JPH0533463A - 無機質建築板 - Google Patents
無機質建築板Info
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- JPH0533463A JPH0533463A JP3194182A JP19418291A JPH0533463A JP H0533463 A JPH0533463 A JP H0533463A JP 3194182 A JP3194182 A JP 3194182A JP 19418291 A JP19418291 A JP 19418291A JP H0533463 A JPH0533463 A JP H0533463A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 硬く、かつ、均一な表層部を備え、軽量で一
様なビス止め性能を有する無機質建築板を提供すること
を目的とする。 【構成】 無機発泡体を主成分とし、適量の繊維状物お
よび結合剤を添加して形成した比重0.4以下の無機質
基板の少なくとも片面に、鉱物質繊維および無機粉状体
を主成分とし、比重0.6以上を有する別体の表層部を
積層一体化することにより、軽い無機質基板の少なくと
も片面が、硬く緻密な表層部で覆われることになる。
様なビス止め性能を有する無機質建築板を提供すること
を目的とする。 【構成】 無機発泡体を主成分とし、適量の繊維状物お
よび結合剤を添加して形成した比重0.4以下の無機質
基板の少なくとも片面に、鉱物質繊維および無機粉状体
を主成分とし、比重0.6以上を有する別体の表層部を
積層一体化することにより、軽い無機質基板の少なくと
も片面が、硬く緻密な表層部で覆われることになる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下地材に用いられる軽
量でビス止め可能な無機質建築板に関する。
量でビス止め可能な無機質建築板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下地材に用いられる軽量でビス止
め可能な無機質建築板としては、例えば、特開昭63−
285179号公報に記載のものがある。
め可能な無機質建築板としては、例えば、特開昭63−
285179号公報に記載のものがある。
【0003】すなわち、比重0.3〜0.5の無機質繊維
板の表層部に無機質粉状体が前記無機質繊維板の表面か
ら1〜5mmの深さまで略均一に層状に充填され、無機
質繊維板の表層部における無機質繊維間の空隙が前記無
機質粉状体によって実質的に充満されていることを特徴
とする無機質繊維板である。
板の表層部に無機質粉状体が前記無機質繊維板の表面か
ら1〜5mmの深さまで略均一に層状に充填され、無機
質繊維板の表層部における無機質繊維間の空隙が前記無
機質粉状体によって実質的に充満されていることを特徴
とする無機質繊維板である。
【0004】そして、この無機質繊維板の製造方法とし
ては、ロックウール,スラグウール等の無機質繊維を主
体とする水性スラリーを湿式抄造して得られたウエット
マットの表面に、非水溶性の無機質粉状体を水分散液の
状態で塗布したのち、前記ウエットマットの下面側より
吸引し、ウエットマット中の水分の脱水と同時に無機質
粉状体の分散液の吸引を行うことにより、ウエットマッ
トの表面部における無機質繊維間の空隙に前記粉状体を
無機質繊維板の表面から1〜5mmの深さまで充填さ
せ、次いで乾燥する方法がある。
ては、ロックウール,スラグウール等の無機質繊維を主
体とする水性スラリーを湿式抄造して得られたウエット
マットの表面に、非水溶性の無機質粉状体を水分散液の
状態で塗布したのち、前記ウエットマットの下面側より
吸引し、ウエットマット中の水分の脱水と同時に無機質
粉状体の分散液の吸引を行うことにより、ウエットマッ
トの表面部における無機質繊維間の空隙に前記粉状体を
無機質繊維板の表面から1〜5mmの深さまで充填さ
せ、次いで乾燥する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
にかかる前述の無機質建築板では、湿式抄造で得られた
ウエットマットの表面に無機質粉状体を低濃度の水分散
液の状態で塗布し、前記ウエットマットの下面側から真
空吸引装置によって吸引脱水することにより、ウエット
マット中における水分の移動を利用して無機質粉状体を
所定深さまで充填するので、表層部における無機質粉状
体の浸透深さにバラツキがあり、表層部の硬度が均一に
なりにくい。このため、ビス止め性能が一様でなく、現
場施工に手間がかかるという問題点がある。
にかかる前述の無機質建築板では、湿式抄造で得られた
ウエットマットの表面に無機質粉状体を低濃度の水分散
液の状態で塗布し、前記ウエットマットの下面側から真
空吸引装置によって吸引脱水することにより、ウエット
マット中における水分の移動を利用して無機質粉状体を
所定深さまで充填するので、表層部における無機質粉状
体の浸透深さにバラツキがあり、表層部の硬度が均一に
なりにくい。このため、ビス止め性能が一様でなく、現
場施工に手間がかかるという問題点がある。
【0006】本発明は、前記問題点に鑑み、表層部の硬
度が均一でビス止め性能が一様な無機質建築板を提供す
ることを目的とする。
度が均一でビス止め性能が一様な無機質建築板を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる無機質建
築板は、前記目的を達成するため、鉱物質繊維および無
機発泡体を主成分とし、比重0.4以下の無機質基板の
少なくとも片面に、鉱物質繊維および無機粉状体を主成
分とし、比重0.6以上を有する別体の表層部を積層一
体化した構成としたものである。
築板は、前記目的を達成するため、鉱物質繊維および無
機発泡体を主成分とし、比重0.4以下の無機質基板の
少なくとも片面に、鉱物質繊維および無機粉状体を主成
分とし、比重0.6以上を有する別体の表層部を積層一
体化した構成としたものである。
【0008】無機質基板を形成する組成は鉱物質繊維、
例えば、ロックウール,ミネラルウール,ガラス繊維な
どと、無機発泡体、例えば、パーライト,シラス発泡体
などと、これらを結合一体化する結合剤とからなり、さ
らには補強材として有機繊維が添加される。結合剤とし
ては例えばアクリル樹脂,フェノール樹脂等の合成樹脂
やスターチ等が挙げられ、有機繊維としてはパイプその
他の植物繊維,オレフィン系等の合成繊維が用いられ
る。これらは総て任意に選択し、単独で、あるいは適宜
組み合わせて良いものである。
例えば、ロックウール,ミネラルウール,ガラス繊維な
どと、無機発泡体、例えば、パーライト,シラス発泡体
などと、これらを結合一体化する結合剤とからなり、さ
らには補強材として有機繊維が添加される。結合剤とし
ては例えばアクリル樹脂,フェノール樹脂等の合成樹脂
やスターチ等が挙げられ、有機繊維としてはパイプその
他の植物繊維,オレフィン系等の合成繊維が用いられ
る。これらは総て任意に選択し、単独で、あるいは適宜
組み合わせて良いものである。
【0009】これら組成において、結合剤および有機繊
維はそれぞれ10重量%以下の添加量とするのが好まし
く、所望の防火性、すなわち準不燃材を得る場合には両
者あわせて15重量%以下にする必要がある。また、不
燃材とする場合には有機成分の総量を7重量%以下とす
る事が必要であり、結合剤の一部および有機繊維の相当
量を鉱物質繊維に置き換えるものである。
維はそれぞれ10重量%以下の添加量とするのが好まし
く、所望の防火性、すなわち準不燃材を得る場合には両
者あわせて15重量%以下にする必要がある。また、不
燃材とする場合には有機成分の総量を7重量%以下とす
る事が必要であり、結合剤の一部および有機繊維の相当
量を鉱物質繊維に置き換えるものである。
【0010】一方、鉱物質繊維の無機質基板における組
成比は10〜40重量%が好ましい。鉱物質繊維は無機
発泡体を連結して板状に保持するもので、10重量%以
下では無機発泡体を保持するのが困難であり、40重量
%以上になると、無機発泡体が多量に添加出来ず、軽量
化あるいは全体硬度の向上が困難となるものである。
成比は10〜40重量%が好ましい。鉱物質繊維は無機
発泡体を連結して板状に保持するもので、10重量%以
下では無機発泡体を保持するのが困難であり、40重量
%以上になると、無機発泡体が多量に添加出来ず、軽量
化あるいは全体硬度の向上が困難となるものである。
【0011】無機質基板の比重を0.4以下としたの
は、比重が0.4以上であると、無機質建築板の軽量化
を図ることが困難になるからである。
は、比重が0.4以上であると、無機質建築板の軽量化
を図ることが困難になるからである。
【0012】表層部は鉱物質繊維,無機粉状体および結
合剤、必要に応じて添加される補強材としての有機繊維
からなるものである。表層部に用いられる鉱物質繊維は
前述の無機質基板を形成する為の鉱物質繊維から任意に
選択出来るが、必要に応じて無機質基板に用いたものと
異なる鉱物質繊維を選択してもよい。そして、鉱物質繊
維の表層部における組成比は20〜60重量%である。
20重量%以下では結合剤を増量しないと、所望の強度
が得られないが、防火性が低下してしまうものであり、
60重量%以上になると、無機粉状体の添加量が減少
し、所望の表面硬度が得られず、釘の保持力が充分でな
くなるからである。
合剤、必要に応じて添加される補強材としての有機繊維
からなるものである。表層部に用いられる鉱物質繊維は
前述の無機質基板を形成する為の鉱物質繊維から任意に
選択出来るが、必要に応じて無機質基板に用いたものと
異なる鉱物質繊維を選択してもよい。そして、鉱物質繊
維の表層部における組成比は20〜60重量%である。
20重量%以下では結合剤を増量しないと、所望の強度
が得られないが、防火性が低下してしまうものであり、
60重量%以上になると、無機粉状体の添加量が減少
し、所望の表面硬度が得られず、釘の保持力が充分でな
くなるからである。
【0013】表層部を形成する結合剤および有機繊維の
材質,添加量は無機質基板と同様であるので説明を省略
する。
材質,添加量は無機質基板と同様であるので説明を省略
する。
【0014】表層部のうち、鉱物質繊維,結合剤および
有機繊維を除いた残部は無機粉状体で構成される。無機
粉状体は防火性を維持しつつ、硬度を高めてネジ止め性
能を確保するために添加されるものであり、例えば、炭
酸カルシウム,硅砂,マイクロシリカ,スラグ,水酸化
アルミニウム等が用いられる。無機粉状体の平均粒径は
40〜300μであるが、100μ程度のものを用いた
場合が表層部の強度が最も大きい。表層部の比重は0.
6以上が必要であり、0.6以下では、緻密で所望の硬
さを有する表層部が形成することは出来ないものであ
る。
有機繊維を除いた残部は無機粉状体で構成される。無機
粉状体は防火性を維持しつつ、硬度を高めてネジ止め性
能を確保するために添加されるものであり、例えば、炭
酸カルシウム,硅砂,マイクロシリカ,スラグ,水酸化
アルミニウム等が用いられる。無機粉状体の平均粒径は
40〜300μであるが、100μ程度のものを用いた
場合が表層部の強度が最も大きい。表層部の比重は0.
6以上が必要であり、0.6以下では、緻密で所望の硬
さを有する表層部が形成することは出来ないものであ
る。
【0015】次に、無機質建築板の製造方法の一実施例
について説明する。例えば、鉱物質繊維,無機発泡体,
結合剤,有機繊維を水中に投入,混合して水性スラリー
を得、これを湿式抄造して無機質基板となる湿潤マット
を得る一方、鉱物質繊維,無機粉状体,結合剤,有機繊
維を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを湿式
抄造して表層部となる湿潤マットを得た後、無機質基板
となる前記湿潤マットの片面に表層部となる前記湿潤マ
ットを積層して圧締した後、乾燥させて一体化すること
により、無機質建築板を製造する方法がある。
について説明する。例えば、鉱物質繊維,無機発泡体,
結合剤,有機繊維を水中に投入,混合して水性スラリー
を得、これを湿式抄造して無機質基板となる湿潤マット
を得る一方、鉱物質繊維,無機粉状体,結合剤,有機繊
維を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを湿式
抄造して表層部となる湿潤マットを得た後、無機質基板
となる前記湿潤マットの片面に表層部となる前記湿潤マ
ットを積層して圧締した後、乾燥させて一体化すること
により、無機質建築板を製造する方法がある。
【0016】なお、表層部の厚さ寸法は、無機質建築板
全体の厚さ寸法の20%〜40%であることが好まし
い。表層部の厚さ寸法が20%以下であると、表面硬度
が充分であっても、釘保持力が不足するからであり、4
0%以上であると、強度は向上するものの、軽量化が困
難になるからである。また、前述の製造方法では湿潤マ
ット同士を積層一体化する湿式法による場合について説
明したが、必ずしもこれに限らず、乾式法によって得ら
れた無機質基板と表層部とを積層一体化するものでもよ
い。
全体の厚さ寸法の20%〜40%であることが好まし
い。表層部の厚さ寸法が20%以下であると、表面硬度
が充分であっても、釘保持力が不足するからであり、4
0%以上であると、強度は向上するものの、軽量化が困
難になるからである。また、前述の製造方法では湿潤マ
ット同士を積層一体化する湿式法による場合について説
明したが、必ずしもこれに限らず、乾式法によって得ら
れた無機質基板と表層部とを積層一体化するものでもよ
い。
【0017】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例を説明する。 (実施例1)鉱物質繊維としてロックウール45重量
部、無機発泡体としてパーライト40重量部、有機繊維
としてパルプ5重量部、結合剤として粉末フェノール樹
脂およびスターチを合計で8重量部および若干量のサイ
ズ剤等を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを
抄造して厚さ6.5mmの無機質基板を得る一方、鉱物
質繊維としてロックウール35重量部、無機粉状体とし
て炭酸カルシウム45重量部、有機繊維としてパルプ7
重量部、結合剤として粉末フェノール樹脂およびスター
チを合計で8重量部および若干量のサイズ剤等を水中に
懸濁せしめて水性スラリーを得、これを抄造して厚さ
4.0mmの表層部を得た後、前記無機質基板と表層部
とを積層し、プレスで圧着一体化して厚さ9mmの板状
体とし、乾燥させて全体比重0.45の無機質建築板を
得た。尚、前記炭酸カルシウムには50メッシュを通過
する粒径ものを用いており、パーライトには平均粒径3
00μのものを用いた。
部、無機発泡体としてパーライト40重量部、有機繊維
としてパルプ5重量部、結合剤として粉末フェノール樹
脂およびスターチを合計で8重量部および若干量のサイ
ズ剤等を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを
抄造して厚さ6.5mmの無機質基板を得る一方、鉱物
質繊維としてロックウール35重量部、無機粉状体とし
て炭酸カルシウム45重量部、有機繊維としてパルプ7
重量部、結合剤として粉末フェノール樹脂およびスター
チを合計で8重量部および若干量のサイズ剤等を水中に
懸濁せしめて水性スラリーを得、これを抄造して厚さ
4.0mmの表層部を得た後、前記無機質基板と表層部
とを積層し、プレスで圧着一体化して厚さ9mmの板状
体とし、乾燥させて全体比重0.45の無機質建築板を
得た。尚、前記炭酸カルシウムには50メッシュを通過
する粒径ものを用いており、パーライトには平均粒径3
00μのものを用いた。
【0018】(比較例1)ロックウール2%濃度の水性
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成した後、このウエッ
トマットの表面に次の配合組成からなる粉体分散液(粉
体濃度8%)を16000ml/m2(粉体塗布量換算
1300g/m2)の割合で均一に供給,塗布した。 炭酸カルシウム 8重量部 (粒径1〜3μのものを40%) (粒径4〜5μのものを60%) 水 91重量部 メラミン樹脂 1重量部 そして、ウエットマットの表面に粉体分散液を塗布した
後、直ちに前記ウエットマットの下面側から吸引,脱水
して粉体をウエットマットの表面から3mmの深さにま
で充填して乾燥し、平均比重が0.43の無機質繊維板
を得た。なお、比較例1において粉体が充填されていな
い無機質繊維板自体の比重は0.39である。
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成した後、このウエッ
トマットの表面に次の配合組成からなる粉体分散液(粉
体濃度8%)を16000ml/m2(粉体塗布量換算
1300g/m2)の割合で均一に供給,塗布した。 炭酸カルシウム 8重量部 (粒径1〜3μのものを40%) (粒径4〜5μのものを60%) 水 91重量部 メラミン樹脂 1重量部 そして、ウエットマットの表面に粉体分散液を塗布した
後、直ちに前記ウエットマットの下面側から吸引,脱水
して粉体をウエットマットの表面から3mmの深さにま
で充填して乾燥し、平均比重が0.43の無機質繊維板
を得た。なお、比較例1において粉体が充填されていな
い無機質繊維板自体の比重は0.39である。
【0019】(比較例2)ロックウール2%濃度の水性
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成し、このウエットマ
ットの表層部に粉体含浸処理をすることなく、脱水,乾
燥させて無機質繊維板を得た。
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成し、このウエットマ
ットの表層部に粉体含浸処理をすることなく、脱水,乾
燥させて無機質繊維板を得た。
【0020】前記実施例および比較例1,2で得られた
無機質繊維板の物性に関する測定結果を次に表示する。 実施例 比較例1 比較例2 平均比重 0.45 0.43 0.43 厚み (mm) 9.0 10 10 表層部密度 (g/cm3) 0.60 0.52 − ベース層密度(g/cm3) 0.35 0.39 − 表層硬度 (kgf) 125 60 52 曲げ強度(kgf/cm2) 46 29 28 釘頭のめり込み深さ(mm) ほとんど生ぜず 0.1 1.2
無機質繊維板の物性に関する測定結果を次に表示する。 実施例 比較例1 比較例2 平均比重 0.45 0.43 0.43 厚み (mm) 9.0 10 10 表層部密度 (g/cm3) 0.60 0.52 − ベース層密度(g/cm3) 0.35 0.39 − 表層硬度 (kgf) 125 60 52 曲げ強度(kgf/cm2) 46 29 28 釘頭のめり込み深さ(mm) ほとんど生ぜず 0.1 1.2
【0021】以上の測定結果から明らかなように、全体
重量はほぼ同じであるのにもかかわらず、実施例は、表
面硬度において比較例1,2の約2倍以上の硬さを有す
るとともに、釘頭のめり込み深さにおいて実施例は釘頭
のめり込みがほとんどなかった。また、実施例は、曲げ
強度において比較例1,2よりも約50%以上大きく、
しかも、準不燃材に合格するものである。以上の結果を
下地材として最も広く使用されている石膏ボードと比較
した場合、同一厚さの石膏ボードよりも約40%軽いこ
とを意味し、下地材として実施例が汎用性を有している
ことがわかった。
重量はほぼ同じであるのにもかかわらず、実施例は、表
面硬度において比較例1,2の約2倍以上の硬さを有す
るとともに、釘頭のめり込み深さにおいて実施例は釘頭
のめり込みがほとんどなかった。また、実施例は、曲げ
強度において比較例1,2よりも約50%以上大きく、
しかも、準不燃材に合格するものである。以上の結果を
下地材として最も広く使用されている石膏ボードと比較
した場合、同一厚さの石膏ボードよりも約40%軽いこ
とを意味し、下地材として実施例が汎用性を有している
ことがわかった。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、鉱物質繊維および無機発泡体を主成分とし、
比重0.4以下の無機質基板の少なくとも片面が、鉱物
質繊維および無機粉状体を主成分とし、比重0.6以上
を有する別体の表層部で覆われることになるため、硬
く、かつ、均一な表層部によってネジ止め性能が一様と
なり、現場施工が容易になる。しかも、比重が小さい無
機質基板の少なくとも片面を平滑で緻密な表層部が覆っ
て補強するので、軽量でありながら曲げ強度が大きいと
ともに、表面にクロス等を貼りやすい無機質建築板が得
られるという効果がある。
によれば、鉱物質繊維および無機発泡体を主成分とし、
比重0.4以下の無機質基板の少なくとも片面が、鉱物
質繊維および無機粉状体を主成分とし、比重0.6以上
を有する別体の表層部で覆われることになるため、硬
く、かつ、均一な表層部によってネジ止め性能が一様と
なり、現場施工が容易になる。しかも、比重が小さい無
機質基板の少なくとも片面を平滑で緻密な表層部が覆っ
て補強するので、軽量でありながら曲げ強度が大きいと
ともに、表面にクロス等を貼りやすい無機質建築板が得
られるという効果がある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 無機質建築板
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下地材に用いられる軽
量でビス止め可能な無機質建築板に関する。
量でビス止め可能な無機質建築板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下地材に用いられる軽量でビス止
め可能な無機質建築板としては、例えば、特開昭63−
285179号公報に記載のものがある。
め可能な無機質建築板としては、例えば、特開昭63−
285179号公報に記載のものがある。
【0003】すなわち、比重0.3〜0.5の無機質繊維
板の表層部に無機質粉状体が前記無機質繊維板の表面か
ら1〜5mmの深さまで略均一に層状に充填され、無機
質繊維板の表層部における無機質繊維間の空隙が前記無
機質粉状体によって実質的に充満されていることを特徴
とする無機質繊維板である。
板の表層部に無機質粉状体が前記無機質繊維板の表面か
ら1〜5mmの深さまで略均一に層状に充填され、無機
質繊維板の表層部における無機質繊維間の空隙が前記無
機質粉状体によって実質的に充満されていることを特徴
とする無機質繊維板である。
【0004】そして、この無機質繊維板の製造方法とし
ては、ロックウール,スラグウール等の無機質繊維を主
体とする水性スラリーを湿式抄造して得られたウエット
マットの表面に、非水溶性の無機質粉状体を水分散液の
状態で塗布したのち、前記ウエットマットの下面側より
吸引し、ウエットマット中の水分の脱水と同時に無機質
粉状体の分散液の吸引を行うことにより、ウエットマッ
トの表面部における無機質繊維間の空隙に前記粉状体を
無機質繊維板の表面から1〜5mmの深さまで充填さ
せ、次いで乾燥する方法がある。
ては、ロックウール,スラグウール等の無機質繊維を主
体とする水性スラリーを湿式抄造して得られたウエット
マットの表面に、非水溶性の無機質粉状体を水分散液の
状態で塗布したのち、前記ウエットマットの下面側より
吸引し、ウエットマット中の水分の脱水と同時に無機質
粉状体の分散液の吸引を行うことにより、ウエットマッ
トの表面部における無機質繊維間の空隙に前記粉状体を
無機質繊維板の表面から1〜5mmの深さまで充填さ
せ、次いで乾燥する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
にかかる前述の無機質建築板では、湿式抄造で得られた
ウエットマットの表面に無機質粉状体を低濃度の水分散
液の状態で塗布し、前記ウエットマットの下面側から真
空吸引装置によって吸引脱水することにより、ウエット
マット中における水分の移動を利用して無機質粉状体を
所定深さまで充填するので、表層部における無機質粉状
体の浸透深さにバラツキがあり、表層部の硬度が均一に
なりにくい。このため、ビス止め性能が一様でなく、現
場施工に手間がかかるという問題点がある。
にかかる前述の無機質建築板では、湿式抄造で得られた
ウエットマットの表面に無機質粉状体を低濃度の水分散
液の状態で塗布し、前記ウエットマットの下面側から真
空吸引装置によって吸引脱水することにより、ウエット
マット中における水分の移動を利用して無機質粉状体を
所定深さまで充填するので、表層部における無機質粉状
体の浸透深さにバラツキがあり、表層部の硬度が均一に
なりにくい。このため、ビス止め性能が一様でなく、現
場施工に手間がかかるという問題点がある。
【0006】本発明は、前記問題点に鑑み、表層部の硬
度が均一でビス止め性能が一様な無機質建築板を提供す
ることを目的とする。
度が均一でビス止め性能が一様な無機質建築板を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる無機質建
築板は、前記目的を達成するため、無機発泡体を主成分
とし、適量の繊維状物および結合剤を添加して形成した
比重0.4以下の無機質基板の少なくとも片面に、鉱物
質繊維および無機粉状体を主成分とし、比重0.6以上
を有する別体の表層部を積層一体化した構成としたもの
である。
築板は、前記目的を達成するため、無機発泡体を主成分
とし、適量の繊維状物および結合剤を添加して形成した
比重0.4以下の無機質基板の少なくとも片面に、鉱物
質繊維および無機粉状体を主成分とし、比重0.6以上
を有する別体の表層部を積層一体化した構成としたもの
である。
【0008】無機質基板を形成する組成は無機発泡体、
例えば、パーライト,シラス発泡体などと、これらを結
合一体化する結合剤とからなり、さらには補強材として
鉱物質繊維あるいは有機繊維が添加される。結合剤とし
ては、例えば、アクリル樹脂,フェノール樹脂等の合成
樹脂やスターチ等が挙げられ、鉱物質繊維としてはロッ
クウール,ガラス繊維等、有機繊維としてはパルプその
他の植物繊維,オレフィン系等の合成繊維が用いられ
る。これらは総て任意に選択し、単独で、あるいは適宜
組み合わせて良いものである。また、繊維状物および結
合剤を兼ねる融着性繊維を使用しても効果がある。
例えば、パーライト,シラス発泡体などと、これらを結
合一体化する結合剤とからなり、さらには補強材として
鉱物質繊維あるいは有機繊維が添加される。結合剤とし
ては、例えば、アクリル樹脂,フェノール樹脂等の合成
樹脂やスターチ等が挙げられ、鉱物質繊維としてはロッ
クウール,ガラス繊維等、有機繊維としてはパルプその
他の植物繊維,オレフィン系等の合成繊維が用いられ
る。これらは総て任意に選択し、単独で、あるいは適宜
組み合わせて良いものである。また、繊維状物および結
合剤を兼ねる融着性繊維を使用しても効果がある。
【0009】これらの組成において、結合剤および有機
繊維はそれぞれ10重量%以下の添加量とするのが好ま
しく、所望の防火性、すなわち準不燃材を得る場合には
両者あわせて15重量%以下にする必要がある。また、
不燃材とする場合には有機成分の総量を7重量%以下と
する事が必要であり、結合剤の一部および有機繊維の相
当量を鉱物質繊維に置き換えるものである。
繊維はそれぞれ10重量%以下の添加量とするのが好ま
しく、所望の防火性、すなわち準不燃材を得る場合には
両者あわせて15重量%以下にする必要がある。また、
不燃材とする場合には有機成分の総量を7重量%以下と
する事が必要であり、結合剤の一部および有機繊維の相
当量を鉱物質繊維に置き換えるものである。
【0010】一方、無機質基板における繊維状物の組成
比は10〜40重量%が好ましい。これら繊維状物は無
機発泡体を連結して板状に保持するもので、10重量%
以下では無機発泡体を保持するのが困難であり、40重
量%以上になると、無機発泡体が多量に添加出来ず、軽
量化あるいは全体硬度の向上が困難となるからである。
比は10〜40重量%が好ましい。これら繊維状物は無
機発泡体を連結して板状に保持するもので、10重量%
以下では無機発泡体を保持するのが困難であり、40重
量%以上になると、無機発泡体が多量に添加出来ず、軽
量化あるいは全体硬度の向上が困難となるからである。
【0011】無機質基板の比重を0.4以下としたの
は、比重が0.4以上であると、無機質建築板の軽量化
を図ることが困難になるからである。
は、比重が0.4以上であると、無機質建築板の軽量化
を図ることが困難になるからである。
【0012】表層部は鉱物質繊維,無機粉状体および結
合剤、必要に応じて添加される補強材としての有機繊維
からなるものである。表層部に用いられる鉱物質繊維は
前述の無機質基板を形成する為の鉱物質繊維から任意に
選択出来るが、必要に応じて無機質基板に用いたものと
異なる鉱物質繊維を選択してもよい。そして、表層部に
おける鉱物質繊維の組成比は20〜60重量%である。
20重量%以下では結合剤を増量しないと、所望の強度
が得られず、結合剤を増量すると、防火性が低下してし
まうからであり、60重量%以上になると、無機粉状体
の添加量が減少し、所望の表面硬度が得られず、釘の保
持力が充分でなくなるからである。
合剤、必要に応じて添加される補強材としての有機繊維
からなるものである。表層部に用いられる鉱物質繊維は
前述の無機質基板を形成する為の鉱物質繊維から任意に
選択出来るが、必要に応じて無機質基板に用いたものと
異なる鉱物質繊維を選択してもよい。そして、表層部に
おける鉱物質繊維の組成比は20〜60重量%である。
20重量%以下では結合剤を増量しないと、所望の強度
が得られず、結合剤を増量すると、防火性が低下してし
まうからであり、60重量%以上になると、無機粉状体
の添加量が減少し、所望の表面硬度が得られず、釘の保
持力が充分でなくなるからである。
【0013】表層部を形成する結合剤および有機繊維の
材質,添加量は無機質基板と同様であるので説明を省略
する。
材質,添加量は無機質基板と同様であるので説明を省略
する。
【0014】表層部のうち、鉱物質繊維,結合剤および
有機繊維を除いた残部は無機粉状体で構成される。無機
粉状体は防火性を維持しつつ、硬度を高めてネジ止め性
能を確保するために添加されるものであり、例えば、炭
酸カルシウム,硅砂,マイクロシリカ,スラグ,水酸化
アルミニウム等が用いられる。無機粉状体の平均粒径は
40〜300μであるが、100μ程度のものを用いた
場合が表層部の強度が最も大きい。表層部の比重は0.
6以上が必要であり、0.6以下では、緻密で所望の硬
さを有する表層部が形成することは出来ないものであ
る。
有機繊維を除いた残部は無機粉状体で構成される。無機
粉状体は防火性を維持しつつ、硬度を高めてネジ止め性
能を確保するために添加されるものであり、例えば、炭
酸カルシウム,硅砂,マイクロシリカ,スラグ,水酸化
アルミニウム等が用いられる。無機粉状体の平均粒径は
40〜300μであるが、100μ程度のものを用いた
場合が表層部の強度が最も大きい。表層部の比重は0.
6以上が必要であり、0.6以下では、緻密で所望の硬
さを有する表層部が形成することは出来ないものであ
る。
【0015】次に、無機質建築板の製造方法の一実施例
について説明する。例えば、無機発泡体,鉱物質繊維,
結合剤,有機繊維を水中に投入,混合して水性スラリー
を得、これを湿式抄造して無機質基板となる湿潤マット
を得る一方、鉱物質繊維,無機粉状体,結合剤,有機繊
維を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを湿式
抄造して表層部となる湿潤マットを得た後、無機質基板
となる前記湿潤マットの片面に表層部となる前記湿潤マ
ットを積層して圧締した後、乾燥させて一体化すること
により、無機質建築板を製造する方法がある。
について説明する。例えば、無機発泡体,鉱物質繊維,
結合剤,有機繊維を水中に投入,混合して水性スラリー
を得、これを湿式抄造して無機質基板となる湿潤マット
を得る一方、鉱物質繊維,無機粉状体,結合剤,有機繊
維を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを湿式
抄造して表層部となる湿潤マットを得た後、無機質基板
となる前記湿潤マットの片面に表層部となる前記湿潤マ
ットを積層して圧締した後、乾燥させて一体化すること
により、無機質建築板を製造する方法がある。
【0016】なお、表層部の厚さ寸法は、無機質建築板
全体の厚さ寸法の20%〜60%であることが好まし
い。表層部の厚さ寸法が20%以下であると、表面硬度
が充分であっても、釘保持力が不足するからであり、6
0%以上であると、強度は向上するものの、軽量化が困
難になるからである。なお、耐水性を向上させるために
は表層部の厚い方が好ましく、この場合には表層部の厚
さを全体の40〜60%としてもよい。また、前述の製
造方法では湿潤マット同士を積層一体化する湿式法によ
る場合について説明したが、必ずしもこれに限らず、乾
式法によって得られた無機質基板と表層部とを積層一体
化するものでもよい。
全体の厚さ寸法の20%〜60%であることが好まし
い。表層部の厚さ寸法が20%以下であると、表面硬度
が充分であっても、釘保持力が不足するからであり、6
0%以上であると、強度は向上するものの、軽量化が困
難になるからである。なお、耐水性を向上させるために
は表層部の厚い方が好ましく、この場合には表層部の厚
さを全体の40〜60%としてもよい。また、前述の製
造方法では湿潤マット同士を積層一体化する湿式法によ
る場合について説明したが、必ずしもこれに限らず、乾
式法によって得られた無機質基板と表層部とを積層一体
化するものでもよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例を説明する。 (実施例1)無機発泡体としてパーライト40重量部、
鉱物質繊維としてロックウール45重量部、有機繊維と
してパルプ5重量部、結合剤として粉末フェノール樹脂
およびスターチを合計で8重量部および若干量のサイズ
剤等を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを抄
造して厚さ6.5mmの無機質基板を得る一方、鉱物質
繊維としてロックウール35重量部、無機粉状体として
炭酸カルシウム45重量部、有機繊維としてパルプ7重
量部、結合剤として粉末フェノール樹脂およびスターチ
を合計で8重量部および若干量のサイズ剤等を水中に懸
濁せしめて水性スラリーを得、これを抄造して厚さ4.
0mmの表層部を得た後、前記無機質基板と表層部とを
積層し、プレスで圧着一体化して厚さ9mmの板状体と
し、乾燥させて全体比重0.45の無機質建築板を得
た。なお、前記炭酸カルシウムには50メッシュを通過
する粒径ものを用いており、パーライトには平均粒径3
00μのものを用いた。
鉱物質繊維としてロックウール45重量部、有機繊維と
してパルプ5重量部、結合剤として粉末フェノール樹脂
およびスターチを合計で8重量部および若干量のサイズ
剤等を水中に懸濁せしめて水性スラリーを得、これを抄
造して厚さ6.5mmの無機質基板を得る一方、鉱物質
繊維としてロックウール35重量部、無機粉状体として
炭酸カルシウム45重量部、有機繊維としてパルプ7重
量部、結合剤として粉末フェノール樹脂およびスターチ
を合計で8重量部および若干量のサイズ剤等を水中に懸
濁せしめて水性スラリーを得、これを抄造して厚さ4.
0mmの表層部を得た後、前記無機質基板と表層部とを
積層し、プレスで圧着一体化して厚さ9mmの板状体と
し、乾燥させて全体比重0.45の無機質建築板を得
た。なお、前記炭酸カルシウムには50メッシュを通過
する粒径ものを用いており、パーライトには平均粒径3
00μのものを用いた。
【0018】(比較例1)ロックウール2%濃度の水性
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成した後、このウエッ
トマットの表面に次の配合組成からなる粉体分散液(粉
体濃度8%)を16000ml/m2(粉体塗布量換算
1300g/m2)の割合で均一に供給,塗布した。 炭酸カルシウム 8重量部 (粒径1〜3μのものを40%) (粒径4〜5μのものを60%) 水 91重量部 メラミン樹脂 1重量部 そして、ウエットマットの表面に粉体分散液を塗布した
後、直ちに前記ウエットマットの下面側から吸引,脱水
して粉体をウエットマットの表面から3mmの深さにま
で充填して乾燥し、平均比重が0.43の無機質繊維板
を得た。なお、比較例1において粉体が充填されていな
い無機質繊維板自体の比重は0.39である。
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成した後、このウエッ
トマットの表面に次の配合組成からなる粉体分散液(粉
体濃度8%)を16000ml/m2(粉体塗布量換算
1300g/m2)の割合で均一に供給,塗布した。 炭酸カルシウム 8重量部 (粒径1〜3μのものを40%) (粒径4〜5μのものを60%) 水 91重量部 メラミン樹脂 1重量部 そして、ウエットマットの表面に粉体分散液を塗布した
後、直ちに前記ウエットマットの下面側から吸引,脱水
して粉体をウエットマットの表面から3mmの深さにま
で充填して乾燥し、平均比重が0.43の無機質繊維板
を得た。なお、比較例1において粉体が充填されていな
い無機質繊維板自体の比重は0.39である。
【0019】(比較例2)ロックウール2%濃度の水性
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成し、このウエットマ
ットの表層部に粉体含浸処理をすることなく、脱水,乾
燥させて無機質繊維板を得た。
スラリーを丸網抄造機にて抄造し、含水率150%、厚
さ10mmのウエットマットを形成し、このウエットマ
ットの表層部に粉体含浸処理をすることなく、脱水,乾
燥させて無機質繊維板を得た。
【0020】前記実施例および比較例1,2で得られた
無機質繊維板の物性に関する測定結果を次に表示する。 実施例 比較例1 比較例2 平均比重 0.45 0.43 0.43 厚み (mm) 9.0 10 10 表層部密度 (g/cm3) 0.60 0.52 − ベース層密度(g/cm3) 0.35 0.39 − 表層硬度 (kgf) 125 60 52 曲げ強度(kgf/cm2) 46 29 28 釘頭のめり込み深さ(mm) ほとんど生ぜず 0.1 1.2
無機質繊維板の物性に関する測定結果を次に表示する。 実施例 比較例1 比較例2 平均比重 0.45 0.43 0.43 厚み (mm) 9.0 10 10 表層部密度 (g/cm3) 0.60 0.52 − ベース層密度(g/cm3) 0.35 0.39 − 表層硬度 (kgf) 125 60 52 曲げ強度(kgf/cm2) 46 29 28 釘頭のめり込み深さ(mm) ほとんど生ぜず 0.1 1.2
【0021】以上の測定結果から明らかなように、全体
重量はほぼ同じであるのにもかかわらず、実施例は、表
面硬度において比較例1,2の約2倍以上の硬さを有す
るとともに、釘頭のめり込み深さにおいて実施例は釘頭
のめり込みがほとんどなかった。また、実施例は、曲げ
強度において比較例1,2よりも約50%以上大きく、
しかも、準不燃材に合格するものである。以上の結果
を、例えば、下地材として最も広く使用されている厚さ
9mmのいわゆる3×6版と称されている石膏ボードと
比較した場合、前記石膏ボードの重量約10.8(kg
/枚)よりも実施例の方が約40%軽いことを意味し、
実施例が下地材としての汎用性を有していることがわか
った。
重量はほぼ同じであるのにもかかわらず、実施例は、表
面硬度において比較例1,2の約2倍以上の硬さを有す
るとともに、釘頭のめり込み深さにおいて実施例は釘頭
のめり込みがほとんどなかった。また、実施例は、曲げ
強度において比較例1,2よりも約50%以上大きく、
しかも、準不燃材に合格するものである。以上の結果
を、例えば、下地材として最も広く使用されている厚さ
9mmのいわゆる3×6版と称されている石膏ボードと
比較した場合、前記石膏ボードの重量約10.8(kg
/枚)よりも実施例の方が約40%軽いことを意味し、
実施例が下地材としての汎用性を有していることがわか
った。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、無機発泡体を主成分とし、適量の繊維状物お
よび結合剤を添加して形成した比重0.4以下の無機質
基板の少なくとも片面が、鉱物質繊維および無機粉状体
を主成分とし、比重0.6以上を有する別体の表層部で
覆われることになるため、硬く、かつ、均一な表層部に
よってネジ止め性能が一様となり、現場施工が容易にな
る。しかも、比重が小さい無機質基板の少なくとも片面
を平滑で緻密な表層部が覆って補強するので、軽量であ
りながら曲げ強度が大きいとともに、表面にクロス等を
貼りやすい無機質建築板が得られるという効果がある。
によれば、無機発泡体を主成分とし、適量の繊維状物お
よび結合剤を添加して形成した比重0.4以下の無機質
基板の少なくとも片面が、鉱物質繊維および無機粉状体
を主成分とし、比重0.6以上を有する別体の表層部で
覆われることになるため、硬く、かつ、均一な表層部に
よってネジ止め性能が一様となり、現場施工が容易にな
る。しかも、比重が小さい無機質基板の少なくとも片面
を平滑で緻密な表層部が覆って補強するので、軽量であ
りながら曲げ強度が大きいとともに、表面にクロス等を
貼りやすい無機質建築板が得られるという効果がある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 鉱物質繊維および無機発泡体を主成分と
し、比重0.4以下の無機質基板の少なくとも片面に、
鉱物質繊維および無機粉状体を主成分とし、比重0.6
以上を有する別体の表層部を積層一体化したことを特徴
とする無機質建築板。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3194182A JPH0533463A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 無機質建築板 |
KR1019940700336A KR0150509B1 (ko) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | 무기 건축판 및 그 제조 방법 |
EP19920916120 EP0601182B1 (en) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | Inorganic constructional board and method of manufacturing the same |
US08/190,105 US5648154A (en) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | Inorganic constructional board and method of manufacturing the same |
PCT/JP1992/000970 WO1993003238A1 (en) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | Inorganic constructional board and method of manufacturing the same |
CA 2114620 CA2114620C (en) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | Inorganic constructional board and method of manufacturing the same |
DE69231156T DE69231156T2 (de) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | Anorganische bauplatte und herstellungsverfahren |
AU23902/92A AU657162B2 (en) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | Inorganic constructional board and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3194182A JPH0533463A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 無機質建築板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0533463A true JPH0533463A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16320305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3194182A Pending JPH0533463A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 無機質建築板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0533463A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017114102A (ja) * | 2015-12-26 | 2017-06-29 | エスケー化研株式会社 | 積層体 |
-
1991
- 1991-08-02 JP JP3194182A patent/JPH0533463A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017114102A (ja) * | 2015-12-26 | 2017-06-29 | エスケー化研株式会社 | 積層体 |
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