JP2680834B2 - ディスクブレーキ用摩擦パッド - Google Patents

ディスクブレーキ用摩擦パッド

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JP2680834B2 JP63138087A JP13808788A JP2680834B2 JP 2680834 B2 JP2680834 B2 JP 2680834B2 JP 63138087 A JP63138087 A JP 63138087A JP 13808788 A JP13808788 A JP 13808788A JP 2680834 B2 JP2680834 B2 JP 2680834B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、乗用車、トラック、単車、鉄道車輌等に
用いられるディスクブレーキ用摩擦パッドとディスクブ
レーキ装置に関する。より詳しくは、複数の異質摩擦母
材を組合せてディスクの微小傾きに起因したディスク摩
耗を効果的に防止できるようにしたパッドとこれを用い
たディスクブレーキ装置に関する。
〔従来の技術〕
異質な材料を2つ以上組合せたブレーキ用の摩擦材は
数多く存在する。そのいくつかを下記する。
(1)黒鉛と鋳鉄材の組合せ(特公昭26−6610)。
(2)軟鋼と鋳鉄材の組合せ(特公昭35−2958)。
(3)樹脂系材料と鋳鉄材の組合せ(特公昭36−720
2)。
(4)樹脂系材料と焼結合金材の組合せ(特公昭36−88
06)。
(5)ガラスと焼結合金材又は鋳鉄の組合せ(特公昭44
−9971)。
(6)インナーとアウターに異材質を用いる(特公昭48
−9877)。
(7)アスベスト−レジン系摩擦材とメタル焼結合金材
の組合せ(特公昭56−54495、同55−21221、同55−678
0、同45−6570)。
(8)アスベスト系異振動減衰率材料の2種の組合せ
(特公昭55−21899)。
(9)アスベスト系材料と固体潤滑材の組合せ(特公昭
54−42068)。
(10)金属粉、黒鉛粉等の配合成分を異にする材料の組
合せ(特公昭45−30253)。
(11)左1、右1の面積比率にした異耐摩耗材質の組合
せ(特開昭62−13835)。
(12)摩耗係数の小さい材料と大きい材料の所定面積比
率での組合せ(特開昭60−95226)。
(13)摩耗差又はレジン含有量差のある材料の左右1:1
の比率での組合せ(特開昭59−77137)。
(14)異材質の左右1:1又は対角を結ぶ線を境にした斜
め1:1の比率での組合せ(特開昭51−121666)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の各周知技術は、いずれも、制動特性の改善、偏
摩耗や制動時の鳴き防止等を計ったものであって本発明
とは目的を異にし、後述する本発明の課題を解決するの
に有効な効果を期待できない。
また、(1)〜(5)の摩擦材は、熱伝導が大き過
ぎ、しかも相手材を著しく摩耗させるため、乗用車等の
ディスクブレーキには適していない。
さらに、(5)〜(14)の摩擦材はアスベストを含む
ため、アスベスト公害が懸念される。
なお、(8)、(9)、(10)の公報に記載の摩擦材
には、本発明と若干類似したところが見られるが、ブレ
ーキノイズの除去を目的とした(8)の摩擦材は、アス
ベスト系材料を用いており、中央主体部と周辺部の2材
質の組合せも本発明と全く逆になっている。また、
(9)のそれは、構造は、本発明に近いが、制動特性の
改善を目的としているため、2材質の組合せが全く異質
になっている。しかも(9)にはアスベスト系材料が使
われている。
さらに、(10)の摩擦材は、中央踏面の熱硬化に起因
した制輪子等の異常摩耗、熱硬化の少ない部分のグルー
ピングや熱割れを無くすことが目的であり、アスベスト
系材料を用いている点も本発明と異なる。尤もこの(1
0)の公報には、アスベストなしの実施例も示されてい
る。しかし、それは鉛を含むため、摩細係数が著しく低
下することを避けられない。このほか、(10)の摩擦材
は異材質の配置比率も本発明と相違している。従って、
いずれも、本発明が解決しようとする課題には対処し得
ない。以下にその課題を述べる。
自動車等に用いられるディスクブレーキは、通常、車
輪と一体回転するディスクを左右(インナーとアウタ
ー)のパッドで挾むことによって制動される。この制動
の繰返えしによってパッド及びディスクが摩耗するのは
当然のことであるが、非制動時、即ち、車輌の走行中に
ディスクの一部が摩耗すると云う新規な問題がアスベス
ト系以外の摩擦パッドにおいて生じ出した。この原因
は、第5図に誇張して示すように、ディスクDが回転軸
Cに対して外周部で0.1mm程度傾斜して装着されること
が不可避なため、1回転に1回アウター(又はインナ
ー)パッドとこれに対応した側のディスク面が軽く摺接
すること、その際の摺動抵抗(摩擦)は制動摩擦に比べ
て著しく小さいが非アスベスト系パッドには硬い材料が
含まれているため摩耗量が無視できない値となることに
ある。
さて、このようにして、ディスクの一部が余分に摩耗
していくと、ディスク厚みは当然に不均一になる。そし
て、そのような不均一厚みのディスクで制動を行うと、
パッドが1回転に1回ディスク軸方向に進退し、この移
動がブレーキペダルに振動となって伝わる。また、時に
は進退運動が車体をも振動させることがある。
ここで、前述の問題対策として一般的に考えられるこ
とは、ディスクの取付け精度を向上させること、或い
は、この様な摺動が生じてもディスクを摩耗させないパ
ッド(アスベストパッドがその代表的なもの)を用いる
こと等である。
しかし、前者はコスト面、技術面に限界があり、一
方、後者は、アスベスト公害の観点から避けることが望
ましい。
また、摩擦材自体の素材に、黒鉛や鉛などの固体潤滑
剤を多量含有させて潤滑性を大きくすることによっても
上述の摺動摩耗を回避できるが、この場合には、摩擦係
数の低下が著しいので、有効制動半径のさして大きくな
いディスクブレーキには実用的でない。
そこで、この発明は、材料組成の組合せと配置形態を
工夫して、公害問題や制動特性低下の問題を生起させず
に上述の課題を解決することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するこの発明の第1のディスクブレ
ーキ用摩擦パッドは、摩擦母材が材料組成の異なる複数
の母材から成り、それ等の母材は中央主体部の構成母材
(第1図或いは第2図の1)と周辺部の構成母材(第1
図或いは第2図の2)の面積比率を10:5〜10:0.5にして
実質的にディスクの回転方向に配置され、かつ、いずれ
もアラミド、カーボン、ガラス、チタンサンカリ、ロッ
クウール、セラミックファイバ等の有機・無機ファイバ
とフェノール樹脂等のバインダとゴム、カシュー樹脂、
炭酸カルシューム、硫酸バリウム、グラファイト等の有
機・無機充填材等を含むが、アスベスト、PbSを除く鉛
及びその化合物は含まず、さらに、中央主体部の母材1
はヌープ硬度又はマイクロビッカース硬度600以上(モ
ース硬度では6以上)の素材を含み、一方、周辺部母材
2は、上記硬度の素材の含有率が体積%で0もしくはそ
の素材が中央主体部の素材と同一素材である場合には中
央主体部の含有率の90%以下、硬度の異なる異質素材で
ある場合又は硬度の異なる異質素材が含まれる場合に
は、 Σ それぞれの素材のヌープ硬度又は マイクロビッカース硬度×一定体積当りの含有率 ……(1) の式で求められる数値の総和が同式で求めた中央主体部
の数値の総和に近似した値又は総和以下であって、その
他の部分は中央主体部の母材と比較的類似した素材で構
成されていることを特徴とするものである。
また、同一目的を達成する第2の摩擦パッドは、上記
構成のパッドにおけるヌープ硬度又はマイクロビッカー
ス硬度600以上の素材の中央主体部母材と周辺部母材に
対する添加量をほぼ同一にした上で、スチールの粉、
粒、チップ、或いはファイバー等を中央主体部の母材に
添加し、周辺部母材2は、スチールの含有率が体積%で
0もしくはその素材が中央主体部の素材と同一素材であ
る場合には中央主体部の含有率の90%以下、硬度の異な
る異質素材である場合又は硬度の異なる異質素材が含ま
れる場合には、 Σ それぞれのスチールのヌープ硬度又は マイクロビッカース硬度×一定体積当りの含有率 ……(1) の式で求められる数値の総和が同式で求めた中央主体部
の数値の総和に近似した値又は総和以下であって、その
他の部分は中央主体部の母材と比較的類似した素材で構
成されていることを特徴とするものである。
この第2パッドの場合、中央部より粒径・太さの小さ
いスチールを周辺部に用いた素材構成も有効である。
なお、ヌープ硬度又はマイクロビッカース硬度600以
上の素材と、スチールの粉、粒、チップ、或いはファイ
バー等は、中央主体部の母材と周辺部母材に対する上述
の含有比率を遵守すれば、その両者を組合せて用いても
よい。
また、この発明の摩擦パッドをインナー、アウターの
いずれか一方、又は双方に用いてディスクブレーキ装置
を構成し、その完成キットを提供しても、この発明の目
的が達成される。この装置としての提供は、インナー、
アウターの両パッドが共通でない場合に両パッドの組違
い等が起こらず、従って、インナー、又はアウターの一
方のみにこの発明のパッドを用いる場合には特に有効と
云える。
なお、第1図及び第2図のパッドはあくまでも一例も
示しているが(図の実線は前進走行時のディスク回転方
向を示す)、第1図のように、主体部母材1の両側に周
辺部母材2、2′を設ける場合には2、2′を異材質と
することにある。また、1、2は一体化していても分離
していてもよい。さらに、2を、第2図とは逆にディス
クの回入側にのみに配置することもある。第3図はパッ
ドの裏板を除いた摩擦母材のみを示している。
〔作用〕
発明者等は、前述の課題を解決するに当り、ディスク
とパッドの摺動がどの部分で生じているのか、つまり、
パッドの全面であるのか或いは一部であるのか、また、
インナー側なのかアウター側なのかを調査した。
その結果、摺動はパッドの極く一部で生じているこ
と、アウター側よりもインナー側がやや大きいこと、パ
ッドの中央部よりも周辺部、即ち、パッドに対するディ
スクの回入(リーディング)側の回出(トレーディン
グ)側が大きいこと、更にブレーキの種類によってパッ
ドのディスク半径方向外周側対内周側で異なることを見
い出した。そして、この事実に基づいて検討、開発を進
め、走行中にディスクと接するパッドの一部(周辺部)
を中央主体部と異なる材料とすることで先の課題を解決
する目途を得た。
一方、この摺動でディスクを摩耗させる主因が何にあ
るのかを調べた結果、パッドの構成材料のうち、ヌープ
硬度、マイクロビッカース硬度又はモース硬度の大きい
素材とスチールファイバーにあり、かつ、摩耗の程度は
上記の硬度と量に比例することが判明した。
また、スチールファイバーの粒径・太さの2乗に比例
することも判った。
先に述べた構成のこの発明のパッドは、これ等の事実
も考慮して完成するに至ったものである。
即ち、中央主体部母材は、摩擦材として必要な諸特性
を有し、特に摩擦係数は0.3以上あることが不可欠であ
る。そのため、スチール及び/若しくはモース硬度6以
上、とヌープ又はマイクロビッカース硬度では600以上
の硬度をもつ素材を添加することが必須である。好まし
くは、摩擦係数をより大きくするモース硬度7〜8以
上、ヌープ又はビッカース硬度では800〜1300以上の素
材を若干量添加するのがよい。
一方、周辺部母材は、上述のディスクの取付誤差に起
因した摩耗防止の観点からは上述の素材及び/若しくは
スチールを含まない構成とするのが好ましいが、摩擦性
能の面からは、ある範囲内でそれ等の材料を多く含むの
が望ましい。
これ等の選択は、周辺部母材の面積を考えて行う。
即ち、周辺部母材の面積が小さければ、周辺部の摩擦
性能は全体に大した影響を及ぼさないため上記素材やス
チールの含有率は0でもよい。しかし、周辺部母材面積
が大きければ周辺部の摩擦性能を無視できず、従って、
ある程度これ等の材料の添加を必要とする。この場合
は、添加する素材やスチールが中央主体部母材に添加す
る素材等と同一のものであれば、中央主体部の含有率の
90%以下、硬度の異なる異質素材やスチールであると
き、又はそのような異質素材やスチールが含まれるとき
には、上の(1)式で求められる数値の総和が同式で求
めた中央主体部の数値の総和に近似した値又は総和以下
であることが必須の条件となる。なお、この限定条件に
おいて周辺部の数値の総和が中央主体部の総和に近似し
た値と云う表現を含めたのは以下のことによる。
即ち、(1)式で求められる周辺部母材側の数値の総
和は中央主体部側の数値の総和よりも小さいに越したこ
とはない。
しかし、一例を示すと、ヌープ硬度600以上の素材の
一定体積当りの含有率は、 中央主体部母材1側で、 ヌープ硬度900×5%+ヌープ硬度600×0% 周辺部母材2側で、 ヌープ硬度900×0%+ヌープ硬度600×8% と云った組合せも考えられる。このケースでは、(1)
式で求められる数値は周辺部母材側の総和が中央主体部
側の総和を上回るが、含有素材の硬度に差があるため、
中央主体部の母材と摺接させることを想定して設計され
たディスクに対しては明らかに、本願の目的とする効果
を上げることができる。上の表現は、このようなパッド
も本願の範囲に含まれることを明確にするために用い
た。
次に、周辺部母材と中央主体部母材の面積は、ディス
クの摩耗に対する効果からも制限を受ける。周辺部母材
の面積比が10:0.5以下になると、中央主体部母材の一部
が走行中にディスクと摺接して本願の効果が薄れてく
る。一方、10:5以上では、走行中に摺接する部分よりも
周辺部面積が大きくなるため、これ以上にする必然性が
なく、無用に摩擦係数を低下させることも考えられる。
このほか、周辺部母材のその他の材料は中央主体部母
材のその他の材料と類似することが必要である。銅等の
金属やグラファイト単体とすることも考えられるが、こ
れ等の材料は、限られたパッド面積の一部に周辺部母材
を効率良く安価に配置し、車輌ブレーキに必要な制動力
に耐える強度を得ることが困難であり、また、単体の摩
擦性能が中央主体部と大巾に変わってくるので好ましく
ない。尤も、中央主体部の材料に可及的に近づける必要
はない。但し、中央主体部の母材の成形と同時に周辺部
母材を成形するのが経済性に優れる場合があり、また、
ある程度の耐摩耗性、強度、耐熱性が必要であり、この
点を考えると、その他の構成部分は、中央主体部共々フ
ェノール系レジン等を用いた複合材とする必要がある。
〔実施例〕
下表の組合せの各原料素材を常法で秤量混合し摩擦母
材の生原料A、B、C、Dを得た。
次に、その原料のうち、A、Bを、第3図における全
巾W=130mmの成形金型に各々単独で投入し、170℃、10
分間の熱プレスによる成形を行い、その後、更に、200
℃の炉中で15時間の熱処理を実施して、パッド イ(原
料Aのもの)、ロ(原料Bのもの)を得た。
同様に、第3図のW=130mm、a=21mmとなるよう
に、2種類の生原料を組合せた下記のハ、ニのパッドと
a=5mmとなるように2種類の生原料を組合せたホ、ヘ
のパッドを得た。いずれも製造条件は上と同じである。
ハ〜ヘのパッドの原料の組合せを第2表に示す。
以上の試作パッドと、車輌の走行制動をシュミレート
できるダイナモメータを用いて、5分毎に1回制動を加
え、延べ50時間後、ディスクの厚みを測定し、最大摩耗
点及び最小摩耗点の差を求めた。
また、上の試験後のディスクの一部を実車にセット
し、通常の走行状態下で制動を10回繰返えし、車体等の
制動(ジャダーと称する)のレベルの大小を確認した。
それ等の結果を第3表にまとめて示す。
第4図は、この発明のディスクブレーキ装置の一例で
ある。このブレーキは、いわゆるフローティングタイプ
のものであって、インナー及びアウターパッド4、4′
の少なくとも一方に前述の本発明パッドを使用してい
る。5はフローティングキャリパ、6はブレーキピスト
ンである。
〔効果〕
以上の実施例からも判るように、この発明の摩擦パッ
ド及びディスクブレーキ装置は、パッドの摩擦母材を、
所定の面積比率で中央主体部母材と周辺部母材に分けて
それ等を実質的にディスクの回転方向に配置し、さら
に、中央主体部の母材にはスチール又は硬度の特定され
た素材を含め、一方、周辺部母材はそれ等の材料を全く
含まないか又は限定された範囲の量を含む構成となした
ものであるから、ディスクの傾きに起因した走行中のパ
ッドとの摺接によるディスク摩耗を防止或いは抑制する
ことができ、ディスクの不均一摩耗により制動時のブレ
ーキペダル或いは車体振動がなくなる。
また、中央主体部、周辺部とも各母材はアスベスト並
びにPbSを除く鉛とその化合物を含まないため、公害問
題や摩擦係数の不足の問題も生じない。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、この発明に係る摩耗パッドの一例
を示す正面図、第3図は試作パッドの母材の正面図、第
4図はこの発明のディスクブレーキ装置の一例を示す断
面図、第5図はこの発明の課題を説明するための線図で
ある。 1……主体部母材、2、2′……周辺部母材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 紳一郎 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−53325(JP,A) 特開 昭57−28181(JP,A) 実開 昭59−108834(JP,U) 実開 昭59−108835(JP,U) 実開 昭63−66633(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転するディスクを両側から挾みつけて制
    動するディスクブレーキ用摩擦パッドにおいて、パッド
    の摩擦母材が材料組成の異なる複数の母材から成り、そ
    れ等の母材は中央主体部の構成母材と周辺部の構成母材
    の面積比率を10:5〜10:0.5にして実質的にディスクの回
    転方向に配置され、かつ、いずれもアラミド、カーボ
    ン、ガラス、チタンサンカリ、ロックウール、セラミッ
    クファイバ等の有機・無機ファイバとフェノール樹脂等
    のバインダとゴム、カシュー樹脂、炭酸カルシューム、
    硫酸バリウム、グラファイト等の有機・無機充填材を含
    むが、アスベスト、PbSを除く鉛及びその化合物は含ま
    ず、さらに、中央主体部の母材はヌープ硬度又はマイク
    ロビッカース硬度600以上(モース硬度では6以上)の
    素材を含み、一方、周辺部母材は、上記硬度の素材の含
    有率が体積%で0もしくはその素材が中央主体部の素材
    と同一素材である場合には中央主体部の含有率の90%以
    下、硬度の異なる異質素材である場合又は硬度の異なる
    異質素材が含まれる場合には、 Σ それぞれの素材のヌープ硬度又は マイクロビッカース硬度×一定体積当りの含有率 の式で求められる数値の総和が同式で求めた中央主体部
    の数値の総和に近似した値又は総和以下であって、その
    他の部分は中央主体部の母材と比較的類似した素材で構
    成されていることを特徴とする摩擦パッド。
  2. 【請求項2】回転するディスクを両側から挾みつけて制
    動するディスクブレーキ用摩擦パッドにおいて、パッド
    の摩擦母材が材料組成の異なる複数の母材から成り、そ
    れ等の母材は中央主体部の構成母材と周辺部の構成母材
    の面積比率を10:5〜10:0.5にして実質的にディスクの回
    転方向に配置され、かつ、いずれもアラミド、カーボ
    ン、ガラス、チタンサンカリ、ロックウール、セラミッ
    クファイバ等の有機・無機ファイバとフェノール樹脂等
    のバインダとゴム、カシュー樹脂、炭酸カルシューム、
    硫酸バリウム、グラァイト等の有機・無機充填材等を含
    むが、アスベスト、PbSを除く鉛及びその化合物は含ま
    ず、さらに、中央主体部の母材がスチールの粉、粒、チ
    ップ、或いはファイバー等を含み、一方、周辺部母材
    は、上記スチールの粉、粒、チップ或いはファイバー等
    の含有率が体積%で0もしくはそのスチールが中央主体
    部のスチールと同じものである場合には中央主体部の含
    有率の90%以下、硬度の異なる異質スチールである場合
    又は硬度の異なる異質スチールが含まれる場合には、 Σ それぞれのスチールのヌープ硬度又は マイクロビッカース硬度×一定体積当りの含有率 の式で求められる数値の総和が同式で求めた中央主体部
    の数値の総和に近似した値又は総和以下であって、その
    他の部分は中央主体部の母材と比較的類似した素材で構
    成されていることを特徴とする摩擦パッド。
  3. 【請求項3】上記中央主体部の母材が、スチールの粉、
    粒、チップ、或いはファイバー等を含み、一方、周辺部
    母材は、上記スチールの粉、粒、チップ或いはファイバ
    ー等の含有率が体積%で0もしくはそのスチールが中央
    主体部のスチールと同じものである場合には中央主体部
    の含有率の90%以下、硬度の異なる異質スチールである
    場合又は硬度の異なる異質スチールが含まれる場合に
    は、 Σ それぞれのスチールのヌープ硬度又は マイクロビッカース硬度×一定体積当りの含有率 の式で求められる数値の総和が同式で求めた中央主体部
    の数値の総和に近似した値又は総和以下である請求項1
    記載の摩擦パッド。
  4. 【請求項4】上記周辺部の母材が、中央主体部母材中の
    スチールよりも細かいか小さいスチールを含んでいる請
    求項の2又は3に記載の摩擦パッド。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載の摩擦パッドをインナ
    ー、アウターのいずれか一方、又はインナー、アウター
    の双方に用いたディスクブレーキ装置。
JP63138087A 1988-06-02 1988-06-02 ディスクブレーキ用摩擦パッド Expired - Lifetime JP2680834B2 (ja)

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