JP2682377B2 - 机 - Google Patents

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JP2682377B2
JP2682377B2 JP5130892A JP13089293A JP2682377B2 JP 2682377 B2 JP2682377 B2 JP 2682377B2 JP 5130892 A JP5130892 A JP 5130892A JP 13089293 A JP13089293 A JP 13089293A JP 2682377 B2 JP2682377 B2 JP 2682377B2
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善田陽一
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脚部にカバーを装着し
てなる机に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の机として、床面に載置さ
れる前後に細長なベース部と、このベース部の反使用端
側に立設した胴部とを具備してなる脚要素により天板を
支持するようにし、前記ベースの使用端側にカバーを装
着したものが知られている。
【0003】このカバーの取付構造としては、胴部の前
壁の下縁をベース部の上面から若干寸法だけ上方に浮か
せた状態で配置し、その胴部の下縁とベース部との隙間
にカバーの後端を潜り込ませるようにして挿入するとと
もに、カバーの前端部から後端部にかけての下縁をベー
ス部の下面側に回り込ませ、その位置において適当な係
合構造の下にカバー下縁をベース部に止着するようにし
ているのが通例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、叙述のよう
にベース部の反使用端側に胴部が立設される構造の机で
は、天板に掛かる荷重が胴部を使用端側へ傾倒させよう
とする力として作用する。そのため、胴部とベース部、
特に胴部の前壁の下縁とベース部の上面とは確実に剛接
されていることが望ましい。しかるに、従来のものはカ
バーを装着するための隙間をかかる前壁下縁とベース部
上面との間に形成しているため、それらの部位を接合す
ることができない。そのため、胴部とベース部の間の接
合強度が低下し易いという問題がある。
【0005】また、カバー後端を胴部の下縁とベース部
との隙間に挿入した状態では、カバー後端の上方への移
動が禁止されるのみである。そのため、前述した係合構
造において、カバーがベース部に対して前方へ抜出する
動作と、カバーがベース部に対して上方へ抜出する動作
とを禁止しなければならない。そのため、係合構造が複
雑なものになり易く、組立・分解に掛かる手数が増大す
るという問題もある。
【0006】本発明は、これらの問題点を好適に解消す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る机は、床面に載置される前
後に細長なベース部と、このベース部の反使用端側に立
設した胴部とを具備してなる脚要素により天板を支持す
るようにし、前記ベース部の使用端側にカバーを装着し
てなるものにおいて、胴部の前壁の下縁をベース部の上
面に接合させるとともに、その前壁の下縁に凹欠部を設
けておき、前記カバーの後端に設けた上向鉤形の係合爪
、カバーの前端部を持ち上げた姿勢で前記凹欠部に下
側から係合させるとともに、そのカバーの前端部を、カ
バーの下方への回動と部材の弾性変形を利用して係合す
る凹凸係合部を介してベース部の使用端側に上動不能に
止着していることを特徴とする。
【0008】
【作用】このような構成により、カバーを後傾させた状
態でそのカバーの後端に設けた係合爪を胴部の前壁に設
けた凹欠部に下側から係合させ、カバーの後端を支点に
しててこの作用によりそのカバーの前端部を押し下げる
と、係合爪は凹欠部を介して胴部の前壁の内面側に係接
する。そして、その位置から更にカバーの前端部を押し
下げると、カバーの前端部が弾性変形によって係合する
凹凸係合部を介してベース部の使用端側に上動不能に止
着される。この状態においては、係合爪と凹欠部との係
合によりベース部に対するカバーの前方への抜出動作お
よび上方への抜出動作が同時に禁止され、凹凸係合部に
よりカバー前端部の上動動作が禁止されて、全体として
カバーはベース部に対して抜出し得ないものとなる。
【0009】したがって、本発明の構成によると、胴部
の前壁の下縁をベース部の上面に溶接等により確実に接
合しておくことができ、また、凹凸係合部をカバーの上
動動作のみを禁止する簡単な構造のものにしておくこと
ができる。しかも、本発明は、カバーの後端に設けた上
向鉤形の係合爪を、カバーの前端部を持ち上げた姿勢で
前記凹欠部に下側から係合させ、そのカバーを下方に回
動させてその前端部をベース部に係合させるようにして
いるので、カバーをてこのように作用させることがで
き、係合爪を余裕をもって凹欠部に係合させることがで
きるようにしておいても、該カバーを回動させて前端部
をベース部に係合させた段階で、前記係合爪を凹欠部に
強く押し付け得るように設計することが可能になる。そ
の上、上記カバーの回動操作によりカバーの前端部とベ
ース部の間に形成する凹凸係合部は、部材の弾性を利用
したものであり、両者間に高い精度の隙間を要求するよ
うなものではないため、円滑な回動操作を阻害せずに、
上記回動操作の操作端において該凹凸係合部の形成をク
リックストップ感覚で簡便、確実に達成することができ
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0011】図1及び図2に示す机は、床面Fに載置さ
れる前後に細長なベース部1と、このベース部1の反使
用端1b側に立設した胴部2とを具備してなる脚要素3
により天板4を支持し、そのベース部1の使用端1a側
にカバー5を装着するようにしたものである。
【0012】ベース部1は、図1〜図4に示すように、
板金素材をプレス加工することにより、底壁11と、側
壁12と、上壁13とを一体成形してなるもので、上壁
13には長手方向の全域に亘って開口部13aが設けら
れている。そして、このベース部1の側壁12の使用端
1a側に、カバー5を装着するための凹陥部12aを形
成している。また、このベース部1の底壁11における
前後2箇所にはアジャスタ装着用のナット部11aが形
成され、それらのナット部11aに下面側からアジャス
タ6を装着するようになっている。
【0013】胴部2は、板金素材をプレス加工すること
により、前壁21と、側壁22と、後壁23とを一体成
形してなる偏平箱状のもので、必要に応じて内部に強度
のある骨格材が収容される。この胴部2の各部の寸法
は、該胴部2をベース部1上に立設した場合に、側壁2
2の下縁22aおよび後壁23の下縁23aがベース部
1の底壁11の下面側に回り込む位置まで垂下し、前壁
21の下縁21aがベース部1の上壁13の上面13b
に当接する位置まで垂下するようにしてある。また、そ
の前壁21の下縁21aの中央には、前記ベース部1の
開口部13aと略同一幅寸法をなす矩形状の凹欠部21
bが設けられている。そして、かかる胴部2が前記ベー
ス部1の反使用端1b側に立設された状態で、胴部2と
ベース部1の所要箇所を連結している。具体的には、こ
の実施例では胴部2の図示しない骨格材とベース部1の
上壁13とをボルト締めすることにより連結し、胴部2
の側壁22とベース部1の側壁12とをスポット溶接に
より接合し、さらに胴部2の前壁21の下縁21aのう
ち凹欠部21bを除く部位とベース部1の上壁13の上
面13bとを図に示すようなアーク溶接継手Aを介して
接合している。
【0014】このような机において、カバー5は、前記
ベース部1のうち胴部2によって隠蔽されず使用端1a
側に延出する部位に装着される。すなわちこのカバー5
は、図1並びに図5〜図8に示すように、上壁51と、
側壁52と、前壁53とを一体成形してなる樹脂成形品
であって、外力を加えない状態で側壁52同士がやや内
倒れの状態になるように成形されており、後壁がないた
めに側壁52に内側から外力が作用するとその側壁52
が弾性変形により拡開し得るようになっている。また、
このカバー5の後端5bには上壁51よりも高い位置に
起立部54aと水平部54bからなる上向鉤形の係合爪
54が突設されており、その起立部54a及び水平部5
4bの幅寸法は前記胴部2の前壁21の下縁21aに設
けた凹欠部21bの幅寸法よりも若干幅狭となるように
設定され、その水平部54bの長さは前記前壁21の板
厚に略対応させられている。さらに、このカバー5の前
端部5aにおける側壁52の内面には、前記ベース部1
の凹陥部12aが設けられている位置と対応する位置に
それぞれ内方に向けて突起部55が突設されており、カ
バー5を装着した状態でその突起部55が凹陥部12a
に没入して本発明の凹凸係合部7を形成するようになっ
ている。
【0015】次に、ベース部1にカバー5を装着する手
順について説明する。先ず、カバー5を図9に示すよう
に後傾させ、そのカバー5の後端5bに設けた係合爪5
4を胴部2の前壁21に設けた凹欠部21bに下側から
係合させる。このとき、ベース部1の開口部13aが経
過的に爪54を通過させる逃げになる。次に、前記カバ
ー5の後端5bを支点にしててこの作用によりそのカバ
ー前端部5aを押し下げると、係合爪54は図10に示
すように凹欠部21bを介して胴部2の前壁21の内面
21c側に係接する。この間に、カバー5の側壁52間
にベース部1が順次嵌入されていくため、側壁52は当
初の内倒れの状態から次第にベース1の側壁12により
押し開かれる。そして、更にカバー5の前端部5aを押
し下げると、カバー5の前端部5aに設けた突起部55
がベース部1に設けた凹陥部12aの位置に達し、側壁
52に作用する内向きの弾性復元力によって突起部55
が凹陥部12aに没入させられ、凹凸係合部7が形成さ
れる。そして、この凹凸係合部7により前端部5aがベ
ース部1の使用端1a側に上動不能に止着される。この
状態においては、係合爪54と凹欠部21bとの係合に
よりベース部1に対するカバー5の前方への抜出動作お
よび上方への抜出動作が禁止され、凹凸係合部7により
カバー前端部5aの上動動作が禁止されて、全体として
カバー5はベース部1に対して抜出し得ないものとな
る。
【0016】したがって、本実施例の構成によると、胴
部2の前壁21の下縁21aを溶接継手Aを介してベー
ス部1の上面13aに確実に接合することができ、胴部
2とベース部1の接合度を高めて天板荷重に対する支持
強度を有効に向上させることが可能になる。また、凹凸
係合部7をカバー5の上動のみを禁止するための極めて
簡単な構成にすることができるので、カバー5をベース
部1に着脱する作業を極めて簡単に行うことが可能にな
る。しかも、本実施例は、カバー5の後端5bに設けた
上向鉤形の係合爪54を、カバー5の前端部5aを持ち
上げた姿勢で前記凹欠部21bに下側から係合させ、そ
のカバー5を下方に押し下げながら回動させてその前端
部5aに設けた突起部55をベース部1に設けた凹陥部
12aに係合させるようにしているので、カバー5をて
このように作用させることができ、係合爪54を余裕を
もって凹欠部21bに係合させることができるようにし
ておいても、該カバー5を回動させて前端部5aをベー
ス部1に係合させた段階で、前記係合爪54を凹欠部2
1bに強く押し付け得るように設計することが可能にな
る。その上、上記カバー5の回動操作によりカバー5の
前端部5aとベース部1の間に形成する凹凸係合部7
は、部材の弾性を利用したものであり、両者間に高い精
度の隙間を要求するようなものではないため、円滑な回
動操作を阻害せずに、上記回動操作の操作端において該
凹凸係合部7の形成をクリックストップ感覚で簡便、確
実に達成することができる。したがって、係合爪54と
凹欠部21bとの係合部分、突起部55と凹陥部12a
との凹凸係合部分7のいずれにおいても、カバー5の脱
着容易性を損なうことなく、その取付状態をガタつきの
ない極めて良好なものにすることができるという優れた
効果が奏される。
【0017】なお、各部の具体的な構成は図示例に限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変形が可能である。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、ベース
の使用端側を目隠しするカバーの後端に係合爪を設け、
その係合爪を、カバーの前端部を持ち上げた姿勢で胴部
の前壁の下縁に形成した凹欠部に係合させるようにし、
また、カバーの前端部を、カバーの下方への回動と部材
の弾性変形を利用して係合する凹凸係合部によりベース
部に止着するようにした構成により、胴部の前壁の下縁
とベース部の上面との間の溶接等による接合を可能にし
て胴部とベース部の間の連結強度を高め、ひいては机全
体の強度を高める効果と、凹凸係合部の構造をカバーの
上動のみを禁止する簡単なものにして組立、分解に係る
作業工数を確実に削減できる効果とが奏される。特に、
係合爪を当該カバーの回動に伴いてこの作用を利用して
凹欠部に係合させるとともに、その回動動作の終端にお
いてカバーの前端部を凹凸係合部を介してクリックスト
ップ感覚でベース部に取着するようにしているので、係
合爪と凹欠部との係合部分、凹凸係合部分のいずれにお
いても、カバーの脱着容易性を損なうことなく、その取
付状態をガタつきのない極めて良好なものにすることが
できるという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、ベース部及びカバー
の分解斜視図。
【図2】同実施例の机を示す側面図。
【図3】同ベース部の底面図。
【図4】図2におけるIV-IV 線拡大断面図。
【図5】同実施例のカバーを示す側面図。
【図6】同カバーの平面図。
【図7】同5におけるVII 矢視図。
【図8】同カバーの底面図。
【図9】同実施例におけるカバーの取付手順を示す図。
【図10】同実施例においてカバーを取付けた状態を示
す図。
【符号の説明】
F…床面 1…ベース部 1a…使用端 1b…反使用端 2…胴部 3…脚要素 5…カバー 5a…前端部 5b…後端 7…凹凸係合部 13b…上面 21…前壁 21a…下縁 21b…凹欠部 54…係合爪

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床面に載置される前後に細長なベース部
    と、このベース部の反使用端側に立設した胴部とを具備
    してなる脚要素により天板を支持するようにし、前記ベ
    ース部の使用端側にカバーを装着してなる机であって、 胴部の前壁の下縁をベース部の上面に接合させるととも
    に、その前壁の下縁に凹欠部を設けておき、前記カバー
    の後端に設けた上向鉤形の係合爪を、カバーの前端部を
    持ち上げた姿勢で前記凹欠部に下側から係合させるとと
    もに、そのカバーの前端部を、カバーの下方への回動と
    部材の弾性変形を利用して係合する凹凸係合部を介して
    ベース部の使用端側に上動不能に止着していることを特
    徴とする机。
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