JP2683073B2 - 自動車用アクチュエータの制御装置 - Google Patents

自動車用アクチュエータの制御装置

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JP2683073B2
JP2683073B2 JP32183888A JP32183888A JP2683073B2 JP 2683073 B2 JP2683073 B2 JP 2683073B2 JP 32183888 A JP32183888 A JP 32183888A JP 32183888 A JP32183888 A JP 32183888A JP 2683073 B2 JP2683073 B2 JP 2683073B2
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國夫 佐野
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トキコ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、自動車アクチュエータの制御装置ににかか
り、特に、アンチスキッド制御装置に好適に用いられて
そのフェイルセイフ性能の向上を図った制御装置に関す
るものである。
「従来の技術」 アンチスキッド装置は、自動車の液圧式ブレーキ装置
において、ブレーキペダルの操作により、各車輪のブレ
ーキ装置にマスターシリンダから液圧を供給した際に、
車体速度に対する車輪周速の減少量(率)などを検出
し、この検出結果からコントロールユニットに車輪のロ
ック傾向を判断させるとともに、コントロールユニット
によってソレノイドバルブ、電動モータ等のアクチュエ
ータを制御することにより、ブレーキ液圧系を操作して
車輪のロックを回避し、自動車を最短の制動距離にて停
止させようとするものである。
そして上記コントロールユニットは、アンチスキッド
装置を構成する上記アクチュエータ等の動作状況を常時
チェックし、これらに異常がある場合には、アクチュエ
ータと電源(通常は自動車のバッテリー)との間に設け
られたフェイルセイフリレーを操作して、アクチュエー
タを電源から遮断してこれら動作を無効とし、アンチス
キッド制御の影響を受けない通常のブレーキ操作による
制動を可能として安全性を確保するよう配慮されてい
る。また上記フェイルセイフリレーを動作させるコイル
は、一端が電源に、他端がコントロールユニット内のス
イッチを介して接地されており、このコイルを消磁する
ことによってリレー接点が開放されるようになってい
る。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、このように結線されたフェイルセイフリレ
ーとコントロールユニットとの間は、通常、絶縁ケーブ
ルで接続されているが、万一この絶縁ケーブルの被覆が
破れて自動車のボディその他の金属部分(一般にこれら
はアースされている)に接触、短絡すると、上記コント
ロールユニットのスイッチが開閉いずれであってもフェ
イルセイフリレーのコイルが通電状態のまま保持される
こととなる。このような場合、イグニッションスイッチ
をOFFにしない限り前記フェイルセイフリレーの励磁を
解除することができないという問題があった。また、前
記コントロールユニットは、アンチスキッド装置のアク
チュエータの一つとしてのモータをON〜OFFするモータ
リレーの制御をも行っているが、このモータリレーに関
しても、上記フェイルセイフリレーの場合と同様の問題
が生じるおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みて提案されたもので、自動車
の電気系統に設けられる例えばフェイルセイフリレーの
如きリレーにおける、配線の短絡に起因する動作不良を
防止することを目的とするものである。
「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するため、特許請求の範囲第1項記載
の発明は、自動車に搭載された各種アクチュエータをコ
ントロールユニットにより操作するようにし、前記アク
チュエータと電源との間の回路に、この回路を開閉する
リレーを設けてなる自動車用アクチュエータの制御装置
において、前記コントロールユニットに操作されて前記
リレーのコイルと接地点との間の回路を開閉するスイッ
チと前記コイルとの間を接続する導体の周囲に、前記電
源に接続された絶縁導体を設け、この絶縁導体と電源と
の間の回路に過電流制限手段を設けたものである。
また特許請求の範囲第2項記載の発明は、前記コント
ロールユニットは、アクチュエータを操作することによ
り、ブレーキ液圧を調整してアンチスキッド制御を行な
い、前記リレーは、コントロールユニットがアンチスキ
ッド制御の異常を判別することにより断続されるフェイ
ルセイフリレーであることを特徴とするものである。
「作用」 上記構成であると、リレーとコントロールユニットの
スイッチとの間の配線が振動などの外力を受けた場合、
絶縁導体を構成する電気絶縁体が破れことになる。この
結果、絶縁導体中の導体がボディーなどの金属部分に触
れた場合には自動車の電源としてのバッテリーが接地さ
れることとなるため、過電流制限手段としてのメインヒ
ューズが切れて異常が発見され、一方、絶縁物に触れた
場合には、自動車の電気系統に何等影響を与えることは
ない。そして、いずれの場合にも、リレーの接地による
励磁を確実に防止することができる。また、上記リレー
がフェイルセイフリレーである場合には、フェイルセイ
フリレーが励磁状態に維持されることを確実に防止する
ことができる。
「実施例」 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
符号1はフェイルセイフリレー、2はモーターリレ
ー、3はアンチスキッド用のコントロールユニット、4
はモータ(アンチスキッド制御時の液圧回復用ポンプを
駆動する)、5は各車輪の周速を測定して前記コントロ
ールユニット3へ供給するセンサ、6はコントロールユ
ニット3から供給される制御信号によりブレーキ液圧系
の圧力を調整するソレノイドバルブ等を有するモジュレ
ータである。
前記フェイルセイフリレー1は、コイル10と該コイル
10により操作される接点11とから構成されている。前記
コイル10は、一端がイグニッションスイッチ12、および
過電流制限手段としてのメインヒューズ13を介して電源
(すなわちバッテリー)14のプラス側に接続され、他端
が前記コントロールユニット3に接続されて、該コント
ロールユニット3内のスイッチ(通常はスイッチング素
子)15を介して接地されている。また前記接点11は、前
記モジュレータ6の電源との間の回路を開閉するように
なっている。
前記モーターリレー2は、コイル16と、このコイル16
により操作される常開接点17とから構成されている。前
記コイル16は、一端がイグニッションスイッチ12、およ
びメインヒューズ13を介して電源(すなわちバッテリ
ー)14のプラス側に接続され、他端が前記コントロール
ユニット3に接続されて、該コントロールユニット3内
のスイッチ(通常はスイッチング素子)18を介して接地
されている。また前記モジュレータ6内に設けられてこ
れを操作するコイルは、一端が前記接点11に、他端が前
記コントロールユニット3内のスイッチ19にそれぞれ接
続されている。さらに前記常開接点17は、前記モーター
4と電源との間の回路を開閉するようになっている。
さらに前記各構成機器を接続している配線A〜Eにつ
いて説明する。
前記イグニッションスイッチ12とフェイルセイフリレ
ー1との間は、同軸ケーブルAの心線により接続され、
この同軸ケーブルAのシールド(心線に対して同軸状に
かつ絶縁されて設けられた導体)は接地されている。
前記フェイルセイフリレー1とコントロールユニット
3との間は、同軸ケーブルBの心線によって接続され、
この同軸ケーブルBのシールドは、前記メインヒューズ
13を介して電源に接続されている。
前記モーターリレー16とコントロールユニット3との
間は、同軸ケーブルCの心線によって接続され、この同
軸ケーブルCのシールドは、前記メインヒューズ13を介
して電源に接続されている。
前記フェイルセイフリレー1からモジュレータ6を経
由してコントロールユニット3に至る経路は、同軸ケー
ブルDおよびD′の心線によって接続され、これらの同
軸ケーブルの内、モジュレータ6のコイルとフェイルセ
イフリレー1の接点11との間を結ぶ同軸ケーブルDのシ
ールドは接地され、また、モジュレータ6のコイルとコ
ントロールユニット3内のスイッチ19との間を結ぶ同軸
ケーブルD′のシールドは、電源のプラス側に接続され
ている。
前記モーターリレー2とモーター4との間は同軸ケー
ブルEによって接続され、この同軸ケーブルEのシール
ドは接地されている。なお実施例の場合、電源から接点
17を経由してモーター4に至る配線は接点11より電源側
で分岐されているが、接点11よりも負荷側で分岐しても
よい。
以上のように構成されたアンチスキッド装置におい
て、通常のアンチスキッド制御可能時には、コントロー
ルユニット3内のスイッチ(スイッチング素子)15が
「閉」とされてフェイルセイフリレー1に通電され、接
点11がONになって、モジュレータ6が動作可能な状態と
なり、コントロールユニット3の制御信号に基づいて、
接点18・19が開閉されることによってアンチスキッド制
御が行われる。一方アンチスキッド制御中、コントロー
ルユニット3によって何等かな異常が検知された場合に
は、コントロールユニット3内のスイッチ15・18・19が
「開」とされ、これにより、フェイルセイフリレー1お
よびモーターリレー2が共にOFFになり、モーター4あ
るいはモジュレータ6が停止して、マニュアル動作(ア
ンチスキッド制御をしない通常のブレーキ動作)が可能
な状態に自動的に切替られる。
またフェイルセイフリレー1およびモーターリレー2
とコントロールユニット3との間を接続する同軸ケーブ
ルB・C、あるいは、モジュレータ6とコントロールユ
ニット3との間を接続する同軸ケーブルD′(いずれも
負荷とアースとの間を接続している)が外力等によって
損傷を受け、その外周の絶縁被覆が破れてボディーなど
の金属部品(一般に接地されている)に接触すると、電
源が前記同軸ケーブルB・C・D′のシールドを介して
アースに短絡することになるから、メインヒューズ13が
溶断され。したがって、ヒューズ13の溶断により配線の
異常が運転者に認識されることになり、前記各配線B・
C・D′に通常の絶縁電源を使用した場合のように、こ
れらの配線がアースに短絡して各リレーがONのまま保持
されることによるフェイルセイフ機能の喪失を防止する
ことができる。さらに、万一B・C・D′を構成する心
線の絶縁被覆が破れて心線がシールド線とショートした
場合には、コイル10の両端の電位が等しくなるためフェ
イルセイフリレー1がOFFとされる。なお、モータ4、
あるいは、モジュレータ6の異常を監視する機能がコン
トロールユニット3に搭載されている場合には、上記B
・C・D′の内、CおよびD′のシールドが短絡した旨
がコントロールユニット3に検知されると、スイッチ18
または19が「開」となってモータリレー2、またはモジ
ュレータ6への電流が遮断されることになる。したがっ
て、フェイルセイフリレー1によって各アクチュエータ
と電源との間の回路が開閉される方式の場合、少なくと
も、フェイルセイフリレーと接地点との間の回路に同軸
ケーブルが使用されていれば、フェイルセイフ機能を保
全する効果を得ることができる。
一方、フェイルセイフリレー1と電源との間を接続す
る同軸ケーブルA、フェイルセイフリレー1の接点11と
モジュレータ6のコイルとの間を接続する同軸ケーブル
D、モーターリレー2の接点17とモーター4との間を接
続する同軸ケーブルE(いずれも電源と負荷との間を接
続している)が外力等によって損傷を受け、その外周の
絶縁被覆が破れボディーなどの金属部品(一般に接地さ
れている)に接触した場合、接地されたシールドが同電
位のアースに接触するに過ぎないから、前記A・D・E
の配線に通常の絶縁ケーブルを使用した場合のような電
源の短絡、およびこれに伴うメインヒューズ13の溶断が
生じることはない。
なお、本発明の技術は、上記実施例の回路のみなら
ず、アンチスキッド装置を構成するアクチュエータを操
作するための各種回路、車高調整装置の制御回路に適用
されて、その機能を保全することができるという効果を
奏する。すなわち、電源と負荷との間に適用した場合に
は電源の短絡、および、これに伴うヒューズの溶断を防
止することができ、また、負荷とアースとの間に設けら
れた場合には、フェイルセイフ機能を果たすリレーの通
電状態でのロックを防止することができる。
また、上記実施例に適用された同軸ケーブルに代え
て、本来の配線用の導体と、この周囲を囲みかつ電気的
に絶縁された被覆用の導体とからなる他の種類の配線材
料を用いるようにしてもよい。
「発明の効果」 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、コン
トロールユニットに操作されてアクチュエータと電源と
の間の回路を開閉するリレーのコイルと接地点との間の
配線の周囲を絶縁導体により覆い、この絶縁導体を電源
に接続するようにしたから、この配線が外力などによっ
て自動車のボディーなどに接触した場合にも、前記リレ
ーのコイルが通電されることがなく、したがって、リレ
ーが励磁状態にロックされることによる動作不良を確実
に防止することができる。また前記リレーがアンチスキ
ッド制御装置におけるフェイルセイフリレーである場合
には、該フェイルセイフリレーが励磁状態にロックされ
ることによるフェイルセイフ機能の喪失を確実に防止し
て自動車の安全性を高めることができるという効果を奏
する。また本発明は、回路を構成する各種機器、例えば
コントロールユニット、リレー等を何等改変することな
く、単に、一部の配線を同軸ケーブル化することにより
容易に実施することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示す回路図である。 1……フェイルセイフリレー、2……モータリレー、3
……コントロールユニット、4……モータ、6……モジ
ュレータ、

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車に搭載された各種アクチュエータを
    コントロールユニットにより操作するようにし、前記ア
    クチュエータと電源との間の回路に、この回路を開閉す
    るリレーを設けてなる自動車用アクチュエータの制御装
    置において、前記コントロールユニットに操作されて前
    記リレーのコイルと接地点との間の回路を開閉するスイ
    ッチと前記コイルとの間を接続する導体の周囲に、前記
    電源に接続された絶縁導体を設け、この絶縁導体と電源
    との間の回路に過電流制限手段を設けたことを特徴とす
    る自動車用アクチュエータの制御装置。
  2. 【請求項2】前記コントロールユニットは、アクチュエ
    ータを操作することにより、ブレーキ液圧を調整してア
    ンチスキッド制御を行ない、前記リレーは、コントロー
    ルユニットがアンチスキッド制御の異常を判別すること
    により断続されるフェイルセイフリレーであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の自動車用アクチュ
    エータの制御装置。
JP32183888A 1988-12-20 1988-12-20 自動車用アクチュエータの制御装置 Expired - Lifetime JP2683073B2 (ja)

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