JP2682236B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路装置で
使用する容量素子に関し、特に絶縁膜としてシリコン酸
化膜とシリコン窒化膜の積層構造の容量素子に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置、特にアナログ用半
導体集積回路装置においては容量素子が多く用いられ
る。特に高電圧の印加される容量素子においては、その
耐圧及びリーク電流が問題となる。耐圧を上げるために
は、容量絶縁膜の膜厚を厚くする必要がある。所望の容
量値を得るために、小面積で膜厚を大きくするために
は、比誘電率の高いシリコン窒化膜を用いる方が望まし
い。しかし、シリコン窒化膜は、エレクトロン,ホール
に対する障壁の高さが低いためにリーク電流が多くなり
好ましくない。従って、シリコン窒化膜とシリコン酸化
膜の積層構造を容量絶縁膜として用いることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】容量絶縁膜にシリコン
窒化膜とシリコン酸化膜の積層構造を使用する場合に
は、高電圧で動作可能とするためには、膜厚を厚くして
耐圧を大きくする必要があるが、逆に所望の容量を得る
ためには面積が大きくなり半導体集積回路装置の面積を
大きくせざるを得なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、第1
導電型半導体基板の表面に形成された第2導電型の拡散
層から成る第1の電極と、前記拡散層の表面を酸化して
形成したシリコン酸化膜と、前記シリコン酸化膜の上に
形成したシリコン窒化膜と、前記シリコン窒化膜の上に
形成したアルミニウムから成る第2の電極とで構成され
る容量素子を、前記第1の電極に前記第2の電極よりも
高い電位を与えて動作させる。
【0005】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0006】図1のごとく、P型シリコン基板1の表面
に容量素子の一方の電極としてのn+ 拡散層2を形成
し、その表面を熱酸化してシリコン酸化膜4を形成す
る。その上にシリコン窒化膜5を形成し、その上に容量
素子の他方の電極としてのアルミニウムの電極7を形成
する。n+ 拡散層2からの電極の取り出しは、層間絶縁
膜3にコンタクト穴8を形成し、このコンタクト穴8を
介してn+ 拡散層2とオーミック接続するアルミニウム
の電極6を形成して行う。
【0007】ここで、アルミニウムの電極6と、7への
回路接続は、シリコン酸化膜4に接する側の一方の電極
(n+ 拡散層2)に接続されるアルミニウム電極6の電
位の方がアルミニウムの電極7の電極よりも高い電位と
なるように行う。たとえば、アルミニウム電極6の電位
をVA,アルミニウム電極7の電位をVBとすると必
ず、VA>VBの関係が成立するように回路接続するわ
けである。
【0008】図2にアルミニウムの電極7側を接地電位
としアルミニウム電極6側に正電位、及び負電位を与え
た場合の容量素子の耐圧差を示す。但しこの場合シリコ
ン酸化膜が、150オングストローム程度シリコン窒化
膜が800オングストローム程度の絶縁膜で実験を行な
い耐圧を電流が、100nA流れた電圧で定義してい
る。
【0009】この図から明らかなようにシリコン酸化膜
側を正電位で使用した方が、耐圧が10V〜15V程度
上昇することが実験で判明している。たとえばシリコン
酸化膜側を正電位で使用している場合の耐圧を、シリコ
ン酸化膜を負電位で使用した場合で得るためには、シリ
コン窒化膜厚を1000オングストローム程度にする必
要がある。この結果から考えると、シリコン酸化膜側を
正電位で使用した場合シリコン酸化膜側を負電位で使用
した場合の0.8倍の面積で容量素子が形成できる。
【0010】尚、実施例は下部電極がn+ 拡散層,上部
電極がアルミニウムの場合について説明したが、各電極
は、p+ 拡散層であっても多結晶シリコン膜であっても
同様の効果が得られることが言うまでもない。
【0011】
【発明の効果】このように容量絶縁膜にシリコン窒化
膜,シリコン酸化膜の積層構造を使用した容量素子にお
いてシリコン酸化膜側の電極を、シリコン酸化膜側の電
極より高い電位で使用することにより容量素子の占有面
積が減り、半導体集積回路装置のチップ面積を小さくで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の断面図である。
【図2】本発明の効果を示す耐圧の実験結果を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 P型シリコン基板 2 n+ 拡散層 3 層間絶縁膜 4 シリコン酸化膜 5 シリコン窒化膜 6,7 アルミニウムの電極 8 コンタクト孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体基板の表面に形成され
    た第2導電型の拡散層から成る第1の電極と、前記拡散
    層の表面を酸化して形成したシリコン酸化膜と、前記シ
    リコン酸化膜の上に形成したシリコン窒化膜と、前記シ
    リコン窒化膜の上に形成したアルミニウムから成る第2
    の電極とで構成される容量素子を、前記第1の電極に前
    記第2の電極よりも高い電位を与えて動作させることを
    特徴とする半導体集積回路装置。
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JPH03276752A (ja) * 1990-03-27 1991-12-06 Matsushita Electron Corp 半導体容量装置

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