JP2680771B2 - 無機質下地板 - Google Patents

無機質下地板

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JP2680771B2 JP4157849A JP15784992A JP2680771B2 JP 2680771 B2 JP2680771 B2 JP 2680771B2 JP 4157849 A JP4157849 A JP 4157849A JP 15784992 A JP15784992 A JP 15784992A JP 2680771 B2 JP2680771 B2 JP 2680771B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は壁下地に使用される無機
質下地板、特に、クロス貼りする際に使用するカッター
の切り刃の摩耗を低減できる無機質下地板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、石膏ボードに代わる無機質下地板
としては、例えば、無機発泡体を主成分とし、補強剤と
して繊維状物を添加してなる無機質基板の少なくとも片
面に、鉱物質繊維および炭酸カルシウムなどの無機粉状
体を主成分とする別体の表層部を積層一体化したものが
考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
無機質下地板では、モース硬度6〜7程度のカッターの
硬度と同程度の鉱物質繊維が露出しているため、クロス
貼りする際にクロスの重なり部分をカッターで切断する
と、カッターの切り刃が摩耗しやすく、30cm程度の切
断作業でひっかかりが生じ始めるので、しばしばカッタ
ーの切り刃を交換しなければならず、作業性が悪いとい
う問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点に鑑み、鉱物質繊維が露出する無機質下地板の表面に
パルプおよび無機粉状体からなる薄膜層を設けると、ク
ロス貼りする際におけるカッターの切り刃の摩耗が低減
することに着目し、本願発明を完成するに至った。本発
明の要旨は、基板の少なくとも片面に積層一体化した鉱
物質繊維および無機粉状体からなる表層部の表面に、パ
ルプおよび無機粉状体からなる薄膜層を積層一体化した
ことを特徴とする無機質下地板にある。
【0005】基板は、特に限定するものではないが、運
搬性,作業性および防火性の見地より、軽量な無機質基
板が好ましい。
【0006】無機質基板としては、例えば、無機発泡体
を主成分とし、必要に応じて結合剤および繊維状物より
なる補強材を添加してなる比重0.4以下のものが好ま
しい。
【0007】無機発泡体は無機質基板の主成分であり、
軽量化のため、例えば、パーライト,シラス発泡体など
が使用される。
【0008】結合剤は鉱物質繊維および無機発泡体を結
合一体化するために添加されるものであり、例えば、ア
クリル樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂やスターチ等
が挙げられる。
【0009】補強材としては、例えば、ロックウール,
ミネラルウール,ガラス繊維等の鉱物繊維あるいはパル
プその他の植物繊維、オレフィン系等の合成繊維が挙げ
られる。
【0010】これらの無機発泡体,結合剤,補強材は総
て任意に選択でき、単独あるいは適宜組み合わせて使用
できる。
【0011】ただし、所望の防火性、すなわち、準不燃
材を得る場合には、結合剤および有機繊維は両者あわせ
て15重量%以下にする必要があり、不燃材を得る場合
には、有機成分の総量を7重量%以下にする必要があ
る。
【0012】無機質基板の比重を0.4以下とするの
は、強度、硬度、その他の性能から表層部に高比重の層
を配する必要上、無機質基板の比重が0.4以上である
と、無機質下地板の軽量化を図ることが困難となるから
である。
【0013】前記基板の少なくとも片面に形成される表
層部は、鉱物質繊維,無機粉状体を主成分とし、さら
に、これらを結合一体化させる結合剤、および、必要に
応じて添加される補強材としての有機繊維からなるもの
である。
【0014】表層部に用いられる鉱物質繊維は前述の無
機質基板を形成する為の鉱物質繊維から任意に選択出来
るが、必要に応じて無機質基板に用いたものと異なる鉱
物質繊維を選択してもよい。そして、基板が前述の無機
質基板である場合には、表層部における鉱物質繊維の組
成比は20〜60重量%であることが好ましい。20重
量%以下では結合剤を増量しないと、所望の強度が得ら
れず、反面、結合剤を増量すると、防火性が低下してし
まうからであり、60重量%以上になると、無機粉状体
の添加量が減少し、所望の表面硬度が得られず、釘の保
持力が充分でないからである。
【0015】無機粉状体は防火性を維持しつつ、硬度を
高めてネジ止め性能を確保するために添加されるもので
あり、例えば、炭酸カルシウム,硅砂,マイクロシリ
カ,スラグ,水酸化アルミニウム等が用いられる。そし
て、無機粉状体の平均粒径は40〜300μであればよ
く、特に、100μ程度のものを用いた場合には表層部
の強度が最も大きくなる。
【0016】また、表層部を形成する結合剤および有機
繊維の材質,添加量は、基板が前述の無機質基板である
場合には無機質基板とほぼ同様であればよいので、説明
を省略する。
【0017】なお、表層部の比重は0.6以上が必要で
ある。比重が0.6以下では、緻密で所望の硬さを有す
る表層部が得られないからである。また、表層部の厚さ
寸法は、無機質下地板全体の厚さ寸法の20%〜40%
であることが好ましい。表層部の厚さ寸法が20%以下
であると、表面硬度が充分であっても、釘保持力が不足
するからであり、40%以上であると、強度は向上する
ものの、軽量化が困難になるからである。
【0018】前記表層部表面に形成される薄膜層は、基
板の表面に積層一体化した表層部のカッター適性を向上
させるためのものであり、パルプおよび無機粉状体を主
成分とし、必要に応じて結合剤を添加して形成される。
【0019】パルプは後述する無機粉状体を保持するた
めに添加されるものであり、例えば、木材パルプ,再生
パルプ,合成パルプ等が挙げられる。そして、薄膜層に
おけるパルプの組成比は20〜40重量%であることが
好ましい。20重量%以下であると、無機粉状体の保持
が困難で表面が粉っぽくなり、接着剤の塗布が困難とな
るからであり、逆に、40重量%以上であると、防火性
が低下するからである。
【0020】無機粉状体は主として表面の平滑性とカッ
ターの保護の為に添加されるものであり、例えば、炭酸
カルシウム,水酸化アルミニウム等が挙げられる。特
に、無機粉状体が水酸化アルミニウムの場合には、その
もの自身が結合水を有する結晶化した粉体であるので、
防火上、有効である。また、水酸化アルミニウムは炭酸
カルシウムよりも粉っぽくないので、クロス貼りする際
により優れた接着性を発揮する。
【0021】なお、無機粉状体は炭酸カルシウムよりも
モース硬度の低いものが好ましい。本発明にかかる無機
粉状体のモース硬度が炭酸カルシウムのモース硬度より
も高いと、市販の石膏ボードよりもカッター適性が悪く
なるからである。
【0022】結合剤はパルプおよび無機粉状体を結合一
体化するためのものであり、例えば、スターチ等が使用
され、薄膜層の組成比の5重量%程度が添加される。
【0023】さらに、薄膜層の厚さは0.05〜0.2
mmであることが好ましい。厚さが0.05mm以下で
は、カッターの切り刃が表層部に食い込んでしまい、カ
ッター適性を改善できないからであり、0.2mm以上
では防火性が低下するからである。
【0024】次に、無機質下地板の製造方法について説
明する。例えば、鉱物質繊維,無機発泡体,結合剤,有
機繊維を水中に投入,混合して水性スラリーを得、これ
を湿式抄造して無機質基板となる湿潤マットを得る一
方、鉱物質繊維,無機粉状体,結合剤,有機繊維を水中
に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを湿式抄造して
表層部となる湿潤マットを得た後、無機質基板となる前
記湿潤マットの表裏面に表層部となる前記湿潤マットを
積層して積層マットを得る。さらに、パルプ,無機粉状
体,結合剤および凝集剤を水中に投入,混合して水性ス
ラリーを得、これを抄造して薄膜層となる湿潤シートを
得た後、この湿潤シートの上面に前記積層マットを積層
して圧締一体化し、ついで、乾燥させることにより、無
機質下地板を製造する方法がある。
【0025】なお、前述の製造方法では湿潤マット同士
および湿潤シートを積層一体化する湿式法について説明
したが、必ずしもこれに限らず、乾式法、または、両者
を適宜組み合わせてもよい。
【0026】以下、本発明にかかる実施例を説明する。 (実施例)鉱物質繊維としてロックウール45重量部、無
機発泡体としてパーライト40重量部、有機繊維として
パルプ5重量部、結合剤として粉末フェノール樹脂およ
びスターチを合計で8重量部および若干量のサイズ剤等
を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを抄造し
て厚さ6.5mmの無機質基板を得る一方、鉱物質繊維
としてロックウール35重量部、無機粉状体として炭酸
カルシウム45重量部、有機繊維としてパルプ7重量
部、結合剤として粉末フェノール樹脂およびスターチを
合計で8重量部および若干量のサイズ剤等を水中に懸濁
せしめて水性スラリーを得、これを抄造して厚さ4.0
mmの表裏層部を得た後、この表裏層部を前記無機質基
板の表裏面に各々積層する。さらに、パルプ30重量
部、無機粉状体として水酸化アルミニウム65重量部、
若干量の結合剤,凝集剤を水中に懸濁せしめて水性スラ
リーを得、これを抄造して得た厚さ0.1mmの薄膜層
を前記表裏層部の表面に積層し、プレスで圧着一体化し
て厚さ9mmの板状体とし、乾燥させて全体比重0.4
7の無機質下地板を得、これをサンプルとした。尚、前
記炭酸カルシウムには50メッシュを通過する粒径のも
のを用いており、パーライトには平均粒径300μのも
のを用いた。
【0027】(比較例)表裏層部の表面に薄膜層を設ける
点を除き、他は前述の実施例と同様に操作して得た無機
質下地板をサンプルとした。
【0028】実施例および比較例の各サンプルにクロス
を貼り付け、クロスの重なり部分をカッターで切断した
ところ、実施例の場合には、2m以上切断可能であった
のに対し、比較例の場合には、約30cm切断後、ひっ
かかりが生ずるようになった。また、ひっかかりの生じ
た部分ではクロスの一部に剥離が生じていた。このこと
から、実施例の方がカッター適性において優れているこ
とがわかった。
【0029】そして、各サンプルのビス貫通力を測定し
たところ、実施例の場合は17kgfであったのに対
し、比較例の場合は21kgfであった。これは表層部
の表面に設けた薄膜層が無機質下地板の脆性を改善する
ためであると考えられる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる無機質下地板によれば、鉱物繊維が露出する表
層部の表面が、パルプ等で被覆されるため、クロスを貼
る際にクロスの重なり部分をカッターで切断しても、カ
ッターの切り刃が摩耗しにくくなり、カッターの切り刃
の交換期間が長くなり、作業性が向上する。しかも、少
なくとも片面が薄膜層で被覆されるので、薄膜層を設け
ない場合よりも、優れた接着性を有し、ビス貫通力も増
大するという効果がある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の少なくとも片面に積層一体化した
    鉱物質繊維および無機粉状体からなる表層部の表面に、
    パルプおよび無機粉状体からなる薄膜層を積層一体化し
    たことを特徴とする無機質下地板。
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