JP2684374B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2684374B2 JP63008445A JP844588A JP2684374B2 JP 2684374 B2 JP2684374 B2 JP 2684374B2 JP 63008445 A JP63008445 A JP 63008445A JP 844588 A JP844588 A JP 844588A JP 2684374 B2 JP2684374 B2 JP 2684374B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料に関す
る。
(従来技術) 一般にハロゲン化銀カラー写真感光材料は、基本的に
発色現像工程と脱銀工程により処理されるが、近年当業
界においては、処理の迅速化、即ち、処理の所要時間の
短縮が強く求められており、特に処理時間の半分近くを
占める脱銀工程の短縮は大きな課題となっている。
従来、脱銀工程を迅速化するための漂白力を高める方
法として、種々の漂白促進剤を漂白浴や漂白定着浴或い
はこれらの前浴に添加する方法が提案されている。この
ような漂白促進剤は、例えば、米国特許第3,893,858号
明細書、英国特許第1138842号明細書、特開昭53−14162
3号公報に記載されている如き種々のメルカプト化合
物、特開昭53−95630号公報に記載されている如きジス
ルフィド結合を有する化合物、特公昭53−9854号公報に
記載されている如きチアゾリジン誘導体、特開昭53−94
927号公報に記載されている如きイソチオ尿素誘導体、
特公昭45−8506号公報、特公昭49−26586号公報に記載
されている如きチオ尿素誘導体、特開昭49−42349号公
報に記載されている如きチオアミド化合物、特開昭55−
26506号公報に記載さている如きジチオカルバミン酸塩
類、米国特許第4552834号明細書に記載されている如き
アリーレンジアミン化合物等である。これらの漂白剤の
中には確かに漂白促進効果を示すものがあるが、高価で
あったり又漂白能を有する浴中での安定性が不十分であ
ったり、更には漂白促進効果自体が不十分であったりし
て実用性の面で満足できるまでには到っていない。
また、前記の漂白促進剤によるメルカプト化合物又は
それらの前駆体を感光材料中に存在させて処理する方法
も知られている。しかしながら該メルカプト化合物を感
光材料に含有させた場合には、写真性への影響が大きい
こと及び感光材料中の未現像部のハロゲン化銀と該メル
カプト化合物が難溶性塩を形成することなどの理由で、
この方法にも多くの問題点がある。
これに対して、リサーチ・ディスクロージャーItem
No.24241号、同11449号及び特開昭61−201247号明細書
には、漂白促進化合物放出型カプラーに関する記載があ
る。
一方、近年、ハロゲン化銀感光材料、特に撮影感材に
おいてはISO1600のフィルムに代表されるような超高感
度の感光材料や110、ディスクなどの小フォーマットに
されたカメラに適した拡大倍率の大きなプリントでも満
足される高画質、高鮮鋭度を有する感材が要求されてき
ている。
このような要求に対応する主な技術として、ハロゲン
化銀粒子の直径の厚みの比(アスペクト比)が8:1以上
の平板状ハロゲン化銀粒子を用いることが知られている
(たとえば特開昭58−113934号)。
上記の漂白促進化合物放出型カプラーに関する特開昭
61−201247号明細書においても、平板状ハロゲン化銀粒
子の使用が好ましいことが記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、かかる平板状粒子を用いると鮮鋭度は
向上するものの、粒子の比表面積が増大するため、脱銀
性が極めて著しく悪化し、漂白促進化合物放出型カプラ
ーを用いてもなお実用上不十分であることが判った。特
にこの脱銀性能の悪化は、平板乳剤の感度向上のために
有効なJバンド形成型の増感色素を用いたときに更に著
しいことが判った。
したがって、本発明の目的は、優れた脱銀性能と優れ
た鮮鋭度を同時に満足することのできるハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の上記目的は、支持体上に少なくともひとつの
ハロゲン化銀乳剤層有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、該ハロゲン化銀乳剤層に後述の一般式
(A)で表される増感色素を含有し、該ハロゲン化銀乳
剤に含まれるハロゲン化銀粒子の全投影面積の少なくと
も50%が平均アスペクト比5:1以上8:1未満の平板状ハロ
ゲン化銀粒子であり、かつ少なくとも1層に芳香族第一
級アミン系発色現像主薬の酸化体と反応して漂白促進剤
を放出する化合物の少なくとも1種を含有することを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料により効果的
に達成されることが見出された。
前述の如く、漂白促進剤放出型化合物は公知である
(特開昭61−201247号明細書等)。しかしながら、用い
るハロゲン化銀粒子の平均アスペクト比を本発明の如く
特定することにより、鮮鋭度及び脱銀性の両者において
著しく優れた効果が発揮されることが見出されたもので
ある。
次に本発明で用いる平板状ハロゲン化銀乳剤について
詳しく説明する。
本発明で使用する平板状ハロゲン化銀乳剤において、
平均アスペクト比とはハロゲン化銀粒子における厚みに
対する直径の比の平均値を意味する。即ち、個々のハロ
ゲン化銀粒子の直径を厚みで除した値の平均値である。
ここで直径とは、ハロゲン化銀乳剤を顕微鏡又は電子顕
微鏡で観察したとき、粒子の投影面積と等しい面積を有
する円の直径を指すものとする。従って、平均アスペク
ト比が5:1以上であるとは、この円の直径が粒子の厚み
に対して5倍以上であることを意味し、平均アスペクト
比が8:1未満であるとは、この円の直径が粒子の厚みに
対して8倍未満であることを意味する。又、全ハロゲン
化銀粒子の投影面積における該平板状ハロゲン化銀粒子
の占める割合は50%以上であるが、好ましくは70%以
上、特に好ましくは85%以上である。
このような乳剤を用いることにより優れた鮮鋭度のハ
ロゲン化銀写真感光材料を得ることができる。鮮鋭度が
優れているのはこのような乳剤を用いた乳剤層による光
散乱が従来の乳剤層と比較して極めて小さいことによ
る。このことは、当業者が日常使用しうる実験方法によ
り容易に確認することができる。平板状ハロゲン化銀乳
剤を用いた乳剤層の光散乱が小さい理由は明らかではな
いが、平板状ハロゲン化銀乳剤の主要面が支持体面と平
行に配向するためではないかと考えられる。
又、平板状ハロゲン化銀粒子の径としては、0.2〜20
μ、好ましくは0.3〜10.0μであり、特に好ましくは0.4
〜3.0μである。粒子の厚みとしては、好ましくは0.5μ
以下である。ここで平板状ハロゲン化銀粒子径とは、粒
子の投影面積に等しい面積の円の直径をいう。また、粒
子の厚みとは、平板状ハロゲン化銀粒子を構成する二つ
の平行の面の間の距離で表わされる。
本発明において、より好ましい平板状ハロゲン化銀粒
子は、粒子直径が0.3μm以上10.0μm以下で、粒子厚
さが0.3μm以下であり、且つ平均(直径/厚さ)が5
以上10以下である。これ以上になると感光材料を折り曲
げたり、固く巻き込んだり、あるいは鋭利な物に触れた
時に写真性能に異常が出ることがあり好ましくない。更
に好ましくは、粒子直径が0.4μm以上5.0μm以下で、
平均(直径/厚さ)が5以上8未満の粒子が全ハロゲン
化銀粒子の全投影面積の85%以上を占めるハロゲン化銀
写真乳剤の場合である。
本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子は、塩化
銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれ
でもよいが、臭化銀、沃化銀30モル%以下の沃臭化銀、
又は塩化銀50モル%以下で沃化銀2モル%以下の塩沃臭
化銀及び塩臭化銀がより好ましくは、混合ハロゲン化銀
における組成分布は均一でも局在化していてもよい。
又、粒子サイブ分布は狭くても広くてもいずれでも良
い。
本発明で使用する平板状のハロゲン化銀粒子剤は、Cu
gnac,Chateauの報告や、Duffin著“Photographic Emul
sion Chemistry"(Focal Press刊、New York 1966年)
66頁〜72頁、及びA.P.H.Trivelli,W.F.Smith編“Phot,J
ournal"80(1940年)285頁に記載されているが、特開昭
58−113927号、同58−113928号、同58−127921号に記載
された方法等を参照すれば容易に調製することができ
る。
例えばpBrが1.3以下の比較的高pAg値の雰囲気中で平
板状粒子が重量で40%以上存在する種晶を形成し、同程
度のpBr値に保ちつつ銀及びハロゲン溶液を同時に添加
しつつ種晶を成長させることにより得られる。この粒子
成長過程において、新たな結晶核が発生しないように銀
及びハロゲン溶液を添加することが望ましい。
平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、温度調節、溶剤
の種類や質の選択、粒子成長時に用いる銀塩、及びハロ
ゲン化物の添加速度等をコントロールすることにより調
整することができる。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の製造時に、必要に
応じてハロゲン化銀溶剤を用いることにより、粒子サイ
ズ、粒子の形状(直径/厚み比等)、粒子サイズの分
布、粒子の成長速度をコントロールすることができる。
溶剤の使用量は、反応溶液の10-2〜1.0重量%の範囲が
好ましく、特に10-2〜10-1重量%の範囲が好ましい。本
発明においては、溶剤の使用量の増加と共に粒子サイズ
分布を単分散化し、成長速度を進めることができる一
方、溶剤の使用量と共に粒子の厚みが増加する傾向もあ
る。
本発明においては、ハロゲン化銀溶剤として公知のも
のを使用することができる。屡々用いられるハロゲン化
銀溶剤としては、アンモニア、チオエーテル、チオ尿素
類、チオシアネート塩、チアゾリンチオン類などを挙げ
ることができる。チオエーテルに関しては、米国特許第
3,271,157号、同第3,574,628号、同第3,790,387号等を
参考にすることができる。又、チオ尿素類に関しては特
開昭53−82408号、同55−77737号、チオシアネート塩に
関しては米国特許第2,222,264号、同第2,448,534号、同
第3,320,069号、チアゾリンチオン類に関しては、特開
昭53−144319号をそれぞれ参考にすることができる。
ハロゲン化銀粒子の形成又は物理熟成の過程において
は、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又
は鉄錯塩等を共存させてもよい。
本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子の製造時に
は、粒子成長を速めるために添加する銀塩溶液(例えば
AgNO3水溶液)とハロゲン化物溶液(例えばKBr水溶液)
の添加速度、添加量、添加濃度を上昇させる方法が好ま
しく用いられる。これらの方法に関しては、例えば米国
特許第1,335,925号、米国特許第3,650,757号、同第3,67
2,900号、同第4,242,445号、特開昭55−142329号、同55
−158124号等の記載を参照にすることができる。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要により化学
増感をすることができる。化学増感のためには例えば、
H.Frieser編"Die Grundlagender Photographischen P
rozesse mit Silberhalogeniden"(Akademische Verla
gsgesellschaft.1968年)675頁〜735頁に記載の方法を
用いることができる。
即ち、活性ゼラチンや銀と反応し得る硫黄を含む化合
物(例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト化合物
類、ローダニン類)を用いる硫黄増感類;還元性物質
(例えば、第一錫塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホ
ルルアミジンスルフィン酸、シラン化合物)を用いる還
元増感法;貴金属化合物(例え錫、金錯塩の他、Pt、I
r、Pd等の周期律表第VIII族の金属の錯塩)を用いる貴
金属増感法などを単族又は組み合わせて用いることがで
きる。
これらの具体例は、硫黄増感法については米国特許第
1,574,944号、同第2,278,947号、同第2,410,689号、同
第2,728,668号、同第3,656,955号等、還元増感法につい
ては米国特許第2,419,974号、同第2,983,609号、同第4,
054,458号等、貴金属増感法については米国特許第2,39
9,083号、同第2,448,060号,英国特許第618,061号等の
各明細書に記載されている。
特に省銀の観点から、本発明の平板状ハロゲン化銀粒
子は金増感又は硫黄増感、或いはこれらの併用が好まし
い。
本発明では下記一般式(A)で表わされる増感色素を
用いると特に有効である。
一般式(A) (式中、Z1は酸素原子、硫黄原子、セレン原子または
N−R5を表わす。
Z2はチアゾール、ベンゾチアゾール、ナフト〔1,2−
d〕チアゾール、ナフト〔2,3−d〕チアゾール、セレ
ナゾール、ベンゾセレナゾール、ナフト〔1,2−d〕セ
レナゾール、ナフト〔2,3−d〕セレナゾール、ベンズ
イミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イミダゾール、ナフ
ト〔2,3−d〕イミダゾール、ベンゾオキサゾール、ナ
フト〔1,2−d〕オキサゾール、ナフト〔2,3−d〕オキ
サゾール核形成原子群を表わすほか、mが0を表わす場
合には2−キノリン核形成原子群をも、mが1を表わ
し、Z1がN−R5を表わす場合にはチアゾリン、セレナ
ゾリン、オキサゾールまたは3,3−ジアルキルインドレ
ニン核形成原子群をも表わす。これらのヘテロ環核は置
換されていてもよい。
R5は、ヒドロキシル基、フェニル基、アルコキシ基、
ハロゲン原子またはアルコキシカルボニル基で置換され
ていてもよい炭素数6以下のアルキル基もしくはアルケ
ニル基を表わす〔例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、メトキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、
2−フルオロエチル基、フェネチル基など〕。
R1およびR2は置換されていてもよい低級アルキル基ま
たはアルケニル基を表わす。より好ましくは低級アルコ
キシ基、ハロゲン原子、カルバモイル基、カルボキシ
基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、アシルアミノ
基、置換されてもよいフェニル基、ヒドロキシ基などの
置換基を有していてもよい炭素数8以下の低級アルキル
基または低級アルケニル基を表わす〔例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、メトキシメチ
ル基、エトキシエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル
基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、カルバモイ
ルエチル基、ヒドロキシエチル基、カルボキシメチル
基、カルボキシエチル基、2−スルホエチル基、3−ス
ルホエチル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル
基、フェネチル基、p−スルホフェネチル基、エトキシ
カルボニルエチル基、2−ヒドロキシ−3−スルホプロ
ピル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2
−アセチルアミノエチル基、2−メチルスルホニルアミ
ノエチル基、アリル基などがあげられる〕。
R3は水素原子またはR1と連結し5員または6員環を形
成できることを表わす。
R4は少なくともZ1がN−R5を表わすか、Z2がベンズ
イミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イミダゾールまたは
ナフト〔2,3−d〕イミダゾール核形成原子群を表わす
場合には水素原子を表わし、Z1がN−R5を表わさずZ2
もベンズイミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イミダゾー
ルまたはナフト〔2,3−d〕イミダゾール核形成原子群
を表わさない場合にはエチル基、プロピル基、ブチル
基、ベンジル基、フェネチル基または置換されていても
よいフェニル基を表わす〔フェニル基の置換基としては
塩素原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下の
アルコキシ基などが好ましい〕。
V1は水素原子またはV2と連結して縮合ベンゼン環を形
成することを表わす。
V2はZ1がN−R5を表わす場合、電子吸引性基を表わ
す〔電子吸引性基としては、例えば、塩素原子、フッ素
原子、シアノ基、炭素数5以下のアルコキシカルボニル
基、炭素数4以下のアルキルスルホニル基または炭素数
4以下のパーフルオロアルキル基などが好ましい例とし
てあげられる〕。Z1が酸素原子、硫黄原子、またはセレ
ン原子を表わす場合にはV2は炭素数7以下の分岐してい
てもよい低級アルキル基、炭素数6以下の低級アルコキ
シ基、ヒドロキシ基、炭素数4以下のアシルアミノ基、
ハロゲン原子、炭素数5以下のアルコキシカルボニル
基、カルボキシ基、置換されていてもよい炭素数8以下
のフェニル基または水素原子を表わす。
V3はV2と同意義を表わすほか、V2と連結して縮合ベン
ゼン環を形成できることをも表わし、Z1がN−R5を表
わす場合には水素原子をも表わす。
前記のV1とV2またはV2とV3とが連結して表わす縮合ベ
ンゼン環の置換基を有していてもよく、好ましい置換基
としては炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のア
ルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数4以
下のアシルアミノ基または炭素数5以下のアルコキシカ
ルボニル基などがあげられる。
mは0または1を表わす。X は酸アニオン残基(例
えば、Cl ,Br ,I C2H5OSO3 ,PF6 ,BF4 )を表わし、n1は0または1を
表わす。
Z1またはZ2が表わすヘテロ環の好ましい例を列挙する
と例えばチアゾリン、4−メチルチアゾリン、セレナゾ
リン、チアゾール、4−メチルチアゾール、5−メチル
チアゾール、4−エチルチアゾール、4−フェニルチア
ゾール、4,5−ジメチルチアゾール、4,5−ジフェニルチ
アゾール、4−メチルセレナゾール、4−メチルオキサ
ゾール、4,5−ジメチルオキサゾール、4−フェニルオ
キサゾール、5−メチル−4−フェニルオキサゾール、
ベンゾチアゾール、5−メチルベンゾチアゾール、5−
エチルベンゾチアゾール5−メトキシベンゾチアゾー
ル、6−メトキシベンゾチアゾール、5−クロロベンゾ
チアゾール、5−クロロ−6−メチルベンゾチアゾー
ル、5,6−ジメチルベンゾチアゾール、5−フェニルベ
ンゾチアゾール、5−アセチルアミノベンゾチアゾー
ル、6−プロピオニルアミノベンゾチアゾール、5,6−
シメトキシベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、5
−メチルベンゾオキサゾール、5−イソプロピルベンゾ
オキサゾール、5−メトキシベンゾオキサゾール、5−
エトキシベンゾオキサゾール、5−クロロベンゾオキサ
ゾール、5−クロロ−6−メチルベンゾオキサゾール、
5−フェニルベンゾオキサゾール、5−p−トリルベン
ゾオキサゾール、ベンゾセレナゾール、5−メチルベン
ゾセレナゾール、、5−メトキシベンゾセレナゾール、
6−メトキシベンゾセレナゾール、6−メチルベンゾセ
レナゾール、、5−エチルベンゾセレナゾール、、5−
フェニルベンゾセレナゾール、5−クロロベンゾセレナ
ゾール、5−クロロベンズイミダゾール、5,6−ジクロ
ロベンズイミダゾール、5−シアノベンズイミダゾー
ル、6−クロロ−5−シアノベンズイミダゾール、6−
クロロ−5−トリフルチオベンズイミダゾール、5−ブ
トキシカルボニルベンズイミダゾール、5−エトキシカ
ルボニルベンズイミダゾール、5−メチルスルホニルベ
ンズイミダゾール、6−クロロ−5−エトキシカルボニ
ルベンズイミダゾール、ナフト〔1,2−d〕チアゾー
ル、ナフト〔2,3−d〕チアゾール、ナフト〔1,2−d〕
セレナゾール、ナフト〔2,3−d〕セレナゾール、ナフ
ト〔1,2−d〕オキサゾール、ナフト〔2,3−d〕オキサ
ゾール、8−メチルナフト〔1,2−d〕オキサゾール、
ナフト〔2,3−d〕イミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イ
ミダゾール、2−キノリン、6−メチル−2−キノリ
ン、6−ヒドロキシ−2−キノリン、6−メトキシ−2
−キノリン、3,3−ジメチルインドレニン、3,3−ジアリ
ルインドレニン、3−エチル−3−フェネチルインドレ
ニンなどの多くのものが挙げられる。
一般式(A)に於て、より好ましい化合物は、以下の
一般式(B)または(C)によって表わされる化合物で
ある。
一般式(B) 式中、Z21はZ1と同意義を表わす。Z22は硫黄原子、セ
レン原子、N−R23、−CH=CH−を表わし、R23はR5
同意義を表わす。
R21およびR22はR1またはR2と同意義を表わす。更に好
ましくは、ヒドロキシ基、フッ素原子、塩素原子、カル
ボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基で置換さ
れていてもよく、鎖中の炭素原子が酸素原子または硫黄
原子で置換されていてもよい総炭素数6以下のアルキル
基またはアルケニル基を表わすか、前述の置換基を有し
ていてもよい総炭素数7以下のフェニルアルキル基を表
わす。
V21およびV24はV1と同意義を表わす。Z21がN−R5
を表わす場合のV22およびZ22がN−R23を表わす場合
のV25は、Z1がN−R5を表わす場合のV2と同意義を表
わす。またZ21がN−R5以外を表わす場合のV22および
Z22がN−R23以外を表わす場合のV25はZ1がN−R5
以外のものを表わす場合のV2と同意義を表わす。Z21
酸素原子を表わす時の特に好ましいV22の例としては、
塩素原子、炭素数6以下のアルキル基、炭素数4以下の
アルコキシ基、ヒドロキシ基または炭素数4以下のアル
キル基、炭素数3以下のアルコキシ基、塩素原子、ヒド
ロキシ基などで置換されていてもよいフェニル基を表わ
す場合であり、Z21が硫黄原子またはセレン原子を表わ
す時の特に好ましいV22およびZ22が硫黄原子、またはセ
レン原子を表わす時に特に好ましいV25としては、前述
のZ21が酸素原子を表わす場合の特に好ましいV22の例と
して示した置換基または炭素数2以下のアシルアミノ
基、炭素数5以下のアルキルカルボニル基、カルボキシ
基、水素原子を表わす場合であり、Z22が−CH=CH−基
を表わす場合の特に好ましいV25としては、炭素数4以
下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、ヒドロ
キシ基、または塩素原子などを表わす場合である。
Z21がN−R5を表わす場合のV23、Z22がN−R23
表わす場合のV26及びZ21がN−R5以外を表わす場合の
V23、Z22がN−R23以外を表わす場合のV26はそれぞれ
Z1がN−R5を表わす場合のV3およびZ1がN−R5以外
のものを表わす場合のV3と同意義を表わし、後者におい
て特に好ましい例としては、水素原子、炭素数4以下の
アルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、ヒドロキシ
基、炭素数3以下のアルキルカルボニルアミノ基または
塩素原子などを表わす場合である。
V22はV21またはV23と連結して縮合ベンゼン環をも形
成できることを表わし、V25はZ22が硫黄原子、セレン原
子またはN−R23を表わす場合V24またはV26と連結し
て縮合ベンゼン環をも形成できることを表わす。これら
の縮合ベンゼン環は更に炭素数4以下のアルキル基、炭
素数4以下のアルコキシ基、ヒドロキシ基、または塩素
原子などで置換されていてもよい。
X21 は酸アニオン残基を表わし、n21は0または1を
表わす。
一般式(C) 式中、Z31およびZ32はZ1と同意義を表わす。
R31およびR32は、R21またはR22と同意義を表わし、よ
り好ましいものとしてはR21またはR22のより好ましいも
のと同意義を表わす。
R33は水素原子またはR31と連結して5員または6員環
を形成できることを表わす。
R34はZ31またはZ32の少なくとも一方がN−R5を表
わす場合には水素原子を表わし、Z31およびZ32がともに
N−R5以外を表わす場合はエチル基、プロピル基、ブ
チル基、フェニル基、またはフェネチル基を表わし、後
者において特に好ましくはエチル基、プロピル基であ
る。
V31およびV34はV21またはV24と同意義を表わす。
V32およびV33は、Z31がN−R5を表わす場合にはZ1
がN−R5を表わす場合のV2およびV3と、Z31が酸素原
子、セレン原子または硫黄原子を表わす場合にはZ1
N−R5以外を表わす場合のV2およびV3とそれぞれ同意義
である。
V35およびV36は、Z32がN−R5を表わす場合にはZ1
がN−R5を表わす場合のそれぞれV2およびV3と、Z32
が酸素原子、セレン原子または硫黄原子を表わす場合に
はZ1がN−R5以外を表わす場合のそれぞれV2およびV3
とそれぞれ同意義を表わす。Z31がN−R5を表わす時
のV33及びZ32がN−R5を表わす時のV36のより好まし
い例としては、水素原子、塩素原子、トリフルオロメチ
ル基があげられ、Z31がN−R5以外を表わす時のV33
びZ32がN−R5以外を表わす時のV36のより好ましい。
例としては水素原子、炭素数6以下のアルキル基、炭素
数4以下のアルコキシ基、ヒドロキシ基、総炭素数4以
下のアルキルカルボニルアミノ基などがあげられる。ま
た、Z31がN−R5を表わす時のV33及びZ32がN−R5
を表わす時のV35のより好ましい例としては、塩素原
子、フッ素原子、総炭素数5以下のアルキルカルボニル
基、炭素数3以下のアルキルスルホニル基、炭素数4以
下のパーフルオロアルキル基またはシアノ基が、特に好
ましい例としては塩素原子、トリフルオロメチル基、シ
アノ基があげられる。Z31が酸素原子を表わすときのV32
およびZ32が酸素原子を表わす時のV35のより好ましい例
としては、塩素原子、フェニル基(メチル基、エチル
基、メトキシ基、塩素原子などで置換されていてもよ
い)、炭素数6以下のアルキル基または炭素数4以下の
アルコキシ基があげられ、Z31が硫黄原子、またはセレ
ン原子を表わす時のV32及びZ32が硫黄原子またはセレン
原子を表わす時のV35のより好ましい例としては、塩素
原子、フェニル基(メチル基、エチル基、メトキシ基、
塩素原子などで置換されていてもよい)、炭素数6以下
のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、ヒドロキ
シ基、総炭素数4以下のアルキルカルボニルアミノ基、
総炭素数5以下のアルコキシカルボニル基、カルボキシ
基または水素原子などがあげられる。
更にまたV32はV31またはV33と連結して、V35はV34
たはV36と連結してそれぞれ縮合ベンゼン環をも形成出
来ることを表わす。これらの縮合ベンゼン環は更に置換
基を有していてもよい。好ましい置換基としては例えば
炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ
基、ヒドロキシ基、塩素原子または総炭素数3以下のア
ルコキシカルボニル基などがあげられる。
X31 は、酸アニオン残基を表わし、n31は0または1
を表わす。
次に本発明で用いられる化合物の具体例を列挙する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いる増感色素を本発明をハロゲン化銀乳剤
中に含有せしめるには、それらを直接乳剤中に分散して
もよいし、あるいは水、アセトン、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、メチルセロソルブ、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロパノール、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤へ添
加してもよい。また、溶解に超音波を使用することもで
きる。また、この増感色素の添加方法としては米国特許
3,469,987号明細書などに記載のごとく、色素を揮発性
の有機溶媒に溶解し、該溶液を水または親水性コロイド
中に分散し、この分散物を乳剤中へ添加する方法、特公
昭46−24185号などに記載のごとき、水不溶性色素を溶
解することなしに水溶性溶剤中に分散させ、この分散物
を乳剤へ添加する方法;また、特公昭44−23,389号、特
公昭44−27,555号、特公昭57−22,091号等の記載のよう
に酸に溶解し、該溶液を乳剤中へ添加したり、酸又は塩
基を共存させて水溶液とし乳剤中へ添加する方法;米国
特許3,822,135号、米国特許4,006,025号等記載のような
界面活性剤を共存させて水溶液あるいはコロイド分散物
としたものを乳剤へ添加する方法;特開昭53−102,733
号、特開昭58−105,141号記載のように親水性コロイド
中に直接分散させ、その分散物を乳剤に添加する方法;
特開昭51−74624号に記載のごとき、レッドシフトさせ
る化合物を用いて溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方
法などを用いることもできる。
一般式(A)で表わされる増感色素を乳剤中に添加す
る時期は、これまで有用であると知られている乳剤調製
の如何なる工程であってもよい。例えば、米国特許2,73
5,766号、米国特許3,628,960号、米国特許4,183,756
号、米国特許4,225,666号、特開昭58−184,142号、特開
昭60−196,749号明細書に開示されているようにハロゲ
ン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時期;特
開昭58−113,920号等明細書に開示されているように化
学熟成の直前または工程中の時期;化学熟成後、塗布迄
の時期、の乳剤が塗布される前なら如何なる時期、工程
において添加されてもよい。また、米国特許4,225,666
号、特開昭58−7,629号等の明細書に開示されているよ
うに同一構造の化合物を単独で、または異種構造の化合
物と組合せて、例えば粒子形成工程中と化学熟成工程中
または化学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前また
は工程中と完了後とに分けるなどし分割して添加しても
よく、分割して添加する化合物および化合物の組合せの
種類をも変えて添加されてもよい。
本発明の一般式(A)で表わされる増感色素の添加量
としては、ハロゲン化銀1モル当り4×10-68×10-3
ルで用いることができるが、より好ましいハロゲン化銀
の粒子サイズである0.2〜1.2μmの場合には約5×10-5
〜2×10-3モルがより好ましい。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要に応じて前
記以外のメチン色素類その他によって分光増感すること
ができる。又、前述した鮮鋭度の向上の他に分光速度が
高いことも本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の特長であ
る。用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン
色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロ
ポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色
素およびヘミオキソノール色素が包含される。
有用な増感色素としては例えば、ドイツ特許第929,08
0号、米国特許第2,493,748号、同第2,503,776号、同第
2,519,001号、同第2,912,329号、同第3,656,959号、同
第3,672,897号、同第4,025,349号、英国特許第1,242,58
8号、特公昭44−14030号に記載されたものを挙げること
が出来る。
これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それらの
組合せを用いてもよく、増感色素の組合せは特に、強色
増感の目的でしばしば用いられる。その代表例は米国特
許第2,688,545号、同第2,977,229号、同第3,397,060
号、同第3,522,052号、同第3,527,641号、同第3,617,29
3号、同第3,628,964号、同第3,666,480号、同第3,672,8
98号、同第3,679,428号、同第3,814,609号、同第4,026,
707号、英国特許第1,344,281号、特公昭43−4936号、同
53−12375号、特開昭52−109925号、同52−110618号に
記載されている。
本発明に用いられる写真乳剤には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含
有させることができる。すなわちアゾール類、例えばベ
ンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール類、ニトロベ
ンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブ
ロモベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、
メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミ
ダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリ
アゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリ
アゾール類、メニカプトテトラゾール類(特に1−フェ
ニル−5−メルカプトテトラゾール)など;メルカプト
ピリミジン類;メルカプトトリアジン類;たとえばオキ
サドリルチオンのようなチオケト化合物;アザインデン
類、たとえばトリアザインデン類;テトラアザインデン
類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザイ
ンデン類)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチオ
スルフォン酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフ
ォン酸アミド等のようなカブリ防止剤または安定剤とし
て知られた、多くの化合物を加えることができる。
本発明は、支持体上に少なくとも2つの異なる分光感
度を有する多層多色写真材料にも適用できる。多層天然
色写真材料は、通常、支持体上に赤感性乳剤層、緑感性
乳剤層、及び青感性乳剤層を各々少なくとも1つ有す
る。これらの層の順序は必要に応じて任意に選べる。赤
感性乳剤層にシアン形成カプラーを、緑感性乳剤層にマ
ゼンタ形成カプラーを、青感性乳剤層にイエロー形成カ
プラーをそれぞれ含むのが通常であるが、場合により異
なる組合せをとることもできる。
以下本発明に用いる漂白促進剤放出型化合物について
詳述する。
本発明における漂白促進剤を放出する化合物として
は、好ましくは下記一般式(I)で表わされる化合物を
挙げることができる。
一般式(I) A−(L)−Z (式中、Aは現像主薬酸化体との反応により(L)
Zとの結合が開裂する基を表わし、Lはタイミング基も
しくは現像主薬酸化体との反応によりZとの結合が開裂
する基を表わし、pは0ないし3の整数を表わしpが複
数のときp個のLは同じものもしくは異なるものを表わ
し、Zは、A−(L)との結合が開裂したとき漂白促
進作用を示す基を表わす。) 更に、下記一般式(I′)で表わされる化合物が好ま
しい。
一般式(I′) A−(L1−(L2 bZ (式中、Aは現像主薬酸化体との反応により(L1
(L2−Zとの結合が開裂する基を表わし、L1はタイ
ミング基もしくは現像主薬酸化体との反応により(L2
−Zとの結合が開裂する基を表わし、L2はタイミング
基もしくは現像主薬酸化体との反応によりZとの結合が
開裂する基を表わし、ZはA−(L1−(L2との
結合が開裂したとき漂白促進作用を示す基を表わし、a
及びbは各々0または1を表わす。) 一般式(I)及び(I′)においてAは詳しくはカプ
ラー残基または酸化還元基を表わす。
Aが表わすカプラー残基としては公知のものが使用で
きる。例えばイエローカプラー残基(例えば開鎖ケトメ
チレン型カプラー残基)、マゼンタカプラー残基(例え
ば5−ピラゾロン型、ピラゾロイミダゾール型、ピラゾ
ロトリアゾール型などのカプラー残基)、シアンカプラ
ー残基(例えばフェノール型、ナフトール型などのカプ
ラー残基)、および無呈色カプラー残基(例えばインダ
ノン型、アセトンフェノン型などのカプラー残基)が挙
げられる。また、米国特許第4,315,070号、同4,183,752
号、同3,961,959号または同4,171,223号に記載のヘテロ
環型のカプラー残基であってもよい。
一般式(I′)においてAがカプラー残基を表わすと
きAの好ましい例は下記一般式(Cp−1)、(Cp−
2)、(Cp−3)、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−
6)、(Cp−7)、(Cp−8)、(Cp−9)または、
(Cp−10)で表わされるカプラー残基であるときであ
る。これらのカプラーはカップリング速度が大きく好ま
しい。
一般式(Cp−1) 一般式(Cp−2) 一般式(Cp−3) 一般式(Cp−4) 一般式(Cp−5) 一般式(Cp−6) 一般式(Cp−7) 一般式(Cp−8) 一般式(Cp−9) 一般式(Cp−10) 上式においてカップリング位より派生している自由結
合手は、カップリング離脱基の結合位置を表わす。
上式においてR51,R52,R53,R54,R55,R56,R57,R58,R59,
R60,R61,R62またはR63が耐鉱散基を含む場合、それは炭
素数の総数が8ないし40、好ましくは10ないし30になる
ように選択され、それ以外の場合、炭素数の総数は15以
下が好ましい。ビス型、テロマー型またはポリマー型の
カプラーの場合には上記の置換基のいずれかが二価基を
表わし、繰り返し単位などを連結する。この場合には炭
素数の範囲は規定外であってもよい。
以下にR51〜R63、dおよびeについて詳しく説明す
る。以下でR41は脂肪族基、芳香族基または複素環基を
表わし、R42は芳香族基または複素環基を表わし、R43,R
44およびR45は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複
素環基を表わす。
R51はR41と同じ意味を表わす。R52およびR53は各R42
と同じ意味を表わす。R54はR41と同じ意味の基、 R41S−基、R43O−基、 またはN≡C−基を表わす。
R55はR41と同じ意味を表わす。R56およびR57は各々R
43基と同じ意味の基、R41S−基、R43O−基、 または を表わす。R58はR41と同じ意味の基を表わす。R59はR41
と同じ意味の基、 R41O−基、R41S−基、ハロゲン原子、または を荒わす。dは0ないし3を表す。
dが複数のとき複数個のR59は同じ置換基または異な
る置換基を表わす。またそれぞれのR59が2価基となっ
て連結し環状構造を形成してもよい。環状構造を形成す
るための2価基の例としては が代表的な例として挙げられる。ここでfは0ないし4
の整数、gは0ないし2の整数、を各々表わす。R60はR
41と同じ意味の基を表わす。R61はR41と同じ意味の基、
R62はR41と同じ意味の基、R41CONH−基、を表わす。R62
はR41と同じ意味の基、R41OCONH−基、R41SO2NH−基、 R43O−基、R41S−基、ハロゲン原子または を表わす。R63はR41と同じ意味の基、 R41SO2−基、R43OCO−基、R43O−SO2−基、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基または、R43CO−基を表わす。
eは0ないし4の整数を表わす。複数個のR62またはR63
があるとき各々同じものまたは異なるものを表わす。
上記において脂肪族基とは炭素数1〜32、好ましくは
1〜22の飽和または不飽和、鎖状または環状、直鎖また
は分岐、置換または無置換の脂肪族炭化水素基である。
代表的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、(t)−ブチル基、
(i)−ブチル基、(t)−アミノ基、ヘキシル基、シ
クロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、
1,1,3,3−テトラメチルブチル基、デシル基、ドデシル
基、ヘキサデシル基、またはオクタデシル基が挙げられ
る。
芳香族基とは炭素数6〜20好ましくは置換もしくは無
置換のフェニル基、または置換もしくは無置換のナフチ
ル基である。
複素環基とは炭素数1〜20、好ましくは1〜7の、複
素原子として窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子か
ら選ばれる、好ましくは3員ないし8員環の置換もしく
は無置換の複素環基である。複素環基の代表的な例とし
ては2−ピリジル基、2−チエニル基、2−フリル基、
1−イミダゾリル基、1−インドリル基、フタルイミド
基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、2−キノリ
ル基、2,4−ジオキソ−1,3−イミダゾリジン−5−イル
基、2,4−ジオキソ−1,3−イミダゾリジン−3−イル
基、スクシンイミド基、1,2,4−トリアゾール−2−イ
ル基または1−ピラゾリル基が挙げられる。
前記脂肪族炭化水素基、芳香族基および複素環基が置
換基を有するとき代表的な置換基としては、ハロゲン原
子、R47O−基、R46S−基、 R46SO2−基、R47OCO−基、 R46と同じ意味の基、 R46COO−基、R47OSO2−基、シアノ基またはニトロ基が
挙げられる。ここでR46は脂肪族基、芳香族基、または
複素環基を表わし、R47、R48およびR49は各々脂肪族
基、芳香族基、複素環基または水素原子を表わす。脂肪
族基、芳香族基または複素環基の意味は前に定義したの
と同じ意味である。
次にR51〜R63、dおよびeの好ましい範囲について説
明する。
R51は脂肪族基または芳香族基が好ましい。R52,R53
よびR55は芳香族基が好ましい。R54はR41CONH−基、ま
たは が好ましい。R56およびR57は脂肪族基、R41O−基、また
はR41S−基が好ましい。R58は脂肪族基または芳香族基
が好ましい。一般式(Cp−6)においてR59はクロール
原子、脂肪族基またはR41CONH−基が好ましい。dは1
または2が好ましい。R60は芳香族基が好ましい。一般
式(Cp−7)においてR59はR41CONH−基が好ましい。一
般式(Cp−7)においてはdは1が好ましい。R61は脂
肪族基または芳香族基が好ましい。一般式(Cp−8)に
おいてeは0または1が好ましい。R62としてはR41OCON
H−基、R41CONH−基またはR41SO2NH−基が好ましくこれ
らの置換位置はナフトール環の5位が好ましい。一般式
(Cp−9)においてR63としてはR41CONH−基、R41SO2NH
−基、 R41SO2−基、 ニトロ基またはシアノ基が好ましい。一般式(Cp−10)
において R43CCO−基またはR43CO−基が好ましい。
次にR51〜R63の代表的な例について説明する。
R51としては(t)−ブチル基、4−メトキシフェニ
ル基、フェニル基、3−{2(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシ)ブタンアミド}フェニル基、またはメチル基
が挙げられる。R52およびR53としては2−クロロ−5−
ドデシルオキシカルボニルフェニル基、2−クロロ−5
−ヘキサデシルスルホンアミドフェニル基、2−クロロ
−5−テトラデカンアミドフェニル基、2−クロロ−5
−{4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンア
ミド}フェニル基、2−クロロ−5−{2−(2,4−ジ
−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド}フェニル基、
2−メトキシフェニル基、2−メトキシ−5−テトラデ
シルオキシカルボニルフェニル基、2−クロロ−5−
(1−エトキシカルボニルエトキシカルボニル)フェニ
ル基、2−ピリジル基、2−クロロ−5−オクチルオキ
シカルボニルフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、
2−クロロ−5−(1−ドデシルオキシカルボニルエト
キシカルボニル)フェニル基、2−クロロフェニル基ま
たは2−エトキシフェニル基が挙げられる。
R54としては、3−{2−(2,4−ジ−t−アミルフェ
ノキシ)ブタンアミド}ベンズアミド基、3−{4−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド}ベ
ンズアミド基、2−クロロ−5−テトラデカンアミドア
ニリン基、5−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセ
トアミド)ベンズアミド基、2−クロロ−5−ドデセニ
ルスクシンイミドアニリノ基、2−クロロ−5−{2−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)テトラ
デカンアミド}アニリノ基、2,2−ジメチルプロパンア
ミド基、2−(3−ペンタデシルフェノキシ)ブタンア
ミド基、ピロリジノ基またはN,N−ジブチルアミノ基が
挙げられる。R55としては、2,4,6−トリクロロフェニル
基、2−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル
基、2,3−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロ−4−メ
トキシフェニル基、4−{2−(2,4−ジ−t−アミル
フェノキシ)ブタンアミド}フェニル基または2,6−ジ
クロロ−4−メタンスルホニルフェニル基、が好ましい
例である。R56としてはメチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、メトキシ基、エトキシ基、メチルチオ基、エチ
ルチオ基、3−フェニルウレイド基、または3−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル基が挙げられ
る。R57としては3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキ
シ)プロピル基、3−〔4−{2−〔4−(4−ヒドロ
キシフェニルスルホニル)フェノキシ〕テトラデカンア
ミド}フェニル〕プロピル基、メトキシ基、メチルチオ
基、エチルチオ基、メチル基、1−メチル−2−(2−
オクチルオキシ−5−〔2−オクチルオキシ−5−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)フェニルスルホンアミ
ド〕フェニルスルホンアミド〕エチル基、3−{4−
〔4−ドデシルオキシフェニルスルホンアミド〕フェニ
ル}プロピル基、1,1−ジメチル−2−(2−オクチル
オキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニ
ルスルホンアミド〕エチル基、またはドデシルチオ基が
挙げられる。R58としては2−クロロフェニル基、ペン
タプルオロフェニル基、ヘプタフルオロプロピル基、1
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル基、3
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル基、2,4
−ジ−t−アミルメチル基、またはフリル基が挙げられ
る。R59としてはクロル原子、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、イソプロピル基、2−(2,4−ジ
−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド基、2−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)ヘキサンアミド基、2−
(2,4−ジ−t−オクチルフェノキシ)オクタンアミド
基、2−(2−クロロフェノキシ)テトラデカンアミド
基、2−{4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)
フェノキシ}テトラデカンアミド基、または2−{2−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトアミド)フェ
ノキシ}ブタンアミド基が挙げられる。R60としては4
−シアノフェニル基、2−シアノフェニル基、4−ブチ
ルスルホニルフェニル基、4−プロピルスルホニルフェ
ニル基、4−クロロ−3−シアノフェニル基、4−エト
キシカルボニルフェニル基、または3,4−ジクロロフェ
ニル基が挙げられる。R61としてはドデジル基、ヘキサ
デシル基、シクロヘキシル基、3−(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)プロピル基、4−(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)ブチル基、3−ドデシルオキシプロピ
ル基、t−ブチル基、2−メトキシ−5−ドデシルオキ
シカルボニルフェニル基、または1−ナフチル基が挙げ
られる。R62としてはイソブチルオキシカルボニルアミ
ノ基、エトキシカルボニルアミノ基、フエニルスルホニ
ルアミノ基、メタンスルホンアミド基、ベンズアミド
基、トリフルオロアセトアミド基、3−フエニルウレイ
ド基、ブトキシカルボニルアミノ基、またはアセトアミ
ド基が挙げられる。R63としては、2,4−ジ−t−アミル
フエノキシアセトアミド基、2−(2,4−ジ−t−アミ
ルフエノキシ)ブタンアミド基、ヘキサデシルスルホン
アミド基、N−メチル−N−オクタデシルスルフアモイ
ル基、N,N−ジオクチルスルファモイル基、4−t−オ
クチルベンゾイル基、ドデシルオキシカルボニル基、ク
ロール原子、ニトロ基、シアノ基、N−{4−(2,4−
ジ−t−アミルフェノキシ)ブチル}カルバモイル基、
N−3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル
スルファモイル基、メタンスルホニル基またはヘキサデ
シルスルホニル基が挙げられる。
一般式(I)においてAが酸化還元基を表わすとき、
詳しくは下記一般式(II)で表わされるものである。
一般式(II) A1−P−(X=Y)−Q−A2 式中、PおよびQはそれぞれ独立に酸素原子または置
換もしくは無置換のイミノ基を表わし、n個のXおよび
Yの少なくとも1個は−(L1−(L2−Zを置換
基として有するメチン基を表わし、その他のXおよびY
は置換もしくは無置換のメチン基または窒素原子を表わ
し、nは1ないし3の整数を表わし(n個のX、n個の
Yは同じものもしくは異なるものを表わす)、A1および
A2はおのおのの水素原子またはアルカリにより除去され
うる基を表わす。ここでP、X、Y、Q、A1およびA2
いづれか2つの置換基が2価基となって連結し環状構造
を形成する場合も包含される。例えば(X−Y)がベ
ンゼン環、ピリジン環などを形成する場合である。
PおよびQが置換または無置換のイミノ基を表わすと
き、好ましくはスルホニル基またはアシル基で置換され
たイミノ基であるときである このときPおよびQは下記のように表わされる。一般
式(N−1) 一般式(N−2) ここに*印はA1またはA2と結合する位置を表わし、*
*印はX=Yの自由結合手の一方と結合する位置
を表わす。
式中、Gで表わされる基は炭素数1〜32、好ましくは
1〜22の直鎖または分岐、鎖状または環状、飽和または
不飽和、置換または無置換の脂肪族基(例えばメチル
基、エチル基、ベンジル基、フェノキシブチル基、イソ
プロピル基など)、炭素数6〜10の置換または無置換の
芳香族基(例えばフェニル基、4−メチルフェニル基、
1−ナフチル基、4−ドデシルオキシフェニル基な
ど)、またへテロ原子として窒素原子、イオウ原子もし
くは酸素原子より選ばれる4員ないし7員環の複素環基
(例えば2−ピリジルI、1−フェニル−4−イミダゾ
リル基、2−フリル基、ベンゾチェニル基など)が好ま
しい例である。
一般式(II)においてPおよびQは好ましくはそれぞ
れ独立に酸素原子または一般式(N−1)で表わされる
基である。
A1およびA2がアルカリにより除去されうる基(以下、
プレカーサー基という)を表わすとき、好ましくはアシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、スルホニル基などの加水分解
されうる基、米国特許第4,009,029号に記載の逆マイケ
ル反応を利用した型のプレカーサー基、米国特許第4,31
0,612号に記載の環開裂反応の後発生したアニオンを分
子内求核基として利用する型のプレカーサー基、米国特
許第3,674,478号、同3,932,480号もしくは同3,993,661
号に記載のアニオンが共役系を介して電子移動しそれに
より開裂反応を起こさせるプレカーサー基、米国特許第
4,335,200号に記載の環開裂後反応したアニオンの電子
移動により開裂反応を起こさせるプレカーサー基または
米国特許第4,363,865号、同4,410,618号に記載のイミド
メチル基を利用したプレカーサー基が挙げられる。
一般式(II)において好ましくはPが酸素原子を表わ
し、A2が水素原子を表わすときである。
一般式(II)においてさらに好ましくは、XおよびY
が、置換基として−(L1−(L1−Zを有するメ
チン基である場合を除いて他のXおよびYが置換もしく
は無置換のメチン基であるときである。
一般式(II)で表わされる基のなかで特に好ましいも
のは下記一般式(III)または(IV)で表わされる。
一般式(III) 一般式(IV) 式中、*印は−(L1−(L1−Zの結合する位
置を表わし、P、Q、A1およびA2は一般式(II)におい
て説明したのと同じ意味を表わし、R64は置換基を表わ
し、qは0、1ないし3の整数を表わす。qが2以上の
とき2つ以上のR64は同じでも異なっていてもよく、ま
た2つのR64が隣接する炭素上の置換基であるときには
それぞれ2価基となって連結し環状構造を表わす場合も
包含する。そのときはベンゼン縮合環となり例えばナフ
タレン類、ベンゾノルホルネン類、クロマン類、インド
ール類、ベンゾチオフェン類、キノリン類、ベンゾフラ
ン類、2,3−ジヒドロベンゾフラン類、インダン類、ま
たはインデン類などの環構造となり、これらはさらに1
個以上の置換基を有していてもよい。これらの縮合環は
置換基を有するときの好ましい置換基の例、およびR64
が縮合環を形成していないときのR64の好ましい例は以
下に挙げるものである。すなわち、R41基、ハロゲン原
子、R43O−基、R43S−基、 R43OOC−基、R41SO2−基、 R43CO−基、 R41COO−基、 シアノ基、または が挙げられる。
ここでR41、R43、R44およびR45は前に説明したのと同
じ意味である。R64の代表的な例としては以下の例が挙
げられる。すなわち、メチル基、エチル基、t−ブチル
基、メトキシ基、メチルチオ基、ドデシルチオ基、3−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピルチオ基、
N−3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル
カルバモイル基、N−メチル−N−オクタデシルオキシ
カルバモイル基、メトキシカルボニル基、ドデシルオキ
シカルボニル基、プロピルカルバモイル基、ヒドロキシ
ル基またはN,N−ジオクチルカルバモイル基が挙げられ
る。2つのR64が環構造を形成する例としては で表わされる基が挙げられる。
一般式(III)および(IV)において、PおよびQは
好ましくは酸素原子を表わす。
一般式(III)および(IV)においてA1およびA2は好
ましくは水素原子を表わす。
一般式(I′)においてL1およびL2で表わされる基は
本発明においては用いても用いなくてもよい。用いない
方が好ましいが目的に応じて適宜選択される。L1および
L2がタイミング基を表すとき、以下の公知の連結基など
が挙げられる。
(1)ヘミアセタールの開裂反応を利用する基 例えば米国特許第4,146,396号、特開昭60−249148号
および同60−249149号に記載があり下記一般式で表わさ
れる基である。ここで*印は一般式(II)において左側
に結合する位置を表わし、**印一般式(II)において
右側に結合する位置を表わす。
一般式(T−1) 式中、Wは酸素原子、イオウ原子または 基を表わし、R65およびR66は水素原子または置換基を表
わし、R67は置換基を表わし、tは1または2を表わ
す。tが2のとき、2つの は同じものもしくは異なるものを表わす。R65およびR66
が置換基を表わすときおよびR67の代表的な例は各々R69
基、R69CO−基、R69SO2−基、 または が挙げられる。ここでR69は前に説明したR41と同じ意味
の基であり、R70はR46と同じ意味の基である。R65、R66
およびR67の各々は2価基を表わし、連結し、環状構造
を形成する場合も包含される。一般式(T−1)で表わ
される基の具体例としては以下のような基が挙げられ
る。
(2)分子内求核置換反応を利用して開裂反応を起こさ
せる基 例えば米国特許第4,248,962号に記載のあるタイミン
グ基が挙げられる。下記一般式で表わすことができる。
一般式(T−2) *−Nu−Link−E−** 式中、*印は一般式(II)において左側に結合する位
置を表わし、**印は一般式(II)において右側に結合
する位置を表わし、Nuは求核基を表わし、酸素原子また
はイオウ原子が求核種の例であり、Eは求電子基を表わ
し、Nuより求核攻撃を受けて**印との結合を開裂でき
る基であり、LinkはNuとEとが分子内求核置換反応する
ことができるように立体的に関係づける連結基を表わ
す。一般式(T−2)で表わされる基の具体例としては
例えば以下のものである。
(3)共役系に沿った電子移動反応を利用して開裂反応
を起こさせる基。
例えば米国特許第4,409,323号または同4,421,845号に
記載があり下記一般式で表わされる基である。
一般式(T−3) 式中、*印、**印、W、R65、R66およびtは(T−
1)について説明したのと同じ意味を表わす。具体的に
は以下のような基が挙げられる。
(4)エステルの加水分解による開裂反応を利用する
基。
例えば西独公開特許第2,626,315号に記載のある連結
基であり以下の基が挙げられる。式中*印および**印
は一般式(T−1)について説明したのと同じ意味であ
る。
一般式(T−4) 一般式(T−5) (5)イミノケタールの開裂反応を利用する基 例えば米国特許第4,546,073号に記載のある連結基で
あり、以下の一般式で表わされる基である。
一般式(T−6) 式中、*印、**印およびWは一般式(T−1)にお
いて説明したのと同じ意味であり、R68はR67と同じ意味
を表わす。一般式(T−6)で表わされる基の具体例と
しては以下の基が挙げられる。
一般式(I′)においてL1で表わされる基は、Aより
開裂した後現像主薬酸化体と反応して(L2−Zを開
裂する基を表わすとき、詳しくはAより開裂後、カプラ
ーとなる基または酸化還元基となる基である。また同様
にL2で表わされる基は、A−(L1より開裂した後現
像主薬酸化体と反応してZを開裂する基を表わすとき、
詳しくはA−(L1より開裂後、カプラーとなる基ま
たは酸化還元基となる基である。
カプラーとなる基としては例えばフェノール型カプラ
ーの場合では水酸基の水素原子を除いた酸素原子におい
てA−もしくはA−(L1−と結合しているものであ
る。また5−ピラゾロン型カプラーの場合には5−ヒド
ロキシピラゾールに互変異性した型のヒドロキシル基よ
り水素原子を除いた酸素原子においてA−もしくはA−
(L1−と結合しているものである。これらの例では
それぞれA−もしくはA−(L1−より離脱して初め
てフェノール型カプラーまたは5−ピラゾロン型カプラ
ーとなる。それらのカップリング位には(L2−Zも
しくはZを有するのである。
L1およびL2がカプラーとなる基を表わすとき、好まし
くは下記一般式(V)、(VI)、(VII)または(VII
I)で表わされる基である。以下の式で*印は一般式
(I)において左方に結合する位置を表わし**印は右
方に結合する位置を表わす。
一般式(V) 一般式(VI) 一般式(VII) 一般式(VIII) 式中、V1およびV2は置換基を表わし、V3、V4、V5およ
びV6は窒素原子または置換もしくは無置換のメチン基を
表わし、V7は置換基を表わし、xは0ないし4の整数を
表わし、xが複数のときV7は同じものまたは異なるもの
を表わし、2つのV7が連結して環状構造を形成してもよ
い。V8は−CO−基、−SO2−基、酸素原子または置換イ
ミノ基を表わし、V9とともに5員ないし8員環を構成するための非金属原子
群を表わし、V10は水素原子または置換基を表わす。但
しV1およびV2がそれぞれ2価基を表わし、連結して とともに5員ないし8員環を形成してもよい。
V1は好ましくはR71基を表わし、V2はR72基、R72CO−
基、 R72SO2−基、R72S−基、R72O−基、または が好ましい例である。V1およびV2が連結して環を形成し
たときの例としてはインデン類、インドール類、ピラゾ
ール類、またはベンゾチオフェン類が挙げられる。
V3、V4、V5、またはV6が置換メチン基を表わすとき好
ましい置換基としてはR71基、R73O−基、R71S−基、ま
たはR71CONH−基が挙げられる。
V7の好ましい例としてはハロゲン原子、R71基、R71CO
NH−基、R71SO2NH−基、R73O−基、R71S−基、 R71CO−基またはR73OOC−基が好ましい例である。複数
のV7が連結して環状構造を形成するときの例としてはナ
フタレン類、キノリン類、オキシインドール類、ベンゾ
ジアゼピン−2,4−ジオン類、ベンズイミダゾール−2
−オン類またはベンゾチオフェン類が挙げられる。
V8が置換イミノ基を表わすとき好ましくはR73N基で
ある。
V9と構成する好ましい環構造はインドール類、イミダゾリ
ノン類、1,2,5−チアジアゾリン−1,1−ジオキシド類、
3−ピラゾリン−5−オン類、3−イソオキサゾリン−
5−オン類、または 類が挙げられる。
V10の好ましい例はR73基、R73O−基、 またはR71S−基である。
前記においてR71およびR72は脂肪族基、芳香族基、ま
たは複素環基を表わし、R73、R74およびR75は水素原
子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表わす。ここ
で脂肪族基、芳香族基および複素環基は前にR41につい
て説明したのと同じ意味である。但しこれらの基に含ま
れる総炭素数は好ましくは10以下である。
一般式(V)で表わされる基の代表的な例としては以
下の基が挙げられる。
一般式(VI)で表わされる基の代表的な例としては以
下の基が挙げられる。
一般式(VII)で表わされる基の代表的な例としては
以下の基が挙げられる。
一般式(VIII)で表わされる基の代表的な例としては
以下の基が挙げられる。
一般式(I′)においてL1およびL2で表わされる基が
酸化還元基となる基を表わすとき、好ましくは下記一般
式(IX)で表わされる基である。
一般式(IX) *−P′−(X′=Y′)n′−Q′−A′ 式中、*印は一般式(I)において左側と結合する位
置を表わし、A′、P′、Q′およびn′は一般式
(II)において説明したA2、P、Qおよびnとそれぞれ
同じ意味を表わし、n′個のX′およびn′個のY′の
少なくとも1個はL2ZもしくはZを置換基として有
するメチン基を表わし、その他のX′およびY′は置換
または無置換のメチン基または窒素原子を表わす。ここ
でA′、P′、Q′、X′およびY′のいずれか2つ
の置換基が2価基となって環状構造を形成する場合も包
含される。そのような環構造は例えばベンゼン環または
ピリジン環である。
一般式(IX)においてP′は好ましくは酸素原子を表
わし、Q′は好ましくは酸素原子または下記で表わされ
るものである。ここに*印は(X′=Y′)n′と結合
する結合手を表わし、**印はA′と結合する結合手
を表わす。
式中、G′は一般式(N−1)および(N−2)にお
いて説明したGと同じ意味を表わす。
Q′は特に好ましくは酸素原子または で表わされる基である。
一般式(IX)で表わされる基において特に好ましい基
は下記一般式(X)または(XI)で表わされるものであ
る。
一般式(X) 一般式(XI) 式中、*印は一般式(I)においてL1もしくはL2の左
側と結合する位置を表わし、**印は右側と結合する位
置を表わす。R76は一般式(III)または(IV)において
説明したR64と同じ意味である。yは0ないし3を表わ
し、yが複数のとき、R76は同じものまたは異なるもの
を表わす。また2つのR76が連結し環状構造を形成する
場合も包含される。
R76の特に好ましい例としては以下の基が挙げられ
る。すなわち、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基など)、アシルアミノ基(例えばアセトアミド
基、ベンズアミド基など)、スルホンアミド基(例えば
メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基な
ど)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基など)、カルバモイル基(例えばN−プロピルカル
バモイル基、N−t−ブチルカルバモイル基、N−i−
プロピルカルバモイル基など)、アルコキシカルボニル
基(例えばメトキシカルボニル基、プロポキシカルボニ
ル基など)、脂肪族基(例えばメチル基、t−ブチル基
など)、ハロゲン原子(例えばフルオロ基、クロロ基な
ど)、スルフアモイル基(例えばN−プロピルスルフア
モイル基、スルフアモイル基など)、アシル基(例えば
アセチル基、ベンゾイル基など)、ヒドロキシル基、ま
たはカルボキシル基である。またR76が2つ連結し環状
構造を形成する場合の代表的な例としては (*印および**印は一般式(XI)で説明したのと同じ
意味を表わす)が挙げられる。
一般式(I′)においてZで表わされる基は詳しくは
公知の漂白促進剤残基が挙げられる。例えば米国特許第
3,893,858号明細書、英国特許第1138842号明細書、特開
昭53−141623号公報に記載されている如き種々のメルカ
プト化合物、特開昭53−95630号公報に記載されている
如きジスルフイド結合を有する化合物、特公昭53−9854
号公報に記載されている如きチアゾリジン誘導体、特開
昭53−94927号公報に記載されている如きイソチオ尿素
誘導体、特公昭45−8506号公報、特公昭49−26586号公
報に記載されている如きチオ尿素誘導体、特開昭49−42
349号公報に記載されている如きチオアミド化合物、特
開昭55−26506号公報に記載されている如きジチオカル
バミン酸塩類、米国特許第45−52834号明細書に記載さ
れている如きアリーレンジアミン化合物等である。これ
らの化合物は、分子中に含まれる置換可能なヘテロ原子
において、一般式(I′)におけるA−(L1
(L2−と結合するのが好ましい例である。
Zで表わされる基はさらに好ましくは下記一般式(XI
I)、(XIII)または(XV)で表わされる基である。
一般式(XII) 一般式(XIII) 一般式(XIV) 式中*印はA−(L1−(L2−と結合する位置
を表わし、R31は炭素数1〜8好ましくは1〜5の2価
の脂肪族基を表わし、R32はR31と同じ意味の基、炭素6
〜10の2価の芳香族または3員ないし8員環、好ましく
は5員もしくは6員環の2価の複素環基を表わし、 X1は−0−、−S−、−COO−、−SO2−、 を表わし、X2は炭素数6〜10の芳香族基を表わし、X3
Sと結合する少なくとも1個の炭素原子を環内に有する
3員ないし8員環の、好ましくは5員または6員環の複
素環基を表わし、Y1はカルボキシル基もしくはその塩、
スルホ基もしくはその塩、ヒドロキシル基、ホスホン酸
基もしくはその塩、アミノ基(炭素数1〜4の脂肪族基
で置換されてもよい)、−NHSO2−R35もしくは−SO2NH
−R35基を表わし(ここで塩とはナトリウム塩、カリウ
ム塩もしくはアンモニウム塩などを意味する)、Y2はY1
で説明したのと同じ意味の基もしくは水素原子を表わ
し、rは0または1を表わし、lは0ないし4の整数を
表わし、mは1ないし4の整数を表わしuは0ないし4
の整数を表わす。但し、m個のY1および の各々の置換可能な位置において結合し、mが複数のと
きm個のY1は同じものまた異なるものを表わし、lが複
数のときl個の{(X1rR32}は同じものまたは異なる
ものを表わす。ここでR33、R34およびR35は各々水素原
子または炭素数1〜8、好ましくは1〜5の脂肪族基を
表わす。R31ないしR35が脂肪族基を表わすとき鎖状もし
くは環状、直鎖もしくは分岐、飽和もしくは不飽和、置
換もしくは無置換のいずれであってもよい。無置換が好
ましいが、置換基としては例えばハロゲン原子、アルコ
キシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基)、アルキルチ
オ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基)などが挙げ
られる。
X2で表わされる芳香族基およびR32が芳香族基を表わ
すときの芳香族基は置換基を有してもよい。例えば、前
記脂肪族基置換基として列挙したものが挙げられる。
X3で表わされる複素環基およびR2が複素環基を表わす
ときの複素環基はヘテロ原子として酸素原子、イオン原
子もしくは窒素原子を有する飽和もしくは不飽和、置換
もしくは無置換の複素環基である。例えばピリジン環、
イミダゾール環、ピペリジン環、オキシラン環、スルホ
ラン環、イミダゾリジン環、チアゼピン環またはピラゾ
ール環などが挙げられる。置換基としては前記脂肪族基
置換基として列挙したものなどが挙げられる。
一般式(XII)で表わされる基の具体例としては例え
ば以下のものが挙げられる。
−SCH2CH2CO2H,−SCH2CO2H, −SCH2CH2NH2, −SCH2CH2NHCOCH3, −S(CH24CO2H, −SCH2CONHCH2CO2H, −SCH2CH2OCH2CO2H, −SCH2COOCH2CH2OH, −SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OH, −SCH2CH2SCH2CO2H, −SCH2CH2CH2CO2H, 一般式(XIII)で表わされる基の具体例としては例え
は以下のものが挙げられる。
一般式(XIV)で表わされる基の具体例としては例え
は以下のものが挙げられる。
本発明の一般式(I′)で表わされる化合物は、ビス
体、テロマーあるいはポリマーである場合も含まれる。
例えばポリマーの場合下記一般式(XV)で表わされる単
量体より誘導され、一般式(XVI)で表わされる繰り返
し単位を有する重合体、あるいは、芳香族第1級アミン
現像主薬の酸化体とカップリングする能力をもたない少
なくとも1個のエチレン基を含有する非発色性単量体の
1積以上との共重合体である。ここで、一般式(XV)で
表わされる単量体は、2種以上が同時に重合されていて
もよい。
一般式(XV) 一般式(XVI) 式中Rは水素原子、炭素数1〜4個の低級アルキル
基、または塩素原子を表わし、A11は−CONH−、−NHCON
H−、−NHCOO−、−COO−、−SO2−、−CO−、−NHCO
−、−SO2NH−、−NHSO2−、−OCO−、−OCONH−、−NH
−又は−O−を表わし、A12は−CONH−又は−COO−を表
わし、A13は炭素数1〜10個の無置換もしくは置換アル
キレン基、アラルキレン基または無置換もしくは置換ア
リーレン基を表わし、アルキレン基は直鎖でも分岐類で
もよい。(アルキレン基としては例えばメチレン、メチ
ルメチレン、ジメチルメチレン、ジメチレン、トリメチ
レン、テトラメチレン、ベンタメチレン、ヘキサメチレ
ン、デシルメチレン、アラルキレン基として例えばベン
ジリデン、アリーレン基としては例えばフエニレン、ナ
フチレンなど)。
QQは、一般式(I′)で表わされる化合物残基を表わ
し、これらについて既に説明した置換基のZで表わされ
る基を除くいずれの部位で結合していてもよい。
i、j、およびkは、0または1を表わすが、i、
j、およびkが同時に0であることはない。
ここでA13で表わされるアルキレン基、アラルキレン
基またはアリーレン基の置換基としてはアリール基(例
えばフエニル基)、ニトロ基、水酸基、シアノ基、スル
ホ基、アルコキシ基(例えばメトキシ基)、アリールオ
キシ基(例えばフエノキシ基)、アシルオキシ基(例え
ばアセトキシ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルア
ミノ基)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンア
ミド基)、スルフアモイル基(例えばメチルスルフアモ
イル基)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素な
ど)、カルボキシ基、カルバモイル基(例えばメチルカ
ルバモイル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメト
キシカルボニル基など)、スルホニル基(例えばメチル
スルホニル基)が挙げられる。この置換基が2つ以上あ
るときは同じでも異なってもよい。
次に、芳香族第一級アミン現像薬の酸化生成物とカッ
プリングしない非発色性エチレン様単量体としては、ア
クリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアクリ
ル酸およびこれらのアクリル酸類から誘導されるエステ
ルもしくはアミド、メチレンビスアクリルアミド、ビニ
ルエステル、アクリロニトリル、芳香族ビニル化合物、
マレイン酸誘導体、ビニルピリジン類等がある。ここで
使用する非発色性エチレン様不飽和単量体は、2種以上
を同時に使用することもできる。
一般式(I′)においてA,L1,L2およびZで表わされ
る基の任意の2つが一般式(I′)で表わされる結合手
の他の結合手のある場合も本発明は包含する。この第2
の結合手は現像時に切断されなくても本発明の効果が得
られる。このような結合手の例は例えば以下のものであ
る。
上記のなかで特に好ましい例としては下記一般式(XV
II)で表わされるものである。
一般式(XVII) 式中、L2,b,Z,R58およびR59は前に説明したのと同じ
意味を表わし、hおよびvは各々0または1を表わし、
A14は5員環ないし8員環を形成する2価の有機残基を
表わす。A14として例えば−O−CH, および−S−CH基などが挙げられる。
次に本発明に用いられる漂白促進剤を放出する化合物
の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
本発明の一般式(I′)で表わされる化合物は、ビス
体、テロマーあるいはポリマーである場合も含まれる。
例えばポリマーの場合下記一般式(XV)で表わされる単
量体より誘導され、一般式(XVII)で表わされる繰り返
し単位を有する重合体、あるいは、芳香族第1級アミン
現像主薬の酸化体とカップリングする能力をもたない少
なくとも1個のエチレン基を含有する非発色性単量体の
1積以上との共重合体である。ここで、一般式(XV)で
表わされる単量体は、2種以上が同時に重合されていて
もよい。
一般式(XV) 一般式(XVI) 式中Rは水素原子、炭素数1〜4個の低級アルキル
基、または塩素原子を表わし、A11は−CONH−、−NHCON
H−、−NHCOO−、−COO−、−SO2−、−CO−、−NHCO
−、−SO2NH−、−NHSO2−、−OCO−、−OCONH−、−NH
−又は−O−を表わし、A12は−CONH−又は−COO−を表
わし、A13は炭素数1〜10個の無置換もしくは置換アル
キレン基、アラルキレン基または無置換もしくは置換ア
リーレン基を表わし、アルキレン基は直鎖でも分岐類で
もよい。(アルキレン基としては例えばメチレン、メチ
ルメチレン、ジメチルメチレン、ジメチレン、トリメチ
レン、テトラメチレン、ベンタメチレン、ヘキサメチレ
ン、デシルメチレン、アラルキレン基として例えばベン
ジリデン、アリーレン基としては例えばフエニレン、ナ
フチレンなど)。
QQは、一般式(I′)で表わされる化合物残基を表わ
し、これらについて既に説明した置換基のZで表わされ
る基を除くいずれの部位で結合していてもよい。
i、j、およびkは、0または1を表わすが、i、
j、およびkが同時に0であることはない。
ここでA13で表わされるアルキレン基、アラルキレン
基またはアリーレン基の置換基としてはアリール基(例
えばフエニル基)、ニトロ基、水酸基、シアノ基、スル
ホ基、アルコキシ基(例えばメトキシ基)、アリールオ
キシ基(例えばフエノキシ基)、アシルオキシ基(例え
ばアセトキシ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルア
ミノ基)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンア
ミド基)、スルフアモイル基(例えばメチルスルフアモ
イル基)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素な
ど)、カルボキシ基、カルバモイル基(例えばメチルカ
ルバモイル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメト
キシカルボニル基など)、スルホニル基(例えばメチル
スルホニル基)が挙げられる。この置換基が2つ以上あ
るときは同じでも異なってもよい。
次に、芳香族第一級アミン現像薬の酸化生成物とカッ
プリングしない非発色性エチレン様単量体としては、ア
クリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアクリ
ル酸およびこれらのアクリル酸類から誘導されるエステ
ルもしくはアミド、メチレンビスアクリルアミド、ビニ
ルエステル、アクリロニトリル、芳香族ビニル化合物、
マレイン酸誘導体、ビニルピリジン類等がある。ここで
使用する非発色性エチレン様不飽和単量体は、2種以上
を同時に使用することもできる。
一般式(I′)においてA,L1,L2およびZで表わされ
る基の任意の2つが一般式(I′)で表わされる結合手
の他の結合手のある場合も本発明は包含する。この第2
の結合手は現像時に切断されなくても本発明の効果が得
られる。このような結合手の例は例えば以下のものであ
る。
上記のなかで特に好ましい例としては下記一般式(XV
II)で表わされるものである。
一般式(XVII) 式中、L2,b,Z,R58およびR59は前に説明したのと同じ
意味を表わし、hおよびvは各々0または1を表わし、
A14は5員環ないし8員環を形成する2価の有機残基を
表わす。A14としては例えば−O−CH, および−S−CH基などが挙げられる。
次に本発明に用いられる漂白促進剤を放出する化合物
の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
その他、リサーチ.ディスクロージャーIten No.2424
1号、同11449号、特開昭61−201247号公報、特願昭61−
252847号、同61−268870号、同61−268871号に記載され
た化合物も同様に用いられる。
また、本発明に用いられる漂白促進剤放出化合物は、
上記の特許明細書の記載に基づいて容易に合成すること
ができる。
本発明にかかる漂白促進剤放出化合物の感光材料への
添加量は、感光材料1m2当り1×10-7モルから1×10-1
モルが好ましく、特に1×10-6モルから5×10-2モルが
好ましい。本発明にかかる漂白促進剤放出化合物は、感
光材料のすべての層に添加することができるが、感光性
乳剤層に添加することが好ましく、更にはより多くの感
光性乳剤層に添加すると、効果が著しくなる。
次に本発明に使用されるハロゲン化銀カラー写真感光
材料について説明する。
感光材料の乳剤層には、本発明のハロゲン化銀乳剤以
外のハロゲン化銀乳剤として、臭化銀、沃臭化銀、塩臭
化銀、塩沃臭化銀、塩化銀、および塩沃化銀のいずれの
ハロゲン化銀を用いてもよいが、特に沃臭化銀が好まし
い。
上面のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面
体のような規則的な結晶体を有するいわゆるレギュラー
粒子でもよく、また球状などのような変則的な結晶形を
持つもの、双晶面などの結晶欠陥を持つものあるいはそ
れらの複合形でもよい。また種々の結晶形の粒子の混合
物を用いてもよい。
上記のハロゲン化銀は、狭い分布を有する単分散乳剤
でも、あるいは広い分布を有する多分散剤でもよい。
上記の乳剤粒子の結晶構造は一様のものでも、内部と
外部とが異質なハロゲン組成からなる物でもよく、層状
構造をなしていてもよい。これらの乳剤粒子は、英国特
許第第1,027,146号、米国特許第3,505,068号、同4,444,
877号および特願昭58−248469号等に開示されている。
また、エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲ
ン化銀が接合されていてもよく、また例えばロダン銀、
酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合されてい
てもよい。
本発明の乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜
像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内
部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよい。また
粒子内部が化学増感された粒子でもよい。
本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、公知の
方法を適宜用いて製造でき、例えばリサーチ・ディスク
ロージャー、176巻、No.17643(1978年12月)、22〜23
頁、“I.乳剤製造(Emulsion Preparation and Type
s)”および同、187巻、No.18716(1979年11月)、648
頁に記載の方法に従うことができる。
本発明の写真乳剤の調製には必要に応じて各種のハロ
ゲン化銀溶剤(例えば、アンモニア、ロダンカリまたは
米国特許第3,271,157号、特開昭51−12360号、特開昭53
−82408号、特開昭53−144319号、特開昭54−100717号
もしくは特開昭54−155828号等に記載のチオエーテル類
およびチオン化合物)を用いることもできる。
また単分散乳剤としては、平均粒子直径が約0.1ミク
ロンより大きいハロゲン化銀粒子で、その少なくとも95
重量%が平均粒子直径の±40%以内にあるような乳剤が
代表的である。平均粒子直径が0.25〜2ミクロンであ
り、少なくとも95重量%または(粒子数)で少なくとも
95%のハロゲン化銀粒子を平均粒子直径±20%の範囲内
としたような乳剤を本発明で使用できる。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程におい
て、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩または鉄錯塩などを共存させてもよい。
本発明で使用する乳剤は、通常、物理熟成の後、化学
熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよう
な工程で使用される添加剤は前述のリサーチ・ディスク
ロージャーNo.17643(1978年12月)および同No.18716
(1979年11月)に記載されており、その該当個所を後掲
の表にまとめた。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つ
のリサーチ・ディスクロージャーに記載されており、後
掲の表に記載個所を示した。
本発明のカラー写真感光材料には前記の分光増感剤の
他に種々の公知のものを併用して用いることができる。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することがで
き、その具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャー
(RD)No.17643、VII−C〜Gに記載された特許に記載
されている。色素形成カプラーとしては、減色法の三原
色(すなわち、イエロー、マゼンタおよびシアン)を発
色現像で与えるカプラーが重要であり、耐拡散性の、4
当量または2当量カプラーの具体的な前述RD17643,VII
−CおよびD項記載の特許に記載されたカプラーの外、
下記のものを本発明で好ましく使用できる。
使用できるイエローカプラーとしては、公知の酸素原
子離脱型のイエローカプラーあるいは窒素原子離脱型の
イエローカプラーがその代表例として挙げられる。α−
ピバロイルアセトアニリド系カプラーは発色色素の堅牢
性、特に光堅牢性が優れており、一方α−ベンゾイルア
セトアニリド系カプラーは高い発色濃度が得られる。
本発明に使用できるマゼンタカプラーとしては、バラ
スト基を有し疎水性の、5−ピラゾロン系およびピラゾ
ロアゾール系のカプラーが挙げられる。5−ピラゾロン
系カプラーは3−位がアリールアミノ基もしくはアシル
アミノ基で置換されたカプラーが、発色色素の色相や発
色濃度の観点で好ましい。
本発明に使用できるシアンカプラーとしては、疎水性
で耐拡散性のナフトール系およびフェノール系のカプラ
ーがあり、好ましくは酸素原子離脱型の二当量ナフトー
ル系カプラーが代表例として挙げられる。また湿度およ
び温度に対し堅牢なシアン色素を形成しうるカプラー
が、好ましく使用され、その典型例を挙げると、米国特
許第3,772,002号に記載されたフェノール核のメタ−位
にエチル基以上のアルキル基を有するフェノール系シア
ンカプラー、2,5−ジアシルアミノ置換フェノール系カ
プラー、2−位にフエニルウレイド基を有しかつ5−位
にシアシルアミノ基を有するフェノール系カプラー、欧
州特許第161,626A号に記載の5−アミドナフトール系シ
アンカプラーなどである。
発色色素が適度に拡散性を有するカプラーを併用して
粒状性を改良することができる。このようなカプラー
は、米国特許第4,366,237号などにカゼンタカプラーの
具体例が、また欧州特許第96,570号などにはイエロー、
マゼンタもしくはシアンカプラーの具体例が記載されて
いる。
色素形成カプラーおよび上記の特殊カプラーは、二量
体以上の重合体を形成してもよい。ポリマー化された色
素形成カプラーの典型例は、米国特許第3,451,820号な
どに記載されている。ポリマー化マゼンタカプラーの具
体例は、米国特許第4,367,282号などに記載されてい
る。
カップリングに伴って写真的に有用な残基を放出する
カプラーもまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制
剤を放出するDIRカプラーは前述のRD17643、VII−F項
に記載された特許のカプラーが有用である。
本発明の感光材料には、現像時に画像状に造核剤もし
くは現像促進剤またはそれらの前駆体を放出するカプラ
ーを使用することができる。このような化合物の具体例
は、英国特許第2,097,140号、同第2,131,188号に記載さ
れている。その他、特開昭60−185950号などに記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー、欧州特許第173,302A
号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラーなど
を使用することができる。
本発明に使用するカプラーは、種々の公知分散方法に
より感光材料中に導入できる。水中油滴分散法に用いら
れる高沸点有機溶媒の例は米国特許第2,322,027号など
に記載されている。また、ラテックス分散法の工程、効
果、合浸用のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,
363号、西独特許出願(OLS)第2,541,274号および同第
2,541,230号などに記載されている。
本発明に用いられる感光材料は、色カブリ防止剤もし
くは混色防止剤として、ハイドロキノン誘導体、アミノ
フェノール誘導体、アミン類、没食子酸誘導体、カテコ
ール誘導体、アスコルビン酸誘導体、無呈色カプラー、
スルホンアミドフェノール誘導体などを含有してもよ
い。
本発明に用いられる感光材料には、公知の退色防止剤
を用いることができる。公知の退色防止剤としてはハイ
ドロキノン類、6−ヒドロキシクロマン類、5−ヒドロ
キシクラマン類、スピロクロマン類、p−アルコキシフ
ェノール類、ビスフェノール類を中心としたヒンダード
フェノール類、没食子酸誘導体、メチレンジオキシベン
ゼン類、アミノフェノール類、ヒンダートアミン類およ
びこれら各化合物のフェノール性水酸基をシリル化、ア
ルキル化したエーテルもしくはエステル誘導体が代表例
として挙げられる。また、(ビスサリチルアルドキシマ
ト)ニッケル錯体および(ビス−N,N−ジアルキルジチ
オカルバマト)ニッケル錯体に代表される金属錯体など
も使用できる。
本発明の写真感光材料において写真乳剤層その他の層
は写真感光材料に通常用いられているプラスチックフィ
ルム、などの可撓性支持体に塗布される。
写真乳剤層その他の親水性コロイド層の塗布には、例
えばディップ塗布法、ローラー塗布法、カーテン塗布
法、押し出し塗布法などの公知の種々の塗布法を利用す
ることができる。
本発明は種々のカラー感光材料に適用することができ
る。一般用若しくは映画用のカラーネガフィルム、スラ
イド用若しくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラー
ペーパー、カラーポジフィルム及びカラー反転ペーパー
等を代表例として挙げることができる。
本発明の感光材料の現象処理に用いる発色現像液は、
芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分とするアル
カリ性水溶液である。この発色現像主薬としては、アミ
ノフェノール系化合物を有用であるが、p−フェニレン
ジアミン系化合物が好ましく使用され、その代表例とし
て3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、
3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロ
キシルエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−
エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリ
ン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メ
トキシエチルアニリンおよびこれらの硫酸塩、塩酸塩、
リン酸塩もしくはp−トリエンスルホン酸塩、テトラフ
ェニルホウ酸塩、p−(t−オクチル)ベンゼンスルホ
ン酸塩などが挙げられる。これらのジアミン類は遊離状
態よりも塩の方が一般に安定であり、好ましく使用され
る。
アミノフェノール系誘導体としては例えば、o−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、4−アミノ−2
−メチルフェノール、2−アミノ−3−メチルフェノー
ル、2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチルベンゼン
などが含まれる。
この他L.F.A.メソン著(フォトグラフィック・プロセ
シング・ケミストリー」、フォーカス・プレス社(1966
年)、(L.F.A.Mason,“Photographic Processing Chem
istry",Focal Press)の226〜229頁、米国特許第2,19
3,015号、同2,592,364号、特開昭48−64933号等に記載
のものを用いてもよい。必要に応じて2種以上の発色現
像主薬を組み合わせて用いることもできる。
発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もし
くはリン酸塩のようなpH緩衝剤;臭化物、沃化物、ベン
ズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカ
プト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤;ヒ
ドロキシルアミン、トリエタノールアミン、西独特許出
願(OLS)第2622950号に記載の化合物、亜硫酸塩または
重亜硫酸塩のような保恒剤;ジエチレングリコールのよ
うな有機溶剤;ベンジルアルコール、ポリエチレングリ
コール、四級アンモニウム塩、アミン類、チオシアン酸
塩、3,6−チアオクタン−1,8−ジオールのような現像促
進剤;色素形成カプラー;競争カプラー;ナトリウムボ
ロンハイドライドのような造核剤;1フェニル−3−ピラ
ゾリドンのような補助現像薬;粘性付与剤;エチレンジ
アミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミ
ン四酢酸、イミノ二酢酸、N−ヒドロキシメチルエチレ
ンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリ
エチレンテトラミン六酢酸および、特開昭58−195845号
記載の化合物等に代表されるアミノポリカルボン酸、1
−ヒドロキシエチリデン−1,1′−ジホスホン酸、リサ
ーチ・ディスクロージャー18170(1979年5月)記載の
有機ホスホン酸、アミノトリス(メチレンホスホン
酸)、エチレンジアミン−N−,N,N′,N′−テトラメチ
レンホスホン酸等のアミノホスホン酸、リサーチ・ディ
スクロージャー18170(1979年5月)記載のホスホノカ
ルボン酸等のキレート剤を含有することができる。
カラー現像主薬は、一般の発色現像液1あたり約0.
1g〜約30gの濃度、更に好ましくは、発色現像液1あ
たり約1g〜約15gの濃度で使用する。又、発色現像液のp
Hは通常7以上であり、最も一般的には、約9〜13で用
いられる。
本発明ではハロゲン化銀カラー写真材料を像様露光の
後、前述の如き発色現像処理を施し、続いて漂白能を有
する処理液で処理する。
ここで漂白能を有する処理液とは、現像反応により生
じた金属銀及び感材に含まれるコロイド銀を酸化するこ
とにより、チオ硫酸銀錯塩などの可溶性銀塩もしくは臭
化銀などの不溶性銀塩に変化させる能力を有する処理液
をいい、例えば漂白液、漂白定着液等を挙げることがで
きる。本発明においては発色現像処理後直ちに漂白定着
能を有する処理液で処理することが好ましい。
本発明の漂白能を有する処理液に使用される漂白剤と
しては、フエリシアン鉄錯塩、クエン塩第2鉄錯塩など
の第2鉄錯塩類、過硫酸塩、過酸化水素などの過酸化
物、等の酸化剤を挙げることができるが、好ましくはア
ミノポリカルボン酸第2鉄錯塩であり、第2鉄イオンと
アミノポリカルボン酸又はその塩との錯体である。
これらのアミノポリカルボン酸及びその塩の代表例と
しては、 ジエチレントリアミンペンタ酢酸 ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナトリウム
塩 エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,
N′,N′−トリ酢酸 エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,
N′,N′−トリ酢酸トリナトリウム塩 エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,
N′,N′−トリ酢酸トリアンモニウム塩 1,2−ジアミノプロパンテトラ酢酸 1,2−ジアミノプロパンテトラ酢酸ジナトリウム塩 ニトリロトリ酢酸 ニトリロトリ酢酸ナトリウム塩 シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸 シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 N−メチル−イミノジ酢酸 イミノジ酢酸 ジヒドロキシエチルグリシン エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 エチレンジアミンテトラプロピオン酸 1,3ジアミンプロパンテトラ酢酸 エチレンジアミン四酢酸 などを挙げることができるが、もちろんこれらの例示化
合物に限定されない。
これらの化合物の中では、、、、、、、
、、が時に好ましい。
アミノポリカルボン酸第2鉄錯塩は錯塩の形で使用し
ても良いし、第2鉄塩、例えば硫酸第2鉄、塩化第2
鉄、硫酸第2鉄、硫酸第2鉄アンモニウム、燐酸第2鉄
などとアミノポリカルボン酸を用いて溶液中で第2鉄イ
オン錯塩を形成させてもよい。錯塩の形で使用する場合
は、1種類の錯塩を用いてもよいし、又2種類以上の錯
塩を用いてもよい。一方、第2鉄塩とアミノポリカルボ
ン酸を用いて溶液中で錯塩を形成する場合は第2鉄塩を
1種類又は2種類以上使用してもよい。更にアミノポリ
カルボン酸を1種類又は2種類以上使用してもよい。ま
た、いずれの場合にも、アミノポリカルボン酸を第2鉄
イオン錯塩を形成する以上に過剰に用いてもよい。
また上記のを除くアミノポリカルボン酸Fe(III)
錯塩の少なくとも1種とエチレンジアミン4酢酸Fe(II
I)錯塩とを組み合わせて使用してもよい。
また上記の第2鉄錯塩を含む、漂白能を有する処理液
には鉄イオン以外のコバルト、ニッケル、銅等の金属イ
オン錯塩が入っていてもよい。
本発明の漂白能を有する処理液1当りの漂白剤の量
は0.1モル〜1モルであり、好ましくは0.2モル〜0.5モ
ルである。また漂白液のpHは、4.0〜8.0であることが好
ましく、特に5.0〜7.5であることが好ましい。
本発明を構成する漂白能を有する処理浴には、漂白剤
及び上記化合物の他に、臭化物、例えば臭化カリウム、
臭化ナトリウム、臭化アンモニウム又は塩化物、例えば
塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウムなど
の再ハロゲン化剤を含むことができる。他に、硝酸ナト
リウム、硝酸アンモニウム等の硝酸塩、硼酸、硼砂、メ
タ硼酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、
クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸のpH緩衝能を有
する1種以上の無機酸、有機酸及びこれらの塩など通常
漂白定着液に用いることが公知の添加剤を添加すること
ができる。
本発明においては、漂白浴につづく定着浴または漂白
定着能を有する処理浴等に、チオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウムナトリウム、
チオ硫酸カリウムの如きチオ硫酸塩、チオシアン酸アン
モニウム、チオシアン酸カリウムの如きチオシアン酸
塩、チオ尿素、チオエーテル等の定着剤として公知の化
合物を含有させることができる。これらの定着剤の添加
量は定着能力を有する処理液又は漂白定着能を有する処
理液1当り3モル以下が好ましく、特に好ましくは2
モル以下である。
本発明の漂白定着能を有する処理液には、たとえば、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム等の亜硫酸塩や
重亜硫酸塩、もしくはカルボニル・バイサルファイトな
どのアルデヒドと重亜硫酸塩付加物といった、いわゆる
亜硫酸イオン放出化合物を含有させることができる。
さらにA−1からA−24で示されるようなアミノポリ
カルボン酸塩もしくは、エチレンジアミンテトラキスメ
チレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタキスメ
チレンホスホン酸、1,3ジアミノプロパンテトラキスメ
チレンホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホ
スホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1′−ジホス
ホン酸といった、有機ホスホン酸化合物を含有させるこ
とができる。
本発明において、該漂白能を有する処理液中に、メル
カプト基又はジスルフイド結合を有する化合物、イソチ
オ尿素誘導体及びチアゾリジン誘導体の中から選ばれた
少なくとも1つの漂白促進剤を含有せしめて処理するこ
とができる。該漂白定着能を有する1当りのこれらの
化合物の量は、好ましくは1×10-5〜1×10-1モルであ
り、特に好ましくは1×10-4〜1×10-2モルである。
本発明において該漂白能を有する処理中に含有せしめ
る漂白促進剤は、メルカプト基又はジスルフイド結合を
有する化合物を、チアゾリジン誘導体、チオ尿素誘導体
およびイソチオ誘導体の中から選択されたものであっ
て、漂白促進効果を有するものであれば良い。好ましく
は特願昭61−313598号明細書第63〜77頁に記載の一般式
(イ)から(ト)で表わされる化合物及び具体例を挙げ
ることができる。
これらの化合物を処理液中に添加するには、水、アル
カリ有機酸有機溶媒等に予め溶解して添加するのが一般
的であるが、粉末のまま直後、漂白能を有する処理浴に
添加しても、その漂白促進効果にはなんら影響はない。
さらに本発明において漂白促進剤は感光材料中に含有
せしめることもできる。この場合漂白促進剤は青感、緑
感、赤感のいずれかの乳剤層もしくは、最上層、中間
層、最下層などのゼラチン層に含有せしめることができ
る。
本発明の漂白定着能を有する処理浴は1タンクからな
る工程でもよいが、2タンク以上のタンク数からなる工
程とし、該タンク群においては多段向流方式で補充液を
供給してもよいし、また該タンク群の処理液を交互に循
環させて全体として一様な処理液として、補充液は該タ
ンク群のうちの1つの浴に補充液を供給してもよい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、定着又
は漂白定着等の脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を
経るのが一般的である。
水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカ
プラー等使用素材による)、用途、更には水洗水温、水
洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その
他種々の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、
多段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は、ジ
ャーナル・オブ・ザ・ソサエティ・オブ・モーション・
ピクチャー・アンド・テレヴィジョン・エンジニアズ
(Journal of the Society of Motion Picture and Tel
evision Engineers)第64巻、P.248−253(1955年5月
号)に記載の方法で、もとめることができる。
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を
大巾に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の
増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感
光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感
光材料の処理において、この様な問題の解決策として、
特願昭61−131632号に記載のカルシウム、マグネシウム
を低減させる方法を、極めて有効に用いることができ
る。また、特開昭57−8542号に記載のイソチアゾロン化
合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール酸
ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾー
ル等、堀口博著「殺菌防黴剤の化学」、衛生技術会編
「微生物の殺菌、殺菌、防黴技術」、日本防菌防黴学会
編「防菌防黴剤事典」、に記載の殺菌剤を用いることも
できる。
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜
9であり好ましくは、5〜8である。水洗水温、水洗時
間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一
般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25〜40℃で
30秒〜5分の範囲が選択される。
更に、本発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安
定液によって処理することもできる。この様な安定化処
理においては、特開昭57−8543号、58−14834号、59−1
84343号、60−220345号、60−238832号、60−239784
号、60−239749号、61−4054号、61−118749号等に記載
の公知の方法は、すべて用いることができる。特に1−
ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、5−クロ
ロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ビス
マス化合物、アンモニウム化合物等を含有する安定浴
が、好ましく用いられる。
又、前記水洗処理に続いて、更に安定化処理する場合
もあり、その例として、撮影用カラー感光材料の最終浴
として使用される、ホスマリンと界面活性剤を含有する
安定浴をあげることができる。
(実施例) 以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 不活性ゼラチン30g、臭化カリウム6g、蒸留水1を
溶かした水溶液を75℃で撹拌しておき、ここへ硝酸銀5.
0gを溶かした水溶液35cc及び臭化カリウム3.2g、沃化カ
リウム0.98gを溶かした水溶液35ccをそれぞれ70cc/分の
流速で30分間添加した後、pAgを10に上げて30分間熟成
して、種乳剤を調製した。
つづいて硝酸銀145gを溶かして水溶液1のうちの所
定量及び臭化カリウムと沃化カリウムの混合物の水溶液
を等モル量ずつ所定の温度、所定のpAgで臨界成長速度
近くの添加速度で添加し平板コア乳剤を調製した。更に
ひきつづいて、残りの硝酸銀水溶液及びコア乳剤調製の
ときとは異なった組成の臭化カリウムと沃化カリウムの
混合物の水溶液を等モル量ずつ臨界成長速度近くの添加
速度で添加し、コアを被覆しコア/シェル型の沃臭化銀
平板乳剤A〜Dを調製した。
アスペクト比の調節はコア及びシェル調製時のpAgを
選択することで得られた。結果を第I−1表に示した。
次に下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体
上に、下記に示すような組成の各層を重層塗布して多層
カラー感光材料101を作製した。
(感光層の組成) 塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀
のg/m2単位で表した量を、またカプラー、添加剤および
ゼラチンについてはg/m2単位で表した量を、また増感色
素については同一層内のハロゲン化銀1モルあたりのモ
ル数で示した。
第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 ……0.2 ゼラチン ……1.3 ExM−8 ……0.06 UV−1 ……0.1 UV−2 ……0.2 Solv−1 ……0.01 Solv−2 ……0.01 第2層(中間層) 微粒子臭化銀(平均粒径0.07μ) ……0.10 ゼラチン ……1.5 UV−1 ……0.06 UV−2 ……0.03 ExC−2 ……0.02 ExF−1 ……0.004 Solv−1 ……0.1 Solv−2 ……0.09 第3層(第1赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 2モル%、内部高AgI型、球相当径
0.3μ、球相当径の変動係数29%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比2.5) 塗布銀量 ……0.4 ゼラチン ……0.6 P−1 ……3.0×10-4 P−2 ……3.0×10-4 ExC−3 ……0.06 ExC−4 ……0.06 ExC−7 ……0.04 ExC−2 ……0.03 Solv−1 ……0.03 Solv−3 ……0.012 第4層(第2赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 5モル%、内部高AgI型、球相当径
0.7μ、球相当径の変動係数25%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比4) 塗布銀量 ……0.7 ゼラチン ……0.5 P−1 ……2×10-4 P−2 ……2×10-4 ExC−3 ……0.24 ExC−4 ……0.24 ExC−7 ……0.04 ExC−2 ……0.04 Solv−1 ……0.15 Solv−3 ……0.02 第5層(第3赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 塗布銀量 ……1.0 ゼラチン ……1.0 P−1 ……2×10-4 P−2 ……2×10-4 ExC−5 ……0.05 ExC−6 ……0.1 Solv−1 ……0.01 Solv−2 ……0.05 第6層(中間層) ゼラチン ……1.0 Cpd−1 ……0.03 Solv−1 ……0.05 第7層(第1緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 2モル%、内部高AgI型、球相当径
0.3μ、球相当径の変動係数28%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比2.5) 塗布銀量 ……0.30 ExS−4 ……5×10-4 ExS−6 ……0.3×10-4 ExS−5 ……2×10-4 ゼラチン ……1.0 ExM−9 ……0.2 ExY−14 ……0.03 ExM−8 ……0.03 Solv−1 ……0.5 第8層(第2緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 4モル%、内部高AgI型、球相当径
0.6μ、球相当径の変動係数38%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比4) 塗布銀量 ……0.4 ゼラチン ……0.5 ExS−4 ……5×10-4 ExS−5 ……2×10-4 ExS−6 ……0.3×10-4 ExM−9 ……0.25 ExM−8 ……0.03 ExM−10 ……0.015 ExY−14 ……0.01 Solv−1 ……0.2 第9層(第3緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 6モル%、内部高AgI型、球相当径
1.0μ、球相当径の変動係数80%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比1.2) 塗布銀量 ……0.85 ゼラチン ……1.0 ExS−7 ……3.5×10-4 ExS−8 ……1.4×10-4 ExM−11 ……0.01 ExM−12 ……0.03 ExM−13 ……0.20 ExM−8 ……0.02 ExY−15 ……0.02 Solv−1 ……0.20 Solv−2 ……0.05 第10層(イエローフィルター層) ゼラチン ……1.2 黄色コロイド銀 ……0.08 Cpd−2 ……0.1 Solv−1 ……0.3 第11層(第1青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 4モル%、内部高AgI型、球相当径
0.5μ、球相当径の変動係数15%、8面体粒子) 塗布銀量 ……0.4 ゼラチン ……1.0 ExS−9 ……2×10-4 ExY−16 ……0.9 ExY−14 ……0.07 Solv−1 ……0.2 第12層(第2青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 10モル%、内部高AgI型、球相当径
1.3μ、球相当径の変動係数25%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比4.5) 塗布銀量 ……0.5 ゼラチン ……0.6 ExS−9 ……1×10-4 ExY−16 ……0.25 Solv−1 ……0.07 第13層(第1保護層) ゼラチン ……0.8 UV−1 ……0.1 UV−2 ……0.2 Solv−1 ……0.01 Solv−2 ……0.01 第14層(第2保護層) 微粒子臭化銀(平均粒径0.07μ) ……0.5 ゼラチン ……0.45 ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μ) ……0.2 H−1 ……0.4 Cpd−3 ……0.5 Cpd−4 ……0.5 各層には上記の成分の他に、界面活性剤を塗布助剤と
して添加した。以上のようにして作成した試料を試料10
1とした。
次に本発明に用いた化合物の化学構造式または化学名
を下に示した。
Solv−1:リン酸トリクレジル Solv−2:フタル酸ジブチル Solv−3:フタル酸ビス(2−エチルヘキシル) 試料102〜125の作製 試料101より第5層の乳剤及びカプラー並びに第3〜
5層の増感色素を表Iのように変化させ(等モルおきか
え)た以外試料101と同様にして作製した。
得られた試料101〜125を35m/m巾に裁断したのち標準
的な被写体を撮影し、下記処理工程(I)〜(II)を通
して各々500mのランニングテストをおこなった。ランニ
ング終了後、試料101〜125を白光で20CMSの露光を与
え、下記現像処理をおこなった。又、鮮鋭度評価のた
め、MTF測定用チャートを通して露光し現像をおこなっ
た。MTF測定用試料は残留銀の影響を除くため富士フィ
ルムCN−16処理を通し、ミクロ濃度計で測定、評価し
た。
現像済の試料の残留銀量を螢光X線で分析した結果を
表Iに示した。残留銀量は30mg/m2以内であれば実用上
許容できる範囲内であるということができる。
上記処理工程において、水洗とは、からへの
向流水洗方式とした。次に、各処理液の組成を記す。
<漂白液> 母液・補充液共通 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 120.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 臭化アンモニウム 100.0g 漂白促進剤 1×10-3モル アンモニア水を加えて pH6.3 水を加えて 1.0 <漂白定着液> 母液・補充液共通 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 50.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 5.0g 亜硫酸ナトリウム 12.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 240ml アンモニア水を加えて pH7.3 水を加えて 1 <水洗水> 水洗水としては、水道水をNa型強酸性カチオン交換樹
脂(三菱化成(株)製ダイヤイオンSK−1B)を充てんし
たカラムに通水し、カルシウム2mg/、マグネシウム1.
2mg/の水質にしたものを用いた。
<水洗水> 以下の3種類を用いた。
(1)水道水 カルシウム 26mg/ マグネシウム 9mg/ pH 7.2 (2)イオン交換処理水 三菱化成(株)製強酸性カチオン交換樹脂(Na形)を用
いて上記水道水を処理し、下記水質とした。
カルシウム 1.1mg/ マグネシウム 0.5mg/ pH 6.6 (3)キレート剤添加した水道水 前記水道水に、エチレンジアミン四酢酸二・ナトリウ
ム塩を500mg/添加した。
pH 6.7 以上記載の如くの工程及び処理液にて、実施した。
表Iより明らかなように、平均アスペクト比が5以上
の乳剤を用いるとMTFの向上が顕著(20%以上アップ)
であるが、脱銀性が大きく悪化する。ところが本発明の
漂白促進剤放出カプラーと併用するとこれを改良できる
が、アスペクト比が8以上になると実用上十分な領域に
入らず、脱銀性能上大巾な差異のあることがわかる。
従ってアスペクト比5〜8の乳剤を用い、かつ本発明
の漂白促進剤をもちいることによってのみMTFの向上と
実用上十分な脱銀性能を確保できることがわかった。
増感色素を本発明の好ましい態様のものを用いると、
上記の差が顕著になり、更に感度も上昇することがわか
る。
(発明の効果) 本発明の感光材料を用いれば優れた鮮鋭度と脱銀性を
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−201247(JP,A) 特開 昭62−168129(JP,A) 特開 昭63−73247(JP,A) 米国特許4434226(US,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体に少なくともひとつのハロゲン化銀
    乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
    て、該ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(A)で表され
    る増感色素を含有し、該ハロゲン化銀乳剤に含まれるハ
    ロゲン化銀粒子の全投影面積の少なくとも50%が平均ア
    スペクト比5:1以上8:1未満の平板状ハロゲン化銀粒子で
    あり、かつ少なくとも1層に芳香族第一級アミン系発色
    現像主薬の酸化体と反応して漂白促進剤を放出する化合
    物の少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料。 一般式(A) (式中、Z1は酸素原子、硫黄原子、セレン原子または
    N−R5を表わす。 Z2はチアゾール、ベンゾチアゾール、ナフト〔1,2−
    d〕チアゾール、ナフト〔2,3−d〕チアゾール、セレ
    ナゾール、ベンゾセレナゾール、ナフト〔1,2−d〕セ
    レナゾール、ナフト〔2,3−d〕セレナゾール、ベンズ
    イミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イミダゾール、ナフ
    ト〔2,3−d〕イミダゾール、ベンゾオキサゾール、ナ
    フト〔1,2−d〕オキサゾール、ナフト〔2,3−d〕オキ
    サゾール核形成原子群を表わすほか、mが0を表わす場
    合には2−キノリン核形成原子群をも、mが1を表わ
    し、Z1がN−R5を表わす場合にはチアゾリン、セレナ
    ゾリン、オキサゾールまたは3,3−ジアルキルインドレ
    ニン核形成原子群をも表わす。ここで、R5はヒドロキシ
    ル基、フェニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または
    アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭素数
    6以下のアルキル基またはアルケニル基を表わす。 R1及びR2は置換されていてもよい低級アルキル基または
    アルケニル基を表わす。 R3は水素原子またはR1と連結し5員または6員環を形成
    できることを表わす。 R4は少なくともZ1がN−R5を表わすか、Z2がベンズイ
    ミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イミダゾールまたはナ
    フト〔2,3−d〕イミダゾール核形成原子群を表わす場
    合には水素原子を表わし、Z1がN−R5を表わさずZ2
    ベンズイミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イミダゾール
    またはナフト〔2,3−d〕イミダゾール核形成原子群を
    表わさない場合にはエチル基、プロピル基、ブチル基、
    ベンジル基、フェネチル基または置換されていてもよい
    フェニル基を表わす。 V1は水素原子またはV2と連結して縮合ベンゼン環を形成
    することを表わす。 V2はZ1がN−R5を表わす場合、電子吸引性基を表わ
    す。Z1が酸素原子、硫黄原子またはセレン原子を表わす
    場合にはV2は炭素数7以下の分岐していてもよい低級ア
    ルキル基、炭素数6以下の低級アルコキシ基、ヒドロキ
    シ基、炭素数4以下のアシルアミノ基、ハロゲン原子、
    炭素数5以下のアルコキシカルボニル基、カルボキシ
    基、置換されていてもよい炭素数8以下のフェニル基ま
    たは水素原子を表わす。 V3はV2と同意義を表わすほか、V2と連結して縮合ベンゼ
    ン環を形成できることをも表わし、Z1がN−R5を表わ
    す場合には水素原子をも表わす。 mは0または1を表わす。X は酸アニオン残基を表わ
    し、n1は0または1を表わす。)
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