする。K液を14インチブラ
ウン管パネル表面にスピンコート法で塗布し、180℃
で30分間加熱し導電膜を形成させた。
【0032】例4 酢酸パラジウム(パラジウム換算固形分10%)を、ア
ンモニア水でpH8に調整して80℃に保持した溶液中
に添加し、更に水素化硼素カリウムをパラジウムに対し
て5モル倍徐々に添加し、金属パラジウムを還元析出さ
せた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、120℃で
12時間乾燥してパラジウム微粒子を得た。この微粒子
をサンドミルで4.2時間粉砕した。この時の液中のパ
ラジウム微粒子の平均粒経は75nmであった。その後
濃縮を行ない固形分5%の液を得た。これをL液とす
る。C液とL液をC液/L液=1/9となるように混合
し、その後超音波を1.0時間照射して混合液を得た。
これをM液とする。M液をE液で固形分が1.2%とな
るように希釈した。これをN液とする。N液を14イン
チブラウン管パネル表面にスピンコート法で塗布し、1
60℃で30分間加熱し導電膜を形成させた。
【0033】例5 六塩化ロジウムカリウムを水:エタノール(50:5
0)混合液に溶解し、この溶液にロジウムに対して6倍
モルの水素化リチウムを徐々に添加し、金属ロジウムを
還元析出させた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、
120℃で12時間乾燥してロジウム微粒子を得た。こ
のロジウム微粒子をサンドミルで1.8時間粉砕した。
この時の液中のロジウム微粒子の平均粒経は82nmで
あった。その後濃縮を行ない固形分5%の液を得た。こ
れをO液とする。C液とO液をC液/O液=2.5/
7.5となるように混合し、その後超音波を1.0時間
照射して混合液を得た。これをP液とする。P液をE液
で固形分が1.1%となるように希釈した。これをQ液
とする。Q液を14インチブラウン管パネル表面にスピ
ンコート法で塗布し、180℃で30分間加熱して導電
膜を形成させた。
【0034】例6 三塩化レニウムを水:エタノール(70:30)混合液
に溶解し、この溶液にレニウムに対して8倍モルの水素
化硼素ナトリウムを徐々に添加して金属レニウムを還元
析出させた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、12
0℃で12時間乾燥してレニウム微粒子を得た。このレ
ニウム微粒子をサンドミルで2.0時間粉砕した。この
時の液中のレニウム微粒子の平均粒経は75nmであっ
た。その後濃縮を行ない固形分5%の液を得た。これを
R液とする。C液とR液をC液/R液=1.5/8.5
となるように混合し、その後超音波を1.5時間照射し
て混合液を得た。これをS液とする。S液をE液で固形
分が0.9%となるように希釈した。これをT液とす
る。T液を14インチブラウン管パネル表面にスピンコ
ート法で塗布し、180℃で30分間加熱して導電膜を
形成させた。
【0035】例7 三塩化イリジウムを水に溶解し、ホスフィン酸をイリジ
ウムに対して8倍モル徐々に添加してイリジウムを還元
析出させた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、12
0℃で12時間乾燥してイリジウム微粒子を得た。この
イリジウム微粒子をサンドミルで1.8時間粉砕した。
この時の液中のイリジウム微粒子の平均粒経は95nm
であった。その後濃縮を行ない固形分5%の液を得た。
これをU液とする。C液とU液をC液/U液=1/9と
なるように混合し、その後超音波を1.0時間照射して
混合液を得た。これをV液とする。V液をE液で固形分
が1.4%となるように希釈した。これをW液とする。
W液を14インチブラウン管パネル表面にスピンコート
法で塗布し、160℃で30分間加熱して導電膜を形成
させた。
【0036】例8 三塩化オスミウムを水に溶解し、水素化硼素カリウムを
オスミウムに対して8倍モル徐々に添加してオスミウム
を還元析出させた。この沈殿物を洗浄濾過分離し、12
0℃で12時間乾燥してオスミウム微粒子を得た。この
オスミウム微粒子をサンドミルで2.5時間粉砕した。
この時の液中のオスミウム微粒子の平均粒経は98nm
であった。その後濃縮を行ない固形分5%の液を得た。
これをX液とする。C液とX液をC液/X液=1/9と
なるように混合し、その後超音波を1.0時間照射して
混合液を得た。これをY液とする。Y液をE液で固形分
が1.5%となるように希釈した。これをZ液とする。
Z液を14インチブラウン管パネル表面にスピンコート
法で塗布し、160℃で30分間加熱して導電膜を形成
させた。
【0037】例9 塩化第一白金を水に溶解し、水素化硼素ナトリウムを白
金に対して10倍モル徐々に添加して白金を還元析出さ
せた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、140℃で
12時間乾燥して白金微粒子を得た。この白金微粒子を
サンドミルで2.5時間粉砕した。この時の液中の白金
微粒子の平均粒経は86nmであった。その後濃縮を行
ない固形分5%の液を得た。これをA1液とする。C液
とA1液をC液/A1液=15/85となるように混合
し、その後超音波を1.0時間照射して混合液を得た。
これをB1液とする。B1液をE液で固形分が1.0%
となるように希釈した。これをC1液とする。C1液を
14インチブラウン管パネル表面にスピンコート法で塗
布し、160℃で30分間加熱して導電膜を形成させ
た。
【0038】例10 オクチル酸錫をエタノールに溶解し、水素化硼素ナトリ
ウムを錫に対して5倍モル徐々に添加して錫を還元析出
させた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、140℃
で12時間乾燥して錫微粒子を得た。この錫微粒子をサ
ンドミルで2.5時間粉砕した。この時の液中の錫微粒
子の平均粒経は65nmであった。その後濃縮を行ない
固形分5%の液を得た。これをD1液とする。C液とD
1液をC液/D1液=15/85となるように混合し、
その後超音波を1.0時間照射して混合液を得た。これ
をE1液とする。E1液をE液で固形分が2.3%とな
るように希釈した。これをF1液とする。F1液を14
インチブラウン管パネル表面にスピンコート法で塗布
し、160℃で30分間加熱して導電膜を形成させた。
【0039】例11 塩化第一金を水に溶解し、水素化硼素ナトリウムを金に
対して5倍モル徐々に添加して金を還元析出させた。こ
の沈殿物を洗浄および濾過分離し、140℃で12時間
乾燥して金微粒子を得た。この金微粒子をサンドミルで
4.5時間粉砕した。この時の液中の金微粒子の平均粒
経は96nmであった。その後濃縮を行ない固形分5%
の液を得た。これをG1液とする。C液とG1液をC液
/G1液=20/80となるように混合し、その後超音
波を1.0時間照射して混合液を得た。これをH1液と
する。H1液をE液で固形分が0.8%となるように希
釈した。これをJ1液とする。J1液を14インチブラ
ウン管パネル表面にスピンコート法で塗布し、160℃
で30分間加熱して導電膜を形成させた。
【0040】例12 酢酸コバルトを水に溶解し、水素化硼素リチウムをコバ
ルトに対して8倍モル徐々に添加してコバルトを還元析
出させた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、160
℃で12時間乾燥してコバルト微粒子を得た。このコバ
ルト微粒子をサンドミルで1.5時間粉砕した。この時
の液中のコバルト微粒子の平均粒経は75nmであっ
た。その後濃縮を行ない固形分5%の液を得た。これを
K1液とする。C液とK1液をC液/K1液=10/9
0となるように混合し、その後超音波を1.0時間照射
して混合液を得た。これをL1液とする。L1液をE液
で固形分が1.2%となるように希釈した。これをM1
液とする。M1液を14インチブラウン管パネル表面に
スピンコート法で塗布し、160℃で30分間加熱して
導電膜を形成させた。
【0041】例13 塩化第一クロムを水に溶解し、水素化硼素カリウムをク
ロムに対して8倍モル徐々に添加してクロムを還元析出
させた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、160℃
で12時間乾燥してクロム微粒子を得た。このクロム微
粒子をサンドミルで2.0時間粉砕した。この時の液中
のクロム微粒子の平均粒経は85nmであった。その後
濃縮を行ない固形分5%の液を得た。これをN1液とす
る。C液とN1液をC液/N1液=10/90となるよ
うに混合し、その後超音波を1.0時間照射して混合液
を得た。これをP1液とする。P1液をE液で固形分が
1.1%となるように希釈した。これをQ1液とする。
Q1液を14インチブラウン管パネル表面にスピンコー
ト法で塗布し、160℃で30分間加熱して導電膜を形
成させた。
【0042】例14 硝酸インジウムを水に溶解し、水素化硼素カリウムをイ
ンジウムに対して4倍モル徐々に添加してインジウムを
還元析出させた。この沈殿物を洗浄および濾過分離し、
160℃で12時間乾燥してインジウム微粒子を得た。
このインジウム微粒子をサンドミルで2.0時間粉砕し
た。この時の液中のインジウム微粒子の平均粒経は79
nmであった。その後濃縮を行ない固形分5%の液を得
た、これをR1液とする。C液とR1液をC液/R1液
=10/90となるように混合し、その後超音波を1.
0時間照射して混合液を得た。これをS1液とする。S
1液をE液で固形分が1.3%となるように希釈した。
これをT1液とする。T1液を14インチブラウン管パ
ネル表面にスピンコート法で塗布し、160℃で30分
間加熱して導電膜を形成させた。
【0043】例15 イソプロピルアルコール:プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート:ジアセトンアルコールが6:
3:1からなる溶液を調製した。これをU1液とする。
例1で調整したA液をD液で固形分が0.8%となるよ
うに希釈し、この液を14インチブラウン管パネル表面
にスピンコート法で塗布し、60℃で10分間乾燥させ
て導電膜を形成させた。その後、この膜の上にB液をU
1液で0.85%に希釈した液をスピンコート法で塗布
し、160℃で30分間焼成して低反射性導電膜を形成
させた。
【0044】例16 例15におけるA液をF液に変更した以外は例15と同
様にして低反射性導電膜を形成させた。 例17 例15におけるA液をI液に変更した以外は例15と同
様にして低反射性導電膜を形成させた。 例18 例15におけるA液をL液に変更した以外は例15と同
様にして低反射性導電膜を形成させた。
【0045】例19 例15におけるA液をO液に変更した以外は例15と同
様にして低反射性導電膜を形成させた。 例20 例15におけるA液をR液に変更した以外は例15と同
様にして低反射性導電膜を形成させた。 例21 例15におけるA液をU液に変更した以外は例15と同
様にして低反射性導電膜を形成させた。
【0046】例22 例15におけるA液をX液に変更した以外は例15と同
様にして低反射性導電膜を形成させた。 例23 例15におけるA液をA1液に変更した以外は例15と
同様にして低反射性導電膜を形成させた。 例24 例15におけるA液をD1液に変更した以外は例15と
同様にして低反射性導電膜を形成させた。
【0047】例25 例15におけるA液をJ1液に変更した以外は例15と
同様にして低反射性導電膜を形成させた。 例26 例15におけるA液をK1液に変更した以外は例15と
同様にして低反射性導電膜を形成させた。 例27 例15におけるA液をN1液に変更した以外は例15と
同様にして低反射性導電膜を形成させた。 例28 例15におけるA液をR1液に変更した以外は例15と
同様にして低反射性導電膜を形成させた。
【0048】例29 アンチモンを15%置換して固溶させた酸化錫粒子(錫
の位置にアンチモンが一部置換されたもの)をサンドミ
ルで1時間粉砕解膠を行った。これに硝酸銀をAg/S
nO=9/1となるように添加し、さらにこの液にア
ンモニア水を添加してpHが11となるように調整し
た。次に、この液にAgに対して8倍モルの蟻酸を添加
し、1時間50℃に保持し、Agを還元析出させた。こ
の液に更に陰イオン交換樹脂を添加しNO -イオンを
除去し、超音波を2時間照射して分散させた。その後濃
縮を行い固形分が5%の液を調整した。これをV1液と
する。V1液をD液で固形分が0.9%となるように希
釈し、この液を14インチブラウン管パネル表面にスピ
ンコート法で塗布し、60℃で10分間乾燥させた。そ
の後、この膜の上にB液をU1液で0.85%に希釈し
た液をスピンコート法で塗布し、160℃で30分間焼
成し低反射性導電膜を形成させた。
【0049】例30 錫を9%置換して固溶させた酸化インジウム粒子(イン
ジウムの位置に錫が一部置換されたもの)をサンドミル
で1時間粉砕解膠を行った。これに塩化ルテニウムをR
u/In=9/1となるように添加し、さらにこ
の液に水素化硼素ナトリウムをRuに対して8倍モル添
加し、Ruを還元析出させた。この液に更に陰イオン交
換樹脂、陽イオン交換樹脂を順次添加して不純物イオン
を除去し、超音波を2時間照射し分散させた。その後濃
縮を行い固形分が5%の液を調整した。これをW1液と
する。例29におけるV1液をW1液に変更した以外は
例29と同様にして導電膜および低反射性導電膜を形成
させた。
【0050】例31 塩化スズと塩化アンチモンをSn/Sb=85/15と
なるように混合し、この溶液をアンモニア水でpH10
に調整し、50℃に保持した溶液中に添加し、沈殿析出
させた。この沈殿物を洗浄、濾別し、100℃で12時
間乾燥後650℃で3時間大気中で焼成し、アンチモン
ドープ酸化錫微粒子を得た。この微粒子をサンドミルで
2時間粉砕した。この時の液中のアンチモンドープ酸化
錫微粒子の平均粒経は65nmであった。その後濃縮を
行ない固形分が5%の液を得た。この液をD液で固形分
1.2%に希釈し、14インチブラウン管パネル表面に
スピンコートした。更にこの膜の上にB液をU1液で
0.9%に希釈した液をスピンコート法で塗布し、16
0℃で20分間焼成し2層膜を形成させた。 以上において例1〜30が実施例で、例31が比較例で
ある。これらの例1〜31の導電膜および低反射性導電
膜を評価した。結果を表1に示す。
【0051】表1
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、スプレーまたはスピン
コートなどの簡便な方法により効率よく優れた導電膜を
提供することが可能となる。本発明は金属微粒子による
導電膜を提供するため、電磁波を容易にシールドでき、
かつ比較的安価に製造することできる。特に、CRTの
パネルフェイス面などの大面積の基体にも充分適用で
き、量産も可能であるため工業的価値は非常に高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 健二 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 森本 剛 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ag、Ru、Re、Ir、Os、Pt、R
    h、Pd、Ni、Co、Sn、Cr、AuおよびInか
    らなる群から選ばれる少なくとも1種の金属微粒子のゾ
    ルを含む塗布液を基体上に塗布して加熱することを特徴
    とする導電膜の形成方法。
  2. 【請求項2】金属微粒子の平均粒径が、1000Å以下
    である請求項1記載の導電膜の形成方法。
  3. 【請求項3】金属微粒子の粉体体積抵抗が、0.01Ω
    cm以下である請求項1記載の導電膜の形成方法。
  4. 【請求項4】塗布液が、珪素化合物を含む請求項1〜3
    いずれか1項記載の導電膜の形成方法。
  5. 【請求項5】塗布液が、さらにSn、Sb、In、Z
    n、Ga、AlおよびRuからなる群から選ばれる少な
    くとも1種の金属の酸化物を含む請求項1〜4のいずれ
    か1項記載の導電膜の形成方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載の形成方
    法で基体上に形成されたことを特徴とする導電膜。
  7. 【請求項7】基体が、ガラス基体である請求項6記載の
    導電膜。
  8. 【請求項8】基体が、ブラウン管パネルである請求項6
    または7記載の導電膜。
  9. 【請求項9】導電膜上に、該導電膜より低屈折率の膜が
    形成されてなる請求項6〜8いずれか1項記載の低反射
    性導電膜。
  10. 【請求項10】低屈折率膜が、SiO またはMgF
    からなる膜である請求項9記載の低反射性導電膜。
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